JP3056867U - スリッパ用中敷き - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 旅館やホテルのスリッパを快適に使用できる
スリッパ用中敷きを提供すると共に、その中敷きを宿泊
客に無料で配付できるように製造コストの安い簡易な構
成にし、また、簡易な構成であっても、宿泊客が滞在す
る数日間の使用に十分耐えられるようにし、更に、スリ
ッパへの取り付け及び取り外しが簡単に行えるようにす
る。 【解決手段】 中敷き（１）の本体を安価で通気性・通
水性に優れた不織布シート（４）で形成し、その裏面の
長手方向の略中心に沿って貼着した両面接着テープ
（５）で、不織布シート（４）をスリッパ（２）の中底
（３）に簡単に取り付け・取り外しできるようにすると
同時に、その不織布シート（４）の引張強度を補強して
いる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スリッパの中底に敷いて使用するスリッパ用中敷きに関する。

【０００２】

【従来の技術】

旅館やホテルの宿泊客の中には、不特定多数の人が履用したスリッパを使用す ることに抵抗を感ずる人も多い。特に、旅館やホテルのスリッパは、丈夫で長持 ちし、汚れが目立たず、付着した汚れも落としやすいなどの理由で合成皮革張り のものが多く用いられているが、合成皮革張りのスリッパは、これを履用した人 の汗や脂が付着して中底の表面がネットリした不快な感触を生ずることもあるの で、その使用を気持ち悪がる人が多い。

【０００３】また、大浴場で入浴して客室に戻る際や、客室のバスルームから出 る際は、入浴後の清潔な素足でスリッパを履くことに抵抗感があるし、入浴直後 の濡れた足や湯だった足でスリッパを履くと、その中底の表面が水滴や湯気でベ ト付いて非常な不快感を生ずる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、旅館やホテルのスリッパに最適なスリッパ用中敷きを提供せ んとするもので、旅館やホテルが宿泊客に無料配付するサービス品として使える ようにその中敷きの製造コストを極力低減し、また、中敷きをスリッパの中底に 簡単且つ確実に取り付けられるようにすると同時に、使用後はその中底から容易 に取り外せるようにし、更に、使い心地が快適で、数日間の使用にも十分耐えら れるようにすることを技術的課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案のスリッパ用中敷きは、スリッパの中底 の表面が覆える形状及び大きさに裁断された不織布シートの裏面に、その長手方 向の略中心に沿って後端側から先端側へ延びる両面接着テープが貼着されている ことを特徴とするものである。

【０００６】この中敷きは、不織布シートの裏面に両面接着テープを貼着するだ けの簡易な構成であり、材料費や加工費が非常に安くて済むので、その製造コス トを低く抑えることができる。

【０００７】また、不織布シートは、その長手方向の略中心に沿って貼着された 両面接着テープでスリッパの中底表面に接着されるので、使用中にスリッパから 脱落するおそれはないし、使用後はスリッパから容易に取り外すことができる。

【０００８】また、両面接着テープは、不織布シートの長手方向の引張強度を高 める補強材としても機能するので、その不織布シートが数日間の使用で簡単に千 切れるおそれはない。

【０００９】また、不織布シートは、素足でスリッパを履いたときにその足の裏 をスリッパの中底表面に直接触れさせないだけでなく、足の裏から発散される汗 や湯気などを吸着せずにスリッパの中底側へそのまま透過させるので、サラット 感があって使い心地も非常に良い。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態を図面によって具体的に説明する。 図１は本考案によるスリッパ用中敷きの使用状態を示す斜視図、図２は本考案 の中敷きを裏面側から観た斜視図、図３はその中敷きの製造方法を概略的に示す 図である。

【００１１】本考案の中敷き１は、スリッパ２の中底３の表面が覆える形状及び 大きさに裁断された不織布シート４と、その不織布シート４の裏面に貼着された 両面接着テープ５とで構成されている。

【００１２】不織布シート４は、洋服や袋物、あるいはスリッパなどの芯地とし て用いられる安価なものを使用し、特に、通気性・通水性が良くて、吸水性や吸 湿性を有しないレーヨン・スフや合繊スフなどを原料繊維とするものが最適であ る。

【００１３】また、両面接着テープ５は、片面に粘着防止用の離型紙６が貼着さ れたものを使用し、特に、テープ幅が５〜２０mm程度のものが最適である。

【００１４】そして、両面接着テープ５は、不織布シート４の長手方向の略中心 に沿って貼着されると共に、当該不織布シート４の後端から先端に至るまでの全 長にわたって貼着されている。

【００１５】なお、両面接着テープ５は、必ずしも不織布シート４の全長にわた って貼着しなくても良く、不織布シート４の後端側から先端側へ延びるように貼 着していれば、その用を一応果たすことができるが、不織布シート４の全長にわ たって両面接着テープ５を貼着した図２の中敷き１は、図３に示すように、不織 布シート４の材料となる広幅不織布シート７の片面側に、両面接着テープ５の材 料となる長尺両面接着テープ８を不織布シート４の横幅に応じた所定のピッチで 複数条平行に貼着して、その広幅不織布シート７を図３鎖線図示の如くカッタで 不織布シート４の形状及び大きさに次々と打ち抜くだけの簡単な加工によって生 産効率良く量産できるので、その製造コストが非常に安いという優れた利点があ る。

【００１６】次に、中敷き１の使用方法について説明すると、まず、不織布シー ト４の裏面に貼着された両面接着テープ５から図２の如く離型紙６を剥がして、 不織布シート４の後端側をスリッパ２の中底３の後端側に重ね合わせてその中底 ３の表面に接着させる共に、その不織布シート４の先端側を図１鎖線図示の如く スリッパ２の甲カバー９の開口部に立てかけたような状態にしておく。

【００１７】そして、甲カバー９の開口部に立てかけられた不織布シート４の先 端側を手や足先などで甲カバー９の内部に押し込んで行く。

【００１８】このようにすれば、不織布シート４の先端側が、途中でスリッパ２ の中底３にくっついて皺になることもなく、図１破線図示の如く甲カバー９の内 部で中底３の先端側ときれいに重なり合った状態に接着されるので、スリッパ２ の甲カバー９の内面や中底３の表面に直接手を触れることもなく、その中底３に 中敷き１を簡単且つ迅速に取り付けることができるし、その取付けを失敗するお それも少ない。

【００１９】また、不織布シート４の長手方向の中央に沿って貼着する両面接着 テープ５は、そのテープ幅が５mm以上あれば、スリッパ２の中底３に取り付けた 中敷き１が使用中にスリッパ２から脱落するおそれは少ないし、そのテープ幅が ２０mm以下であれば、使用済みの中敷き１をスリッパ２の中底３から比較的簡単 に取り外すことができるので、旅館やホテル側の管理負担も少なくて済む。

【００２０】また、両面接着テープ５は、不織布シート４の長手方向の引張強度 を高めて、その不織布シート４がスリッパ２の履用中に千切れることを防止する ので、本考案の中敷き１は、洋服の芯地などに用いる安価で脆弱な不織布で作ら れたものでも数日間の使用には十分耐えられる。

【００２１】更に、通気性・通水性が良くて吸水性のない不織布シート４で成る 中敷き１は、湯上がり後に足の裏から発散する汗や湯気などをスリッパ２の中底 ３側へそのまま透過させるので、サラット感があり、使い心地が非常に良い。

【００２２】

【考案の効果】

本考案のスリッパ用中敷きは、その製造コストが非常に安く、また、スリッパ の中底への取り付け及び取り外しが簡単で、使い心地も非常に良く、しかも、数 日間の使用に十分耐えられるという数々の優れた効果があり、旅館やホテルのス リッパに使用する中敷きとしてこれ以上ない最適なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるスリッパ用中敷きの使用状態を示
す斜視図。

【図２】本考案によるスリッパ用中敷きを裏面側から観
た斜視図。

【図３】本考案によるスリッパ用中敷きの製造方法を概
略的に示す図。

【符号の説明】

１・・・・・中敷き ２・・・・・スリッパ ３・・・・・スリッパの中底 ４・・・・・不織布シート ５・・・・・両面接着テープ ６・・・・・離型紙 ９・・・・・スリッパの甲カバー

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スリッパの中底の表面が覆える形状及び大
   きさに裁断された不織布シート（４）の裏面に、その長
   手方向の略中心に沿って後端側から先端側へ延びる両面
   接着テープ（５）が貼着されていることを特徴とするス
   リッパ用中敷き。
2. 【請求項２】前記両面接着テープ（５）が、片面に粘着
   防止用の離型紙（６）が貼着された５〜２０mm幅の両面
   接着テープである請求項１記載のスリッパ用中敷き。
3. 【請求項３】前記両面接着テープ（５）が、前記不織布
   シート（４）の全長にわたって貼着されている請求項１
   又は２記載のスリッパ用中敷き。