JP3056539B2 - オキシジ無水フタル酸及びアシルオキシ無水フタル酸の調製方法 - Google Patents

オキシジ無水フタル酸及びアシルオキシ無水フタル酸の調製方法

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JP3056539B2
JP3056539B2 JP3134421A JP13442191A JP3056539B2 JP 3056539 B2 JP3056539 B2 JP 3056539B2 JP 3134421 A JP3134421 A JP 3134421A JP 13442191 A JP13442191 A JP 13442191A JP 3056539 B2 JP3056539 B2 JP 3056539B2
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C51/567Preparation of carboxylic acid anhydrides by reactions not involving carboxylic acid anhydride groups

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロ無水フタル酸からの
アシルオキシ無水フタル酸及びオキシジ無水フタル酸の
調製方法に関する。更に詳細には、本発明は、上記の化
合物を生じるためのハロ無水フタル酸の反応の触媒とし
て安息香酸、置換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸
塩、ベンゾイルオキシ無水フタル酸、及び置換ベンゾイ
ルオキシ無水フタル酸の使用に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アシル
オキシ無水フタル酸はオキシジ無水フタル酸の合成に特
に有益である。既知の方法により、アシルオキシ無水フ
タル酸は加水分解されてヒドロキシ無水フタル酸を生じ
得る。ヒドロキシ無水フタル酸はオキシジ無水フタル酸
を調製するのに使用し得る(米国特許第4,837,404 号明
細書を参照のこと) 。また、アシルオキシ無水フタル酸
はエポキシ樹脂の架橋剤として有益である。本発明のそ
の他の生成物であるオキシジ無水フタル酸はポリイミド
樹脂の調製のためのモノマーとして有益である。ポリイ
ミドは、オキシジ無水フタル酸を好適なジアミンと反応
させ、得られるポリアミド酸を脱水することにより製造
し得る。ポリイミドは電気分野及び高温分野に特に有益
である。
【0003】オキシジ無水フタル酸は幾つかの方法によ
り調製されていた。米国特許第4,697,023 号明細書(本
明細書に参考として含まれる)は、ハロ無水フタル酸、
水、及びアルカリ金属化合物、例えばフッ化カリウムま
たは炭酸カリウムが双極性の非プロトン性溶媒の存在下
で反応してオキシジ無水フタル酸を生成することを開示
している。
【0004】米国特許第4,837,404 号明細書は、オキシ
ジ無水フタル酸がハロ無水フタル酸をアルカリ金属化合
物、例えばKF、CsF、またはK2CO3 の存在下で極性
非プロトン性溶媒中でヒドロキシ無水フタル酸と反応さ
せることにより調製し得ることを教示している。米国特
許第4,808,731 号明細書は、置換無水フタル酸、例えば
4−ニトロまたは4−フルオロ無水フタル酸を還流して
いる非極性有機溶媒の存在下でジアルキルアミノピリジ
ンと反応させることによるオキシジ無水フタル酸の調製
方法を教示している。
【0005】米国特許第4,780,544 号明細書はオキシ−
ジ(N−アルキルまたはアリール)フタルイミドの調製
方法を教示している。この方法では、ニトロ−N−アル
キルまたはアリールフタルイミドがアルカリ金属カルボ
キシレート塩で処理される。酢酸、プロピオン酸及び安
息香酸のナトリウム塩、カリウム塩及びセシウム塩が好
適なカルボキシレート塩として開示されており、その有
効量はニトロフタルイミド1モル当たり0.25〜1モルの
カルボキシレートである。
【0006】ミュールマン(Muehlemann)(Pharm.ActaHe
lv. 23;1948 p.257) は、3−ヒドロキシフタル酸及び
無水酢酸からの3−アセトキシフタル酸の調製を開示し
ている。同様に、CA 107 (22):199080g に抄録されて
いる特願昭第60-238,404号明細書は、4−ヒドロキシ無
水フタル酸ビエステルが4−ヒドロキシ無水フタル酸と
ジ酸塩化物との縮合により調製し得ることを開示してい
る。これらのビエステルはジ酸塩化物とヒドロキシ無水
フタル酸のヒドロキシ部分とから形成される。その分子
の酸無水物部分は無傷のままである。ドイツ特許第1901
028 号明細書(1970年、8月)は、ヒドロキシ無水フタ
ル酸のテレフタレートエステルがマグネシウムの存在下
の4−アセトキシ無水フタル酸とテレフタル酸のエステ
ル交換により調製し得ることを開示している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により、ハロ無水
フタル酸とアルカリ金属塩及び少なくとも触媒有効量の
安息香酸、置換安息香酸、安息香酸塩または置換安息香
酸の塩、及び加水分解性のベンゾイルエステル、及び加
水分解性の置換ベンゾイルエステル、アルキルカルボン
酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステル、及び
アルキルカルボン酸の塩を含む酸または酸誘導体との反
応を特徴とするアシルオキシ無水フタル酸またはオキシ
ジ無水フタル酸の調製方法が提供される。その方法は相
間移動触媒を使用して無溶媒で、または極性溶媒中もし
くは非極性溶媒中で行い得る。
【0008】発明の詳細な説明 本発明は非水性媒体中でハロ無水フタル酸をアルカリ金
属塩と反応させてアシルオキシ無水フタル酸、またはオ
キシジ無水フタル酸を生成することに関する。好ましい
アルカリ金属塩は炭酸カリウム、フッ化カリウム、フッ
化セシウム、または炭酸ナトリウムである。
【0009】触媒の不在下では、ハロ無水フタル酸とア
ルカリ金属塩、例えば炭酸カリウムとの反応は遅い。比
較例1及び2はこのような反応を示した。驚くことに、
少ない触媒量のカルボン酸または酸誘導体が非水性媒体
中のハロ無水フタル酸とアルカリ金属塩との間の反応を
触媒作用することが見出された。好ましい酸または酸誘
導体は、安息香酸、置換安息香酸、安息香酸塩、置換安
息香酸塩、加水分解性のベンゾイルエステル、及び加水
分解性の置換ベンゾイルエステル、アルキルカルボン
酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステル、及び
アルキルカルボン酸の塩である。以下、酸または酸誘導
体という用語はカルボン酸またはその誘導体、安息香
酸、置換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸塩、安息
香酸のエステル及び置換安息香酸のエステルを含む加水
分解性のベンゾイルエステル、アルキルカルボン酸、ア
ルキルカルボン酸の加水分解性のエステル、またはアル
キルカルボン酸の塩を意味する。アルキルカルボン酸と
いう用語はC2〜C12 の直鎖、分岐鎖及び環状の酸を含
む。安息香酸、またはアルキルカルボン酸の殆どのエス
テルは、この反応の条件下で加水分解性である。しかし
ながら、カルボキシル基、またはその他の格別な構造上
の特徴の近くに立体障害を有するエステルは容易に加水
分解せず、その反応の触媒として使用するのに充分であ
る。当業者は、どのエステルが触媒として好適であるか
を理解する。ベンゾイルオキシ無水フタル酸または置換
ベンゾイルオキシ無水フタル酸、例えば4−(クロロベ
ンゾイルオキシ)無水フタル酸、並びに簡単なエステ
ル、例えば酢酸エチル、及びエチルエチルベンゾエート
が本発明に使用するのに適した触媒である。選ばれた触
媒は本発明の反応を妨害する置換基を含むべきではな
い。加えて、低沸点のエステルまたはアルキルカルボン
酸が触媒として選ばれる場合、反応の進行中にその損失
を防止するための工程が採用される必要がある。多種の
安息香酸塩及びアルキルカルボキシレート塩が触媒とし
て使用するのに適する。しかしながら、Li塩、Na塩、K
塩、Cs塩及びNH4 塩が好ましい。多種の置換安息香酸が
触媒として有効である。しかしながら、好ましい置換基
はニトロ、ハロ、ジハロ、トリハロ、シアノ及びトリハ
ロメチルである。好ましいアルキルカルボン酸はC2
6 アルキルカルボン酸であり、分岐鎖異性体及び環状
異性体を含む。
【0010】非水性媒体は非水性溶媒、または無溶媒を
意味する。溶媒が使用されない場合には、ハロ無水フタ
ル酸そのものが溶媒として作用する。触媒の有効量はハ
ロ無水フタル酸の量を基準として約1モル%未満であ
る。酸または酸誘導体の存在下のハロ無水フタル酸とア
ルカリ金属塩との反応は、二つの生成物、即ちアシルオ
キシ無水フタル酸、及びオキシジ無水フタル酸を生成す
る。
【0011】
【化3】
【0012】(式中、X=F、Cl、BrまたはI、且
つRはフェニル、置換フェニル、及びC2 〜C12アルキ
ルである)以下に更に詳しく記載されるように、反応条
件は他方を犠牲にして一つの生成物を重要視するように
変化させることができる。例えば、触媒は本発明の反応
に二つの異なる役割を果たし得る。選ばれた触媒が少量
で存在する場合、それは反応の触媒としてのみ作用し、
その反応はオキシジ無水フタル酸を生じる。一方、触媒
の濃度が高い場合、その触媒はまた反応体にもなり、ア
シルオキシ無水フタル酸が観察される生成物である。触
媒が充分大きい濃度で存在して反応体として作用する場
合、低温の反応はアシルオキシ無水フタル酸の生成を有
利にする傾向がある。高温はオキシジ無水フタル酸の生
成を有利にする。
【0013】本発明の方法は多種のハロ無水フタル酸に
適用する。出発ハロ無水フタル酸のハロゲン置換基は、
フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり得る。好ましい
ハロ置換基はフッ素及び塩素である。3−ハロ無水フタ
ル酸及び4−ハロ無水フタル酸の両方がこの反応に使用
し得る。それ故、本発明の方法を使用して、3−アシル
オキシ無水フタル酸、4−アシルオキシ無水フタル酸、
3,3’−オキシジ無水フタル酸、4,4’−オキシジ
無水フタル酸及び3,4’−オキシジ無水フタル酸を調
製することが可能である。
【0014】反応は溶媒を使用しないで行われてもよ
く、または多種の溶媒中で行われてもよい。反応が溶媒
を使用しないで行われる場合、着色を生じる副反応を生
じ得る過熱をさけるように注意を払う必要がある。反応
が溶媒中で行われる場合、高濃度の溶液を使用すること
が好ましい。典型的な濃度は1:1(重量比)である。
反応は更に希薄な溶液中で行われてもよい。しかしなが
ら、反応速度はこのような溶液中では遅いことがあり、
処理時の溶媒除去が更に難しいことがある。ヒドロキシ
ルまたは一級アミンもしくは二級アミンの如き反応性基
を含む溶媒は好適ではない。極性の非プロトン性溶媒、
例えばジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルス
ルホン、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチル
ホスホルアミド、N−メチルピロリドン、及びジメチル
アセトアミドがこの方法に好適である。適度に高沸点の
極性の少ない溶媒、例えばブルモベンゼン、クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ベンゾ
ニトリル、ジクロロトルエン、及びクロロキシレンがま
た使用し得る。好ましい溶媒は1,2,4−トリクロロ
ベンゼンである。反応が所望の温度を得るのに充分な圧
力下で行われることを条件として、低沸点の極性の少な
い溶媒、例えばトルエンが使用し得る。極性溶媒中で、
反応体は充分に可溶性であり、相間移動触媒は必要とさ
れない。極性の少ない溶媒中では、相間移動触媒を使用
して反応速度を増大することが好ましい。
【0015】相間移動触媒は、同じ分子内で、極性領域
及び非極性領域の両方を併有する。相間移動触媒の非極
性領域は非極性溶媒に溶解することを可能にする。一
方、その分子の極性領域は、更に極性の種との相互作用
を可能にする。それ故、相間移動触媒は非極性溶媒中の
極性種の溶解性に影響し得る。触媒の不在下では、安息
香酸イオンの如き極性種は非極性溶媒中でかなり不溶性
であり得る。相間移動触媒の存在下では、イオンはかな
りの濃度で非極性溶媒中に存在し得る。多種の相間移動
触媒はこの方法を非極性溶媒中で機能させることに於い
て作用する。本発明に有益である相間移動触媒の中に、
テトラアルキルアンモニウム塩、n−アルキルピリジニ
ウム塩、テトラアルキルホスホニウム塩、クラウンエー
テル、ポリエーテル、及びテトラフェニルホスホニウム
塩がある。相間移動触媒の選択は、反応が行われる温度
に依存する。例えば、反応が150 ℃以下で行ない得る場
合、テトラアルキルアンモニウム塩が使用し得る。一
方、更に高温では、テトラフェニルホスホニウム塩のよ
うな更に安定な触媒が好ましい。最も好ましい相間移動
触媒はテトラフェニルホスホニウムベンゾエート、テト
ラフェニルホスホニウム置換ベンゾエート、及びテトラ
フェニルホスホニウムハライドである。このような触媒
の中で使用し得る置換ベンゾエートの中に、ニトロベン
ゾエート、ハロベンゾエート、アルキルベンゾエート、
及びアルコキシベンゾエートがある。
【0016】反応が行われる温度は、出発物質として選
ばれるハロ無水フタル酸に依存する。フルオロ無水フタ
ル酸が出発物質として選ばれる場合、その反応は約120
℃〜250 ℃で行い得る。クロロ無水フタル酸は約170 ℃
〜275 ℃の反応温度を必要とする。ブロモ無水フタル酸
は、温度要件でフルオロ無水フタル酸とクロロ無水フタ
ル酸の間に入る。
【0017】反応時間は、温度及び溶液の濃度の両方に
かなり依存する。殆どの化学反応では、反応は高温で一
層速い。しかしながら、副反応が高温では更に起こり易
くなる。同様に、反応は高濃度の溶液中で速い。しかし
ながら、更に濃厚な溶液中で行われる反応は副反応の問
題があり得る。その反応は、1部のハロ無水フタル酸出
発物質に対して2部の溶媒の濃度またはハロ無水フタル
酸のそれより低い濃度で行い得る。適切な条件を選択す
る際に、反応速度と最終生成物の純度との間でバランス
をとる必要がある。
【0018】反応は完結するまで行い得る。しかしなが
ら、反応が完結するまで行われる場合、着色した副生物
が生成されることがしばしば見られる。それ故、反応に
使用される塩基性塩の量を制限し、且つ反応が完結の途
中まで進行するように反応時間を制限することがしばし
ば望ましい。分別結晶化はハロ無水フタル酸出発物質か
ら反応生成物オキシジ無水フタル酸を容易に分離し、こ
の出発物質は容易に回収し循環し得る。源に応じて、ハ
ロ無水フタル酸出発物質は反応を抑制する不純物を含み
得る。これらの不純物の性質は完全には確かではない
が、それらの効果は触媒の添加の前にハロ無水フタル酸
を塩基性塩と共に加熱することにより制御し得る。
【0019】この反応の速度論はかなり複雑である。触
媒の役割は単純ではない。触媒として最良の結果を生じ
るカルボン酸、アルキルカルボン酸または安息香酸誘導
体は反応条件に応じて変化する。非極性溶媒中では、ニ
トロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、ハロ安息香酸、ジハ
ロ安息香酸、トリハロ安息香酸、シアノ安息香酸及びト
リハロメチル安息香酸のような安息香酸の一層酸性の誘
導体並びに一層酸性のアルキルカルボン酸は触媒として
更に有効である傾向があることが観察された。一方、安
息香酸、アルキル安息香酸、アルコキシ安息香酸または
それらの塩、並びにそれ程酸性ではないアルキルカルボ
ン酸が更に極性の溶媒中で非常に有効な触媒である。好
ましい溶媒、1,2,4−トリクロロベンゼン中で、モ
ノハロ安息香酸が好ましい触媒である。所定の溶媒に関
して、好ましい触媒は異なる酸性度の触媒を用いて二三
の小規模の実験を行うことにより容易に決定し得る。
【0020】反応中の水の役割は異常である。若干の水
が反応を開始するのに必要である。炭酸カリウムが塩基
性塩として使用される場合、塩基性塩がハロ無水フタル
酸からハロゲンの置換により生成される酸を脱除する時
に水が生成される。しかしながら、過剰量の水は望まし
くない。何となれば、水は無水フタル酸と反応してフタ
ル酸を生成するからである。この反応は所望の生成物の
収率を低下する。塩基性塩が炭酸カリウムであり、反応
が溶媒中で行われる場合、反応が適当に進行するために
は、溶媒はハロ無水フタル酸を基準にして合計約0.05〜
0.2 モル%の水を含むことが好ましいことがわかった。
一方、溶媒中の水がハロ無水フタル酸を基準として合計
で0.5 モル%以上である場合、生成物の収率が低下され
ることがわかった。
【0021】反応が極性の非プロトン性溶媒中で炭酸カ
リウムを用いて行われる場合、反応が進行するのに一般
に充分な水が溶媒中に存在する。また、水は炭酸カリウ
ムのようなアルカリ金属塩の市販試料中にしばしば存在
する。それ故、一般に充分な水が塩または溶媒から存在
し、その結果、反応は比較的乾燥した非極性溶媒中であ
っても行い得る。反応が実際に乾燥した物質を用いて行
われる場合には、反応を開始するために適当な量の水が
与えられる必要がある。しかしながら、過剰の水は避け
るべきである。何となれば、それは無水フタル酸の加水
分解、ひいては生成物の収率の低下をもたらし得るから
である。
【0022】フッ化カリウムまたはフッ化セシウムが塩
基性塩として使用される場合、水の役割は若干異なる。
この場合、水は反応中に生成されず、反応が起こるため
には若干の水が与えられる必要がある。いずれの生成物
が所望されるかに応じて、水の必要量を容易に計算する
ことができる。例えば、所望の生成物がアシルオキシ無
水フタル酸である場合、追加の水は必要とされない。し
かしながら、所望の生成物がオキシジ無水フタル酸であ
る場合、各1モルのハロ無水フタル酸出発物質に対して
0.5 モルの水が必要とされる。充分な水が溶媒または反
応体中に存在しない場合、所望の生成物を得るために若
干の水を反応混合物に添加することが必要なことがあ
る。無水フタル酸の加水分解をもたらし得る過剰の量の
水の存在を避けるためには水を反応中に次第に増加して
添加することが好ましい。
【0023】本発明の方法は、多種のアシルオキシ無水
フタル酸の合成に新規な経路を与える。本発明の方法に
より製造し得る新規な化合物中に、式:
【0024】
【化4】
【0025】(式中、RはC2 5 、C3 7 、C4
9 、C5 11、C6 13、C7 15、C8 17、C9
19、C1021、及びC1123からなる群から選ばれ、こ
れらの式の分岐異性体及び環状異性体を含む);及び
【0026】
【化5】
【0027】(式中、X及びYはH、F、Cl、Br、
NO2 、CH3 、CF3 、CCl3 及びCNからなる群
から独立に選ばれた置換基であり、但しX及びYは両方
ともHであり得ないことを条件とする)で表されるアシ
ルオキシ無水フタル酸がある。更に詳細に言わなくて
も、当業者は、先の説明を用いて本発明をその最も完全
な程度まで利用し得ると思われる。それ故、下記の特別
な実施態様は単に例示であると見做されるべきであり、
その開示の残部を何ら限定するものではない。下記の実
施例中、全ての温度は℃で未修正で記載され、部及び%
は、特にことわらない限り、重量基準である。
【0028】
【実施例】実施例1 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及びベ
ンゾニトリル( アルドリッチ(Aldrich) 、30g 、水110
ppm を含む) を加熱、還流した。乾燥炭酸カリウム(1.2
g 、8.7 ミリモル) を添加し、混合物を30分間加熱し
た。テトラフェニルホスホニウムブロミド(0.36g、0.9
ミリモル) 及び4−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリ
モル) を添加し、その後、炭酸カリウム(11.4g、82.2ミ
リモル) を添加した。反応を約9時間加熱し、次いでベ
ンゾニトリル(30g)で希釈し、濾過した。4,4’−オ
キシジ無水フタル酸を結晶化させ、溶媒で洗浄し、空気
循環炉中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキシジ無水
フタル酸24.7g を得た。
【0029】実施例2 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2−ジクロロベンゼン( アルドリッチ、30g ) を加
熱、還流した。乾燥炭酸カリウム(1.04g、7.5 ミリモ
ル) を添加し、混合物を30分間加熱した。テトラフェニ
ルホスホニウムブロミド(0.36g、0.9 ミリモル) 及び4
−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリモル)を添加し、
その後、炭酸カリウム(11.4g、82.2ミリモル) を添加し
た。反応を約10時間加熱し、次いで1,2−ジクロロベ
ンゼン(60g)で希釈し、濾過した。4,4’−オキシジ
無水フタル酸を結晶化させ、溶媒で洗浄し、空気循環炉
中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキシジ無水フタル
酸22.3g を得た。
【0030】実施例3 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
2,4−ジクロロトルエン( アルドリッチ、30g ) を約
218℃で加熱、還流した。乾燥炭酸カリウム(1.32g、12
ミリモル) を添加し、混合物を30分間加熱した。テトラ
フェニルホスホニウムブロミド(0.36g、0.9 ミリモル)
及び4−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリモル) を添
加し、その後、炭酸カリウム(11.4g、82.2ミリモル) を
45分間で添加した。反応を約6時間加熱し、次いで2,
4−ジクロロベンゼン(60g)で希釈し、濾過した。4,
4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化させ、溶媒で洗浄
し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキ
シジ無水フタル酸20.3g を得た。
【0031】実施例4 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
2,6−ジクロロトルエン( アルドリッチ、15g ) を約
221℃で加熱、還流した。乾燥炭酸カリウム(1.26g、9.1
ミリモル) を添加し、混合物を約1時間加熱した。テ
トラフェニルホスホニウムブロミド(0.36g、0.9 ミリモ
ル) 及び4−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリモル)
を添加し、その後、炭酸カリウム(11.4g、82.2ミリモ
ル) を添加した。反応を約6.5 時間加熱し、次いで2,
6−ジクロロトルエン(60g)で希釈し、濾過した。4,
4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化させ、溶媒で洗浄
し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキ
シジ無水フタル酸23g を得た。
【0032】実施例5 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
2,5−ジクロロトルエン( アルドリッチ、15g ) を約
230℃で加熱、還流した。乾燥炭酸カリウム(1.26g、9.1
ミリモル) を添加し、混合物を約1時間加熱した。テ
トラフェニルホスホニウムブロミド(0.36g、0.9 ミリモ
ル) 及び4−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリモル)
を添加し、その後、炭酸カリウム(11.4g、82.2ミリモ
ル) を添加した。反応を約5時間加熱し、次いで2,5
−ジクロロトルエン(60g)で希釈し、濾過した。4,
4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化させ、溶媒で洗浄
し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキ
シジ無水フタル酸20.9g を得た。
【0033】実施例6 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び混
合ジクロロトルエン(15g ) を加熱、還流した。乾燥炭
酸カリウム(1.29g、9.3 ミリモル) を添加し、混合物を
約1時間加熱した。テトラフェニルホスホニウムブロミ
ド(0.36g、0.9ミリモル) 及び4−クロロ安息香酸(0.0
6g 、0.4 ミリモル) を添加し、その後、炭酸カリウム
(11.4g、82.2ミリモル) を添加した。反応を約10時間加
熱し、次いで混合ジクロロトルエン(60g)で希釈し、濾
過した。4,4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化さ
せ、溶媒で洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗
4,4’−オキシジ無水フタル酸18.4g を得た。
【0034】実施例7 3−クロロ無水フタル酸(30.1g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 30.5g ) を加熱、還
流した。乾燥炭酸カリウム(1.17g、8.5 ミリモル) を添
加し、懸濁液を約1時間加熱した。テトラフェニルホス
ホニウムブロミド(0.36g、0.9 ミリモル) 及び4−クロ
ロ安息香酸(0.06g、0.4 ミリモル) を添加し、その
後、更に炭酸カリウム(11.36g 、82.2ミリモル) を添加
した。反応を約12時間加熱した。反応混合物を1,2,
4−トリクロロベンゼン( 60ml)で希釈し、濾過し、
3,3’−オキシジ無水フタル酸を結晶化した。固体を
回収し、溶媒で洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥し
て粗3,3’−オキシジ無水フタル酸19.6g を得た。
【0035】実施例8 4−クロロ無水フタル酸(10g 、55ミリモル) 、安息香
酸カリウム(1.0g 、6.2 ミリモル) 、及びスルホラン(2
5g) を約162 ℃に加熱した。炭酸カリウム(3.87g、28ミ
リモル) を添加し、懸濁液を約175 ℃に加熱した。4時
間後、GC分析は4,4’−オキシジ無水フタル酸対4
−クロロ無水フタル酸の6:3の比を示した。
【0036】実施例9 4−クロロ無水フタル酸(10g 、55ミリモル) 、安息香
酸カリウム(1.0g 、6.2 ミリモル) 、及びN,N−ジメ
チルホルムアミド(25g) を加熱、還流した。炭酸カリウ
ム(3.87g、28ミリモル) を添加した。約6.5 時間後、G
C分析は4,4’−オキシジ無水フタル酸対4−クロロ
無水フタル酸の2:1の比を示した。
【0037】実施例10 4−クロロ無水フタル酸(10g 、55ミリモル) 、安息香
酸カリウム(1.0g 、6.2 ミリモル) 、及びN−メチルピ
ロリジノン(25g) を約175 ℃に加熱した。炭酸カリウム
(3.87g、28ミリモル) を添加し、懸濁液を約175 ℃に加
熱した。2時間後、GC分析は4,4’−オキシジ無水
フタル酸への97%より大きな転化率を示した。溶媒を減
圧下に除去し、残渣を25%の水酸化ナトリウム水溶液で
処理した。その溶液を濃HCl で酸性にした。固体を回収
し、乾燥して若干の塩化ナトリウムと混合した4,4’
−オキシジフタル酸(4.85g) を得た。そのテトラ酸を環
化し、熱無水酢酸(2.4ml) で再結晶し、濾過して塩を除
去して4,4’−オキシジ無水フタル酸4.2gを得た。
【0038】実施例11 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及びニ
トロベンゼン( アルドリッチ、30g 、水500 ppm を含
む) を加熱、還流した。乾燥炭酸カリウム(1.32g、9.6
ミリモル) を添加し、混合物を30分間加熱した。テトラ
フェニルホスホニウムブロミド(0.36g、0.9 ミリモル)
及び4−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリモル) を添
加し、その後、炭酸カリウム(11.4g、82.2ミリモル) を
添加した。反応を約9時間加熱し、次いでニトロベンゼ
ン(30g)で希釈し、濾過した。4,4’−オキシジ無水
フタル酸を結晶化させ、溶媒で洗浄し、空気循環炉中で
120℃で乾燥して粗4,4’−オキシジ無水フタル酸10.
0g を得た。
【0039】実施例12 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 30g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル(Hokko Chemical)、0.30g 、0.7ミ
リモル) 及び4−クロロ安息香酸(アルドリッチ、0.06
g 、0.4 ミリモル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウ
ム(7.95g、58ミリモル) を1時間にわたって少しずつ添
加した。反応をGCにより監視し、炭酸塩の添加が完結
した3時間後に4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPA
N ) への62.9%の転化率を示した。反応を炭酸カリウム
の添加後3.5 時間加熱し、次いで1,2,4−トリクロ
ロベンゼン( 60g ) で希釈し、濾過し、ODPAN を再結晶
した。ODPAN を回収し、1,2,4−トリクロロベンゼ
ン、続いてヘキサンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で
乾燥して粗ODPAN16.4g ( 4−クロロ無水フタル酸の転
化率を基準として100%) を得た。
【0040】実施例13 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 30g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び3−
ブロモ安息香酸(アルドリッチ、0.06g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した3時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への61.2%
の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後3.5 時
間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 60
g ) で希釈し、濾過し、ODPANを再結晶した。ODPAN を
回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘキ
サンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗ODPA
N 16.4g ( 4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準とし
て100 %) を得た。
【0041】実施例14 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び3,
4−ジクロロ安息香酸(アルドリッチ、0.06g 、0.4 ミ
リモル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、
58ミリモル) を1時間にわたって少しずつ添加した。反
応をGCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した3.5 時
間後に4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への
48%の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後6
時間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン(
30g ) で希釈し、濾過し、ODPAN を再結晶した。ODPAN
を回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘ
キサンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗OD
PAN 13.8g ( 4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準と
して89%) を得た。
【0042】実施例15 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び2,
4−ジクロロ安息香酸(アルドリッチ、0.09g 、0.4 ミ
リモル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、
58ミリモル) を1時間にわたって少しずつ添加した。反
応をGCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間
後に4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への4
7.2%の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後7
時間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン
( 30g ) で希釈し、濾過し、ODPAN を再結晶した。ODPA
N を回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いて
ヘキサンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗
ODPAN 12.96g( 4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準
として100 %) を得た。
【0043】実施例16 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び2−
クロロ安息香酸(アルドリッチ、0.06g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN) への14.9%
の転化率を示した。
【0044】実施例17 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び4−
ブロモ安息香酸(アルドリッチ、0.09g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した3時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への49.6%
の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後3.5 時
間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 30
g ) で希釈し、濾過し、ODPANを再結晶した。ODPAN を
回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘキ
サンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗ODPA
N 14.7g(4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準として
100 %) を得た。
【0045】実施例18 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び3,
5−ジクロロ安息香酸(アルドリッチ、0.09g 、0.4 ミ
リモル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、
58ミリモル) を1時間にわたって少しずつ添加した。反
応をGCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した3時間
後に4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への3
1.9%の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後
7時間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン
( 30g ) で希釈し、濾過し、ODPAN を再結晶した。ODPA
N を回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いて
ヘキサンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗
ODPAN 12.8g(4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準と
して100 %) を得た。
【0046】実施例19 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び3−
クロロ安息香酸(アルドリッチ、0.06g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への26.7%
の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後11.5時
間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 30
g ) で希釈し、濾過し、ODPANを再結晶した。ODPAN を
回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘキ
サンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗ODPA
N 10.22g( 4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準とし
て100 %) を得た。
【0047】実施例20 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び4−
メトキシ安息香酸(アルドリッチ、0.06g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル) を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸(ODPAN ) への3.7 %
の転化率を示した。
【0048】実施例21 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び4−
メチル安息香酸(アルドリッチ、0.05g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN) への3.7 %
の転化率を示した。
【0049】実施例22 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び3−
ニトロ安息香酸(アルドリッチ、0.07g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への12.5%
の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後11.5時
間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 30
g ) で希釈し、濾過し、ODPANを再結晶した。ODPAN を
回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘキ
サンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗ODPA
N 4.52g(4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準として
100 %) を得た。
【0050】実施例23 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流
し(約224 ℃) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド
( ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) 及び4−
ニトロ安息香酸(アルドリッチ、0.07g 、0.4 ミリモ
ル) を添加した。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミ
リモル)を1時間にわたって少しずつ添加した。反応を
GCにより監視し、炭酸塩の添加が完結した4時間後に
4,4’−オキシジ無水フタル酸( ODPAN ) への23.1%
の転化率を示した。反応を炭酸カリウムの添加後11.5時
間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 30
g ) で希釈し、濾過し、ODPANを再結晶した。ODPAN を
回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘキ
サンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗ODPA
N 9.49g(4−クロロ無水フタル酸の転化率を基準として
100 %) を得た。
【0051】実施例24 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド( 0.30g 、0.7 ミリモ
ル) 及び4−クロロ安息香酸(0.06g 、0.4 ミリモル)
を約220 ℃に加熱した。炭酸カリウム(7.95g、58ミリモ
ル) を45分間にわたって添加した。更に30分後に反応を
サンプリングし、4,4’−オキシジ無水フタル酸への
68.3%の転化率を示した。反応混合物を1,2,4−ト
リクロロベンゼン( 90g) で希釈し、濾過した。4,
4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化し、回収し、1,
2,4−トリクロロベンゼン、続いてヘキサンで洗浄
し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキ
シジ無水フタル酸15.6g(転化率を基準として88%の収
率) を得た。
【0052】実施例25 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド( 0.3 g 、0.7 ミリモ
ル) 及び2,5−ジクロロ安息香酸(0.08g 、0.4 ミリ
モル) を約220 ℃に加熱した。炭酸カリウム(7.95g、58
ミリモル) を45分間にわたって添加した。炭酸カリウム
の添加後に反応をサンプリングし、4,4’−オキシジ
無水フタル酸への24.9%の転化率を示した。反応混合物
を更に45分間加熱した。反応混合物を1,2,4−トリ
クロロベンゼン( 90g ) で希釈し、濾過した。4,4’
−オキシジ無水フタル酸を結晶化し、回収し、1,2,
4−トリクロロベンゼン、続いてヘキサンで洗浄し、空
気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗4,4’−オキシジ無
水フタル酸12.9g を得た。
【0053】実施例26 4−クロロ無水フタル酸(30g 、160 ミリモル) 、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド( 0.3 g 、0.7 ミリモ
ル) 及び2,6−ジクロロ安息香酸(0.08g 、0.4 ミリ
モル) を約220 ℃に加熱した。炭酸カリウム(7.95g、58
ミリモル) を45分間にわたって添加した。炭酸カリウム
の添加後に反応をサンプリングし、4,4’−オキシジ
無水フタル酸への28.3%の転化率を示した。反応混合物
を1,2,4−トリクロロベンゼン( 90g ) で希釈し、
濾過した。4,4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化
し、回収し、1,2,4−トリクロロベンゼン、続いて
ヘキサンで洗浄し、空気循環炉中で120 ℃で乾燥して粗
4,4’−オキシジ無水フタル酸11.4g を得た。
【0054】実施例27 4−フルオロ無水フタル酸(0.44g、2.6 ミリモル、下記
の表にFPANとして示される) 、フッ化カリウム( アルド
リッチ、0.18g 、3.1 ミリモル) 、安息香酸(アルドリ
ッチ、0.28g 、2.3 ミリモル、下記の表にBzOHとして示
される) 及びジメチルホルムアミド( アルドリッチ、3
ml)を160 ℃の油浴中で加熱した。反応をGCにより監
視し、下記の結果を示した。(BOPAN= ベンゾイルオキシ
無水フタル酸;ODPAN= オキシジ無水フタル酸; 及びHOPA
N=ヒドロキシ無水フタル酸) 。
【0055】 GC面積比率(%) 時間 FPAN BzOH BOPAN ODPAN HOPAN 0.5時間 10.6 10.3 37.3 17.1 0.22 1.5時間 3.5 5.5 57.8 19.5 1.1 実施例28 4−フルオロ無水フタル酸(0.44g、2.6 ミリモル、下記
の表にFPANとして示される) 、フッ化カリウム( アルド
リッチ、0.14g 、2.4 ミリモル) 、安息香酸(アルドリ
ッチ、0.31g 、2.5 ミリモル、下記の表にBzOHとして示
される) 及びN−メチルピロリジノン( アルドリッチ、
3ml)を160 ℃の油浴中で加熱した。反応をGCにより
監視し、下記の結果を示した。(BOPAN= ベンゾイルオキ
シ無水フタル酸;ODPAN= オキシジ無水フタル酸; 及びHO
PAN=ヒドロキシ無水フタル酸) 。
【0056】 GC面積比率(%) 時間 FPAN BzOH BOPAN ODPAN HOPAN 0.5時間 19.3 38.6 23.5 5.2 1.8 1.5時間 1.6 26.8 52.6 9.0 1.6 実施例29 3−フルオロ無水フタル酸(19.6g、純度88%、104 ミリ
モル) 、フッ化カリウム( 7.6g、130 ミリモル) 、安息
香酸( 12.2g 、100 ミリモル) 及びジメチルホルムアミ
ド( 90g )を130 〜135 ℃に5時間加熱した。反応から
アリコートを取り出し、56%のBOPAN 及び16%のODPAN
(GC面積比率(%))を示した。反応混合物を濾過
し、DMF を減圧下で除去した。酢酸エチル(17 ml) を添
加し、懸濁液を濾過してODPAN(4.1g、純度92%) 及び濾
液を得た。濾液を室温に冷却し、固体を濾過により除去
した(12.3g) 。GCによるこの固体の分析はBOPAN (72
%) 及びODPAN(26%) の存在を示した。ヘキサンを濾液
に添加し、新しい固体を生成し、これを回収した(12.2
g) 。この固体のGC分析は、それが60%のBOPAN であ
ることを示した。
【0057】実施例30 4−ブロモ無水フタル酸(0.53g、2.3 ミリモル) 、フッ
化カリウム( 0.20g 、3.4 ミリモル) 、安息香酸( 0.32
g 、2.6 ミリモル) 及びジメチルホルムアミド(8.2g )
を約150 ℃に加熱した。反応をGCにより監視し、2.3
時間後にBrPAN対BOPAN の比5.2 を示した。
【0058】実施例31 4−クロロ無水フタル酸(0.68g、3.7 ミリモル) 、安息
香酸( 0.43g 、3.5 ミリモル) 、フッ化カリウム( 0.37
g 、6.4 ミリモル) 、及びDMF(6.88g )を約150 ℃に加
熱した。反応をGCにより監視し、4.5 時間後にCPAN対
BOPAN の比5.4を示した。
【0059】実施例32 3−ブロモ無水フタル酸(22.7g、100 ミリモル) 、安息
香酸カリウム( アルドリッチ、17.0g 、106 ミリモル)
、及びジメチルホルムアミド(114g )を150 ℃に加熱
した。反応をGCにより監視した。2.5 時間後に、反応
混合物のGC分析は少量の3−ヒドロキシ無水フタル酸
と共に3−ベンゾイルオキシ無水フタル酸対3−ブロモ
無水フタル酸の比2.8:1 を示した。反応混合物を85℃に
冷却し、DMF を減圧下で蒸留した。酢酸エチル(90 ml)
を添加し、反応容器を加熱し還流させた。固体を濾過に
より除去し、酢酸エチル層を冷却し、一夜放置した。わ
ずかに帯灰白色の固体を回収し、これは3−ベンゾイル
オキシ無水フタル酸( 純度76%、12.1g)を含んでいた。
【0060】実施例33 3−ブロモ無水フタル酸(44.4g、196 ミリモル) 、安息
香酸カリウム( アルドリッチ、78.0g 、487 ミリモル)
、及びジメチルホルムアミド(184g )を157 ℃に加熱
した。反応をGCにより監視し、3−ヒドロキシ無水フ
タル酸( GC面積34%) 、3−ベンゾイルオキシ無水フ
タル酸( GC面積12.5%) 、及びわずかに少量の3−ブ
ロモ無水フタル酸(GC面積2.4 %) の存在を示した。
【0061】実施例34 4−クロロ無水フタル酸(10g、55ミリモル) 、安息香酸
カリウム( 1.0g、6.2ミリモル) をスルホラン(25g)中
で162 ℃に加熱した。炭酸カリウム(3.87g、28ミリモ
ル) を添加し、反応を175 ℃に加熱した。4時間後、G
Cによる反応混合物の分析は、未反応の4−クロロ無水
フタル酸( GC面積11.4%) と一緒に4−ベンゾイルオ
キシ無水フタル酸( GC面積10%) 、4−ヒドロキシ無
水フタル酸( GC面積7.7 %) 、及び4,4’−オキシ
ジ無水フタル酸( GC面積71%) の存在を示した。
【0062】実施例35 4−クロロ無水フタル酸(10g、55ミリモル) 、安息香酸
カリウム( 1.0g、6.2ミリモル) をDMF(25g )中で加熱
し、還流させた。炭酸カリウム(3.87g、28ミリモル) を
添加した。7.5 時間加熱した後、反応混合物のGC分析
は、未反応の出発物質( GC面積19.7%) 、4−ベンゾ
イルオキシ無水フタル酸( GC面積9.6%) 、4−ヒド
ロキシ無水フタル酸( GC面積17.0%) 、及び4,4’
−オキシジ無水フタル酸( GC面積52.9%) の存在を示
した。
【0063】実施例36 4−フルオロ無水フタル酸(16.7g、100 ミリモル) 及び
安息香酸ナトリウム(14.5g 、101 ミリモル) をDMF(70m
l)中で約145 ℃に加熱した。5時間加熱した後、溶媒
を減圧下で蒸留して除いた(温度を100 ℃未満に保っ
た) 。酢酸エチル(50 ml) を添加し、懸濁液を30分間還
流させた。懸濁液を濾過し、酢酸エチルを冷却して4−
ベンゾイルオキシ無水フタル酸( 13.6g 、純度86%) を
やや白い固体として得た。酢酸エチル(8ml) を母液から
蒸留し、ヘキサンを熱溶液に添加した。その溶液を冷却
し、数日放置した後、固体のベンゾイルオキシ無水フタ
ル酸が沈澱した(4.7g 、純度79%) 。
【0064】実施例37 4−フルオロ無水フタル酸(0.40g、純度90%) 、フッ化
カリウム( 0.20g ) 、及び酢酸(0.14 ml) をDMF(5ml )
中で150 ℃で30分間加熱した。反応混合物をGC-MS 分析
により分析し、これは4−アセトキシ無水フタル酸(1
4.8%) 及び4−ヒドロキシ無水フタル酸(9.7 %)の存
在を示した。
【0065】実施例38 4−クロロ無水フタル酸(7.5g 、41.1ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( アルドリッチ、7.5g
)を加熱、還流させ、乾燥炭酸カリウム(0.55g、4.1 ミ
リモル) を添加した。30分間還流させた後、4−(3−
ニトロベンゾイル)オキシ無水フタル酸(0.03g 、0.1
ミリモル) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド( ホ
ッコ・ケミカル、0.08g 、0.2 ミリモル) 、及び炭酸カ
リウム(2.9g 、21ミリモル) を添加した。反応を7時間
加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 50g
) で希釈し、濾過し、4,4’−オキシジ無水フタル
酸を結晶化させた。固体を回収し、溶媒で洗浄し、空気
循環炉中で乾燥して粗4,4’−オキシジ無水フタル酸
3.9g( 単離収率61%) を得た。
【0066】実施例39 4−クロロ無水フタル酸(7.5g 、41.1ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( アルドリッチ、7.5g
)を加熱、還流させ、乾燥炭酸カリウム(0.6g 、4.3 ミ
リモル) を添加した。30分間還流させた後、4−ベンゾ
イルオキシ無水フタル酸(0.024g、0.1 ミリモル) 、テ
トラフェニルホスホニウムブロミド( ホッコ・ケミカ
ル、0.08g 、0.2 ミリモル) 、及び炭酸カリウム(2.9g
、21ミリモル) を添加した。反応を7時間加熱し、次
いで1,2,4−トリクロロベンゼン(50g ) で希釈
し、濾過し、4,4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化
させた。固体を回収し、溶媒で洗浄し、空気循環炉中で
乾燥して粗4,4’−オキシジ無水フタル酸3.56g(単離
収率56%) を得た。
【0067】実施例40 4−クロロ無水フタル酸(7.5g 、41.1ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( アルドリッチ、7.5g
)を加熱、還流させ、乾燥炭酸カリウム(0.6g 、4.3 ミ
リモル) を添加した。30分間還流させた後、4−(4−
メトキシベンゾイル)オキシ無水フタル酸(0.04g 、0.
1 ミリモル) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド(
ホッコ・ケミカル、0.08g、0.2 ミリモル) 、及び炭酸
カリウム(2.84g、20.5ミリモル) を添加した。反応を6.
5 時間加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン
( 30g ) で希釈し、濾過し、4,4’−オキシジ無水フ
タル酸を結晶化させた。固体を回収し、溶媒で洗浄し、
空気循環炉中で乾燥して粗4,4’−オキシジ無水フタ
ル酸0.62g(単離収率10%) を得た。
【0068】実施例41 4−クロロ無水フタル酸(7.5g 、41.1ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( アルドリッチ、7.5g
)を加熱、還流させ、乾燥炭酸カリウム(0.6g 、4.3 ミ
リモル) を添加した。30分間還流させた後、4−(4−
メチルベンゾイル)オキシ無水フタル酸(0.029g、0.10
ミリモル) 、テトラフェニルホスホニウムブロミド( ホ
ッコ・ケミカル、0.08g 、0.2 ミリモル) 、及び炭酸カ
リウム(2.9g 、21ミリモル) を添加した。反応を10時間
加熱し、次いで1,2,4−トリクロロベンゼン( 30g
) で希釈し、濾過し、4,4’−オキシジ無水フタル
酸を結晶化させた。固体を回収し、溶媒で洗浄し、空気
循環炉中で乾燥して粗4,4’−オキシジ無水フタル酸
1.53g(単離収率24%) を得た。
【0069】実施例42 4−フルオロ無水フタル酸(16.7g、100 ミリモル) 、4
−(4−クロロベンゾイル)オキシ無水フタル酸(0.32
g、1.1ミリモル) 、及びフッ化カリウム(14.4g、250 ミ
リモル) をDMF (50ml)中で懸濁させ、加熱し、130 〜13
5 ℃に保った。反応混合物を90分間加熱した後、水(9
滴) を添加し、再度6時間加熱した。反応をGCにより
監視し、4時間後にODPAN への10%の転化率を示した。
反応混合物を合計12時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸留
した(100℃未満の温度) 。全ての固体が溶解し、溶液の
pHが13になるまで残渣を1Nの水酸化カリウム、続いて
40%の水酸化カリウムで処理した。次いで懸濁液のpHが
0.8 になるまで混合物を濃塩酸で酸性にした。懸濁液を
一夜攪拌し、次いで固体を回収し、洗浄し、乾燥して
4,4’−オキシジフタル酸16.2g(純度88%) を白色の
固体として得た。
【0070】比較例1 4−クロロ無水フタル酸(30g、160 ミリモル) 及び1,
2,4−トリクロロベンゼン( 60g ) を加熱、還流( 約
224 ℃) させ、テトラフェニルホスホニウムブロミド(
ホッコ・ケミカル、0.30g 、0.7 ミリモル) を添加し
た。次いで乾燥炭酸カリウム(7.95g、58ミリモル) を1
時間にわたって少しずつ添加した。反応をGCにより監
視し、炭酸塩の添加を完結した3時間後に4,4’−オ
キシジ無水フタル酸(ODPAN) への転化率わずかに2.5 %
を示した。
【0071】比較例2 4−クロロ無水フタル酸(7.5g 、41.1ミリモル) 及び
1,2,4−トリクロロベンゼン( アルドリッチ、7.5g
)を加熱、還流させ、乾燥炭酸カリウム(0.7g 、5.1 ミ
リモル) を添加した。30分間還流させた後、テトラフェ
ニルホスホニウムブロミド( ホッコ・ケミカル、0.075
g、0.2 ミリモル) 、及び炭酸カリウム(2.9g 、21ミリ
モル) を添加した。反応を22.5時間加熱し、次いで1,
2,4−トリクロロベンゼン( 22g ) で希釈し、濾過
し、4,4’−オキシジ無水フタル酸を結晶化させた。
固体を回収し、溶媒で洗浄し、空気循環炉中で乾燥して
粗4,4’−オキシジ無水フタル酸0.6g( 単離収率10
%) を得た。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−174759(JP,A) 米国特許4697023(US,A) 米国特許4837404(US,A) 米国特許4808731(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/89 B01J 27/12 B01J 27/232 B01J 31/04 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (94)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロ無水フタル酸を有効なアルカリ金属
    塩及び有効な酸または酸誘導体と混合して混合物を生成
    し、前記の混合物を加熱することを特徴とするアシルオ
    キシ無水フタル酸の調製方法。
  2. 【請求項2】 前記のアルカリ金属塩が炭酸カリウム、
    炭酸ナトリウム、フッ化カリウム、またはフッ化セシウ
    ムである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置
    換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解
    性のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイル
    エステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の
    加水分解性のエステル、またはアルキルカルボン酸の塩
    である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記の混合物が約120 〜約275 ℃の温度
    に加熱される請求項3 に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記のアシルオキシ無水フタル酸を有効
    なアルカリ金属塩の存在下でハロ無水フタル酸と反応さ
    せることにより前記のアシルオキシ無水フタル酸をオキ
    シジ無水フタル酸に変換することを更に含む請求項1に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 ハロ無水フタル酸を炭酸カリウム、炭酸
    ナトリウム、フッ化カリウム、及びフッ化セシウムから
    なる群から選ばれたアルカリ金属塩、及び少なくとも触
    媒有効量の安息香酸、置換安息香酸、安息香酸塩、置換
    安息香酸の塩、加水分解性のベンゾイルエステル、加水
    分解性の置換ベンゾイルエステル、アルキルカルボン
    酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステル、及び
    アルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれた酸また
    は酸誘導体と反応させることを特徴とするオキシジ無水
    フタル酸及びアシルオキシ無水フタル酸の調製方法。
  7. 【請求項7】 前記の方法が約120 〜約275 ℃の温度で
    行われる請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 生成物が主にオキシジ無水フタル酸であ
    り;前記の方法がハロ無水フタル酸を炭酸カリウム、炭
    酸ナトリウム、フッ化カリウム、及びフッ化セシウムか
    らなる群から選ばれたアルカリ金属塩、及び触媒有効量
    の安息香酸、置換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸
    の塩、加水分解性のベンゾイルエステル、加水分解性の
    置換ベンゾイルエステル、アルキルカルボン酸、アルキ
    ルカルボン酸の加水分解性のエステル、及びアルキルカ
    ルボン酸の塩からなる群から選ばれた酸または酸誘導体
    と反応させることを含む請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記の方法が約120 〜約275 ℃の温度で
    行われる請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記のアルカリ金属塩が炭酸カリウム
    であり、且つ前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置換
    安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解性
    のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイルエ
    ステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の加
    水分解性のエステル、及びアルキルカルボン酸の塩から
    なる群から選ばれる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記の酸または酸誘導体が安息香酸、
    安息香酸塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩から
    なる群から選ばれる請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記の酸または酸誘導体が加水分解性
    のベンゾイルエステル、及び加水分解性の置換ベンゾイ
    ルエステルからなる群から選ばれる請求項10に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 前記の酸または酸誘導体がアルキルカ
    ルボン酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステ
    ル、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記のアルカリ金属塩が炭酸ナトリウ
    ムであり、且つ前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置
    換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解
    性のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイル
    エステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の
    加水分解性のエステル、及びアルキルカルボン酸の塩か
    らなる群から選ばれる請求項9に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記のアルカリ金属塩がフッ化カリウ
    ムであり、且つ前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置
    換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解
    性のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイル
    エステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の
    加水分解性のエステル、及びアルキルカルボン酸の塩か
    らなる群から選ばれる請求項9に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記の酸または酸誘導体が安息香酸、
    安息香酸塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩から
    なる群から選ばれる請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記の酸または酸誘導体が加水分解性
    のベンゾイルエステル、及び加水分解性の置換ベンゾイ
    ルエステルからなる群から選ばれる請求項15に記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 前記の酸または酸誘導体がアルキルカ
    ルボン酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステ
    ル、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 方法が溶媒中で行われる請求項9に記
    載の方法。
  20. 【請求項20】 前記のアルカリ金属塩が炭酸カリウム
    であり、且つ前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置換
    安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解性
    のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイルエ
    ステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の加
    水分解性のエステル、及びアルキルカルボン酸の塩から
    なる群から選ばれる請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記の酸または酸誘導体が安息香酸、
    安息香酸塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩から
    なる群から選ばれる請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記の酸または酸誘導体が加水分解性
    のベンゾイルエステル、及び加水分解性の置換ベンゾイ
    ルエステルからなる群から選ばれる請求項20に記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項25に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記の酸または酸誘導体がアルキルカ
    ルボン酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステ
    ル、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項20に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項29に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項29に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記のアルカリ金属塩が炭酸ナトリウ
    ムであり、且つ前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置
    換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解
    性のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイル
    エステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の
    加水分解性のエステル、及びアルキルカルボン酸の塩か
    らなる群から選ばれる請求項19に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記のアルカリ金属塩がフッ化カリウ
    ムであり、且つ前記の酸または酸誘導体が安息香酸、置
    換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、加水分解
    性のベンゾイルエステル、加水分解性の置換ベンゾイル
    エステル、アルキルカルボン酸、アルキルカルボン酸の
    加水分解性のエステル、及びアルキルカルボン酸の塩か
    らなる群から選ばれる請求項19に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記の酸または酸誘導体が安息香酸、
    安息香酸塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩から
    なる群から選ばれる請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項35に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項35に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記の酸または酸誘導体が加水分解性
    のベンゾイルエステル、及び加水分解性の置換ベンゾイ
    ルエステルからなる群から選ばれる請求項34に記載の方
    法。
  40. 【請求項40】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項39に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項39に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記の酸または酸誘導体がアルキルカ
    ルボン酸、アルキルカルボン酸の加水分解性のエステ
    ル、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項34に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項43に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項43に記載の方法。
  47. 【請求項47】 生成物が主にアシルオキシ無水フタル
    酸であり;且つ前記の方法がハロ無水フタル酸を炭酸カ
    リウム、炭酸ナトリウム、フッ化カリウム、及びフッ化
    セシウムからなる群から選ばれたアルカリ金属塩、及び
    安息香酸、置換安息香酸、安息香酸塩、置換安息香酸の
    塩、アルキルカルボン酸、及びアルキルカルボン酸の塩
    からなる群から選ばれた反応体と反応させることを含む
    請求項6に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記の混合物が約120〜約275℃の温度
    に加熱される請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記のアルカリ金属塩が炭酸カリウム
    であり、且つ前記の反応体が安息香酸、置換安息香酸、
    安息香酸塩、置換安息香酸の塩、アルキルカルボン酸、
    及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれる請
    求項48に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記の反応体が安息香酸、安息香酸
    塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩からなる群か
    ら選ばれる請求項49に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記の反応体がアルキルカルボン酸、
    及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれる請
    求項49に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記のアルカリ金属塩が炭酸ナトリウ
    ムであり、且つ前記の反応体が安息香酸、置換安息香
    酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、アルキルカルボン
    酸、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項48に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記のアルカリ金属塩がフッ化カリウ
    ムであり、且つ前記の反応体が安息香酸、置換安息香
    酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、アルキルカルボン
    酸、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項48に記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記の反応体が安息香酸、安息香酸
    塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩からなる群か
    ら選ばれる請求項53に記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記の反応体がアルキルカルボン酸、
    及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれる請
    求項53に記載の方法。
  56. 【請求項56】 方法が溶媒中で行われる請求項48に記
    載の方法。
  57. 【請求項57】 前記のアルカリ金属塩が炭酸カリウム
    であり、且つ前記の反応体が安息香酸、置換安息香酸、
    安息香酸塩、置換安息香酸の塩、アルキルカルボン酸、
    及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれる請
    求項56に記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記の反応体が安息香酸、安息香酸
    塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩からなる群か
    ら選ばれる請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項58に記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項58に記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項58に記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記の反応体がアルキルカルボン酸、
    及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれる請
    求項57に記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項62に記載の方法。
  64. 【請求項64】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項62に記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項62に記載の方法。
  66. 【請求項66】 前記のアルカリ金属塩が炭酸ナトリウ
    ムであり、且つ前記の反応体が安息香酸、置換安息香
    酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、アルキルカルボン
    酸、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項48に記載の方法。
  67. 【請求項67】 前記のアルカリ金属塩がフッ化カリウ
    ムであり、且つ前記の反応体が安息香酸、置換安息香
    酸、安息香酸塩、置換安息香酸の塩、アルキルカルボン
    酸、及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれ
    る請求項48に記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記の反応体が安息香酸、安息香酸
    塩、置換安息香酸、及び置換安息香酸の塩からなる群か
    ら選ばれる請求項67に記載の方法。
  69. 【請求項69】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項68に記載の方法。
  70. 【請求項70】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項68に記載の方法。
  71. 【請求項71】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項68に記載の方法。
  72. 【請求項72】 前記の反応体がアルキルカルボン酸、
    及びアルキルカルボン酸の塩からなる群から選ばれる請
    求項67に記載の方法。
  73. 【請求項73】 前記の溶媒がジメチルホルムアミド、
    N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びヘ
    キサメチルホスホルアミドからなる群から選ばれる請求
    項72に記載の方法。
  74. 【請求項74】 前記の溶媒がジメチルスルホキシド、
    スルホラン、及びジメチルスルホンからなる群から選ば
    れる請求項72に記載の方法。
  75. 【請求項75】 前記の溶媒がクロロベンゼン、ジクロ
    ロベンゼン、トリクロロベンゼン、及びベンゾニトリル
    からなる群から選ばれる請求項72に記載の方法。
  76. 【請求項76】 式: 【化1】 (式中、X及びYはH、F、Cl、Br、NO 2、CH
    3 、CF3 、CCl3 及びCNからなる群から独立に選
    ばれた置換基であり、但しX及びYは両方ともHであり
    得ないことを条件とする)で表されるアシルオキシ無水
    フタル酸。
  77. 【請求項77】 3−(4−クロロベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  78. 【請求項78】 4−(4−クロロベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  79. 【請求項79】 4−(3−クロロベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  80. 【請求項80】 4−(2−クロロベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  81. 【請求項81】 4−(3−ブロモベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  82. 【請求項82】 4−(2,4−ジクロロベンゾイルオ
    キシ)無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキ
    シ無水フタル酸。
  83. 【請求項83】 4−(2,5−ジクロロベンゾイルオ
    キシ)無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキ
    シ無水フタル酸。
  84. 【請求項84】 4−(2,6−ジクロロベンゾイルオ
    キシ)無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキ
    シ無水フタル酸。
  85. 【請求項85】 4−(3,4−ジクロロベンゾイルオ
    キシ)無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキ
    シ無水フタル酸。
  86. 【請求項86】 4−(3,5−ジクロロベンゾイルオ
    キシ)無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキ
    シ無水フタル酸。
  87. 【請求項87】 4−(3−メトキシベンゾイルオキ
    シ)無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ
    無水フタル酸。
  88. 【請求項88】 4−(4−メチルベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  89. 【請求項89】 4−(3−ニトロベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  90. 【請求項90】 4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)
    無水フタル酸である請求項76に記載のアシルオキシ無水
    フタル酸。
  91. 【請求項91】 4−(2−(トリフルオロメチル)ベ
    ンゾイルオキシ)無水フタル酸である請求項76に記載の
    アシルオキシ無水フタル酸。
  92. 【請求項92】 4−(3−(トリフルオロメチル)ベ
    ンゾイルオキシ)無水フタル酸である請求項76に記載の
    アシルオキシ無水フタル酸。
  93. 【請求項93】 4−(4−(トリフルオロメチル)ベ
    ンゾイルオキシ)無水フタル酸である請求項76に記載の
    アシルオキシ無水フタル酸。
  94. 【請求項94】 式: 【化2】 (式中、RはC37 、C49 、C511、C6
    13、C715、C817、C919、C1021、及び
    1123からなる群から選ばれ、これらの式の分岐異性
    体及び環状異性体を含む)で表されるアシルオキシ無水
    フタル酸。
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