JP3056469B2 - タンク - Google Patents

タンク

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JP3056469B2
JP3056469B2 JP10303713A JP30371398A JP3056469B2 JP 3056469 B2 JP3056469 B2 JP 3056469B2 JP 10303713 A JP10303713 A JP 10303713A JP 30371398 A JP30371398 A JP 30371398A JP 3056469 B2 JP3056469 B2 JP 3056469B2
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信夫 松久
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株式会社森松総合研究所
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として水道水や
薬品等の被貯留物質を貯留するために使用されるタン
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、消火用水等を貯留す
るタンクは、そのタンク本体が複数の構造材からなり、
次のような方法で形成される。即ち、まず、ベースコン
クリート上に金属製(例えば鉄製)の底板を配置し、底
板をアンカーボルトを介してベースコンクリート上に載
置固定する。
【0003】次に、予め工場で製造された複数枚の金属
製(例えば鉄製)の側壁用板材を前記底板上の所定位置
に配置し、各板材同士を互いに溶接によって一体化する
とともに、前記底板に対して溶接固定して側壁の最下段
を形成する。
【0004】次に、前記最下段の側壁の上端面に複数枚
の側壁用板材をさらに配置し、各板材同士を互いに溶接
によって一体化するとともに、前記最下段の側壁に対し
て溶接固定して側壁の第2段目を形成する。
【0005】そして、以後、同様の作業を繰り返すこと
により、複数段からなる側壁を形成する。その後、前記
底板の表面と側壁の内外両面とにライニング材を電気抵
抗溶接する。
【0006】その後、最上段の側壁の上端面に予め工場
で製造された複数枚の金属製(例えば鉄製)の天井壁用
板材を配置し、各板材同士を互いに溶接によって一体に
して天井壁を形成するとともに、側壁の最上段と天井壁
とを溶接によって固定する。又、天井壁の内外両面にラ
イニングを施す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来のタンクの製造方法においては、タンクの設置現場に
工場で製造された複数枚の板材を運搬して、現地でそれ
らを互いに溶接によって一体にしてタンクを製造してい
た。
【0008】従来のタンクの製造方法においては設置現
場での溶接作業が非常に多いため、それに応じて溶接と
いう高度な技術を身につけた多くの技術員が必要であっ
た。従って、複数の設置現場で同時にタンクの設置作業
を行う必要があるときには、各設置現場においてそれぞ
れ多くの溶接作業が必要となり、そのための技術員の人
員不足を招くおそれがあった。
【0009】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、設置現場での溶接作
業を低減することにより簡単に、且つ、短時間でタンク
を製造でき、製造コストを低減できるタンクを提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、タンク本体を構成する複数の構
造材のうち、組立状態において、互いに隣合う構造材に
対してボルト挿通孔を有する連結部を予め形成した後、
各構造材同士を設置現場において、前記連結部が互いに
対向するように隣接配置し、前記互いに対向して配置さ
れた各連結部のボルト挿通孔にボルトを挿通して締め付
けることにより、互いに隣接する構造材同士が連結固定
されたタンクにおいて、前記連結部は、該構造材に固定
される覆い部材によって覆われ、前記覆い部材は、前記
連結部を構成するジョイントアングル材に対してボルト
を介して取り付けられていることを要旨としている。従
って、請求項1の発明では、ボルト挿通孔を有する連結
部が予め形成された各構造材同士を設置現場において隣
接配置し、ボルト挿通孔にボルトを挿通して締め付ける
だけという簡単な作業だけで、簡単に互いに隣接する構
造材同士が連結固定され、タンク本体が構成される。ま
た、覆い部材により、互いに対向して配置された連結部
が外部からの水等から保護される。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載の発明
において、前記覆い部材は、前記構造材の外側に弾性部
材を介して固定されることを要旨としている。従って、
請求項2の発明では、タンクの外周面の表面形状や覆い
部材の周部の表面形状にあわせて弾性部材が変形されて
確実に外部からの水等の浸入が遮断され、連結部の腐食
を確実が防止される。
【0012】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の発明において、前記覆い部材は、その外側面に
耐食性を有する塗料が塗布されていることを要旨として
いる。請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項
に記載の発明において、前記覆い部材は、突出部を形成
していることを要旨としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の前提となる技術を
示す消火用水を貯留するための地下タンクを一実施形態
として図面に従って説明する。
【0014】図1に示すように、タンクとしての地下タ
ンク1は図示しない地中に掘られた穴底に打設されたベ
ースコンクリート2上に設置されている。地下タンク1
のタンク本体3は底板4と側壁5及び天井壁6を備えて
いる。鉄鋼製の底板4(板材)上には円筒状をなす鉄鋼
製の側壁5が配置されており、底板4及び側壁5はアン
カーボルト7を介してベースコンクリート2上に載置固
定されている。尚、図2に示すように、底板4の上面に
は、底板4が被貯留物質としての消火用の水8によって
侵食や腐食するのを低減するために、耐食性を有する板
材(本実施形態ではステンレス板)からなる第1ライニ
ング材9(ライニング部材)が被覆されている。
【0015】前記側壁5は上下方向に亘って複数段(本
実施形態では4段)に分割されており、各段はそれぞれ
複数(本実施形態では4つ)の側壁用構造材11によっ
て構成されている。各側壁用構造材11は、長方形状を
なす炭素鋼製の側板12(板材)と、側板12の外面側
外周縁に沿って溶接固定された断面L字状をなす炭素鋼
製のジョイントアングル材13とからなっている。ジョ
イントアングル材13には長手方向に沿って複数の取付
孔13aが形成されている。
【0016】そして、同じ段において互いに隣合う各側
壁用構造材11は、互いに対向したジョイントアングル
材13の取付孔13aにボルト14が挿入され、ナット
14aを締め付けることによって連結固定されている。
このように、1つの段の4つの側壁用構造材11が一体
に形成されている。又、上下方向において互いに隣合う
各側壁用構造材11は、互いに対向したジョイントアン
グル材13の取付孔13aにボルト14が挿入され、ナ
ット14aを締め付けることによって連結固定されてい
る。このようにして、上下方向において隣合う各段が一
体に形成され、4段からなる側壁5が構成されている。
【0017】さらに、底板4と側壁5の最下段とは、底
板4の周縁部4aに形成された取付孔4b及びジョイン
トアングル材13の取付孔13aにアンカーボルト7が
挿入され、ナット14aを締め付けることによって連結
固定されている。
【0018】前記側板12の内側面(反ジョイントアン
グル材13側)には、第2ライニング材15(ライニン
グ部材)が被覆されている。同第2ライニング材15は
耐食性を有する板材(本実施形態ではステンレス板)か
らなり、側板12が消火用の水8によって侵食や腐食す
るのを低減する。又、前記第1ライニング材9と最下段
の側板12に被覆された第2ライニング材15とに亘っ
て、耐食性を有する板材(本実施形態ではステンレス
板)からなる第3ライニング材16が溶接固定されてい
る。
【0019】さらに、各段間において隣合う各側板12
の第2ライニング材15間には、耐食性を有する板材
(本実施形態ではステンレス板)からなる第4ライニン
グ材17が溶接固定されている。さらに又、前記側板1
2の外側面には、耐食性を有する板材(本実施形態では
ステンレス板)からなる第5ライニング材18(ライニ
ング部材又は防食塗装)が被覆されている。同第5ライ
ニング材18により側板12が地中に浸透した雨水や地
下水等によって侵食や腐食するのを低減する。
【0020】一方、ベースコンクリート2上には底板4
を包囲するように周溝2aが形成されている。そして、
最下段の側板12における第5ライニング材18の下端
部と前記周溝2aとに亘って、鉄鋼製の第1カバー19
が溶接固定されている。同第1カバー19によりアンカ
ーボルト7を介して連結されたジョイントアングル材1
3と底板4との連結部分が覆われている。第1カバー1
9の外側面には、第1カバー19が地中に浸透した雨水
や地下水等によって侵食や腐食するのを低減するため
に、耐食性を有する塗料20(例えば、ウレタン系塗料
やエポキシ系塗料等)が塗布されている。前記周溝2a
内には前記第1カバー19の下端部を覆うように耐水性
を有するシール材21が充填されている。
【0021】又、各段間において互いに隣合う各側板1
2の第5ライニング材18間には、鉄鋼製の第2カバー
22が溶接固定されている。同第2カバー22によりボ
ルト14を介して連結された互いに隣合う各ジョイント
アングル材13の連結部分が覆われている。第2カバー
22の外側面には、第2カバー22が地中に浸透した雨
水や地下水等によって侵食や腐食するのを低減するため
に、前記塗料20が塗布されている。
【0022】ほぼドーム状に形成された天井壁6は、側
壁5の最上段を形成する側壁用構造材11の上端部に位
置するジョイントアングル材13上にボルト14が挿通
されて、ナット14aを締め付けることにより載置固定
されている。
【0023】図4に示すように、前記天井壁6は複数の
天井壁用構造材31によって構成されている。炭素鋼製
の各天井壁用構造材31(板材)はほぼ扇状をなしてお
り、その半径方向に沿った両端部には、図5に示すよう
に、取付孔32aを有する折曲部32が上方に折り曲げ
形成されている。そして、互いに隣合う各天井壁用構造
材31は、互いに対向した取付孔32aにボルト14が
挿入され、ナット14aを締め付けることによって連結
固定されている。このようにして、複数の天井壁用構造
材31が一体に形成されることにより、天井壁6が構成
されている。
【0024】又、天井壁6と側壁5の最上段とは、天井
壁用構造材31の周縁部31aに形成された取付孔31
b及びジョイントアングル材13の取付孔13aにボル
ト14が挿入され、ナット14aを締め付けることによ
って連結固定されている。さらに、互いに隣合う前記各
天井壁用構造材31の折曲部32間には、それぞれ寸法
調整パッキン33及び隙間腐食防止パッキン34が設け
られている。
【0025】前記天井壁用構造材31の内側面には、第
6ライニング材35(ライニング部材)が被覆されてい
る。同第6ライニング材35は耐食性を有する板材(本
実施形態ではステンレス板)からなり、天井壁用構造材
31が消火用の水8によって侵食や腐食するのを低減す
る。又、前記第6ライニング材35と最上段の側板12
に被覆された第2ライニング材15とに亘って、耐食性
を有する板材(本実施形態ではステンレス板)からなる
第7ライニング材36が溶接固定されている。
【0026】さらに、互いに隣合う各天井壁用構造材3
1の第6ライニング材35間には、耐食性を有する板材
(本実施形態ではステンレス板)からなる第8ライニン
グ材37が溶接固定されている。さらに又、前記天井壁
用構造材31の外側面には、耐食性を有する板材(本実
施形態ではステンレス板)からなる第9ライニング材3
8(ライニング部材又は防食塗装)が被覆されている。
同第9ライニング材38により天井壁用構造材31が雨
水等によって侵食や腐食するのを低減する。
【0027】最上段の側板12における第5ライニング
材18の上端部と前記天井壁用構造材31に被覆された
第9ライニング材38の周縁部とに亘って、鉄鋼製の第
3カバー39が溶接固定されている。同第3カバー39
によりボルト14を介して連結されたジョイントアング
ル材13と天井壁用構造材31との連結部分が覆われて
いる。第3カバー39の外側面には、第3カバー39が
地中に浸透した雨水や地下水等によって侵食や腐食する
のを低減するために、前記塗料20が塗布されている。
【0028】又、前記互いに隣合う各天井壁用構造材3
1に被覆されたそれぞれの第9ライニング材38間に亘
って、鉄鋼製の第4カバー40が溶接固定されている。
同第4カバー40によりボルト14を介して連結された
互いに隣合う2つの折曲部32の連結部分が覆われてい
る。第4カバー40の外側面には、第4カバー40が雨
水等によって侵食や腐食するのを低減するために、前記
塗料20が塗布されている。
【0029】本実施形態では、底板4と側壁用構造材1
1と天井壁用構造材31とにより構造材が構成されてい
る。又、底板4の周縁部4a、ジョイントアングル材1
3、天井壁用構造材31の周縁部31a、天井壁用構造
材31の折曲部32により連結部が構成されている。さ
らに、取付孔4b、13a、31b、32aによりボル
ト挿通孔が構成されている。さらに又、アンカーボルト
7とボルト14とによりボルトが構成されている。又、
第3、第4、第7、第8ライニング材16、17、3
6、37により連結ライニング材が構成されている。さ
らに、第1〜第4カバー19、22、39、40により
覆い部材が構成されている。
【0030】次に上記のように構成された地下タンク1
の製造方法について説明する。まず、工場で製造される
側壁用構造材11及び天井壁用構造材31の製造方法に
ついて説明する。
【0031】まず、側壁用構造材11を製造する場合に
は、図6に示すように、1つのジョイントアングル材1
3を構成する一対の第1ジョイント材51及び一対の第
2ジョイント材52を製造する。即ち、断面L字形をな
す炭素鋼製のブラケットの所定位置に取付孔13aを形
成した後、そのブラケットに圧力をかけて側壁5の曲率
半径に沿うような形状にブラケットを曲げ(所謂ベンダ
ー加工を施す)、第1ジョイント材51を製造する。
又、第1ジョイント材51よりも短い断面L字形をなす
炭素鋼製のブラケットの所定位置に取付孔13aを形成
し、第2ジョイント材52を製造する。尚、第2ジョイ
ント材52においてはベンダー加工は施さない。
【0032】又、第1ジョイント材51及び第2ジョイ
ント材52の製造と並行して、図7に示すように、側板
12を構成する長方形状をなす炭素鋼板に対して、その
一側面にステンレス板(第2ライニング材15)を電気
抵抗溶接により張り合わせるとともに、炭素鋼板の他側
面にステンレス板(第5ライニング材18)を電気抵抗
溶接により張り合わせる。そして、図8に示すように、
両面にステンレス板が張り合わされた炭素鋼板に圧力を
かけて側壁5の曲率半径に沿うような形状に炭素鋼板を
曲げ(所謂ベンダー加工を施す)、側板12を製造す
る。
【0033】次に、図9に示すように、ステンレス板が
被覆された側板12の他側面外周縁に沿って、前記一対
の第1ジョイント材51及び一対の第2ジョイント材5
2をアーク溶接により固着する。又、互いに隣合う第1
ジョイント材51の端部と第2ジョイント材52の端部
とをアーク溶接により固着すると、1つの側壁用構造材
11が完成する。
【0034】次に、天井壁用構造材31を製造する場合
には、図10(a)、(b)に示すように、ほぼ扇状を
なす炭素鋼板に対して、その一側面にステンレス板から
なる第6ライニング材35を電気抵抗溶接により張り合
わせるとともに、炭素鋼板の他側面にステンレス板から
なる第9ライニング材38を電気抵抗溶接により張り合
わせる。
【0035】そして、図11(a)、(b)に示すよう
に、両面に第6ライニング材35、第9ライニング材3
8が張り合わされた炭素鋼板の周縁部31aに取付孔3
1bを形成するとともに、炭素鋼板の半径方向に沿った
両端部の所定位置に取付孔32aを形成した後、取付孔
32aが形成された炭素鋼板の半径方向に沿った両端部
を折り曲げ、折曲部32を形成する。その後、図12に
示すように、炭素鋼板に圧力をかけて天井壁6の曲率半
径に沿うような形状に炭素鋼板を曲げる(所謂ベンダー
加工を施す)と、1つの天井壁用構造材31が完成す
る。
【0036】次に、地下タンク1の設置現場で行われる
作業内容について説明する。まず、図示しない補強鉄筋
上に複数のアンカーボルト7(図1においては1つのみ
図示)を互いに同じ高さになるように立設する。そし
て、前記補強鉄筋を包囲するように配置された図示しな
い型枠内にベースコンクリート2を打設する。
【0037】次に、底板4の周縁部4aに形成された取
付孔4b及び工場で製造された4つの側壁用構造材11
の取付孔13aに対して、ベースコンクリート2の上面
から突出されたアンカーボルト7を挿通し、底板4及び
4つの側壁用構造材11をベースコンクリート2上に配
置する。そして、アンカーボルト7をナット14aにて
締め付けて底板4及び4つの側壁用構造材11をベース
コンクリート2上に載置固定する。このとき、4つの側
壁用構造材11のうち互いに隣合う各側壁用構造材11
を、互いに対向したジョイントアングル材13の取付孔
13aにボルト14を挿入して、ナット14aを締め付
けることによって連結固定する。このようにして、4つ
の側壁用構造材11を一体に形成し、側壁5の最下段を
形成する。
【0038】尚、底板4の上面には予め第1ライニング
材9を被覆しておき、この段階で第1ライニング材9と
側壁5の最下段の第2ライニング材15とに亘って、第
3ライニング材16を溶接固定する。又、側壁5の最下
段の第5ライニング材18とベースコンクリート2の周
溝2aとに亘って、アンカーボルト7を介して連結され
たジョイントアングル材13と底板4との連結部分を覆
うように第1カバー19を溶接固定する。
【0039】次に、前記側壁5の最下段を形成する4つ
の側壁用構造材11の上端部上に新たに4つの側壁用構
造材11(側壁5の第2段目を形成する)を所定位置に
配置する。そして、4つの側壁用構造材11のうち互い
に隣合う各側壁用構造材11を、互いに対向したジョイ
ントアングル材13の取付孔13aにボルト14を挿入
して、ナット14aを締め付けることによって連結固定
する。このようにして、4つの側壁用構造材11を一体
に形成し、側壁5の第2段目を形成する。このとき、最
下段の側壁用構造材11と第2段目の側壁用構造材11
とを、互いに対向したジョイントアングル材13の取付
孔13aにボルト14を挿入して、ナット14aを締め
付けることによって連結固定する。このようにして、側
壁5の最下段と第2段目とを一体に形成する。
【0040】そして、この段階で最下段の第2ライニン
グ材15と第2段目の第2ライニング材15とに亘っ
て、第4ライニング材17を溶接固定する。又、最下段
の第5ライニング材18と第2段目の第5ライニング材
18とに亘って、ボルト14を介して連結された互いに
隣合う2つのジョイントアングル材13の連結部分を覆
うように第2カバー22を溶接固定する。
【0041】これと同様の作業を繰り返すことにより、
側壁5の第3段目及び第4段目(本実施形態では最上
段)を形成し、4段からなる側壁5を形成する。次に、
側壁5の最上段を形成する4つの側壁用構造材11の上
端部上に工場で製造された複数の天井壁用構造材31を
所定位置に配置する。そして、配置された天井壁用構造
材31のうち互いに隣合う各天井壁用構造材31を、互
いに対向した折曲部32の取付孔32aにボルト14を
挿入して、ナット14aを締め付けることによって連結
固定する。このようにして、複数の天井壁用構造材31
を一体に形成し、天井壁6を形成する。このとき、側壁
用構造材11と天井壁用構造材31とを、互いに対向し
た取付孔13aと取付孔31bとにボルト14を挿入し
て、ナット14aを締め付けることによって連結固定す
る。このようにして、側壁5の最上段と天井壁6とを一
体に形成する。
【0042】尚、天井壁用構造材31の内側面には予め
第6ライニング材35が被覆されているため、この段階
で側壁5の最上段の第2ライニング材15と第6ライニ
ング材35とに亘って、第7ライニング材36を溶接固
定する。又、互いに隣合う2枚の第6ライニング材35
間に亘って、第8ライニング材37を溶接固定する。
【0043】さらに、側壁5の最上段の第5ライニング
材18と天井壁6の第9ライニング材38とに亘って、
ボルト14を介して連結されたジョイントアングル材1
3と天井壁用構造材31との連結部分を覆うように第3
カバー39を溶接固定する。さらに又、互いに隣合う2
枚の第9ライニング材38間に亘って、ボルト14を介
して連結された互いに隣合う2つの折曲部32の連結部
分を覆うように第4カバー40を溶接固定する。
【0044】その後、前記第1〜第4カバー19、2
2、39、40の外側面に塗料20を塗布するととも
に、前記ベースコンクリート2の周溝2a内に第1カバ
ー19の下端部を覆うようにシール材21を充填する。
【0045】その後、外壁5の外周に土砂を埋め戻す。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得る
ことができる。 (1)本実施形態では、ベースコンクリート2上に底板
4を載置固定するときには、ベースコンクリート2の上
面から突出するアンカーボルト7にナット14aを締め
付けるだけでよく、溶接作業を行わなくてもよい。又、
側壁5の最下段を前記底板4に接合するときにも前記ア
ンカーボルト7にナット14aを締め付けるだけでよ
く、溶接作業を行わなくてもよい。
【0046】その結果、アンカーボルト7にナット14
aを締め付けるだけという簡単な作業だけで、簡単にベ
ースコンクリート2上に底板4及び側壁5の最下段が載
置固定され、設置現場での溶接作業が低減されて簡単
に、且つ、短時間で地下タンク1の製造が可能になり、
地下タンク1の製造コストを低減できる。
【0047】(2)本実施形態では、複数の側壁用構造
材11を用いて側壁5を形成する際には、各側壁用構造
材11のうち上下及び左右方向において互いに隣合う各
側壁用構造材11同士にボルト14を挿入し、ナット1
4aを締め付けるだけでよく、溶接作業を行わなくても
よい。その結果、(1)に記載の効果、即ち、設置現場
での溶接作業が低減されて簡単に、且つ、短時間で地下
タンク1の製造が可能になり、地下タンク1の製造コス
トを低減できるという効果が得られる。
【0048】(3)本実施形態では、側壁5の最上段上
に天井壁6を載置固定するときには、側壁用構造材11
及び天井壁用構造材31にボルト14を挿入し、ナット
14aを締め付けるだけでよく、溶接作業を行わなくて
もよい。その結果、(1)に記載の効果が得られる。
【0049】(4)本実施形態では、第1〜第4カバー
19、22、39、40により、アンカーボルト7やボ
ルト14を介して連結された各連結部分が雨水等から保
護される。その結果、前記各連結部分が雨水等によって
腐食することを防止でき、地下タンク1の耐久性を良好
に維持できる。
【0050】(5)本実施形態では、第5及び第9ライ
ニング材18、38や塗料20により側壁5や天井壁6
が雨水等によって侵食や腐食するおそれが低減され、側
壁5や天井壁6が侵食や腐食することを回避でき、地下
タンク1の耐久性を確実に維持できる。
【0051】(6)本実施形態では、第1〜第4ライニ
ング材9、15〜17、第6〜第8ライニング材35〜
37により、底板4、側壁5及び天井壁6が被貯留物質
である消火用の水8によって侵食や腐食することを低減
できる。
【0052】(7)本実施形態では、取付孔13aが形
成された複数の側壁用構造材11と、取付孔32aが形
成された複数の天井壁用構造材31とをそれぞれ予め工
場で製造し、それらを地下タンク1の設置現場に運搬し
たうえで地下タンク1を製造した。従って、各構造材1
1、31に対して各取付孔13a、32aを形成する場
合、その作業は工場という設備が整った場所で行われる
ため、各取付孔13a、32aの加工精度を向上でき
る。
【0053】なお、前記実施形態は以下のように変更し
てもよい。 ・ 前記実施形態では、側板12の外面側外周縁に沿っ
て、取付孔13aが形成されたジョイントアングル材1
3を溶接固定することにより側壁用構造材11とした
が、次のようにしてもよい。即ち、側板12の外周縁に
沿った部位に取付孔13aを形成した後、取付孔13a
が形成された側板12の外周縁に沿った部位を折り曲げ
ることにより、ジョイントアングル材13を省略した側
壁用構造材11としてもよい。このようにした場合に
は、前記実施形態における(1)〜(7)に記載の効果
に加えて、工場段階での側板12に対するジョイントア
ングル材13の溶接作業を不要にできるという効果が得
られる。
【0054】・ また、前記実施形態では、天井壁用構
造材31の半径方向に沿った両端部に取付孔32aを有
する折曲部32を形成した天井壁用構造材31とした
が、次のようにしてもよい。即ち、天井壁用構造材31
の外面側外周縁に沿って、取付孔32aが形成されたジ
ョイントアングル材を溶接固定した天井壁用構造材31
としてもよい。このようにした場合にも、前記実施形態
における(1)〜(7)に記載の効果が得られる。
【0055】・ さらに、前記実施形態では、断面L字
状をなすジョイントアングル材13としたが、次のよう
にしてもよい。例えば、前記実施形態におけるジョイン
トアングル材13よりも肉厚のジョイントアングル材1
3としてもよい。
【0056】即ち、図13(a)に示すように、ジョイ
ントアングル材13において、側板12に密接した密接
部13bと側板12に対して突出した突出部13cとの
両方を肉厚形成するとともに、密接部13bと突出部1
3cとを断面R形状を有する連結面13dにて連結して
もよい。
【0057】又、図13(b)に示すように、ジョイン
トアングル材13において、密接部13bと突出部13
cとの両方を肉厚形成するとともに、密接部13bと突
出部13cとを傾斜を有する連結面13dにて連結した
2種類のジョイントアングル材13を使用してもよい。
この場合、2種類のジョイントアングル材13のうち一
方のジョイントアングル材13に側板12の上端部を係
合可能な係合部13eを形成し、係合部13eに側板1
2の上端部を係合させたうえで側板12の上端部とジョ
イントアングル材13とを溶接する。即ち、この場合、
互いに異なる2つのジョイントアングル材13がボルト
14を介して連結されると、各ジョイントアングル材1
3の内側面には段差が形成される。
【0058】さらに、図13(c)に示すように、ジョ
イントアングル材13において、突出部13cを肉厚形
成するとともに、密接部13bを突出部13c側へ行く
ほど徐々に肉厚形成する。そして、密接部13bと突出
部13cとを傾斜を有する連結面13dにて連結しても
よい。
【0059】このようにした場合には、前記実施形態に
おける(1)〜(7)に記載の効果に加えて、ジョイン
トアングル材13を肉厚形成することにより、ボルト1
4やアンカーボルト7を介して連結された連結部分の強
度が向上し、地下タンク1の耐震性、耐久性を向上でき
るという効果が得られる。
【0060】・ さらに又、断面チャンネル状のジョイ
ントアングル材13を用いて次のような連結部分を形成
してもよい。尚、以下に示される連結部分の構成は、本
発明を具体化するものである。例えば、図14(a)に
示すように、側板12の外面側外周縁に沿って断面チャ
ンネル状のジョイントアングル材13が溶接固定された
2つの側壁用構造材11をボルト14を介して連結して
連結部分を形成してもよい。この場合、ジョイントアン
グル材13に対して、突出部22aが形成された第2カ
バー22をボルト55を介して取り付ける。そして、第
2カバー22の上下両端部と側板12の外側面との間に
耐水性及び弾性を有するクッション材56(弾性部材)
を設けて、第2カバー22の上下両端部をクッション材
56に圧接させて連結部分を雨水等から保護する。
【0061】このようにした場合には、前記実施形態に
おける(1)〜(7)に記載の効果に加えて、クッショ
ン材56は耐水性及び弾性を有しているため、側板12
の表面形状や第2カバー22の上下両端部の表面形状に
あわせてクッション材56が変形されて確実に雨水等の
浸入が遮断され、連結部分の腐食を確実に防止できる。
従って、地下タンク1の耐久性を向上できるという効果
が得られる。
【0062】又、図14(b)に示すように、前記実施
形態における第4ライニング材17の代わりに、両ジョ
イントアングル材13間に隙間腐食防止及び漏水防止を
目的としたコーキング材57を充填し、第4ライニング
材17を省略してもよい。このようにした場合には、前
記実施形態における(1)〜(7)に記載の効果が得ら
れる。
【0063】さらに、図14(c)に示すように、突出
部22aが形成された第2カバー22を用いるととも
に、コーキング材57を設けた構成に具体化してもよ
い。このようにした場合には、前記実施形態における
(1)〜(7)に記載の効果が得られる。
【0064】さらに又、図14(d)に示すように、3
つの分割片を一体にした第2カバー22を用いてもよ
い。即ち、突出部22aが形成された分割片としての第
1鉄板22bの両端部のうち一方の端部に分割片として
の第2鉄板22cを溶接固定するとともに、他方の端部
に分割片としての第3鉄板22dを溶接固定して第2カ
バー22を形成する。そして、ジョイントアングル材1
3に対して第1鉄板22bをボルト55を介して取り付
けるとともに、第2及び第3鉄板22c、22dのそれ
ぞれの終端をクッション材56に圧接させてもよい。こ
のようにした場合には、前記実施形態における(1)〜
(7)に記載の効果が得られる。
【0065】・ また、ジョイントアングル材13を次
のように変更してもよい。即ち、図15に示すように、
断面チャンネル状のジョイントアングル材13と断面ク
ランク状のジョイントアングル材13との2種類のジョ
イントアングル材13を用いてもよい。そして、断面チ
ャンネル状のジョイントアングル材13を覆うように、
断面クランク状のジョイントアングル材13を断面チャ
ンネル状のジョイントアングル材13に嵌合させたうえ
で、ボルト14を介して両ジョイントアングル材13を
連結する。このようにした場合には、前記実施形態にお
ける(1)〜(7)に記載の効果が得られる。
【0066】・ さらに、前記実施形態では、第2カバ
ー22を連結部分を覆うように設け、その上下方向の両
端部を溶接したが、次のようにしてもよい。即ち、図1
6に示すように、上部が開口された第2カバー22を連
結部分を覆うように設け、その下端部を溶接する。そし
て、第2カバー22内に連結部分を覆うようにエポキシ
等の耐水性を有するシール材58を充填してもよい。こ
のようにした場合には、前記実施形態における(1)〜
(7)に記載の効果が得られる。
【0067】・ さらに又、前記実施形態では、取付孔
13aが形成された側壁用構造材11や取付孔32aが
形成された天井壁用構造材31を工場で製造したが、次
のようにしてもよい。即ち、取付孔が形成されていない
側壁用構造材11や天井壁用構造材31を工場で製造し
て地下タンク1の設置現場に運搬し、地下タンク1の設
置現場にて側壁用構造材11に取付孔13aを形成した
り、天井壁用構造材31に取付孔32aを形成してもよ
い。このようにした場合には、前記実施形態における
(1)〜(6)に記載の効果が得られる。
【0068】・ また、前記実施形態では、下段の側壁
用構造材11上に上段の側壁用構造材11を積み重ねて
4段からなる側壁5を形成したが、図17に示すよう
に、下段の側壁用構造材11上に上段の側壁用構造材1
1を千鳥状に配置して側壁5を形成してもよい。このよ
うにした場合には、前記実施形態における(1)〜
(7)に記載の効果に加えて、側壁5の強度が向上する
ため、地下タンク1の耐震性を向上できるという効果が
得られる。
【0069】・ さらに、前記実施形態では、4段から
なる側壁5を有する地下タンク1に具体化したが、3段
以下からなる側壁5を有する地下タンク1や5段以上か
らなる側壁5を有する地下タンク1に具体化してもよ
い。又、側壁5の各段を4つの側壁用構造材11から形
成したが、3つ以下の側壁用構造材11から側壁5の各
段を形成したり、5つ以上の側壁用構造材11から側壁
5の各段を形成してもよい。即ち、側壁5の段数にかか
わらず複数の側壁用構造材11がボルト14を介して連
結された側壁5を有する地下タンク1であればよい。こ
のようにした場合には、前記実施形態における(1)〜
(7)に記載の効果が得られる。
【0070】・ さらに又、前記実施形態では、耐食性
を有する第1〜第9ライニング材9、15〜18、35
〜38にステンレス板を使用したが、ステンレス板の代
わりに合成樹脂ライニング材を使用してもよい。
【0071】又、前記第1〜第9ライニング材9、15
〜18、35〜38にステンレス板や合成樹脂ライニン
グ材以外の耐食性を有する板材を使用してもよい。例え
ば、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケルを主体に
した耐食性を有する耐熱合金であるハステロイ(Hastel
loy :登録商標)等を使用してもよい。
【0072】ハステロイを使用する場合には、ハステロ
イF(47Ni−22Cr−17Fe−7Mo合金)、
ハステロイB(Ni−28Mo−5Fe−Co合金)、
ハステロイB−2、ハステロイC、ハステロイC−4、
ハステロイC−276、ハステロイD(85Ni−10
Si−1Cr−3Cu−2Fe−1.5Co−0.9M
n−0.12C)、ハステロイG等のうち何れかを使用
する。このようにした場合には、前記実施形態における
(1)〜(7)に記載の効果が得られる。
【0073】・ また、前記実施形態では、消火用水を
貯留して地中に埋設される地下タンク1に具体化した
が、消火用水以外の他の被貯留物質を貯留する地下タン
ク(例えば、汚水処理タンク等)、及び、地上において
ベースコンクリート2上に載置固定される地上型のタン
ク(例えば、ガソリンタンクや薬品貯留タンク等)に具
体化してもよい。このようにした場合には、前記実施形
態における(1)〜(7)に記載の効果が得られる。
【0074】・ さらに、前記実施形態では、ドーム状
をなす天井壁6を有する地下タンク1としたが、図17
に示すように、平坦な天井壁6を有する地下タンクや地
上型のタンクとしてもよい。このようにした場合には、
前記実施形態における(1)〜(7)に記載の効果に加
えて、平坦な天井壁6上にタンク内の被貯留物質を攪拌
する攪拌装置等の各種装置が載置できるという効果が得
られる。
【0075】・ さらに又、前記実施形態では、円筒状
をなす側壁5としたが、四角筒状等の多角筒状をなす側
壁5としてもよい。又、円錐台筒状をなす側壁5や三角
錐台筒状等の多角錐台筒状をなす側壁5としてもよい。
このようにした場合には、前記実施形態における(1)
〜(7)に記載の効果が得られる。
【0076】又、円錐筒状をなす側壁5や三角錐筒状等
の多角錐筒状をなす側壁5としてもよい。このようにし
た場合には、前記実施形態における(1)、(2)、
(4)〜(7)に記載の効果に加えて、天井壁6を省略
できるため、地下タンクや地上型のタンクをより簡単に
製造できるという効果が得られる。
【0077】・ また、前記実施形態では、上下方向に
おいて互いに隣合う2枚の側板12に被覆されたそれぞ
れの第5ライニング材18間に亘って、第2カバー22
を溶接固定した。即ち、第2カバー22の上下方向の両
端部をそれぞれ第5ライニング材18に対して溶接し
て、第2カバー22を第5ライニング材18に固着した
が、次のようにしてもよい。
【0078】即ち、図18に示すように、第5ライニン
グ材18の上端部及び下端部を折り曲げ、係合部18a
を形成する。そして、第2カバー22の上端部及び下端
部をそれぞれ前記係合部18aに挿入して係合させるこ
とにより、第2カバー22を第5ライニング材18に装
着してもよい。又、第2カバー22の上端部及び下端部
をそれぞれ前記係合部18aに挿入して係合させたうえ
で、第2カバー22の上端部及び下端部を前記係合部1
8aに対して溶接固定してもよい。このようにした場合
には、前記実施形態における(1)〜(7)に記載の効
果が得られる。
【0079】・ さらに、図19に示すように、天井壁
6を覆うようにコンクリート59を打設してもよい。こ
のようにした場合には、前記実施形態における(1)〜
(7)に記載の効果に加えて、雨水等はコンクリート5
9により遮断されるため、雨水等が天井壁6を介して地
下タンク1内に浸入して雨水等と被貯留物質とが混ざり
合うことが低減され、被貯留物質の品質を良好に維持で
きるという効果が得られる。
【0080】・ さらに又、前記実施形態では鉄鋼製の
第1〜第4カバー19、22、39、40としたが、プ
ラスチック製のものを使用してもよい。 ・また、前記実施形態では、側壁用構造材11の側板1
2の外側面には第5ライニング材18を被覆したととも
に、天井壁用構造材31の外側面には第9ライニング材
38を被覆したが、第5及び第9ライニング材18、3
8の代わりに、防食塗装を施してもよい。このようにし
た場合には、前記実施形態における(1)〜(7)に記
載の効果に加えて、絶縁性を有する材料にて防食塗装を
施した場合、電食(迷走電流腐食)防止を図ることがで
きるという効果が得られる。
【0081】・ さらに、前記実施形態では、アンカー
ボルト7を立設した後にベースコンクリート2を打設
し、その後、底板4の取付孔4b及び側壁用構造材11
の取付孔13aに対してアンカーボルト7を挿通した
が、次のようにしてもよい。即ち、ベースコンクリート
2を打設した後にベースコンクリート2にボルト挿通孔
を形成し、ボルト挿通孔と取付孔4a、13aとが連通
するようにベースコンクリート2上に底板4及び側壁用
構造材11を配置し、ボルト挿通孔、取付孔4a、13
aに対してボルトを挿通し、ナットを締め付けてもよ
い。このようにして、ベースコンクリート2上にボルト
及びナットを介して底板4及び側壁5を載置固定しても
よい。
【0082】このようにした場合には、前記実施形態に
おける(2)〜(7)に記載の効果に加えて、ボルト挿
通孔と取付孔4a、13aとが連通するようにベースコ
ンクリート2上に底板4及び側壁用構造材11を配置
し、ボルト挿通孔、取付孔4a、13aに対してボルト
を挿通するため、ベースコンクリート2に対する底板4
及び側壁5の位置ずれを低減できるという効果が得られ
る。
【0083】例えば、先にボルトを配置したうえでベー
スコンクリート2を打設すると、ボルトの位置と取付孔
4a、13aの位置とがずれた場合、底板4や側壁5の
取付孔4a、13aを大きくする等の処置が必要であ
る。
【0084】又、この場合にも、ボルトにナットを締め
付けるだけという簡単な作業だけで、簡単にベースコン
クリート2上に底板4及び側壁5の最下段が載置固定さ
れ、設置現場での溶接作業が低減されて簡単に、且つ、
短時間で地下タンク1の製造が可能になり、地下タンク
1の製造コストを低減できる。次に、前記実施形態及び
別例から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的
思想について、それらの効果と共に以下に記載する。
【0085】(イ)請求項1〜請求項3のうち何れか一
項に記載のタンクの製造方法において、前記構造材を構
成する板材の両側面のうち少なくともいずれか一方の側
面にライニング部材又は防食塗装を施工した後、前記ラ
イニング部材又は防食塗装が施工された板材に前記ボル
ト挿通孔を有する連結部を形成して構造材とし、前記連
結部が形成された構造材同士をタンクの設置現場におい
て連結固定することを特徴とするタンクの製造方法。従
って、この(イ)に記載の発明によれば、タンク本体を
構成する構造材には予めライニング部材又は防食塗装が
施工されるとともに、ボルト挿通孔を有する連結部が形
成されるため、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に
記載の発明の効果を奏する。
【0086】
【0087】
【発明の効果】請求項に記載の発明によれば、設置現
場での溶接作業が低減されて簡単に、且つ、短時間でタ
ンクの製造が可能になり、タンクの製造コストを低減で
きる。また、互いに対向して配置された連結部が外部か
らの水等によって腐食することを防止でき、タンクの耐
久性を良好に維持できる。
【0088】特に、請求項2に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明の効果に加えて、タンクの外周
面の表面形状や覆い部材の周部の表面形状にあわせて弾
性部材が変形されて確実に外部からの水等の浸入が遮断
され、連結部の腐食を確実に防止できる。
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】 地下タンクに具体化した一実施形態の一部破
断概略正面図。
【図2】 同じく地下タンクの要部正断面図。
【図3】 同じく地下タンクの要部平断面図。
【図4】 同じく地下タンクの概略平面図。
【図5】 同じく地下タンクの要部正断面図。
【図6】 側壁用構造材の製造方法を説明するための平
面図。
【図7】 側壁用構造材の製造方法を説明するための平
面図。
【図8】 側壁用構造材の製造方法を説明するための平
面図。
【図9】 側壁用構造材の製造方法を説明するための正
面図。
【図10】 (a)は天井壁用構造材の製造方法を説明
するための側面図であり、(b)は平面図である。
【図11】 (a)は天井壁用構造材の製造方法を説明
するための斜視図であり、(b)は正断面図である。
【図12】 天井壁用構造材の製造方法を説明するため
の側断面図。
【図13】 (a)〜(c)は、ジョイントアングル材
の別例を示す正断面図。
【図14】 (a)〜(d)は、2つのジョイントアン
グル材の連結部分付近を示す正断面図。
【図15】 ジョイントアングル材の別例を示す正断面
図。
【図16】 第2カバーの別例を示す正断面図。
【図17】 別実施形態のタンクの斜視図。
【図18】 第2カバーの取付状態の別例を示す正断面
図。
【図19】 別実施形態のタンクの正断面図。
【符号の説明】
1…タンクとしての地下タンク、3…タンク本体、4…
構造材を構成する底板、4a…連結部を構成する周縁
部、4b…ボルト挿通孔を構成する取付孔、7…ボルト
を構成するアンカーボルト、11…構造材を構成する側
壁用構造材、13…連結部を構成するジョイントアング
ル材、13a…ボルト挿通孔を構成する取付孔、14…
ボルトを構成するボルト、16…連結ライニング材を構
成する第3ライニング材、17…連結ライニング材を構
成する第4ライニング材、19…覆い部材を構成する第
1カバー、22…覆い部材を構成する第2カバー、31
…構造材を構成する天井壁用構造材、31a…連結部を
構成する周縁部、31b…ボルト挿通孔を構成する取付
孔、32…連結部を構成する折曲部、32a…ボルト挿
通孔を構成する取付孔、36…連結ライニング材を構成
する第7ライニング材、37…連結ライニング材を構成
する第8ライニング材、39…覆い部材を構成する第3
カバー、40…覆い部材を構成する第4カバー。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク本体を構成する複数の構造材の
    ち、組立状態において、互いに隣合う構造材に対してボ
    ルト挿通孔を有する連結部を予め形成した後、各構造
    士を設置現場において、前記連結部が互いに対向する
    ように隣接配置し、前記互いに対向して配置された各連
    部のボルト挿通孔にボルトを挿通して締め付けること
    により、互いに隣接する構造材同士が連結固定されたタ
    ンクにおいて、 前記連結部は、該構造材に固定される覆い部材によって
    覆われ 前記覆い部材は、前記連結部を構成するジョイントアン
    グル材に対してボルトを介して取り付けられ ていること
    を特徴とするタンク。
  2. 【請求項2】 前記覆い部材は、前記構造材の外側に弾
    性部材を介して固定されることを特徴とする請求項1に
    記載のタンク。
  3. 【請求項3】 前記覆い部材は、その外側面に耐食性
    を有する塗料が塗布されていることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のタンク。
  4. 【請求項4】 前記覆い部材は、突出部を形成している
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    タンク。
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