JP3056279B2 - 船舶推進機におけるロワーケーシングとロワーケーシングキャップとの固定構造 - Google Patents

船舶推進機におけるロワーケーシングとロワーケーシングキャップとの固定構造

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JP3056279B2
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季宏 野末
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶推進機におけるロ
ワーケーシングとロワーケーシングキャップとの固定構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶推進機の推進ユニット内には、エン
ジンからの動力が伝達される駆動軸が略上下に延在して
設けられており、ドッグクラッチを有する前後進切換歯
車機構を介して、駆動軸の動力がプロペラ軸に伝達され
る。このプロペラ軸は、推進ユニットのロワーケーシン
グ内を後方に貫通し、このロワーケーシングの端部に接
続されたプロペラを回転駆動する。ロワーケーシング内
には、ベアリングを保持するロワーケーシングキャップ
が装着され、このロワーケーシングキャップ内を前記プ
ロペラ軸が貫通している。
【0003】従来、ロワーケーシングキャップをロワー
ケーシングに固定する際には、ロワーケーシングとロワ
ーケーシングキャップとの合面の全周を表面加工(フラ
イス加工等)して両者の取付位置を決定した後、ロワー
ケーシングキャップをロワーケーシング内に装着し、ロ
ワーケーシングとロワーケーシングキャップの合面をボ
ルト締め等により固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の固定構造で
は、ロワーケーシングとロワーケーシングキャップとの
合面の全周を表面加工しているため、素材表面のチル層
が切削されたり、または加工前にプライマ塗装を行って
も、表面加工により合面のプライマ塗膜が全て切削され
てしまう問題があった。従って、これらの表面加工によ
りロワーケーシングキャップとロワーケーシングの合面
において、腐食の進行が早く、しかも腐食によりロワー
ケーシングとロワーケーシングキャップとの固着が発生
するという問題があった。
【0005】そこで、この発明は、船舶推進機のロワー
ケーシングとロワーケーシングキャップとを固定取り付
けするときの確実な位置決めと、その取り付けた合面に
おける耐食性の著しい向上とを両立させた、ロワーケー
シングとロワーケーシングキャップとの固定構造を提供
することを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、船舶推進機
の推進用プロペラ軸を包囲するロワー側に位置すると共
に側面に円形に開口し且つ略筒状の所定空間を内部に創
出する膨出部が形成されたロワーケーシングと、前記推
進用プロペラ軸を内部で軸方向に沿って軸支するロワー
ケーシングキャップとを備え、前記膨出部に前記ロワー
ケーシングを挿入し、且つ前記ロワーケーシングの前記
開口の周囲に形成される周囲面と前記ロワーケーシング
キャップの一方の端部側面とを対向させた状態で固定す
る構造において、前記ロワーケーシングに、前記膨張部
の軸方向に沿って円筒状に突出すると共に座面に表面加
工が施された取付座をその膨出部に臨む前記側面の開口
円端部の複数の位置それぞれに形成すると共に、前記周
囲面の内の前記複数の取付座の座面を除く面全部に耐食
性塗装が施す一方で、前記ロワーケーシングキャップ
に、その軸方向に直交する径方向に沿って突出し且つ前
記端部側面の一部を成す面に表面加工が施された複数の
フランジを前記軸方向の一方の端部に形成すると共に、
その端部側面の内の前記複数のフランジの面を除く側面
全部に耐食性塗装が施し、前記複数のフランジと前記複
数の取付座との位置を合わせるように前記ロワーケーシ
ングキャップを前記膨出部に挿入して当該複数のフラン
ジと当該複数の取付座とを個別に締結具で締結すること
を特徴とした船舶推進機におけるロワーケーシングとロ
ワーケーシングキャップとの固定構造を提供する。
【0007】
【作用】本発明によれば、推進ユニットのロワーケーシ
ングの取付座の座面及びロワーケーシングキャップのフ
ランジの面のみに表面加工が施されているから、両者を
相互に取り付けるときの位置決めを確実に行なうことが
できる。また、ロワーケーシングとロワーケーシングキ
ャップとを固定取付けるときに両者を相互に当接させる
合面に対し、ロワーケーシング側では取付座の座面を除
く全周面に耐食性塗装を施し、且つ、ロワーケーシング
キャップ側ではフランジ面を除く全周面に耐食性塗装を
施しているので、取付座面及びフランジ面を除いて、そ
れらの合面には、素材の耐食性層(チル層など)と耐食
性塗膜層(プライマ塗膜層など)が存在する。このた
め、かかる合面における耐食性を著しく向上させること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図2は、本発明に係る固定構造が適用された
船外機を示すもので、エンジン10は、推進ユニット1
2のアッパーケーシング14上に搭載されている。推進
ユニット12はスイベルブラケット16に担持され、こ
のスイベルブラケットは、船体の船尾板18に固定され
たクランプブラケット20に対し、チルト軸22を介し
て上下に回動可能に取り付けられている。また、スイベ
ルブラケット16は、ステアンリグ軸24の回りに左右
に回動可能である。
【0009】図3は、推進ユニットの下部のロワーケー
シング30を示したもので、この図3をも参照してさら
に説明すると、エンジン10の出力は、推進ユニット1
2のアッパケーシング14からロワーケーシング30内
を下方に向かって延在する駆動軸32に伝達され、切換
歯車機構34を介し、プロペラ36のプロペラ軸38に
正逆転可能に伝達される。尚、35はドッグクラッチで
ある。
【0010】ロワーケーシングは、横方向に膨出されて
形成されおり(図1(1)参照)、この膨出部50の船
体側に前記切換歯車機構34が設けられ(図2,3参
照)、前記プロペラ軸36は、この膨出部50をプロペ
ラ36側に向かって略水平に貫通している。
【0011】ロワーケーシングの前記膨出部50内に
は、図3に示すようにロワーケーシングキャップ40が
装填され、前記プロペラ軸38がベアリング60で支持
されて、このロワーケーシングキャップ内を貫通してい
る。ロワーケーシングキャップ40は、中央部が凹状に
なった円筒状に形成され、プロペラ36側の端部におい
て、図1(2)にも示すように、径方向外側に向かって
フランジ42が形成されている。ロワーケーシングキャ
ップ40の船体側端部およびプロペラ36側端部は、O
リング44,45を介してロワーケーシング30の内壁
と当接しており、これにより、ロワーケーシングキャッ
プ40がロワーケーシング30に支持されている。
【0012】図1(1)に示すように、ロワーケーシン
グキャップ40を固定する前記膨出部50の開口端面の
上部および下部のそれぞれには、ロワーケーシングキャ
ップ40を固定する際の取付座52が円形状に突出して
形成されている。そして、ロワーケーシングキャップ4
0のフランジ42の前面(図1(2)参照)は、この取
付座52の受座として機能する。
【0013】ロワーケーシングキャップ40をロワーケ
ーシング30に固定する場合は、両者の取付位置の位置
決めを行うために、ロワーケーシングキャップ40のフ
ランジ部42とロワーケーシング30の取付座52の座
面のみを予めフライス加工等で表面加工(図1におい
て、斜線部が表面加工箇所)している。そして、表面加
工された座面以外のロワーケーシング30とロワーケー
シングキャップの全面に耐食性塗装であるプライマ塗装
を行う。次いで、ロワーケーシングキャップ40をロワ
ーケーシング30内に挿入して、ロワーケーシング30
の取付座52とロワーケーシングキャップ40のフラン
ジ部42のボルト穴62,63にボルトを装着して、ロ
ワーケーシング30とロワーケーシングキャップ40と
をボルト締め固定する。この時、取付座52とフランジ
部(受座)42の座面において、ロワーケーシング30
とロワーケーシングキャップ40が合面し、そして固定
される。図3において、符号70がボルト固定後のロワ
ーケーシング30とロワーケーシングキャップ40との
合面に相当する。
【0014】従来は、図4に示すように、ロワーケーシ
ング30とロワーケーシングキャップ40の合面70の
全周に渡って表面加工がされていた(図4において、斜
線部が、表面加工箇所)ので、ロワーケーシングとロワ
ーケーシングキャップとの合面の全周に渡って腐食ない
しは腐食に伴う固着が生じていた。これに対して、この
実施例ではロワーケーシング30の取付座52およびロ
ワーケーシングキャップ40のフランジ42における座
面のみを表面加工しているだけなので、座面を除いた部
分にはプライマ塗装,チル層が存在し耐蝕性を大幅に向
上できる。また、表面加工範囲が取付座これらの座面の
みで良く、その他の箇所は表面加工の必要がないため、
加工工数を大幅に低減することができる。
【0015】尚、前記実施例では、表面加工の後に耐食
性塗装を行ったが、表面加工の前に予め耐食性塗装を行
うこともできる。また、取付座をロワーケーシング側に
設けているが、これをロワーケーシングキャップ側に設
けてもよく、また、両者に設けることもできる。また、
本実施例では、ロワーケーシングの取付座とロワーケー
シングキャップの受座の座面を共に表面加工したが、少
なくともいずれか一方を表面加工するものでも良い。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、船舶推進機の推進ユニットのロワーケーシングにロ
ワーケーシングユニットを固定取付けするときに、ロワ
ーケーシング側の表面加工された座面を持つ取付座とロ
ワーケーシングキャップ側の表面加工された面を持つフ
ランジとにより確実に位置決めを行なうことができると
ともに、ロワーケーシング側及びロワーケーシングキャ
ップ側共に、表面加工された部分を除く当接面部分には
耐食性塗装が施されているので、両者が取付けられて合
面構造を成したときに、その合面における耐食性を著し
く向上させることができるという、優れた効果を奏する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は本発明の一実施例に係るロワーケーシ
ングの側面図、(2)は、そのロワーケーシングキャッ
プの側面図。
【図2】本発明の一実施例に係る固定構造が適用された
船外機の全体図。
【図3】本発明の一実施例に係るロワーケーシングの一
部断面拡大図。
【図4】(1)は従来構造に係るロワーケーシングの側
面図、(2)は、そのロワーケーシングキャップの側面
図。
【符号の説明】
10 エンジン 12 推進ユニット 14 アッパーケーシング 30 ロワーケーシング 40 ロワーケーシングキャップ 42 ロワーケーシングキャップのフランジ 52 ロワーケーシングの取付座

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶推進機の推進用プロペラ軸を包囲す
    るロワー側に位置すると共に側面に円形に開口し且つ略
    筒状の所定空間を内部に創出する膨出部が形成されたロ
    ワーケーシングと、 前記推進用プロペラ軸を内部で軸方向に沿って軸支する
    ロワーケーシングキャップとを備え、 前記膨出部に前記ロワーケーシングを挿入し、且つ前記
    ロワーケーシングの前記開口の周囲に形成される周囲面
    と前記ロワーケーシングキャップの一方の端部側面とを
    対向させた状態で固定する構造において、 前記ロワーケーシングに、前記膨張部の軸方向に沿って
    円筒状に突出すると共に座面に表面加工が施された取付
    座をその膨出部に臨む前記側面の開口円端部の複数の位
    置それぞれに形成すると共に、前記周囲面の内の前記複
    数の取付座の座面を除く面全部に耐食性塗装が施す一方
    で、 前記ロワーケーシングキャップに、その軸方向に直交す
    る径方向に沿って突出し且つ前記端部側面の一部を成す
    面に表面加工が施された複数のフランジを前記軸方向の
    一方の端部に形成すると共に、その端部側面の内の前記
    複数のフランジの面を除く側面全部に耐食性塗装が施
    し、 前記複数のフランジと前記複数の取付座との位置を合わ
    せるように前記ロワーケーシングキャップを前記膨出部
    に挿入して当該複数のフランジと当該複数の取付座とを
    個別に締結具で締結することを特徴とした船舶推進機に
    おけるロワーケーシングとロワーケーシングキャップと
    の固定構造。
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