JP3055987B2 - スートブロワ制御方法および制御装置 - Google Patents

スートブロワ制御方法および制御装置

Info

Publication number
JP3055987B2
JP3055987B2 JP3311059A JP31105991A JP3055987B2 JP 3055987 B2 JP3055987 B2 JP 3055987B2 JP 3311059 A JP3311059 A JP 3311059A JP 31105991 A JP31105991 A JP 31105991A JP 3055987 B2 JP3055987 B2 JP 3055987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soot blower
membership function
heat transfer
data
evaluation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3311059A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05149524A (ja
Inventor
順一 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP3311059A priority Critical patent/JP3055987B2/ja
Publication of JPH05149524A publication Critical patent/JPH05149524A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3055987B2 publication Critical patent/JP3055987B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラの伝熱部に設けた
スートブロワの制御方法および制御装置に係り、特にフ
ァジィ推論によりボイラの運転データを使ってスートブ
ロワの作動を適切に制御するようにしたスートブロワの
制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラでは、燃料の燃焼によって発生す
るダストがボイラ内部に設けた伝熱管の伝熱面に付着
し、伝熱が悪くなり熱交換量が次第に低下する。そこ
で、付着したダストを除去する目的でスートブロワが設
置されている。スートブロワの運転は、一般に定期的に
スートブロワを起動し、スートブロワのノズルから高圧
蒸気、高圧空気等の噴霧媒体を伝熱管に吹き付けること
で、伝熱管に付着したダストを除去し、清浄度を保って
いる。
【0003】ダスト除去に用いる高圧蒸気はボイラで発
生する蒸気を一部流用して使用するものであり、また、
高圧空気はコンプレッサ等を稼動させて生成するもので
ある。従って、これら噴霧媒体の使用量はなるべく少な
いことが望ましい。すなわち、スートブロワの起動は適
正に行なわれなければならない。従来、スートブロワの
起動指令は運転員が適宜判断して実行する方法、タイマ
ーによって適当な起動間隔で起動する方法、ボイラの運
転状態に応動してスートブロワを起動する方法などが提
案されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熟練した運転員がダス
トの付着状況を監視し、必要なときにスートブロワを起
動させる方法においては、運転員は燃焼管理など他の処
理しなければならない業務が多数あり、常時監視が困難
である。また、常に経験豊富な運転員が運転に当たると
は限らず十分に習熟していない運転員が運転に当たるこ
とも考えられる。
【0005】そこで、なんらかの方法で自動的にスート
ブロワを起動することが必要になる。タイマーを用いて
定期的にスートブロワを起動する方法は従来から行なわ
れてきたが、ダストの発生や伝熱管への付着は燃料の種
類、ボイラ負荷、負荷変動などで変動があり一定ではな
いので、単に定期的にスートブロワを起動するのは得策
でない。
【0006】運転状態に応動してスートブロワを起動す
る方法はすでに提案されており、運転状態を正しく評価
することができればよい方法であるが、起動条件が固定
されており、運転後に炭種変更等燃料性状の変化やボイ
ラ経年変化が発生したときに対応できない。また、この
ような運転状態による評価システムは本来実運転に入っ
てから評価関数を定めていくのが望ましいが、このため
には運転開始後に人間の介入が必要であり、自動化とい
う観点にそぐわないことが多かった。
【0007】また、自動制御の分野においては自動チュ
ーニングという手法があって、近年はファジィを用いた
制御定数の最適化手法なども試みられているが、これら
は流量制御、温度制御などの連続的な系に対して適用さ
れるもので、スートブロワのように離散的な動作をする
系に対しては適用することがなされていなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、ボイラ伝熱部に設けられたスート
ブロワを、伝熱部の管内流体温度、ガス温度、ガス通過
圧力損失、熱伝達状況のいずれか(以下、伝熱部の運転
データという)を検知してそれに基づき作動させるスー
トブロワの制御方法において、伝達部の運転データをフ
ァジィ推論機構に取り込み、あらかじめ作成したメンバ
シップ関数を用いて推論し、スートブロワを作動すべき
であると判定したときはスートブロワを作動させ、スー
トブロワ作動前後の運転データをスートブロワ効果評価
機構に入力して、あらかじめ設定した評価ルールによっ
て評価し、この評価結果と運転データを教師データと
し、この教師データをメンバシップ関数最適化機構に入
力して前記メンバシップ関数のパラメータの最適化を行
ない、この最適パラメータを使って前記ファジィ推論機
構のメンバシップ関数の最適化を行ない、最適化された
メンバシップ関数を使って次回の制御を行なうことを特
徴とするスートブロワ制御方法に関する。
【0009】第2の発明は、ボイラ内伝熱部に設けられ
たスートブロワを該伝熱部の運転データに基づいて作動
させるスートブロワの制御装置において、上記運転デー
タを用いてファジィ推論によりスートブロワを作動させ
るべきか否かを判定するファジィ推論機構と、スートブ
ロワ作動前後の運転データと、あらかじめ設定された評
価ルールに基づきスートブロワ作動の効果を評価するス
ートブロワ効果評価機構と、該評価機構の評価結果と運
転データを使って前記ファジィ推論機構のメンバシップ
関数の最適化を行なうメンバシップ関数最適化機構とを
備えたことを特徴とするスートブロワ制御装置に関す
る。
【0010】
【作用】このようなスートブロワ制御装置を用いること
により、最適なスートブロワの運転が可能となり、無用
の噴霧媒体の消費を抑制し、ボイラ効率の向上をはかる
ことができる。
【0011】
【実施例】本発明に係るスートブロワ制御装置の構成例
を図1に示す。スートブロワ制御装置1はボイラ12の
蒸気や燃焼ガスの温度、流量、ガス差圧などの運転デー
タ6を取り込む。ファジィ推論機構2はあらかじめ作成
したメンバシップ関数を用いて運転データ6を推論条件
にして推論を実行し、スートブロワを起動すべきである
と判定したときはスートブロワ起動指令7をスートブロ
ワ13に対し出力し、スートブロワを起動させる。ボイ
ラ12は火炉、過熱器、再熱器、蒸発器、エコノマイ
ザ、空気予熱器等の部分にわかれており各部分にスート
ブロワが設置されている。
【0012】スートブロワ効果評価機構3はスートブロ
ワ起動前後の運転データ6をあらかじめ設定した評価ル
ールによって評価し、評価結果と運転データを教師デー
タ8として教師データデータベース5に蓄積する。メン
バシップ関数最適化機構4は教師データデータベースの
教師データ9を用いて、メンバシップ関数10のパラメ
ータの最適化を行ない、最適パラメータ11をファジィ
推論機構2に送る。ファジィ推論機構2は次回から教師
データによって最適化されたメンバシップ関数パラメー
タを用いてファジィ推論を行なう。
【0013】以上が本発明のスートブロワ制御装置の動
作手順である。この手順を繰り返すことにより、ファジ
ィ推論に使用するメンバシップ関数のパラメータが自動
的に調整され、より適正なスートブロワ起動指令を出力
するようになる。以下、本発明を構成するファジィ推論
機構、スートブロワ効果評価機構、メンバシップ関数最
適化機構につき説明する。 (i)ファジィ推論機構 ファジィ推論機構2は、運転データ6を入力変数として
メンバシップ関数によるファジィ推論を実行し、スート
ブロワの起動または非起動を出力する。図3に示すよう
に、メンバシップ関数14、15は入力値xをメンバシ
ップ関数によって状態の度合いy(以下グレードと称す
る)に変換する関数である。
【0014】ファジィ推論の手順はいくつかあるがここ
ではMIN−MAX、重心法を図2で説明する。図2は
ボイラのエコノマイザ(以下ECOと略す)部に設置さ
れたスートブロワのファジィ推論ルールの一部を示した
ものである。ここでは、ECO部を例にとって説明する
がボイラの他の部分についても同様な手順で処理でき
る。
【0015】同一の結論部を有し各々2つのメンバシッ
プ関数を条件部にもつ2ルールで推論を行なう場合の手
順を示している。図2の各々のルールは ルール1 IF(ECO汚れ度が大)AND(ECO出口ガス温度
偏差大)THEN(スートブロワ起動要求度大) ルール2 IF(ECO汚れ度が小)AND(ECO出口ガス温度
偏差小)THEN(スートブロワ起動要求度小) というものである。
【0016】”ECO汚れ度が大”や”ECO出口ガス
温度偏差大”等の各メンバシップ関数の形状は過去の運
転実績などを基に専門家が定めたものである。例えば”
ECO汚れ度が大”のメンバシップ関数は汚れ度が0か
ら1.3までは汚れ度の度合いに比例してがECO汚れ
度が大というグレードが増加し、1.3以上ではグレー
ドが1となることを示している。
【0017】ここで汚れ度とはあとで示す(1)式で求
められる伝熱係数の清浄時とダスト付着時の比で、汚れ
度大ならダスト付着量が多い。また、ECO出口ガス温
度偏差とは計算で予測されるECO出口ガス温度から実
測値を引いた値である。ECO部で熱交換が良好に行な
われていれば、伝熱管外部のガス側から伝熱管内を流れ
る蒸気または水などへの熱供給量が多くなり、結果とし
てECO出口ガス温度の実測値は計算値より低くなるの
で、偏差は負となる。
【0018】 H=Q/(S×△T) …(1) H: 伝熱係数 Q: 交換熱量 △T: 対数平均温度差 S: 伝熱面積 入力として汚れ度、ECO出口ガス温度偏差を与えたと
きに出力のスートブロワ起動要求度(以下Yと略す)を
求める。
【0019】まず、ルール1の2つの条件に汚れ度(本
実施例では1.2)、ECO出口ガス温度偏差(本実施
例では−8)を入力し、各々のメンバシップ関数との交
点の縦軸座標を求める。メンバシップ関数は縦軸に対し
ては0〜1の値をとり、値が大きほど、そのメンバシッ
プ関数のグレードが高いことになる。2条件のグレード
の小さい方を選択する。これはスートブロワ起動をでき
るだけ抑制する考えに基づいた例である。
【0020】つぎに選択したグレードで結論部のメンバ
シップ関数をカットする。なお、別法として結論部のメ
ンバシップ関数にグレードを乗じて全体に形状を小さく
する方法もある。ルール2についても同様の操作を施
し、両者の結論部のメンバシップ関数の大きい方を選択
することによって合成する。
【0021】すなわち、
【0022】
【外1】
【0023】の6角形を得る。こうして求めた結論部の
メンバシップ関数の重心点Yを求める。これが推論結果
となる。本実施例では0.63となる。推論結果である
YはYの最小値から最大値までの値のどれかとなるが、
スートブロワでは起動するか否かを判断すればよいの
で、Yの最小値を0、最大値を1とし、Yが0.5より
大きければ起動することにすればよい。従って図2の条
件ではECO部のスートブロワは起動させる。 (ii)スートブロワ効果評価機構 つぎに、実運転データからルールによる推論を用いて教
師信号を取り出すスートブロワ効果評価機構3を説明す
る。ファジィ推論によってスートブロワを起動すると、
スートブローが適切であればボイラ内面に付着したダス
トが除去され、燃焼ガス側から伝熱管内部の水または蒸
気への伝熱が良好になる。従って、現象としては、各部
ガス温度の低下、水、蒸気温度の上昇、タービンへ供給
する蒸気の温度を一定に保つために過熱器や再熱器出口
蒸気に加えているスプレ水の増量といった計測値の変
化、これらの計測値から(1)式の計算によって求めら
れる伝熱係数の増加などの現象が現れるはずである。
【0024】従って、スートブロワ起動前後のこれらの
計測値または計算で求めた伝熱係数を評価すれば、スー
トブロワの起動が効果があったかどうか判定できる。ス
ートブロワはボイラの各部に分散配置されているので各
部分毎の評価ルールを作成し、スートブロワ起動前後の
ボイラ状態を比較して評価すれば有効性が評価できる。
そしてスートブロワ起動前の運転データを教師信号とし
メンバシップ関数の最適化を実行する。教師信号にはス
ートブロワ起動が有効、無効のデータ両方を使用する。
【0025】評価ルールの例としてエコノマイザ部の評
価ルールを以下に示す。 IF(スートブロワ起動後エコノマイザの伝熱係数が1
0%以上上昇すれば)THEN(スートブロワは有効) IF(スートブロワ起動後エコノマイザの圧力損失が2
0mmaq以上低下すれば)THEN(スートブロワは有
効) IF(スートブロワ起動後エコノマイザの出口給水温度
が10度以上上昇すれば)THEN(スートブロワは有
効) IF(スートブロワ起動後エコノマイザの出口ガス温度
が20度以上低下すれば)THEN(スートブロワは有
効) 評価ルールはルールベースで用いてもよいし、前述した
ようなメンバシップ関数で表現しファジィ推論を実行し
てもよい。
【0026】図5で教師信号の取り出し手順を説明す
る。スートブロワ起動前の運転データを取り込んでお
く。つぎにスートブロワ起動後の運転データを取り込
み、例示したスートブロワ起動評価ルールを用いて当該
スートブロワの起動が効果があったかどうかを判定す
る。効果の有無が教師データYtに、起動前の運転デー
タがXに相当するのでこれを、教師データデータベース
に保存する。 (iii)メンバシップ関数最適化機構 つぎに、教師信号によるメンバシップ関数最適化機構4
の処理手順を説明する。
【0027】ファジィ推論手順はハードウェア、ソフト
ウェアによってすでに実現されており、もしメンバシッ
プ関数が適切に定義されていれば正しい推論結果を得る
ことができる。しかし、メンバシップ関数パラメータの
決定は経験的に行なわれているのが現状である。そこ
で、メンバシップ関数のパラメータを最適化することが
必要になる。ここでパラメータとはメンバシップ関数の
形状を規定する関数の係数である。例えば図3のメンバ
シップ関数14は y=(1/a)x (x<a) y=1 (x≧a) で表現されている。同様にメンバシップ関数15は y=(1/b)x (x<b) y=1 (b≦x≦c) y=−(x−d)/(d−c)(d<x) となる。これらの式でa、b、c、d等の値を最適化す
れば正しい推論結果が得られることになる。
【0028】一般的にはメンバシップ関数は y=f(x;a、b、c、d、..) …(2) の形で表現できる。ここで x=入力 y=出力 a、b、c、d、..=メンバシップ関数の形状を決め
るパラメータ メンバシップ関数は線形関数を組み合わせたものであ
る。ここでは簡単のため適当な線形区間をとってメンバ
シップ関数パラメータを最適化する手順を説明する。
【0029】メンバシップ関数が y=ax …(3) で表されるとすると、パラメータの最適化とはaの値を
入力xのときの推論結果Yと、このときの正解値である
教師信号Ytを用いて変更していくことである。aの変
更量を△aとし、出力の誤差をEとすると E=(Y−Yt)2 …(4) が最小になるようにパラメータaの値を決定すればよ
い。これは最急降下法等の数学的手法をソフトウェアま
たはハードウェアで記述することにより実現できる。そ
の手順の概要は以下の通りである。
【0030】パラメータaの修正量△aは △a ∝ ∂E/∂a = (∂E/∂Y)・(∂Y/∂a) ∝ (Y−Yt)・∂Y/∂a …(5) となる。
【0031】 aN+1 =aN −△a …(6) とおき(5)、(6)式を種々のX、Yについて繰り返
し適用したとき、Y−Yt→0となるときのaが最適化
されたパラメータとなる。係数を変更するときは図2に
示すように推論過程で実際に有効に働いたルールおよび
パラメータは定まっている。すわなち図2の例では、ル
ールとして有効に働いたのは第1のルールの1番目の条
件、第2のルールの2番目の条件である。そこで、出力
方向から順次関連するパラメータのみを変更して行なえ
ばよい。
【0032】パラメータの最適化手順を図4にフローシ
ートで説明する。N組の教師データ(X、Yt)を用意
する。N組のn番目のデータでファジィ推論をする。全
パラメータK個のうち関係するもの全ての偏微分を求め
る。n番目のデータの教師信号Yt、推論結果Yとパラ
メータの偏微分から新しいパラメータを得る。推論結果
と教師信号が収束条件ε以下になったら終了する。そう
でないときは次の教師データの組を使って同一の操作を
する。全教師データを全て使ったら、最初の教師データ
に戻って同じ操作を繰り返す。
【0033】つぎに1回の学習過程をECO出口スート
ブロワの起動ルールを用いて説明する。スートブロワ効
果評価機構3で運転データを収集し評価した結果、スー
トブロワ後のECOの伝熱係数が10%以上増加したと
する。この場合当該スートブロワはダスト除去に有効で
あったことになる。
【0034】このとき、スートブロワ起動前には、ルー
ル1の2つの条件が各々、汚れ度は1.2、ECO出口
ガス温度偏差−8と計測されていたとする。これから得
られるメンバシップ関数の重心点Yは図2によって0.
63となる。ところで、この条件でのスートブロワは有
効であったのでY=0.63という値より高い評価を与
えることが望ましい。具体的にどのような評価値を与え
るのがよいかは種々の方策がある。例えば、伝熱係数の
増加度合いに応じて、5%増加なら0.6、10%増加
なら0.7、15%増加なら0.8というように、スー
トブロワ効果評価機構3での評価値に応動する値とする
方法や、効果があったときは0.75、効果がなかった
ときは0.25のような固定値を与える方法などであ
る。
【0035】ここでは、効果があったときの固定値0.
75を与える方法で以下説明する。図2でルールを構成
するメンバシップ関数から起動要求度を求めると0.6
3であるが、最適化によって、これを0.75にすれば
よいわけである。図6で最適化手順を示す。最適化結果
として起動要求度を0.75にするためには推論結果の
面積の重心点を右側に移動させればよい。重心点は結論
部の各要素の集合体である。そこで、区間を仮に3等分
し、各々の区間の代表値について最適化をさせてもよい
ことになる。区間の中心点の高さは各々重心要素1(2
0)、重心要素2(21)、重心要素3(22)とな
る。
【0036】重心要素1(20)の高さはルール2の結
論部が条件部のECO出口ガス温度が大きいというメン
バシップ関数によってカットされたことによって求まっ
たものである。この高さはカット2(24)である。従
って当該メンバシップ関数のメンバシップ関数を構成す
る2本の直線の内の構成線B(27)を構成線B′(2
8)のように移動させれば重心点を左に移動できる。ど
の程度移動させるかは教師信号0.75と推論結果0.
63の差分に適当な係数に比例したものとすればよい。
【0037】つぎに重心要素2(21)について検討す
る。この高さはルール1の結論部が条件部のECO汚れ
度が大きいというメンバシップ関数によってカットされ
たことによって求まったものである。この高さはカット
1(25)である。従って当該メンバシップ関数のメン
バシップ関数を構成する2本の直線の内の構成線A(2
5)を構成線A′(26)のように移動させれば重心点
を右に移動でき教師信号に近づけることができる。移動
量は構成線Bと同様に求める。重心要素3(22)につ
いても同様の操作を実行する。
【0038】なお、結論部が条件部でカットされなかっ
たときは当該結論部の構成線を移動させればよい。この
ような操作をスートブロワ効果評価機構(3)で収集し
評価した複数の運転データに対して、図4を用いて説明
した手順によって、教師信号と推論結果の誤差が収束す
るまで繰り返し実行すれば、適切なメンバシップ関数の
形状が得られる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ボイラ運転後に燃料の
性状などが変わり運転状態が変化しても、それに合わせ
てスートブロワを最適に運転できることになり、スート
ブロワの噴霧媒体として用いる蒸気や圧縮空気を低減す
ることができる。また、運転開始時に推論ルールが最適
化されていなくても、運転中に運転データを用いて最適
化していくことが可能である。
【0040】また、本発明における評価方法はスートブ
ロワ装置以外にも燃焼制御装置、ボイラ起動装置等に適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明になる装置の全体構成図であ
る。
【図2】図2は、ファジィ推論部の手順の説明図であ
る。
【図3】図3は、メンバシップ関数の形状説明図であ
る。
【図4】図4は、メンバシップ関数の最適化手順を示す
フロー図である。
【図5】図5は、教師信号取り込み手順を示すフロー図
である。
【図6】図6は、ECO部スートブロワメンバシップ関
数最適化手順説明図である。
【符号の説明】
1…スートブロワ制御装置、2…ファジィ推論機構、3
…スートブロワ効果評価機構、4…メンバシップ関数最
適化機構、5…教師データデータベース、6…運転デー
タ、7…スートブロワ起動指令、8…教師データ、9…
教師データ、10…メンバシップ関数、11…最適パラ
メータ、12…ボイラ、13…スートブロワ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23J 3/00 101 F28G 1/16 F23G 5/50 F23N 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ伝熱部に設けられたスートブロワ
    を、伝熱部の管内流体温度、ガス温度、ガス通過圧力損
    失、熱伝達状況のいずれかを検知してそれに基づき作動
    させるスートブロワの制御方法において、伝達部の運転
    データをファジィ推論機構に取り込み、あらかじめ作成
    したメンバシップ関数を用いて推論し、スートブロワを
    作動すべきであると判定したときはスートブロワを作動
    させ、スートブロワ作動前後の運転データをスートブロ
    ワ効果評価機構に入力して、あらかじめ設定した評価ル
    ールによって評価し、この評価結果と運転データを教師
    データとし、この教師データをメンバシップ関数最適化
    機構に入力して前記メンバシップ関数のパラメータの最
    適化を行ない、この最適パラメータを使って前記ファジ
    ィ推論機構のメンバシップ関数の最適化を行ない、最適
    化されたメンバシップ関数を使って次回の制御を行なう
    ことを特徴とするスートブロワ制御方法。
  2. 【請求項2】 ボイラ内伝熱部に設けられたスートブロ
    ワを該伝熱部の運転データに基づいて作動させるスート
    ブロワの制御装置において、上記運転データを用いてフ
    ァジィ推論によりスートブロワを作動させるべきか否か
    を判定するファジィ推論機構と、スートブロワ作動前後
    の運転データと、あらかじめ設定された評価ルールに基
    づきスートブロワ作動の効果を評価するスートブロワ効
    果評価機構と、該評価機構の評価結果と運転データを使
    って前記ファジィ推論機構のメンバシップ関数の最適化
    を行なうメンバシップ関数最適化機構とを備えたことを
    特徴とするスートブロワ制御装置。
JP3311059A 1991-11-26 1991-11-26 スートブロワ制御方法および制御装置 Expired - Lifetime JP3055987B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3311059A JP3055987B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 スートブロワ制御方法および制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3311059A JP3055987B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 スートブロワ制御方法および制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05149524A JPH05149524A (ja) 1993-06-15
JP3055987B2 true JP3055987B2 (ja) 2000-06-26

Family

ID=18012621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3311059A Expired - Lifetime JP3055987B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 スートブロワ制御方法および制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3055987B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102082582B1 (ko) * 2015-07-21 2020-02-27 니뽄 다바코 산교 가부시키가이샤 봉상 담배 물품용 패키지

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5492282B1 (ja) * 2012-12-07 2014-05-14 旭国際テクネイオン株式会社 熱交換器運転装置
CN105927996B (zh) * 2016-05-24 2018-11-20 广州特种承压设备检测研究院 基于图像三维重建的智能吹灰方法及系统
JP2019132515A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 三菱日立パワーシステムズ株式会社 スーツブロワ運転制御装置、スーツブロワ運転制御方法、及び燃焼システム
CN114199036A (zh) * 2020-09-18 2022-03-18 川崎重工业株式会社 余热回收锅炉及其除尘运转计划装置
CN112664965B (zh) * 2020-12-16 2022-04-19 苏州西热节能环保技术有限公司 一种基于试验定量分析的燃煤锅炉吹灰运行优化方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102082582B1 (ko) * 2015-07-21 2020-02-27 니뽄 다바코 산교 가부시키가이샤 봉상 담배 물품용 패키지

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05149524A (ja) 1993-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8924024B2 (en) Method for sootblowing optimization
US10817801B2 (en) System and method for process modeling and control using disturbance rejection models
US8644961B2 (en) Model based control and estimation of mercury emissions
EP3521748B1 (en) Dual model approach for boiler section cleanliness calculation
JP3055987B2 (ja) スートブロワ制御方法および制御装置
KR890000451B1 (ko) 보일러의 검댕이 제거방법
EP0137709B1 (en) Boiler cleaning optimization
CN112364562B (zh) 一种烟气环保岛协同控制方法及系统
JP5142508B2 (ja) スートブロワ装置の運転方法
CN206600829U (zh) 一种回转式空气预热器表面积灰在线监测系统
JPH0246845B2 (ja)
CN111637478A (zh) 一种炉膛吹灰方法
CN214891259U (zh) 一种声波吹灰系统
JP2001132934A (ja) ボイラのスートブロワ装置とその制御方法
EP0101226B1 (en) Sootblowing optimization
JP2002257321A (ja) スートブロワ制御装置と制御方法
JPH01304023A (ja) 溜水式集塵機の制御方法および装置
JPH0968170A (ja) 下水処理場の汚水ポンプ制御装置
JPH05288303A (ja) ボイラ汚れ推定装置
JPS63286609A (ja) スートブロワ制御装置
Thompson et al. Boiler fouling, monitoring and control
CN112000031B (zh) 一种基于再生金属冶炼的设备远程维管系统
CN114708924B (zh) 预测scr系统中吹灰器吹灰间隔时间的模型构建方法及装置
JPH01266416A (ja) ボイラに於けるスートブロワ運転制御方法
JPH0949623A (ja) ごみ焼却炉の燃焼制御装置及びその方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080414

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 12