JP3055458U

JP3055458U - 額縁における内部パネルと展示板との取付け構造

Info

Publication number: JP3055458U
Application number: JP1998005303U
Authority: JP
Inventors: 康浩渡辺
Original assignee: 株式会社大昌
Priority date: 1998-06-30
Filing date: 1998-06-30
Publication date: 1999-01-12
Anticipated expiration: 2004-06-30

Abstract

(57)【要約】【課題】額縁の内部パネルの表面から、展示板をあて
がうだけで、固定が完了する方法であって、簡易に短時
間でおこなわれる展示板とパネルの接合固定を開発す
る。【解決手段】額縁において、内部パネル１の表面全
体、もしくは作品板Ｘ取り付け位置に準ずる位置に、布
の表面がループ状Ｙに織られた布３ａを接着し、一方、
布の表面がカギ状Ｚに織られた布３ｂを接着固定した展
示板２を設け、内部パネルの適当な位置に、展示板を押
圧してセットすることを特徴とする額縁における内部パ
ネルと展示板との取付け構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、額縁における内部パネルと展示板との取付け構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、額縁において、作品の取り替えを簡易に短時間で行う構造の物としては、図７に示すように、パネル表面にあらかじめ作品の寸法に合わせた窓穴を開け、マット前面部分に装飾用の布を貼り、窓穴に沿って内側に面金を入れ、その中にあらかじめ作品を施した展示板をマットの裏面からはめ込み、作品の取り替えを行う額縁があった。

【０００３】また、本考案と同様のマット表面に作品が浮かんだ効果を出す仕様としては、図８に示すように、あらかじめマット表面の固定位置に展示板Ａをあてがい、マット裏面から展示板の裏面に向けて、木ネジＢを打ち込み固定する方法が一般に行われていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来仕様では、木ネジでの固定のため、工具が必要で、裏面から展示板を固定するため、木ネジを打ち込む位置決めと加工に非常に手間を要するため、誰でも簡単にできるものではなく、熟練を要するものであった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、この考案は、マットの裏面から展示板を固定する手段ではなく、マットの表面から、展示板をあてがうだけで、固定が完了する方法として、マット表面の装飾用の布自体に固定できる素材を使用し、その対になる素材を展示板にあらかじめ施すことにより、簡易に短時間でおこなわれる展示板とパネルの接合固定を可能にし、また、この方法により、一つのマットに対して繰り返し同じ作業が可能となり、更に、作品に応じては、マットの好きな場所に好きな配列で複数の作品の固定が可能となる額縁における内部パネルと展示板との取付け構造を開発するものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

次に、この考案の一実施例を図１に従って説明すると、額縁において、内部パネル（１）の表面全体、もしくは作品板（Ｘ）取り付け位置に準ずる位置に、布の表面がループ状（Ｙ）に織られた布（３ａ）を接着し、一方、布の表面がカギ状（Ｚ）に織られた布（３ｂ）を接着固定した展示板（２）を設け、内部パネル（１）の適当な位置に、展示板（２）を押圧してセットすることを特徴とする額縁における内部パネルと展示板との取付け構造からなるものである。

【０００７】尚、内部パネル（１）の表面には、図２に示すように、ループ状に織られた布（３ａ）、もしくは、カギ状に織られた布（３ｂ）を糊等で貼り付ける。この状態のパネル状の物を内部パネル（１）とする。

【０００８】また、この考案の他の実施例を図６に従って説明すると、額縁において、内部パネル（１）の表面全体、もしくは作品板（Ｘ）取り付け位置に準ずる位置に、鉄粉紙（４）を貼り、その表面に装飾用布（５ａ）を重ねて接着し、一方、展示する作品（Ｘ′）の寸法に合わせて裁断したベニヤ板の表面にトリノコ和紙（６）で装飾した展示板（２′）とし、その裏面に磁石含有ゴム板（７）を接着し、内部パネル（１）と展示板（２′）とを磁力により吸引してセットすることを特徴とする額縁における内部パネルと展示板との取付け構造からなるものである。

【０００９】また展示する作品の寸法に合わせて裁断したベニヤ板などの内部パネル（１）の表面に、トリノコ和紙（６）などで装飾したものを展示板（２′）として、該板（２′）の裏面に布の前面がカギ状（Ｚ）に織られた布（３ｂ）または布の前面がループ状（Ｙ）に織られた布（３ａ）を貼り付ける。

【００１０】この時、布の前面がループ状（Ｙ）に織られた布（３ａ）と布の前面がカギ状（Ｚ）に織られた布（３ｂ）は、必ず対の関係でなくてはならない。また、同様の目的のために、磁石含有ゴム板（７）と鉄粉紙（４）の組み合せでも良い。

【００１１】内部パネル（１）の表面にトリノコ和紙（６）などで装飾した展示板（２′）に和紙などで裏打ち補強した書画作品（図示せず）を薄い糊で貼り付ける。そして、該展示板（２′）を内部パネル（１）の表面の適当な場所に押しつけることにより、あらかじめ施された作品板（Ｘ）裏面の布と内部パネル（１）の表面の布が絡み合うことにより、接合固定される。

【００１２】尚、図中の（８）は、額縁の外枠、（９）は、透明な樹脂板、あるいは、ガラス板、（１０）は、入子、そして（１１）は、裏ブタである。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、以上の構成からなるものであり、内部パネル側の布（あるいは、展示板側の布）の表面をループ状にし、展示板側の布（あるいは、内部パネル側の布）をカギ状にすることにより、押圧によって一時固定することができ、又、前述の如く、一方に鉄粉紙、他方に磁石含有ゴム板を設けて、磁性体による吸着により、一つの額縁で複数回の作品の交換が簡易な方法で可能になり、しかも、多彩な額装演出を簡易に加工できる等極めて有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す一部欠截断面図であ
る。

【図２】この考案に使用する内部パネルの一部拡大側面
図である。

【図３】この考案に使用する内部パネルの一部拡大側面
図である。

【図４】この考案の使用状態を示す一部拡大側面図であ
る。

【図５】この考案の一実施例を示す斜視図である。

【図６】この考案の他の実施例を示す一部欠截断面図で
ある。

【図７】従来例の一部欠截断面図である。

【図８】従来例の一部欠截断面図である。

【符号の説明】

１内部パネル２展示板２′展示板３ａ布３ｂ布４鉄粉紙５装飾用布６トリノコ和紙７磁石含有ゴム板Ｘ作品板Ｘ′展示する作品Ｙループ状Ｚカギ状

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】額縁において、内部パネル（１）の表面
全体、もしくは作品板（Ｘ）取り付け位置に準ずる位置
に、布の表面がループ状（Ｙ）に織られた布（３ａ）を
接着し、一方、布の表面がカギ状（Ｚ）に織られた布
（３ｂ）を接着固定した展示板（２）を設け、内部パネ
ル（１）の適当な位置に、展示板（２）を押圧してセッ
トすることを特徴とする額縁における内部パネルと展示
板との取付け構造。
【請求項２】額縁において、内部パネル（１）の表面
全体、もしくは作品板（Ｘ）取り付け位置に準ずる位置
に、鉄粉紙（４）を貼り、その表面に装飾用布（５ａ）
を重ねて接着し、一方、展示する作品（Ｘ′）の寸法に
合わせて裁断したベニヤ板の表面にトリノコ和紙（６）
で装飾した展示板（２′）とし、その裏面に磁石含有ゴ
ム板（７）を接着し、内部パネル（１）と展示板
（２′）とを磁力により吸引してセットすることを特徴
とする額縁における内部パネルと展示板との取付け構
造。