JP3055398B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

ファクシミリ装置

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JP3055398B2
JP3055398B2 JP6171113A JP17111394A JP3055398B2 JP 3055398 B2 JP3055398 B2 JP 3055398B2 JP 6171113 A JP6171113 A JP 6171113A JP 17111394 A JP17111394 A JP 17111394A JP 3055398 B2 JP3055398 B2 JP 3055398B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はファクシミリ装置に関す
るものであり、特にコンピュータに接続されて使用され
るとともに電話機を有するファクシミリ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ装置の中には、例えば、特
開昭60−48661号公報に開示されているファクシ
ミリ装置のように、コンピュータとの接続部を有すると
ともに電話機を有するものがある。
【0003】この種のファシミリ装置は、当該装置に付
属する電話機を用いて他の電話機や他のファクシミリ装
置に付属する電話機と通話を行うことができ、また、コ
ンピュータからの送信指示に基づいて他のファクシミリ
装置にファクシミリデータを送信することもできる。更
に、この種のファクシミリ装置では、ファクシミリ装置
に付属する電話機を用いて他のファクシミリ装置の電話
機と通話を行っているときに、使用者がファクシミリ装
置のスタートキーを押下することにより、ファクシミリ
装置の画像読取装置にセットされている原稿を読み取
り、通話相手のファクシミリ装置に送信することも可能
である。
【0004】また、ファクシミリ装置に接続されている
コンピュータの記憶装置に、事前に発呼送信する相手装
置のファクシミリ番号と発呼時刻とファクシミリデータ
を記憶させておき、記憶されている発呼時刻になったと
きに、コンピュータからファクシミリ装置へ発呼する相
手装置のファクシミリ番号を送り、自動的に相手装置を
発呼し、相手装置にコンピュータから送られて来たファ
クシミリデータを送信することもできる。このようにす
ることによって、ファクシミリデータを自動的に所定の
時刻に他のファクシミリ装置に送信することも可能とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなファクシミリ装置では、電話機を用いて通話中に、
コンピュータの記憶装置に記憶されている発呼時刻にな
ることがある。この場合には、コンピュータから当該コ
ンピュータに接続されているファクシミリ装置へ発呼す
る相手装置のファクシミリ番号が送られ、当該ファクシ
ミリ装置によって自動的に相手装置の発呼が行われる。
そのために、通話に発呼のトーン信号やパルス信号が重
乗し、通話が途中で突然中断されるという問題があっ
た。また、この問題を解決するために通話を優先とし、
通話中には相手装置へのファクシミリデータの一切の送
信を禁止するようにすると、通話中に相手への手動のフ
ァクシミリデータの送信ができなくなるという問題もあ
った。
【0006】請求項1乃至請求項3に係る各発明は、電
話機を用いて通話中にコンピュータからの相手装置への
発呼を禁止することによって、通話が中断されることの
ないファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係るファクシミリ装置は、電話
機と、コンピュータとの接続部と、コンピュータから送
信指示に基づいて他のファクシミリデータ受信装置を呼
び出す呼出手段と、前記電話機の通話状態において、前
記呼出手段による他のファクシミリデータ受信装置の呼
び出しを禁止する通話時呼出禁止手段とを設けている。
【0008】請求項2の発明の係るファクシミリ装置
は、電話機と、コンピュータとの接続部と、前記コンピ
ュータからの送信指示に基づいて他のファクシミリデー
タ受信装置を呼び出す呼出手段と、前記電話機の通話状
態において、前記呼出手段による他のファクシミリデー
タ受信装置の呼び出しを禁止する通話時呼出禁止手段
と、前記電話機の通話状態において、その通話状態にあ
る相手にファクシミリデータを送信する通話状態ファク
シミリデータ送信手段とを設けている。
【0009】請求項3の発明に係るファクシミリ装置
は、更に、前記通話時呼出禁止手段により他のファクシ
ミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときに、コン
ピュータへ呼出不可を報知する通話時呼出不可報知手段
を設けている。
【0010】請求項4の発明に係るファクシミリ装置
は、前記通話時呼出禁止手段により他のファクシミリデ
ータ受信装置の呼び出しを禁止するときに、呼出不可を
表示する呼出不可表示手段を設けている。
【0011】
【作用】請求項1の発明に係るファクシミリ装置におい
ては、コンピュータから送信指示に基づいて呼出手段は
他のファクシミリデータ受信装置を発呼する。
【0012】電話機の通話状態、すなわち電話をかける
ことにより回線がつながった状態において、コンピュー
タからの送信指示があった場合には、通話時呼出禁止手
段は前記呼出手段による他のファクシミリデータ受信装
置の呼び出しを禁止する。
【0013】請求項2の発明に係るファクシミリ装置に
おいては、電話機の通話状態、すなわち回線がつながっ
た状態を保持したまま、通話状態ファクシミリデータ送
信手段により通話相手にファクシミリデータを送信す
る。
【0014】請求項3の発明に係るファクシミリ装置に
おいては、前記通話時呼出禁止手段により他のファクシ
ミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときには、通
話時呼出不可報知手段によりコンピュータへ呼出不可を
報知する。
【0015】請求項4の発明に係るファクシミリ装置に
おいては、前記通話時呼出禁止手段により他のファクシ
ミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときには、呼
出不可表示手段により呼出不可を表示する。
【0016】
【実施例】以下、請求項1〜3の各発明に共通の一実施
例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1において、2はファクシミリ装置であ
り、4はパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略
称する)であり、これらファクシミリ装置2とパソコン
4とは、インターフェイス・ボックス6を介して接続さ
れている。ファクシミリ装置2とインターフェイス・ボ
ックス6とは専用テーブル7によって接続され、インタ
ーフェイス・ボックス6とパソコン4とはモデムケーブ
ル8によって接続されている。インターフェイス・ボッ
クス6は、複数の抵抗器等を備えたものであり、ファク
シミリ装置2とパソコン4の直列データ伝送用標準イン
ターフェイスであるRS”32Cとのインターフェイス
をとるために、調歩同期信号を電圧変換する役割を有し
ている。
【0018】専用ケーブル7,モデムケーブル8はそれ
ぞれ、RTS制御信号ライン、CTS制御信号ライン、
2本のデータラインおよびアースラインを備えており、
互いにインターフェイス・ボックス6を介して接続され
ている。また、専用ケーブル7は、ファクシミリ装置2
とインターフェイス・ボックス6との間のケーブルの接
・断を検出するためのラインも備えている。
【0019】RTS制御信号ラインは、ファクシミリ装
置2がパソコン4からのパソコンデータ(PCデータと
略称する)の送出を許容する状態(RTS ENABL
E)にあるか、阻止する状態(RTS DISABL
E)にあるかを表わす制御信号のためのラインである。
ファクシミリ装置2において制御信号がH(High)
状態かL(Low)状態かに択一的に設定され、パソコ
ン4においてその制御信号に基づいてファクシミリ装置
2がデータの送出を許容する状態にあるか否かが検出さ
れるのである。
【0020】同様に、CTS制御信号ラインは、パソコ
ン4がファクシミリ装置2からのファクシミリデータの
送出を許容する状態(RTS ENABLE)にあるか
阻止する状態(CTS DISABLE)にあるかを表
わす制御信号のためのラインであり、ファクシミリ装置
2において、制御信号の状態に基づいてパソコン4がデ
ータの送出を許容する状態にあるか否かが検出される。
【0021】2本のデータラインの一方は、ファクシミ
リ装置2からパソコン4へファクシミリデータを送出す
るためのラインであり、他方はパソコン4からファクシ
ミリ装置2へPCデータを送信するためのラインであ
る。これらファクシミリデータおよびPCデータはそれ
ぞれ、符号化画像データと、符号化画像データの送信,
受信を制御する制御データ(以下、コマンドと称する)
とを含む。
【0022】これら制御信号ラインおよびデータライン
は、一方向ラインである。
【0023】なお、ファクシミリ装置2と、他のファク
シミリ装置との間において送信されるファクシミリデー
タも、符号化画像データと符号化画像の送信,受信のた
めの制御データ(コマンド)とを含む。
【0024】ファクシミリ装置の本体10の側部には、
受話器11が取り付けられている。受話器11は非通話
時には本体10に設けられた図示しないフック上に置か
れ、通話時にはフックから取り上げられる。前者をオン
フック状態、後者をオフフック状態と称する。本体10
の上面の全部には操作パネル12が設けられ、後部には
記録紙ホルダ装着部13が設けられている。この記録紙
ホルダ装着部13には、図2に示すように記録紙ホルダ
14が着脱可能に取り付けられる。記録紙ホルダ14は
浅い箱状を成し、内部に圧板15が回動可能に取り付け
られるとともにスプリング16により付勢され、記録紙
17を給紙ローラ18に密着させる向きに付勢されてい
る。
【0025】前記本体10には、記録紙ホルダ14の開
口を覆う蓋19が回動可能に取り付けられている。蓋1
9と前記圧板15との間には、記録紙ホルダ14が記録
紙ホルダ装着無13に装着された状態で両者を連結する
図示しない連結装置が設けられており、蓋19が開かれ
れば圧板15をスプリング16の付勢力に抗して押し下
げ、圧板15と給紙ローラ18との間に記録紙17を挿
入する空間を形成する。蓋19が閉じられれば、図2に
示すように圧板15がスプリング16により付勢されて
記録紙17を給紙ローラ18に密着させる。
【0026】給紙ローラ18の記録紙送り方向において
上流側に隣接する位置には、記録紙17の有無を検出す
る記録紙センサ20が設けられている。記録紙センサ2
0は接触式センサであり、蓋19が閉じられて記録紙1
7が給紙ローラ18に密着させられる時、記録紙センサ
20の検出子が押され、それにより記録紙17が有るこ
とがわかる。
【0027】記録紙ホルダ14内の記録紙17は、給紙
ローラ18および分離パッド22を含む自動給紙装置に
より、最も上に位置する記録紙17から順に送り出され
る。自動給紙装置によって送り出された記録紙17は、
一対の搬送ローラ26によって記録装置29に送られ
る。
【0028】記録装置29は、感光ドラム30,転写装
置33等を備えたものであり、前記記録紙17は、搬送
ローラ26によって感光ドラム30と転写装置32との
間に送られる。
【0029】感光ドラム30の表面がレーザ光走査装置
34によるレーザ光によって走査され、静電潜像が形成
される。レーザ光走査装置34は、レーザ発光部36,
レンズ37,反射ミラー38等を備えている。レーザ発
光部36は、制御装置40の指令に従ってレーザ光を発
射するレーザ光源およびそのレーザ光を反射するポリゴ
ンミラー等を有するものである。レーザ発光部36から
発せられたレーザ光は、レンズ37によって集光させら
れ、反射ミラー38により反射されて、感光ドラム30
に照射される。
【0030】感光ドラム30の回転と、レーザ光の走査
とによって、感光ドラム30の表面上に静電潜像が形成
されるのであるが、この静電潜像が形成される領域(こ
こては感光ドラム30の外周面の感光領域)は、潜像形
成の際の最小単位としてのドット形成点の集合と考える
ことができる。ファクシミリ装置2におけるドット形成
点の大きさは約0.07mm×0.07mm(レーザ光
のスポット径が80μm)であり、ドット形成点の2個
分の大きさ(約0.13mm×0.07mm)が、後述
する画像読取装置42がスーパーファインの解像度(こ
れがファクシミリ装置2の最高解像度である)に設定さ
れた場合の読取最小領域、すなわち画素に対応する。記
録装置29は、ファクシミリ装置2が有する最高解像度
より高い解像度で記録し得るものとなっているのであ
る。
【0031】感光ドラム30を回転させる図示しないド
ラムモータは、駆動回路を介して制御装置40に接続さ
れており、感光ドラム30の回転は制御装置40により
制御される。
【0032】レーザ光走査装置34は、制御装置40か
ら供給される記録画像データに基づいて制御される。記
録画像データに基づいてレーザ光が制御されつつ感光ド
ラム30の表面が1行分(1ドットライン分)ずつ順次
走査されることによって感光ドラム30上に静電潜像が
形成される。感光ドラム30に形成された静電潜像は、
現像装置33により現像剤としてのトナーが付着されて
現像され、転写装置32によって記録紙17に転写され
る。記録紙17に転写されないで感光ドラム30上に残
ったトナーは、クリーニング装置51によって除去され
る。
【0033】転写装置32は転写ローラ52を有してお
り、記録紙17に電荷を付与し、感光ドラム30に付着
したトナーを記録紙17に転写させることによって、感
光ドラム30上に現像された画像を記録紙17に転写す
る。転写後の記録紙17は、図示しない除電器によって
除電された後、図示を省略するガイドにより案内されて
定着装置54に送られる。定着装置54は、加熱ローラ
56および押えローラ58を有しており、画像を定着さ
れた記録紙17は、1対の排紙ローラ60により本体1
0の前面に取り付けられた排紙トレイ62に排出され
る。
【0034】現像装置33に、トナーカートリッジ68
が取り付けられると、トナーカートリッジ68内のトナ
ーが、攪拌部材70によって攪拌されつつ攪拌室72に
供給される。攪拌室72に供給されたトナーは、攪拌さ
つつ現像室74に供給され、現像室74内において、予
め収容されていた磁性キャリヤと共に攪拌され、現像ス
リーブ76に向かってはね上げられる。
【0035】上述の磁性キャリヤに担持されたトナーは
現像スリーブ76の表面に付着し、帯電器78によって
帯電させられた後、レーザ光により走査された感光ドラ
ム30の表面に供給されるのである。
【0036】現像装置33は、トナーカートリッジ68
内に収容されたトナーの残量を検出するトナー残量検出
装置80(図4参照)を備えている。トナー残量検出装
置80は、前記本体10に取り付けられた検出部82、
前記攪拌部材70に取り付けられた図示しないワイパ、
検出部の出力信号を処理する信号処理部等を備えたもの
である。
【0037】検出部82は透過式フォトセンサ型であ
り、一対の発光部と受光部とを備え、これら発光部と受
光部とがトナーカートリッジ68の底部に設けられた2
個の透明の中空突部にそれぞれ嵌入させられている。ト
ナー残量検出装置80は、検出部82の受光部の受光時
間の長短によりトナー残量を検出する。攪拌部材70
は、ファクミリデータの着信が検出されたときに回動を
開始させられ、トナーを攪拌する。このとき、中空突部
間のトナーが掻き上げられるとともに中空突部の互いに
対向する面がワイパにより拭われ、受光部は一瞬受光す
る。
【0038】その後、トナー残量が多いほど早くトナー
が中空突部間の空間を埋め、受光部の受光が遮られる。
受光部の受光時間、すなわち受光部が受光状態になって
から再び遮光状態になるまでの時間により、トナーの残
量を検出することができるのであり、本実施例において
トナー残量検出装置80は、トナー残量が記録の実行が
不可能なほど少なくなったときにトナーエンプティ信号
を発するようにされている。なお、トナーの攪拌はファ
クシミリデータの送信が検出されたときに開始されるた
め、ファクシミリデータの受信後、記録開始までの間に
トナー残量が記録可能な量であるか否かがわかる。
【0039】本体10の上部には原稿90に記載された
画像を読み取る前記画像読取装置42が設けられてい
る。本体10の上面の中間部に設けられた原稿台94上
に載せられた原稿90は、読取り開始の指令に基づいて
原稿送り装置96(図4参照)によって1枚ずつ送り出
される。送り出された原稿は、送りローラ等によって画
像読取装置42へ送られる。原稿台94に原稿がセット
されていることは原稿台センサ98によって検出され
る。また、原稿送り装置96には、原稿センサ99が取
り付けられている。原稿センサ99によって、原稿送り
装置96に送られた原稿90の先端や終端が検出され
る。原稿センサ99によって原稿90の先端が検出され
てから設定時間経過後に、原稿90が読取り位置まで送
られたことが検出され、原稿センサ99によって原稿9
0の終端が検出されたことによって、1頁の原稿90の
読み取りが終了し、予め定められた位置まで送られたこ
とが検出されるのである。
【0040】画像読取装置42は、光源100によって
原稿支持板102上の原稿に光を照射し、原稿からの反
射光をミラー103、104によって反射させ、レンズ
106によりり集光してラインメッセージ108に入光
させ、原稿の画像を1行分ずつ読み取るものである。
【0041】ラインメッセージ108は、受光体として
の複数個の電荷結合素子CCD(Charge Cou
pled Device)を備えている。CCDは、受
光した反射光の強さに応じた電圧を出力する光電変換素
子である。CCDの出力電圧は、受光した光の強さが大
きくなる(白に近くなる)につれて大きくなる。後述す
るが、反射光の強さがしきい値より大きい場合には、そ
のCCDによって読み取られた領域は白(ドッドデータ
の値が0)とされ、しきい値より小さい場合には、黒
(ドットデータの値が1)とされる。このCCDによっ
て読み取られる読取最小領域が画素である。
【0042】画素の大きさは、画像読取装置42によっ
て1行分読み取られる間の原稿送り装置96による原稿
の送り量(送り速度)によって決まる。走査線方向の大
きさは規格によって決められ、上記送り速度は解像度に
応じて変えられる。
【0043】本実施例においては、送り量は解像度に応
じて3段階に制御される。スーパーファインが設定され
た場合には、送り量は約0.07mm(15.4ライン
/mm)とされ、ファインが設定された場合には、約
0.13mm(7.7ライン/mm)とされ、スタンダ
ードが設定された場合には、約0.26mm(3.85
ライン/mm)とされる。
【0044】つまり、画素の大きさは、スーパファイン
が設定された場合には、約0.13mm×0.07mm
となり、ファインが設定された場合には、約0.13m
m×0.13mmとなり、スタンダードが設定された場
合には、約0.13mm×0.26mmとなる。それに
対して、前述のように、記録装置29におけるドット形
成点の大きさは、0.07mm×0.07mmであるた
め、スーパファインの解像度で読み取られた画像データ
を記録用の画像データに変換する場合には、走査線方向
の1個のドットデータを2個のドットデータに増加させ
なければならない。
【0045】読取り後、原稿は排出ローラ110により
送られ、開口から排出トレイ112に排出される。
【0046】次に、ファクシミリ装置2とパソコン4と
の間、あるいは図4に示す他のファクシミリ装置(以
下、相手装置と称する)114との間において画像デー
タの送出,受信が行われる場合のデータ伝送パラメータ
の設定および受信したデータ等の処理について説明す
る。
【0047】ファクシミリ装置2と相手装置114との
間でファクシミリデータの送信,受信が行われるとき、
伝送速度,解像度,用紙幅,符号化方式等の伝送パラメ
ータの設定が行われる。これら伝送パラメータにはそれ
ぞれ、後述するように複数段階のレベルがあり、ファク
シミリ装置2と相手装置114とに共通のレベルのうち
の最高レベルでファクシミリデータが送信される。ファ
クシミリ装置2とパソコン4との間におけるデータの送
信,受信についても同様である。
【0048】本実施例においては、パソコン4の伝送パ
ラメータのレベルはファクシミリ装置2より低く、PC
データをファクシミリ装置2によって相手装置114へ
送信するとき、あるいは相手装置114から送信される
ファクシミリデータをファクシミリ装置2によってパソ
コン4に受信させるときには、パソコン4のレベルがフ
ァクシミリ装置2のレベルと見なされる。
【0049】まず、解像度について説明する。ただし、
説明を簡単にするために、走査方向の画素の大きさはフ
ァクシミリ装置2,相手装置114およびパソコン4の
いずれにおいても同じであり、副走査方向においてのみ
前述のように0.07mm,0.13mm,0.26m
mの3段階のいずれかとなって、それぞれスーパーファ
イン,ファイン,スタンダードの解像度に対応するもの
とする。
【0050】パソコン4とは関係なく、ファクシミリ装
置2と相手装置114との間でファクシミリデータの送
信,受信が行われる場合、ファクシミリ装置2の解像度
は上記のようにスーパーファインであるため、相手装置
114の最高解像度もスーパーファインであれば、解像
度はスーパーファインに決定され、相手装置114の最
高解像度がファインの場合には、解像度はファインに決
定される。
【0051】パソコン4の解像度は、後述する表示器1
16に画像を表示する場合の解像度である。仮にこの表
示器116が、{200dpi(ドット/インチ)×4
00dpi}の大きさの液晶によって構成されていると
すれば、この大きさはファクシミリ装置2のスーパファ
インの解像度における1画素の大きさに対応する。しか
し、そうであるからと言ってパソコン4の解像度が直ち
にスーパファインに決まるというわけではない。パソコ
ン4の解像度は一般にファインである。パソコン4にお
いては、送信された画像データが予め定められたプログ
ラムの実行によって表示器116の液晶に対応させられ
るのであり、パソコン4が有するプログラムは、ファイ
ンあるいはスタンダードの解像度で画像データを作成
し、表示器116に表示させるものなのである。
【0052】本実施例のファクシミリ装置2は前述の通
りスーパファインの最高解像度を備えているが、大部分
のパソコン4の最高解像度は上記のようにファインであ
るため、ファクシミリ装置2とパソコン4との間におい
ては、解像度は一般にファイン決定される。
【0053】したがって、ファクシミリ装置2がパソコ
ン4から送出された画像データを相手装置114に送出
する場合には、たとえ相手装置114がスーパファイン
の解像度を備えていても解像度はファインに決定され
る。この場合には、ファクシミリ装置2の最高解像度が
ファインであると見なされて解像度が決定されるのであ
る。
【0054】このようにして2つのファクシミリ装置間
で解像度が決定された際、原画像の再現性を保証するた
めに、画像読み取り装置42の読取最小単位と記録装置
29のドット形成点の大きさとの違いや最高解像度の違
いに応じて画像データの処理を行なうことが必要になる
場合がある。また、ファクシミリ装置2とパソコン4と
の間においても最高解像度の違いにより画像データの処
理が必要となる場合がある。
【0055】まず、ファクシミリ装置2がパソコン4か
ら送出された画像データを受信し、その画像データを記
録装置29によって記録する場合について説明する。
【0056】この場合には、解像度はファインに決定さ
れ、ファクシミリ装置2は、ファインで作成された画像
データを受信する。記録する場合には、走査線方向に関
しては各ドットデータが2個のドッドデータに増加させ
られ、副走査線方向に関しては1ラインのデータが2ラ
インのデータに増加させられる。
【0057】次に、ファクシミリ装置2が相手装置11
4から送出された画像データを受信し、その画像データ
をパソコン4に送出する場合について説明する。
【0058】ファクシミリ装置2と相手装置114との
間の解像度がスーパファインに設定された場合には、フ
ァクシミリ装置2において副走査線方向のラインデータ
が1行おきに抽出されてパソコン4に送出される。相手
装置114との間で解像度がファインに設定された場合
にはデータの処理は不要である。
【0059】また、ファクシミリ装置2の画像読取装置
42が読み取った画像データをパソコン4に送出する場
合については、解像度がファインに設定されるため、画
像データの処理は不要である。
【0060】なお、相手装置114やパソコン4がスタ
ンダードの解像度しか備えていない場合にも、同様に、
画像データの処理が行なわれる。
【0061】例えば、ファクシミリ装置2が相手装置1
14が受信した画像データの解像度がスーパファインで
あり、パソコン4の最高解像度がスタンダードであれ
ば、副走査線方向において4ラインのデータから1ライ
ンのデータが抽出され、相手装置114から送出された
画像データの解像度がファインであれば、2ラインデー
タから1ラインのデータが抽出されて、パソコン4に送
出される。
【0062】また、パソコン4からファクシミリ装置2
に送出されたファインの解像度の画像データが、スタン
ダードの最高解像度を有する相手装置114に送出され
る場合には、2ラインのデータから1ラインのデータが
抽出される。
【0063】用紙幅について説明する。
【0064】ファクシミリ装置2における最大用紙幅は
画像読取装置42が読み取り得る最大の原稿の幅であ
り、記録装置29が記録し得る最大の記録用紙の幅であ
って、本実施例ではB4サイズである。また、パソコン
4における最大用紙幅はスクロールを含めて表示器11
6に表示し得る最大の画像の幅であり、ここではA4サ
イズであるとする。
【0065】ファクシミリ装置2と相手装置114との
間およびファクシミリ装置2とパソコン4との間のいず
れにおいても、用紙幅は、送出される画像データの用紙
幅が受信側の最大用紙幅より小さければその送られる画
像データの用紙幅に決定され、受信側の最大用紙幅より
大きければ最大用紙幅に決定される。
【0066】そのため、ファクシミリ装置2と相手装置
114との間で決定された用紙幅とファクシミリ装置2
とパソコン4との間で決定された用紙幅とが異なる場合
や、画像読取装置42によって読み取られた原稿90の
用紙幅とパソコン4との間で決定された用紙幅とが異な
る場合等には画像データの処理か゜必要となる。
【0067】例えば、ファクシミリ装置2において受信
した画像データがB4サイズ用であり、それをA4サイ
ズ用の画像データに縮小処理する必要がある場合には、
B4サイズ用の画像データの幅方向(走査方向)の5個
のドットデータから4個が抽出され、長さ方向(副走査
方向)の5ラインのデータから4ラインのデータが抽出
され。
【0068】本実施例においては、これら用紙幅の相違
と解像度の相違とによって必要になる画像データの処理
がまとめて行なわれるようになっている。用紙幅の相違
によるデータの縮小率と、解像度の相違によるデータの
抽出率とに基づいて、走査方向および副走査方向におけ
るドットデータの抽出率が決定されるのである。
【0069】なお、本実施例において用紙幅は、送られ
る画像データの用紙幅が受信側の最大用紙幅がより大き
い場合にのみ、送られる画像データの用紙幅とは違う用
紙幅に決定されるため、画像拡大のためのデータ増加処
理が行なわれることはない。また、解像度に関しても、
ファクシミリ装置2の記録装置29において、ドットデ
ータが増加させられることはあるものの、データ送信時
には解像度が受信側と受信側との最高解像度のうちの低
い方に決定されるため、データ送信のためにドットデー
タが増加させられることはない。
【0070】符号化方式について説明する。
【0071】ファクシミリデータの送信においてデジタ
ルデータの符号化方式には、MMR(Modified
MR)方式,MR(Modified READ(R
elative Element Address D
esignate))方式,MH(Modified
Huffman)方式の3種類があり、MMR方式が最
もデータ数が少なく、高度な符号化方式であり、MR方
式が次に高度な符号化方式である。
【0072】本実施例においてファクシミリ装置2の符
号化方式はMMR方式,MR方式およびMH方式であ
る。パソコン4の符号化方式は仮にMH方式であるとす
る。
【0073】符号化方式も送信側と受信側とに共通の符
号化方式のうちの最高度の符号化方式に決定される。フ
ァクシミリ装置2が相手装置114から受信した画像デ
ータをパソコン4に送出する場合、あるいはパソコン4
から受信した画像データを相手装置114に送出する場
合に、両装置の符号化方式が同じであれば符号化方式の
変換の必要はなく、ファクシミリ装置2は受信した符号
化データをそのまま送出する。しかし、両符号化方式が
異なる場合には、ファクシミリ装置2は受信した符号化
データを一旦復号化してドットデータとし、送信相手と
の間で決定した符号化方式で符号化した上で送出する。
【0074】ファクシミリ装置2の上面の前部に設けら
れた走査パネル12を図3に示す。走査パネル12の後
部には、表示器150,ファインランプ151,スーパ
ファインランプ152,オート(AUTO)ランプ15
4,ファックス/テル(F/T)ランプ156,留守番
電話内蔵(MC)ランプ158等が設けられ、前部に
は、テンキー160,スタートキー162,ストップキ
ー164等が設けられている。また、中間部には、ファ
ンクションキー174,セットキー176,クリアキー
178,レゾルションキー180,カーソルキー18
2,184,着信モードキー186,フックキー188
等が設けられている。
【0075】表示器150には、ファクシミリ装置2の
状態や操作手順等が表示される。テンキー160は、送
信相手先のファクシミリ装置のファクシミリ番号を入力
する場合の他、ファクシミリ装置が有する機能を選択す
るために操作される。
【0076】スタートキー162は、ファクシミリ情報
の送信開始,受信開始や記録開始を指示するキーであ
る。ストップキー164は、機能の選択の停止等を指示
したり、機能の実行の中断を指示したりするためのキー
である。
【0077】カーソルキー182,184は、表示器1
50内のカーソルを移動させる場合や、機能の選択を行
なう場合等に操作されるキーである。
【0078】また、ファンクションキー174は、ファ
クシミリ装置2において実行可能な種々の機能の表示開
始等を指示するキーであり、機能の選択がテンキー16
0やカーソルキー182,184等の操作によって行な
われる。セットキー176は、機能の選択の決定等を指
示する場合に操作するキーであり、クリアキー178
は、機能の選択の解除等を指示するためのキーである。
【0079】レゾルションキー180は、ファクシミリ
装置2の画像読取装置42における解像度を選択するた
めのキーである。解像度は初期設定によってスタンダー
ドに設定される。その場合には、ファイランプ151,
スーパファインランプ152のいずれも点灯させられな
い。レゾルションキー180の1回の押下でファインに
設定され、ファインランプ151が点灯させられる。レ
ゾルションキー180の2回の押下でスーパファインに
設定されて、ファインランプ151が消灯させられ、ス
ーパファインランプ152が点灯させられる。さらに、
3回押下すれば、中間調に設定され、両方のランプ15
1,152が点灯させられて中間調の設定が表示され
る。中間調の階調レベルは、ファンクションキー17
4,テンキー160およびカーソルキー182,184
等の操作によって16階調と32階調とのいずれか一方
に設定される。
【0080】着信モードキー186は、ファクシミリ装
置2を、自動受信(AUTO)モード、マニュアル(M
ANUAL)モード、ファックス/テル(FAX/TE
L)切換えモード、外付け留守番録音(TAD)モー
ド、および内蔵留守番録音(MC)モードのいずれのモ
ードで使用するかを選択するキーである。AUTOモー
ドはデータを自動的に受信するモードであり、MANU
ALモードはデータを使用者のキー操作に基づいて受信
するモードである。FAX/TEL切換えモードは、1
本の電話回線で送信されて来たデータがファクシミリデ
ータであれば自動受信し、音声データであれば受話器1
1を取って通話することができるモードである。TAD
モードは、留守番電話モードであって、電話をかけて来
た相手が話す用件メッセージがファクシミリ装置2に外
付けされた外付留守番録音装置190(図4参照)によ
り録音されるモードであり、MCモードも留守番電話モ
ードであって、上記用件メッセージがファクシミリ装置
2に内蔵された内蔵留守番録音装置192(図4参照)
により録音されるモードである。
【0081】フックキー188は回線の閉結を指示する
キーであり、オンフック状態でフックキー188が1回
押下されれば回線が閉結され、2回押下されれば回線が
開放される。また、受話器11はオンフック状態にある
が、回線が閉結されてスピーカ226を通して回線状態
がオペレータにわかるモニタ状態では、フックキー18
8が1回押下されれば回線が開放される。
【0082】AUTOモードが選択されればAUTOラ
ンプ154が点灯され、F/Tモードが選択されればF
/Tランプ156が点灯され、MANUALモードが選
択された場合にはいずれも点灯されず、TADモードが
選択された場合には両ランプ154,156が点灯さ
れ、MCモードが選択された場合にはMCランプ158
が点灯される。
【0083】ファクシミリ装置2は、相手装置114か
ら送信されて来るファクシミリデータを、紙出力モー
ド,PC・ONLYモード,PC優先モードのうちのい
ずれか1つのモードで受信する。
【0084】紙出力モードは、受信されたファクシミリ
データに含まれている画像データを記録紙17に記録し
て出力するモードであり、PC・ONLYモードはパソ
コン4が受信可能な場合にはパソコン4にファクシミリ
データを受信させるが、受信不可能な場合にはファクシ
ミリ装置2がファクシミリデータを後述するバッファに
格納するモードである。PC優先モードは、パソコン4
が受信可能な場合にはパソコン4にファクシミリデータ
を受信させるが、受信可能な場合にはファクシミリデー
タを記録装置29に記録させるモードがある。
【0085】ファンクションキー174の押下により、
ファクシミリ装置2により実行可能な複数の機能が表時
期150に交互に表示される。出力モード設定が表示さ
れた状態でセットキー176が押下されれば出力モード
の設定が選択され、カーソルキー186,188が操作
される毎に上記3つの出力モードが1つずつ順次表示器
150表示される。所望の出力モードが表示された状態
でセットキー176が押下されれば、出力モードがカー
ソルキー186,188の押下により選択されたモード
に確定される。
【0086】ファクシミリ装置2の下部に設けられた制
御装置40は、図4に示すように、処理装置としてのC
PU200、記憶装置としてのRAM202,ROM2
04,EEPROM206,入出力ポート(以下、I/
Oポートと称する。)210およびバス211の他に、
送信・受信制御回路212,モデム214等を備えたも
のである。また、CPU200は、DMAC208、後
述するパラレル/シリアル変換回路240等を備えたも
のである。
【0087】DAMC208は、RQM202とI/O
ポート210との間のデータの転送等をCPU200を
経ないで行なうよう制御するものである。DAMC20
8は、CPU200に転送要求信号を47番の端子を介
して発し、それに対して転送を許可する転送許可信号が
DMAC208に発せられると、RAM202,EEP
ROM206から06からI/Oポート210へ、ある
いは、I/Oポート210からRAM202へのデータ
の直接転送(Direct Memory acces
s)を指示するのである。
【0088】また、I/Oポート210には、記録紙セ
ンサ20,トナー残量検出装置80,原稿センサ98,
原稿センサ99,操作パネル12等が接続されるととも
に、インターフェイス・ボックス6を介してパソコン4
が、ネットワークントロールユニット(以下、NCUと
略称する)222を介して外部回線224がそれぞれ接
続されている。NCU222には、前記受話器11,外
付留守番電話190,スピーカ226が接続されてい
る。I/Oポート210にはまた、2値化回路228,
記録装置29等が接続されるとともに、駆動回路23
0,231,233を介して、原稿送り装置92,呼出
音発生装置232,内蔵留守番録音装置192接続がさ
れている。
【0089】2値化回路228は、画像読取装置42に
よって読み取られた読取画像データを2値化データに変
換する回路である。すなわち、CCDから供給されるア
ナログの出力電圧がEEPROM206から供給される
しきい値データ(2値化回路218においてディジタル
値からアナログ信号に変換される)より大きいか否かが
判定され、大きい場合には0(白),小さい場合には黒
(1)とされることによって2値化データが作成される
のである。また、レゾルションキー180の操作によっ
て中間調が選択された場合には、ディザマトリックスに
基づいて2値化データに変換される。
【0090】画像読取装置42においては、光源100
の原稿90に対する照度むら(例えば、原稿の中央部は
明るく周辺部が暗いというように)がある。そのため、
CCDの出力電圧は、原稿90上の各画素の濃淡に正確
には対応しない。この不都合に対処するために、ファク
シミリ装置2においては、しきい値が照度むらに応じて
決定され、EEPROM206にテーブル化されて記憶
されている。
【0091】このしきい値データのEEPROM206
からI/Oポート210への供給はDAMC208の制
御によって行なわれる。
【0092】ファクシミリ装置2においては、画像読取
装置42によって原稿90の1行分の画像が約2.5m
sで読み取られる。また、A4サイズの原稿90の1行
は1728個の画素で構成される。そのため、8画素分
を読み取るのに要する時間は約10μs{(1ライン読
み取るのに要する時間2.5ms)÷(A4の幅方向の
画素数1728÷8)}となる。したがって、2値化回
路228にはしきい値データが10μsごとに供給され
ることになる。
【0093】パラレル/シリアル変換回路240は、フ
ァクシミリ装置2からパソコン4に画像データを送出す
る際に、その画像データをシリアル変換したり、逆に、
パソコン4からファクシミリ装置2に送出されたPC符
号化画像データをパラレル変換したりする回路である。
【0094】本実施例においては、8ビットのパラレル
データをシリアルデータに変換するために、約1msの
間クロックがパラレル/シリアル変換回路240に供給
される。ファクシミリ装置2とパソコン4との間におけ
る送信速度は9600bps(ビット/秒)とされてい
るので、8ビットのデータがシリアル変換されるには約
1ms(1÷9600×8)かかるからである。
【0095】このクロックは、前述のCPU200の4
7番のクロック入出力端子を介して供給される。
【0096】この47番のクロック入出力端子は、DM
AC208からCPU200への転送要求信号の供給に
も使用されるため、DMAC208とパラレル/シリア
ル変換回路240との両方に共用されることになる。こ
れらDMAC208とパラレル/シリアル変換回路24
0との切換えはマルチプレクサによって行われるが、4
7番のクロック入出力端子は前述のようにパラレル/シ
リアル変換回路240によって最低1msの間は専有さ
れてしまうため、マルチプレクサによるこれらの切換え
を1msより短いサイクルで行うことは不可能である。
それに対して、I/Oポート210には、10μsごと
にしきい値データを供給しなければならない。そのた
め、画像読取装置42による読取りと送出画像データの
送出とを並行的に行うことは不可能である。
【0097】一方、2値化された画像データのI/Oポ
ート210からRAM202への転送もDMAC208
の指令によって行われるが、この指令はI/Oポート2
10の予め定められたゲートアレイに画像データが8ビ
ット分供給されると発せられるようになっている。
【0098】また、パラレル/シリアル変換回路240
へのクロックの供給は、CPU200のクロック開始指
令によって開始され、終了指令によって終了される。そ
のため、CPU200は、パラレル/シリアル変換回路
240へのクロックの供給中においては他のプログラム
等を実行することが可能である。
【0099】そこで、制御装置40においては、パラレ
ル/シリアル変換回路240へのクロックの供給と並行
して、ROM204のメモリの格納された後述のプログ
ラムに基づく画像データの符号化が行われるようになっ
ている。
【0100】また、パラレル/シリアル変換回路240
には、図4に示すように、データ受信割込禁止フラグ2
43、P/S送信データバッファ248が設けられてい
る。I/Oポート210の決められたゲートアレーから
入力されたパソコン4から送信された画像データやコマ
ンドデータは、パラレル/シリアル変換回路240によ
ってパラレル変換された後、P/S受信データバッファ
246に格納される。また、P/S送信データバッファ
248に格納された画像データやコマンドデータは、シ
リアル変換された後、I/Oポート210の決められた
ポートからパソコン4へ送信されるのである。
【0101】送信・受信制御回路212は、ファクシミ
リ装置2と相手装置114とが外部回線224で接続さ
れた場合に、相手装置114との間において、双方のフ
ァクシミリ番号、解像度等送信関連情報の交換を行う回
路である。
【0102】また、モデム214は、デジタル信号をア
ナログ信号に変調し、MCU222を介して外部回線2
24に出力するとともに、外部回線224からNCU2
22を介して入力されたアナログ信号をデジタル信号に
復調するものである。そのため、変調・復調機構234
を有し、また、送信されて来る音声アナログデータを音
声に再生する音声再生機構236を有する。これら変調
・復調機構234、音声再生機構236、NCU222
および前記受話器11等が電話機を構成している。
【0103】モデム214にはさらに、後述するように
相手装置114との間でファクシミリデータを送信する
際に使用されるモデム送信データバッファ238、モデ
ム受信データバッファ239、データ受信用割込禁止フ
ラグ241、データ送信用割込禁止フラグ242が設け
られている。NCU222は、データ受信時には、外部
回線224からの発呼に対して自動的に着信し、データ
送出時には相手先に対して自動的に発呼するものであ
る。相手先の番号を表すデジタルデータは、CPU20
0からI/Oポート210を通ってNCU222に供給
される。
【0104】呼出音発生装置232は、相手装置114
や電話機から呼出信号が送られてきたとき、制御装置4
0からの指令に基づいて駆動回路231を介して供給さ
れる電圧によって呼出音を発生するものである。駆動回
路231は、呼出信号に対応して電圧を供給したり、供
給停止したりする。
【0105】前記RAM202には、図5に示すよう
に、PC側受信データバッファ250、PC側送信デー
タバッファ252、FAX側受信データバッファ25
4、FAX側送信データバッファ256、読取画像デー
タバッファ258、記録一時バッファ260、記録バッ
ファ262、PC伝送パラメータバッファ263、自己
ファクシミリ番号バッファ264、ダイヤルバッファ2
66、1頁データ用バッファ277、複合化用バッファ
270、符号化用バッファ271、画像データ受信時伝
送パラメータバッファ290、PCデータ送信フラグ2
68、DLEフラグ272、キャンセルフラグ274、
プリントフラグ276、PC・TELフラグ278、受
信準備完了フラグ280、FAX着信フラグ282、紙
出力フラグ284、代行フラグ286、PC送信フラグ
288、紙出力モード時代行受信フラグ292、PC・
ONLYモード時代行受信フラグ294、PC優先モー
ド時代行受信フラグ296、タイムアップフラグ29
8、フラグA、フラグB、フラグC、フラグD、フラグ
E、0フィルデータカウンタ340、0データカウンタ
342、ラインカウンタ344、画像データビット数カ
ウンタ346等が設けられている。
【0106】ファクシミリ装置2がパソコン4から受信
して相手装置114に送信するPCデータはFAX側送
信データバッファ256に格納され、ファクシミリ装置
2が相手装置114から受信したファクシミリデータは
FAX側受信データバッファ254に格納される。ま
た、ファクシミリ装置2がパソコン4に送信するファク
シミリデータはPC側送信データバッファ252に格納
され、ファクシミリ装置2がパソコン4から受信して記
録するPCデータやコマンドはPC側受信データバッフ
ァ250に格納される。
【0107】なお、RAM202には、上記各バッファ
250〜266、270、271、290、292が共
用する共用バッファが設けられている。
【0108】また、ROM204には、符号化画像処理
プログラム、複合化画像処理プログラム、図9、図1
0、図14〜図20、図22〜図24、図26〜図40
にそれぞれ示すプログラムの各々を格納するメモリ、図
42に示す読取送出プログラムを格納するメモリ等が設
けられている。
【0109】一方、パソコン4は、図7に示すように、
キーボード300、表示器116、キーボード300に
接続されたマウス304、制御装置306を備えてい
る。制御装置306は、処理装置としてのCPU30
7、記憶装置としてのRAM308、ROM309およ
びそれらを接続するバス310を有し、I/Oポート3
11にキーボード300、表示器116、マウス304
等が接続されている。
【0110】表示器116に表示された複数の機能のう
ちの1つがマウス304の操作によって選択される。キ
ーボード300には、図6に示すように、アルファベッ
トキー312、数字キー314等が設けられており、送
出先のファクシミリ番号や電話番号等を入力する場合に
操作される。
【0111】パソコン4がファクシミリ装置2に接続さ
れると、表示器116には、少なくとも送信、受信、記
録、読取、電話の機能を表す表示がされる。そこで、マ
ウス304を操作板上で移動されることによって、表示
器116上のカーソルを表示器116上の使用者が意図
する機能が表示された部分に移動させ、その位置におい
て、マウス304に設けられた一方のボタンを押下すれ
ばその機能が選択され、他方のボタンを押下すればその
選択が取り消される。また、機能を選択した状態で、再
度一方のボタンを押下すれば、実行が開始される。
【0112】送信機能が選択されれば、パソコン4から
PCデータがファクシミリ装置2に送出されるとともに
相手装置114へ送出される。
【0113】受信機能が選択されれば、相手装置114
からファクシミリ装置2に送信されて来たファクシミリ
データの受信準備が行われる。ファクシミリデータを受
信するためのプログラムが開始されるのであり、それに
よりファクシミリ装置2において出力モードがPC・O
NLYモードあるいはPC優先モードに設定されること
によりファクシミリ装置2から送信されて来るファクシ
ミリデータを受信することができる。
【0114】パソコン4からPCデータがファクシミリ
装置2に送信されるとともに相手装置114へ送信され
る。
【0115】読取機能が選択されれば、ファクシミリ装
置2の画像読取装置42によって読み取られた画像デー
タがパソコン4に送出される。
【0116】記録機能が選択されれば、パソコン4から
PCデータがファクシミリ装置2に送信され、記録装置
29により記録される。
【0117】電話機能が選択されれば、パソコン4から
ファクシミリ装置2に電話相手が指定され、ファクシミ
リ装置2の電話機により電話がかけられる。
【0118】RAM308には、図8に示すように、P
Cデータバッファ320、送信PCデータ各バッファ3
22、送信相手バッファ324、符号化画像データバッ
ファ326、ファクシミリデータバッファ328等が設
けられている。また、ROM309には図12に示すP
Cデータ送信指示プログラムを格納するメモリおよび図
13に示すPCデータ送出プログラムを格納するメモリ
が設けられている。
【0119】前記ファクシミリ装置2と相手装置114
との間における交信は、通常、5つの交信フェーズで行
われる。フェーズAにおいては、呼の設定および回線確
立が行われ、フェーズBにおいては、データライン等の
状態確認および解像度や用紙幅等の伝送パラメータの決
定が行われる、フェーズCにおいては、画像データ等メ
ッセージが送出され、フェーズDにおいては、メッセー
ジの区切りの指示と受信確認が行われる。送出する予定
のメッセージがすべて送出されていない場合には、フェ
ーズBまたはフェーズCに戻され、再びメッセージの送
出が続けられる。フェーズBまたはフェーズCは、送出
予定メッセージの送出が完了するまで、繰り返し実行さ
れる。また、フェーズEにおいては、呼の復旧すなわち
ね回線の切断(開放)が行われる。
【0120】また、ファクシミリ装置2とパソコン4と
の間における交信は、呼の設定等および回線確立が不要
であるためフェーズBから開始され、4つの伝送フェー
ズで行われることになる。
【0121】これらフェーズA〜Eについては後に詳述
する。
【0122】以上のように構成されたファクシミリ装置
2の作動を説明する。
【0123】本ファクシミリ装置2においてアイドル状
態では、ファクシミリデータの送信、受信、記録、画像
読取り、電話機による通話等の機能のうちのいずれかの
開始が待たれている。
【0124】このアイドル状態においてパソコン4から
ファクシミリ装置2へコマンドが送信されれば、ファク
シミリ装置2においてそのコマンドが取り込まれるとと
もに、コマンドの内容に対応する処理が行われる。
【0125】ファクシミリ装置2とパソコン4との間に
おける符号化画像データおよびコマンドの送信、受信は
割込みにより行われる。割込処理のプログラムは複数あ
り、割込信号に対して実行する割込処理プログラムを指
示するために割込ベクトルが設定される。
【0126】割込信号は、P/S受信データバッファ2
46に8ビットのデータが格納されたときと、P/S送
信データバッファ248が空になったときとにそれぞれ
に発せられる。割込信号の発生に対する割込処理プログ
ラムの実行は、パラレル/シリアル変換回路240に設
けられたデータ受信割込禁止フラグ243、データ送信
割込禁止フラグ244のセット、リセットによって禁
止、許可される。データ受信割込禁止フラグ243は常
時割込許可状態にされている。本実施例ではデータがい
つ送信されて来てもよいようにされているのである。
【0127】ファクシミリ装置2からパソコン4へ画像
データあるいはコマンドを送信する場合には、通常は割
込処理プログラムの実行が禁止されており、実際に送信
時に許可されるとともに割込ベクトルの設定が行われ
る。ファクシミリ装置2がパソコン4から画像データあ
るいはコマンドを受信する場合には、受信割込処理は常
時許可されているため、割込ベクトルの設定のみが行わ
れる。
【0128】これら割込ベクトルの設定、データ送信割
込禁止フラグ244のセット、リセットは、ファクシミ
リ装置2による PCデータの送信、記録、受信したフ
ァクシミリデータのパソコン4への送信等を実行するた
めの各プログラム中で行われる。これら画像データおよ
びコマンドの送信、受信の順序、やり取りされるコマン
ドの種類は決まっており、プログラム中のそれら画像デ
ータやコマンドの送信、受信時に割込ベクトルの設定や
データ送信割込禁止フラグ244のセット、リセットが
行われるが、原則として説明は省略する。
【0129】アイドル状態におけるファクシミリ装置2
とパソコン4との間におけるコマンドの受信、送信の割
込処理を図9に示すアイドル時コマンド受信P/S割込
処理プログラムおよび図10に示すアイドル時コマンド
出力P/S割込処理プログラムに基いて説明する。
【0130】パソコン4からファクシミリ装置2へのコ
マンドが送信されれば、図9に示すアイドル時コマンド
受信P/S割込処理プログラムが実行される。まず、ス
テップ1(以下、S1と略記する。他のステップについ
ても同じ。)においてパラレル/シリアル変換回路24
0のP/S受信データバッファ246から1バイト分の
データが取り出され、S2においてPC側受信データバ
ッファ250に格納される。次いでS3においてデータ
の内容がCRであるか否か、すなわちコマンドの終了を
示すデータであるか否かの判定が行われる。
【0131】判定の結果がNOであれば本プログラムの
1回の実行が終了し、再びS1からの実行が開始され
る。
【0132】そして、この作動が繰り返されるうちにS
3の判定結果がYESとなれば、S4において、それま
でにPC側受信データバッファ250に格納されている
データ中にコマンドの開始を示す文字ATがあるか否か
が判定され、この判定の結果がYESであれば1つのコ
マンドが検出されたとしてS6以降が実行される。コマ
ンドは文字ATで始まり、次にコマンドの内容を表すデ
ータが付され、文字CRで終わるように構成されてお
り、S3においてCRが検出され、S4においてATが
検出されれば、1つのコマンドが検出されたことになる
のである。
【0133】CRとATとの間にコマンドの内容を表す
データがあればS5の判定結果はYESになり、S6,
S7,S8においてそれぞれ、コマンドがATコマンド
であるか、FAXコマンドであるか、あるいはプリン
タ、スキャナコマンドであるか否かの判定が行われる。
ATコマンドは、ダイヤリング(ファクシミリ番号、電
話番号等の数字に対応するパルス信号を外部回線244
に送出すること)の実行等、通信相手との通信開始に関
するコマンドであり、FAXコマンドはファクシミリデ
ータの送信、受信に必要な手順等を指示するコマンドで
あり、プリンタ・スキャナコマンドはファクシミリ装置
2がPCデータの記録やパソコン4の指示に従って画像
の読取りを行う場合に必要な設定、例えば、伝送パラメ
ータのレベルの設定などを行うためのコマンドである。
【0134】ATコマンドであればS6の判定結果はY
ESになり、S11においてコマンドの内容が動作コマ
ンドであるか否かの判定が行われる。動作コマンドと
は、ダイヤリング等、何らかの動作を指示するコマンド
であり、動作コマンドであればS14が実行され、コマ
ンドに対応したフラグがセットされる。S7,S8の判
定結果がYESであった場合にもそれぞれS12、S1
3においてコマンドの内容が動作コマンドであるか否か
が判定され、動作コマンドであればS14が実行され
る。
【0135】動作コマンドでなければS11、S12、
S13の判定結果はそれぞれNOになり、S5が実行さ
れるが、コマンドが取り出されていてPC側受信データ
バッファ250にはデータがないためS5の判定結果は
NOになり、S10においてコマンドに対する応答が行
われる。例えば、コマンドの内容がファクシミリ装置2
の伝送パラメータを問うのであれば、ファクシミリ装置
2の伝送パラメータを表すデータがパソコン4に送信さ
れる。
【0136】また、コマンドの内容がATコマンド、F
AXコマンド、プリンタ、スキャナコマンドのいずれで
もなければS9が実行され、パソコン4にエラーコマン
ドが出力される。
【0137】ファクシミリ装置2にコマンドが送信され
ても、ATとCRとの間に命令を表すデータがなければ
S5の判定結果はNOになり、S10においてコマンド
に対する応答が為される。データがなくてもコマンドを
受信したことを表すOKコマンドあるいはエラーコマン
ドがパソコン4へ出力されるのである。
【0138】これらS10におけるエラーコマンド、O
Kコマンドの出力およびS9におけるエラーコマンドの
出力は、具体的にはコマンドの内容をPC側送信データ
バッファ252に書き込むことであり、この書き込まれ
たコマンドは図10に示すアイドル時コマンド出力P/
S割込処理プログラムに従ってパソコン4に出力され
る。
【0139】このプログラムのS21においては、PC
側送信データバッファ252にデータがあるか否化の判
定が行われる。データがあればS21の判定結果がYE
Sになり、S22においてPC側送信データバッファ2
52からデータが取り出された後、S23においてP/
S送信データバッファ248に格納される。なお、PC
側送信データバッファ252にデータがない場合にはS
21の判定結果がNOになり、S24においてコマンド
出力のための割込が禁止される。PC側送信データバッ
ファ252にデータがないにもかかわらず、出力処理が
行われないようにするのである。
【0140】ファクシミリ装置2はパソコン4からの指
示に従って、PCデータの相手装置114への送信、P
Cデータの記録、電話の3つの動作を行う。
【0141】まず、PCデータの相手装置114への送
信について説明する。
【0142】図11に示すシーケンスチャートに基づい
てパソコン4からのPCデータの受信、PCデータの相
手装置114への送信の手順を概略的に説明する。な
お、図11においてDTE(Data Termina
l Equipment,データ端末装置)はパソコン
4、DCE(Data Cercuit termin
ating Equipment,データ回線終端装
置)はファクシミリ装置2であり、REMOTE FA
Xは相手装置114である。
【0143】PCデータの送信がパソコン4により指示
されるまでのアイドル状態においては、パソコン4から
ファクシミリ装置2のデータ送信、受信処理能力を設定
するコマンド(AT+FCLASS=2)が送信され
る。ファクシミリ装置2はデータ送信、受信処理能力が
CLASS2であればOKコマンドを返す。また、パソ
コン4は自身の伝送パラメータを示す信号(AT+FD
CC=vr,wd,df,br)をファクシミリ装置2
に出力し、ファクシミリ装置2はそのパソコン4の伝送
パラメータをPC伝送パラメータバッファ263に格納
し、OKコマンドを返す。なお、vrは解像度、wdは
用紙幅、dfは符号化方式、brは伝送速度であり、
(AT+FDCC)は、vr、wd、df、brの各々
のレベルを表す値を含む信号である。
【0144】パソコン4においてPCデータの送信が指
示されれば、パソコン4からファクシミリ装置2へ発
呼、すなわち画像データの送信のために相手装置114
のファクシミリ番号を外部回線224へ送出し、相手装
置114を呼び出すことを指示するコマンド(ATD+
STRING)(STRINGはファクシミリ番号を表
す数字列である)が出力され、ファクシミリ装置2はそ
のコマンドに従って回線を閉結するとともにダイヤリン
グし、CI信号が相手装置114へ送られる。また、フ
ァクシミリ装置2はファクシミリデータの送信時にはC
NG(CALLING)信号を発する。
【0145】それに対し、相手装置114からCED
(Called Station Identific
ation)信号(被呼端末識別信号)およびV21フ
ラグが返される。V21フラグとは、コマンドの出力方
向が交替し、信号が新たに送出される毎に出される信号
であり、続いてデータが損なわれずに送られるように通
信回線の全構成要素が適切な状態に調整されることを保
証する信号である。発呼からV21フラグの受信までが
フェーズAである。
【0146】相手装置114からはV21フラグ信号に
続いてDIS(Digital Identigica
tion Signal)信号(デジタル識別信号)が
送信される。DIS信号は、被呼端末である相手装置1
14が有する送受信機能(解像度、用紙幅、符号化方
式、データ伝送速度等)等を発呼端末であるファクシミ
リ装置2に知らせる信号である。ファクシミリ装置2は
DIS信号を受信したならば、パソコン4へ+FCON
信号(ファクシミリ接続信号)、+FDIS信号(相手
装置機能レポート信号)およびOK信号を送信する。そ
れに対し、パソコン4が(AT+FDT(Data T
ransmission))信号をファクシミリ装置2
へ出力し、その後、ファクシミリ装置2は相手装置11
4へDCS(Desital Command Sig
nal)信号を出力する。DCS信号は、DIS信号に
より示された相手装置114の伝送パラメータに基づい
て設定されたファクシミリ装置2と相手装置114との
間の伝送パラメータを知らせる信号であり、PCデータ
の送信時にはパソコン4と相手装置114との間におい
て、共通であって最高のレベルの伝送パラメータに設定
される。
【0147】なお、上記+FCON,+FDIS等はA
T+FCON,AT+FDIS等の略記であり、フロー
チャートにおいて「+」は省略する。
【0148】ファクシミリ装置2はまた、TCF(Tr
aning Check)信号を相手信号114へ出力
する。ファクシミリ装置2から相手装置114へ一定時
間内に予め定められた数の0のビットデータが送出さ
れ、相手装置114においてそれらビットデータを受信
できたか否かがチェックされることにより、2つの装置
の間で設定された伝送速度で符号化画像データを伝送す
ることができる否かがチェックされるのであり、不可能
であれば相手装置114からの要求に応じてファクシミ
リ装置2においちて伝送速度が遅くされ、再びチェック
が行われる。
【0149】トレーニングチェックの結果が正常であれ
ば、相手装置114はファクシミリ装置2へCFR(C
onfirmation to Receive)信号
を出力し、画像データを送出する前の手順が完了し、画
像データの送出を開始してよいことをファクシミリ装置
2に示す。
【0150】それに応じて、ファクシミリ装置2は、パ
ソコン4へ+FDCS信号を出力して相手装置114と
の間で設定した伝送パラメータをしらせるとともに、C
ONNECT信号を出力する。また、RTS制御信号ラ
インの出力をPCデータの送信を許容する状態にしてF
AX側送信データバッファ256にPCデータを格納す
る容量があることを知らせ、容量がない場合には、RT
S制御信号ラインの出力をPCデータの送信を阻止する
状態にする。上記CONNECT信号の出力でフェーズ
Bが終了する。
【0151】なお、FAX側送信データバッファ256
にPCデータを格納する容量があるか否かは、FAX側
送信データバッファ256がデータで一杯であるか否
か、一杯であれば、更にRAM202の共用バッファも
データで一杯であるか否かにより検出される。他のバッ
ファについてデータを格納する容量があるか否かの検出
も同様にして行われる。パソコン4はRTS制御信号ラ
インの出力がPCデータの送信を許容する状態のときに
はPCデータをファクシミリ装置2へ出力し、阻止する
状態のときには出力しない。
【0152】パソコン4はファクシミリ装置2へデータ
を送信することができる場合には、まず、1頁目の符号
化画像データ(PIX DATA)を送出し、ファクシ
ミリ装置2は送られて来たデータを相手装置114へ送
出する。1頁のデータの終わりには〈DLE〉〈ET
X〉データが付されており、それらデータが送られて来
たならばファクシミリ装置2は相手装置114へ1頁の
画像データの送信が終了してコマンドの送信に変わるこ
とを表すRTC(Return to Contro
l) PATTERN信号を送出する。このRTC P
ATTERN信号の出力でフェーズCが終了する。
【0153】次いでフェーズDが実行され、パソコン4
へOK信号を出力し、パソコン4はそのOK信号に応じ
て次の頁があるか否かを表す信号(AT+FET=X)
をファクシミリ装置2に出力する。Xの値が0であれば
次頁データがあることを表し、2の場合にはデータが終
了であることを表す。次頁データがあればファクシミリ
装置2は相手装置114へMPS(Multipage
Signal)信号を送出し、1頁のデータ終了およ
び送信手順がフェーズCの初めに戻ることを知らせる。
それに対し、相手装置114はMCF(Massage
Confirmation)信号(メッセージ確認信
号)をファクシミリ装置2へ出力し、それまでに送出さ
れた符号化画像データを完全に受信したことを知らせ
る。
【0154】なお、1頁が終了したときに伝送パラメー
タの変更がある場合にはMPS信号に代えてEOM(E
nd of Message)信号が送出され、送信手
順がフェーズBの初めに戻るようにされる。
【0155】次いでファクシミリ装置2はパソコン4
へ、相手装置114がデータを完全に受信したことを表
す(+FPTS:1)信号を出力するとともにOKコマ
ンドを出力する。それに対してパソコン4が(AT+F
DT)信号をファクシミリ装置2へ出力すれば、ファク
シミリ装置2がパソコン4へCONNECT信号を出力
し、RTS制御信号ラインの出力をPCデータの送信を
許容する状態あるいは阻止する状態にセットした後、フ
ェーズCが実行され、パソコン4からファクシミリ装置
2へ符号化画像データが送出されるとともに、ファクシ
ミリ装置2が相手装置114へ出力する。なお、これら
(AT+FDT)信号,CONNECT信号のやりとり
およびRTS制御信号ラインの出力の設定は、フェーズ
Bの一部と同じであるが、ここでは、次にフェーズCの
初めに戻って伝送パラメータが同じである符号化画像デ
ータをファクシミリ装置2に送出するためにフェーズD
においてこれらの信号のやりとり等が行われる。
【0156】1頁の符号化画像データの送出が終了し、
次に送信する符号化画像データがない場合にはパソコン
4はフェーズDにおいて次頁データがないことを示すデ
ータ(AT+FET=2)をファクシミリ装置2へ出力
する。それによりファクシミリ装置2は相手装置114
へEOP(End of Procedure)信号
(手順終了信号)を出力し、頁終了と他に送信データが
ないこととを示し、相手装置114からMCF信号を受
信し、パソコン4へ(+FPTS:1)信号を出力した
後、フェーズEが行われる。ファクシミリ装置2がパソ
コン4へ通信終了を表す信号(+FHNG:0)を出力
するとともに、相手装置114へはDCN(Disco
nnect)信号を出力して回線を開放し、その後、パ
ソコン4へOK信号を出力してデータ送信の全手順を終
了する。
【0157】なお、上記シーケンスチャートの説明にお
いて「信号」とは、CNG信号およびCED信号はパル
ス信号であるが、その他の信号は0および1のビットデ
ータにより構成されるコマンドである。
【0158】以上のPCデータの送信時には、パソコン
4において送信するPCデータおよび送信相手が指定さ
れる。PCデータの送信指示は、図12に示すPCデー
タ送信指示プログラムに従って行われる、まず、S31
においてPCデータの送信が選択されたか否かの判定が
行われる、PCデータの送信が選択されればS31の判
定結果はYESになり、S32においてパソコン4のR
AM308のPCデータバッファ320に格納されたP
Cデータのうち、送信するPCデータ名の入力を促す入
力表示器116に表示される。
【0159】入力が完了するまでS32、S33が繰り
返し実行される。送信を指示されたPCデータ名は送信
PCデータ名バッファ322に格納される。入力が完了
すればS33の判定結果がYESになり、S34におい
て送信相手の入力指示が表示器116に表示される。送
信相手の指定は、送信相手のファクシミリ番号を市外局
番を付して入力することにより行われる。送信相手は送
信相手バッファ324に格納され、送信相手の指定が完
了すればS35の判定結果がYESになり、プログラム
の実行は終了する。
【0160】なお、送信を指示されたPCデータの画像
データは符号化され、符号化画像データバッファの32
6に格納される。
【0161】上記のように送信PCデータおよび送信相
手が指定された後、送信開始が指示されれば、図13に
示すPCデータ送信プログラムのS41の判定結果がY
ESになる。次いでS42において画像データ送信時に
おける送信相手へのダイヤリングの指示である発呼送信
コマンドがファクシミリ装置2へ送出される。(ATD
+STRING)信号が出力されるのである。
【0162】S43〜S46において図11に示すPC
データ送信時シーケンスチャートに示した信号の出力、
受信が行われ、ファクシミリ装置2へPCデータを送出
することが許容されていればS46の判定結果はYES
になり、S47において1コードのデータがファクシミ
リ装置2へ出力される。その後、1頁の符号化画像デー
タが送出されるまでS46〜S48が繰り返し実行され
る。この間、ファクシミリ装置2のFAX側送信データ
バッファ256が一杯になってPCデータを送出するこ
とができない場合にはS46の判定結果がNOになり、
PCデータの送出が可能になることが待たれる。
【0163】1頁の符号化画像データの送出が終了すれ
ばS48の判定結果がYESになり、ファクシミリ装置
2からのOKコマンドが得られてS49の判定結果がY
ESになった後、S50において次に送出する符号化画
像データがあるか否かの判定が行われる。次頁の符号化
画像データがあればS50の判定結果がYESになり、
S51〜S54が送信時シーケンスチャートに示すよう
に行われた後、プログラムの実行はS46に戻り、次頁
の符号化画像データがファクシミリ装置2へ送出され
る。次頁の符号化画像データがなければS50の判定結
果がNOになり、S55、S56において通信終了処理
が行われた後、S57において送信相手バッファ324
に送信相手がまだ残っているか否かの判定が行われる。
送信相手が複数あればS57の判定結果はYESにな
り、プログラムの実行はS42に戻り、次の送信相手が
ファクシミリ装置2に指示される。指定された送信相手
全部にPCデータが送信されればS57の判定結果はN
Oになり、プログラムの実行は終了する。
【0164】このようにPCデータを相手装置114へ
送信すべく、パソコン4からファクシミリ装置2へ発呼
送信コマンド(ATD+STRING)が送信されれ
ば、ファクシミリ装置2において図14に示す送信プロ
グラムのS71の判定結果がNO、S72の判定結果が
YESになり、S73においてパソコン4から送信され
たSTRING(数字列)の桁数とファクシミリ装置2
の自己ファクシミリ番号バッファ264に格納された自
身のファクシミリ番号の桁数とが一致するか否かの判定
が行われる。
【0165】いま、自己ファクシミリ番号バッファ26
4に、自身のファクシミリ番号が市外局番なしで格納さ
れているとすれば、パソコン4における送信相手の指定
は、前述のように、原則として市外局番を付けてファク
シミリ番号を入力することにより行われるため、S73
の判定結果がNOになり、S74において共通桁数の数
字が一致するか否かの判定が行われる。長い方のファク
シミリ番号のうち、短い方のファクシミリ番号と同じ桁
数の数字が末尾から比較される。ここでは相手装置11
4が指定されているとする。そのため、S74の判定結
果がNOになり、S77が実行される。
【0166】それに対して、自己ファクシミリ番号バッ
ファ264にファクシミリ番号が市外局番を付して格納
されていれば、S73の判定結果はYESになり、S7
5において数字が全部一致するか否かの判定が行われ
る。相手装置114へのデータの送信が指示されている
場合にはS75の判定結果はNOになり、S77が実行
される。
【0167】ファクシミリ番号を入力するとき、オペレ
ータの理解を容易にするために、市外局番や市内局番に
括弧を付したり、市外番号の市内局番と加入者番号との
間にハイフンやスペース等の記号を挿入することがあ
る。これはパソコン4によって送信相手を指定する場合
でも、ファクシミリ装置2において自己ファクシミリ番
号バッファ264に自身のファクシミリ番号を記憶させ
る場合でも同様である。しかし、これら括弧等の記号は
実質的にはファクシミリ番号ではないため、ファクシミ
リ番号に記号が含まれているときには、記号を除いて数
字が一致するか否かにより、ファクシミリ装置2が送信
相手として指定されているか否かが判定される。なお、
ファクシミリ番号中の数字をダイヤル有効データと称す
る。
【0168】S77においてはダイヤル可能であるか否
かの判定が行われる。例えば、ファクシミリ装置2がフ
ァクシミリデータの送信あるいは受信中であって回線が
使用中であるか否か、外部からの発呼に対する呼出信号
の検出中であるか否か等が判定されるのである。ダイヤ
ル不可能であればS77の判定結果はNOになってS8
4が実行され、パソコン4にエラーコマンドが出力され
る。
【0169】ダイヤル可能であればS77の判定結果が
YESになり、S78においてダイヤルバッファ266
にダイヤル有効データ、すなわち数字が格納される。次
いでS79が実行され、ダイヤルバッファ266にダイ
ヤル有効データが格納されているか否かの判定が行われ
る。パソコン4から送信される発呼送信コマンドに何ら
かの事情により数字列が含まれていないときにはダイヤ
ルバッファ266にダイヤル有効データがなく、S79
の判定結果はNOになり、S85においてダイヤルコマ
ンド、すなわちパソコン4からの指示が電話を掛けるこ
とであるか否かの判定が行われる。ここではファクシミ
リデータの送信が指示されているため、S85の判定結
果はNOになり、S84においてパソコン4にエラーコ
マンドが出力される。
【0170】ダイヤルバッファ266にダイヤル有効デ
ータがあればS79の判定結果はYESになり、S80
において回線が閉結された後ねS81が実行され、ダイ
ヤル送出処理が行われる。例えば、パソコン4から指示
されたファクシミリ番号を表すパルス信号が外部回線2
24に出力されるのであり、次にS82においてダイヤ
ル送出処理が支障なく行われたか否かの判定が行われ
る。例えば、相手装置114が使用中であったり、使用
中でなくても交換器の混乱等により相手装置114がビ
ジー状態である場合にはダイヤル送出処理に支障がある
のであり、そのような場合にはS82の判定結果がNO
になって、S83で回線が開放され、S84でパソコン
4にエラーコマンドが出力される。
【0171】ダイヤル送出処理が支障なく行われればS
82の判定結果はYESになり、S88において発呼送
信コマンドであるか否かの判定が行われる。ここでは発
呼送信コマンドであるためS88の判定結果はYESに
なり、S89においてダイヤル送出処理の終了および送
信するデータの種類のセットが行われる。PCデータ送
信フラグ268がセットされるのである。
【0172】PCデータ送信時には、パソコン4からフ
ァクシミリ装置2へ送出されたPCデータが相手装置1
14へ送信される。このPCデータ送信時におけるファ
クシミリ装置2のパソコン4からの符号化画像データの
受信、パソコン4から出力されるコマンドの受信、ファ
クシミリ装置2からパソコン4へのデータの送出および
コマンドの送信、ファクシミリ装置2から相手装置11
4への符号化画像データの送出、コマンドの出力、相手
装置114からのコマンドの受信は、いずれも割込処理
によって行われる。
【0173】ファクシミリ装置2のデータ送信時画像デ
ータ受信I/O割込処理を図15に示すプログラムに基
づいて説明する。この割込処理は、パソコン4から符号
化画像データが送出され、P/S受信データバッファ2
46に8ビットのデータが格納される毎に実行され、符
号化画像データがFAX側送出データバッファ256に
格納される。
【0174】S101においてP/S受信データバッフ
ァ246からデータが1バイト分取り出された後、S1
02においてDLEフラグ272がセットされているか
否かの判定が行われる。DLEフラグ272は初期設定
においてリセットされており、S102の判定結果はN
Oになり、S103においてデータが〈DLE〉である
か否かの判定が行われる。〈DLE〉データでなければ
S103の判定結果はNOになり、S104においてE
OL (End of Line)データであるか否か
の判定が行われる。EOLデータは1ラインの終了を表
すデータであり、EOLデータでなければS104の判
定結果はNOになり、S106においてFAX側送信デ
ータバッファ256にデータが格納される。
【0175】EOLデータであればS104の判定結果
がYESになってS105が実行され、そのEOLデー
タとその直前のEOLデータとの間の符号化画像データ
のビット数が数えられる。そして、ビット数が1ライン
の符号化画像データの最小伝送時間より短い時間で送ら
れてしまう数であれば、0のビットデータがFAX側送
信データバッファ256に格納され、データ伝送速度に
基づいて設定された1ラインの最小伝送時間が維持され
る。この0のビットデータを0フィルデータと称する。
【0176】S105においてはまた、FAX側送信デ
ータバッファ256にデータを格納する余裕があるか否
かが検出され、それ以上格納できないときにはRTS制
御信号ラインの出力がPCデータの送信を阻止する状態
にされる。パソコン4はファクシミリ装置2へのデータ
送信時にRTS制御信号ラインの出力を見ており、出力
が阻止状態になればファクシミリ装置2へのデータの送
出が中断される。ファクシミリ装置2により受信された
データが相手装置114へ送出されれば、FAX側送信
データバッファ256が再びデータを格納し得る状態に
戻る。その場合には、RTS制御ラインの出力がPCデ
ータの送信を許容する状態にされ、パソコン4はファク
シミリ装置2へのデータの送出を再開することができ
る。
【0177】データが〈DLE〉であればS103の判
定結果はYESになり、S107においてDLEフラグ
272がセットされる。そのため、次にS102の判定
が行われるとき判定結果はYESになり、S108にお
いてDLEフラグ272がリセットされた後、S109
において次に取り出されたデータが〈DLE〉であるか
否かの判定が行われ、〈DLE〉であればS106にお
いてFAX側送信データバッファ256に〈DLE〉デ
ータが格納される、また、〈DLE〉データでなければ
S109の判定結果はNOになり、S110においてC
AN(CANCEL)データであるか否かの判定が行わ
れ、CANデータであればS111においてキャンセル
フラグ274がセットされる。
【0178】また、データが〈ETX〉データであれば
S110の判定結果がNO、S112の判定結果がYE
SになってS113が実行され、FAX側送信データバ
ッファ256にRTC PATTWERNデータが格納
される。RTC PATTERNデータは6個のEOL
データを含むデータである。
【0179】PCデータ送信時のパソコン4からのコマ
ンド受信割込処理は、図16に示すデータ送信時コマン
ド受信P/S割込処理プログラムに従って行われる。ま
ず、S121においてP/S受信データバッファ246
からデータを1バイト分取り出した後、S122におい
て取り出したデータがコマンドの区切りを示すCRデー
タであるか否かの判定が行われる。CRデータでなけれ
ばS122の判定結果はNOになり、S123において
PC側受信データバッファ250にデータが格納され
る。
【0180】CRデータであればS122の判定結果は
YESになり、S124においてコマンドの内容が解釈
された後、S125においてコマンドの内容に対応する
フラグがセットされる。
【0181】PCデータ送信時のパソコン4へのコマン
ド出力P/S割込処理は先に説明したアイドル時コマン
ド出力P/S割込処理と同じであり、説明は省略する。
また、パソコン4へのデータ送出P/S割込処理は、フ
ァクシミリ装置2からパソコン4へファクシミリデータ
を送信する際のP/S割込処理と同じであり、後に説明
する。
【0182】ファクシミリ装置2がパソコン4から受け
取ってFAX側送信データバッファ256に格納した符
号化画像データは、割込処理によってモデム送信データ
バッファ238に書き込まれ、モデム送信データバッフ
ァ238から相手装置114へ送出される。
【0183】ファクシミリ装置2と相手装置114(正
確にはモデム214)との間における符号化画像データ
およびコマンドの送信、受信は割込処理により行われ
る。この割込処理のための割込端子はパソコン4との間
で符号化画像データやコマンドの送信、受信を行う割込
のための割込端子とは別に設けられており、ファクシミ
リ装置2とパソコン4との間におけるPCデータ、ファ
クシミリデータの送信、受信と、ファクシミリ装置2と
相手装置114との間におけるファクシミリデータの送
信、受信は並行して実行可能である。
【0184】割込処理のプログラムは複数あり、パソコ
ン4とファクシミリ装置2との間における画像データお
よびコマンドの送、受信の場合と同様に、割込信号に対
して実行する割込処理プログラムを指示するために割込
ベクトルが設定される。
【0185】割込信号は、モデム受信データバッファ2
39に8ビットのデータが格納されたときと、モデム送
信データバッファ238が空になったときとにそれぞれ
に発せられる。割込信号の発生に対する割込処理プログ
ラムの実行は、データ受信割込禁止フラグ241、デー
タ送信割込禁止フラグ242のセット、リセットにより
禁止、許可される。データ受信割込禁止フラグ241は
常時割込許可状態にされている。データをいつでも受信
し得るようにされているのである。
【0186】ファクシミリ装置2から相手装置114へ
の画像データあるいはコマンドの送信に関しては、通常
は割込処理プログラムの実行が禁止されており、実際の
送信時に許可される。ファクシミリ装置2が相手装置1
14からコマンドを受信する場合(画像データを受信す
る場合も同様)には、受信割込処理は常時許可されてい
るため、割込ベクトルの設定のみが行われる。これら割
込ベクトルの設定、データ送信割込禁止フラグ244の
セット、リセットは、割込プログラム中において行われ
る。
【0187】次に相手装置114(モデム214)への
符号化画像データの送出のための割込を説明する。
【0188】モデム送信データバッファ238が空にな
れば割込信号が発せられ、図17に示すデータ送信時画
像データ送出モデム割込処理プログラムが実行される。
S131においてFAX側送信データバッファ256に
おいて符号化画像データを送出する準備が完了したか否
かの判定が行われる。この判定は、FAX側送信データ
バッファ256に1ライン分の符号化画像データが揃っ
たか否かにより行われる。1ライン分の符号化画像デー
タが揃ったか否かは、FAX側送信データバッファ25
6に符号化画像データに続いてEOLデータが格納され
ているか否かによりわかる。準備が完了していればS1
31の判定結果がYESになり、S132においてFA
X側送信データバッファ256から符号化画像データが
1バイトずつ取り出され、S133においてモデム送信
データバッファ238に格納される。
【0189】次いでS134において書き込まれたデー
タがRTC PATTERNの終了を表すデータである
か否かの判定が行われる。RTC PATTERNデー
タは、6個のEOLデータにより構成されるため、ここ
ではS134に書き込まれたデータが6個目のEOLデ
ータであったか否かの判定が行われるのである。S13
4の判定結果は当初はNOであり、プログラムの実行は
終了する。
【0190】FAX側送信データバッファ256に符号
化がそうデータに続いてEOLデータが格納されている
間はS131の判定結果がYESになり、FAX側送信
データバッファ256に格納された符号化画像データが
1バイトずつモデム送信データバッファ238に書き込
まれる。また、RTC PATTERNデータを表す6
個のEOLデータが格納されているときにS131の判
定結果はYESになり、EOLデータがモデム側送信デ
ータバッファ238に書き込まれる。そして、6個目の
EOLデータがモデム側送信データバッファ238に書
き込まれればS134の判定結果がYESになる。RT
C PATTERNデータの終了であって1頁の符号化
画像データの送出の終了であり、S135において、M
PS信号を出力する割込ベクトルが設定される。
【0191】レジスタに書き込まれた0フィルデータは
モデム送信データバッファ238に書き込まれる。FA
X側送信データバッファ256に送出するデータがなく
ても、回線が切られることがないようにされているので
ある。しかし、所定数の0フィルデータが書き込まれた
か、あるいはそれ以前に設定時間が経過したときには、
S139の判定結果あるいはS140の判定結果がYE
Sになり、S141において0フィルデータカウンタ3
40がリセットされ、S142においてキャンセルフラ
グ274がセットされて通信が終了させられる。FAX
側送信データバッファ256に長時間データがないこと
は異常であるからである。
【0192】データ送信時のモデム214へのコマンド
の出力を図18に示すデータ送信時コマンド出力モデム
割込処理プログラムに基づいて説明する。なお、データ
送信時にはファクシミリ装置2とモデム214との間に
おいてPCデータ送信時シーケンスチャートに基づいて
説明したように多種類のコマンドが送信、受理される。
割込処理プログラムは各コマンドの出力の各々について
設定されているが、図18(a)、(b)に基づいてD
CS信号およびTCF信号の出力を代表的に説明する。
【0193】図18(a)に示すプログラムのS151
においてDCS信号がモデム送信データバッファ238
に書き込まれた後、S152において割込ベクトルがT
CF出力に設定される。TCF信号は、DCS信号の次
に出力つれるからである。TCF信号の出力時には、図
18(b)に示すプログラムのS153においてTCF
信号のモデム送信データバッファ238への書込み後、
S154において割込ベクトルがCFR受信に設定され
た後、S155においてデータ送信割込禁止フラグ24
4がセットされてデータ送信割込処理の実行が禁止され
る。
【0194】データ送信時のモデム214からのコマン
ドの受信を図19に示すデータ送信時コマンド受信モデ
ム割込処理プログラムに基づいて説明する。受信するコ
マンドも出力するコマンドの同様に複数種類あり、各々
について受信のための割込処理プログラムが設定されて
いるが、図19においては、DIS信号のための割込処
理プログラムを代表的に説明する。
【0195】この割込処理プログラムは割込ベクトルが
DIS信号の受信に設定されている状態で、モデム受信
データバッファ239に8ビット分のデータが格納さ
れ、割込信号が発生させられたときに実行を開始され
る。
【0196】まず、S161においてコマンドを受信し
たか否かの判定が行われる。この判定は、モデム受信デ
ータバッファ239にデータが格納されたか否かにより
行われ、格納されれぱS161の判定結果はYESにな
り、S162においてコマンドがCSI(Called
Subscriber Identificatio
n)信号(受信側のファクシミリ装置のファクシミリ番
号を表す信号)であるか否かの判定が行われる。
【0197】このプログラムは上記のようにモデム受信
データバッファ239に8ビット分のデータが格納され
たときに実行が開始されるものであり、かつ、このプロ
グラムの実行開始時にモデム受信データバッファ239
に最初に格納されるデータは信号の種類を表すデータで
あり、それにより送信されて来た信号がCSI信号であ
るか否かがわかる。本ファクシミリ装置2においては、
CSI信号が送信されて来ても利用せず、そのまま読み
捨て、CSI信号に対するTSI(Transmit
Station Identification)信号
を出力しない。そのため、コマンドがCSI信号であれ
ばS162の判定結果はYESになってプログラムの実
行は終了する。
【0198】DIS信号が送信されて来ればS162の
判定結果がNO,S163の判定結果がYESになり、
S164においてそのデータがFAX側受信データバッ
ファ254に格納される。続いて、S165においてそ
の格納されたデータがコマンド終了、すなわちDIS信
号の終了を示すデータであるか否かが判定され、判定結
果がYESであればS166以降が実行されるが、NO
であればそのまま終了し、再びS161からの実行が繰
り返される。なお、一旦、DIS信号であることがFA
X側受信データバッファ254に格納されれば、S16
3の判定結果はYESになり、送信されて来たデータは
DIS信号が終了するまでFAX側受信データバッファ
254に格納される。
【0199】S166においては、FAX側受信データ
バッファ254のDIS信号に基づいて、ファクシミリ
装置2と相手装置114とがデータの送信可能な機種で
あるか否かの判定が行われる。可能であればS167に
おいて送出するデータがあるか否かの判定が行われる。
この判定は、ファクシミリ装置2において画像読取装置
42によって読み取った読取画像データを相手装置11
4に送信する場合には原稿90がセットされているか否
かにより行われ、PCデータを相手装置114に送信す
る場合には、PCデータの送信を指示する発呼送信コマ
ンド(ATD+STRING)がパソコン4から送信さ
れて来ているか否かにより行われる。送信するデータが
あればS168において、ファクシミリ装置2と相手装
置114との間の伝送パラメータが決定され、DCS信
号の内容が設定される。次いでS169において割込ベ
クトルがDCS信号の出力実行に設定された後、S17
0においてデータ送信のため割込処理の実行が許可され
る。
【0200】コマンドが予め設定された時間内に得られ
なければS161の判定結果がNO、S171の判定結
果がYESになり、S172において回線が開放されて
通信が終了する。時間内であればS173が実行され、
割込ベクトルがDIS受信にセットされる。
【0201】また、送信するデータがFAX側送信デー
タバッファ256になければS167の判定結果がNO
になり、S174において割込ベクトルが回線の開放に
備えて、DCN信号の出力に設定された後、S175に
おいてデータ送信が許可される。
【0202】次にPCデータの送信を図20に示すPC
データ送信プログラムに基づいて説明する。
【0203】S201においてPCデータ送信フラグ2
68がセットされているか否かにより、PCデータの送
信か否かの判定が行われる。PCデータ送信フラグ26
8がセットされていればS201の判定結果はYESに
なり、S202、S203においてフェーズAのダイヤ
ル送出後のCNG信号等の信号出力、受信が行われた
後、S204においてフェーズBが行われ、ファクシミ
リ装置2と相手装置114との間の伝送パラメータの設
定等が行われる。ここではPCデータの送信であるた
め、パソコン4の伝送パラメータがファクシミリ装置2
の伝送パラメータと見なされる。パソコン4の伝送パラ
メータはPC伝送パラメータバッファ263に格納され
ており、ファクシミリ装置2は、パソコン4と相手装置
114との間の伝送パラメータのレベルを、共通であっ
て最高のレベルに設定する。
【0204】次いでS205においてエラーが発生した
か否かの判定が行われる。エラーとは、フェーズBにお
いてDIS信号を受信できないこと、あるいはファクシ
ミリ装置2と相手装置114との間でコマンドをコマン
ドの伝送速度である2400bpsの速度で送信できな
いこと等であり、エラーがあればS205の判定結果は
YESになり、S206においてエラー処理が行われ
る。エラー処理とは、パソコン4へ(+FHNG:2)
信号を出力してエラーの発生による通信終了を報知する
こと、相手装置114へのDCN信号の出力等であり、
S207において回線が開放されてプログラムの実行は
終了する。
【0205】エラーがなければS205の判定結果はN
Oになり、フェーズCが実行されるが、パソコン4から
のPCデータの受信および相手装置114への符号化画
像データの送出はいずれも割込処理によって行われるた
め、このプログラムでは、フェーズCとしては下記のよ
うに符号化画像データがパソコン4から1頁分送信され
て来たか否かの判定が繰り返し実行されるのである。
【0206】S205の判定結果がNOの場合には、S
208において送信がキャンセルされたか否かの判定が
行われる。この判定はキャンセルフラグ274がセット
されているか否かにより行われ、キャンセルであればS
208の判定結果はYESになり、S206、S207
が実行されて通信は終了する。キャンセルフラグ274
は、パソコン4におけるキャンセルキーの押下によるキ
ャンセルの指示に応じて、あるいは前述のようにFAX
側送信データバッファ256に符号化画像データがない
状態が設定時間継続するか、あるいは設定数の0フィル
データの書込みが行われる間継続した場合にセットさ
れ、いずれの場合にも通信が終了させられる。
【0207】S208においてはさらに、操作パネル1
2に設けられたストップキー164が押下されたか否か
の判定も行われ、ストップキー164の押下によりデー
タ送信の終了が指示されれば送信が終了させられる。
【0208】キャンセルまたはストップでなければS2
08の判定結果はNOになり、S209において1頁の
データ送信の終了であるか否かの判定が行われる。この
判定は、FAX側送信データバッファ256からモデム
送信データバッファ238に供給されるデータ中にRT
C PATTERNデータがあるか否かにより行われ
る。割込処理によりパラレル/シリアル変換回路240
からRTC PATTERNデータが取り込まれていれ
ばS209の判定結果はいずれYESになり、S210
においてFAX側送信データバッファ256が空である
か否かの判定が行われる。1頁の終了を示すデータが検
出されるとともにFAX側送信データバッファ256が
空になって全部のデータが送出されればS209,S2
10の判定結果がいずれもYESになり、S211にお
いてパソコン4にOK信号が出力される。RTC PA
TTERNデータが得られる前にFAX側送信データバ
ッファ256が空になってもOKコマンドが出力されて
画像データの送信が1頁の途中で終わることがないよう
にされているのである。
【0209】次いでフェーズDが実行され、まず、S2
12において次頁データがあるか否かの判断が行われ
る。次頁データがあればS212の判定結果はYESに
なり、S213において伝送パラメータが変更されるか
否かの判定が行われる。変更がなければS213の判定
結果はNOになり、S214〜S222においてフェー
ズDの信号の送,受信が行われる。
【0210】なお、ファクシミリ装置2が相手装置11
4からのMCF信号,(AT+FDT)信号を待つと
き、タイマがセットされるとともに、S217,S22
1において設定時間が経過したか否かが判定され、設定
時間内にMCF信号(AT+FDT)信号が得られなけ
ればS206のエラー処理が行われて通信が終了する。
設定時間内にMCF信号(AT+FDT)信号が得られ
ればプログラムの実行はS208に戻り、フェーズCが
実行される。
【0211】伝送パラメータの変更があればS213の
判定結果はYESになり、S223において相手装置1
14へEOM(End of Messange)信号
が出力される。次いでS224〜S227が実行され、
設定時間内にMCF信号が得られればプログラムの実行
はS204へ戻り、相手装置114との間で伝送パラメ
ータの設定が行われた後、次頁データの送信が行われ
る。
【0212】次頁データがなければS212の判定結果
はNOになり、S228〜S232において送信終了時
のフェーズDおよびフェーズE(回線開放)が行われて
データ送信が終了する。
【0213】このように1つの相手装置114へのデー
タ送信が終了したならば、パソコン4においては、先に
図13のPCデータ送出プログラムに関して説明したよ
うに、S56においてファクシミリ装置2から(+FH
NG:0)信号を受信した後、S57において次にまだ
PCデータを送信する相手があるか否かを判定し、送信
相手があれば発呼送信コマンドをファクシミリ装置2へ
出力し、同じPCデータがファクシミリ装置2へ送ら
れ、異なる相手装置114へ送信される。このようにフ
ァクシミリ装置2への送信も含めてPCデータが複数の
送信相手に送信されるとき、送信相手毎にPCデータが
パソコン4からファクシミリ装置2へ供給されるため、
ファクシミリ装置2においてPCデータを全部格納する
ことが不可欠でなく、PCデータを記憶するためのバッ
ファの容量が少なくて済み、あるいは容量が一杯になる
ことを回避できる。
【0214】次に、PCデータのファクシミリ装置2自
体への送信を説明する。
【0215】前記図14に示す送信プログラムにおいて
パソコン4からファクシミリ装置2へ出力された数字列
の桁数が自己ファクシミリ番号バッファ264に格納さ
れたファクシミリ番号と桁数が同じであって数字が全部
一致している場合、あるいは桁数は異なるが共通桁数の
数字が全部一致している場合には、S75あるいはS7
4の判定結果がYESになってS76が実行され、プリ
ントフラグ276がセットされる。パソコン4から供給
された数字列とファクシミリ装置2が記憶している数字
列とが一致しているということは、PCデータの送信相
手としてファクシミリ装置2自体が指示されたというこ
とである。この場合、パソコン4は相手装置114へP
Cデータを送信する場合と同様にファクシミリ装置2に
PCデータを送り、ファクシミリ装置2においてPCデ
ータが記録される。
【0216】ファクシミリ装置2の記録装置29がPC
データを記録する場合の手順を図21に示すシーケンス
チャートに基づいて説明する。
【0217】パソコン4は、ファクシミリ装置2の記録
装置29にPCデータを記録させるために、ファクシミ
リ装置2の能力を問う信号(AT+BRPR=?)を出
力する。それに対し、ファクシミリ装置2は解像度,用
紙幅の種類を信号(BRPR:vr,wd)により返答
し、パソコン4は共通かつ最高のレベルを記録レベルに
設定する信号(AT+BRPR=vr,wd)をファク
シミリ装置2へ出力する。なお、ファクシミリ装置2
は、装置のカバーが開いていたり、記録紙の詰まり等の
エラーが生じている場合には、それらを表す信号(BR
NG:COVEROPEN,BRNG:PRINTER
JAM)をパソコン4へ出力する。
【0218】パソコン4から記録開始が指示されれば、
記録に必要な信号の交換、PCデータの送信が行われる
が、これらは図11に示すPCデータ送信時のシーケン
スチャートとの比較からわかるように、PCデータ送信
時のパソコン4とファクシミリ装置2との間におけるP
Cデータの送信と同じである。したがって、ファクシミ
リ装置2が送信相手として指定された場合には、PCデ
ータ送信手順のうち、ファクシミリ装置2から相手装置
114へのデータ送信を除いて、パソコン4からファク
シミリ装置2へのPCデータの送信のみを行い、PCデ
ータの送信の一環としてファクシミリ装置2にPCデー
タを記録させることができる。
【0219】PCデータ記録時には、ファクシミリ装置
2は符号化画像データを図22に示す記録時画像データ
受信P/S割込処理プログラムに従って受信する。PC
データの記録のために図23に示すPCデータ記録プロ
グラムが実行されるとき、割込ベクトルがこの記録時画
像データ受信I/O割込処理プログラムによりPCデー
タをP/S受信データバッファ246から取り出してP
C側受信データバッファ250に格納するように設定さ
れるからである。PCデータ記録時のパソコン4からの
コマンドの受信、パソコン4へのコマンドの出力および
データ送出は、PCデータの送信時と同じであり、説明
は省略する。
【0220】この割込処理プログラムは、パソコン4か
ら符号化画像データが8ビット送信される毎に実行され
るが、相手装置114へデータを送信するのではないた
め、受信した符号化画像データはPC側受信データバッ
ファ250に格納され、1ラインの送信時間を保つため
の0フィルデータの格納は行われない。符号化画像デー
タをPC受信データバッファ250に格納するとき、P
C側受信データバッファ250に更にデータを格納する
容量があるか否かを見て、容量がなければRTS制御信
号ラインの出力をL状態に設定することは行われる。そ
の他の部分は、図15に示すデータ送信時画像データ受
信P/S割込処理プログラムと同じであり、説明は省略
する。
【0221】図14に示す送信プログラムのS76にお
いてプリントフラグ276がセットされることにより、
図23に示すPCデータ記録プログラムのS301の判
定結果がYESになり、S302〜S306の実行によ
りパソコン4の符号化画像データの受信に必要な信号交
換が行われる。次いでS307において割込ベクトルが
符号化画像データ受信にセットされ、符号化画像データ
をPC側受信データバッファ250へ格納することが可
能な状態とされる。それによりパソコン4から符号化画
像データが送信される毎に図22に示す割込処理プログ
ラムが実行され、PC側受信データバッファ250に符
号化画像データが格納される。
【0222】PCデータ記録プログラムにおいては、P
C側受信データバッファ250に格納されたPCデータ
の復号処理が行われる。そのため、PCデータ記録プロ
グラムのS308において1頁の初期化処理が行われ
る。PC側受信データバッファ250に格納された符号
化画像データの1頁目の先頭アドレス,符号化画像デー
タの解像度,符号化方式,用紙幅がRAM202の1頁
データ用バッファ277に格納されるのである。
【0223】次いでS309が実行され、PC側受信デ
ータバッファ250から符号化画像データが1バイトず
つ取り出され、S310において取り出されたデータが
EOLでータであるか否かの判定が行われる。1頁のデ
ータはEOLデータで始まるのであるが、データの先頭
部分には、画像データやEOLデータ以外の不要なデー
タが付されていることがあり、EOLデータが取り出さ
れて1頁が始まるまで、S309,S310が繰り返し
実行される。
【0224】EOLデータが取り出されればS310の
判定結果がYESになり、次にS311においてRAM
のうち、1ラインを復号する際の演算等に使用される復
号化用バッファ270がクリアされる。続いてS312
においてPC側受信データバッファ250からデータが
1バイトずつ取り出される。なお、1バイトのデータは
復号化用バッファ270に複写され、PC側受信データ
バッファ250には符号化画像データが残される。復号
化画像データに基づいて記録が行われるとき、紙詰まり
が生じて記録が中断されても、再度、記録を行い得るよ
うにするために符号化画像データを残しておくのであ
る。この符号化画像データは1頁の記録が終了する毎に
消去される。
【0225】次いで、S313が実行され、取り出され
たデータが復号化された後、S314において1コード
が終了したか否かの判定が行われる。1コードのデータ
は1バイトを超えるビット数で表されることもあり、そ
の場合にはS314の判定結果はNOになってプログラ
ムの実行はS312に戻る。それに対し、1コードのデ
ータが終了であればS314の判定結果がYESになっ
てS315が実行され、取り出されたデータがEOLデ
ータであるか否かの判定が行われる。この判定結果は当
初はNOであり、次にS316において1頁の終了デー
タであるか否かの判定が行われる。復号化用バッファ2
70に格納されたデータからEOLデータが6個あるか
否かの判定が行われるのであるが、この判定結果は当初
はNOであり、S317において取り出されたデータが
画像データであるか否かの判定が行われる。この判定結
果はYESであり、S318において1コードの復号化
画像データが記録一時バッファ260に格納される。
【0226】このようにPC側受信データバッファ25
0から1バイトずつデータが取り出されて復号され、E
OLデータが得られればS315の判定結果がYESに
なってS319が実行され、記録一時バッファ260に
格納された復号化画像データが記録バッファ262へ転
送される。
【0227】1頁の全部のデータが取り出され、1頁の
終了データが取り出されるとき、6個のEOLデータの
うち、1個目のEOLデータが取り出されたときにはS
315の判定結果がYESになり、それまで復号化され
た1ライン分の復号化画像データが記録バッファ262
へ転送される。2個目〜5個目のEOLデータの取出し
時には、そのEOLデータは1ラインの終了を表すデー
タでも1頁の終了を表すデータでもないため、S31
5,S316の判定結果がいずれもNOになり、S31
7において画像データであるか否かの判定が行われる。
画像データでないため、S317の判定結果もNOにな
り、プログラムの実行はS312に戻る。EOLデータ
が記録一時バッファ260に格納されることがないよう
にされているのである。
【0228】6個のEOLデータが取り出されればS3
16の判定結果がYESになってS320が実行され、
記録装置29の感光ドラム30回転用のドラムモータが
起動されるとともに1頁の終了処理が行われる。S30
8においてセットされたデータがクリアされるのであ
る。こうして1頁のデータ受信が終了すれば、S321
においてP/S割込ベクトルがコマンド受信にセットさ
れ、パソコン4からコマンドを受信し得る状態にされ
る。そして、S322〜S324においてフェーズDが
行われ、次頁データがある場合にはプログラムの実行は
S305に戻って次頁データを受信,記録し、次頁デー
タがなければS325においてフェーズE、すなわちP
Cデータを受け取ったこと、および通信の終了を支持す
る(+FHNG:0)信号およびOKコマンドがパソコ
ン4へ出力されてプログラムの実行は終了する。
【0229】記録バッファ262に1頁分の復号化画像
データが格納されれば記録割込処理が実行され、記録装
置29により1頁分のデータが記録される。符号化画像
データは1頁の記録が終了する毎に消去される。
【0230】次にパソコン4からの指示によりファクシ
ミリ装置2が電話をかける場合について説明する。
【0231】パソコン4から電話をかけることを指示す
るダイヤルコマンド(ATD+STRING+:)が送
信されれば、図14に示す送信プログラムのS71の判
定結果がYESになり、S77〜S79が実行される。
ダイヤルコマンド中にダイヤル有効データが含まれてい
なければS79の判定結果はNOになり、S85の判定
結果がYESになってS86,S87が実行され、モニ
タ処理が行われる。回線が閉結され、スピーカ226を
通して回線状態がオペレータにわかるようにされるので
あり、その状態で回線が開放されることが待たれる。受
話器11を一旦フックから取り上げた後、置くか、ある
いは回線がモニタ状態におけるフックキー188の押下
により回線を開放することができる。
【0232】ダイヤルコマンド中にダイヤル有効データ
があればS79の判定結果はYESになり、S80〜S
82が実行される。ダイヤル送出処理が支障なく行われ
ればS87の判定が行われるが、この判定結果はNOで
あり、S90においてパソコン4からの指示により電話
をかけることを表すPC・TELフラグ278がセット
される。
【0233】それにより図24に示すPC・TELプロ
グラムのS351の判定結果がYESになり、S352
においてハングアップ、すなわち受話器11が取り上げ
られたか否かの判定が行われる。ダイヤル有効データの
送出により通信相手が呼び出されており、実際に受話器
11が取り上げられて通話が開始されたか否かが判定さ
れるのである。受話器11が取り上げられず、回線開放
が指示されればS353の判定結果がYESになり、S
363において回線が開放されて通信が終了する。
【0234】受話器11が取り上げられれば通信相手と
会話することができる。そして、受話器11が取り上げ
られたままの状態でスタートキー162が押下されれば
S354の判定結果がYESになる。このスタートキー
162の押下は、ファクシミリデータの送信あるいは受
信の指示であり、S355においてファクシミリ装置2
に原稿90がセットされているか否かの判定が行われ、
原稿90がセットされていなければ、スタートキー16
2の押下は、通話相手から送信されるファクシミリデー
タの受信を意味し、S356が実行されてファクシミリ
データが受信される。このファクシミリデータの受信に
ついては後に述べる。
【0235】原稿90がセットされていればS355の
判定結果はYESになる。この場合には、スタートキー
162の押下は、画像読取装置42の画像読取りにより
得られた読取画像データの相手装置114への送信の指
示であり、S357の実行により画像が読み取られ、読
取画像データが符号化されて通話相手へ送信される。こ
れら画像の読取り,符号化および送信は既に知られたも
のであり、説明は省略する。
【0236】受話器11が取り上げられ、通話が行われ
ている状態でスタートキー162が押下されなければS
354の判定結果がNOになり、S358においてパソ
コン4からATD信号が送信されたか否かの判定が行わ
れる。ATD信号の送信は、PCデータの通話相手への
送信の指示であり、S359においてPCデータがパソ
コン4からファクシミリ装置2へ送信されるとともに、
通話相手へ送信される。このデータ送信は先に図20に
基づいて説明したPCデータ送信プログラムに従って行
われるため、説明は省略する。
【0237】パソコン4から発呼送信コマンド(ATD
+STRING)が送信されれば、S358の判定結果
がNO,S360の判定結果がYESになる。パソコン
4においてPCデータの通話相手以外の相手装置114
へのタイマ送信がセットされており、通話中に送信時間
になることがあり、発呼送信コマンドが送信されること
があるのであるが、この場合にはデータ送信を開始すれ
ば通話が強制的に終了させられるため、S361におい
てエラーコマンドがパソコン4へ出力され、通話が続け
られるようにされる。
【0238】次いでS362が実行され、受話器11が
置かれたか否かの判定が行われ、受話器11が置かれな
ければプログラムの実行はS354に戻る。また、受話
器11が置かれればS362の判定結果はYESにな
り、S363において回線が開放されて通信が終了す
る。
【0239】次に、相手装置114から伝送されてくる
ファクシミリデータの受信を説明する。
【0240】ファクシミリデータの受信の態様は、出力
モードがいずれに選択されているかによって異なる。パ
ソコン4がファクシミリデータを受信するPC ONL
YモードおよびPC優先モードが選択されている場合に
は、ファクシミリ装置2は相手装置114から受信した
ファクシミリデータをパソコン4へ送信する。この場合
のファクシミリデータ受信手順を図25に示すシーケン
スチャートに基づいて説明する。
【0241】ファクシミリデータ受信のためにパソコン
4はファクシミリ装置2へファクシミリデータを受信で
きるか否か、すなわちパソコン4に設けられたファクシ
ミリデータバッファ328が更にデータを記憶する余地
があるか否かを表す信号(AT+FCR(Facsim
ile Capability to Receiv
e)=X)を出力する。Xの値が0であればファクシミ
リデータバッファ328が一杯でデータを受信できず、
1であればデータを受信できることを表す。それに対し
ファクシミリ装置2はOKコマンドをパソコン4へ出力
し、パソコン4は更にファクシミリ装置2へファクシミ
リ番号を表す信号(AT+FLID(Facsimil
e Local Identification))を
出力し、ファクシミリ装置2はパソコン4へOK信号を
出力する。
【0242】ファクシミリ装置2にはファクシミリ番号
が登録されているが、例えば、1台のファクシミリ装置
2が複数の使用者により使用されるとともに、使用者毎
に異なるファクシミリ番号が割り当てられている場合に
は、ファクシミリ装置2に登録されたファクシミリ番号
とデータを送信する使用者に割り当てられたファクシミ
リ番号とが異なることがある。そのため、パソコン4は
ファクシミリ装置2にファクシミリ番号を教えてやり、
後述するCSI信号を出力することができるようにする
のである。なお、(AT+FLID)信号は、1台のフ
ァクシミリ装置2について1種類のファクシミリ番号し
か設定されていない場合にもファクシミリ装置2へ出力
される。
【0243】パソコン4はさらに、自身の伝送パラメー
タのレベルを表す信号(AT+FDCC)をファクシミ
リ装置2に出力し、ファクシミリ装置2はOKコマンド
をパソコン4へ出力とともに、PC伝送パラメータバッ
ファ263に格納する。
【0244】相手装置114からCI信号が送信されれ
ば、ファクシミリ装置2はパソコン4へリングコマンド
(RING)を出力し、パソコン4はファクシミリ装置
2へATA信号を出力してファクシミリデータを受信可
能であることを知らせる。ファクシミリ装置2は、相手
装置114からのCNG信号の伝送に対してCED信
号,CSI(Called Subscriber I
ndentification)信号(被呼端末識別信
号すなわちファクシミリ装置2の番号を表す信号であ
る)を出力する。CI信号の受信からここまでがフェー
ズAである。
【0245】次にフェーズBが行われ、ファクシミリ装
置2はDIS信号を相手装置114へ伝送する。フェー
ズBにおいてファクシミリ装置2と相手装置114との
間で交わされる信号は、ファクシミリデータ伝送時にお
けるファクシミリ装置2と相手装置114との間で交わ
される信号と種類は同じであって方向が逆であるのみで
あるため、説明は省略する。なお、TSI(Trans
mit Station Identificatio
n)信号は、相手装置114のファクシミリ番号を表す
信号であるが、本ファクシミリ装置2においてはTSI
信号が送信されて来ても利用せず、そのまま読み捨てる
ようにされている。ファクシミリデータ受信時にDCS
信号を受信する割込処理プログラムにおいて、TSI信
号が送信されて来ても何も処理が行われないようにされ
ているのである。
【0246】フェーズBにおいてファクシミリ装置2
は、相手装置114から信号を受信する毎に、その信号
の内容を表す信号をパソコン4へ出力し、パソコン4か
ら信号を受信する毎に、その信号に対応する信号を相手
装置114へ出力する。パソコン4がファクシミリ装置
2へ送信する信号のうち、(AT+FDR(Facsi
mile Data Receive))信号は、ファ
クシミリデータの受信開始を表す信号であり、<DC2
>信号は、パソコン4がファクシミリデータの受信準備
が完了したことを表す信号である。
【0247】<DC2>信号の送信後、フェーズCが行
われ、ファクシミリ装置2は相手装置114からファク
シミリデータを受信し、パソコン4へ送信する。相手装
置114は1頁分のファクシミリデータを伝送すればフ
ェーズDが行われ、MPS信号,EOP信号あるいはE
OM信号がファクシミリ装置2へ送信される。フェーズ
Dにおいても、ファクシミリ装置2と相手装置114と
の間で交わされる信号は、ファクシミリデータ伝送時に
交わされる信号と種類は同じであって方向が逆であるの
みであり、また、ファクシミリ装置2とパソコン4との
間では、次頁データがあるか否かを示す信号(+FE
T:0)およびOKコマンド,(AT+FDR)信号が
交わされる。次頁データがあり、伝送パラメータが変更
されない場合には、フェーズCの初めに戻ってファクシ
ミリデータを受信する。伝送パラメータに変更があれば
フェーズBの初めに戻り、伝送パラメータを設定し直し
た後、ファクシミリデータを受信する。次頁データがな
ければフェーズEが行われ、回線が開放されて通信が終
了する。
【0248】相手装置114から伝送されてくるファク
シミリデータはモデム214のモデム受信データバッフ
ァ239に格納され、ファクシミリ装置2はファクシミ
リデータを割込によってFAX側受信データバッファ2
54に格納する。また、ファクシミリ装置2はFAX側
受信データバッファ254のファクシミリデータを割込
によってパソコン4へ送信する。
【0249】これら割込処理はそれぞれ、図26に示す
FAXデータ受信時画像データ受信モデム割込処理プロ
グラム,図27に示すFAXデータ受信時コマンド受信
モデム割込処理プログラム,図28に示すFAXデータ
受信時コマンド出力モデム割込処理プログラム,図29
に示すFAXデータ受信時画像データ送出P/S割込処
理プログラムに基づいて行われる。また、ファクシミリ
データ受信時にファクシミリ装置2は、パソコン4から
図30に示すFAXデータ受信時データ受信P/S割込
処理プログラムに基づいてデータを受信する。ファクシ
ミリデータ受信時のファクシミリ装置2とパソコン4と
の間におけるコマンドの送信,受信は、ファクシミリ装
置2によるPCデータの受信時と同様に図10,図16
に示すプログラムに基づいて行われるため、説明は省略
する。
【0250】図26に示すFAXデータ受信時画像デー
タ受信モデム割込処理プログラムは、モデム受信データ
バッファ239にファクシミリデータが格納される毎に
実行される。S371においてモデム受信データバッフ
ァ239に格納されたファクシミリデータが1バイト分
取り出された後、S372において取り出されたデータ
が8個のビットデータの全部が0である0バイトデータ
であるか否かの判定が行われる。画像データであればS
372の判定結果はNOになり、S373において0バ
イトデータカウンタ342がリセットされた後、S37
4においてFAX側受信データバッファ254にデータ
が格納される。
【0251】次いでS375が実行され、RTC PA
TTERNの終了であるか否かの判定が行われる。FA
X側受信データバッファ254にRTC PATTER
Nデータを表す6個目のたついデータが格納されたか否
かの判定が行われるのである。RTC PATTERN
データの終了であればS376が実行され、割込ベクト
ルが続くコマンド受信のために設定される。
【0252】モデム受信データバッファ239から取り
出されたデータが0バイトデータであればS372の判
定結果がYESになり、S377において0バイトデー
タカウンタ342のカウント値Cが1増加させられる。
次いでS378が実行され、カウント値Cが1であるか
否かの判定が行われる。0バイトデータの検出が1回目
であればS378の判定結果はYESになり、0データ
はFAX側受信データバッファ254に格納される。0
データが連続して2個以上取り出されればS378の判
定結果がNOになり、2個目以降の0バイトデータはF
AX側受信データバッファ254に格納されない。
【0253】例えば、EOL信号は11個の0ビットデ
ータと、1個の1ビットデータとによって構成されてお
り、EOL信号をFAX側受信データバッファ254に
格納するようになっているのである。前述のように1ラ
インの最小伝送時間を保つために0フィルデータが挿入
される場合には、0データが2個以上取り出されること
がある。このような0データはFAX側受信データバッ
ファ254に格納する必要はなく、カウント値C2が2
以上であればそのままプログラムの実行は終了する。0
データの次ぎに画像データが取り出されればS372の
判定結果がNOになり、S373において0データカウ
ンタ342がリセットされる。
【0254】FAXデータ受信時コマンド受信モデム割
込処理プログラムおよびFAXデータ受信時コマンド送
信モデム割込処理プログラムはそれぞれ、ファクシミリ
装置2が受信するコマンドの種類および送信するコマン
ドの種類に応じて複数種類設定されている。FAXデー
タ受信時におけるコマンドの受信,送信およびデータの
受信順序は図25のシーケンスチャートに示したように
予め定められており、コマンド受信のための割込プログ
ラムは、受信したコマンドの内容に対応する処理を行う
とともに、次のコマンドの出力,あるいは受信のための
割込ベクトルの設定を行い、コマンド送信のための割込
処理プログラムは、所定のコマンドを送信するととも
に、次のコマンドの送信,あるいは受信のための割込ベ
クトルの設定を行うようにされている。また、データ受
信のための割り込みベクトルの設定もCFR信号送出の
ための割込処理プログラムにおいて、CFR信号の出力
後に行われる。
【0255】図27に示す割込処理プログラムは、ファ
クシミリ装置2がDCS信号を受信した後のTCF信号
受信のためのプログラムである。DCS信号の受信のた
めの割込処理プログラムにおいては、DCS信号を受信
したならば割込ベクトルが図27に示す割込処理プログ
ラムを実行するように設定される。それによりコマンド
が送信されればS381が実行され、TCF信号を受信
する。TCF信号の受信が終了するまでS381および
S382が繰り返し実行され、終了すればS382の判
定結果がYESになり、S383においてトレーニング
チェックが良好に行われたか否かの判定が行われる。良
好に行われれば次の手順に進んでよく、S384におい
て割込ベクトルがCFR信号の送出のためのプログラム
を指定するベクトルに設定された後、S385において
データ送信割込処理の実行が許可される。
【0256】また、トレーニングチエックが良好に行わ
れなければS383の判定結果がNOになり、S386
においてFTT(Failure to Train)
信号を出力する割込処理プログラムが実行されるように
割込ベクトルが設定された後、S387においてデータ
送信割込処理の実行が許可される。
【0257】図28に示す割込処理プログラムは、CF
R信号出力のためのプログラムであり、図27に示すプ
ログラムのS384において割込ベクトルがCFR信号
出力に設定されることにより実行可能となる。S401
においてCFR信号を出力した後、S402において割
込ベクトルがFAXデータ受信時画像データ受信モデム
割込処理プログラムを指示するベクトルに設定され、画
像データの受信が行われるようにされる。次いでS40
3においてデータ送信割込処理の実行が禁止され、画像
データの受信のみが行われるようにされる。
【0258】図29に示すFAXデータ受信時画像デー
タ送出P/S割込処理プログラムのS421において
は、DLEフラグ272がセットされているか否かの判
定が行われる。DLEフラグ272がセットされていな
ければ、S421の判定結果はNOになり、S422に
おいてPC側送信データバッファ252にデータが格納
されているか否かの判定が行われ、データがあればS4
22の判定結果はYESになり、S423においてPC
側送信データバッファ252からデータが1バイト分取
りだされる。次いでS424においてデータがDLEデ
ータであるか否かの判定が行われ、画像データであれば
S424の判定結果はNOになってS426が実行さ
れ、取り出されたデータがP/S送信データバッファ2
48に格納される。
【0259】取り出されたデータが〈DLE〉データで
あればS424の判定結果がYESになり、S425に
おいてDLEフラグ272がセットされる。そのため、
次にS421の判定が行われるとき、その判定結果はY
ESになり、S427においてDLEフラグ272がリ
セットされた後、S428においてレジスタに〈DL
E〉データが書き込まれ、S426においてI/O送信
データバッファ248に格納される。〈DLE〉データ
は、他のデータとは異なり、2回データが出力されない
とパソコン4は〈DLE〉データであると認識できない
ようにされているからである。
【0260】また、FAXデータ受信時画像データ送出
P/S割込処理プログラムが開始されたにもかかわら
ず、PC側送信データバッファ252にデータがない場
合には異常であり、S429においてこの割込処理プロ
グラムの実行が禁止される。
【0261】FAXデータ受信時データ受信P/S割込
処理プログラムは、図30に示すように、S431にお
いてP/S受信データバッファ246からデータを1バ
イト分取り出した後、S432においてデータが<DC
2>データと<CAN>データとのいずれかであるか否
かの判定が行われる。ファクシミリ装置2が、相手装置
114からファクシミリデータを受信してパソコン4に
送信する場合、パソコン4から送信されるデータは上記
2種類のデータのはずであり、それ以外のデータであれ
ばそのまま読み捨てられ、上記2種類のデータであれ
ば、S433において受信準備完了フラグ280あるい
はキャンセルフラグ274がセットされる。
【0262】図31に基づいてファクシミリデータの受
信を説明する。まず、S501においてファクシミリデ
ータが着信したか否かの判定が図32に示すFAX着信
判定プログラムに基づいて行われる。
【0263】FAX着信判定プログラムのS601にお
いては、設定された着信モードがMANUALモードで
あるか否かの判定が行われる。MANUALモードであ
ればS601の判定結果はYESになり、S602にお
いてCI信号を検出したか否かの判定が行われる。相手
装置114からCI信号が送信されて来ていなければS
602の判定はNOになり、プログラムの実行は終了す
る。
【0264】CI信号が検出されればS602の判定結
果がYESになり、S603において受話器11が取り
上げられたか否かの判定が行われる。受話器11が取り
上げられなければS603の判定結果がNOになってプ
ログラムの実行はS602に戻り、CI信号の送信がな
くなるまで、すなわち通信相手が通信を終了するまであ
るいは受話器11が取り上げられるまで電話を鳴り続け
させる。受話器11が取り上げられる前に通信相手が通
信を終了すればS602の判定結果がYESになり、プ
ログラムの実行は終了する。
【0265】受話器11が取り上げられればS603の
判定結果がYESになり、S604においてスタートキ
ー162が押下られたか否かの判定が行われる。受話器
11を取り上げてみて声が聞こえず、CNG信号等、フ
ァクシミリデータの送信時に相手装置114から送信さ
れて来る信号の音が聞こえてくれば、ファクシミリデー
タの送信であることがわかり、スタートキー162を押
下してファクシミリデータの受信を指示する。それによ
りS604の判定結果がYESになり、S605におい
てFAX着信フラグ282がセットされる。
【0266】なお、受話器11を取り上げない限り、ス
タートキー162を押下してもファクシミリデータを受
信することができない。MANUALモードはファクシ
ミリ装置2を見かけ上、電話機として使用するモードで
あり、受話器11の取り上げが行われるのが普通である
モードだからである。
【0267】スタートキー162が押下されなければS
604の判定結果はNOになり、S606において受話
器11が置かれたか否かの判定が行われる。受話器11
が置かれなければS606の判定結果はNOになり、以
後、スタートキー162が押下されるか、受話器11が
置かれるまでS604,S606が繰り返し実行され
る。送信されて来た信号が電話信号であった場合には通
話が行われ、通話が終了すれば受話器11が置かれるた
め、S606の判定結果がYESになり、S607にお
いて回線が開放されてプログラムの実行は終了する。
【0268】着信モードがMANUALモードでなけれ
ばS601の判定結果はNOになり、S608において
AUTOモードであるか否かの判定が行われる。AUT
OモードであればS608の判定結果はYESになり、
S609においてCI信号が検出されたか否かの判定が
行われ、検出されなければS609の判定結果はNOに
なってプログラムの実行は終了する。CI信号が検出さ
れればS610において呼出しがN回行われたか否かの
判定が行われる。この呼出回数Nは予め設定されてRO
Mに記憶されており、呼出しがN回行われればS610
の判定結果はYESになり、S611においてFAX着
信フラグ282がONにされる。
【0269】着信モードがAUTOモードでなければS
608の判定結果はNOになり、S612においてF/
Tモードであるか否かの判定が行われる。F/Tモード
であればS612の判定結果はYESになり、S613
においてF/Tモード時のFAX着信判定が図33に示
すプログラムに従って行われる。
【0270】F/Tモード時FAX着信判定プログラム
におけるFAX着信判定をステップ番号と対応付けて簡
単に説明する。F/Tモードにおいては、CI信号が検
出され(S701)、呼出しがN回行われた後(S70
2)、CNG信号が検出されたとき(S703)、リモ
ート起動があったとき(S704)、N回の呼出し後、
4秒が経過してから更に受話器11の取上げや相手装置
114の通信終了が生ずることなく20秒が経過したと
き(S708〜S713)、20秒以内に受話器11が
取り上げられたが、スタートキー162の押下によりフ
ァクシミリデータの受信が指示されたときにファクシミ
リデータの送信であると判定される(S714)。
【0271】本ファクシミリ装置2には電話機を外付け
することができ、呼出音が発せられ、外付け電話機の受
話器11が取り上げられたとき、音声が聞こえず、ファ
クシミリデータの伝送であったときには、外付け電話機
からの指示信号の送信によりファクシミリ装置2にファ
クシミリデータを受信させることができる。これがリモ
ート起動である。
【0272】N回の呼出し後、4秒が経過したならばフ
ラグAがセットされるため、S709〜S711がスキ
ップされて20秒が経過したか否かの判定が行われる。
この間、ビジートーンが検出され、通信相手が通信を終
了したことが検出されれば、フラグAおよびタイマがリ
セットされ、回線が開放される(S705〜S70
7)。
【0273】通信相手が通信を終了することなく、ま
た、受話器11が取り上げられることなく、CNG信号
が検出され、あるいはリモート起動が行われ、あるいは
20秒が経過すればファクシミリデータの伝送と判定さ
れ、タイマおよびフラグAがリセットされるとともにF
AX着信フラグ282がセットされる(S715〜S7
16)。
【0274】ファクシミリデータの送信と判定される前
に受話器11が取り上げられた場合には、電話信号の送
信であればオペレータは通信相手と通話し、受話器11
が置かれた後、フラグAがリセットされるとともに回線
が開放される(S717〜S719)。また、受話器1
1を取り上げてみたものの声が聞こえず、ファクシミリ
データの送信であった場合にはスタートキー162が押
下され、タイマおよびフラグAがリセットされるととも
にFAX着信フラグ282がセットされる(S713〜
S717)。
【0275】着信モードがF/Tモードではなく、TA
Dモードであれば、図32に示すFAX着信判定プログ
ラムのS612の判定結果がNO,S614の判定結果
がYESになり、S615において図34に示すTAD
モード時FAX着信判定プログラムが実行される。TA
Dモード時FAX着信判定プログラムにおいてFAX着
信と判定されるのは、CI信号が検出され(S75
1)、呼出しがN回行われた後に(S752)、CNG
信号が検出されるか(S753)リモート起動が行われ
たとき(S754)や、応答メッセージの出力後、音声
が検出されない状態が8秒続いたときである(S76
6)。
【0276】TADモードにおいては、伝言の録音を促
す応答メッセージが外付留守番電話機190から通信相
手に送信される。この応答メッセージの終了は、N回の
呼出し後、4秒が経過した後に15秒間の経過により検
出することができ(S760〜S763)、15秒の経
過後、再度タイマがセットされて8秒の経過が計測され
る(S764〜S766)。4秒が経過すればフラグA
がせっとされてタイマにより15秒の経過が計測される
ようにされ(S762)、15秒が経過すればフラグB
がセットされ、タイマにより8秒の経過が計測されるよ
うにされる(S764)。
【0277】この間、音声が検出されれば送信されて来
た信号は電話信号であると判定される(S765)。こ
の場合には、ビジートーンの検出により通信相手が通信
を終了したことが検出されるか、あるいは外付留守番電
話機190により回線が開放されたことが検出されたと
きに、フラグA,Bがリセットされて通信が終了する
(S774〜S776)。
【0278】FAX着信の判定が行われている間に受話
器11が取り上げられれば、通話が行われ、電話信号で
なければスタートキー162の押下によりファクシミリ
データが受信される(S767〜S773)。
【0279】着信モードがMCモードにセットされてい
るときには、図32に示すFAX着信判定プログラムの
S614の判定結果がNOになり、S616において図
35に示すMCモード時FAX着信判定プログラムが実
行される。MCモード時にFAX着信と判定されるの
は、CI信号が検出され(S801)、呼出しがN回行
われた後に(S802)、CNG信号が検出されるか
(S803)リモート起動が行われたとき(S80
4)、応答メッセージの出力後、音声が検出されない状
態が8秒続いたとき(S817)、音声が検出され、録
音が開始されて30秒が経過したとき(S827)、受
話器11が取り上げられたがスタートキー162が押下
されたときである(S818,S819)。
【0280】音声が検出され、録音が行われる場合の処
理のみがTADモード時と異なるため、説明する。音声
が検出されれば録音が開始されるが(S816,S82
5,S826)、30秒経過する前に通信相手が通信を
終了すればS805〜S807の実行により通信が終了
する。通信が終了することなく30秒が経過すればFA
X着信と判定されるが、これは、例えば、フアクシミリ
データの送信時であっても、ノイズの発生により音声有
りと判定される場合があり、そのような場合にはファク
シミリデータを受信することが必要であるからである。
なお、実際に音声信号が送信されて来ていたのであれ
ば、後のファクシミリデータの受信手順中において通信
相手にCNG信号等のファクシミリ用の信号が送信され
るため、相手は通信を終了することができる。
【0281】このようにFAX着信判定が行われた後
に、次に図31に示す受信プログラムのS502が実行
され、FAX着信であるか否かの判定が行われる。この
判定はFAX着信フラグ282がセットされているか否
かにより行われ、電話であってファクシミリデータの送
信でなければFAX着信フラグ282はセットされてお
らず、S502の判定結果はNOになってプログラムの
実行は終了する。
【0282】ファクシミリデータの送信であってFAX
着信フラグ282がセットされていればS502の判定
結果はYESになり、S503においてパソコン4への
データ送信が可能であるか否かの判定が行われる。この
判定は、インタフェース・ボックス6が接続されている
か否かにより行われる。インタフェース・ボックス6が
接続されているか否かは、I/Oポート210のインタ
フェース・ボックス6の接続ラインの出力状態からわか
る。インタフェース・ボックス6が接続されていなけれ
ばS503の判定結果はNOになってS513が実行さ
れ、記録可能であるか否かの判定が行われる。
【0283】記録可能であるか否かの判定は、記録紙1
7があるか否かおよびトナーが記録に十分な量あるか否
かにより行われる。記録紙17の有無は記録紙センサ2
0の検出信号からわかり、トナーの有無はトナー残量検
出装置80の検出信号からわかる。記録が可能であれば
S513の判定結果はYESになり、S514において
紙出力フラグ284がセットされる。また記録可能でな
ければS513の判定結果はNOになってS511が実
行され、代行フラグ286がセットされる。
【0284】インタフェース・ボックス6が接続されて
いればS503の判定結果はYESになり、S504に
おいて出力モードが紙出力モードであるか否かの判定が
行われる。紙出力モードであればS504の判定結果が
YESになり、S513が実行され、記録可能であれば
紙出力フラグ284がセットされ、記録不可能であれば
代行フラグ286がセットされる。
【0285】紙出力モードでなければパソコン4にファ
クシミリデータを受信させるPC・ONLYモードある
いはPC優先モードであり、S505においてリングコ
マンドがパソコン4へ出力される。次いでS506〜S
508が実行され、設定時間(本実施例においては3
秒)内にパソコン4からリングコマンドに対する応答が
あったか否かの判定が行われる。この場合の応答は先に
図25に示すシーケンスチャートに基づいて説明したよ
うにATA信号であり、3秒以内に応答があればS50
7の判定結果はYESになり、S512においてPC出
力フラグ288がセットされる。パソコン4がファクシ
ミリデータを受信可能であることが記憶されるのであ
る。
【0286】例えば、パソコン4が実行時間の長いプロ
グラムを実行している場合には、ファクシミリ装置2か
ら送信されるコマンドに対して応答することができず、
ファクシミリデータを受信することもできない。そのた
め、この場合にはS508の判定結果がYESになり、
S509においてPC出力フラグ288がリセットされ
る。パソコン4がファクシミリデータを受信不可能であ
ることが記憶されるのである。
【0287】また、前述のように、パソコン4は、ファ
クシミリ装置2において出力モードがPC・ONLYモ
ードあるいはPC優先モードに設定されていても、パソ
コン4において受信機能が選択されていなければ受信プ
ログラムが実行されず、ファクシミリデータを受信する
ことができず、ファクシミリ装置2がリングコマンドを
パソコン4へ出力してもATA信号をファクシミリ装置
2へ出力することができない。したがって、この場合に
もパソコン4からの応答がない状態が3秒継続すればS
508の判定結果がYESになり、S509においてP
C送信フラグ288がリセットされる。
【0288】ATA信号は、インタフェース・ボックス
6の非接続、パソコン4の電源OFF,パソコン4のフ
ァクシミリデータバッファ328の容量にデータを格納
する余裕がないこと、パソコン4においてファクシミリ
データを受信するプログラムが実行されていないこと、
パソコン4においてファクシミリデータ受信プログラム
以外のプログラムが実行されていてファクシミリデータ
を受信することができないこと等、ファクシミリデータ
を受信できない原因のすべてがないときに発せられ、フ
ァクシミリデータの送信を許容する送信許容信号であ
る。
【0289】次いでS510が実行され、出力モードが
PC・ONLYモードであるか否かの判定が行われる。
PC優先モードであればS510の判定結果はNOにな
り、S513が実行される。PC優先モードの場合、パ
ソコン4がファクシミリデータを受信できないときに
は、ファクシミリ装置2の記録装置29によりファクシ
ミリデータを記録して出力し、記録不可能な場合にはF
AX側データバッファ254にファクシミリデータを格
納するようになっているのである。
【0290】出力モードがPC・ONLYモードであれ
ばS510の判定結果はYESになり、S511におい
て代行フラグ286がセットされ、ファクシミリデータ
をFAX側受信データバッファ254に格納することが
記憶される。
【0291】以上の説明から明らかなように、紙出力フ
ラグ284がセットされるのは、紙出力モードが設定さ
れている場合、出力モードに関係なく、パソコン4が接
続されておらずかつ記録可能な場合、PC優先モードで
あるがファクシミリデータの着信時にパソコン4がファ
クシミリデータを受信不可能でありかつ記録可能な場合
である。紙出力フラグ284がセットされている場合に
は、受信されたファクシミリデータは最初から最後まで
受信と並行して記録される(S526)。
【0292】また、代行フラグ286がセットされるの
は、紙出力モードが設定されているが記録不可能な場
合、パソコン4が接続されており、PC・ONLYモー
ドが設定されているが、ファクシミリデータの着信時に
パソコン4がファクシミリデータを受信不可能な場合、
PC優先モードが設定されているが、ファクシミリデー
タの着信時にパソコン4がファクシミリデータを受信不
可能であり、かつ、記録不可能な場合である。代行フラ
グ286がセットされている場合には、受信されたファ
クシミリデータは最初から最後までFAX側受信データ
バッファ254に格納される。紙出力モードが選択され
ているが、記録装置29が記録不可能であってFAX側
受信データバッファ254にデータが格納されることも
代行受信の一種である(S525)。
【0293】なお、PC・ONLYモードが設定されて
いてパソコン4が受信不可能なとき、あるいはPC優先
モードが設定されていてパソコン4が受信不可能であ
り、かつ、記録不可能であるときには、表示器150に
その旨が表示される。
【0294】紙出力フラグ284および代行フラグ28
6のいずれもセットされないのは、PC・ONLYモー
ドあるいはPC優先モードであって、パソコン4がファ
クシミリデータを受信可能な場合であり、ファクシミリ
データは受信と並行してパソコン4へ送信される(S5
24)。
【0295】次いでS515が実行され、図36に示す
DIS信号出力プログラムに基づいて相手装置114へ
出力するDIS信号が作成され、割込処理によって相手
装置114へ伝送されるようにされる。
【0296】DIS信号は、前述のようにファクシミリ
装置2の伝送パラメータのレベルを相手装置114に知
らせる信号であり、ファクシミリデータをファクシミリ
装置2が受信するか、パソコン4が受信するかによって
異なる場合がある。そのため、S841において紙出力
フラグ284がセットされているか否かの判定が行われ
る。紙出力フラグ284がセットされていれば、ファク
シミリデータは記録装置29により記録される。すなわ
ちファクシミリ装置2がファクシミリデータを受信する
ことを意味する。そのためS841の判定結果がYES
になってS845が実行され、ファクシミリ装置2の解
像度,用紙幅,符号化方式等の伝送パラメータのうち、
最高のレベルを知らせるDIS信号が作成され、S84
4においてFAX側送信データバッファ256に格納さ
れる。
【0297】紙出力フラグ284がセットされていなけ
ればS841の判定結果がNOになり、S842におい
て代行フラグ286がセットされているか否かの判定が
行われる。代行フラグ286のセットはファクシミリデ
ータのFAX側受信データバッファ254への格納、す
なわちファクシミリ装置2がファクシミリデータを受信
することを表すためS845が実行される。
【0298】紙出力フラグ284,代行フラグ286の
いずれもセットされていなければ、パソコン4がファク
シミリデータを受信することを意味する。そのため、S
843においては、パソコン4の伝送パラメータとファ
クシミリ装置2の伝送パラメータとのうち、共通であっ
て最高レベルの伝送パラメータを相手装置114に知ら
せるDIS信号が作成され、S844においてFAX側
送信データバッファ256に書き込まれる。パソコン4
の伝送パラメータはPC伝送パラメータバッファ263
に格納されており、その伝送パラメータとファクシミリ
装置2の伝送パラメータとに基づいてDIS信号が作成
され、S844においてFAX側送信データバッファ2
56に格納される。
【0299】次いでS516が実行され、P/S割込ベ
クトルがコマンド受信にセットされ、V21フラグを始
めとし、フェーズBにおいて相手装置114から伝送さ
れて来るコマンドを受信し得るようにされる。
【0300】そして、S517〜S519が実行され、
相手装置114からV21フラグが設定時間内に送信さ
れてきたか否かの判定が行われる。V21フラグはファ
クシミリ装置間でデータ送信を行う際に送られるコマン
ドであり、これがなければファクシミリデータの送信で
はなく、電話信号の伝送かあるいは何らかの異常がある
ことを意味する。そのため、設定時間経過してもV21
フラグが得られなければ、S519の判定結果がYES
になってS531においてエラー処理が行われる。そし
て、パソコン4へ(+FHNG:2)信号を出力し、エ
ラーの発生により通信を終了することを知らせるのであ
り、S532において紙出力フラグ284および代行フ
ラグ286のリセット,回線開放が行われて通信が終了
する。
【0301】設定時間内にV21フラグが伝送されれば
S518の判定結果がYESになり、S520において
フェーズBが行われる。DIS信号の出力,V21フラ
グの受信もフェーズBであり、ここでは残りのフェーズ
Bが行われる。このフェーズBにおいて、相手装置11
4からのDCS信号により伝送パラメータのレベルが設
定される。この伝送パラメータは画像データ受信伝送パ
ラメータバッファ290に格納される。
【0302】フェーズBの実行後、S521においてエ
ラーがあったか否かの判定が行われる。エラーとは、D
CS信号を受信できないこと、あるいはデータをコマン
ドの伝送速度である2400bpsの速度で受信するこ
とができないこと等であり、エラー発生時にはS521
の判定結果がYESになり、S531のエラー処理とS
532の回線開放等とが、上記S519の判定結果がY
ESとなった場合と同様に行われる。
【0303】エラーがなければS521の判定結果はN
Oになり、以下、紙出力フラグ284および代行フラグ
286のセット,リセットに応じて、ファクシミリデー
タを記録紙17に記録する紙出力(S526),パソコ
ン4に変わってファクシミリ装置2がファクシミリデー
タを受信する代行受信(S525)およびパソコン4に
ファクシミリデータを受信させるPC受信(S524)
のいずれかが実行される。
【0304】PC受信を図37に示すプログラムに基づ
いて説明する。
【0305】相手装置114から伝送されて来る符号化
画像データのFAX側受信データバッファ254への格
納,パソコン4への送信はいずれも割込によって行われ
るため、このプログラムによっては符号化画像データの
PC側送信データバッファ252への書込み,符号化画
像データの復号,1ラインのデータ伝送のチェックが行
われる。
【0306】まず、S851においてP/S割込ベクト
ルがデータ送信にセットされる。次いでS852〜S8
54が実行され、1頁のデータの先頭を示すEOLデー
タが探される。
【0307】EOLデータが得られればS854の判定
結果はYESになり、S855においてラインカウンタ
344のカウントの値が1増加させれる。ファクシミリ
装置2からパソコン4へデータを送信するとき、データ
のライン数も送信するため、ここでライン数がカウント
されるのである。このライン数はまた、ファクシミリ装
置2が有するデータの解像度および用紙幅をパソコン4
が表示可能な解像度および用紙幅に修正するときにも使
用される。
【0308】S856において復号化用バッファ270
の初期化が図23のS311と同様に行われた後、S8
57が実行され、FAX側受信データバッファ254か
らデータが1バイト分取り出される。S857において
データは、複写により取り出される。次いでS858に
おいてPC送信フラグ288がセットされているか否か
の判定が行われる。パソコン4へのファクシミリデータ
の送信が可能であり、PC送信フラグ288がセットさ
れている場合にはS860の判定結果はYESになり、
S859〜S861においてパソコン4へのファクシミ
リデータの送信が可能であるか否かの判定が行われる。
【0309】この判定は、CTS制御信号ラインの出力
がファクシミリ装置2からパソコン4へのデータの送信
を許容する状態にあるか、データの送信を阻止する状態
にあるか否かにより行われる。パソコン4のファクシミ
リデータバッファが既にデータで一杯であって、それ以
上データを格納することができない場合、パソコン4が
ファクシミリデータの受信が不可能なプログラムを実行
している場合、パソコン4がファクシミリデータを受信
するプログラムを実行していない場合、パソコン4の電
源がOFFの場合およびインタフェース・ボックス6が
接続されていない場合にCTS制御信号ラインの出力は
ファクシミリ装置2からパソコン4屁のデータの送信を
阻止する状態にされる。CTS制御信号ラインの出力
は、ファクシミリデータの送信を許容する状態では、フ
ァクシミリデータ送信許容信号であり、阻止する状態で
はファクシミリデータ送信禁止信号である。
【0310】この状態が設定時間(本実施例においては
3秒)継続せず、3秒以内にCTS制御信号ラインの出
力がデータの送信を許容する状態であってファクシミリ
データを送出できるという情報が得られればS862の
判定結果がYESになり、S865において1バイト分
のファクシミリデータがPC側送信データバッファ25
2に格納される。このファクシミリデータは、図29に
示すFAXデータ受信時画像データ送出割込処理プログ
ラムの実行によりパソコン4へ送信される。
【0311】次いでS864においてタイマがリセット
された後、S865において取り出されたデータが復号
化画像処理プログラムに従って復号された後、S866
において1コードの復号が終了したか否かの判定が行わ
れる。1コードが2バイト以上で構成されている場合に
はS866の判定結果はNOであり、S857が実行さ
れて次のデータがFAX側受信データバッファ254か
ら取り出される。
【0312】1コードのデータが取り出されれば、S8
67において、取り出されたデータが1ラインの終了を
表すEOLデータであるか否かの判定が行われる。この
判定結果は当初はNOであり、S868において1頁の
終了を支持するデータであるか否かの判定が行われる
が、この判定結果もNOであり、S869において取り
出されたデータが画像データであるか否かの判定が行わ
れる。画像データであればS870が実行され、復号化
画像データのビット数が画像データビット数カウンタ3
46のカウント値に加えられ、1ラインの画像データの
ビット数が数えられた後、プログラムの実行はS857
に戻り、次のデータが取り出されてPC側送信データバ
ッファ252への書込み、復号が行われる。
【0313】パソコン4へのデータ送出が不可能になる
ことなく、1ラインのデータの取出し,送出が終了した
ならばS867の判定結果がYESになり、S871に
おいて相手装置114から1ライン分のデータが送信さ
れたか否かの判定が行われる。この判定は、S870に
おいて加算されたビット数が、ファクシミリ装置2と相
手装置114との間で設定した用紙幅の1ラインに含ま
れるビット数(例えば、用紙幅がA4の場合には172
8ビット,B4の場合には2048ビット)と等しいか
否かにより行われる。外乱等によりファクシミリデータ
が乱れ、ビット数が1ラインの設定数より多く、あるい
は少ない場合にはS871の判定結果はNOになり、S
872においてエラーラインカウンタ348のカウント
値が1増加させられる。
【0314】エラーラインカウンタ348により数えら
れたエラーライン数は、図示は省略するが、次のように
処理される。1頁の符号化画像データの受信終了後、フ
ェーズDにおけるエラー処理プログラムの実行により、
エラーライン数が予め設定された率(例えば10%)以
上生じたと判定されれば、相手装置114にRTN(R
etrain Nagative)信号が出力され、画
像データは完全に受信されなかったが、トレーニングま
たは同期信号が再送されるならば、次頁の画像データの
受信が可能であることが表される。また、エラーライン
数がRTN信号を出力するか否かを判定する率より大き
い率(例えば30パーセント)を超えて生じた場合に
は、DCN信号が出力されて通信が終了させられる。
【0315】送信されてきたデータのビット数が1ライ
ン分あればS871の判定結果はYESになり、プログ
ラムの実行はS855に戻って次のラインの符号化画像
データの送信,チェックが行われる。
【0316】1頁の終了を表すデータは6個のEOLデ
ータを含んでおり、1個目のEOLデータが取り出され
たとき、S867の判定結果がYESになり、S87
1,S872が実行される。2個目〜5個目のEOLデ
ータは1ラインの終了を示すデータでもなく、1頁の終
了を表すデータでもないため、S867,S868の判
定結果がいずれもNOになり、更に画像データでないた
めS869の判定結果がNOになり、プログラムの実行
はS857に戻る。画像データでないため、ビット数の
加算は行われないのである。6個のEOLデータが取り
出されればS868の判定結果がYESになり、S87
3においてPC送信フラグ288がセットされているか
否かの判定が行われる。
【0317】PC出力フラグ288がセットされていれ
ば、1頁のデータ全部がパソコン4へ送出されたという
ことであり、FAX側受信データバッファ254に格納
されたデータは消してもよいため、S873の判定結果
がYESの場合にはS880が実行れ、FAX側受信デ
ータバッファ254に格納された1頁分のデータが消去
される。それにより、図示しないプログラムにおいて、
パソコン4へ送出された1頁分のデータが消去される。
【0318】次いで、S875において1頁の終了処
理、すなわちS852において1頁データ用バッファ2
77にセットされたデータの消去等が行われる。S87
5においてはまた、P/S割込ベクトルがコマンド受信
にセットされるとともに、ラインカウンタ344のカウ
ント値が1減少させられる。RTC PATTERNデ
ータを構成する1個目のEOLデータが取り出されたと
き、S872においてエラーラインカウンタ344のカ
ウント値が1増加させられているが、これはライン数を
表すものではないため、その分、1減少させられるので
ある。
【0319】CTS制御信号ラインの出力が3秒以上継
続してデータの送信を阻止する状態であり、パソコン4
へファクシミリデータを送信することができなければS
861の判定結果がYESになり、S864においてP
C出力フラグ288がリセットされる。それにより、以
後、PC側送信データバッファ252にデータが書き込
まれず、パソコン4へはファクシミリデータが送出され
ないことになる。S862においてはまた、画像データ
受信時伝送パラメータバッファ290に記憶された伝送
パラメータがFAX側受信データバッファ254に格納
され、受信したファクシミリデータの伝送パラメータが
わかるようにされる。さらに、PC・ONLYモード時
代行受信フラグ296とPC優先モード時代行受信フラ
グ296とのいずれか一方がセットされ、代行受信が行
われるのがいずれのモードのときであるかが記憶され
る。
【0320】このとき、代行受信時の出力モードを表す
フラグ以外のフラグはいずれもリセットされる。このよ
うにパソコン4へのファクシミリデータの送信途中にパ
ソコン4が受信不可能になったとき、PC・ONLYモ
ード時にはPC・ONLYモードであって送信不可能で
ある旨が表示器150に表示される。
【0321】PC・ONLYモードであっても、PC優
先モードであっても、ファクシミリデータの受信途中で
パソコン4が受信不可能になった場合には、パソコン4
へはデータは送出されないが、データの復号は行われ、
1ライン分のデータが過不足なく伝送されて来たか否か
の判定は行われる。
【0322】1頁のデータの復号が終了すればS868
の判定結果がYESになる。この場合にはPC出力フラ
グ288がリセットされているためS873の判定結果
がNOになり、S875において1頁の終了処理が行わ
れる。パソコン4へのデータ送出が不可能であると判定
されたときには、後にファクシミリデータをパソコン4
へ1頁単位で送信されるため、データを1頁分全部残し
ておくことが必要であり、S874は行われないのであ
る。PC・ONLYモードであれば、パソコン4が受信
不可能になった以後の符号化画像データがFAX側受信
データバッファ254に格納される。まT、PC優先モ
ードであっても、代行受信したファクシミリデータをパ
ソコン4へ1頁単位で送信し、送信できない場合には1
頁単位で記録されるため、1頁分全部のデータがFAX
側受信データバッファ254に残される。この符号化画
像データは、記録される場合には1頁の記録が行われる
毎に消去される。
【0323】次にS525の代行受信を説明する。
【0324】代行受信が行われるのは代行フラグ286
がセットされている場合であり、ファクシミリデータは
全部FAX側受信データバッファ254に格納される。
そのため、パソコン4へのデータ送信が可能であるかを
判定する必要はなく、図38に示す代行受信プログラム
は、図37に示したPC受信プログラムのうち、割込ベ
クトルをデータ送信に設定するステップ,パソコン4へ
のデータ送出が可能であるか否かを判定するステップ,
データを消去するステップ,記録一時バッファ260,
記録バッファ262へのデータの保存を除いたものとさ
れており、説明は省略する。
【0325】なお、代行受信の場合には、S915の1
頁終了処理時に、FAX側受信データバッファ254に
格納されたデータに伝送パラメータが付され、代行受信
された符号化画像データの伝送パラメータがわかるよう
にされる。S915においては、また、紙出力モード時
代行受信フラグ292,PC・ONLYモード時代行受
信フラグ294,PC優先モード時代行受信フラグ29
6のうちのいずれかがセットされ、代行受信がいずれの
出力モードで行われたかが記憶される。代行受信時の出
力モードを記憶するためのフラグ以外のフラグはリセッ
トされる。
【0326】次にS526の紙出力を図39に示す紙出
力プログラムに従って説明する。
【0327】紙出力が行われるのは紙出力フラグ284
がセットされている場合であり、ファクシミリデータは
全部記録装置29により記録される。そのため、図39
に示す紙出力プログラムは、受信したデータはすべて復
号化して記録バッファ262へ格納され、1頁の復号化
が終了したとき、感光ドラム30を回転させるドラムモ
ータを起動させ、記録装置29に1頁分のデータを記録
させるものとされている(S967)。その他は、図3
8に示す代行受信プログラムと同じであり、説明は省略
する。
【0328】このように1頁分の符号化画像データが処
理されれば、図31に示す受信ルーチンのS527にお
いてフェーズDが行われる。次いでS528が実行さ
れ、エラーがあるか否か、すなわち相手装置114から
MPS信号,EOM信号あるいはEOP信号を受信でき
たか否かの判定が行われる。図示は省略するが、この判
定は設定時間内にMPS信号,EOM信号あるいはEO
P信号が得られるか否かにより行われ、得られなければ
S528の判定結果はNOになり、S531においてエ
ラー処理が行われる。パソコン4へ(+FHNG:2)
信号が出力されるのである。
【0329】エラーがなければS528の判定結果はN
Oになり、S529において通信終了か否かの判定が行
われる。相手装置114からの信号データの伝送終了を
表すEOP信号でなければS529の判定結果はNOに
なり、S530において伝送パラメータに変更があるか
否かの判定が行われる。この判定は相手装置114から
伝送パラメータの変更を表すEOM信号が伝送されて来
たか否かにより行われ、変更がなければプログラムの実
行はS522に戻り、前回のファクシミリデータの受信
時と同じ伝送パラメータで次頁のファクシミリデータが
受信される。変更があればプログラムの実行はS515
に戻り、ファクシミリ装置2と相手装置114との間で
伝送パラメータが設定し直されてファクシミリデータが
受信される。伝送パラメータは変更があってもなくて
も、1頁毎に画像データ受信時伝送パラメータバッファ
290に格納される。
【0330】相手装置114からEOP信号が受信され
ればS529の判定結果がYESになり、S532にお
いて代行フラグ286および紙出力フラグ284がリセ
ットされるとともに回線が開放されてプログラムの実行
が終了する。
【0331】代行フラグ286がセットされていて、F
AX側受信データバッファ254に格納されたファクシ
ミリデータおよびFAX着信開始当初はパソコン4への
データ送信が可能であったが、途中で不可能になり、F
AX側受信終了後、記録され、あるいはパソコン4へ送
出される。これら記録および送出を図40に示す代行受
信データ処理プログラムに基づいて説明する。
【0332】まず、S1001においてFAX側受信デ
ータバッファ254にデータがあるか否かの判定が行わ
れ、データがなければS1001の判定結果はNOにな
ってプログラムの実行は終了する。代行受信データがあ
ればS1001の判定結果はYESになってS1002
が実行され、タイマがセットされているか、すなわち後
述するようにパソコン4へのリングコマンドの出力が行
われたか否かの判定が行われる。S1002が1回目に
実行されるときにはタイマはセットされておらず、S1
002の判定結果はNOになってS1003が実行さ
れ、フラグEがセットされているか否かの判定が行われ
る。フラグEは初期設定においてリセットされており、
S1003の判定結果はNOになってS1004が実行
され、代行受信が行われたのが紙出力モードのときであ
ったか否かが判定される。この判定は、紙出力モード時
代行受信フラグ294がセットされているか否かにより
行われる。
【0333】紙出力モードであればS1004の判定結
果はYESになる。紙出力モードであって代行受信デー
タがあるのは記録不可能であった場合であり、S100
5において記録可能であるか否かの判定が行われる。記
録可能でなければS1005の判定結果はNOになって
プログラムの実行は終了する。記録可能になるまでS1
003〜S1005が繰り返し実行され、記録可能にな
ればS1005の判定結果がYESになってS1006
が実行され、ファクシミリデータが記録紙17に記録さ
れる。紙出力モード時代行受信フラグ294は、記録が
全部終了したときにリセットされる。
【0334】紙出力モードでなければS1004の判定
結果はNOになり、S1007においてタイマがセット
された後、S1008が実行され、パソコン4へリング
コマンドが出力される。次いでS1009においてリン
グコマンドを出力してから5秒経過したか否かの判定が
行われるが、この判定結果はNOであり、S1010に
おいてパソコン4へデータを送信可能であるか否かの判
定が行われる。この判定は、パソコン4から応答があっ
たか否か、すなわちATA信号が送信されて来たか否か
により行われる。
【0335】ATA信号が得られるまで、あるいは得ら
れることなく5秒が経過するまで、S1001,S10
02,S1009,S1010が繰返し実行される。5
秒経過してもATA信号が得られない場合にはS100
9の判定結果がYESになり、S1011においてタイ
マがリセットされた後、S1012において代行受信が
行われたときの出力モードがPC・ONLYモードであ
るか否かの判定が行われる。この判定はPC・ONLY
モード時代行受信フラグ294とPC優先モード時代行
受信フラグ296とのいずれがセットされているかによ
り行われる。PC優先モードであればS1012の判定
結果はNOになり、S1013において記録可能である
か否かの判定が行われ、記録可能であればS1015が
実行されて記録が行われる。
【0336】このとき、ファクシミリデータの受信開始
当初からパソコン4がファクシミリデータを受信不可能
であって図38に示す代行受信プログラムによってファ
クシミリデータが代行受信された場合も、図37に示す
PC受信プログラムによりファクシミリデータをパソコ
ン4に送信している途中で、パソコン4がファクシミリ
データを受信不可能になって代行受信された場合にも、
復号化画像データの記録バッファ262への保存は行わ
れておらず、S1015における記録時に復号化され
る。
【0337】記録不可能であればS1013の判定結果
がNOになり、S1014においてフラグEがセットさ
れてプログラムの実行は終了する。また、表示器150
にPC優先モードであって記録が不可能である旨が表示
される。次にS1003が実行されるとき、その判定結
果はYESになってS1012が実行される。記録が可
能になるまでS1001〜S1003,S1012,S
1013が繰り返し実行されるのである。このようにP
C優先モードの場合には、代行受信終了後、1回だけパ
ソコン4が受信可能であるか否かを判定し、不可能であ
れば記録するようにされている。なお、この場合、代行
受信された全部の符号化画像データが記録されたときに
PC優先モード時代行受信フラグ296,フラグEがリ
セットされる。
【0338】PC・ONLYモードであれば、S101
2の判定結果がYESになり、S1036においてフラ
グEがリセットされた後、プログラムの実行は終了す
る。そして、再び本代行受信データ処理プログラムが実
行されるとき、S1008の実行によりリングコマンド
がパソコン4へ出力される。代行受信データがパソコン
4に送信されるまで、5秒間隔でリングコマンドがパソ
コン4に出力されるのである。なお、パソコン4の電源
がOFFであるか否かとパソコン4のメモリの容量が一
杯であるか否かとは同じ制御信号ラインの出力状態で判
定されるため、両者を区別することはできず、電源OF
Fの場合にもリングコマンドが出力され続ける。
【0339】リングコマンドを出力してから5秒以内に
ATA信号が得られればS1010の判定結果がYES
になり、S1016においてタイマがリセットされた
後、S1017において、パソコン4の伝送パラメータ
と、FAX側受信データバッファ254に格納されたデ
ータの伝送パラメータと一致しているか否かの判定が行
われる。
【0340】ファクシミリデータの受信途中からパソコ
ン4が受信不可能になった場合には、データ受信のため
の伝送パラメータはパソコン4の伝送パラメータと同じ
である。そのため、S1017の判定結果はYESにな
り、S1027〜S1033の実行により、パソコン4
が受信可能であれば、FAX側受信データバッファ25
4に格納された符号化画像データがそのままパソコン4
へ送出される。送出途中でパソコン4が受信不可能にな
った場合には、S1033の判定結果がYESになり、
S1034の実行後、再び代行受信データ処理プログラ
ムが実行され、リングコマンドがパソコン4へ出力され
る。なお、S1027におけるパソコン4へのデータ送
信が可能であるか否かは、CTS制御信号ラインの出力
がファクシミリ装置2からパソコン4へのファクシミリ
データの送信を許容する状態であるか阻止する状態であ
るかにより行われる。
【0341】パソコン4の伝送パラメータと、FAX側
受信データバッファ254に格納されたデータの伝送パ
ラメータとが異なる場合には、S1017の判定結果が
NOになる。インタフェース・ボックス6が接続されて
おらず、あるいはファクシミリデータの着信開始当初か
らパソコン4が受信不可能でデータが代行受信される場
合には、伝送パラメータはファクシミリ装置2と相手装
置114との間で設定されるため、パソコン4の伝送パ
ラメータとは異なる場合がある。
【0342】この場合には、S1018においてパソコ
ン4へのデータ送信が可能であると判定されればS10
19が実行され、FAX側受信データバッファ254か
らデータが1ライン分取り出されるとともに、パソコン
4が処理可能な解像度,用紙幅,符号化方式等を有する
データが作成され、S1020においてPC側送信デー
タバッファ252に書き込まれ、パソコン4へ送信され
る。例えば、相手装置114とファクシミリ装置2との
間の伝送パラメータの最高レベルが、解像度がスーパフ
ァイン,符号化方式がMMR方式であり、用紙幅がB4
のファクシミリデータが送信される場合には、解像度が
ファイン、符号化方式がMH方式、用紙幅がA4のデー
タが作成されてパソコン4へ送信される。
【0343】なお、ファクシミリ装置2と相手装置11
4との間で設定された伝送パラメータがパソコン4の伝
送パラメータの最高レベルより低い場合、相手装置11
4からファクシミリ装置2へ伝送されたファクシミリデ
ータのレベルはパソコン4の伝送パラメータのレベルに
含まれるため、伝送パラメータのレベルが一致するとさ
れ、S1017の判定結果がYESになって受信された
ファクシミリデータはそのままパソコン4へ送出され
る。なお、符号化データがパソコン4へ送出されるとき
には、全部のデータが送出された後、S1035におい
てPC・ONLYモード時代行受信フラグ294、PC
優先モード時代行受信フラグ296がリセットされる。
【0344】S1020においてデータがPC側送信デ
ータバッファ252に書き込まれた後、S1021にお
いて1頁のデータの終了であるか否かの判定が行われ
る。この判定は〈DLE〉、〈ETX〉データがPC側
送信データバッファ252に書き込まれたか否かにより
行われ、1頁のデータの終了でなければS1021の判
定結果はNOになり、プログラムの実行はS1018に
戻る。
【0345】1頁のデータの終了であればS1021の
判定結果はYESになり、S1022においてデータ終
了か否か、すなわち全部のデータをパソコン4へ送出し
たか否かの判定が行われる。データ終了でなければS1
022の判定結果はNOになり、プログラムの実行はS
1017に戻り、次の頁の伝送パラメータがパソコン4
の伝送パラメータと一致するか否かの判定が行われ、一
致すればS1027〜S1033が実行され、一致しな
ければS1018〜S1021が実行される。そして、
全部のデータを送出すればS1022の判定結果がYE
Sになり、プログラムの実行は終了する。
【0346】データ送信中もパソコン4へのデータ送信
が可能であるか否かの判定がS1018,S1023〜
S1025において行われ、送信不可能であればS10
25の判定結果がYESになり、S1026においてタ
イマリセット等が行われた後、再びS1001が実行さ
れることとなる。
【0347】なお、PC・ONLYモードであってパソ
コン4がデータを受信できないこと、PC優先モードで
あって記録できないことの表示器150における表示
は、前者においてはパソコン4によるデータの受信が可
能になったとき、後者においては記録装置29による記
録が可能になったときにそれぞれ消される。
【0348】代行受信によるFAX側受信データバッフ
ァ254へのファクシミリデータの格納終了後に出力モ
ードが変更された場合には、変更された出力モードに従
って代行受信されたファクシミリデータが出力される。
出力モードが変更されれば、紙出力モード時代行受信フ
ラグ292,PC・ONLYモード時代行受信フラグ2
94,PC優先モード時代行受信フラグ296は、変更
されたモードに従ってセット,リセットされ、S100
4,S1012における出力モードの判定は変更された
出力モードに従って行われることとなる。
【0349】例えば、PC・ONLYモードから紙出力
モードに変更さされば、S1004の判定結果がYES
になり、ファクシミリデータが記録される。それによ
り、例えば、パソコン4が故障してパソコン4にファク
シミリデータを送信することができなくなった場合にフ
ァクシミリデータを記録装置29により記録することが
できる。
【0350】また、紙出力モードからPC・ONLYモ
ードに変更さされば、S1004の判定結果がNO,S
1012の判定結果がYESになり、パソコン4がファ
クシミリデータを受信可能になるまでリングコマンドが
発せられる。
【0351】さらに、PC優先モードからPC・ONL
Yモードに変更されれば、S1012の判定結果がYE
Sになり、リングコマンドが発せられ続ける。PC優先
モードであって1回目のリングコマンドの出力時にパソ
コン4が受信不可能であり、かつ、記録も不可能であっ
た場合、記録が可能にになる状態を待っているときにP
C・ONLYモードに変更されれば、S1012の判定
結果がYESになってS1036においてフラグEがリ
セットされ、S1003の判定結果がNOになって再び
リングコマンドがパソコン4へ出力され、パソコン4の
ファクシミリデータの送信が可能になるのである。
【0352】次に、ファクシミリ装置2における原稿の
読取りおよび画像データの送出について説明する。
【0353】ただし、ファクシミリ装置2において原稿
が読み取られ、相手装置114へ画像データが送出され
る場合の手順はよく知られたものであり、かつ、本願発
明を理解する上で必要なものでもないので説明を省略
し、前述のように、パソコン4において読取機能が選択
された場合についてのみ説明する。ファクシミリ装置2
がアイドル状態にあるときに、パソコン4において読取
りが指示されれば、S2050における判定がYESと
なり、S2100以降が実行される。
【0354】この場合のスシーケンスチャートを図41
に示す。この手順は、前述の受信の場合とほぼ同じであ
るため詳細な説明を省略し、異なる部分のみについて説
明する。
【0355】フェーズBにおいて、LINE OPEN
と記載されているのは、パソコン4において読取が指示
された場合にはファクシミリ装置2と相手装置116と
の間の外部回線224が開放されることを表している。
【0356】また、フェーズCにおいて、ファクシミリ
装置2で画像読取装置42による原稿90の読取りが行
われている間は、RTS制御信号がパソコン4からのP
Cデータの送出を阻止する状態に設定され、送出が開始
されると、RTS制御信号がPCデータの送出を許容す
る状態に設定される。
【0357】さらに、読取りの途中に原稿90のジャム
等の装置エラーが生じた場合には、そのことを表すエラ
ーコマンド(+BRNG:”DOCUMENT JA
M”)がパソコン4に出力されるが、エラーの原因が取
り除かれれば、読取りが再開される。
【0358】本実施例においては、一連の原稿のうちの
一部ずつの読取りと送出とが交互に行われるようになっ
ている。後述するように、一連の原稿の読取,送出の途
中において、ページエンドが検出されること、PC側送
信データバッファ252の残存記憶容量が設定量以下に
なること、連続読取時間が設定時間を越えることの3つ
の条件のうちの1つが満たされた場合に読取りが中断さ
れて画像データの送出が開始される。そして、それまで
に読み取られた部分の符号化画像データ(以下、読取画
像データと区別するため送出符号化画像データと称す
る)のパソコン4への送出が終了すれば、再び、画像読
取装置42による読取りが開始される。以下、一連の原
稿全体に対応する画像データのパソコン4への送出が終
了するまで、読取り・送出が時分割的に繰返し実行され
るのである。
【0359】また、画像読取装置42による連続読取時
間が設定時間を越えたことが原因で読取りが中断された
場合には、送出と並行して符号化がおこなわれる。
【0360】前記S2100においてはフェーズBにお
ける処理が行われ、S2200において、画像読取装置
42の初期化が行われる。原稿90の読取り開始に際し
て必要な処理、例えば、光源100に電流を供給する等
の処理が行われる。
【0361】その場合に、送るべき原稿がなく、原稿台
94に原稿90がセットされていない場合には、S23
00における判定がNOとなり、S2310において、
パソコン4に原稿未セットを表すエラーコマンド(”+
BRNG:NO DOCUMENT”)が出力され、S
2320において、前述のS531におけるエラー処理
と同様のエラー処理に加え、画像読取装置42の終了処
理等が行われる。S531におけるエラー処理,画像読
取装置42の終了処理等を含んだ処理をフェーズBにお
けるエラー処理と称する。
【0362】送るべき原稿90がセットされてあれば、
S2300における判定がYESとなり、S2400に
おいて通信エラーが発生したか否かが判定される。通信
エラーが発生し、S2400の判定結果がYESとなっ
た場合には、フェーズBにおけるエラー処理が行われ
る。
【0363】本実施例においては、通信エラーの発生の
有無,キャンセルフラグ274のセット状態,ストップ
キー164の押下等が予め決められたステップのみにお
いて検出される。ストップキー164の押下が検出され
た場合にはS2810においてブザーが作動させられた
上で、その他の場合には直接S2320のエラー処理が
行われる。フェーズB,D,Eにおいてエラーの発生等
が検出された場合には前述のフェーズBにおけるエラー
処理と同様の処理が行われるのであるが、フェーズCに
おいてエラー等が検出された場合には、後述するフェー
ズCにおけるエラー処理が行われる。
【0364】通信エラーは、前述のように、CTS制御
信号がファクシミリ装置2からのデータの送信を阻止す
る状態にあることが検出された場合、ファクシミリ装置
2とインタフェイス・ボックス6との間のケーブルが切
断されていることが検出された場合等に発生したとされ
る。
【0365】また、ストップキー164の押下は、図示
しないストップキー押下フラグに基づいて検出される。
ストップキー164が押下されると、操作パネル12が
備えた図示しない操作パネル制御装置によってストップ
キー押下フラグがセットされ、そのフラグの状態を表す
信号が制御装置40に供給されるのである。
【0366】S2500において、割込ベクトルが設定
される。割込ベクトルによって指定されたアドレスに
は、CPU200の47番端子であるクロック入出力端
子の切換え,シリアル/パラレル変換回路240に供給
されるクロックの周波数の設定,データ送信割込禁止フ
ラグ244の切換え等を指示する送信設定プログラムが
格納されている。送信設定プログラムは、割込信号が発
せられると実行され、割込信号は上述の3つの条件のう
ちのいずれか1つの条件が満たされた場合に発せられ
る。
【0367】上記クロック入出力端子の切換えはマルチ
プレクサによって行われ、マルチプレクサによって、D
MAC208からシリアル/パラレル変換回路240に
切り換えられる。シリアル/パラレル変換回路240に
供給されるクロックの周波数によって伝送速度、すなわ
ち画像データの送出速度が決まる。また、データ送信割
込フラグ244が送信を禁止する状態から送信を許容す
る状態に切り換えられるが、それによって後述するFA
Xデータ読取時画像データ送出P/S割込プログラムの
実行が許容されることになる。
【0368】割込ベクトルが設定された後、S2600
ないし2800において通信エラーの発生の有無等の検
出が行われるが、通信エラーの発生等が検出されず、こ
れらのステップの判定がNOである場合には、S290
0において、フェーズCにおける1頁読取・送出処理が
行われる。その後、S3000においてストップキー1
64が押下されたか否か、S3100において通信エラ
ーや装置エラーが発生したか否か等の判定が行われる。
【0369】フェーズCにおいて通信エラーの発生が検
出された場合やストップキー164の押下が検出された
場合には、S3111において、通常のエラー処理に加
え、画像読取装置42において終了処理が行われたり、
RAM202のPC側送信データバッファ252や読取
画像データバッファ258に格納されたデータが消去さ
れる等の画像読取終了のための処理が行われる。この読
取終了処理を含んだエラー処理をフェーズCにおけるエ
ラー処理と称する。
【0370】S3000,3100の判定結果がNOの
場合には、S3200においてフェーズDにおける処理
が行われる。原稿1頁の読取り・送出が終了させられる
のである。
【0371】フェーズDにおける処理の終了後、S33
00ないしS3500において、通信エラーが発生した
か否か等が検出される。通信エラーの発生等が検出され
ず、すべてのステップにおける判定がNOの場合には、
S3600において、原稿台94に次に読み取るべき原
稿90がセットされているか否かが判定される。次の原
稿90がセットされている場合には、判定結果がYES
となり、再びS2500ないしS3600が実行され
る。これらの実行は、原稿センサ98によって次の原稿
90がないことが検出されるまで繰り返し行われるので
ある。
【0372】また、S3300ないしS3600におい
て、通信エラーの発生等が検出された場合には、フェー
ズBにおけるエラー処理と同様のエラー処理が行われ
る。
【0373】原稿センサ98によって次に読み取るべき
原稿90がないことが検出された場合には、S3600
における判定結果がNOとなり、S3700ないしS3
900においてフェーズEの処理が行われ、画像読取装
置42における原稿90の読取りを終了するための処理
等が行われる。本実施例においては、一連の原稿の完結
は、原稿台94に読み取るべき原稿90がセットされて
いない状態になったことによって検出される。
【0374】次に、S2900における読取・送出処理
を図43の1頁読取・送出プログラムのフローチャート
に基づいて説明する。
【0375】S2910において、原稿90を1頁読取
るための初期設定が行われる。具体的には、画像読取装
置42における原稿送り装置96の送り量が解像度に応
じて設定されたり、読取画像データバッファ258の初
期化が行われたりするのである。
【0376】本実施例においては、画像読取装置42に
おける解像度等読取りが行われるための条件の設定が、
1頁の原稿の読取り毎に行われるようになっている。そ
のため、頁単位で、読取りのための条件を設定すること
が可能である。しかし、このように読取りのための条件
を1頁毎に設定する必要は必ずしもなく、一連の完結し
た原稿の読取り開始時に設定されるだけにしてもよい。
その場合には、フェーズDにおける処理の終了後フェー
ズCにおける処理が行われるようにしてもよい。
【0377】S2911において、読取りが開始され
る。原稿送り装置96の駆動が開始される等画像読取装
置42による読取りが開始される一方、2値化データを
入力するポートが、I/Oポート210の読取画像デー
タ入力のための読取画像データの入力のためのゲートア
レーに設定される。また、DMAC208への約10μ
s毎の転送要求信号に対して転送要求許可信号が発せら
れる。
【0378】その結果、CCD出力電圧がDMAC20
8によって供給されるしきい値に基づいて2値化され、
その2値化されたデータとしての読取画像データが上述
のI/Oポート210の決められたゲートアレーを経
て、DMAC208の指令によって読取画像データ記憶
バッファ258に格納されることになる。
【0379】S2912において、タイムアップフラグ
298がリセットされるとともにタイマがスタートされ
る。本実施例においては、タイマが60秒にセットされ
る。パソコン4において読取機能が選択,指示された場
合には、他の機能が選択された場合よりタイムアウト時
間が長く設定されるのである。なお、上記セット時間6
0秒は、タイムアウト時間である90秒より短い時間で
ある。
【0380】S2913において、ROM204に記憶
された符号化画像データ処理プログラムに基づいて符号
化が行われる。画像読取装置42による読み取り,2値
化等がハード的に行われるため、これらの実行と並行し
て読取画像データの符号化が行われるのである。
【0381】また、画像読取装置42による読取りと符
号化とが並行して行われる間に、上述の3つの条件のう
ちの1つの条件が満たされれば、S2914において、
画像読取装置42による読取りが中断させられる。I/
Oポート210の設定が読取画像データを入力するため
のゲートアレーから画像データを送出するためのポート
に切り換えられるとともに、原稿送り装置96の駆動が
停止させられる。原稿90の送りの停止を伴う読取りの
中断が行われるのである。
【0382】本実施例においては、画像読取装置42に
よる読取りが、上述の3つの条件の1つが満たされた場
合に中断されるのであるが、条件が満たされれば、直ち
に、すなわち、送信に切り換えるための割込信号が発せ
られる前に読取りが中断される。換言すれば、読取りが
中断された後、割込みが許可される状態とされるのであ
る。
【0383】S2915,2916において、ストップ
キー164が押下されたか否か等が検出される。ストッ
プキー164が押下された場合には、S2918におい
て割込処理が禁止された後、図42のS3000へ戻さ
れる。この場合にはS3000における判定結果もYE
Sとなり、S3111においてフェーズCにおけるエラ
ー処理が行われる。装置エラー等が検出された場合にも
同様にS3000に戻され、S3100の判定結果がY
ESとなって、S3110,3111においてエラーコ
マンドが発せられるとともにフェーズCにおけるエラー
処理が行われる。
【0384】また、S2915,2916における判定
がNOの場合には、S2917において、割込信号に基
づいて送出が開始される。シリアル/パラレル変換回路
240にクロックが供給され、データ送信割込フラグ2
44がデータの送信を許容する状態に切り換えられる。
すなわち、パソコン4において読取が指示された場合に
は、データ送信割込フラグ244は、割込信号が発せら
れたときデータの送信を禁止する状態から送信を許容す
る状態に切り換えられるのである。
【0385】その結果、図29のFAXデータ受信時画
像データ送出P/S割込プログラムの実行が許容され、
S426においてP/Sデータ送信バッファ246に送
出符号化画像データが供給されれば、シリアル変換され
てパソコン4に送出されることになる。
【0386】なお、この図29のプログラムの実行時に
S424において使用される<DLE>データは、ペー
ジエンドが検出された場合に、後述するS2959にお
いてPC側送信データバッファ252に格納されるよう
になっている。
【0387】送出すべき送出符号化画像データの送出が
終了するまで、1バイト送出毎にストップキー164が
押下されたか否かが検出される。前述のように、1バイ
ドのパラレルデータである送出符号化画像データをシリ
アルデータに変換する場合には、パラレル/シリアル変
換回路240に1msの間クロックが供給される。
【0388】送出中にストップキー164が押下された
状態にあることが検出された場合には、S2919にお
ける判定がYESとなり、上述のように、割込処理が禁
止され、エラー処理が行われる。また、符号化画像デー
タの送出中には、図示しないプログラムの実行によりC
RS制御信号がファクシミリ装置2からの送信を阻止す
る状態か否かの検出が行われ、阻止する状態が設定時間
以上継続していることが検出された場合には、割込みに
より前述と同様のフェーズCにおけるエラー処理が行わ
れる。
【0389】送出すべき送出符号化画像データがすべて
送出されたか否かの判定は、PC側送信データバッファ
252の、送出符号化画像データが最初に格納されたア
ドレス値に基づいて検出される。PC側送信データバッ
ファ252のアドレスを示すポインタによって、最初に
送出符号化画像データが格納されたアドレス値が示され
た場合に、送出の終了が検出されるのである。
【0390】送出終了後、S2921において、ページ
エンドか否かが判定される。画像読取装置42の中断の
原因がページエンドであるか否かが判定されるのであ
る。ページエンドによる場合には判定がYESとなり、
S2922において画像読取装置42の1頁原稿読取の
ための終了処理等が行われ、メインルーチンのS300
0に戻される。これによって原稿1頁の読取り・送出が
終了する。
【0391】また、他の原因で読取りが中断された場合
には、S2921における判定結果がNOとなり、再び
S2911以降が実行され、原稿の読取りが続行され
る。S2911ないし2921の実行は、ページエンド
が検出されるまで繰り返される。
【0392】次に、図43のS2913における符号化
処理について図44のフローチャートを参照しつつ説明
する。
【0393】S2950において、読取画像データ記憶
バッファ258に読取画像データが1ライン分記憶され
ているか否かが判定される。1ライン分の読取画像デー
タが記憶されている場合にはYESと判定され、S29
51,2952において、1ライン分の読取画像データ
が、1ラインバッファである符号化用バッファ271に
供給され、送出符号化画像データ処理プログラムに基づ
いて送出符号化画像データが作成されて、PC側送信デ
ータバッファ252に格納される。また、1ライン画像
データの終りを表す<EOL>データも格納される。
【0394】一方、1ライン分の読取画像データが記憶
されていない場合には、S2951,2952における
符号化は行われず、読取りのみが行われることになる。
しかし、読取り速度は非常に早いため、画像読取装置4
2による読取りが中断されていない場合には、1ライン
分の読取画像データが読取画像データ記憶バッファ25
8に記憶されているのが普通である。
【0395】S2953において、パソコン4に送出す
べき送出符号化画像データがすべて送出されたか否かが
判定される。最初にこのステップが実行される場合に
は、送出が開始されていないため、判定がNOとなり、
S2954ないし2956において、ページエンドか否
か、ストップキー164が押下されたか否か、PC側送
信データバッファ252の残存記憶容量が設定量以下か
否かが判定される。
【0396】PC側送信データバッファ252の残存記
憶容量は、厳密にいえば、RAM202の送出符号化画
像データおよび制御データのための専用バッファ(PC
側送信データバッファ252)の残存記憶容量と、共用
バッファのそれとの両方合わせた残存記憶容量を示す
が、以下、断りがないかぎり、これら両方を合わせた記
憶バッファおよび残存記憶容量を、単に、PC側送信デ
ータバッファ252およびPC側送信データバッファ2
52の残存記憶容量と称することにする。また、本実施
例においては、上記残存記憶容量の設定量は1クラスタ
(4Kバイト)とされている。
【0397】ページエンドが検出されるのは、1頁の原
稿90に記載された情報がすべて画像読取装置42によ
って読み取られ、2値化され、その2値化された読取画
像データが符号化され、PC側送信データバッファ25
2に格納されたときである。本実施例においては、原稿
終端センサ99によって原稿90の終端が検出され、か
つ、読取画像データバッファ258に読取画像データが
記憶されていないことが検出された場合にページエンド
であるとされる。すなわち、ページエンドは、一連の原
稿の区切りの一種である原稿1頁の読取りに関連する処
理が終了した状態なのである。
【0398】ストップキー164は、使用者が原稿90
の読取りの中断を指示する場合に押下する。そのため、
ストップキー164が押下されたことが検出された場合
には、読取りが中断されるのである。
【0399】PC側送信データバッファ252がメモリ
フルになると、それ以後は符号化された送出符号化画像
データが格納されない。それを回避するために、PC側
送信データバッファ252に設定量以上の残存記憶容量
があるうちに読取りを中断する必要がある。
【0400】原稿90のサイズが、A4,B4等のレギ
ュラサイズである場合には、原稿1頁分が読み取られて
も、通常はPC側送信データバッファ252はメモリフ
ルにならない。しかし、原稿90のサイズが長尺物であ
る場合には、メモリフルになる可能性がある。
【0401】また、原稿90がレギュラサイズであって
も、画像読取装置42において中間調が設定されている
場合や原稿90の画像が特に細かい場合には、PC側送
信データバッファ252がメモリフルになる可能性があ
る。これら中間調で読み取られる場合や原稿90の画像
が細かい場合には、ドットデータが頻繁に変化するた
め、読取画像データが符号化されても、データ数が殆ど
少なくならなかったり、逆に多くなったりするからであ
る。
【0402】一方、前述のRAM202の共用バッファ
は、代行受信時等には、受信画像データ等送出符号化画
像データ以外のデータを記憶するために使用される。そ
の場合には、結果的に、送出符号化画像データを記憶す
るために使用できる共用バッファの領域が狭められ、画
像読取装置42によって読み取られる情報が少なくても
PC側送信データバッファ252がメモリフルになる可
能性がある。
【0403】前記S2954ないしS2956のステッ
プが最初に行われる場合には、ストップキー164が押
下されない限り判定はNOであり、S2957において
タイムアップフラグ298がセット状態にあるか、S2
958においてタイムアップしたか否かが判定される。
最初にS2957,2958のステップが実行される場
合には、判定は共にNOであるため、実行がS2951
に戻される。S2950に戻されないのは、ページエン
ドでなく、かつ、読取りが中断されていないため、前述
のように、読取画像データバッファ258には1ライン
分の読取画像データが記憶されていると考えれるからで
ある。
【0404】以下、同様にしてS2951ないしS29
58の実行が繰り返される。S2954,2955にお
ける判定がYESとなった場合には、S2959におい
てページエンド処理が行われる。例えば、<DLE>デ
ータが送出符号化画像データと共にPC側送信データバ
ッファ252に格納されるのである。次に、S2960
においてタイマがリセットされ、S2914に戻され
る。また、S2956における判定がYESとなった場
合には、S2960においてタイマがリセットされた後
S2913に戻される。
【0405】本実施例においては、ストップキー164
が押下されたことが検出された場合にも、S2959に
おいてページエンド処理が行われるようにされている
が、ページエンド処理が行われることは不可欠ではな
い。しかし、ストップキー164が押下されても、それ
までに読み取られた画像データがパソコン4に送出され
る場合には、送出中の画像データの終了を表す<DLE
>データをPC側送信データバッファ252に格納して
おいた方が望ましい。
【0406】また、S2954ないし2956における
判定がNOであっても、S2958においてタイムアッ
プとなった場合には、S2961においてタイマがリセ
ットされ、S2962において読取りが中断される。そ
して、割込信号に基づいて、S2963,2964にお
いて前述のように送出が開始されるとともに、タイムア
ップフラグがセットされる。
【0407】ページエンド等が検出されなくても、タイ
ムアップが検出されると読取りが中断させられるのは、
連続読取時間がタイムアウト時間(ここでは90秒)を
経過すると、パソコン4との間の回線が切断されてしま
うからである。
【0408】その後、S2950において、読取画像デ
ータバッファ258に読取画像データが記憶されている
か否かが判定される。記憶されている場合には、判定が
YESとされ、S2951,2952において、符号化
が行われる。送出と並行して符号化が行われる場合に
は、画像読取装置42による読取りが中断されているた
め、符号化が行われる前に、読取画像データバッファ2
58に読取画像データが記憶されているか否かが判定さ
れるようになっているのである。記憶されていない場合
には、判定がNOとなり、S2953以降が実行され
る。符号化が送出と並行して行われないことになる。
【0409】前述のように、送出が開始されれば、CP
U200の47番のクロック入力端子を介してクロック
がパラレル/シリアル変換回路240に供給される。そ
のため、CPU200は、他のプログラムの実行を行い
得る状態にある。
【0410】S2953において、送出すべき送出符号
化画像データをすべて送出したか否かが判定され、送出
すべき送出符号化画像データがあり、判定がNOの場合
には、S2954ないしS2956において同様の判定
が行われる。S2954ないしS2956の判定がすべ
てNOである場合には、タイムアップフラグ298がセ
ットされているため、S2957の判定がYESとな
り、S2950の実行に戻される。
【0411】上記のように、タイムアップが原因で読取
りが中断されて送出に切り換えられた場合にのみ、送出
と符号化とが並行して行われるようにされているのは、
ページエンドとなった場合には、読取画像データバッフ
ァ258には読取画像データが記憶されていないため、
符号化を行う必要がないからであり、また、PC側送信
データバッファ252の残存記憶容量が設定量以下の状
態で符号化を行えば、その符号化した読取画像データ
(送出符号化画像データ)を格納できない場合があるか
らである。
【0412】送出符号化画像データの送出が終了するま
で(読取画像データバッファ258に読取画像データが
記憶されている間)、送出と符号化とが実行される。送
出が終了すれば、S2953における判定がYESとな
り、S2965ないしS2967において、タイムアッ
プフラグ298がリセットされ、読取りが開始され、タ
イマがスタートさせられる。そして、読取画像データバ
ッファ258に読取画像データが記憶されていれば、S
2951,2952において符号化が読取りと並行して
行われる。
【0413】また、読取りと符号化とが並行して行われ
ている間に、S2958における判定がYESとなった
場合には、タイムアップフラグ298がセットされ、読
取りおよび符号化の並行処理と、送出および符号化の並
行処理とが時分割的に行われる。それに対して、読取り
と符号化とが並行して行われている間に、ページエンド
となる等によってS2954ないしS2956の判定が
YESとなった場合にはS2913に戻され、送出が開
始される。読取りおよび符号化の並行処理と、送出とが
時分割的に行われるのである。
【0414】以上のように、本実施例によれば、ファク
シミリ装置2の画像読取装置42を利用してパソコン4
に原稿90の画像を入力することができる。そのため、
パソコン4に専用の画像読取装置が不要となる利点があ
る。
【0415】また、読取りと送出とが時分割的に、すな
わち交互に択一的に行われるため、読取りと送出とを並
行して行うことができないという制限を有したファクシ
ミリ装置においても、PC側送信データバッファ252
の記憶容量を大きくする必要がなくなり、コストアップ
を回避することができる。
【0416】更に、一単位の原稿の情報が多い場合にお
いても使用者が原稿を分割する等の面倒な作業の必要が
なくなる利点もある。
【0417】なお、画像の読取りと画像データの送出と
を時分割的に行えば、最初の画像データの送出開始から
最後の画像データの送出終了までの時間が長くなり、画
像データ送信のためのケーブルの専有時間が長くなる。
したがって、時分割的な読取り,送出を行うことは、送
出に共同回線を使用するファクシミリ装置間におけるよ
り、専用ケーブルによって接続されているファクシミリ
装置2とパソコン4との間において行う方が有利であ
る。
【0418】しかし、ファクシミリ装置間においても、
読取画像データバッファ258の記憶容量を小さくし
得、原稿分割の必要性を少なくする等の利点は享受し
得、十分本発明を適用する意味がある。
【0419】また、本実施例においては、読取りと送出
とが時分割的に行われるのに対し、符号化が読取りと送
出との両方と並行的に行われるため、符号化がいずれか
一方のみと並行的に行われる場合に比較して、読取り・
送出に要する時間を短縮することができる。符号化は符
号化画像データ処理プログラムの実行によりソフト的に
行われるため、ハード的に行われる読取りや送出に比較
して所要時間が長く、いずれか一方とのみ並行的に実行
されるようにした場合には、その一方と符号化との所要
時間の差だけ余分に読取り,送出に時間が必要となるの
であるが、読取りと送出との両方と並行的に行われるよ
うにすれば、その余分な時間を無くし得るのである。
【0420】その上、本実施例においては、画像読取装
置42による連続読取時間がタイムアウト時間より短い
タイムアップ時間を越えると読取りが中断されるように
なっているため、連続読取時間がタイムアウト時間を越
えることによりパソコン4との間の回線が開放されてし
まうことが回避される。
【0421】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、I/Oポート210がファクシミリ装置2
とパソコン4との接続部を構成し、相手装置114が他
のファクシミリデータ送信装置および他のファクシミリ
データ受信装置を構成している。
【0422】ROM204のPCデータ送信プログラム
のS201〜S232を記憶する部分,CPU200の
それらステップを実行する部分が、モデム214および
NCU222と共にファクシミリデータ送信手段ないし
コンピュータデータ送信手段を構成し、ファクシミリ番
号が送信相手指定データであり、自己ファクシミリ番号
バッファ264が自己指定データ記憶手段の一種である
ファクシミリ番号記憶手段を構成している。
【0423】ROM204の送信プログラムのS73〜
S76を記憶する部分,CPU200のそれらステップ
を実行する部分が、パソコン4から送られて来るファク
シミリ番号と自己ファクシミリ番号バッファ264に格
納されたファクシミリ装置2のファクシミリ番号とが一
致するか否かにより記録あるいは不記録を選択する指定
データ一致性依存選択手段の一種であるファクシミリ番
号依存選択手段、ファクシミリ番号数字一致性依存選択
手段,短ファクシミリ番号一致性依存選択手段を構成し
ている。
【0424】ROM204のPCデータ記録プログラム
のS301〜S324を記憶する部分およびCPU20
0のそれらをステップを実行する部分が前記指示データ
一致性依存選択手段により記録が選択されたときに記録
装置29に記録を行わせるデータ送信時記録制御手段を
構成している。
【0425】またNCU222がファクシミリ装置2と
相手装置114との接続部を構成し、ROM204の図
37に示すPC受信プログラムのS851〜S857,
S863,S867,S868,S875を記憶する部
分およびCPU200のそれらステップを実行する部分
が、相手装置114から送信されて来たファクシミリデ
ータをパソコン4に受信させるコンピュータ受信制御手
段を構成している。
【0426】ROM204の図31に示す受信プログラ
ムのS502を記憶する部分が相手装置114から送信
されて来た信号を選択的にコンピュータに受信させる受
信データ選択手段を構成している。
【0427】ROM204の図32に示すFAX着信判
定プログラム中のS703,S753,S803を記憶
する部分およびCPU200のそれらステップを実行す
る部分が外部から送信されて来たデータがファクシリミ
リデータ信号であるか電話信号であるかを判定する信号
判定手段の一種である送信関連事象依拠判定手段の一つ
であるCNG信号依拠判定手段を構成し、ROM204
のS712を記憶する部分およびCPU200のそのス
テップを実行する部分が信号判定手段の一種である送信
関連事象依拠判定手段の一つであるファクシミリデータ
信号指示依拠判定手段を構成する。
【0428】また、ROM204のS605を記憶する
部分およびCPU200のそのステップを実行する部分
が信号判定手段の一種である送信関連事象依拠判定手段
の一つであるファクシミリデータ信号受信指示依拠判定
手段を構成し、ROM204のS611を記憶する部分
およびCPU200のそのステップを実行する部分が信
号判定手段の一種である送信関連事象依拠判定手段の一
つである設定回数呼出依拠判定手段を構成し、ROM2
04のS766,S817を記憶する部分およびCPU
200のそれらステップを実行する部分が信号判定手段
の一種である送信関連事象依拠判定手段の一つである無
音状態拠判定手段を構成している。
【0429】さらに、FAX側受信データバッファ25
4がファクシミリデータ記憶手段を構成し、ROM20
4の図26に示すFAXデータ受信時画像データ受信モ
デム割込処理プログラムのS371〜S378を記憶す
る部分およびCPU200のそれらステップを実行する
部分がコンピュータ受信不可時ファクシミリデータ格納
手段を構成し、記録装置29,記録実行指示手段の一種
である紙出力フラグ284,図31に示す受信プログラ
ムのS526を記憶する部分およびCPU200のその
ステップを実行する部分が代行受信時記録手段を構成
し、代行フラグ286,ROM204のS511,S5
25を記憶する部分およびCPU200のそれらステッ
プを実行する部分が記録不可時ファクシミリデータ格納
手段を構成し、ROM204の図38に示す代行受信プ
ログラムのS901〜S915を記憶する部分,図39
に示す紙出力プログラムのS950〜S967を記憶す
る部分およびCPU200のそれらをステップを実行す
る部分と共に代行受信手段を構成している。
【0430】ROM204の図31に示す受信プログラ
ムのS507,S508を記憶する部分およびCPU2
00のそれらをステップを記憶する部分がファクシミリ
データ受信開始時受信可否判定手段ないしコンピュータ
受信可否判定手段を構成し、ROM204の図37に示
すPC受信プログラムのS862,S863を記憶する
部分およびCPU200のそれらをステップを実行する
部分がファクシミリデータ送信中受信可否判定手段ない
しコンピュータ受信可否判定手段を構成し、ROM20
4の図36に示すDIS信号作成プログラムのS845
を記憶する部分およびCPU200のそのステップを実
行する部分がファクシミリ最高レベル代行受信手段を構
成している。
【0431】ROM204の図26に示すFAXデータ
受信時画像データ受信モデム割込処理プログラムを記憶
する部分およびCPU200のそのプログラムを実行す
る部分が受信可否判定中ファクシミリデータ受信手段を
構成している。
【0432】ROM204の図40に示す代行受信デー
タ処理プログラムのS1008を記憶する部分およびC
PU200のそのステップを実行する部分が代行受信終
了後にパソコン4にファクシミリデータの受信を促す受
信催促手段を構成し、ROM204のS1020,S1
028を記憶する部分およびCPU200のそれらステ
ップを実行する部分が代行受信終了後のパソコン4が受
信可能なときにファクシミリデータを送信する受信可能
時ファクシミリデータ送信手段を構成し、ROM204
のS1013,S1015,S1005,S1006を
記憶する部分およびCPU200のそれらステップを実
行する部分が記録装置29が記録可能になったときに代
行受信されたファクシミリデータを記録させる記録可能
時記録制御手段を構成している。
【0433】また、ROM204の図40に示す代行受
信データ処理プログラムのS1019を記憶する部分お
よびCPU200のそのステップを実行する部分がデー
タ変更手段を構成し、ROM204のS1016を記憶
する部分およびCPU200のそのステップを実行する
部分が最高レベルデータ変更手段を構成している。
【0434】さらに、ROM204の図26に示すFA
Xデータ受信時画像データ受信モデム割込処理プログラ
ムを記憶する部分およびCPUのそのプログラムを実行
する部分が、相手装置114かのデータ送信タイミング
でファクシミリデータをファクシミリデータ記憶手段で
あるFAX側受信データバッファ254に格納するファ
クシミリデータ格納手段を構成し、ROM204の図3
7に示すPC受信プログラムのS860を記憶する部分
およびCPU200のそのステップを実行する部分がフ
ァクシミリデータ格納時受信可否判定手段を構成し、R
OM204のS863を記憶する部分およびCPU20
0のそのステップを実行する部分がパソコン4がファク
シミリデータを受信することが可能な時期にパソコン4
にファクシミリデータを受信することが可能な時期にパ
ソコン4にファクシミリデータを送信するファクシミリ
データ送信手段を構成している。
【0435】ROM204の図37に示すPC受信プロ
グラムのS862を記憶する部分およびCPU200の
そのステップを実行する部分が、パソコン4がファクシ
ミリデータを受信することが不可能な状態が設定時間以
上継続した場合にファクシミリデータ送信手段によるフ
ァクシミリデータの送信を中止するデータ送信中止手段
を構成している。
【0436】ROM204の図40に示す代行受信デー
タ処理プログラムのS1015を記憶する部分およびC
PU200のそれらステップを実行する部分が記録装置
29と共にデータ送信中止時記録手段を構成している。
【0437】また、ROM204の図14に示す送信プ
ログラムのS71,S77〜S81を記憶する部分およ
びCPU200のそれらステップを実行する部分がパソ
コン4の指示に基づいて通話相手に電話をかける呼出手
段を構成し、ROM204の図24に示すPC・TEL
プログラムのS357,S359を記憶する部分および
CPU200のそのステップを実行する部分が通話状態
ファクシミリデータ送信手段を構成し、ROM204の
S356を記憶する部分およびCPU200のそのステ
ップを実行する部分が通話状態ファクシミリデータ受信
手段を構成し、ROM204のS360を記憶する部分
およびCPU200のそれらステップを実行する部分が
通話時通話時呼出禁止手段を構成し、ROM204のS
361を記憶する部分およびCPU200のそのステッ
プを実行する部分が通話時呼出不可報知手段を構成して
いる。
【0438】RAM202の読取画像データバッファ2
58が、読取画像データ記憶手段を構成し、PC側送信
データバッファ252が、送出符号化画像データ記憶手
段を含む送出画像データ記憶手段を構成している。ま
た、制御装置40の図44に示すフローチャートのS2
951,2952を実行する部分等が符号化手段を構成
し、シリアル/パラレル変換回路240,CPU200
等が送出符号化画像データ送出手段を含む送出手段を構
成している。さらに、制御装置40のS2914,29
17,2954ないし2958を実行する部分等が読取
送出制御手段を構成し、S2963,S2950ないし
2952を実行する部分等が送出符号化並行処理指示手
段を構成している。
【0439】なお、上記実施例においてパソコン4がP
Cデータをファクシミリ装置2に送信させるとき、送信
相手はファクシミリ番号で指定されるようになっていた
が、ファクシミリ番号に限らず、短縮番号,識別番号,
送信相手の宛名,略称,通称等、送信相手を特定でき、
ファクシミリ番号と1対1に対応するデータにより指定
すればよい。この場合には、ファクシミリ装置を指定す
るデータを記憶する自己指定データ記憶手段は、送信相
手を指定するデータと同じ種類の指定データでファクシ
ミリ装置2を指定するデータを記憶するものとし、送信
相手を指定するデータがファクシミリ装置2を指定する
データであればファクシミリ装置2にファクシミリデー
タを記録させる。さらに、ファクシミリ装置に送信相手
指定データとファクシミリ番号とを対応付ける送信相手
−ファクシミリ番号対応記憶手段と、送信相手として自
身が指定されたのではないときには、指定された送信相
手と対応するファクシミリ番号を送信相手−ファクシミ
リ番号対応記憶手段から探して外部回線に送信するファ
クシミリ番号送信手段とを設ける。
【0440】また、上記実施例においては、電話中にパ
ソコン4からデータの送信を指示する発呼送信コマンド
が送信されて来たときには、送信を拒否するようにされ
ていたが、このとき、送信を拒否するためにパソコン4
へエラーコマンドを出力するとともに、ファクシミリ装
置2の操作パネル12に設けたランプを点灯あるいは点
滅させ、送信するデータがあることを通話者に報知する
ようにしてもよい。送信PCデータ有表示手段を設ける
のである。
【0441】また、上記実施例においてはインタフェー
ス・ボックス6が接続されていなくても、ファンクショ
ンキー174の操作により出力モードの設定メニューが
表示器150に表示されるようになっていたが、インタ
フェース・ボックス6が接続されていないときには、出
力モードの設定指示が表示器150に表示されないよう
にしてもよい。インタフェース・ボックス6が接続され
ていない場合には、出力モードの種類に関係なく、ファ
クシミリデータが記録装置29によって記録されるよう
になっているため、出力モードを設定することは不要で
ある。そのため、例えば、ファクシミリ装置2において
ファンクションキー174が押下されたとき、インタフ
ェース・ボックス6の接続の有無を判定するインタフェ
ース・ボックス接続判定手段を設け、接続されていなけ
れば出力モードの設定指示が表示器150に表示されな
いようにすればよい。
【0442】このようにすれば使用者が設定する機能の
種類が減り、機能設定操作が容易になる効果が得られ
る。
【0443】また、出力モードがPC・ONLYモード
に設定されていても、パソコン4へファクシミリデータ
が送信されず、FAX側受信データバッファ254にフ
ァクシミリデータが一杯まで格納されて、更なるファク
シミリデータの受信が不可能になるという事態を回避す
ることができる。
【0444】さらに、インタフェース・ボックス6が接
続されていなくても、接続時にファクシミリ装置2に設
定された出力モードはそのまま残されるため、再びイン
タフフェース・ボックス6が接続されたとき、使用者が
選択したモードでファクシミリデータが出力される。
【0445】さらに、上記実施例においては、パソコン
4の電源OFFは、パソコン4のファクシミリデータ記
憶バッファ328の容量が一杯であるか否か等と共にC
TS制御ラインの出力状態により示されるようになって
いたが、パソコン4の電源OFFを単独で表示するパソ
コン電源OFF表示手段を設けてもよい。このようにす
れば、例えば、電源OFFの場合には、インタフェース
・ボックス6が接続されていない場合と同様に、出力モ
ードの設定如何によらず、ファクシミリ装置2が受信し
たファクシミリデータを記録装置29に記録させたり、
ファンクションキー174が操作されても出力モードの
設定が表示されないようにしたり、代行受信終了後、パ
ソコン4にファクシミリデータを送信する際、電源OF
Fであればリングコマンドを出力しないようにすること
ができる。
【0446】また、上記実施例においては、ファクシミ
リ装置2が相手装置114から受信したファクシミリデ
ータのパソコン4への送信中にCTS制御ラインの出力
状態に基づいてパソコン4がファクシミリデータを受信
不可能であるか否かが判定されるようになっていたが、
更にインターフェース・ボックス6を接続するケーブル
の断・接を検出すれば、パソコン4によるファクシミリ
データの受信不可能の原因がインターフェース・ボック
ス6の非接続であるかどうかがわかる。
【0447】さらに、上記実施例においては、パソコン
4がファクシミリデータを受信不可能であるか否かを判
定するとき、ATA信号の送信やCTS制御信号ライン
の出力がデータ送信を阻止する状態から許容する状態に
なることが3秒間待たれるようになっていたが、3秒よ
り長い時間待つようにしてもよい。
【0448】また、上記実施例においては、パソコン4
においてファクシミリデータを受信するためのプログラ
ムは、ファクシミリデータの受信機能が選択されたとき
に実行されるようになっていたが、電源の投入によりフ
ァクシミリデータの受信プログラムの実行が開始される
パソコン4に接続されるファクシミリ装置に本発明を適
用することができる。
【0449】さらに、他のファクシミリデータ送信装置
の伝送パラメータのレベルが当該ファクシミリ装置やコ
ンピュータより低く、ファクシミリデータが他のファク
シミリデータ送信装置の伝送パラメータの低いレベルで
送信される場合、代行受信したファクシミリデータを当
該ファクシミリ装置においてデータ変更手段により他の
ファクシミリデータ送信装置の伝送レベルより高いコン
ピュータの伝送レベルに変更してもよい。このようにす
れば、当該ファクシミリ装置からコンピュータへ画像の
再現性の高いファクシミリデータを短時間で送信するこ
とができる。
【0450】また、上記実施例においては、ページエン
ドであること,PC側送信データバッファ252の残存
記憶容量が設定量以下であること,タイムアップになっ
たこと,ストップキー164が押下されたことの4つの
条件のうちいずれか1つが満たされた場合に読取りが中
断されるようになっていたが、4つの条件のうち任意の
2つが満たされた場合に中断されるようにしたり、4つ
の条件すべてが満たされる場合に発せられるようにして
もよい。また、ストップキー164が押下された場合に
は、別の処理で読取りが中断されるようにすることもで
きる。
【0451】さらに、上記実施例においては、読取りを
中断して送出に切り換える条件に、PC側送信データバ
ッファ252の残存記憶容量が設定量以下であることを
含んでいたが、読取画像データバッファ258の残存記
憶容量が設定量以下であることを含むようにしてもよ
い。符号化に要する時間が2値化等読取りに要する時間
より長い場合には、画像読取装置42によって読み取ら
れた原稿の情報量が多くなるにつれて読取画像データバ
ッファ252に記憶される読取画像データが多くなり残
存記憶容量が少なくなる。そのため、読取画像データバ
ッファ258の残存記憶容量が設定量以下になった場合
に読取りを中断することは有効である。
【0452】更に、読取画像データバッファ258の残
存記憶容量が設定量以下になった場合に読取りを中断
し、送出と符号化とが並行して行われるようにすること
もできる。
【0453】また、原稿終端センサ99によって原稿9
0の終端が検出されたことを読取りを中断するための条
件の1つとすることもできる。原稿90の画像読取装置
42による読取り自体も読取りに関連する処理である。
さらに、原稿90の終端が検出された場合に読取りを中
断して符号化と送出とが並行して行われるようにするこ
ともできる。
【0454】また、上記実施例においては、読取画像デ
ータが符号化されて送出画像データとされ、その後、パ
ラレル/シリアル変換されて送出されていたが、読取画
像データの符号化を行うことは必ずしも不可欠ではな
い。読取画像データの符号化を行うことなく、そのま
ま、パラレル/シリアル変換されて送出されるようにし
てもよい。その場合には、読取画像データと送出画像デ
ータとが同じとなり、読取画像データバッファ252と
PC送信データバッファ258とが同じとなる。このフ
ァクシミリ装置に本発明を適用すれば、これら記憶手段
の記憶容量を大きくする必要がなくなるため、その分コ
ストダウンを図ることができる。
【0455】ファクシミリ装置2からパソコン4へ送信
される画像データが符号化されていることが不可欠でな
いことは、パソコン4の指示に基づいて画像を読み取る
場合に限らず、パソコン4の指示に基づいてデータを他
の装置(ファクシミリ装置2を含む)へ送信する場合,
ファクシミリ装置2が他の装置から送信されて来るファ
クシミリデータをパソコン4に受信させる場合も同様で
ある。
【0456】また、本発明は、符号化されないファクシ
ミリデータを受信し、送信するファクシミリ装置にも適
用することができる。
【0457】さらに、読取りおよび符号化と送出とが択
一的に行われるファクシミリ装置だけでなく、読取り,
符号化,送出が並行して行われ得るファクシミリ装置に
も本発明を適用することができる。
【0458】読取り,符号化,送出が並行して行われ得
るファクシミリ装置において、読取りおよび符号化と送
出とが時分割的に行われ、かつ、送出と符号化とが並行
して行われるようにすれば、符号化に要する時間が読取
りに要する時間より長くても読取画像データバッファ2
58に格納される読取画像データの量が読取時間の経過
につれて増加することが回避されるため、読取画像デー
タバッファ258の記憶容量を大きくする必要がなくな
り、コストアップを回避することができる。
【0459】また、上記実施例においてパソコン4は、
表示器116を構成する液晶の1個の大きさがファクシ
ミリ装置2の解像度がスーパファインであるときの読取
領域の大きさと同じとされていたが、液晶の大きさの縦
横の比率が、ファクシミリ装置2の複数種類の解像度の
各読取領域の縦横の比率のいずれとも異なるコンピュー
タに接続されて使用されるファクシミリ装置にも本発明
を適用することができる。この場合には、ファクシミリ
データをコンピュータの表示器に表示可能なデータにす
るために、例えばデータ処理手段を設け、走査方向にお
いてはドットデータ数を増減させ、副走査方向において
はデータのライン数を増減させる。このデータ処理手段
はファクシミリ装置とコンピュータとの少なくとも一方
に設ければよいが、ライン数およびドットデータ数が減
少する場合には、データ送信側の装置にデータ処理手段
を設け、増大する場合にはデータ受信側の送信にデータ
処理手段を設けることが送信時間を短くする上で望まし
い。
【0460】上記説明においては、相手装置114が記
録装置や画像読取装置を備えたファクシミリ装置とされ
ていたが、ファクシミリデータの受信機能および送信機
能を有するが、記録装置や画像読取装置は有さないファ
クシミリモデムが相手装置であっても差し支えない。
【0461】また、ファクシミリ装置2がファクシミリ
データを送信する送信相手は、ファクシミリ装置に限ら
ず、ファクシミリデータの受信機能のみを有するファク
シミリデータ受信装置でもよい。
【0462】また、代行受信時に出力モードを紙出力モ
ード時代行受信フラグ292、PC・ONLYモード時
代行受信フラグ294、PC優先モード時代行受信フラ
グ296のセットによって記憶することは不可欠ではな
く、前述のようにファンクションキー174等の操作に
より設定されて記憶されている出力モードに従って処理
を行うようにしてもよい。
【0463】
【発明の効果】このように請求項1の発明によれば、電
話機の通話状態、すなわち電話をかけることにより回線
がつながった状態において、コンピュータからの送信指
示があった場合には、通話時呼出禁止手段は前記呼出手
段による他のファクシミリデータ受信装置の呼び出しを
禁止する。従って、既に開始されている通話の中断が回
避される。
【0464】請求項2の発明によれば、電話機の通話状
態を保持したまま、ファクシミリデータを通話相手に送
信することができる。この場合に、送信するファクシミ
リデータは、コンピュータから送信されて来るデータで
もよく、ファクシミリ装置による原稿の読取りにより得
られるデータでもよい。
【0465】請求項3の発明に係るファクシミリ装置に
おいては、前記通話時呼出禁止手段により他のファクシ
ミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときには、通
話時呼出不可報知手段によりコンピュータへ呼出不可が
報知される。従って、コンピュータはその報知に基づい
て再度呼出を指示したり、呼出しを中止したり、呼出不
可を画面に表示したりする等、適宜の処理を行うことが
できる。
【0466】請求項4の発明に係るファクシミリ装置に
おいては、前記通話時呼出禁止手段により他のファクシ
ミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときには、呼
出不可表示手段により呼出不可が通話に使用されている
電話機を有するファクシミリ装置に表示される。従っ
て、通話者にコンピュータから送信指示がきていること
を知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1乃至3に係る各発明に共通の一
実施例であるファクシミリ装置、そのファクシミリ装置
に接続されたパソコンおよびそれらを接続するインタフ
ェース・ボックスを示す斜視図である。
【図2】上記ファクシミリ装置を示す正面断面図であ
る。
【図3】上記ファクシミリ装置の操作パネルを示す平面
図である。
【図4】上記ファクシミリ装置の制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図5】上記制御装置の主体を成すコンピュータのRA
Mの構成を概念的に示す図である。
【図6】上記パソコンのキーボードを示す平面図であ
る。
【図7】上記パソコンの制御装置の構成を示すブロック
図である。
【図8】上記パソコンのRAMの構成を示すブロック図
である。
【図9】上記ファクシミリ装置のROMに格納されたア
イドル時コマンド受信P/S割込処理プログラムを示す
フローチャートである。
【図10】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
アイドル時コマンド出力P/S割込処理プログラムを示
すフローチャートである。
【図11】上記パソコンが有するデータをファクシミリ
装置により他のファクシミリ装置へ送信する際の画像デ
ータ,コマンドの送,受信を説明するシーケンスチャー
トである。
【図12】上記パソコンのROMに格納されたPCデー
タ送信指示プログラムを示すフローチャートである。
【図13】上記パソコンのROMに格納されたPCデー
タ送信プログラムを示すフローチャートである。
【図14】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
送信プログラムを示すフローチャートである。
【図15】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
データ送信時画像データ受信P/S割込処理プログラム
を示すフローチャートである。
【図16】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
データ送信時コマンド受信P/S割込処理プログラムを
示すフローチャートである。
【図17】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
データ送信時画像データ送出モデム割込処理プログラム
を示すフローチャートである。
【図18】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
データ送信時コマンド出力モデム割込処理プログラムを
示すフローチャートである。
【図19】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
データ送信時コマンド受信モデム割込処理プログラムを
示すフローチャートである。
【図20】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
PCデータ送信プログラムを示すフローチャートであ
る。
【図21】上記パソコンが有する画像データを上記ファ
クシミリ装置により記録する際の画像データ,コマンド
の送,受信を説明するシーケンスチャートである。
【図22】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
記録時画像データ受信P/S割込処理プログラムを示す
フローチャートである。
【図23】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
PCデータ記録プログラムを示すフローチャートであ
る。
【図24】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
PC・TELプログラムを示すフローチャートである。
【図25】上記ファクシミリ装置が受信したファクシミ
リデータを上記パソコンに受信させる際の画像データ,
コマンドの送,受信を説明するシーケンスチャートであ
る。
【図26】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
FAXデータ受信時画像データ受信モデム割込処理プロ
グラムを示すフローチャートである。
【図27】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
FAXデータ受信時コマンド受信モデム割込処理プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図28】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
FAXデータ受信時コマンド出力モデム割込処理プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図29】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
FAXデータ受信時画像データ送出P/S割込処理プロ
グラムを示すフローチャートである。
【図30】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
FAXデータ受信時データ受信P/S割込処理プログラ
ムを示すフローチャートである。
【図31】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
受信プログラムを示すフローチャートである。
【図32】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
FAX着信判定プログラムを示すフローチャートであ
る。
【図33】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
F/Tモード時FAX着信判定プログラムを示すフロー
チャートである。
【図34】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
TADモード時FAX着信判定プログラムを示すフロー
チャートである。
【図35】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
MCモード時FAX着信判定プログラムを示すフローチ
ャートである。
【図36】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
DIS出力プログラムを示すフローチャートである。
【図37】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
PC受信プログラムを示すフローチャートである。
【図38】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
代行受信プログラムを示すフローチャートである。
【図39】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
紙出力プログラムを示すフローチャートである。
【図40】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
代行受信データ処理プログラムを示すフローチャートで
ある。
【図41】上記ファクシミリ装置とパソコンとの間にお
いて読取・送出が行われる場合のシーケンスチャートで
ある。
【図42】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
読取・送出プログラムを表すフローチャートである。
【図43】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
読取・送出プログラムの一部を表すフローチャートであ
る。
【図44】上記ファクシミリ装置のROMに格納された
読取・送出プログラムの一部を表すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
2 ファクシミリ装置 4 パソコン 11 受話器 20 記録紙センサ 29 記録装置 40 制御装置 42 画像読取装置 80 トナー残量検出装置 94 原稿台 98 原稿センサ 99 原稿終端センサ 114 他のファクシミリ装置(相手装置) 200 CPU 204 ROM 208 DMAC 210 I/Oポート 214 モデム 222 NCU 228 2値化回路 234 変調・復調機構 236 音声再生機構 240 パラレル/シリアル変換回路 252 PC側送信データバッファ 254 FAX側受信データバッファ 258 読取画像データバッファ 306 制御装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話機と、コンピュータとの接続部とを
    有するファクシミリ装置において、 前記コンピュータからの送信指示に基づいて他のファク
    シミリデータ受信装置を呼び出す呼出手段と、 前記電話機の通話状態において、前記呼出手段による他
    のファクシミリデータ受信装置の呼び出しを禁止する通
    話時呼出禁止手段とを設けたことを特徴とするファクシ
    ミリ装置。
  2. 【請求項2】 電話機と、コンピュータとの接続部とを
    有するファクシミリ装置において、 前記コンピュータからの送信指示に基づいて他のファク
    シミリデータ受信装置を呼び出す呼出手段と、 前記電話機の通話状態において、前記呼出手段による他
    のファクシミリデータ受信装置の呼び出しを禁止する通
    話時呼出禁止手段と、 前記電話機の通話状態において、その通話状態にある相
    手にファクシミリデータを送信する通話状態ファクシミ
    リデータ送信手段とを設けたことを特徴とするファクシ
    ミリ装置。
  3. 【請求項3】 前記通話時呼出禁止手段により他のファ
    クシミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときに、
    前記コンピュータへ呼出不可を報知する通話時呼出不可
    報知手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に
    記載のファクシミリ装置。
  4. 【請求項4】 前記通話時呼出禁止手段により他のファ
    クシミリデータ受信装置の呼び出しを禁止するときに、
    呼出不可を表示する呼出不可表示手段とを設けたことを
    特徴とする請求項1または2に記載のファクシミリ装
    置。
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