JP3055211B2 - シール部を有する遮へい板 - Google Patents
シール部を有する遮へい板Info
- Publication number
- JP3055211B2 JP3055211B2 JP3132689A JP13268991A JP3055211B2 JP 3055211 B2 JP3055211 B2 JP 3055211B2 JP 3132689 A JP3132689 A JP 3132689A JP 13268991 A JP13268991 A JP 13268991A JP 3055211 B2 JP3055211 B2 JP 3055211B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seal
- shielding plate
- based elastomer
- seal portion
- synthetic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Lift Valve (AREA)
- Air-Flow Control Members (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周囲の少なくとも一部
に常温で弾性を有するシール部をもったシール部を有す
る遮へい板に関するものであり、例えば自動車用空調装
置のダンパあるいは自動車内のコンデンサの周囲の風の
漏出を防止する遮へい板として使用できるものである。
に常温で弾性を有するシール部をもったシール部を有す
る遮へい板に関するものであり、例えば自動車用空調装
置のダンパあるいは自動車内のコンデンサの周囲の風の
漏出を防止する遮へい板として使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の遮へい板として自動車用
空調装置のダンパを例として説明する。
空調装置のダンパを例として説明する。
【0003】従来のダンパ構造は例えば実開昭49−7
9825に示されるように、金属板よりなる弁本体の周
囲にシールゴムを取付けたものがある。これは金属板の
周囲に多数の穴をあけ、この穴に沿ってシール用のゴム
を成形したものであって、このゴムをシール面に当接さ
せたわませてシールさせるようになっている。
9825に示されるように、金属板よりなる弁本体の周
囲にシールゴムを取付けたものがある。これは金属板の
周囲に多数の穴をあけ、この穴に沿ってシール用のゴム
を成形したものであって、このゴムをシール面に当接さ
せたわませてシールさせるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の構成では
ゴムを加硫するのに時間がかかり生産性が悪いという問
題点がある。また、形成時にゴムを加硫するため高温に
しなければならない。この場合、金属板よりなる弁本体
では問題無いが、弁本体を合成樹脂で成形しようとする
と、ポリアミド等の高価な耐熱性の樹脂を使用しなけれ
ばならないという問題があった。
ゴムを加硫するのに時間がかかり生産性が悪いという問
題点がある。また、形成時にゴムを加硫するため高温に
しなければならない。この場合、金属板よりなる弁本体
では問題無いが、弁本体を合成樹脂で成形しようとする
と、ポリアミド等の高価な耐熱性の樹脂を使用しなけれ
ばならないという問題があった。
【0005】また、弁本体に鉄板を使用した場合でも鉄
板の外形形状を複雑なものにするのは難しく、また弁本
体が重くなるという問題がある。さらに弁本体の周囲に
穴を複数個設け、シール部を成形しなければシール部と
弁本体が剥離するという問題がある。これはゴムと鉄板
あるいはゴムとポリアミドは共に相溶性が無いためであ
る。
板の外形形状を複雑なものにするのは難しく、また弁本
体が重くなるという問題がある。さらに弁本体の周囲に
穴を複数個設け、シール部を成形しなければシール部と
弁本体が剥離するという問題がある。これはゴムと鉄板
あるいはゴムとポリアミドは共に相溶性が無いためであ
る。
【0006】このため本発明は例えば弁本体を構成する
遮へい板本体の材質として軽い合成樹脂を使用すること
ができ、かつこの合成樹脂の周囲に多数の穴を開けなく
てもシール部を容易に成形できるシール部を有する遮へ
い板を提供することを目的とする。
遮へい板本体の材質として軽い合成樹脂を使用すること
ができ、かつこの合成樹脂の周囲に多数の穴を開けなく
てもシール部を容易に成形できるシール部を有する遮へ
い板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は合成樹脂製の遮
へい板本体の周囲の少なくとも一部に常温で弾性を有す
るシール部を有し、該シール部がシール面に押圧されて
前記遮へい板本体と前記シール面との間から流体が漏出
するのを防止する遮へい板において、前記遮へい板本体
と相溶性が良好な合成樹脂系エラストマにて前記シール
部を構成したものである。
へい板本体の周囲の少なくとも一部に常温で弾性を有す
るシール部を有し、該シール部がシール面に押圧されて
前記遮へい板本体と前記シール面との間から流体が漏出
するのを防止する遮へい板において、前記遮へい板本体
と相溶性が良好な合成樹脂系エラストマにて前記シール
部を構成したものである。
【0008】
【作用】本発明においては、遮へい板本体が軽い合成樹
脂製から成り、この合成樹脂製の遮へい板は例えばポリ
プロピレン等の合成樹脂であり、シール部の材質を例え
ばポリスチレン系エラストマもしくはポリオレフィン系
エラストマとする。遮へい板を形成する例えばポリプロ
ピレンとシール部を形成する例えばポリスチレン系エラ
ストマもしくはポリオレフィン系エラストマとは互いに
相溶性を有しており、互いに強固に接合させて一体成形
が可能であるため、シール部が遮へい板本体の周囲に強
固に接合される。このため遮へい板本体の周囲に多数の
穴をあけて、この上からシール部を構成するといった従
来の加工が不要となり、生産性が向上する。
脂製から成り、この合成樹脂製の遮へい板は例えばポリ
プロピレン等の合成樹脂であり、シール部の材質を例え
ばポリスチレン系エラストマもしくはポリオレフィン系
エラストマとする。遮へい板を形成する例えばポリプロ
ピレンとシール部を形成する例えばポリスチレン系エラ
ストマもしくはポリオレフィン系エラストマとは互いに
相溶性を有しており、互いに強固に接合させて一体成形
が可能であるため、シール部が遮へい板本体の周囲に強
固に接合される。このため遮へい板本体の周囲に多数の
穴をあけて、この上からシール部を構成するといった従
来の加工が不要となり、生産性が向上する。
【0009】なお、本発明の請求項2において遮へい板
本体の材質をポリプロピレンを主成分とするものとし安
価に構成している。またこのポリプロピレンと相溶性が
良好なポリスチレン系エラストマおよびポリオレフィン
系エラストマのうちいずれか一方を主成分としたシール
部を採用することによって、全体として安価な遮へい板
を提供している。
本体の材質をポリプロピレンを主成分とするものとし安
価に構成している。またこのポリプロピレンと相溶性が
良好なポリスチレン系エラストマおよびポリオレフィン
系エラストマのうちいずれか一方を主成分としたシール
部を採用することによって、全体として安価な遮へい板
を提供している。
【0010】
【発明の効果】以上述べたように本発明においては、遮
へい板の周囲に穴等を開けなくてもシール部を強固に固
定できるため、安価にかつ迅速にシール部を有する遮へ
い板を生産でき、また、シール部および遮へい板本体を
共に合成樹脂を用いて製作できるため、軽量化が達成さ
れるという効果がある。
へい板の周囲に穴等を開けなくてもシール部を強固に固
定できるため、安価にかつ迅速にシール部を有する遮へ
い板を生産でき、また、シール部および遮へい板本体を
共に合成樹脂を用いて製作できるため、軽量化が達成さ
れるという効果がある。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の遮へい板の一実施例の正面
図であって、自動車用空調装置の内外気切換ダンパの一
部である。このダンパは合成樹脂製の遮へい板本体1を
有しており、この遮へい板本体1はシャフト部1aと一
体にポリプロピレンを用いて成形されたものである。そ
してシャフト部1aは図示しない内外気切換ダンパのケ
ース本体に回転自在に組付けられるものである。
図であって、自動車用空調装置の内外気切換ダンパの一
部である。このダンパは合成樹脂製の遮へい板本体1を
有しており、この遮へい板本体1はシャフト部1aと一
体にポリプロピレンを用いて成形されたものである。そ
してシャフト部1aは図示しない内外気切換ダンパのケ
ース本体に回転自在に組付けられるものである。
【0012】このポリプロピレンの中には、タルク、マ
イカ等の無機質充填剤やガラス繊維などの強化剤を加え
たものである。この遮へい板本体1の周囲にはゴム状の
弾性を有し、かつ遮へい板本体1のポリプロピレンと相
溶性のある材質から形成されたシール部2が成形されて
いる。このシール部2の材質としてはポリスチレン系エ
ラストマ、またはポリオレフィン系エラストマを使用す
る。このようにシール部2として熱可塑性エラストマを
使用し従来のようにゴムを使用しないことによって加硫
作業が不要となり、この加硫作業時の高温状態がなくな
るため遮へい板本体1として高温に比較的弱いポリプロ
ピレンの採用が可能となっている。
イカ等の無機質充填剤やガラス繊維などの強化剤を加え
たものである。この遮へい板本体1の周囲にはゴム状の
弾性を有し、かつ遮へい板本体1のポリプロピレンと相
溶性のある材質から形成されたシール部2が成形されて
いる。このシール部2の材質としてはポリスチレン系エ
ラストマ、またはポリオレフィン系エラストマを使用す
る。このようにシール部2として熱可塑性エラストマを
使用し従来のようにゴムを使用しないことによって加硫
作業が不要となり、この加硫作業時の高温状態がなくな
るため遮へい板本体1として高温に比較的弱いポリプロ
ピレンの採用が可能となっている。
【0013】また、シール部2にポリスチレン系エラス
トマあるいはポリオレフィン系エラストマを使用すれ
ば、遮へい板本体1を成形する際に同時にシール部2を
一体成形、つまり、2色成形が可能である。そして、こ
れらのエラストマはポリプロピレンと相溶性があるため
に成形時に同時にお互いの接合が可能であって遮へい板
本体1の周囲に強固にシール部2を接合できる。
トマあるいはポリオレフィン系エラストマを使用すれ
ば、遮へい板本体1を成形する際に同時にシール部2を
一体成形、つまり、2色成形が可能である。そして、こ
れらのエラストマはポリプロピレンと相溶性があるため
に成形時に同時にお互いの接合が可能であって遮へい板
本体1の周囲に強固にシール部2を接合できる。
【0014】また、ポリプロピレンと上記のエラストマ
とは相溶性があるため、ポリプロピレン側に接合のため
の複数の穴を開ける必要がない。ちなみに本発明案出過
程においては、遮へい板本体1としてポリプロピレンを
用いシール部2の材質としてウレタンフォームを使用す
ることを考えたが、これらの材質では相溶性がないため
遮へい板本体1に穴を開ける必要があった。また、遮へ
い板本体1として熱に強いポリアミドを使用しシール部
にゴム材料を使用することも考えたが、ポリアミドは高
価であるという問題があった。
とは相溶性があるため、ポリプロピレン側に接合のため
の複数の穴を開ける必要がない。ちなみに本発明案出過
程においては、遮へい板本体1としてポリプロピレンを
用いシール部2の材質としてウレタンフォームを使用す
ることを考えたが、これらの材質では相溶性がないため
遮へい板本体1に穴を開ける必要があった。また、遮へ
い板本体1として熱に強いポリアミドを使用しシール部
にゴム材料を使用することも考えたが、ポリアミドは高
価であるという問題があった。
【0015】図2は図1のA−A断面図であり、シール
部2が遮へい板本体1のポリプロピレンに接合した状態
を示す。また図3は空調用のケース等のシール面3にシ
ール部2が当接されたわんだ状態を示しており、その図
3のようにしてシール部2がシール面3と遮へい板本体
1との間をシールしている。
部2が遮へい板本体1のポリプロピレンに接合した状態
を示す。また図3は空調用のケース等のシール面3にシ
ール部2が当接されたわんだ状態を示しており、その図
3のようにしてシール部2がシール面3と遮へい板本体
1との間をシールしている。
【0016】なお上述の一実施例においては、内外気切
換ダンパの構成を示したが、本発明はダンパのような揺
動部材に限らず固定的に隔壁として取付けられる遮へい
板に使用することもできる。例えば自動車のコンデン
サ、つまりカーエアコン用の熱交換器を形成するコンデ
ンサの周囲の熱風のまわり込みを防止するために、コン
デンサの周囲をコンデンサの中に入った風が再びコンデ
ンサの入口側に戻らないようにするための隔壁として使
用することができる。その場合はシール部がコンデンサ
の周囲に密接し、熱風のまわり込みを防止する。
換ダンパの構成を示したが、本発明はダンパのような揺
動部材に限らず固定的に隔壁として取付けられる遮へい
板に使用することもできる。例えば自動車のコンデン
サ、つまりカーエアコン用の熱交換器を形成するコンデ
ンサの周囲の熱風のまわり込みを防止するために、コン
デンサの周囲をコンデンサの中に入った風が再びコンデ
ンサの入口側に戻らないようにするための隔壁として使
用することができる。その場合はシール部がコンデンサ
の周囲に密接し、熱風のまわり込みを防止する。
【0017】なお本発明にいう相溶性とは合成樹脂成形
を行う分野では周知のものであり、樹脂相互が互いに溶
融して一部混ざり合って接合される性質をいう。また、
エラストマとは常温付近でゴム状の弾性を有するものの
総称であり、ポリスチレン系エラストマはポリスチレン
を主成分とするエラストマである。さらに本発明の一実
施例で用いた2色成形とは1つの成形型の中で2種類の
合成樹脂を一体成形する成形方法をいう。
を行う分野では周知のものであり、樹脂相互が互いに溶
融して一部混ざり合って接合される性質をいう。また、
エラストマとは常温付近でゴム状の弾性を有するものの
総称であり、ポリスチレン系エラストマはポリスチレン
を主成分とするエラストマである。さらに本発明の一実
施例で用いた2色成形とは1つの成形型の中で2種類の
合成樹脂を一体成形する成形方法をいう。
【図1】本発明の遮へい板の一実施例を示す正面図であ
る。
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】上記一実施例の使用状態を示す模式図である。
1 遮へい板本体 2 シール部 3 シール面
Claims (2)
- 【請求項1】 合成樹脂製の遮へい板本体の周囲の少な
くとも一部に常温で弾性を有するシール部を有し、該シ
ール部がシール面に押圧されて前記遮へい板本体と前記
シール面との間から流体が漏出するのを防止する遮へい
板において、前記遮へい板本体と相溶性が良好な合成樹
脂系エラストマにて前記シール部を構成したことを特徴
とするシール部を有する遮へい板。 - 【請求項2】 前記遮へい板本体はポリプロピレンを主
成分とし、前記合成樹脂系エラストマはポリスチレン系
エラストマおよびポリオレフィン系エラストマのうちい
ずれか一方を主成分とすることを特徴とする請求項1記
載のシール部を有する遮へい板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3132689A JP3055211B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | シール部を有する遮へい板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3132689A JP3055211B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | シール部を有する遮へい板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04359745A JPH04359745A (ja) | 1992-12-14 |
JP3055211B2 true JP3055211B2 (ja) | 2000-06-26 |
Family
ID=15087236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3132689A Expired - Lifetime JP3055211B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | シール部を有する遮へい板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3055211B2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-04 JP JP3132689A patent/JP3055211B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04359745A (ja) | 1992-12-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000314 |