JP3055183B2 - 光電式煙感知器 - Google Patents

光電式煙感知器

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JP3055183B2 JP3028820A JP2882091A JP3055183B2 JP 3055183 B2 JP3055183 B2 JP 3055183B2 JP 3028820 A JP3028820 A JP 3028820A JP 2882091 A JP2882091 A JP 2882091A JP 3055183 B2 JP3055183 B2 JP 3055183B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電式煙感知器に関す
るもので、更に詳しくは点検機能付の光電式煙感知器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は光電式煙感知器の原理を示す断面
図であり、図4に示すように、光電式煙感知器は、煙を
含んだ空気を内部に流入させるが外光は内部に侵入させ
ない迷路状のラビリンスAを外周に備えている。ラビリ
ンスAで囲まれた内部空間は光学室を形成しており、光
学室壁は黒色塗装等が施され、できるだけ光が反射しな
いような処理が成されている。
【0003】前述のような光学室内には投光部Bと受光
部Cとが配設され、しかも投光部Bの投光軸と受光部C
の受光軸とが互いに略直交するように配設され、投光部
Bの投光領域Xと受光部Cの受光領域Yとが交わる検知
領域Zが光学室内に形成されるように配設されている。
【0004】従って、火災等で煙が発生して煙粒子を含
んだ空気が光学室内の検知領域Zに達すると、煙粒子が
投光部Bからの光に照射されると共に煙粒子が投光部B
からの光を乱反射し、乱反射光の一部は受光部Cに受光
される。この受光部Cに受光される乱反射光の量は煙濃
度の増加に伴って増加する。受光部Cは受光量に応じた
電気量を出力するようなもの(例えば、光電子放出によ
って物質の電気抵抗が変化する光電導効果または内部光
電効果を利用した光伝導セルやホトダイオード等が知ら
れる)になっているので、受光部Cの発生する電気量の
大きさによって煙濃度の判断ができる。
【0005】そこで、受光部Cの発生する電気量を比較
回路に導いて、受光部Cの発生する電気量が所定の電気
量以上になったとき発報する比較回路を設けたものが光
電式煙感知器である。
【0006】以上が、光電式煙感知器の原理である。と
ころで、光電式煙感知器は、ある所定の煙濃度以下では
発報してはならず(この限界値を下限濃度と言う)ある
所定の煙濃度以上では発報しなければならない(この限
界値を上限濃度と言う)と言う規格を有している。しか
し、この規格内の光電式煙感知器を出荷しても、現場で
長年使用している間に光学室壁には埃が堆積し、できる
だけ光が反射しないような処理が施された光学室壁は多
分に反射するようになったり、また、投光部Bの投光効
率が低下して投光部Bからの光が減少したりするため感
度が変化し前記規格を外れてしまい、煙濃度が下限濃度
以下であっても発報してしまったり(誤報と言う)、煙
濃度が上限濃度以上であっても発報しなかったり(失報
と言う)するようになる場合がある。
【0007】従って、現場に設置された光電式煙感知器
は定期的に感度が規格内に有るのか否かをチェックし、
正しい感度のものに取替るなり修理する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現場に
設置されている光電式煙感知器が正しい感度のものか否
かを現場でチェックするには、テスト治具から実際に下
限濃度と略等しい濃度の煙を含んだ空気を光学室内に注
入して発報しないことを確認し、また、テスト治具から
実際に上限濃度と略等しい濃度の煙を含んだ空気を光学
室内に注入して発報することを確認すると言う、煩わし
く手間のかかるチェックを必要とすると言う問題点があ
った。
【0009】本発明は、上記の問題を改善するために成
されたもので、その目的とするところは、実際に煙を注
入するようなテスト治具を必要とせず、現場で簡単に感
度チェックのできる光電式煙感知器を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するため、請求項1記載の光電式煙感知器にあっ
ては、光の反射を少なくした光学室内に投光軸と受光軸
とが交差するように投光部と受光部とを備え、投光部の
投光領域と受光部の受光領域とが交わる検知領域を前記
光学室内に形成し、受光部は検知領域の煙濃度の増加に
伴って増加する受光量を電気量の増加に変換すると共に
前記電気量が所定電気量以上になると発報する比較回路
に接続され、煙濃度が下限濃度以下では発報せず上限濃
度以上では発報し、しかも光学室壁の反射を増加して下
限濃度のとき発報するようにした場合の煙の無いときの
受光部が発生する下限無煙電気量と、投光量を低下して
上限濃度のとき発報するようにした場合の煙の無いとき
の受光部が発生する上限無煙電気量とが各々既知の光電
式煙感知器において、前記比較回路の所定電気量を前記
下限無煙電気量にする第1のスイッチと前記比較回路の
所定電気量を前記上限無煙電気量にする第2のスイッチ
とを各々設けたことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の光電式煙感知器にあって
は、光の反射を少なくした光学室内に投光軸と受光軸と
が交差するように投光部と受光部とを備え、投光部の投
光領域と受光部の受光領域とが交わる検知領域を前記光
学室内に形成し、受光部は検知領域の煙濃度の増加に伴
って増加する受光量を電気量の増加に変換すると共に前
記電気量が所定電気量以上になると発報する比較回路に
接続され、煙濃度が下限濃度以下では発報せず上限濃度
以上では発報し、しかも光学室壁の反射を増加して下限
濃度のとき発報するようにした場合の煙の無いときの受
光部が発生する下限無煙電気量と、投光量を低下して上
限濃度のとき発報するようにした場合の煙の無いときの
受光部が発生する上限無煙電気量とが各々既知の光電式
煙感知器において、前記投光部の投光量を前記下限無煙
電気量が前記比較回路の所定電気量になる分増加する第
3のスイッチと前記投光部の投光量を前記上限無煙電気
量が前記比較回路の所定電気量になる分増加する第4の
スイッチとを各々設けたことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の光電式煙感知器にあって
は、前記スイッチをリードスイッチとしたことを特徴と
する。
【0013】
【作用】上記のように構成したことにより、請求項1記
載の光電式煙感知器にあっては、煙の無い状態で第1の
スイッチを投入すると比較回路の比較の基準となる所定
電気量が既知である下限無煙電気量と略等しくなるの
で、この状態で発報しなければ該光電式煙感知器は下限
濃度以下では発報しない誤報の恐れのないものであるこ
とが判り、煙の無い状態で第2のスイッチを投入すると
比較回路の比較の基準となる所定電気量が既知である上
限無煙電気量と略等しくなるので、この状態で発報すれ
ば該光電式煙感知器は上限濃度以上では発報する失報の
恐れのないものであることが判り、該光電式煙感知器は
正常な感度内にあるものであることが判るのである。
【0014】請求項2記載の光電式煙感知器にあって
は、煙の無い状態で第3のスイッチを投入すると投光部
の投光量が増加して光学室壁で反射する乱反射光が増加
し、従って受光部の受光する受光量が増加し受光部の発
生する電気量も増加し、既知である下限無煙電気量が比
較回路の比較の基準となる所定電気量と略等しくなる分
投光部の投光量が増加するので、この状態で発報しなけ
れば該光電式煙感知器は下限濃度以下では発報しない誤
報の恐れのないものであることが判り、煙の無い状態で
第4のスイッチを投入すると投光部の投光量が増加して
光学室壁で反射する乱反射光が増加し、従って受光部の
受光する受光量が増加し受光部の発生する電気量も増加
し、既知である上限無煙電気量が比較回路の比較の基準
となる所定電気量と略等しくなる分投光部の投光量が増
加するので、この状態で発報すれば該光電式煙感知器は
上限濃度以上では発報する失報の恐れのないものである
ことが判り、該光電式煙感知器は正常な感度内にあるも
のであることが判るのである。
【0015】請求項3記載の光電式煙感知器にあって
は、前記スイッチを各々リードスイッチとしたので、ス
イッチを光電式煙感知器の内部に収納しても、磁石を近
付けることで接点を投入できるのである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の請求項1記載に係る光電式煙
感知器の一実施例を図1及び図3に基づいて詳細に説明
する。また、本発明の請求項2記載に係る光電式煙感知
器の一実施例を図2及び図3に基づいて詳細に説明す
る。
【0017】まず前記説明に先立ち図3を用いて、光電
式煙感知器の受光部Cが受光して発生する電気量に相当
する受光電流Iと煙濃度Dとの関係と、下限濃度Q及び
上限濃度Rと、下限無煙電気量に相当する下限無煙電流
2 及び上限無煙電気量に相当する上限無煙電流N3
並びに比較回路の比較の基準となる所定電気量に相当す
る基準電流Sに関して説明する。
【0018】図3において、特性線L1 は光電式煙感知
器が出荷されるときの受光電流Iと煙濃度Dとの関係を
示す特性曲線である。特性線L2は光学室壁の反射率が
増加して該光電式煙感知器の感度が鋭敏になって、これ
以下の煙濃度Dでは発報してはならない下限濃度Qでち
ょうど受光電流Iが比較回路の基準電流Sとなり発報す
るように成った光電式煙感知器の受光電流Iと煙濃度D
との関係を示す特性曲線であり、特性線L2 は設計仕様
によって決定される既知の特性曲線である。また、特性
線L3 は投光部Bの投光効率が低下して投光部Bからの
投光量が減少して、これ以上の煙濃度Dでは発報しなけ
ればならない上限濃度Rでちょうど受光電流Iが比較回
路の基準電流Sとなり発報するように成った光電式煙感
知器の受光電流Iと煙濃度Dとの関係を示す特性曲線で
あり、特性線L3 も設計仕様によって決定される既知の
特性曲線である。
【0019】従って、図3に示すように、特性線L1
特性線L2 と特性線L3 との間に位置するものとなるの
である。また、煙の存在しないときに投光部Bから投光
された光が光学室壁で乱反射して受光部Cに受光される
光によって発生する無煙電気量に相当する無煙電流は、
特性線L2 を有する光電式煙感知器ではN2 (この値を
下限無煙電流N2 と言う)となり、特性線L3 を有する
光電式煙感知器ではN 3 (この値を上限無煙電流N3
言う)となる。前述のように特性線L2 と特性線L3
は設計仕様によって決定される既知の特性曲線であるの
で、下限無煙電流N2 と上限無煙電流N3 とは共に既知
の値となり、出荷される光電式煙感知器の無煙電流は下
限無煙電流N2 と上限無煙電流N3 との間の値となる。
【0020】図1は本発明の請求項1記載に係る一実施
例の光電式煙感知器の比較回路部8を示す回路図であ
り、図1において、受光部Cの受光素子1の発生する受
光電流Iは受光増幅器2で電圧に変換され比較回路に相
当するコンパレータ3の被比較電圧入力端子に入力され
ている。
【0021】また、コンパレータ3の所定電気量に相当
する基準電圧VS (図1の回路では受光電流が一旦電圧
に変換され、その変換された電圧と基準電圧とを比較し
ている回路なので、図3の基準電流Sと同等の意味で基
準電圧VS を用いる)としては、電圧VCCを抵抗R2
一方がアースされ抵抗R2 の他方が抵抗R1 と接続され
た抵抗R1 と抵抗R2 との直列回路で、ちょうど受光素
子1の発生する受光電流Iが基準電流Sに達したとき受
光増幅器2から出力される電圧と等しい電圧が抵抗R2
に印加されるように抵抗R1 と抵抗R2 との抵抗比を適
宜決定して分圧し、抵抗R1 と抵抗R2 との接続点の電
圧が、コンパレータ3の基準電圧入力端子に入力されて
いる。
【0022】また、第1のスイッチに相当するリードス
イッチ4の一方は抵抗R1 と抵抗R 2 との接続点に接続
されると共にリードスイッチ4の他方は抵抗R3 を介し
てアースされており、第2のスイッチに相当するリード
スイッチ5の一方は抵抗R1 と抵抗R2 との接続点に接
続されると共にリードスイッチ4の他方は抵抗R4 を介
してアースされている。
【0023】なお、第1及び第2のスイッチとしてリー
ドスイッチを用いたのは、スイッチを光電式煙感知器の
内部に収納でき美観的に好ましいこと、及び、意識的に
磁石を接近させなければ投入しないのでトグルスイッチ
のように施工時に誤ってトグルスイッチを投入状態とし
そのまま放置してしまう恐れがないことによる。
【0024】この抵抗R3 の値は、リードスイッチ4が
投入されたとき、電圧VCCを抵抗R 1 、並びに、抵抗R
2 と抵抗R3 との並列回路によって分圧し、抵抗R2
印加する電圧つまりコンパレータ3の基準電圧入力端子
に入力される基準電圧VS が、受光素子1の発生する受
光電流Iがちょうど図3の下限無煙電流N2 と等しいと
き受光増幅器2から出力される電圧(下限無煙電圧VS2
と言う)と等しいくなるように設定されている。
【0025】抵抗R4 の値は、リードスイッチ5が投入
されたとき、電圧VCCを抵抗R1 、並びに、抵抗R2
抵抗R4 との並列回路によって分圧し、抵抗R2 に印加
する電圧つまりコンパレータ3の基準電圧入力端子に入
力される基準電圧VS が、受光素子1の発生する受光電
流Iがちょうど図3の上限無煙電流N3と等しいとき受
光増幅器2から出力される電圧(上限無煙電圧VS3と言
う)と等しいくなるように設定されている。
【0026】従って、本発明の請求項1記載に係る光電
式煙感知器を現場で使用している場合は、通常、磁石は
光電式煙感知器に接近させないのでリードスイッチ4,
5は各々の接点を開放しており、コンパレータ3は受光
増幅器2から出力される電圧を基準電圧VS と比較し、
もしも受光増幅器2から出力される電圧が基準電圧V S
を超えるとコンパレータ3の出力端子3aはLow からHi
ghとなり、コンパレータ3の出力端子3aと接続される
発報回路(図示せず)が発報するのである。
【0027】ところで、本発明の請求項1記載に係る光
電式煙感知器の感度が経時変化して、あまりにも鋭敏に
成り過ぎて図3の下限煙濃度Qに達しないまでに発報し
てしまうように成っていないか、また、あまりにも鈍感
に成り過ぎて図3の上限濃度Rを超しているにもかかわ
らず発報しないように成っていないかを現場でチェック
する場合には次のように簡単に行うことができる。
【0028】まず、リードスイッチ4の有る側に磁石を
近付けリードスイッチ4を投入し、このとき光電式煙感
知器が発報しなければ規格範囲を超えるような鋭敏化に
は至っていないことが判る。次に、リードスイッチ4の
有る側に位置させた磁石をリードスイッチ5のある側に
近付けリードスイッチ5を投入し、このとき光電式煙感
知器が発報すれば規格範囲を超えるような鈍感化には至
っていないことが判り、該光電式煙感知器は規格内の感
度を有する良品であることが判るのである。
【0029】図2は本発明の請求項2記載に係る一実施
例の光電式煙感知器の投光部Bの発光素子6が発光する
発光量を決定する発光回路を示す回路図であり、図2に
おいて、発光素子駆動回路7は発光電源供給端子7a、
アース端子7c及び駆動信号端子7bを各々備えてい
る。
【0030】発光電源供給端子7aには、抵抗R5 と、
リードスイッチ9と抵抗R6 との直列回路と、リードス
イッチ10と抵抗R7との直列回路とを各々並列接続し
た並列回路11の一方が接続され、また、並列回路11
の他方は発光素子6のアノードと接続され、発光素子6
のカソードはトランジスタTr1のコレクタと接続され、
トランジスタTr1のエミッタはアース端子7cに接続さ
れている。また、トランジスタTr1のベースは駆動信号
端子7bに接続されている。なお、リードスイッチ9は
第3のスイッチに相当し、リードスイッチ10は第4の
スイッチに相当している。
【0031】発光素子6は発光素子6を通過して流れる
電流値の増加と伴って発光量を増加する特性を有してい
る。また、トランジスタTr1は間欠的に発光素子6を発
光させることで発光素子6の発光に要する電力を低減す
る目的で挿入されたスイッチング素子である。従って駆
動信号端子7bからは間欠的にベース電流がトランジス
タTr1に対して注入される。
【0032】ところで、並列回路11は発光素子6を通
過して流れる電流値、つまり発光素子6の発光量を設定
するためのものであり、光電式煙感知器を通常使用する
場合はリードスイッチ9,10の各々が開放され発光素
子6は抵抗R5 で決定される発光量を発光する。このと
き、光電式煙感知器は図3に示す特性線L1 のように特
性線L2 と特性線L3 との間に位置する特性曲線を示
す。
【0033】抵抗R6 の値は、リードスイッチ9が投入
して並列回路11が抵抗R5 と抵抗R6 との並列合成抵
抗値になったとき、発光素子6の発光量が、抵抗R5
決定される発光量より、受光素子1の発生する受光電流
Iが図3の下限無煙電流N2 をちょうど基準電流Sまで
増加する分増加するような値に設定されている。従っ
て、もしも光電式煙感知器が下限煙濃度Qに達しないま
でに発報してしまう誤報の恐れの有るものになっていれ
ば、リードスイッチ9を投入したとき煙のない状態であ
っても発報する。
【0034】抵抗R7 の値は、リードスイッチ10が投
入して並列回路11が抵抗R5 と抵抗R7 との並列合成
抵抗値になったとき、発光素子6の発光量が、抵抗R5
で決定される発光量より、受光素子1の発生する受光電
流Iが図3の上限無煙電流N 3 をちょうど基準電流Sま
で増加する分増加するような値に設定されている。従っ
て、もしも光電式煙感知器が上限煙濃度Rを超えても発
報しない失報の恐れの有るものになっていれば、リード
スイッチ10を投入したとき煙のない状態で発報しな
い。
【0035】従って、本発明の請求項2記載に係る光電
式煙感知器を現場で使用している場合は、通常、磁石は
光電式煙感知器に接近させないのでリードスイッチ9,
10は各々の接点を開放しており、発光素子6は抵抗R
5 で決定される発光量を発光するので図3に示す特性線
1 のように特性線L2 と特性線L3 との間に位置する
特性曲線を示している。
【0036】そして、本発明の請求項2記載に係る光電
式煙感知器の感度が経時変化して、あまりにも鋭敏に成
り過ぎて図3の下限煙濃度Qに達しないまでに発報して
しまうように成っていないか、また、あまりにも鈍感に
成り過ぎて図3の上限濃度Rを超しているにもかかわら
ず発報しないように成っていないかを現場でチェックす
る場合には次のように簡単に行うことができる。
【0037】まず、リードスイッチ9の有る側に磁石を
近付けリードスイッチ9を投入し、このとき光電式煙感
知器が発報しなければ規格範囲を超えるような鋭敏化に
は至っていないことが判る。次に、リードスイッチ9の
有る側に位置させた磁石をリードスイッチ10の有る側
に近付けリードスイッチ10を投入し、このとき光電式
煙感知器が発報すれば規格範囲を超えるような鈍感化に
は至っていないことが判り、該光電式煙感知器は規格内
の感度を有する良品であることが判るのである。
【0038】
【発明の効果】本発明の光電式煙感知器は上記のように
構成されたものであるから、現場で使用されている光電
式煙感知器の感度が規格範囲内であるか否かのチェック
を、下限濃度の煙や上限濃度の煙を実際に光学室内に注
入するテスト治具を用いなくとも、請求項1記載の本発
明にあっては光電式煙感知器に設けた第1及び第2のス
イッチを用いて、請求項2記載の本発明にあっては光電
式煙感知器に設けた第3及び第4のスイッチを用いて手
間をかけずに簡単に実施でき、請求項3記載の本発明に
あっては、光電式煙感知器の外表面にスイッチを露出し
なくてもスイッチの投入・開放ができ美観的に好ましい
と共にスイッチを投入したまま放置する恐れのない光電
式煙感知器を提供できると言う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の本発明の光電式煙感知器である
一実施例の比較回路部を示す回路図である。
【図2】請求項2記載の本発明の光電式煙感知器である
一実施例の発光回路部を示す回路図である。
【図3】本発明の光電式煙感知器の動作を説明するため
の特性図である。
【図4】本発明の光電式煙感知器の動作原理を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
3 比較回路 4 第1のスイッチ 5 第2のスイッチ 9 第3のスイッチ 10 第4のスイッチ B 投光部 C 受光部 N2 下限無煙電気量 N3 上限無煙電気量 Q 下限濃度 R 上限濃度 S 所定電気量 X 投光領域 Y 受光領域 Z 検知領域

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の反射を少なくした光学室内に投光軸
    と受光軸とが交差するように投光部と受光部とを備え、
    投光部の投光領域と受光部の受光領域とが交わる検知領
    域を前記光学室内に形成し、受光部は検知領域の煙濃度
    の増加に伴って増加する受光量を電気量の増加に変換す
    ると共に前記電気量が所定電気量以上になると発報する
    比較回路に接続され、煙濃度が下限濃度以下では発報せ
    ず上限濃度以上では発報し、しかも光学室壁の反射を増
    加して下限濃度のとき発報するようにした場合の煙の無
    いときの受光部が発生する下限無煙電気量と、投光量を
    低下して上限濃度のとき発報するようにした場合の煙の
    無いときの受光部が発生する上限無煙電気量とが各々既
    知の光電式煙感知器において、前記比較回路の所定電気
    量を前記下限無煙電気量にする第1のスイッチと前記比
    較回路の所定電気量を前記上限無煙電気量にする第2の
    スイッチとを各々設けたことを特徴とする光電式煙感知
    器。
  2. 【請求項2】 光の反射を少なくした光学室内に投光軸
    と受光軸とが交差するように投光部と受光部とを備え、
    投光部の投光領域と受光部の受光領域とが交わる検知領
    域を前記光学室内に形成し、受光部は検知領域の煙濃度
    の増加に伴って増加する受光量を電気量の増加に変換す
    ると共に前記電気量が所定電気量以上になると発報する
    比較回路に接続され、煙濃度が下限濃度以下では発報せ
    ず上限濃度以上では発報し、しかも光学室壁の反射を増
    加して下限濃度のとき発報するようにした場合の煙の無
    いときの受光部が発生する下限無煙電気量と、投光量を
    低下して上限濃度のとき発報するようにした場合の煙の
    無いときの受光部が発生する上限無煙電気量とが各々既
    知の光電式煙感知器において、前記投光部の投光量を前
    記下限無煙電気量が前記比較回路の所定電気量になる分
    増加する第3のスイッチと前記投光部の投光量を前記上
    限無煙電気量が前記比較回路の所定電気量になる分増加
    する第4のスイッチとを各々設けたことを特徴とする光
    電式煙感知器。
  3. 【請求項3】 前記スイッチをリードスイッチとしたこ
    とを特徴とする請求項1及び請求項2記載の光電式煙感
    知器。
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