JP3054130U - 写真転写シート及び立体写真プレート - Google Patents

写真転写シート及び立体写真プレート

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JP3054130U
JP3054130U JP1998003375U JP337598U JP3054130U JP 3054130 U JP3054130 U JP 3054130U JP 1998003375 U JP1998003375 U JP 1998003375U JP 337598 U JP337598 U JP 337598U JP 3054130 U JP3054130 U JP 3054130U
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Inventor
錬太郎 西浦
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有限会社西浦塗装工業所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真等の画像に立体感を与える。 【解決手段】 延伸性のあるベースフィルムの一面に、
粘着性を有しベースフィルム2よりも柔軟性のある樹脂
を主成分とした画像保持層3を塗布する。画像保持層3
中には、電子写真法により形成したトナー画像4を保持
する。これを、凹凸加工を施したプレート5等に貼り着
ける。 【効果】 写真中の中心的な被写体を、プレート5の凹
凸で浮き上がらせ、立体感を与えることができ、写真の
装飾的価値を高めることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、絵画や写真、ポートレート等をプレートやその他の立体物に貼り着 けて、立体感のある画像を表現するのに適する、写真転写シートと立体写真プレ ートに関する。
【0002】
【従来の技術】
絵画や写真、ポートレート等は、一般に、平坦な台紙や額に貼り着けられて飾 られる。画像中に描かれた物を立体的に見せるためには、陰影等を施して工夫す る。 また、紙粘土等によりキャンパスの上に盛り上げた絵によって、立体感を増強 することも行われている。油絵は、絵の具の盛り上げにより、水彩画等に比べて 立体感がある。 一方、写真撮影された画像は、平坦な印画紙上に焼き着けられる。従って立体 感に乏しい。そこで、画像に質感を与えるために、布目のように表面加工された 印画紙も使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、記念写真はアルバムに貼り着けるほか、額等にセットして壁に飾る ことも多い。しかしながら、油絵等と比較すると立体感に乏しい故に、どうして も、装飾的な価値が低くなるという欠点がある。 本考案は、写真に立体感を与えるように凹凸を施して、装飾効果を高めること のできる写真転写シートと立体写真プレートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は次の構成から成る。 〈構成1〉 延伸性のあるベースフィルムと、このベースフィルムの一面に塗布された、粘 着性を有し、上記ベースフィルムよりも柔軟性のある樹脂を主成分とした画像保 持層と、この画像保持層中に保持された、電子写真法により形成したトナー画像 とから成る、非平面貼着用の写真転写シート。
【0005】 〈構成2〉 構成1に記載の写真転写シートにおいて、画像保持層は、水性エマルジョンに より形成されることを特徴とする、非平面貼着用の写真転写シート。
【0006】 〈構成3〉 延伸性のあるベースフィルムと、このベースフィルムの一面に塗布された、粘 着性を有し、上記ベースフィルムよりも柔軟性のある樹脂を主成分とした画像保 持層と、この画像保持層中に保持された、電子写真法により形成したトナー画像 とから成る、写真転写シートを、立体感増強用凹凸模様を形成したプレート上に 、上記画像保持層が上記凹凸模様に密着するように貼り着けたことを特徴とする 、立体写真プレート。
【0007】 〈構成4〉 構成3に記載の立体写真プレートにおいて、画像保持層は、水性エマルジョン により形成されることを特徴とする、立体写真プレート。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を具体例を用いて説明する。 〈具体例1〉 図1は、この具体例による転写シートの説明図で、(a)は写真転写シートの 斜視図、(b)は写真転写シートの主要部断面図、(c)は、写真転写シートを 非平面に貼り着けた状態の断面図である。 (a)において、この写真転写シート1は、ベースフィルム2と、画像保持層 3と、画像保持層3中に保持された、電子写真法により形成したトナー画像4と から成る、
【0009】 ベースフィルム2には、延伸性のあるものを使用する。延伸性を必要とするの は、凹凸面になじむように、皺の無いようにシートを非平面に貼り着けるけるた めである。シートが貼り着けられた後は、ベースフィルム2は、トナー画像を保 護するカバーとなる。
【0010】 このベースフィルム2の一面には、粘着性を有し、ベースフィルム2よりも柔 軟性のある樹脂を主成分としたが塗布される。粘着性を必要とするのは、後で説 明するようにトナー画像を台紙から剥ぎ取って転写することを可能にするためで ある。また、プレート等の非平面上に貼り着けた後、画像保持層3の全面が隙間 無く貼り着いて容易に剥がれない構造とするためである。柔軟性のある樹脂とし たのは、ベースフィルム2とともに凹凸面になじむように、皺の無いように貼り 着けるためである。
【0011】 図2に、トナー画像転写法の説明図を示す。 図1に示した写真転写シート1が保持する画像は、電子写真法により形成した トナー画像4から成る。一般に広く使用されている電子写真法による複写機は、 複写されるべき画像に対応するトナー画像を台紙上に転写し定着処理する。白黒 画像もカラー画像も同様である。図2に示すように、台紙7は、一般に複写機に 使用されている複写用紙でよい。トナー画像4は定着処理の際、台紙7上に熱圧 着される。
【0012】 そして、(a)に示すように、台紙7の上方に、ベースフィルム2を上にして 、画像保持層3を台紙7の方向に向けるようにして、準備をする。(b)は、そ の断面を示す。トナー画像4を台紙7とともに上記画像保持層3に押し付けると 、画像保持層3の粘着力によって、トナー画像4が台紙7上から剥ぎ取られて画 像保持層3側に転写される。その状態を(c)に示した。
【0013】 画像保持層3側に転写されたままむき出しの状態では、トナー画像4が剥がれ たり、乱れたりすることもある。そこで、転写されたトナー画像4を覆うように 薄い画像保持層3を再形成する。これにより、非平面へ貼り着ける側の全面が粘 着性を帯びるため、貼り着け強度が増す。
【0014】 以上により、この転写シート1は、非平面への貼着用に適する構造になる。非 平面としては、銅やアルミニウム製のプレート表面にプレス加工やエッチング加 工等によって凹凸処理を施したものや、花瓶、湯飲み、人形、その他、様々な立 体物の表面を挙げることができる。
【0015】 図1の(b)に示すように、例えば表面に凹凸を形成したプレート5に上記転 写シート1を貼り着けると、画像保持層3がプレート5の凹凸面に密着して、ト ナー画像4を保持するとともに、その外表面をベースフィルム2が覆って補強す る。これにより、トナー画像に凹凸が施されるから、矢印6方向から見た場合に 、トナー画像が立体的に見える。 また、様々な、非平面にこの転写シート1を貼り着けた場合に、非平面とペー スフィルム2との間を画像保持層3が満たして隙間を作らないので、気泡等の発 生によって、美観を損ねたり、機械的に弱い部分を生じさせない。
【0016】 なお、画像保持層3を水性エマルジョンにより形成すると、転写シート1をプ レート等に貼着した後、乾燥工程で気泡等を生じ難い。また、水性エマルジョン ならば、有機溶剤を使用しないので、トナー画像4やベースフィルム2等の材料 に悪影響を及ぼさない。例えばカラー写真を複写して得たトナー画像は、3色の トナー粒が精密に配列されて各部の色合いを表現している。有機溶剤は、このト ナー粒を溶かして、画質を劣化させてしまうことがある。水性エマルジョンによ る画像保持層3とすれば、こうした問題を避けることができる。なお、画像保持 層3に含まれた水分は、乾燥工程で、ゆっくりとベースフィルム2を透過して蒸 発していく。
【0017】 実施例として、水性エマルジョン付きベースフィルムに「日本加工製紙株式会 社製 ONETAK(ワンタック)ES08「透明」」を使用した。このフィル ムは、ベースフィルム上に粘着性の水性エマルジョン層を全面に塗布したもので 、台紙からトナー像を剥ぎ取るのに十分な粘着性を有する。 なお、粘着性の水性エマルジョン層に付着したトナー像を保護するために、「 昭和高分子株式会社製 ポリゾール PSA SE−4100」を刷毛塗りして 薄い保護膜を形成した。
【0018】 〈具体例1の効果〉 以上の転写シートは、電子写真方式により複写した写真画像を非平面上に容易 に皺が生じないように貼り着けることができるので、器具や壁面等の様々な箇所 に写真を貼り着けることが可能になる。
【0019】 〈具体例2〉 上記のような転写シートは、非平面への貼着用に適している。この具体例では 、人物や風景の写真を凹凸模様を施したプレートに貼り着ける例を説明する。こ のプレートには、その画像の立体感を増強するように凹凸模様を形成する。 例えば人物の写真の場合には、人物の部分を背景の部分より浮き上がらせるよ うにプレートを凹凸加工して、立体感を増強する。建物を含む風景画のような場 合には、建物の部分を背景の部分より浮き上がらせるように凹凸加工する。
【0020】 図3には、そのようなプレートの説明図を示す。 図(a)に示すプレート5の平面図には、図1に示したトナー画像4に描かれ た建物の輪郭に相当する凹凸模様8が形成されている。図には、この凹凸模様8 を破線で示した。プレート5に銅板を使用した場合には、凹凸模様8は、例えば エッチングやプレス加工により形成される。 プレート5にプラスチック板を使用する場合には、インジェクションにより任 意の凹凸を形成できる。
【0021】 図3(b)は、(a)のA−A線に沿うプレート5の断面を示し、ここには強 調すべき被写体が存在しないから平坦な形状になっている。(c)は、(a)の B−B線に沿うプレート5の断面を示し、建物部分を浮き上がらせるように建物 部分が盛り上げられている。(d)は、(a)のC−C線に沿うプレート5の断 面を示し、建物の入り口の部分に立体感を与えるように、凹みを付けている。 以上の構成のプレート5に対して、図1を用いて説明をした写真転写シート1 を貼り着ける。画像保持層3をプレート5の凹凸模様に密着するように貼り着け ると、最外層をベースフィルム2が覆い、全体を補強する。こうして、立体写真 プレートができる。
【0022】 なお、トナー画像4は、どのような画像を複写して得たものでもよい。例えば カラー写真を複写したものを使用すれば、写真に立体感を与えることができる。 また、油絵などの絵画を複写したものを使用して、油絵の凹凸を真似たプレート 5に貼り着ければ、もとの油絵の凹凸まで似せた複製を作ることもできる。
【0023】 〈具体例2の効果〉 以上のように、凹凸模様を施したプレート上に写真を貼り着けることにより、 写真中の中心的な被写体を浮き上がらせて立体感を与えることができる。これに より、写真の装飾的価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1による転写シートの説明図で、(a)
は写真転写シートの斜視図、(b)は写真転写シートの
主要部断面図、(c)は、写真転写シートを非平面に貼
り着けた状態の断面図である。
【図2】トナー画像転写法の説明図である。
【図3】(a)はプレートの平面図、(b)は(a)の
A−A線に沿うプレートの断面図、(c)は(a)のB
−B線に沿うプレート5の断面図、(d)は(a)のC
−C線に沿うプレート5の断面図である。
【符号の説明】
1 写真転写シート 2 ベースフィルム 3 画像保持層 4 トナー画像 5 プレート

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 延伸性のあるベースフィルムと、 このベースフィルムの一面に塗布された、粘着性を有
    し、前記ベースフィルムよりも柔軟性のある樹脂を主成
    分とした画像保持層と、 この画像保持層中に保持された、電子写真法により形成
    したトナー画像とから成る、 非平面貼着用の写真転写シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の写真転写シートにおい
    て、 画像保持層は、水性エマルジョンにより形成されること
    を特徴とする、 非平面貼着用の写真転写シート。
  3. 【請求項3】 延伸性のあるベースフィルムと、このベ
    ースフィルムの一面に塗布された、粘着性を有し、前記
    ベースフィルムよりも柔軟性のある樹脂を主成分とした
    画像保持層と、この画像保持層中に保持された、電子写
    真法により形成したトナー画像とから成る、写真転写シ
    ートを、 立体感増強用凹凸模様を形成したプレート上に、 前記画像保持層が前記凹凸模様に密着するように貼り着
    けたことを特徴とする、 立体写真プレート。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の立体写真プレートにお
    いて、 画像保持層は、水性エマルジョンにより形成されること
    を特徴とする、 立体写真プレート。
JP1998003375U 1998-05-19 1998-05-19 写真転写シート及び立体写真プレート Expired - Lifetime JP3054130U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013035265A (ja) * 2010-09-09 2013-02-21 Japan Plants Co Ltd 立体写真、立体画像及び立体商品の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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