JP3053766B2 - 非帯電性複合発泡ポリスチレンシート及びこのシートを用いて成形して成る断熱容器 - Google Patents

非帯電性複合発泡ポリスチレンシート及びこのシートを用いて成形して成る断熱容器

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JP3053766B2
JP3053766B2 JP8086094A JP8609496A JP3053766B2 JP 3053766 B2 JP3053766 B2 JP 3053766B2 JP 8086094 A JP8086094 A JP 8086094A JP 8609496 A JP8609496 A JP 8609496A JP 3053766 B2 JP3053766 B2 JP 3053766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非帯電性複合発泡
ポリスチレンシート及びこのシートを用いて成形して成
る断熱容器に関する。
【0002】
【従来の技術】複合発泡ポリスチレンシートは、熱湯を
注ぐ即席麺或いは即席みそ汁用等の断熱容器として、或
いは衝撃緩衝性を特徴とするエレクトロニクス製品の包
装材等として一般に使用されているが、高い帯電性を有
する。そこで、断熱容器の場合には、成形或いは自動充
填時の静電トラブル対策、或いは静電気が作用して付着
する埃対策として、成形原料中に大量の帯電防止剤を添
加するか、表面塗布が行われている。
【0003】しかし、帯電防止剤を大量に添加した場
合、この帯電防止剤がブリードして食品衛生上の問題が
発生することから、添加量は少量でなければならず、一
方、少量の添加の場合には効果が激減するという問題が
ある。又、表面塗布の場合には、直接食品が帯電防止剤
に接触するという問題がある。
【0004】そこで、従来は、容器の原料に帯電防止剤
を添加することを止め、その代わりに、即席麺等を充填
した容器全体を外から帯電防止剤を添加したポリエチレ
ンフィルム等を用いてラッピングする方法が一般にとら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のように
容器をラッピングする方法においては、次のような欠点
がある。 a.即席麺等を充填する前の容器の成形工程時、或いは
充填時に発生して帯電している静電気トラブルを解消で
きない。 b.ラッピングする前の成形容器には静電気の作用で空
気中の埃、雑菌類が付着する。 c.帯電防止剤を添加したラッピングフィルムを使用し
た場合、コスト高になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記a〜cに
記述した欠点を有しない発泡ポリスチレンシート及び断
熱容器を提供するのが目的であって、その構成は次のと
おりである。
【0007】発泡ポリスチレンシートとポリスチレンフ
ィルムとの中間層に、メチルメタクリ レートとアクリル
酸とジメチルアミノエチルメタクリレート塩化物であっ
て、4級アンモニウム塩基を側鎖にもつアクリル共重合
物層を設けてなる非帯電性複合発泡ポリスチレンシー
ト。
【0008】2. 前記1記載のアクリル共重合物組成
で4級化物を除くその他のアクリルモノマーとして、メ
タクリル酸とアルキルアクリレート及び末端に重合性二
重結合をもつビニル化合物の少なくとも1種以上から成
るアクリル共重合物であるところの非帯電性複合発泡ポ
リスチレンシート。
【0009】3.発泡ポリスチレンシートとポリスチレ
ンフィルムとの中間層に、メチルメタクリレートとアク
リル酸とジメチルアミノエチルメタクリレート塩化物で
あって、4級アンモニウム塩基を側鎖にもつアクリル共
重合物層を設けてなる非帯電性複合発泡ポリスチレンシ
ートにて成形した断熱容器。
【0010】4.前記3記載の断熱容器は、アクリル共
重合物組成で4級化物を除くその他のアクリルモノマー
として、メタクリル酸とアルキルアクリレート及び末端
に重合性二重結合をもつビニル化合物の少なくとも1種
以上から成るアクリル共重合物層を設けて成ることを特
徴とする断熱容器。
【0011】
【作用】非帯電性複合発泡ポリスチレンシートは、包装
材として使用する場合には、被包装物に合わせて裁断し
たり、袋状等に加工して使用される。断熱容器として使
用される場合には、例えば公知の圧空、真空成形法によ
り成形を行う。包装材及び断熱容器は、4級アンモニウ
ム塩基を側鎖にもつアクリル共重合物層の作用により、
帯電が阻止される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る非帯電性複合発泡ポ
リスチレンシートは、押出成形する発泡ポリスチレンシ
ートに4級アンモニウム塩基を側鎖にもつアクリル樹脂
を溶融接着しながら、さらにポリスチレンフィルムを熱
圧着して複合することにより製造するか、4級アンモニ
ウム塩基を側鎖にもつアクリル樹脂の溶融接着を省略し
て、直接ポリスチレンフィルムを熱圧着して製造するか
のいずれかで形成することが可能である。これら複合シ
ートにおいて、製造工程中に中間層の本発明の上記アク
リル共重合物層を挿入する方法は、スチレン及びアクリ
ル酸及びアクリルエステル共重合物を混合した組成液を
調整し、これをポリエスチレンフィルムにコートして複
合発泡ポリスチレンに熱圧着する方法、或いは予め熱圧
着するポリスチレンフィルムの圧着面にコートし、その
上からさらにポリスチレンフィルム用印刷インキ或いは
インキメジュウムをコートしたポリスチレンフィルムを
上記熱圧着することにより達成することができる。上記
の本発明シートは、従来法の複合PSPシートとは全く
異なるシート両面に非帯電性能を有するもので、容器製
造の2次加工工程中での静電気発生による種々のトラブ
ルがなく、製造された容器(例えば圧空成形容器或いは
真空成形容器)の内側及び外側表面で非帯電性能を示す
ものである。
【0013】[実施例1] 図1は非帯電性複合発泡ポリスチレンシートの断面を示
し、符号の1は非帯電性複合発泡ポリスチレンシートで
あって、このシート1は、発泡ポリスチレン層2と、印
刷面3と、4級アンモニウム塩基を側鎖にもつアクリル
共重合物層4と、ポリスチレンフィルム層5とから成
り、包装材料或いは圧空、真空材料として用いられる。
【0014】[実施例2] 図2、図3は実施例1に係るシートを用いて、即席麺用
断熱容器を成形した実施例であって、10は成形容器、
11は即席麺、12はアルミフィルムを主体とした蓋材
である。この容器10は圧空成形法により成形されたも
のである。但し、真空成形法により成形することも可能
である。
【0015】[実施例3] この実施例図4は、発泡ポリスチレンを原料として発泡
成形した容器20の外面にアンモニウム塩基を側鎖にも
つアクリル共重合物層21をコーティングし、この表面
に印刷層22を形成したものである。但し、容器20は
射出成形法により成形することも可能である。上記実施
例1、2、3において、アクリル共重合物層は何れもド
ライ厚で0.2ミクロン程度である。
【0016】次に、本発明に用いられている4級アンモ
ニウム塩基を側鎖にもつアクリル共重合物について説明
する。これは、メチルメタクリレートとアクリル酸とジ
メチルアミノエチルメタクリレート塩化物のモノマー組
成で、固形分30%の共重合物のIPA/水混合溶液を
作成し、この共重合物溶液に2官能のジエチレングリコ
ールのジグリシジールエーテルを共重合物溶液に対して
5重量%添加し、さらにエポキシ硬化剤として2−メチ
ルエミダゾールを1.5重量%添加混合し、この混合組
成物にスチレン(35重量%)−アクリル酸(5重量
%)−アクリルエステル(60重量%)から成る共重合
水性エマルジョン(固形分=35%)を25重量%添加
した組成液に調整したものであって、これをポリスチレ
ンフィルムの塗付液とした。
【0017】そして、この塗付液を25ミクロンのポリ
スチレン(以下PSという)フィルム面(コロナ処理
面)にグラビアロールにてドライ厚0.6〜1.0ミク
ロンにコートし、80℃にて加熱乾燥後、ロール状に巻
き取り、24時間エージングしたPSフィルムを作成
し、これを100ミクロンのハイインパクトポリスチレ
ン(HIPS)を2ミリ厚の発泡ポリスチレン(EP
S)シートに溶融ラミネートし、このラミネートEPS
シートのHIPS面上に上記塗工PSフィルムの塗工面
を加熱圧着することにより熱溶融して複合発泡PSシー
ト(PSPシート)を作成し、このPSPシートを用い
て通常の圧空成形あるいは真空成形法で即席麺などの断
熱包装容器を成形する。本発明のPSPシートおよびP
SPS成形品の非帯電性能は表1に示す通りであった。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のように緩衝或いは断熱を
目的として使用される発泡ポリスチレンシート又はこの
成形容器において、表面摩擦帯電圧(kv)を0.0〜
0.2にすることができる。
【0020】よって、エレクトロニクス製品等の静電気
トラブル防止を目的とした包装材として、或いは、即席
麺等のような断熱容器における静電気に起因する埃、雑
菌類の付着防止対策に効果がある。又、本発明の場合、
両面において非帯電性を有するため、容器の製造工程中
において静電気トラブルの防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートの説明図。
【図2】本発明に係るシートを用いて即席麺用断熱容器
を成形した状態の説明図。
【図3】図2においてA部分の拡大断面図。
【図4】実施例3の説明図。
【符号の説明】
1 非帯電性複合発泡ポリスチレンシート 2 発泡ポリスチレン層 3 印刷面 4 アクリル共重合物層 5 ポリスチレンフィルム層 10 成形容器 11 即席麺 12 蓋材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡ポリスチレンシートとポリスチレン
    フィルムとの中間層に、メチルメタクリレートとアクリ
    ル酸とジメチルアミノエチルメタクリレート塩化物であ
    って、4級アンモニウム塩基を側鎖にもつアクリル共重
    合物層を設けてなる非帯電性複合発泡ポリスチレンシー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクリル共重合物組成で
    4級化物を除くその他のアクリルモノマーとして、メタ
    クリル酸とアルキルアクリレート及び末端に重合性二重
    結合をもつビニル化合物の少なくとも1種以上から成る
    アクリル共重合物であるところの非帯電性複合発泡ポリ
    スチレンシート。
  3. 【請求項3】 発泡ポリスチレンシートとポリスチレン
    フィルムとの中間層に、メチルメタクリレートとアクリ
    ル酸とジメチルアミノエチルメタクリレート塩化物であ
    って、4級アンモニウム塩基を側鎖にもつアクリル共重
    合物層を設けてなる非帯電性複合発泡ポリスチレンシー
    トにて成形した断熱容器。
  4. 【請求項4】 請求項記載の断熱容器は、アクリル共
    重合物組成で4級化物を除くその他のアクリルモノマー
    として、メタクリル酸とアルキルアクリレート及び末端
    に重合性二重結合をもつビニル化合物の少なくとも1種
    以上から成るアクリル共重合物層を設けて成ることを特
    徴とする断熱容器。
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