JP3053551U - 融雪屋根材及び融雪屋根構造 - Google Patents
融雪屋根材及び融雪屋根構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 融雪屋根材は金属屋根材、太陽電池モジュー
ル及び発熱ヒータの三部材が一体に形成されてなるの
で、融雪屋根材の敷設作業を容易に行うことができると
共に建築現場における敷設作業性を高めることができ
る。 【解決手段】 金属板葺き用の金属屋根材1の表面に太
陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュール2
を固着すると共に裏面に太陽電池モジュールに電気的に
接続され薄膜状の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シート
状に形成された発熱ヒータ3を固着してなる。
ル及び発熱ヒータの三部材が一体に形成されてなるの
で、融雪屋根材の敷設作業を容易に行うことができると
共に建築現場における敷設作業性を高めることができ
る。 【解決手段】 金属板葺き用の金属屋根材1の表面に太
陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュール2
を固着すると共に裏面に太陽電池モジュールに電気的に
接続され薄膜状の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シート
状に形成された発熱ヒータ3を固着してなる。
Description
【0001】
本考案は例えば家屋等の建築物や構築物の金属板葺き屋根に用いられる融雪屋 根材及び融雪屋根構造に関するものである。
【0002】
従来この種の屋根融雪にあっては、金属屋根材を現場作業により屋根構成部材 上に敷設すると共にこの金属屋根材の下方位置に例えばアルミ箔、アルミ薄板、 銅箔、銅薄板、ステンレス薄板等の薄膜状の電熱材を可撓変形性を有する合成樹 脂からなる絶縁材で被覆してなる厚さ0.2mm乃至0.5mm程度のシート状 の発熱ヒータを敷設したり、又、温水や加熱不凍液を通過させる加熱液体管を備 えた断熱材を敷設し、更に、金属屋根材上に市販の太陽光を電気エネルギーに変 換する太陽電池パネルを取付け、太陽電池パネルからの給電により発熱ヒータや 他の電気機器を駆動させ、発熱ヒータの熱やボイラーによる加熱液体管を通過す る加熱液体からの熱により屋根材上の雪を溶融除去するようにしている。
【0003】
しかしながら上記従来構造の場合、金属屋根材及び太陽電池パネルの敷設作業 は、個々に建築現場においてなされることも相俟って、大変な労力及び作業時間 が掛かり、屋根作業故にそれだけ危険性も伴う作業となり、又、太陽電池パネル を屋根上に取り付けるための特別な架台を必要とすると共に家屋としての美観を 損ねることがあるという不都合を有している。
【0004】
本考案はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本考案のうち で、請求項1記載の考案は、ゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄熱層上に 配置され、金属板葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エネルギーに変換す る太陽電池モジュールを固着すると共に裏面に該太陽電池モジュールに電気的に 接続され薄膜状の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シート状に形成された発熱ヒー タを固着し、該金属屋根材、太陽電池モジュール及び発熱ヒータの三部材を一体 に形成してなることを特徴とする融雪屋根材にある。
【0005】 又、請求項2記載の考案は、上記発熱ヒータには長手方向に亙って複数個の融 雪ゾーンが区画形成され、上記電熱材は該融雪ゾーン毎に発熱ヒータの長手方向 両縁に配置された一対の主電熱材及び融雪ゾーン毎に該両主電熱材の間につづら 折り状に配置された副電熱材からなり、該隣る融雪ゾーンに配置された一対の主 電熱材はそれぞれ相互に接続され、該発熱ヒータは各融雪ゾーンの境部分で切離 自在に形成されると共に各切離端部に各主電熱材の接続端部を露呈可能な剥離部 を形成したことを特徴とするものであり、又、請求項3記載の考案は、上記蓄熱 層に遠赤外線放射物質を配合してなることを特徴とするものである。
【0006】 又、請求項4記載の考案は、加熱液体管を備える断熱材上に配置され、金属板 葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュ ールを固着して金属屋根材及び太陽電池モジュールの二部材を一体に形成してな ることを特徴とする融雪屋根材にある。
【0007】 又、請求項5記載の考案は、請求項1、2又は3記載の融雪屋根材を敷設して なることを特徴とする融雪屋根構造にあり、又、請求項6記載の考案は、請求項 4記載の融雪屋根材を敷設してなることを特徴とする融雪屋根構造にある。
【0008】
図1乃至図15は本考案の実施の形態例を示し、図1乃至図8は金属板葺き屋 根に適用した融雪屋根材の実施の第一形態例、図9乃至図13は第一形態例の融 雪屋根材を適用した融雪屋根構造の実施の第一形態例、図14は融雪屋根材及び 融雪屋根構造の実施の第二形態例、図15は融雪屋根材及び融雪屋根構造の実施 の第三形態例である。
【0009】 図1乃至図8において、この融雪屋根材Mは、金属板葺き用の金属屋根材1の 表面に太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュール2を固着すると共 に裏面に太陽電池モジュール2に電気的に接続されたシート状の発熱ヒータ3を 固着して金属屋根材1、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3の三部材を、予 め工場内において、一体に形成してなるものである。
【0010】 この場合、金属屋根材1の長手方向両辺縁にはぜ接合用の立ち上げ部分1a・ 1aが形成されている。
【0011】 又、太陽電池モジュール2は、この場合図4の如く、薄い金属基板上にアモル ファスシリコン膜を積層してなる太陽電池セル2aが用いられ、全体は軽量かつ フレキシブルであって、厚さは約8mm程度のものが用いられ、一枚の金属屋根 材1に長さに応じて一個又複数個固着され、両端部裏面にそれぞれ正極端子2b 及び負極端子2cが突設され、この太陽電池モジュール2を、予め工場内におい て、金属屋根材1の表面に接着手段により接着固定するように構成している。勿 論他の構造の太陽電池セルを用いてもよい。
【0012】 又、発熱ヒータ3は、この場合図5乃至図8の如く、アルミ箔からなる薄膜状 の電熱材4を透明ポリエチレン樹脂からなる絶縁材5で被覆して全体として厚さ が0.2mm乃至0.5mm程度の長尺シート状に形成され、この発熱ヒータ3 を、予め工場内において、金属屋根材1の裏面に接着手段により接着固定するよ うに構成している。尚、この発熱ヒータ3の表面にフッ素樹脂加工を施すことも ある。
【0013】 又、この場合上記発熱ヒータ3には長手方向に亙って複数個の融雪ゾーンZ1 ・Z2・・・ZN-1・ZNが区画形成され、上記電熱材4は融雪ゾーンZ1・Z2・ ・・ZN-1・ZN毎に発熱ヒータ3の長手方向両縁に配置された一対の主電熱材4 a・4a及び融雪ゾーンZ1・Z2・・ZN-1・ZN毎に両主電熱材4a・4aの間 につづら折り状に配置された副電熱材4bからなり、隣る各融雪ゾーンZ1とZ2 、・・・、ZN-1・ZNに配置された一対の主電熱材4a・4aはそれぞれ相互に 接続され、発熱ヒータ3の各融雪ゾーンには上記金属屋根材1に形成された逃げ 穴1bを介して上記端子2b・2cが突出する逃げ穴3aが形成され、この逃げ 穴3aを避けて副電熱材4bが形成され、発熱ヒータ3は各融雪ゾーンの境部分 に切取目安線Sが印刷形成されて鋏等により切離自在に形成され、この場合、各 融雪ゾーンZ1・Z2・・・ZN-1・ZNの両縁に配置された各主電熱材4a・4a は切取目安線Sに至る手前で中央に向けて折れ、中央部分において内方に折れた のちに再びコ状に折れ、隣る融雪ゾーンの各主電熱材4a・4aも同様に折れて 形成され、さらに融雪ゾーンZ1及びZN両端部においても、主電熱材4a・4a は同様に折れて形成され、この主電熱材4a・4aは切取目安線Sの位置を介し て接続され、しかして、金属屋根材1の長さに応じて、図8の如く、切取目安線 Sから切離すると共に電気的接続すべき切離端部Cの絶縁材5を切り取り、この 両切離端部Cには主電熱材4a・4aの接続端部Tを露呈可能な剥離部Gに形成 され、剥離部Gの剥離可能な絶縁材5を剥離することにより主電熱材4a・4a の接続端部Tが露呈し、接続端部Tにリード線を接続し、各融雪ゾーンの副電熱 材4bには主電熱材4a・4aを介して給電されるように構成されている。
【0014】 又、この場合、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3は、図示省略の制御器 に接続され、制御器には電力会社からの商用電力及び第二融雪電力系統も接続さ れ、太陽電池モジュール2からの発電電力が曇りや雨の天候時、夜間等において 不足の場合には電力会社からの商用電力や第二融雪電力を購入し、しかして、太 陽電池モジュール2からの発電電力及び又は商用電力や第二融雪電力系統からの 購入電力の併用給電により発熱ヒータ3に給電するように構成されていると共に 太陽モジュール2からの発電量が消費量を上回った場合にはその余剰発電電力を 電力会社に販売するように構成されている。
【0015】 図9乃至図13は上記融雪屋根材Mを用いた金属板葺き屋根の融雪屋根構造の 実施の形態例を示し、この場合、屋根構成部材としての、たる木6上に野地板7 を釘打ち固定し、野地板7上に防水シート8を敷設し、防水シート8上に石膏ボ ードやウレタンフォーム、発泡材等からなる断熱材9を敷設し、そして、この断 熱材9上にゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄熱層10を形成し、この蓄 熱層10内にセラミックスの一種としての遠赤外線放射物質を配合することもあ り、この蓄熱層10上に上記融雪屋根材Mを複数個上下並列状に敷設し、これら 隣る金属屋根材1の立ち上げ部分1a・1aをはぜ接合して屋根工事を行うと共 に各太陽電池モジュール2の正極端子2bと隣る太陽電池モジュール2の負極端 子2cとを順次リード線Qにより接続し、かつ各発熱ヒータ3の主電熱材4a・ 4aの接続端部Tと隣る主電熱材4a・4aの接続端部Tとをリード線により電 気的に接続して電気工事を行うように構成している。
【0016】 この実施の第一形態例の融雪屋根材及び融雪屋根構造においては、金属屋根材 1、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3の三部材を一体に形成してなる融雪 屋根材Mを予め工場内において製作し、建築現場において、例えば複数個の融雪 屋根材Mを屋根Kの勾配に沿って並列状に屋根構成部材上に敷設すると共に各太 陽電池モジュール2及び各発熱ヒータ3とを電気的に接続して電気工事を行うこ とになり、よって、太陽電池モジュール2は太陽光を電気エネルギーに変換し、 その太陽電池モジュール2からの発電電力又は、曇りや雨の天候時、夜間等の電 力不足の場合には電力会社からの第二融雪電力や商用電力としての購入電力のい ずれかに選択して給電制御される併用給電により発熱ヒータ3が発熱し、この際 、発電量が消費量を上回り、その余剰発電電力は電力会社に販売することができ 、これら併用系統の給電により発熱ヒータ3の熱は面状に金属屋根材1に伝わり 、金属屋根材1及び太陽電池モジュール2上の積雪を溶融して除去することにな り、融雪屋根材Mは金属屋根材1、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3の三 部材が一体に形成されてなるので、融雪屋根材Mの敷設作業を容易に行うことが できると共に建築現場における敷設作業性を高めることができ、しかも発熱ヒー タ3は金属屋根材1に固着されているので、金属屋根材1と発熱ヒータ3との密 着性が高まり、発熱ヒータ3の熱の金属屋根材1への伝熱性が高まり、それだけ 融雪効率を向上することができ、更に、太陽電池モジュール2も金属屋根材1に 固着されているので、太陽電池を屋根上に取り付けるための特別な架台が不要と なると共に家屋としての美観を損ねることを防ぐことができ、更にこの場合、融 雪屋根材Mの下方位置にゴム及びアスファルトからなる蓄熱層10を敷設してい るから、発熱ヒータ3からの熱が下方に無駄に伝達されることを防ぐことができ ると共にその蓄熱作用により熱効率を高めることができ、しかも、発熱ヒータ3 は薄膜状の電熱材4を絶縁材5で被覆して長尺シート状に形成されているから、 電熱材4の経年変化による劣化を防ぐことができ、使用の耐久性を高めることが できる。
【0017】 又、この場合、上記発熱ヒータ3には長手方向に亙って複数個の融雪ゾーンZ 1 ・Z2・・・ZN-1・ZNが区画形成され、上記電熱材4は融雪ゾーンZ1・Z2・ ・・ZN-1・ZN毎に発熱ヒータ3の長手方向両縁に配置された一対の主電熱材4 a・4a及び融雪ゾーンZ1・Z2・・ZN-1・ZN毎に両主電熱材4a・4aの間 につづら折り状に配置された副電熱材4bからなり、隣る各融雪ゾーンZ1とZ2 、・・・、ZN-1・ZNに配置された一対の主電熱材4a・4aはそれぞれ相互に 接続され、発熱ヒータ3は各融雪ゾーンの境部分に切取目安線Sが印刷形成され て鋏等により切離自在に形成されると共に各切離端部Cに各主電熱材4a・4a の接続端部Tを露呈可能な剥離部Gを形成しているから、金属屋根材1の長さに 応じて、各融雪ゾーンの境部分で切り離すことができ、そして、両切離端部Cの うちの一方又は他方の電気的接続すべき側の切離端部Cにおいて、剥離部Gの絶 縁材5を剥離することにより主電熱材4a・4aの接続端部Tを露呈させること ができ、他の発熱ヒータ3を接続することもでき、敷設の融通性を高めることが できると共に融雪効率を高めることができ、経済性を高めることができる。
【0018】 又、上記蓄熱層10内にセラミックスの一種としての遠赤外線放射物質を配合 することにより、蓄熱作用に加えて、熱効率を高めることができる。
【0019】 図14は融雪屋根材及び融雪屋根構造の実施の第二形態例を示し、この場合、 上記第一形態例において示されているゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄 熱層10を配置施工を削除し、断熱材9上に上記融雪屋根材Mを複数個上下並列 状に敷設して構成している。
【0020】 この実施の第二形態例にあっては、ゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄 熱層10による蓄熱作用は得ることができないが、融雪屋根材Mの下方位置の断 熱材9の存在により発熱ヒータ3からの熱が下方に無駄に伝達されることを防ぐ ことができ、その効果を除いて、ほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0021】 又、図15は融雪屋根材及び融雪屋根構造の実施の第三形態例を示し、この場 合、金属板葺き用の金属屋根材1の表面に太陽光を電気エネルギーに変換する太 陽電池モジュール2を固着して金属屋根材1及び太陽電池モジュール2の二部材 を一体に形成してなる融雪屋根材Nを、予め工場内において、形成してなるもの であり、上記第一形態例の融雪屋根材Mで示された発熱ヒータ3は削除し、その 代わりに、上記断熱材9に配置凹部9aを形成し、配置凹部9a内に加熱液体管 11を配置施工し、加熱液体管11内に図示省略のボイラー等より加熱水や加熱 不凍液などの加熱液体を通過させ、加熱液体の熱を融雪屋根材Nに伝えて融雪屋 根材N上の雪を溶かすように構成している。尚、この第三形態例中のゴム及びア スファルトの混合物からなる蓄熱層10を削除し、断熱材9に融雪屋根材Nを配 置施工することもある。
【0022】 この実施の第三形態例にあっては、上記発熱ヒータ3及び蓄熱層10がもたら す作用効果を除いて、上記第一形態例とほぼ同様な作用効果を得ることができる と共に発熱ヒータ3に代えて加熱液体管11を用いるので電力消費を抑制するこ とができる。
【0023】 尚、本考案は上記実施の形態例に限られるものではなく、太陽電池モジュール 及び発熱ヒータ、加熱液体管11の構造や配置、金属屋根材と太陽電池モジュー ルと発熱ヒータとの三部材一体化の固着手段や金属屋根材と太陽電池モジュール との二部材一体化の固着手段は適宜選択され、例えば両面接着テープを用いるこ ともでき、その他、大きさや形態等は適宜変更して設計される。
【0024】
本考案は上述の如く、請求項1又は5記載の考案にあっては、金属屋根材、太 陽電池モジュール及び発熱ヒータの三部材を一体に形成してなる融雪屋根材を予 め工場内において製作し、建築現場において、例えば複数個の融雪屋根材を屋根 の勾配に沿って並列状に屋根構成部材上に敷設すると共に各太陽電池モジュール 及び各発熱ヒータとを電気的に接続して電気工事を行うことになり、よって、太 陽電池モジュールは太陽光を電気エネルギーに変換し、その太陽電池モジュール からの発電電力や第二融雪電力、商用電力により発熱ヒータが発熱し、発熱ヒー タの熱は面状に金属屋根材に伝わり、金属屋根材及び太陽電池モジュール上の積 雪を溶融して除去することになり、融雪屋根材は金属屋根材、太陽電池モジュー ル及び発熱ヒータの三部材が一体に形成されてなるので、融雪屋根材の敷設作業 を容易に行うことができると共に建築現場における敷設作業性を高めることがで き、しかも発熱ヒータは金属屋根材に固着されているので、金属屋根材と発熱ヒ ータとの密着性が高まり、発熱ヒータの熱の金属屋根材への伝熱性が高まり、そ れだけ融雪効率を向上することができ、更に、太陽電池モジュールも金属屋根材 に固着されているので、太陽電池を屋根上に取り付けるための特別な架台が不要 となると共に家屋としての美観を損ねることを防ぐことができ、更にこの場合、 融雪屋根材の下方位置にゴム及びアスファルトからなる蓄熱層を敷設しているか ら、発熱ヒータからの熱が下方に無駄に伝達されることを防ぐことができると共 にその蓄熱作用により熱効率を高めることができ、しかも、発熱ヒータは薄膜状 の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シート状に形成されているから、電熱材の経年 変化による劣化を防ぐことができ、使用の耐久性を高めることができる。
【0025】 又、請求項2記載の考案にあっては、上記発熱ヒータには長手方向に亙って複 数個の融雪ゾーンが区画形成され、上記電熱材は融雪ゾーン毎に発熱ヒータの長 手方向両縁に配置された一対の主電熱材及び融雪ゾーン毎に両主電熱材の間につ づら折り状に配置された副電熱材からなり、隣る各融雪ゾーンに配置された一対 の主電熱材はそれぞれ相互に接続され、発熱ヒータは各融雪ゾーンの境部分で切 離自在に形成されると共に各切離端部に各主電熱材の接続端部を露呈可能な剥離 部を形成しているから、金属屋根材の長さに応じて、各融雪ゾーンの境部分で切 り離すことができ、そして、両切離端部のうちの一方又は他方の電気的接続すべ き側の切離端部において、剥離部の絶縁材を剥離することにより主電熱材の接続 端部を露呈させることができ、他の発熱ヒータを接続することもでき、それだけ 敷設の融通性を高めることができると共に融雪効率を高めることができ、経済性 を高めることができる。
【0026】 又、請求項3記載の考案にあっては、上記蓄熱層に遠赤外線放射物質を配合し ているから、蓄熱層による蓄熱作用に加え、遠赤外線放射により熱効率を高める ことができる。
【0027】 又、請求項4又は6記載の考案にあっては、加熱液体管を備える断熱材上に配 置され、金属板葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エネルギーに変換する 太陽電池モジュールを固着して金属屋根材及び太陽電池モジュールの二部材を一 体に形成してなる融雪屋根材及び融雪屋根構造であるから、発熱ヒータに代えて 加熱液体管を用いるので電力消費を抑制することができる。
【0028】 以上、所期の目的を充分達成することができる。
【提出日】平成10年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【0001】
【考案の属する技術分野】 本考案は例えば家屋等の建築物や構築物の金属板葺き屋根に用いられる融雪屋 根材及び融雪屋根構造に関するものである。
【0002】
従来この種の屋根融雪にあっては、金属屋根材を現場作業により屋根構成部材 上に敷設すると共にこの金属屋根材の下方位置に例えばアルミ箔、アルミ薄板、 銅箔、銅薄板、ステンレス薄板等の薄膜状の電熱材を可撓変形性を有する合成樹 脂からなる絶縁材で被覆してなる厚さ0.2mm乃至0.5mm程度のシート状 の発熱ヒータを敷設したり、又、温水や加熱不凍液を通過させる加熱液体管を備 えた断熱材を敷設し、更に、金属屋根材上に市販の太陽光を電気エネルギーに変 換する太陽電池パネルを取付け、太陽電池パネルからの給電により発熱ヒータや 他の電気機器を駆動させ、発熱ヒータの熱やボイラーによる加熱液体管を通過す る加熱液体からの熱により屋根材上の雪を溶融除去するようにしている。
【0003】
しかしながら上記従来構造の場合、金属屋根材及び太陽電池パネルの敷設作業 は、個々に建築現場においてなされることも相俟って、大変な労力及び作業時間 が掛かり、屋根作業故にそれだけ危険性も伴う作業となり、又、太陽電池パネル を屋根上に取り付けるための特別な架台を必要とすると共に家屋としての美観を 損ねることがあるという不都合を有している。
【0004】
本考案はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本考案のうち で、請求項1記載の考案は、ゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄熱層上に 配置され、金属板葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エネルギーに変換す る太陽電池モジュールを固着すると共に裏面に該太陽電池モジュールに電気的に 接続され薄膜状の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シート状に形成された発熱ヒー タを固着し、該金属屋根材、太陽電池モジュール及び発熱ヒータの三部材を一体 に形成してなることを特徴とする融雪屋根材にある。
【0005】 又、請求項2記載の考案は、上記発熱ヒータには長手方向に亙って複数個の融 雪ゾーンが区画形成され、上記電熱材は該融雪ゾーン毎に発熱ヒータの長手方向 両縁に配置された一対の主電熱材及び融雪ゾーン毎に該両主電熱材の間につづら 折り状に配置された副電熱材からなり、該隣り合う融雪ゾーンに配置された一対 の主電熱材はそれぞれ相互に接続され、該発熱ヒータは各融雪ゾーンの境部分で 切離自在に形成されると共に各切離端部に各主電熱材の接続端部を露呈可能な剥 離部を形成したことを特徴とするものであり、又、請求項3記載の考案は、上記 蓄熱層に遠赤外線放射物質を配合してなることを特徴とするものである。
【0006】 又、請求項4記載の考案は、加熱液体管を備える断熱材上に配置され、金属板 葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュ ールを固着して金属屋根材及び太陽電池モジュールの二部材を一体に形成してな ることを特徴とする融雪屋根材にある。
【0007】 又、請求項5記載の考案は、請求項1、2又は3記載の融雪屋根材を敷設して なることを特徴とする融雪屋根構造にあり、又、請求項6記載の考案は、請求項 4記載の融雪屋根材を敷設してなることを特徴とする融雪屋根構造にある。
【0008】
図1乃至図15は本考案の実施の形態例を示し、図1乃至図8は金属板葺き屋 根に適用した融雪屋根材の実施の第一形態例、図9乃至図13は第一形態例の融 雪屋根材を適用した融雪屋根構造の実施の第一形態例、図14は融雪屋根材及び 融雪屋根構造の実施の第二形態例、図15は融雪屋根材及び融雪屋根構造の実施 の第三形態例である。
【0009】 図1乃至図8において、この融雪屋根材Mは、金属板葺き用の金属屋根材1の 表面に太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュール2を固着すると共 に裏面に太陽電池モジュール2に電気的に接続されたシート状の発熱ヒータ3を 固着して金属屋根材1、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3の三部材を、予 め工場内において、一体に形成してなるものである。
【0010】 この場合、金属屋根材1の長手方向両辺縁にはぜ接合用の立ち上げ部分1a・ 1aが形成されている。
【0011】 又、太陽電池モジュール2は、この場合図4の如く、薄い金属基板上にアモル ファスシリコン膜を積層してなる太陽電池セル2aが用いられ、全体は軽量かつ フレキシブルであって、厚さは約8mm程度のものが用いられ、一枚の金属屋根 材1に長さに応じて一個又複数個固着され、両端部裏面にそれぞれ正極端子2b 及び負極端子2cが突設され、この太陽電池モジュール2を、予め工場内におい て、金属屋根材1の表面に接着手段により接着固定するように構成している。勿 論他の構造の太陽電池セルを用いてもよい。
【0012】 又、発熱ヒータ3は、この場合図5乃至図8の如く、アルミ箔からなる薄膜状 の電熱材4を透明ポリエチレン樹脂からなる絶縁材5で被覆して全体として厚さ が0.2mm乃至0.5mm程度の長尺シート状に形成され、この発熱ヒータ3 を、予め工場内において、金属屋根材1の裏面に接着手段により接着固定するよ うに構成している。尚、この発熱ヒータ3の表面にフッ素樹脂加工を施すことも ある。
【0013】 又、この場合上記発熱ヒータ3には長手方向に亙って複数個の融雪ゾーンZ1 ・Z2・・・ZN-1・ZNが区画形成され、上記電熱材4は融雪ゾーンZ1・Z2・ ・・ZN-1・ZN毎に発熱ヒータ3の長手方向両縁に配置された一対の主電熱材4 a・4a及び融雪ゾーンZ1・Z2・・ZN-1・ZN毎に両主電熱材4a・4aの間 につづら折り状に配置された副電熱材4bからなり、隣り合う各融雪ゾーンZ1 とZ2、・・・、ZN-1・ZNに配置された一対の主電熱材4a・4aはそれぞれ 相互に接続され、発熱ヒータ3の各融雪ゾーンには上記金属屋根材1に形成され た逃げ穴1bを介して上記端子2b・2cが突出する逃げ穴3aが形成され、こ の逃げ穴3aを避けて副電熱材4bが形成され、発熱ヒータ3は各融雪ゾーンの 境部分に切取目安線Sが印刷形成されて鋏等により切離自在に形成され、この場 合、各融雪ゾーンZ1・Z2・・・ZN-1・ZNの両縁に配置された各主電熱材4a ・4aは切取目安線Sに至る手前で中央に向けて折れ、中央部分において内方に 折れたのちに再びコ状に折れ、隣り合う融雪ゾーンの各主電熱材4a・4aも同 様に折れて形成され、さらに融雪ゾーンZ1及びZN両端部においても、主電熱材 4a・4aは同様に折れて形成され、この主電熱材4a・4aは切取目安線Sの 位置を介して接続され、しかして、金属屋根材1の長さに応じて、図8の如く、 切取目安線Sから切離すると共に電気的接続すべき切離端部Cの絶縁材5を切り 取り、この両切離端部Cには主電熱材4a・4aの接続端部Tを露呈可能な剥離 部Gに形成され、剥離部Gの剥離可能な絶縁材5を剥離することにより主電熱材 4a・4aの接続端部Tが露呈し、接続端部Tにリード線を接続し、各融雪ゾー ンの副電熱材4bには主電熱材4a・4aを介して給電されるように構成されて いる。
【0014】 又、この場合、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3は、図示省略の制御器 に接続され、制御器には電力会社からの商用電力及び第二融雪電力系統も接続さ れ、太陽電池モジュール2からの発電電力が曇りや雨の天候時、夜間等において 不足の場合には電力会社からの商用電力や第二融雪電力を購入し、しかして、太 陽電池モジュール2からの発電電力及び又は商用電力や第二融雪電力系統からの 購入電力の併用給電により発熱ヒータ3に給電するように構成されていると共に 太陽モジュール2からの発電量が消費量を上回った場合にはその余剰発電電力を 電力会社に販売するように構成されている。
【0015】 図9乃至図13は上記融雪屋根材Mを用いた金属板葺き屋根の融雪屋根構造の 実施の形態例を示し、この場合、屋根構成部材としての、たる木6上に野地板7 を釘打ち固定し、野地板7上に防水シート8を敷設し、防水シート8上に石膏ボ ードやウレタンフォーム、発泡材等からなる断熱材9を敷設し、そして、この断 熱材9上にゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄熱層10を形成し、この蓄 熱層10内にセラミックスの一種としての遠赤外線放射物質を配合することもあ り、この蓄熱層10上に上記融雪屋根材Mを複数個上下並列状に敷設し、これら 隣り合う 金属屋根材1の立ち上げ部分1a・1aをはぜ接合して屋根工事を行う と共に各太陽電池モジュール2の正極端子2bと隣り合う太陽電池モジュール2 の負極端子2cとを順次リード線Qにより接続し、かつ各発熱ヒータ3の主電熱 材4a・4aの接続端部Tと隣り合う主電熱材4a・4aの接続端部Tとをリー ド線により電気的に接続して電気工事を行うように構成している。
【0016】 この実施の第一形態例の融雪屋根材及び融雪屋根構造においては、金属屋根材 1、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3の三部材を一体に形成してなる融雪 屋根材Mを予め工場内において製作し、建築現場において、例えば複数個の融雪 屋根材Mを屋根Kの勾配に沿って並列状に屋根構成部材上に敷設すると共に各太 陽電池モジュール2及び各発熱ヒータ3とを電気的に接続して電気工事を行うこ とになり、よって、太陽電池モジュール2は太陽光を電気エネルギーに変換し、 その太陽電池モジュール2からの発電電力又は、曇りや雨の天候時、夜間等の電 力不足の場合には電力会社からの第二融雪電力や商用電力としての購入電力のい ずれかに選択して給電制御される併用給電により発熱ヒータ3が発熱し、この際 、発電量が消費量を上回り、その余剰発電電力は電力会社に販売することができ 、これら併用系統の給電により発熱ヒータ3の熱は面状に金属屋根材1に伝わり 、金属屋根材1及び太陽電池モジュール2上の積雪を溶融して除去することにな り、融雪屋根材Mは金属屋根材1、太陽電池モジュール2及び発熱ヒータ3の三 部材が一体に形成されてなるので、融雪屋根材Mの敷設作業を容易に行うことが できると共に建築現場における敷設作業性を高めることができ、しかも発熱ヒー タ3は金属屋根材1に固着されているので、金属屋根材1と発熱ヒータ3との密 着性が高まり、発熱ヒータ3の熱の金属屋根材1への伝熱性が高まり、それだけ 融雪効率を向上することができ、更に、太陽電池モジュール2も金属屋根材1に 固着されているので、太陽電池を屋根上に取り付けるための特別な架台が不要と なると共に家屋としての美観を損ねることを防ぐことができ、更にこの場合、融 雪屋根材Mの下方位置にゴム及びアスファルトからなる蓄熱層10を敷設してい るから、発熱ヒータ3からの熱が下方に無駄に伝達されることを防ぐことができ ると共にその蓄熱作用により熱効率を高めることができ、しかも、発熱ヒータ3 は薄膜状の電熱材4を絶縁材5で被覆して長尺シート状に形成されているから、 電熱材4の経年変化による劣化を防ぐことができ、使用の耐久性を高めることが できる。
【0017】 又、この場合、上記発熱ヒータ3には長手方向に亙って複数個の融雪ゾーンZ 1 ・Z2・・・ZN-1・ZNが区画形成され、上記電熱材4は融雪ゾーンZ1・Z2・ ・・ZN-1・ZN毎に発熱ヒータ3の長手方向両縁に配置された一対の主電熱材4 a・4a及び融雪ゾーンZ1・Z2・・ZN-1・ZN毎に両主電熱材4a・4aの間 につづら折り状に配置された副電熱材4bからなり、隣り合う各融雪ゾーンZ1 とZ2、・・・、ZN-1・ZNに配置された一対の主電熱材4a・4aはそれぞれ 相互に接続され、発熱ヒータ3は各融雪ゾーンの境部分に切取目安線Sが印刷形 成されて鋏等により切離自在に形成されると共に各切離端部Cに各主電熱材4a ・4aの接続端部Tを露呈可能な剥離部Gを形成しているから、金属屋根材1の 長さに応じて、各融雪ゾーンの境部分で切り離すことができ、そして、両切離端 部Cのうちの一方又は他方の電気的接続すべき側の切離端部Cにおいて、剥離部 Gの絶縁材5を剥離することにより主電熱材4a・4aの接続端部Tを露呈させ ることができ、他の発熱ヒータ3を接続することもでき、敷設の融通性を高める ことができると共に融雪効率を高めることができ、経済性を高めることができる 。
【0018】 又、上記蓄熱層10内にセラミックスの一種としての遠赤外線放射物質を配合 することにより、蓄熱作用に加えて、熱効率を高めることができる。
【0019】 図14は融雪屋根材及び融雪屋根構造の実施の第二形態例を示し、この場合、 上記第一形態例において示されているゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄 熱層10を配置施工を削除し、断熱材9上に上記融雪屋根材Mを複数個上下並列 状に敷設して構成している。
【0020】 この実施の第二形態例にあっては、ゴム及びアスファルトの混合物からなる蓄 熱層10による蓄熱作用は得ることができないが、融雪屋根材Mの下方位置の断 熱材9の存在により発熱ヒータ3からの熱が下方に無駄に伝達されることを防ぐ ことができ、その効果を除いて、ほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0021】 又、図15は融雪屋根材及び融雪屋根構造の実施の第三形態例を示し、この場 合、金属板葺き用の金属屋根材1の表面に太陽光を電気エネルギーに変換する太 陽電池モジュール2を固着して金属屋根材1及び太陽電池モジュール2の二部材 を一体に形成してなる融雪屋根材Nを、予め工場内において、形成してなるもの であり、上記第一形態例の融雪屋根材Mで示された発熱ヒータ3は削除し、その 代わりに、上記断熱材9に配置凹部9aを形成し、配置凹部9a内に加熱液体管 11を配置施工し、加熱液体管11内に図示省略のボイラー等より加熱水や加熱 不凍液などの加熱液体を通過させ、加熱液体の熱を融雪屋根材Nに伝えて融雪屋 根材N上の雪を溶かすように構成している。尚、この第三形態例中のゴム及びア スファルトの混合物からなる蓄熱層10を削除し、断熱材9に融雪屋根材Nを配 置施工することもある。
【0022】 この実施の第三形態例にあっては、上記発熱ヒータ3及び蓄熱層10がもたら す作用効果を除いて、上記第一形態例とほぼ同様な作用効果を得ることができる と共に発熱ヒータ3に代えて加熱液体管11を用いるので電力消費を抑制するこ とができる。
【0023】 尚、本考案は上記実施の形態例に限られるものではなく、太陽電池モジュール 及び発熱ヒータ、加熱液体管11の構造や配置、金属屋根材と太陽電池モジュー ルと発熱ヒータとの三部材一体化の固着手段や金属屋根材と太陽電池モジュール との二部材一体化の固着手段は適宜選択され、例えば両面接着テープを用いるこ ともでき、その他、大きさや形態等は適宜変更して設計される。
【0024】
本考案は上述の如く、請求項1又は5記載の考案にあっては、金属屋根材、太 陽電池モジュール及び発熱ヒータの三部材を一体に形成してなる融雪屋根材を予 め工場内において製作し、建築現場において、例えば複数個の融雪屋根材を屋根 の勾配に沿って並列状に屋根構成部材上に敷設すると共に各太陽電池モジュール 及び各発熱ヒータとを電気的に接続して電気工事を行うことになり、よって、太 陽電池モジュールは太陽光を電気エネルギーに変換し、その太陽電池モジュール からの発電電力や第二融雪電力、商用電力により発熱ヒータが発熱し、発熱ヒー タの熱は面状に金属屋根材に伝わり、金属屋根材及び太陽電池モジュール上の積 雪を溶融して除去することになり、融雪屋根材は金属屋根材、太陽電池モジュー ル及び発熱ヒータの三部材が一体に形成されてなるので、融雪屋根材の敷設作業 を容易に行うことができると共に建築現場における敷設作業性を高めることがで き、しかも発熱ヒータは金属屋根材に固着されているので、金属屋根材と発熱ヒ ータとの密着性が高まり、発熱ヒータの熱の金属屋根材への伝熱性が高まり、そ れだけ融雪効率を向上することができ、更に、太陽電池モジュールも金属屋根材 に固着されているので、太陽電池を屋根上に取り付けるための特別な架台が不要 となると共に家屋としての美観を損ねることを防ぐことができ、更にこの場合、 融雪屋根材の下方位置にゴム及びアスファルトからなる蓄熱層を敷設しているか ら、発熱ヒータからの熱が下方に無駄に伝達されることを防ぐことができると共 にその蓄熱作用により熱効率を高めることができ、しかも、発熱ヒータは薄膜状 の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シート状に形成されているから、電熱材の経年 変化による劣化を防ぐことができ、使用の耐久性を高めることができる。
【0025】 又、請求項2記載の考案にあっては、上記発熱ヒータには長手方向に亙って複 数個の融雪ゾーンが区画形成され、上記電熱材は融雪ゾーン毎に発熱ヒータの長 手方向両縁に配置された一対の主電熱材及び融雪ゾーン毎に両主電熱材の間につ づら折り状に配置された副電熱材からなり、隣り合う各融雪ゾーンに配置された 一対の主電熱材はそれぞれ相互に接続され、発熱ヒータは各融雪ゾーンの境部分 で切離自在に形成されると共に各切離端部に各主電熱材の接続端部を露呈可能な 剥離部を形成しているから、金属屋根材の長さに応じて、各融雪ゾーンの境部分 で切り離すことができ、そして、両切離端部のうちの一方又は他方の電気的接続 すべき側の切離端部において、剥離部の絶縁材を剥離することにより主電熱材の 接続端部を露呈させることができ、他の発熱ヒータを接続することもでき、それ だけ敷設の融通性を高めることができると共に融雪効率を高めることができ、経 済性を高めることができる。
【0026】 又、請求項3記載の考案にあっては、上記蓄熱層に遠赤外線放射物質を配合し ているから、蓄熱層による蓄熱作用に加え、遠赤外線放射により熱効率を高める ことができる。
【0027】 又、請求項4又は6記載の考案にあっては、加熱液体管を備える断熱材上に配 置され、金属板葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エネルギーに変換する 太陽電池モジュールを固着して金属屋根材及び太陽電池モジュールの二部材を一 体に形成してなる融雪屋根材及び融雪屋根構造であるから、発熱ヒータに代えて 加熱液体管を用いるので電力消費を抑制することができる。
【0028】 以上、所期の目的を充分達成することができる。
【図1】本考案の実施の第一形態例の融雪屋根材の部分
切欠斜視図である。
切欠斜視図である。
【図2】本考案の実施の第一形態例の融雪屋根材の断面
図である。
図である。
【図3】本考案の実施の第一形態例の融雪屋根材の部分
分解斜視図である。
分解斜視図である。
【図4】本考案の実施の第一形態例の太陽電池モジュー
ルの平面図である。
ルの平面図である。
【図5】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの平面
図である。
図である。
【図6】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの部分
拡大平面図である。
拡大平面図である。
【図7】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの断面
図である。
図である。
【図8】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの切離
状態の平面図である。
状態の平面図である。
【図9】本考案の実施の第一形態例の施工状態の平面図
である。
である。
【図10】本考案の実施の第一形態例の施工状態の正面
図である。
図である。
【図11】本考案の実施の第一形態例の施工状態の部分
平面図である。
平面図である。
【図12】本考案の実施の第一形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【図13】本考案の実施の第一形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【図14】本考案の実施の第二形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【図15】本考案の実施の第三形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
M 融雪屋根材 N 融雪屋根材 C 切離端部 T 接続端部 Z 融雪ゾーン G 剥離部 1 金属屋根材 2 太陽電池モジュール 3 発熱ヒータ 4 電熱材 4a 主電熱材 4b 副電熱材 5 絶縁材 9 断熱材 10 蓄熱層 11 加熱液体管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 融雪屋根材及び融雪屋根構造
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の第一形態例の融雪屋根材の部分
切欠斜視図である。
切欠斜視図である。
【図2】本考案の実施の第一形態例の融雪屋根材の断面
図である。
図である。
【図3】本考案の実施の第一形態例の融雪屋根材の部分
分解斜視図である。
分解斜視図である。
【図4】本考案の実施の第一形態例の太陽電池モジュー
ルの平面図である。
ルの平面図である。
【図5】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの平面
図である。
図である。
【図6】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの部分
拡大平面図である。
拡大平面図である。
【図7】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの断面
図である。
図である。
【図8】本考案の実施の第一形態例の発熱ヒータの切離
状態の平面図である。
状態の平面図である。
【図9】本考案の実施の第一形態例の施工状態の平面図
である。
である。
【図10】本考案の実施の第一形態例の施工状態の正面
図である。
図である。
【図11】本考案の実施の第一形態例の施工状態の部分
平面図である。
平面図である。
【図12】本考案の実施の第一形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【図13】本考案の実施の第一形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【図14】本考案の実施の第二形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【図15】本考案の実施の第三形態例の施工状態の部分
断面図である。
断面図である。
【符号の説明】 M 融雪屋根材 N 融雪屋根材 C 切離端部 T 接続端部 Z 融雪ゾーン G 剥離部 1 金属屋根材 2 太陽電池モジュール 3 発熱ヒータ 4 電熱材 4a 主電熱材 4b 副電熱材 5 絶縁材 9 断熱材 10 蓄熱層 11 加熱液体管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 江部 巳春 新潟県南魚沼郡六日町大字野中256番地 有限会社江部電気内
Claims (6)
- 【請求項1】 ゴム及びアスファルトの混合物からなる
蓄熱層上に配置され、金属板葺き用の金属屋根材の表面
に太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池モジュー
ルを固着すると共に裏面に該太陽電池モジュールに電気
的に接続され薄膜状の電熱材を絶縁材で被覆して長尺シ
ート状に形成された発熱ヒータを固着し、該金属屋根
材、太陽電池モジュール及び発熱ヒータの三部材を一体
に形成してなることを特徴とする融雪屋根材。 - 【請求項2】 上記発熱ヒータには長手方向に亙って複
数個の融雪ゾーンが区画形成され、上記電熱材は該融雪
ゾーン毎に発熱ヒータの長手方向両縁に配置された一対
の主電熱材及び融雪ゾーン毎に該両主電熱材の間につづ
ら折り状に配置された副電熱材からなり、該隣る融雪ゾ
ーンに配置された一対の主電熱材はそれぞれ相互に接続
され、該発熱ヒータは各融雪ゾーンの境部分で切離自在
に形成されると共に各切離端部に各主電熱材の接続端部
を露呈可能な剥離部を形成したことを特徴とする請求項
1記載の融雪屋根材。 - 【請求項3】 上記蓄熱層に遠赤外線放射物質を配合し
てなることを特徴とする請求項1又は2融雪屋根材。 - 【請求項4】 加熱液体管を備える断熱材上に配置さ
れ、金属板葺き用の金属屋根材の表面に太陽光を電気エ
ネルギーに変換する太陽電池モジュールを固着して金属
屋根材及び太陽電池モジュールの二部材を一体に形成し
てなることを特徴とする融雪屋根材。 - 【請求項5】 請求項1、2又は3記載の融雪屋根材を
敷設してなることを特徴とする融雪屋根構造。 - 【請求項6】 請求項4記載の融雪屋根材を敷設してな
ることを特徴とする融雪屋根構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997011174U JP3053551U (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 融雪屋根材及び融雪屋根構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997011174U JP3053551U (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 融雪屋根材及び融雪屋根構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3053551U true JP3053551U (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=43187631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1997011174U Expired - Lifetime JP3053551U (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 融雪屋根材及び融雪屋根構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3053551U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160026268A (ko) * | 2014-08-29 | 2016-03-09 | 유한회사 중앙강재 | 융설 기와 및 이를 포함하는 지붕 융설 시스템 |
JP2020061885A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 大日本印刷株式会社 | 融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートの製造方法 |
-
1997
- 1997-12-19 JP JP1997011174U patent/JP3053551U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160026268A (ko) * | 2014-08-29 | 2016-03-09 | 유한회사 중앙강재 | 융설 기와 및 이를 포함하는 지붕 융설 시스템 |
JP2020061885A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 大日本印刷株式会社 | 融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートの製造方法 |
JP7135698B2 (ja) | 2018-10-11 | 2022-09-13 | 大日本印刷株式会社 | 融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートの製造方法 |
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---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |