JP3053163U

JP3053163U - 吹流式の車両用前方サンバイザ

Info

Publication number: JP3053163U
Application number: JP1998001090U
Authority: JP
Inventors: 猛山本
Original assignee: 猛山本
Priority date: 1998-01-25
Filing date: 1998-01-25
Publication date: 1998-10-23
Anticipated expiration: 2004-01-25

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】空気抵抗を最小限にすることによって、高速車
両にも走行性能を落とすことなく取り付けできる前方サ
ンバイザを提供する。【解決手段】板状のサンバイザの前端にヒンジピンを付
け、このヒンジピンのみでサンバイザを支持し、ヒンジ
ピンを軸にして自由に回転可動することを特徴とする吹
流式の車両用前方サンバイザで、サンバイザ１とヒンジ
ピン２と、支持部材３と、サンバイザの後端を支持部材
に押しつけるバネ４と、支持部材に取り付けたストッパ
止めを自由に出入りするストッパ５と、サンバイザの後
方に、自由に回転可動する矢羽根付ロック７により構成
し、ストッパ止めには、矢羽根付ロックの貫通孔を前後
に偏心させて設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】［産業上の利用分野］本考案は、板状のサンバイザ（日よけ）の前端にヒンジピンを付け、このヒンジピンのみでサンバイザを支持し、ヒンジピンを軸にして自由に回転可動することを特徴とする吹流式の車両用前方サンバイザに関するものである。

【０００２】［従来の技術］従来のサンバイザは、運転席上部の屋根（フロントガラス上部）より、板状のサンバイザを前方に張り出した片持の固定された構造のものであった。

【０００３】［考案が解決しようとする課題］これは次のような欠点があった。（イ）走行中、フロントガラスに沿って流れる気流は、サンハイザにせき止められ、空気がこもり空気抵抗が発生した。（ロ）この空気抵抗は、速度変化により、大きくなったり小さくなったり常時変化しているが、サンバイザが固定構造であるため、調整できず、こもった空気をスムーズに後方へ流すのがむずかしかった。（ハ）また、この空気抵抗は、速度の２乗に比例して大きくなり、速度を上げると急激に増大するため、高速走行車への取り付けや、サンバイザを大きくすることが難しく、サンバイザ自身およびその取付け部は、強固な構造にする必要があった。（ニ）結果的に従来のものは、走行時の空気抵抗が大きく、走行性能および燃費がわるかった。本考案は、以上のような欠点をなくすためになされたもので、特に走行中サンバイザに加わる空気抵抗を最小限にすることを目的にしたものである。

【０００４】［問題を解決するための手段］（イ）サンバイザ（１）の前端にヒンジピン（２）を設け、これを支持部材（３）の先端でピン結合する。これを実車に装備するためにイ項を補助するものとして、（ロ）サンバイザ（１）の後端を支持部材（３）に押しつける力をもつバネ（４）をヒンジピン（２）に装着し、支持部材（３）に取り付けたストッパ止め（６）を自由に出入りするストッパ（５）をサンバイザの後方に設ける。（ハ）サンバイザ（１）の後方に、自由に回転可動する矢羽根付ロック（７）を取り付ける。（ニ）ストッパ止め（６）には、矢羽根付ロックの貫通孔を前後に偏心させて設けている。本考案は、以上のような構成のものを車両前方天井部に取り付けた車両用の前方サンバイザである。

【０００５】［実施例］以下、本考案の実施例について説明する。（イ）サンバイザ（１）の前端にヒンジピン（２）を設け、これを支持部材（３）の先端でピン結合する。本サンバイザは、ＦＲＰ等の薄板で前端および両端を折り曲げて、強化を図っている。本サンバイザで走行中の風圧に対して強度が必要なのは、サンバイザ前端の横方向のみで、両端のヒンジピンを結ぶ線上が強よければよい、他は平板状の薄板で特に強度は必要でない。（ロ）サンバイザ（１）の後端を支持部材（３）に押しつける力をもつバネ（４）をヒンジピン（２）に装着し、支持部材（３）に取り付けたストッパ止め（６）を自由に出入りするストッパ（５）をサンバイザの後方に設ける。バネ（４）は、コイルバネで低速走行時および停車中の弱い風や振動でサンバイザがバタつかない程度に軽く押しつけ力をもたせている。ストッパ（５）は、後方からの風によりサンバイザが反転しないようにしたもので、ヒンジピンを中心にした円弧状の曲げＲをもつ棒状のもので、上端はサンバイザに取り付け、下端は折り曲げストッパ止めに引っ掛けている。ストッパの長さは、車両のほぼ最高速度におけるサンバイザの後端の持ち上り量に合わせている。（ハ）サンバイザ（１）の後方に、自由に回転可動する矢羽根付ロック（７）を取り付ける。矢羽根付ロックは軸と矢羽根の中心を偏心させ、常に風の方向を向くようにし、軸の下端は矢羽根と逆向きに鍵型のロックとなっている。一方、支持部材側にこのロックの相手としてロック止めを取り付け，このロック止めには若干大きな径の円型の穴をあけている。この穴にロックの下端鍵型部が入り込み、ロックの軸と穴との中心を前後にずらしているため、矢羽根が前方向きの時のみロックし、後方向きではロックしないようにしている。つまり、車両の走行中の前方からの風ではロックせずサンバイザは自由に動き、停車中等で後方からの風では瞬時に矢羽根が反転しロックがかかりサンバイザは固定状態となる。（ニ）以上のように構成されたサンバイザを車両前方天井部に直接ボルト付けするかまたは、ルーフレールやルーフキャリヤに取り付けたものである。

【０００６】［考案の効果］本サンバイザは、前端をピンで支持し、後端は自由に回転可動する構造であるため、走行中、車両のフロントガラスに沿って流れる気流や突風がサンバイザに加わるとサンバイザの後端はサンバイザの上面を流れる空気圧とバランスする位置まで持ち上がり、サンバイザとフロントガラス間に空気はこもることなくスムーズに後方へ流れる。サンバイザは、風の抵抗を受けることなく、風に逆らわず風の流れる方向にそって自由に動き、風に吹き流されている。一方、車両後方からの風に対しては、矢羽根付ロックが瞬時に反転しロックがかかり、サンバイザに風圧がかからないようにすることが出来る。このため（イ）フロントガラスとサンバイザとの間に発生する空気のこもりがなくなり、走行中の空気抵抗が非常に少なくなる。（ロ）サンバイザ自身および車両との取付け部とも、強度を少なくすることができる。（ハ）このことにより高速車両にも日除け効果の高い大きなサンバイザが走行性能をおとすことなく装備できる。（ニ）車両の天井部前方をかざるエアロパーツとして利用でき、車両をより格好よく見せることができる。（ホ）冬場は、フロントガラスに付着する霜除け効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図−１】本考案使用時の斜視図である。

【図−２】本考案の詳細図である。

【図−３】従来の方法と本考案との対比図である。

【符号の説明】

１サンバイザ２ヒンジピン３支
持部材４バネ５ストッパ６ス
トッパ止め７矢羽根付ロック

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】サンバイザ（１）の前端にヒンジピン
（２）を設け、これを支持部材（３）の先端で、サンバ
イザ（１）と支持部材（３）をピンで結合する。以上の
ように構成され、サンバイザの前端をヒンジピンのみで
支持し、ヒンジピンを軸にして自由に回転可動すること
を特徴とする車両用の前方サンバイザ。
【請求項２】サンバイザ（１）の後端と支持部材（３）
を引き付ける力をもつバネ（４）をヒンジピン（２）に
装着し、支持部材（３）に取り付けたストッパ止め
（６）を自由に出入りするストッパ（５）をサンバイザ
の後方に設けた請求項１のサンバイザ。
【請求項３】（イ）サンバイザ（１）の後方に、自由に
回転可動する矢羽根付ロック（７）を取り付ける。（ロ）ストッパ止め（６）には、矢羽根付ロックの貫通
孔を前後に偏心させて設ける。以上のように構成された請求項２のサンバイザ。