JP3052778B2 - 筒内噴射型内燃機関 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関

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JP3052778B2
JP3052778B2 JP7104361A JP10436195A JP3052778B2 JP 3052778 B2 JP3052778 B2 JP 3052778B2 JP 7104361 A JP7104361 A JP 7104361A JP 10436195 A JP10436195 A JP 10436195A JP 3052778 B2 JP3052778 B2 JP 3052778B2
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fuel injection
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祐治 柳川
一雄 古賀
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼室内に直接燃料を
噴射する筒内噴射型内燃機関に関し、特に、排気ガス浄
化用触媒の早期活性化のために燃料噴射を制御するよう
にした、筒内噴射型内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用内燃機関をはじめとして、機関
の排気ガスを浄化するために排気通路に排気ガス浄化用
触媒が設けられるが、かかる触媒は、一定の温度まで高
温に上昇して活性化しなければ、排気ガス浄化能力を発
揮できない。このため、例えば特開平4−295153
号公報には、2サイクルエンジンにおいて、機関始動直
後から触媒の暖気完了までの期間内の所要期間内で、燃
焼室内へ噴射された燃料の一部を排気通路内へ吹き抜け
るようにする技術が開示されている。
【0003】この燃料の排気通路内への吹き抜けは、掃
気行程時期に燃料噴射Isを行なうことにより実現して
いるが、この吹き抜けた燃料が排気通路内の触媒の作用
により燃焼することにより、触媒の温度が急激に上昇す
るようになり、触媒の早期活性化を行なえるようにな
る。この結果、機関の始動後速やかに、触媒による排気
ガスの浄化、即ち、排気ガス中の有害成分(HC,C
O,NOx)の排出量の抑制を行なうことができる。
【0004】また、この技術では、上記の所定期間以外
では、燃料の排気通路内への吹き抜けを阻止するように
して、燃料吹き抜けによる燃料消費率の低下を防止する
ようにしている。上記の所定期間とは、機関の低負荷運
転時内であり、機関始動後の累積機関回転数N1が所定
値(第1の累積機関回転数)N11に達するまでの期間
とされている。また、燃料噴射Isを行なう時間(燃料
噴射時間)TAUSは、機関負荷Q/N及び機関回転数
Nによらず常に一定時間に設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の技術では、以下のような課題がある。つまり、燃料噴
射Isが低負荷運転時のみに実行されるようになってい
るため、ドライバが機関始動直後に車両を発進させた場
合には、低負荷運転領域ではなくなるため燃料噴射Is
が行なわれない。したがって、この場合には、燃料噴射
Isによる触媒の積極的な活性化を行なうことができ
ず、始動後速やかに排気ガスを浄化することができな
い。
【0006】燃料噴射時間TAUSが、常に一定時間に
設定されているが、運転条件等によっては触媒の活性化
に要する時間が長くなり、このように燃料噴射時間TA
USを一定時間としたのでは、触媒の早期活性化を実現
するのが困難な場合が考えられる。つまり、燃料噴射時
間TAUSを機関の低負荷運転時に対応するような一定
時間に設定した場合には、高負荷運転時には掃気時間が
非常に短くなるので燃料噴射時間TAUSだけ燃料噴射
Isを行なうのが困難になる。逆に、燃料噴射時間TA
USを機関の高負荷運転時に対応するような一定時間に
設定した場合には、最も触媒の活性化が要求される低負
荷運転時において、十分な量の燃料噴射を行なえないと
いう不具合が生じる。
【0007】また、上述の従来技術は、燃焼室内に直接
燃料噴射を行なうような内燃機関(筒内噴射型内燃機
関)ではあるが、2サイクルエンジンに関するものであ
る。したがって、かかる従来技術を、吸気,圧縮,膨
張,排気の各行程を一作動サイクル中にそなえる4サイ
クルの筒内噴射型内燃機関へも適用するには、相応の対
策が必要になる。
【0008】また、触媒の早期活性化のための噴射燃料
はできるだけ少量に節約して行なうようにしたい。本発
明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、4サイクル
の筒内噴射型内燃機関にも適用できて、少ない燃料噴射
により機関始動後等に排気ガス浄化用触媒を速や且つ確
実に活性化できるようにした、筒内噴射型内燃機関を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の筒内噴射型内燃機関は、排気行程中に排気ポ
ートを開放される燃焼室と、該燃焼室内に直接燃料を噴
射する燃料噴射弁と、内燃機関の運転状態を判定する運
転状態判定手段と、該運転状態判定手段の判定結果に基
づいて、該内燃機関が該内燃機関の排気系に装備された
排気ガス浄化用触媒が活性されていない運転状態にある
ときに、該燃料噴射弁を作動させて該燃焼室に追加燃料
を噴射させる燃料噴射制御手段とをそなえ、該燃料噴射
制御手段が、一作動サイクル内の該排気行程中の該排気
ポートの開放期間中に該燃料噴射弁を複数回作動させる
ことによって複数回に分けて該追加燃料を噴射させる
うに構成されていることを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1記載の構成において、該運転状態判定手
段が、該触媒の活性状態を判定する活性状態判定手段で
あって、該燃料噴射制御手段が、該活性状態判定手段に
より該触媒が不活性状態であることが判定されると該追
加燃料の噴射を行なうように構成されていることを特徴
としている。
【0011】請求項3記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項2記載の構成において、該燃料噴射制御手
段が、該活性状態判定手段により該触媒が活性状態であ
ることが判定されたら、上記の追加燃料の噴射を終了す
るように構成されていることを特徴としている。請求項
4記載の本発明の筒内噴射型内燃機関は、請求項1〜3
のいずれかに記載の構成において、該燃料噴射制御手段
が、上記の一作動サイクル内での追加燃料噴射時間を該
機関の回転速度に対応するように設定して、この設定し
た追加燃料噴射時間に応じて該燃料噴射弁を作動させる
ように構成されていることを特徴としている。
【0012】請求項5記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、
該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サイクル内での追
加燃料噴射時間を該触媒の温度状態に対応するように設
定して、この設定した追加燃料噴射時間に応じて該燃料
噴射弁を作動させるように構成されていることを特徴と
している。
【0013】請求項6記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成において、
該燃料噴射制御手段が、該追加燃料噴射時間が予め設定
された所定時間未満のときには該一作動サイクル内での
該追加燃料の噴射回数を減少させるように構成されてい
ることを特徴としている。請求項7記載の本発明の筒内
噴射型内燃機関は、請求項6記載の構成において、該燃
料噴射制御手段が、該追加燃料噴射時間が該所定時間未
満のときには該一作動サイクル内での該追加燃料の噴射
回数を1回として、該追加燃料噴射時間が該所定時間以
上のときには該一作動サイクル内での該追加燃料の噴射
回数を2回とするように構成されていることを特徴とし
ている。
【0014】請求項8記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項6又は7記載の構成において、上記の所定
時間が、該機関の回転速度の関数として与えられること
を特徴としている。請求項9記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成にお
いて、該燃料噴射制御手段が、一作動サイクル内で該追
加燃料の噴射を複数回に分けて行なう場合、各噴射回の
噴射時間を各噴射回毎に設定するように構成されている
ことを特徴としている。
【0015】請求項10記載の本発明の筒内噴射型内燃
機関は、請求項9記載の構成において、該燃料噴射制御
手段が、一作動サイクル内で該追加燃料の噴射を複数回
に分けて行なう場合、後の回の噴射ほど短い噴射時間に
設定するように構成されていることを特徴としている。
【0016】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の筒内噴射型内燃
機関では、運転状態判定手段が、内燃機関が内燃機関の
排気系に装備された排気ガス浄化用触媒が活性されてい
ない運転状態にあることを判定すると、燃料噴射制御手
段が、内燃機関の膨張行程以降に燃料噴射弁を作動させ
て燃焼室に追加燃料を噴射させる。この追加燃料の噴射
は、一作動サイクル内の該排気行程中の該排気ポートの
開放期間中に該燃料噴射弁を複数回作動させることによ
り、複数回に分けて行なわれる。このようにして、追加
燃料の多くが未燃のまま排気系に送給される。
【0017】上述の請求項2記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、活性状態検出手段により排気ガス浄化用
触媒が不活性状態であることが検出されると、燃料噴射
制御手段が、燃料噴射弁を作動させて燃焼室に追加燃料
を噴射させる。この追加燃料の噴射は、一作動サイクル
内の該排気行程中の該排気ポートの開放期間中に該燃料
噴射弁を複数回作動させることにより、複数回に分けて
行なわれる。
【0018】追加燃料を噴射することにより、未燃の燃
料成分を含んだ混合気が該触媒に供給され、該混合気中
の燃料の一部は高温の排気ガスにより燃焼し、さらに、
未燃の燃料は触媒に刺激されて燃焼して、このような燃
焼熱によって触媒が昇温して速やかに活性化する。特
に、複数回に分けて追加燃料の噴射を行なうことによ
り、一回の噴射時間を短くでき、このため、燃料噴射弁
による長時間噴射で生じやすい燃料の噴射圧力の低下が
回避され、噴射燃料の霧化が確実に行なわれるようにな
って、追加燃料が無駄なく且つ速やかに燃焼するように
なる。また、追加燃料噴射を排気行程内で行なうと、通
常の燃焼室での燃焼への影響が生じにくい。
【0019】上述の請求項3記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、該活性状態判定手段により該触媒が活性
状態であることが判定されたら、該燃料噴射制御手段
が、上記の追加燃料の噴射を終了する。この追加燃料の
噴射は、触媒を活性化させるためであり、触媒が活性化
したら必要ない。したがって、このように、触媒の活性
状態が判定されたら、追加燃料噴射を終了することで、
余分な追加燃料の噴射が回避される。
【0020】上述の請求項4記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サ
イクル内での追加燃料噴射時間を該機関の回転速度に対
応するように設定して、この設定した追加燃料噴射時間
に応じて該燃料噴射弁を作動させるため、該機関の回転
速度が速く一作動サイクル内の該排気行程中の該排気ポ
ートの開放期間が短ければそれに応じた追加燃料噴射時
間として、一作動サイクル内での排気ポートの開放期間
中に追加燃料噴射を完了させることが可能となる。
【0021】上述の請求項5記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サ
イクル内での追加燃料噴射時間を該触媒の温度状態に対
応するように設定して、この設定した追加燃料噴射時間
に応じて該燃料噴射弁を作動させるため、該触媒の温度
に応じた追加燃料噴射時間とすることで、効率よく追加
燃料噴射を行なうことができる。
【0022】上述の請求項6記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、該燃料噴射制御手段が、該追加燃料噴射
時間が予め設定された所定時間未満のときには該一作動
サイクル内での該追加燃料の噴射回数を減少させるの
で、一回の燃料噴射時間を不必要に短くするようなこと
がなく、一回の噴射時間が所定の範囲内に収まるように
なり、長時間噴射で生じやすい燃料の噴射圧力の低下が
回避され、燃料の霧化が確実に促進される。
【0023】上述の請求項7記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、該燃料噴射制御手段が、該追加燃料噴射
時間が該所定時間未満のときには一作動サイクル内で1
回のみ追加燃料の噴射を行ない、該追加燃料噴射時間が
該所定時間以上のときには一作動サイクル内で2回の追
加燃料の噴射を行なう。追加燃料噴射時間が所定時間よ
りも短ければ、1回の噴射でも、燃料の噴射圧力の低下
のおそれがなく、燃料が十分に霧化し、追加燃料噴射時
間が所定時間以上ならば、燃料噴射を2回に分けること
で燃料の霧化が促進される。
【0024】上述の請求項8記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、上記の所定時間が、該機関の回転速度の
関数として与えられることで、一作動サイクル内での排
気ポートの開放期間が長くて追加燃料噴射時間が長けれ
ば2回噴射を行ない、一作動サイクル内での排気ポート
の開放期間が短くて追加燃料噴射時間が短ければ1回噴
射を行なうようにすることができる。
【0025】上述の請求項9記載の本発明の筒内噴射型
内燃機関では、該燃料噴射制御手段が、一作動サイクル
内で該追加燃料の噴射を複数回に分けて行なう場合、各
噴射回の噴射時間を各噴射回毎に設定するので、各噴射
回における機関内の環境に応じて、燃料の霧化や燃焼に
関して最適の噴射時間で該追加燃料の噴射を行なうこと
ができるようになる。
【0026】上述の請求項10記載の本発明の筒内噴射
型内燃機関では、該燃料噴射制御手段が、一作動サイク
ル内で該追加燃料の噴射を複数回に分けて行なう場合、
後の回の噴射ほど短い噴射時間に設定するので、燃料の
霧化及び燃焼が速やかで確実に行なわれる。つまり、排
気行程で排気ポートが開放すると排気ガスが流出する
が、この排気ガスは排気行程のはじめには爆発直後のた
め高温で酸素も含まれている。このため、追加燃料の噴
射量が比較的多くても燃料の霧化及び燃焼が速やかで確
実に行なわれる。
【0027】しかし、排気行程内での時間経過とともに
排気ガス温度は低下して排気ガス中に含まれる酸素も少
なくなり、追加燃料の噴射量が多いと燃料の霧化及び燃
焼が速やかで確実には行なわれにくくなる。これに対し
て、後の回の噴射ほど短い噴射時間に設定しているの
で、追加燃料の霧化及び燃焼が速やかで確実に行なえる
ようになる。
【0028】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明する。まず、図1〜図11を参照して本発明の第1
実施例としての筒内噴射型内燃機関について説明する。
本筒内噴射型内燃機関の構成は、図3に示すようになっ
ており、吸気,圧縮,膨張,排気の各行程を一作動サイ
クル中にそなえる内燃機関、即ち4サイクルエンジンで
あって、火花点火式で、且つ、気筒内で燃料を直接噴射
する筒内噴射エンジンとして構成されている。
【0029】燃焼室1には、吸気通路2および排気通路
3が連通しうるように接続されており、吸気通路2と燃
焼室1とは吸気弁4によって連通制御されるとともに、
排気通路3と燃焼室1とは排気弁5によって連通制御さ
れるようになっている。また、吸気通路2には、上流側
から順にエアクリーナ6およびスロットル弁7が設けら
れており、排気通路3には、その上流側から順に排気ガ
ス浄化用触媒としての排気ガス浄化用触媒コンバータ9
および図示しないマフラ (消音器)が設けられている。
なお、吸気通路2には、サージタンク2aが設けられて
いる。
【0030】また、スロットル弁7は図示しないアクセ
ルペダルの踏込み量に応じて開度が変わるようになって
いるほか、図示しないが、更にアイドルスピードコント
ロール用モータ(ISCモータ)によっても開閉駆動さ
れるようになっており、これによりアイドリング時にア
クセルペダルを踏まなくても、スロットル弁7の開度を
変えることができるようにもなっている。
【0031】インジェクタ(燃料噴射弁)8は気筒内の
燃焼室1へ向けて燃料を直接噴射すべく、その開口を燃
焼室1に臨ませるように、配置されている。また、当然
ながら、このインジェクタ8は各気筒毎に設けられてお
り、例えば本実施例のエンジンが直列4気筒エンジンで
あるとすると、インジェクタ8は4個設けられているこ
とになる。
【0032】このような構成により、スロットル弁7の
開度に応じエアクリーナ6を通じて吸入された空気が吸
気弁4の開放により燃焼室1内に吸入され、この燃焼室
1内で、吸入された空気とインジェクタ8から直接噴射
された燃料とが混合され、燃焼室1内で点火プラグ35
を適宜のタイミングで点火させることにより、燃焼せし
められて、エンジントルクを発生させたのち、混合気
は、排ガスとして排気通路3へ排出され、触媒コンバー
タ(以下、単に触媒ともいう)9で排ガス中のCO,H
C,NOxの3つの有害成分を浄化されてから、マフラ
で消音されて大気側へ放出されるようになっている。
【0033】特に、本エンジンは、後述するように、空
燃比をリーンにしながら節約運転を行なえるエンジンで
あり、リーン運転時には、排出ガス中のNOx量が増大
するため、触媒9は、リーンNOx触媒9Aと三元触媒
9Bとを組み合わせたものになっている。ところで、本
エンジンについてさらに説明すると、このエンジンは、
吸気通路2から燃焼室1内に流入した吸気流が縦渦(逆
タンブル流)を形成するように構成され、燃焼室1内
で、吸気流がこのような縦渦流を形成するので、この縦
渦流を利用しながら例えば燃焼室1の頂部中央に配設さ
れた点火プラグ35の近傍のみに燃料を集めて、点火プ
ラグ35から離隔した部分では極めてリーンな空燃比状
態とすることができ、点火プラグ35の近傍のみを理論
空燃比とすることで、安定した燃焼を実現しながら、燃
料消費を抑制することができる。
【0034】特に、このエンジンは筒内噴射エンジンで
あるため、燃料噴射の時期に規制がなく、上述の燃料の
偏在状態を実現するのに最も適したタイミングで燃料噴
射を行なうことができる。この場合の最適な燃料噴射の
タイミングとしては、空気流動の弱い圧縮行程後期であ
ることが知られている。また、このエンジンから高出力
を得る場合には、燃焼室1内全体に理論空燃比の混合気
状態にさせて燃焼を行なえばよく、この際にも、燃料の
霧化及び気化が十分に行なわれるようなタイミングで燃
料噴射を行なうことで、効率よく高出力を得ることがで
きる。この場合の最適な燃料噴射のタイミングとして
は、吸気流を利用して燃料の霧化及び気化を促進できる
ように、吸気行程の初期又は前期には燃料噴射を終える
ように設定することが知られている。
【0035】ところで、このエンジンを制御するため
に、種々のセンサが設けられている。まず吸気通路2側
には、そのエアクリーナ配設部分に、吸入空気量をカル
マン渦情報から検出するエアフローセンサ11,吸入空
気温度を検出する吸気温センサ12および大気圧を検出
する大気圧センサ13が設けられており、そのスロット
ル弁配設部分に、スロットル弁7の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルセンサ14,アイドリング
状態を検出するアイドルスイッチ15等が設けられてい
る。
【0036】また、排気通路3側には、触媒9の上流側
部分に、排ガス中の酸素濃度(O2濃度)を検出する酸
素濃度センサ17(以下、単にO2 センサ17という)
が設けられている。さらに、その他のセンサとして、エ
ンジン冷却水温を検出する水温センサ(冷却水温度検出
手段)19や図2に示すごとく、クランク角度を検出す
るクランク角センサ21(このクランク角センサ21は
エンジン回転数を検出する回転数センサも兼ねている)
および第1気筒(基準気筒)の上死点を検出するTDC
センサ(気筒判別センサ)22がそれぞれディストリビ
ュータに設けられている。
【0037】そして、これらのセンサからの検出信号
は、電子制御ユニット(ECU)23へ入力されるよう
になっている。なお、ECU23へは、アクセルペダル
の踏込量を検出するアクセルポジションセンサ24やバ
ッテリの電圧を検出するバッテリセンサ25からの電圧
信号や始動時を検出するクランキングスイッチ〔あるい
はイグニッションスイッチ(キースイッチ)〕20から
の信号も入力されるようになっている。
【0038】ところで、ECU23のハードウエア構成
は図2のようになるが、このECU23はその主要部と
してCPU27をそなえており、このCPU27へは、
吸気温センサ12,大気圧センサ13,スロットルセン
サ14,O2 センサ17,水温センサ19,アクセルポ
ジションセンサ24およびバッテリセンサ25からの検
出信号が入力インタフェイス28およびアナログ/デジ
タルコンバータ30を介して入力されるとともに、エア
フローセンサ11,クランク角センサ21,TDCセン
サ22,アイドルスイッチ15,クランキングスイッチ
20,イグニッションスイッチ等からの検出信号が入力
インタフェイス29を介して入力されようになってい
る。
【0039】さらに、CPU27は、バスラインを介し
て、プログラムデータや固定値データを記憶するROM
31,更新して順次書き替えられるRAM32,フリー
ランニングカウンタ48およびバッテリが接続されてい
る間はその記憶内容が保持されることによってバックア
ップされたバッテリバックアップRAM(図示せず)と
の間でデータの授受を行なうようになっている。
【0040】なお、RAM32内データはイグニッショ
ンスイッチをオフすると消えてリセットされるようにな
っている。また、CPU27で演算結果に基づく燃料噴
射制御信号は、各気筒毎の(ここでは、4つの)噴射ド
ライバ(燃料噴射弁駆動手段)34を介して、インジェ
クタ8のソレノイド(インジェクタソレノイド)8a
(正確には、図4に示すようにインジェクタソレノイド
8a用のトランジスタ8b)へ出力されるようになって
いる。
【0041】さらに、このECU23を詳細に示すと、
図4のようになる。すなわち、このECU23は、この
図4に示すように、CPU27,ROM31,RAM3
2および複数のポート46を有するマイクロコンピユー
タをそなえて構成されるとともに、気筒判別用外部レジ
スタ(フリップフロップ)47,フリーランニングカウ
ンタ48,レジスタ49〜52,比較器53〜56およ
びRSフリップフロップ57〜60等により構成されて
いる。
【0042】また、エアフローセンサ11の出力信号は
CPU27の割込端子INT2に入力され、クランク角
センサ21からのクランク位相信号は入力インタフェイ
スとしての波形整形回路で矩形波に整形されてCPU2
7の割込端子INT1に入力される。さらに、気筒判別
センサ22からの気筒判別信号は入力インタフェイスと
しての波形整形回路で矩形波に整形されてレジスタ47
に入力され、吸気温センサ13,大気圧センサ13,O
2 センサ17,水温センサ19等からの信号は入力イン
タフェイスとしてのレベル調整回路で適当なレベルに調
整されてアナログ/デジタルコンバータ30によりアナ
ログ/デジタル変換されて、ポート46に入力されるよ
うになっている。
【0043】また、インジェクタ8は弁体開閉用インジ
ェクタソレノイド8aへの直流電源(バッテリ)による
給電がスイッチングトランジスタ8bによりオンオフ制
御されて開閉するようになっている。今、燃料噴射制御
(空燃比制御)に着目すると、CPU27で演算された
燃料噴射用制御信号がドライバ34を介して出力され、
例えば4つのインジェクタ8を順次駆動させてゆくよう
になっている。
【0044】そして、上述のような筒内噴射エンジンの
特徴から、このエンジンでは、燃料噴射の態様として、
リーン燃焼による運転(リーン運転)を実現するために
圧縮行程後期で燃料噴射を行なう後期噴射モードと、理
論空燃比燃焼による運転(理論空燃比運転)を実現する
ために吸気行程の初期又は前期には燃料噴射を終える前
期噴射モードとが設けられている。この理論空燃比運転
時には、供給すべき燃料量が多い場合には、排気行程の
後期又は終期から燃料噴射を始めて吸気行程の初期又は
前期にかけて燃料噴射を終える場合もある。
【0045】また、特に、本内燃機関では、上述のよう
な通常の燃焼室内での燃焼のための燃料噴射の他に、触
媒9を活性化するために、追加燃料を噴射するようにな
っている。この追加燃料噴射は、未燃の燃料成分を含ん
だ混合気を触媒9に供給することにより、混合気中の未
燃燃料成分を触媒9により燃焼せしめて、触媒9の昇温
を行ない活性化しようとするものである。
【0046】このため、追加燃料噴射は、内燃機関の運
転状態、特に、触媒9の活性状態に基づいて制御を行な
い、触媒9が活性していない場合(不活性時)におい
て、図5,図6に示すように、各気筒の排気行程内(具
体的には、膨張行程末期から排気行程の間)の排気弁5
の開放中に追加燃料噴射を行ない、触媒9が活性状態に
なったら終了するようになっている。
【0047】このような燃料噴射制御(インジェクタ駆
動制御)のために、CPU27には、噴射モードの選択
や燃料噴射量の設定を行なう燃料噴射制御手段101が
設けられている。そして、燃料噴射制御手段101に
は、図1に示すように、触媒9の不活性時に追加燃料噴
射を行なう機能(追加燃料噴射制御手段)102と通常
運転時の燃料噴射制御を行なう機能(通常燃料噴射制御
手段)103とがそなえられ、追加燃料噴射制御手段1
02が、排気ガス浄化にかかる本筒内噴射型内燃機関の
特徴的な構成要素になっている。
【0048】追加燃料噴射制御手段102では、触媒9
の活性状態に基づいて制御を行なうため、CPU27に
は、触媒9の活性状態を判定する活性状態判定手段(運
転状態判定手段)104が設けられている。この活性状
態判定手段104は、触媒9の温度を検出する触媒温度
センサ(触媒温度検出手段)105及びエンジンの冷却
水温を検出する水温センサ(冷却水温検出手段)19か
らの検出情報と、タイマ106からのタイマカウント情
報とに基づいて、触媒9の活性状態を判定するようにな
っている。
【0049】特に、活性状態判定手段104には、触媒
が活性状態にあるか否かを判定する活性状態判定部10
4Aと、触媒が不活性状態にあるか否かを判定する不活
性状態判定部104Bとがそなえられている。活性状態
判定部104Aによる判定基準と不活性状態判定部10
4Bによる判定基準とは別個に設けられている。
【0050】不活性状態判定部104Bは、追加燃料噴
射による触媒9の活性化が必要であるかを判定するため
のもので、水温センサ19により検出されたエンジンの
冷却水温Tw が所定温度T0 以下なら触媒9が不活性状
態にあると判定する。活性状態判定部104Aは、追加
燃料噴射を行なった際に触媒9が十分に活性化されたか
否かを判定するためのもので、触媒温度センサ105に
より検出された触媒9の温度Temp.c/c が所定温度T1
を越えた状態(又は、所定時間t0 以上になった状態)
の継続時間tc/c が所定時間t0 以上になったら、触媒
9が活性状態にあると判定する。
【0051】追加燃料噴射制御手段102では、追加燃
料噴射を開始及び終了を指令する機能(開始終了判定
部)102Aと、各サイクル内での追加燃料の噴射時間
を設定する機能(噴射時間設定部)102Bと、各サイ
クル内での追加燃料の噴射回数を制御する機能(噴射回
数制御部)102Cとがそなえられる。このうち開始終
了判定部102Aでは、不活性状態判定部104Bで触
媒9が不活性状態にあると判定されると追加燃料噴射を
開始するように判定して、活性状態判定部104Aで触
媒9が活性状態にあると判定されたら追加燃料噴射を終
了するように判定する。
【0052】ところで、触媒9の活性状態は触媒温度T
emp c/c に基づいて判定することができるので、不活性
状態判定部104Bによる追加燃料噴射を開始すべきか
の判定である不活性状態の判定については、活性状態の
判定と同様に触媒温度Tempc/c に基づいて行なうよう
にしてもよい。また、冷却水温Tw は触媒温度Temp c/
c にほぼ対応するので、不活性状態判定部104Bによ
る不活性状態の判定とともに、活性状態判定部104A
による活性状態の判定にもこの冷却水温Tw を用いるよ
うにしてもよい。つまり、冷却水温Tw が高まるのは、
エンジンの始動後に十分に燃焼が行なわれてからであ
り、十分に燃焼が行なわれれば高温な排気ガスにより触
媒温度Temp c/c も十分に上昇する。逆に、冷却水温T
w が低ければ、エンジン始動後にまだ十分に燃焼が行な
われていない状態であり、排気ガスによる触媒温度Tem
p c/c の上昇もまだ十分でないと判定することもできる
からである。
【0053】なお、本実施例では、不活性状態の判定を
冷却水温Tw に基づいて行なっているが、これは、触媒
温度センサ105の検出範囲が触媒9の活性域の近傍と
なっていて、この活性域近傍よりも低い温度領域につい
ては、冷却水温Tw を用いて判定するほうが適している
ためである。もちろん、触媒温度センサ105の検出範
囲が触媒9の活性域近傍よりも低い温度領域まで含むよ
うに設定されていれば上述のように、不活性状態の判定
も触媒温度Temp c/c に基づいて行なうことができる。
【0054】また、追加燃料噴射の終了条件となる活性
状態の判定は、触媒温度Temp c/cが所定温度T1 以上
になった状態が所定時間t0 以上継続することになって
いるが、このように継続時間t0 を用いて判定している
のは、触媒9が確実に活性したところで追加燃料噴射を
終了するようにしたいためである。追加燃料噴射の開始
判定後は終了判定までは追加燃料噴射を継続するが、こ
の追加燃料の噴射は、前述のように、各気筒の排気行程
(図5,図6参照)内の排気弁5の開放中に行なわれ
る。このときの追加燃料の噴射時間(一作動サイクル内
での全噴射時間)texは、噴射時間設定部102Bで設
定されるが、この噴射時間設定部102Bでは、触媒9
の温度Temp.c/c 及びエンジン回転数(エンジン回転速
度)Neに応じて設定するようになっている。例えば図
7に示すように、触媒温度Temp.c/c が高いほど噴射時
間texは短くなり、また、エンジン回転数Neが高いほ
ど噴射時間texは短くなるように設定される。
【0055】これは、触媒温度Temp.c/c が低いほど触
媒9の活性化が必要であるため追加燃料をより多く噴射
して触媒9の活性化を促進し、逆に、触媒温度Temp.c/
c が高いほど触媒9の活性化が不要になってくるため、
追加燃料の噴射を減少させようとするものである。ま
た、エンジン回転数Neが高いほど、一作動サイクルに
要する時間が短くなるため、一作動サイクルにおける排
気行程も短くなり、排気行程内において燃料噴射を行な
える時間も短くなる。したがって、エンジン回転数Ne
が高いほど追加燃料の噴射時間texを短くしているので
ある。
【0056】噴射回数制御部102Cでは、このように
設定された追加燃料の噴射時間texに基づいて、一作動
サイクルの排気行程内における追加燃料の噴射回数を設
定し、噴射回数が複数回の場合には、各噴射回の噴射時
間を設定する。この実施例の噴射回数制御部102Cで
は、噴射回数を1回又は2回に設定するようになってい
る。
【0057】つまり、噴射回数制御部102Cでは、追
加燃料の噴射時間texを予め設定された所定時間(閾
値)t0 と比較し、噴射時間texが閾値t0 未満なら噴
射回数を1回に設定し、噴射時間texが閾値t0 以上な
ら噴射回数を2回に設定するようになっている。このよ
うに、燃料を複数回(ここでは、2回)に分けて行なう
のは、以下の理由による。
【0058】つまり、追加燃料を一度に長時間に噴射す
ると、当然一度に多量の燃料が噴射されることになり、
噴射後期で燃料圧力が低下して、噴射初期に比べて霧化
状態が悪化して、噴射燃料が均一に混ざらないおそれが
ある。この場合には、追加燃料として排気行程中に噴射
された燃料の一部が未燃のまま排出されることになり、
触媒9の昇温化,活性化のための燃料効率が低下してし
まう。もちろん、一作動サイクルの排気行程内で噴射し
たい追加燃料量がはじめから少なければ、このようなお
それはない。
【0059】そこで、上述のような霧化状態の悪化を招
くおそれがあるほどに、一作動サイクルの排気行程内で
噴射したい追加燃料量が多い場合には、燃料噴射を開始
したら、噴射後期の燃圧低下が僅かなうちに一旦燃料噴
射を停止して、僅かなインターバルをおいて再び燃料噴
射を行なうようにしているのである。したがって、噴射
回数を判定するための閾値t0 は、このような一定以上
の燃圧低下を招くおねれのある範囲を規定するように設
定されている。
【0060】また、本実施例では、噴射回数が2回の場
合には、第1回目の噴射時間tex1よりも第2回目の噴
射時間tex2 が短くなるように各噴射時間tex1 ,t
ex2 を設定するようになっている。即ち、一作動サイク
ル内の全噴射時間texに対して、以下のように各係数
a,b〔ただし、0<a<1,0<b<1,a+b=
1〕を乗算することで、各噴射時間tex1 ,tex2 を設
定することができる。
【0061】tex1 =a・texex2 =b・tex このように、後の噴射回の方の噴射時間を短くしている
のは、以下の理由による。つまり、この排気ガスは排気
行程のはじめには爆発直後のため高温で酸素も含まれて
いる。このため、追加燃料の噴射量が比較的多くても燃
料の霧化及び燃焼が速やかで確実に行なわれる。しか
し、排気行程内での時間経過とともに、排気ガス温度は
次第に低下して排気ガス中に含まれる酸素も次第に減少
して、燃料の噴射量が多いと燃料の霧化及び燃焼を速や
かで確実に行なわせにくくなる。
【0062】そこで、後の噴射回ほど短い噴射時間に設
定して、追加燃料の霧化及び燃焼が速やかで確実に行な
えるようにしているのである。このようにして設定され
た噴射回数及び噴射時間に応じて、追加燃料噴射は、図
5,図6に示すように、通常の燃料噴射とは別個に行な
われる。なお、図5は2回噴射の場合であり、図6は1
回噴射の場合である。
【0063】ところで、通常燃料噴射制御手段103に
おける燃料噴射制御を説明すると、この通常運転時制御
手段103では、噴射モードは、エンジン回転数(回転
速度)Neやアクセルペダル踏込量θACC に基づいてエ
ンジンの目標出力トルクTを設定して、エンジン回転数
Neやこの目標出力トルクTに応じて、前期噴射モード
と後期噴射モードとのいずれかのモードを選択的に設定
する。例えばエンジン回転数Neが低くて目標トルクT
も低い領域では後期噴射モードとし、エンジン回転数N
e及び目標トルクTのいずれかが低くなければ前期噴射
モードとするようになっている。
【0064】燃料噴射量については、燃料噴射時間(イ
ンジェクタの駆動時間であって、実際の制御の上ではイ
ンジェクタ駆動パルス幅という)tAUとして設定される
が、前期噴射モードの場合も後期噴射モードの場合も、
機関負荷(1ストローク当たりの吸入空気量)Q/Ne
と目標とする空燃比(A/F、以下AFとする)等に基
づいて、まず、次式によって基本駆動時間tp が算出さ
れる。
【0065】tp =(Q/Ne)×(1/AF)×(α
AIR /αFUEL)×(1/GINJ ) なお、機関負荷Q/Neは1ストローク当たりの吸入空
気量であり、エアフローセンサ11で検出された吸入空
気量Qをエンジン回転数センサ(クランク角センサ)2
1で検出されたエンジン回転数Neで除算することで求
められる。また、αAIR は空気密度、αFUELは燃料密
度、GINJ はインジェクタゲインである。
【0066】そして、燃料噴射時間tAUは、次式で算出
される。 tAU=tp ×f+tD なお、fは各種の燃料補正係数であり、この燃料補正係
数fは、水温センサ19で検出されたエンジン冷却水
温,吸気温センサ12で検出された吸気温,大気圧セン
サ13で検出された大気圧等に応じて設定される。ま
た、tD はインジェクタ無駄時間(デッドタイム)であ
る。
【0067】本発明の第1実施例としてのエンジンの排
気ガス浄化装置は、上述のように構成されているので、
例えば図8に示すように、通常燃料噴射制御及び追加燃
料噴射(排気行程燃料噴射)の判定が行なわれる。図8
に示すルーチンは、一定のクランク角毎に実行される
が、まず、通常の燃料噴射のために、ステップA10〜
A30の処理を行なう。つまり、ステップA10で、エ
アフローセンサ11,回転数センサ21で検出された吸
入空気量Q,エンジン回転数Neから、機関負荷Q/N
e(即ち、1ストローク当たりの吸入空気量)を計算す
る。次に、ステップA20で、上式に示すように、この
機関負荷Q/Neに基づいて、基本駆動時間tp を計算
する。さらに、ステップA30で、基本駆動時間tp
各種の燃料補正係数Kの乗算等を行なって燃料噴射時間
AUを算出する。
【0068】そして、ステップA40で、水温センサ1
9で検出されたエンジンの冷却水温Tw が所定温度T0
以下か否かを判定する。ここで、冷却水温Tw が所定温
度T 0 以下なら、ステップA50で、触媒活性化フラグ
Fが1か否かを判定する。この触媒活性化フラグFは触
媒活性化のための追加燃料噴射を行なうべき場合に1と
なり、追加燃料噴射を行なう必要のない場合に0とな
り、また、初期設定時には1にセットされる。
【0069】通常は、フラグFは1なので、ステップA
50からステップA60へ進んで、後述する排気行程燃
料噴射制御(即ち、追加燃料噴射制御)を行なう。ま
た、冷却水温Tw が所定温度T0 以下でないならば、触
媒9が不活性状態にはないので、排気行程燃料噴射制御
(追加燃料噴射制御)は行なわない。排気行程燃料噴射
制御(追加燃料噴射制御)は、図9に示すように行なわ
れる。つまり、まず、ステップB10で、追加燃料の噴
射時間texを設定する。この追加燃料噴射時間texは、
例えば図7に示すように触媒9の温度Temp.c/c 及びエ
ンジン回転数Neに応じて設定される。ついで、ステッ
プB20に進んで、追加燃料の噴射時間texを閾値t0
と比較して判定する。
【0070】噴射時間texが閾値t0 未満ならステップ
B30に進んで噴射回数nを1に設定し、噴射時間tex
が閾値t0 以上ならステップB40に進んで噴射回数n
を2に設定する。噴射回数を2回に設定したら、ステッ
プB50に進んで、各噴射回数の噴射時間tex1 ,t
ex2 を設定する。この設定は、以下の条件式を満たすよ
うにして、1回目の噴射時間tex1 よりも2回目の噴射
時間tex2 の方が短くなるように行なう。
【0071】tex1 >tex2ex1 +tex2 =tex なお、噴射回数を1回に設定した場合には、噴射時間は
一作動サイクル中の全噴射時間texとなる。このように
して、噴射回数n及び各噴射時間tex,tex1 ,tex2
が設定されたら、ついで、ステップB60に進んで、触
媒温度センサ105で検出された触媒温度Temp.c/c が
閾値T1 以上であるか否かを判定する。触媒温度Temp.
c/cが閾値T1 以上でなければ、ステップB70でタイ
マをリセットして、ステップB80で、排気行程燃料噴
射(追加燃料噴射)を実行する。
【0072】この追加燃料噴射は、噴射回数が2回の場
合には、図5に示すように、排気行程において、ステッ
プB50で設定された各噴射回の追加燃料噴射時間t
ex1 ,tex2 だけ実行される。図示するように、1回目
の噴射時間tex1 よりも2回目の噴射時間tex2 の方が
短くなるように追加燃料噴射が行なわれる。そして、排
気行程での追加燃料噴射により、未燃の燃料成分を含ん
だ混合気が触媒9に供給されて、この触媒9によって燃
焼する。これにより、触媒9が次第に昇温していき、触
媒温度Temp.c/c が閾値T1 以上になると、ステップB
60からステップB90に進んで、タイマカウントを開
始する。ついで、ステップB100でタイマカウントの
値tc/c が閾値t0 未満か否かを判定する。
【0073】タイマカウントの開始直後は、タイマカウ
ント値tc/c は閾値t0 未満なので、ステップB100
からステップB80に進んで、排気行程燃料噴射(追加
燃料噴射)を実行する。一方、タイマカウントが進ん
で、タイマカウント値tc/c は閾値t0 以上になると、
ステップB100からステップB110に進んで、フラ
グFを0にセットして、排気行程燃料噴射(追加燃料噴
射)を終了する。
【0074】このように、ステップB110でフラグF
が0にセットされると、前述の図8のステップA80で
フラグFが1にセットされるまでは、即ち、冷却水温T
w が一旦所定温度T0 を越えるまでは、図8のステップ
A50の判定によって、ステップA60の排気行程燃料
噴射(追加燃料噴射)は行なわれない。勿論、冷却水温
Tw が所定温度T0 を越えていれば、ステップA40の
判定により、排気行程燃料噴射(追加燃料噴射)は行な
われない。
【0075】このようにして、例えば始動時にエンジン
の温度が低い場合には、触媒9の温度Temp.c/c が閾値
1 以上の状態が所定時間t0 以上継続するまでは、排
気行程燃料噴射(追加燃料噴射)が実行されて、触媒9
の昇温が行なわれるので、エンジン始動後に速やか且つ
確実に、触媒9が昇温して活性化するようになる。この
ため、エンジン始動後速やかに、触媒9による排気ガス
の浄化、即ち、排気ガス中の有害成分(HC,CO,N
Ox)の排出量の抑制を行なうことができるようにな
る。
【0076】特に、一作動サイクル中の全噴射時間tex
が所定時間t0 よりも長くなると、2回に分けて追加燃
料の噴射が行なわれるので、噴射燃料の霧化が促進され
て、追加燃料が無駄なく且つ速やかに燃焼するようにな
り、少ない追加燃料で触媒の活性化を確実に行なえる利
点がある。つまり、排気行程中の排気ポート開口時に、
シリンダ内に追加燃料を噴射すると、噴射された追加燃
料は、排気とともに排気通路を通じて触媒9へ向かい、
噴射燃料の一部は高温の排気ガスにより燃焼し、さら
に、未燃の燃料は触媒に刺激されて燃焼する。
【0077】しかしながら、追加燃料を一度に多量に噴
射すると、燃圧が低下して、噴射初期に比べて霧化状態
が悪化して、噴射燃料が均一に混ざらないおそれがあ
る。この場合には、追加燃料として排気行程中に噴射さ
れた燃料の一部が未燃のまま排出されることになり、触
媒9の昇温化,活性化のための燃料効率が低下してしま
う。
【0078】これに対して、本機関では、一作動サイク
ルの排気行程内で噴射したい追加燃料量が多い場合に
は、2回に分けて追加燃料の噴射を行なうので、一回の
燃料噴射時間が制限されて、燃圧低下による霧化状態の
悪化が回避され、噴射燃料が常に均一に混ざるようにな
る。このため、追加燃料として排気行程中に噴射された
燃料は触媒9に至る間又は触媒9内で確実に燃焼して、
触媒9の昇温化,活性化を高い燃料効率で効率的にしか
も確実に行なえるのである。
【0079】また、本実施例では、噴射回数が2回の場
合に、第1回目の噴射時間tex1 よりも第2回目の噴射
時間tex2 を短くしているので、追加燃料の霧化及び燃
焼を効率よく速や且つ確実に行なえる利点もある。つま
り、排気行程のはじめには、爆発直後であり、排気ガス
は高温で酸素も含まれているため、比較的多量の燃料を
噴射してもこの燃料の霧化及び燃焼が速やかで確実に行
なわれる。そして、排気行程内での時間経過とともに、
排気ガスは、次第に温度を低下させて酸素含有量も次第
に減少するが、このときには、少なめの燃料を噴射する
ことで燃料の霧化及び燃焼を速やかで確実に行なえる。
【0080】このようにして、排気行程内の時間経過に
応じて、変化する排気ガス特性に対して、常に、確実に
燃焼しうるだけの燃料を噴射することで、活性化を高い
燃料効率で効率的にしかも確実に、触媒9の昇温化,活
性化行なえるのである。また、装置に触媒加熱用のヒー
タ等のハード構成を追加することなく触媒9の昇温を行
なえるので、コスト増を抑制しながら触媒9の活性化を
実現できる利点もある。
【0081】さらに、追加燃料噴射が排気行程で行なわ
れるので、追加燃料は燃焼室での燃焼にはほとんど供さ
れることなく未燃の状態で排気ガスとともに触媒9にほ
ぼ直接的に供給されるため、少ない追加燃料で触媒9の
活性を促進できる。排気行程では、燃焼室1で燃焼した
後の高温な排気ガスが流出するので、この高温な排気ガ
スとともに触媒9に供給された追加燃料は触媒9によっ
て速やかに燃焼して熱を発生するため、触媒9の活性を
より積極的に促進できる。
【0082】また、排気行程による噴射は、特に、排気
行程の末期付近にさしかからなければ、通常の燃焼室で
の燃焼への悪影響が生じにくいため、追加燃料噴射を行
なっている場合であっても、通常の燃料噴射(即ち、排
気行程の末期から吸気行程での燃料噴射)の制御につい
ては、追加燃料噴射を行なっている場合であっても行な
っていない場合であっても、同様に行なうことができ
る。
【0083】そして、追加燃料噴射の噴射量は、図6に
示すように、触媒温度Temp.c/c が高いほど噴射時間t
exは短くなり、また、エンジン回転数Neが高いほど噴
射時間texは短くなるように設定されるので、必要に応
じた追加燃料噴射が実現し、追加燃料噴射の無駄がな
く、触媒9の活性化も速やかに行なえる。また、エンジ
ン回転数Neが高いほど追加燃料の噴射時間を短くする
ことで、各燃焼サイクルにおける排気行程内でのみこの
追加燃料噴射を行なうことができ、上述のような排気行
程内で追加燃料噴射を行なうことによる利点を確実に得
ることができる。
【0084】さらに、触媒9が所定温度T1 まで確実に
昇温したら、この追加燃料噴射が終了するので、触媒9
の昇温にかかる燃料消費の増加も抑制される。また、触
媒9にそなえられたリーンNOx触媒については、この
他に、次のような効果も期待できる。つまり、リーンN
Ox触媒は、流入排気ガスの空燃比がリーンの時にNO
xを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸
収したNOxを放出するNOx吸収剤をそなえ、NOx
吸収剤のNOx吸収量が増加したら、リーン運転(空燃
比がリーン状態での運転)中にもリッチ運転(空燃比が
リッチ状態での運転)に切り替えて吸収したNOxを放
出する必要がある。このように、リーン運転の途中でリ
ッチ運転に切り替えると、ドライバに違和感を与えるお
それがある。
【0085】これに対して、本内燃機関では、通常の燃
焼のための燃料噴射に影響しないように、排気行程内で
追加燃料噴射を行なうため、例えばリーン運転を続行し
ながら追加燃料噴射によるNOxを放出を行なうことが
でき、ドライバに違和感を与えないでリーンNOx触媒
の再生(NOxの放出)を行なうことができる。また、
NOx吸収剤には、燃料や機関の潤滑油内に含まれたイ
オウが含まれているため排気ガス中にも硫酸塩等のイオ
ウ分が含まれ、このイオウ分もNOxとともにNOx吸
収剤に吸収されて、この吸収されたイオウ分は、NOx
吸収剤への流入排気ガスの空燃比を単にリッチにしても
NOx吸収剤から放出されず、NOx吸収剤を加熱する
ことで分解しNOx吸収剤から放出される。
【0086】しかし、この段階では、イオウ分は例えば
酸化イオウSO3 といった有害な状態なので、これを、
無害な状態にした上で放出するようにしたい。このよう
な有害なイオウ分(例えば酸化イオウSO3 )は排気ガ
ス中の未燃のHCやCOによって直ちに酸化して、無害
な状態となるので、NOx吸収剤を加熱した状態でリッ
チ運転又はストイキオ運転を行なうと、NOx吸収剤に
吸収されたイオウ分は無害な状態となってNOx吸収剤
から放出される。
【0087】本内燃機関では、排気行程内で追加燃料噴
射を行なうことで、リーンNOx触媒の温度をこのイオ
ウ分の分解する温度領域に制御して、更に、排気ガス中
に未燃成分を与えるようにすることができ、所要の追加
燃料噴射の制御により、リーンNOx触媒の再生(イオ
ウ分の放出)を行なうことができるのである。なお、触
媒9の活性化の判定を触媒温度Temp c/c に基づいて行
なう場合には、燃料噴射制御は、図9に示すように行な
われる。
【0088】実施例の制御との相違は、ステップA42
であり、ステップA42では、触媒温度センサ105で
検出された触媒温度Temp.c/c が所定温度T00以下か否
かを判定する。触媒温度Temp.c/c が所定温度T00以下
なら、フラグF=1 の条件下で、排気行程での追加燃料
噴射を行ない。触媒温度Temp.c/c が所定温度T00以下
でないなら、排気行程での追加燃料噴射は行なわない。
【0089】また、触媒9の活性化の判定を触媒温度T
emp c/c に基づいて行なう場合には、燃料噴射制御は、
図10に示すように行なわれる。第1実施例の制御(図
8)との相違は、触媒9の不活性化の判定(ステップA
42)であり、ステップA42では、触媒温度センサ1
05で検出された触媒温度Temp.c/c が所定温度T00
下か否かを判定する。
【0090】触媒温度Temp.c/c が所定温度T00以下な
ら、フラグF=1 の条件下で排気行程での追加燃料噴射
制御ルーチン(図8)を行ない。触媒温度Temp.c/c が
所定温度T00以下でないなら、排気行程での追加燃料噴
射ルーチンは行なわない。なお、この判定閾値T00は、
図8のステップB20により用いられる活性化判定閾値
1 よりも低い値に設定する。
【0091】そして、不活性状態判定部104Bによる
不活性状態の判定も活性状態判定部104Aによる活性
状態の判定も、いずれも冷却水温Tw に基づいて行なう
場合には、追加燃料噴射制御は、図11に示すように行
なわれる。第1実施例の制御(図9)との相違は、触媒
9の活性化の判定(ステップB62)であり、ステップ
B62では、水温センサ19で検出されたエンジンの冷
却水温Twが所定温度T11以上か否かを判定する。
【0092】冷却水温Twが所定温度T11以上でないな
ら、排気行程での追加燃料噴射を行ない。冷却水温Tw
が所定温度T11以上なら、タイマカウントtc/c が所要
時間のカウントを終了した上で、排気行程での追加燃料
噴射を終了する。次に、第2実施例について説明する
と、この実施例では、最大噴射回数を3回に設定してい
る。このため、噴射回数制御部102Cでは、第1実施
例と同様に噴射時間設定部102Bで設定された一作動
サイクルの排気行程内における全噴射時間texを、予め
設定された所定時間(閾値)t1 ,t2 と比較して、一
作動サイクルの排気行程内における追加燃料の噴射回数
nを設定するようになっている。また、噴射回数制御部
102Cでは、噴射回数が複数回の場合には、各噴射回
の噴射時間についても設定するようになっている。
【0093】閾値t1 ,t2 は、第1実施例の閾値t0
とほぼ同様に設定される。つまり、一作動サイクルの排
気行程内で1回だけで追加燃料を噴射した場合に、燃料
の霧化状態の悪化を招くおそれがあるか否かの閾値とし
てt1 が設定され、さらに、一作動サイクルの排気行程
内で2回だけで追加燃料を噴射した場合に、燃料の霧化
状態の悪化を招くおそれがあるか否かの閾値としてt2
(>t1 )が設定されている。
【0094】したがって、噴射回数制御部102Cで
は、一作動サイクルの排気行程内での追加燃料時間tex
が閾値t1 よりも小さい場合(即ち、tex<t1 )に
は、追加燃料の噴射回数nを1として、第1実施例にお
ける図6に示すのように燃料噴射を行ない。追加燃料時
間texが閾値t1 よりも大きいが閾値t2 よりも小さい
場合(即ち、t1 ≦tex<t2 )には、第1実施例にお
ける図5に示すのように燃料噴射を行ない。追加燃料の
噴射回数nを2とし、追加燃料時間texが閾値t2より
も大きい場合(即ち、t2 ≦tex)には、追加燃料の噴
射回数nを3として、図12に示すように燃料噴射を行
なう。
【0095】また、噴射回数制御部102Cでは、噴射
回数が複数回(2回又は3回)の場合には、第1実施例
と同様に、後の噴射回ほど噴射時間を短く設定する。つ
まり、2回噴射の場合には、第1回目の噴射時間tex1
よりも第2回目の噴射時間t ex2 が短くなるように各噴
射時間tex1 ,tex2 を設定し、3回噴射の場合には、
第1回目の噴射時間tex1 よりも第2回目の噴射時間t
ex2 が短く、第2回目の噴射時間tex2 よりも第3回目
の噴射時間tex3 が短くなるように各噴射時間tex1
ex2 ,tex3 を設定する。
【0096】例えば、一作動サイクル内の全噴射時間t
exに対して、以下のように各係数a,b,c〔ただし、
0<a<1,0<b<1,0<c<1,a+b+c=
1〕を乗算することで、各噴射時間tex1 ,tex2 ,t
ex3 を設定しうる。 tex1 =a・texex2 =b・texex2 =c・tex この他の構成は、第1実施例と同様であるので、説明を
省略する。
【0097】本発明の第2実施例としてのエンジンの排
気ガス浄化装置は、上述のように構成されているので、
通常燃料噴射制御及び追加燃料噴射(排気行程燃料噴
射)の判定は、第1実施例と同様に、図8又は図10に
示すように行なわれる。そして、排気行程燃料噴射制御
(追加燃料噴射制御)は、図13に示すように行なわれ
る。つまり、まず、ステップB10で、追加燃料の噴射
時間texを設定する。この追加燃料噴射時間texは、例
えば図7に示すように触媒9の温度Temp.c/c 及びエン
ジン回転数Neに応じて設定される。ついで、ステップ
B22に進んで、追加燃料の噴射時間texを閾値t1
比較して判定する。
【0098】噴射時間texが閾値t1 未満ならステップ
B32に進んで噴射回数nを1に設定し、噴射時間tex
が閾値t1 以上ならステップB24に進んで、追加燃料
の噴射時間texを閾値t2 と比較して判定する。ここ
で、噴射時間texが閾値t2 未満ならステップB42に
進んで噴射回数nを2に設定し、ステップB52に進ん
で、各噴射回数の噴射時間tex1 ,tex2を設定する。
この設定は、以下の条件式を満たすようにして、1回目
の噴射時間tex1 よりも2回目の噴射時間tex2 の方が
短くなるように行なう。
【0099】tex1 >tex2ex1 +tex2 =tex 一方、噴射時間texが閾値t2 以上ならステップB44
に進んで噴射回数nを3に設定し、ステップB54に進
んで、各噴射回数の噴射時間tex1 ,tex2 ,tex3
設定する。この設定は、例えば以下の条件式を満たすよ
うにして、1回目の噴射時間tex1 よりも2回目の噴射
時間tex2 の方が短く、2回目の噴射時間tex2 よりも
3回目の噴射時間tex3 の方が短くなるように行なう。
【0100】tex1 >tex2 >tex3ex1 +tex2 +tex3 =tex なお、噴射回数を1回に設定した場合には、噴射時間は
一作動サイクル中の全噴射時間texとなる。このように
して、噴射回数n及び各噴射時間tex,tex1
ex2 ,tex3 が設定されたら、これ以後は第1実施例
と同様な処理を行なう。
【0101】つまり、ステップB60に進んで、触媒温
度センサ105で検出された触媒温度Temp.c/c が閾値
1 以上であるか否かを判定する。触媒温度Temp.c/c
が閾値T1 以上でなければ、ステップB70でタイマを
リセットして、ステップB80で、排気行程燃料噴射
(追加燃料噴射)を実行する。この追加燃料噴射は、噴
射回数が2回の場合には、図5に示すように、排気行程
において、ステップB52で設定された各噴射回の追加
燃料噴射時間tex1 ,tex2 だけ実行される。図示する
ように、1回目の噴射時間tex1 よりも2回目の噴射時
間tex2 の方が短くなるように追加燃料噴射が行なわれ
る。
【0102】また、噴射回数が3回の場合には、図12
に示すように、排気行程において、ステップB54で設
定された各噴射回の追加燃料噴射時間tex1 ,tex2
ex 3 だけ実行される。図示するように、1回目の噴射
時間tex1 よりも2回目の噴射時間tex2 の方が短く、
2回目の噴射時間tex2 よりも3回目の噴射時間tex 3
の方が短くなるように追加燃料噴射が行なわれる。
【0103】そして、排気行程での追加燃料噴射によ
り、未燃の燃料成分を含んだ混合気が触媒9に供給され
て、この触媒9によって燃焼する。これにより、触媒9
が次第に昇温していき、触媒温度Temp.c/c が閾値T1
以上になると、ステップB60からステップB90に進
んで、タイマカウントを開始する。ついで、ステップB
100でタイマカウントの値tc/c が閾値t0 未満か否
かを判定する。
【0104】タイマカウントの開始直後は、タイマカウ
ント値tc/c は閾値t0 未満なので、ステップB100
からステップB80に進んで、排気行程燃料噴射(追加
燃料噴射)を実行する。一方、タイマカウントが進ん
で、タイマカウント値tc/c は閾値t0 以上になると、
ステップB100からステップB110に進んで、フラ
グFを0にセットして、排気行程燃料噴射(追加燃料噴
射)を終了する。
【0105】このように、ステップB110でフラグF
が0にセットされると、前述の図8のステップA80で
フラグFが1にセットされるまでは、即ち、冷却水温T
w が一旦所定温度T0 を越えるまでは、図8のステップ
A50の判定によって、ステップA60の排気行程燃料
噴射(追加燃料噴射)は行なわれない。勿論、冷却水温
Tw が所定温度T0 を越えていれば、ステップA40の
判定により、排気行程燃料噴射(追加燃料噴射)は行な
われない。
【0106】このようにして、本実施例でも、第1実施
例と同様の効果を得ることができて、特に、燃料噴射回
数を3回まで設けているため、噴射後期で燃料圧力が低
下して霧化状態の悪化を招きやすいエンジンに、このよ
うに燃料噴射回数を増加できるようにした構成を適用す
ることで、燃料の霧化及び燃焼を、より少ない追加燃料
によって効率よくしかもより速やかで確実に行なえる効
果がある。
【0107】なお、本筒内噴射型内燃機関では、燃料噴
射回数nの最大値をさらに大きな値に設定してもよく、
何れの燃料噴射回数nの場合でも、以下のように、追加
燃料噴射量に対応する噴射時間texn を、後の噴射回ほ
ど、短く設定することが好ましい。 tex1 >tex2 >tex3 >・・・>tex(n-1) >texn また、上述の実施例では、複数噴射の場合の噴射時間の
合計を全噴射時間texと等しく設定したが、多数回噴射
の場合により燃料効率が高まるのなら、複数噴射の場合
の噴射時間の合計を全噴射時間texよりも少なくするこ
とも考えられ、逆に、噴射弁の特性等によっては、複数
噴射の場合の噴射時間の合計を全噴射時間texよりも多
くすることも考えられる。
【0108】なお、上記の各実施例では、触媒活性化の
ための追加燃料の噴射を排気行程で行なっているが、こ
の追加燃料噴射は必ずしも排気行程に限定されるもので
はなく、膨張行程や吸気行程など、他の行程で行なって
も、触媒を早期に活性化しうる利点は得られるものであ
る。
【0109】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の筒内噴射型内燃機関によれば、排気行程中に排気
ポートを開放される燃焼室と、該燃焼室内に直接燃料を
噴射する燃料噴射弁と、内燃機関の運転状態を判定する
運転状態判定手段と、該運転状態判定手段の判定結果に
基づいて、該内燃機関が該内燃機関の排気系に装備され
た排気ガス浄化用触媒が活性されていない運転状態にあ
るときに、該燃料噴射弁を作動させて該燃焼室に追加燃
料を噴射させる燃料噴射制御手段とをそなえ、該燃料噴
射制御手段が、一作動サイクル内の該排気行程中の該排
気ポートの開放期間中に該燃料噴射弁を複数回作動させ
ることによって複数回に分けて該追加燃料を噴射させる
ように構成されることにより、未燃燃料を排気系に送給
することができて、排気系に設置された燃料を必要とす
る要素(例えば、活性促進時の排気ガス浄化用触媒等の
燃料必要要素)に燃料を供給することができる。燃料必
要要素に供給される燃料は、燃料必要要素に供給される
までの過程又は燃料必要要素に供給されたところで燃焼
して、排気ガス浄化用触媒にあってはその燃焼熱により
触媒の活性を促進しうる効果や、排気ガス浄化用触媒を
所要の温度状態に調整しうる効果が得られる。
【0110】特に、複数回に分けて追加燃料の噴射が行
なわれることにより、長時間噴射で生じやすい燃料の噴
射圧力の低下が回避され、噴射燃料の霧化が促進され
て、追加燃料が無駄なく且つ速やかに燃焼するようにな
り、少ない追加燃料で燃料必要要素に供給された燃料の
燃焼を行なうことができ、燃料必要要素が触媒である場
合には、その活性化を確実に行なえる利点がある。
【0111】請求項2記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1記載の構成において、該運転状態判定手
段が、該触媒の活性状態を判定する活性状態判定手段で
あって、該燃料噴射制御手段が、該活性状態判定手段に
より該触媒が不活性状態であることが判定されると該追
加燃料の噴射を行なうように構成されることにより、未
燃の燃料成分を含み触媒に供給された混合気の燃焼熱で
該触媒が昇温して速やかに活性化する。
【0112】特に、複数回に分けて追加燃料の噴射が行
なわれることにより、長時間噴射で生じやすい燃料の噴
射圧力の低下が回避され、噴射燃料の霧化が促進され
て、追加燃料が無駄なく且つ速やかに燃焼するようにな
り、少ない追加燃料で触媒の活性化を確実に行なえる利
点がある。また、排気行程で噴射するため、通常の燃焼
室での燃焼への影響が生じにくく、追加燃料噴射を行な
っている場合にも、追加燃料噴射を行なわない場合と同
様に、通常の燃料噴射の制御を実行することができる。
【0113】請求項3記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項2記載の構成において、該燃料噴射制御手
段が、該活性状態判定手段により該触媒が活性状態であ
ることが判定されたら、上記の追加燃料の噴射を終了す
るように構成されることにより、余分な追加燃料の噴射
が回避して燃料消費を抑制しながら、効率よくしかも確
実に触媒の活性化を行なえるようになる利点がある。
【0114】請求項4記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、
該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サイクル内での追
加燃料噴射時間を該機関の回転速度に対応するように設
定して、この設定した追加燃料噴射時間に応じて該燃料
噴射弁を作動させるように構成されることにより、一作
動サイクル内での排気ポートの開放期間中に追加燃料噴
射を完了させることが可能となり、排気行程噴射による
利点、即ち、通常の燃焼室での燃焼への影響を生じない
ようにしながら触媒の活性化を確実且つ速やかに行なえ
るという利点を得ることができる。
【0115】請求項5記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、
該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サイクル内での追
加燃料噴射時間を該触媒の温度状態に対応するように設
定して、この設定した追加燃料噴射時間に応じて該燃料
噴射弁を作動させるように構成されることにより、効率
よく追加燃料噴射を行なうことができ、少ない量の追加
燃料噴射で、触媒の活性化を確実且つ速やかに行なえる
という利点を得ることができる。
【0116】請求項6記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成において、
該燃料噴射制御手段が、該追加燃料噴射時間が予め設定
された所定時間未満のときには該一作動サイクル内での
該追加燃料の噴射回数を減少させるように構成されるこ
とにより、追加燃料噴射時の燃料の霧化を確実に促進し
ながら、少ない量の追加燃料噴射で、触媒の活性化を確
実且つ速やかに行なえるという利点を得ることができ
る。
【0117】請求項7記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項6記載の構成において、該燃料噴射制御手
段が、該追加燃料噴射時間が該所定時間未満のときには
該一作動サイクル内での該追加燃料の噴射回数を1回と
して、該追加燃料噴射時間が該所定時間以上のときには
該一作動サイクル内での該追加燃料の噴射回数を2回と
するように構成されることにより、簡素な制御で、追加
燃料噴射時の燃料の霧化を確実に促進しながら、少ない
量の追加燃料噴射で、触媒の活性化を確実且つ速やかに
行なえるという利点を得ることができる。
【0118】請求項8記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項6又は7記載の構成において、上記の所定
時間が、該機関の回転速度の関数として与えられるとい
う構成により、追加燃料噴射時の燃料の霧化を確実に促
進しながら、少ない量の追加燃料噴射で、触媒の活性化
を確実且つ速やかに行なえるという利点を得ることがで
きる。
【0119】請求項9記載の本発明の筒内噴射型内燃機
関は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成において、
該燃料噴射制御手段が、一作動サイクル内で該追加燃料
の噴射を複数回に分けて行なう場合、各噴射回の噴射時
間を各噴射回毎に設定するように構成されることによ
り、各噴射回に最適の噴射時間で追加燃料の噴射が行な
われて、少ない量の追加燃料噴射で、触媒の活性化を確
実且つ速やかに行なえるという利点を得ることができ
る。
【0120】請求項10記載の本発明の筒内噴射型内燃
機関は、請求項9記載の構成において、該燃料噴射制御
手段が、一作動サイクル内で該追加燃料の噴射を複数回
に分けて行なう場合、後の回の噴射ほど短い噴射時間に
設定するように構成されることにより、少ない量の追加
燃料噴射で、燃料の霧化及び燃焼が速やかで確実に行な
いながら、触媒の活性化を確実且つ速やかに行なえると
いう利点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の制御系の要部構成を模式的に示す制御ブロック図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関における制御ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の全体構成図である。
【図4】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の制御系を示すハードブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の追加燃料の噴射タイミングを示す図である。
【図6】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の追加燃料の噴射タイミングを示す図である。
【図7】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の追加燃料噴射時間の設定特性を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の燃料噴射制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図9】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃機
関の燃料噴射制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図10】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃
機関の燃料噴射制御の第1の変形例を説明するためのフ
ローチャートである。
【図11】本発明の第1実施例としての筒内噴射型内燃
機関の燃料噴射制御の第2の変形例を説明するためのフ
ローチャートである。
【図12】本発明の第2実施例としての筒内噴射型内燃
機関の追加燃料の噴射タイミングを示す図である。
【図13】本発明の第2実施例としての筒内噴射型内燃
機関の燃料噴射制御を説明するためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 燃焼室 2 吸気通路 2a サージタンク 3 排気通路 4 吸気弁 5 排気弁 6 エアクリーナ 7 スロットル弁 8 インジェクタ(燃料噴射弁) 8a インジェクタソレノイド 8b インジェクタソレノイド用スイッチングトランジ
スタ 9 排気ガス浄化用触媒としての排気ガス浄化用触媒コ
ンバータ 9A リーンNOx触媒 9B 三元触媒 11 エアフローセンサ 12 吸気温センサ 13 大気圧センサ 14 スロットルセンサ 15 アイドルスイッチ 17 酸素濃度センサ(O2 センサ) 19 水温センサ(冷却水温度検出手段) 20 クランキングスイッチ又はイグニッションスイッ
チ 21 クランク角センサ(エンジン回転数センサ) 22 TDCセンサ(気筒判別センサ) 23 電子制御ユニット(ECU) 24 アクセルポジションセンサ 25 バッテリセンサ 27 CPU 28,29 入力インタフェイス 30 アナログ/デジタルコンバータ 31 ROM 32 RAM 34 噴射ドライバ(燃料噴射弁駆動手段) 35 点火プラグ 46 マイクロコンピユータのポート 47 気筒判別用外部レジスタ(フリップフロップ) 48 フリーランニングカウンタ 49〜52 レジスタ 53〜56 比較器 57〜60 RSフリップフロップ 101 燃料噴射制御手段 102 追加燃料噴射制御手段 102A 開始終了判定部 102B 噴射時間設定部 102C 噴射回数制御部 103 通常燃料噴射制御手段 104 活性状態判定手段(運転状態判定手段) 104A 活性状態判定部 104B 不活性状態判定部 105 触媒温度センサ(触媒温度検出手段) 106 タイマ 107 床下触媒 108 フロント触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 312 F02D 45/00 312N 312R (56)参考文献 特開 平4−183922(JP,A) 特開 平6−93902(JP,A) 特開 平3−271540(JP,A) 特開 平4−272448(JP,A) 特開 平8−291729(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/34 F02D 41/04 330

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気行程中に排気ポートを開放される燃
    焼室と、 該燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、 内燃機関の運転状態を判定する運転状態判定手段と、 該運転状態判定手段の判定結果に基づいて、該内燃機関
    該内燃機関の排気系に装備された排気ガス浄化用触媒
    が活性されていない運転状態にあるときに、該燃料噴射
    弁を作動させて該燃焼室に追加燃料を噴射させる燃料噴
    射制御手段とをそなえ、 該燃料噴射制御手段が、一作動サイクル内の膨張行程以
    降に該燃料噴射弁を複数回作動させることによって複数
    回に分けて該追加燃料を噴射させるように構成されてい
    ることを特徴とする、筒内噴射型内燃機関。
  2. 【請求項2】 該運転状態判定手段が、該触媒の活性状
    態を判定する活性状態判定手段であって、 該燃料噴射制御手段が、該活性状態判定手段により該触
    媒が不活性状態であることが判定されると該追加燃料の
    噴射を行なうように構成されていることを特徴とする、
    請求項1記載の筒内噴射型内燃機関。
  3. 【請求項3】 該燃料噴射制御手段が、該活性状態判定
    手段により該触媒が活性状態であることが判定された
    ら、上記の追加燃料の噴射を終了するように構成されて
    いることを特徴とする、請求項2記載の筒内噴射型内燃
    機関。
  4. 【請求項4】 該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サ
    イクル内での追加燃料噴射時間を該機関の回転速度に対
    応するように設定して、この設定した追加燃料噴射時間
    に応じて該燃料噴射弁を作動させるように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の
    筒内噴射型内燃機関。
  5. 【請求項5】 該燃料噴射制御手段が、上記の一作動サ
    イクル内での追加燃料噴射時間を該触媒の温度状態に対
    応するように設定して、この設定した追加燃料噴射時間
    に応じて該燃料噴射弁を作動させるように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の
    筒内噴射型内燃機関。
  6. 【請求項6】 該燃料噴射制御手段が、該追加燃料噴射
    時間が予め設定された所定時間未満のときには該一作動
    サイクル内での該追加燃料の噴射回数を減少させるよう
    に構成されていることを特徴とする、請求項1〜5のい
    ずれかに記載の筒内噴射型内燃機関。
  7. 【請求項7】 該燃料噴射制御手段が、該追加燃料噴射
    時間が該所定時間未満のときには該一作動サイクル内で
    の該追加燃料の噴射回数を1回として、該追加燃料噴射
    時間が該所定時間以上のときには該一作動サイクル内で
    の該追加燃料の噴射回数を2回とするように構成されて
    いることを特徴とする、請求項6記載の筒内噴射型内燃
    機関。
  8. 【請求項8】 上記の所定時間が、該機関の回転速度の
    関数として与えられることを特徴とする、請求項6又は
    7記載の筒内噴射型内燃機関。
  9. 【請求項9】 該燃料噴射制御手段が、一作動サイクル
    内で該追加燃料の噴射を複数回に分けて行なう場合、各
    噴射回の噴射時間を各噴射回毎に設定するように構成さ
    れていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに
    記載の筒内噴射型内燃機関。
  10. 【請求項10】 該燃料噴射制御手段が、一作動サイク
    ル内で該追加燃料の噴射を複数回に分けて行なう場合、
    後の回の噴射ほど短い噴射時間に設定するように構成さ
    れていることを特徴とする、請求項9記載の筒内噴射型
    内燃機関。
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