JP3052577B2 - スピーカ用振動板 - Google Patents

スピーカ用振動板

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JP3052577B2 JP4151719A JP15171992A JP3052577B2 JP 3052577 B2 JP3052577 B2 JP 3052577B2 JP 4151719 A JP4151719 A JP 4151719A JP 15171992 A JP15171992 A JP 15171992A JP 3052577 B2 JP3052577 B2 JP 3052577B2
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満裕 長谷川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高域共振周波数に発生す
るピークや振動板の形状や材料物性で決定される固有振
動の過渡応答特性の改善を図りスピーカの高音質化を目
的としたスピーカ用振動板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、Hi−Fi用スピーカにも樹脂材
料を用いたスピーカ用振動板が、製造法の簡便さ及び性
能の均一化の観点から導入されており、さらに高性能樹
脂材料(たとえば、高流動性の液晶ポリマー)の開発に
より従来のチタンやアルミニウムなどの金属系振動板材
料に加えて、高音域を受け持つドーム形スピーカにも採
用されてきている。
【0003】以下図面を参照しながら、上述した従来の
スピーカ用振動板の一形態としてのドーム形振動板につ
いて説明する。
【0004】図4は従来のドーム形振動板の断面を示す
ものであり、振動板材料としては上述したようにチタン
やアルミニウムなどの金属系振動板材料に加えて、樹脂
材料を用いた振動板がある。図6において、41はドー
ム形振動板で、ドーム部42と、前記ドーム部42の外
周部に設けたボイスコイルボビン接合部43と、前記ボ
イスコイルボビン接合部43の下端部につながり、エッ
ジとの接合面である円板部44から構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、比弾性率の大なるチタンやアルミニウム
などの金属材料で形成されたスピーカ用振動板の場合、
内部損失が小さいため高域共振周波数に鋭いピークを発
生させ、さらに固有振動が制動されずに余韻が残り材料
特有の音色が付いたり、比較的内部損失の大なる樹脂材
料で成形されたスピーカ用振動板の場合、薄く成型され
ないと振動系重量が重くなりスピーカとしての能率が悪
くなり、また比弾性率がそれほど大きくないため高域再
生限界を表す高域共振周波数が高くならないという問題
点を有していた。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、樹脂材料で成形されたスピーカ用振動板に比べて高
域共振周波数が高く、固有振動が制動されて余韻が残ら
ず材料特有の音色が付かない過渡応答特性の改善を図っ
たスピーカ用振動板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のスピーカ用振動板は、抄造された鱗片状のマ
イカと未硬化の高剛性のエポキシ樹脂の結着材で構成し
た複数のマイカプリプレグの間に、抄造された鱗片状の
マイカと未硬化の内部損失の大なるエポキシ樹脂の結着
材で構成したマイカプリプレグを挟み込んで積層し、加
熱成型して構成されている。
【0008】
【作用】この構成によって、高剛性の結着材で形成され
た振動板層が発生する固有振動を内部損失の高い結着材
で形成された振動板層が制動するため、余韻が残らず材
料特有の音色が付かない過渡応答特性の改善を図ったス
ピーカ用振動板が実現できる。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0010】図1は本発明のスピーカ用振動板材料で形
成したドーム形振動板の正面図、図2は部分拡大した断
面図を示すものである。図1,図2において、1はドー
ム形振動板で、ドーム部2と、前記ドーム部2の外周部
に設けたボイスコイルボビン接合部3と、前記ボイスコ
イルボビン接合部3の下端部につながり、エッジとの接
合面である円板部4から構成され、このドーム形振動板
1は少なくとも表裏に配置した高剛性のエポキシ樹脂の
結着材5で集成された鱗片状のマイカ6の振動板層7の
間に、内部損失の大なるエポキシ樹脂の結着材8で集成
された鱗片状のマイカ9の振動板層10を配置し、これ
を加熱成型して上記構成となるように構成されている。
【0011】以上のように構成されたスピーカ用振動板
について、以下その製造法について説明する。
【0012】図3,図4は本発明のスピーカ用振動板と
してのドーム形振動板の製造法の一実施例を示す。図
3,図4において11は加熱された半球面状の凹部11
aを有する成型金型の固定金型部、12は下面に上記凹
部11aにはまりこむ半球面の突出部12aをもった可
動金型部を示す。スピーカ用振動板材料13は、抄造さ
れた鱗片状のマイカ6と未硬化の高剛性のエポキシ樹脂
の結着材5で構成した表裏のマイカプリプレグの振動板
層7に、抄造された鱗片状のマイカ9と未硬化の内部損
失の大なるエポキシ樹脂の結着材8で構成したマイカプ
リプレグの振動板層10を挟み込んで積層して構成さ
れ、前記のスピーカ用振動板材料13の表裏に離型用の
テフロン箔膜14,15を介して成型金型にて成形され
る。このように表裏に離型用のテフロン箔膜14,15
を外して成形されたドーム形振動板が所定の外径を切断
する工程を経てドーム形振動板1となる。
【0013】図5は本発明のスピーカ用振動板を用いた
一実施例としてのドーム形スピーカの断面図を示す。図
3において、21はボトムプレート、22はリング状の
マグネット、23はトッププレートであり、ボトムプレ
ート21とトッププレート23は、マグネット22を挟
持して環状の磁気空隙24を形成する。25はボイスコ
イルボビン26に巻回されたボイスコイルで、前記磁気
空隙24の中に振動可能なように吊り下げられている。
1は前述のドーム形振動板で、外周の円板部4にはエッ
ジ27が固着されている。前記エッジ27の外周部はス
ペーサ28の上に固定され、バッフル板29で挟持され
ている。30はバッフル板を固定するビスである。
【0014】以上のようなスピーカ用振動板を用いて構
成されたドーム形スピーカについて、以下その動作を説
明する。
【0015】まず、磁気空隙24には、ボイスコイル2
5が吊り下げられており、電気信号が印加されると、フ
レミングの左手の法則により上下に振動し、ボイスコイ
ルボビン26を介してドーム形振動板1を振動させて音
を発生させる。ここで、ドーム形振動板は集成マイカを
振動板基材としているので樹脂材料で成形された振動板
に比べて高域共振周波数が高く、またチタンやアルミニ
ウム等の均一な金属系振動板材料と異なり、ドーム形振
動板1は表裏に高剛性のエポキシ樹脂の結着材5で集成
された鱗片状のマイカ6の振動板層7の間に、内部損失
の大なるエポキシ樹脂の結着材8で集成された鱗片状の
マイカ9の振動板層10で構成した異質な材料の複合振
動板構造とされているために、高剛性の結着材5で形成
された振動板層7が発生する固有振動を内部損失の高い
結着材8で形成された振動板層10が制動して、高域共
振周波数に発生するピークや振動板の形状や材料物性で
決定される固有振動の過渡応答特性の改善を図り、従っ
て余韻が残らず材料特有の音色が付かない過渡応答特性
の改善を図ったスピーカ用振動板が実現できる。
【0016】以上のように、本実施例によれば、本発明
のスピーカ用振動板は、抄造された鱗片状のマイカ6と
未硬化の高剛性のエポキシ樹脂の結着材5で構成した複
数のマイカプリプレグの振動板層7の間に、抄造された
鱗片状のマイカ9と未硬化の内部損失の大なるエポキシ
樹脂の結着材8で構成したマイカプリプレグの振動板層
10を挟み込んで積層した材料を加熱成型して得られる
積層構造で構成されている。
【0017】この構成によって、高剛性の結着材5で形
成された振動板層7が発生する固有振動を内部損失の高
い結着材8で形成された振動板層10が制動するため、
固有振動の余韻が残らず材料特有の音色が付かない過渡
応答特性の改善を図ったスピーカ用振動板が実現でき
る。
【0018】なお、実施例において、スピーカへの使用
例としてドーム形スピーカを説明したが、コーン形スピ
ーカへ使用しても効果が同じであることはいうまでもな
い。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明は、抄造された鱗片
状のマイカと未硬化の高剛性のエポキシ樹脂の結着材で
構成した複数のマイカプリプレグの振動板層の間に、抄
造された鱗片状のマイカと未硬化の内部損失の大なるエ
ポキシ樹脂の結着材で構成したマイカプリプレグよりな
る振動板層を挟み込んで積層した材料を加熱成型して構
成しているため、樹脂材料で成形されたスピーカ用振動
板に比べて高域共振周波数が高く、チタンやアルミニウ
ム等の均一な金属系振動板材料と異なり、異質な材料の
複合振動板構造としているため、高剛性の結着材で形成
された振動板層が発生する固有振動を内部損失の高い結
着材で形成された振動板層が制動して、高域共振周波数
に発生するピークや振動板の形状や材料物性で決定され
る固有振動の過渡応答特性の改善を図り、従って材料特
有の音色が付かないスピーカの高音質化を図ることので
きるという優れたスピーカ用振動板を提供できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスピーカ用振動板の正面図
【図2】同スピーカ用振動板の要部の拡大断面図
【図3】同スピーカ用振動板の材料の斜視図
【図4】同成型金型の断面図
【図5】同スピーカ用振動板を用いたドーム形スピーカ
の断面図
【図6】従来のスピーカ用振動板の正面図
【符号の説明】
1 ドーム形振動板 2 ドーム部 3 ボイスコイルボビン接合部 4 円板部 5 高剛性のエポキシ樹脂の結着材 6 鱗片状のマイカ 7 振動板層 8 内部損失の大なるエポキシ樹脂の結着材 9 鱗片状のマイカ 10 振動板層 11 成型金型の固定金型部 12 可動金型部 13 スピーカ用振動板材料

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抄造された鱗片状のマイカと未硬化の高剛
    性のエポキシ樹脂の結着材で構成した複数のマイカプリ
    プレグの振動板層の間に、抄造された鱗片状のマイカと
    未硬化の内部損失の大なるエポキシ樹脂の結着材で構成
    したマイカプリプレグの振動板層を挟み込んで積層し加
    熱成型したスピーカ用振動板。
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