JP3052470U - 太陽光利用の室内暖房、給湯又は発電設備を備えた建築物の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 屋根瓦１に当該屋根瓦の軸方向に貫通する空
気流通孔２を孔設すると共に、当該屋根瓦１に当該屋根
瓦表面から前記空気流通孔２に連なる複数の斜め穴３を
穴設し、当該屋根瓦１の複数枚を個々の屋根瓦１の当該
空気流通孔２同士が隣接する屋根瓦に連通するように敷
設して、前記斜め穴３から太陽光が当該空気流通孔２に
供給されるようにし、当該太陽光により当該空気流通孔
２内部の空気を暖め、温度上昇した空気を建築物室内暖
房、給湯又は発電に利用できるようにしてなる太陽光利
用の室内暖房、給湯又は発電設備を備えた建築物の構
造。 【効果】 天然の太陽光を利用した室内暖房、給湯、発
電を備えた建築物を構築でき、省電力化、省資源化等に
役立ち、又、素朴で優雅な趣のあるかやぶき屋根の風情
と外観を現代瓦で再現できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、太陽光を利用した室内暖房、給湯又は発電設備を備えた建築物の構 造に関し、特に、屋根において太陽光により暖められた空気利用による室内暖房 給湯又は発電技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

室内暖房には、電気、ガス、灯油、スチーム等による暖房が行なわれているが 、大掛かりな装置が必要であったり、暖房費が掛かり過ぎたり、燃料資源の問題 がある等の欠点がある。 一方、近時、太陽熱発電を利用した省電力化が盛んに行なわれている。日中の 太陽光による蓄電を夜間の電力に利用して、省電力化を図るものであるが、太陽 電池が高価につく、太陽電池の設置面積に多くを要する等の問題があり、未だ、 広く行きわたるまでには至っていないのが現状である。 ところで、従来の日本家屋では、自然の素材を利用したかやぶき屋根が昔から 施工されてきた。このかやぶき屋根は、素朴で優雅な趣のあるもので、風景をな ごませ、冬でも暖かい等の利点がある。 しかし、近時は、材料調達の難しさ及び施工職人の不足等から、その維持は困難 なものとなっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、かかる従来技術の有する欠点を解消した技術を提供することを目的 としたものである。 又、本考案は、素朴で優雅な趣のあるかやぶき屋根の風情と外観を現代瓦で再 現できるような技術を提供することを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、屋根瓦に当該屋根瓦の軸方向に貫通する空気流通孔を孔設すると共 に、当該屋根瓦に当該屋根瓦表面から前記空気流通孔に連なる複数の斜め穴を穴 設し、当該屋根瓦の複数枚を個々の屋根瓦の当該空気流通孔同士が隣接する屋根 瓦に連通するように敷設して、前記斜め穴から太陽光が当該空気流通孔に供給さ れるようにし、当該太陽光により当該空気流通孔内部の空気を暖め、温度上昇し た空気を建築物室内暖房、給湯又は発電に利用できるようにしてなることを特徴 とする太陽光利用の室内暖房、給湯又は発電設備を備えた建築物の構造に係るも のである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

【０００６】

【実施例】

次に、本考案の実施例を、図面を参照しつつ説明する。 図１（Ａ）は、本考案の実施例を示す要部構成図、図１（Ｂ）は、本考案の実 施例を示す要部断面図、図２（Ａ）は、本考案の実施例を適用した家屋の構成図 、図２（Ｂ）は、本考案の他の実施例を示す構成図である。

【０００７】 図１（Ａ）、（Ｂ）に示すように、本考案における屋根瓦１には、その軸方向 に貫通した空気流通孔２が孔設されている。 又、当該屋根瓦１には、その表面から上記空気流通孔２に連なる複数の斜め穴 ３が穴設されている。当該斜め穴３は、例えば、４５°の角度で設けられている 。かやぶき屋根の施工では、かやの先端部を斜めに切断しており、当該屋根瓦１ に複数の斜め穴３を穴設することにより、当該屋根瓦を敷設した屋根は、素朴で 優雅な趣のあるかやぶき屋根の風情と外観を呈する。従って、素朴で優雅な趣の あるかやぶき屋根の風情と外観を、こうした現代瓦で再現できる。 当該屋根瓦１の複数枚を、図１（Ａ）に示すように、個々の屋根瓦１の当該空 気流通孔２同士が隣接する屋根瓦１に連通するように敷設する。 図２（Ａ）に示すように、例えば、木造家屋の屋根に上記のようにして屋根瓦 １を敷設する。 当該屋根瓦１に太陽光が当たると、上記斜め穴３から太陽光が当該空気流通孔 ２に供給される。 当該空気流通孔２内部では、空気が流通しており、当該太陽光により当該空気 が暖められると、当該空気流通孔２内部の空気は、温度上昇により、比重が軽く なり、当該空気流通孔２の上部に移送され、集められる。 空気流通孔２の上部では、時間の経過と共に、暖められた空気量が増大する。 本考案では、これを建築物室内暖房に利用するもので、天然の太陽光を利用し た室内暖房を備えた建築物を構築できる。 又、暖められた空気により温水となし、給湯に利用出来る。更には、発電によ る電力装置にも利用出来る。これらを併用してもよい。 上記斜め穴３は、例えば、４５°の角度で設けられているので、雨が差し込ま れることがない。又、上記のように、かやぶき屋根様の風景が呈され好ましいも のとなる。

【０００８】 図２（Ｂ）は、本考案の他の実施例を示す構成図で、建築物の例えば外装材４ に、上記と同様に、斜め穴３を設けると共に、空気流通孔２を設ける。 本考案は、他の建築材料にも応用できる。

【０００９】

【考案の効果】

以上、本考案によれば、天然の太陽光を利用した室内暖房、給湯、発電を備え た建築物を構築でき、省電力化、省資源化等に役立ち、又、素朴で優雅な趣のあ るかやぶき屋根の風情と外観を現代瓦で再現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（Ａ）は、本考案の実施例を示す要部構成
図、図１（Ｂ）は、本考案の実施例を示す要部断面図で
ある。

【図２】図２（Ａ）は、本考案の実施例を適用した家屋
の構成図、図２（Ｂ）は、本考案の他の実施例を示す構
成図である。

【符号の説明】

１ 屋根瓦 ２ 空気流通孔 ３ 斜め穴 ４ 外装材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 屋根瓦に当該屋根瓦の軸方向に貫通する
   空気流通孔を孔設すると共に、当該屋根瓦に当該屋根瓦
   表面から前記空気流通孔に連なる複数の斜め穴を穴設
   し、当該屋根瓦の複数枚を個々の屋根瓦の当該空気流通
   孔同士が隣接する屋根瓦に連通するように敷設して、前
   記斜め穴から太陽光が当該空気流通孔に供給されるよう
   にし、当該太陽光により当該空気流通孔内部の空気を暖
   め、温度上昇した空気を建築物室内暖房、給湯又は発電
   に利用できるようにしてなることを特徴とする太陽光利
   用の室内暖房、給湯又は発電設備を備えた建築物の構
   造。