JP3052321B2 - 化合物半導体のエッチング方法 - Google Patents
化合物半導体のエッチング方法Info
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- JP3052321B2 JP3052321B2 JP02037936A JP3793690A JP3052321B2 JP 3052321 B2 JP3052321 B2 JP 3052321B2 JP 02037936 A JP02037936 A JP 02037936A JP 3793690 A JP3793690 A JP 3793690A JP 3052321 B2 JP3052321 B2 JP 3052321B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、II-VI族化合物半導体のエッチング方法に
関するものである。
関するものである。
[従来の技術] セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化亜鉛(ZeS)など、およ
びこれらの混晶より成るII-VI族化合物半導体の従来の
微細加工方法は、フォトレジストあるいは二酸化シリコ
ンなどの絶縁膜をマスクとするウエットエッチング技
術、ドライエッチング技術がある。ウエットエッチング
技術において、エッチング液として主に用いられている
のは、水酸化ナトリウム水溶液、塩酸、硝酸−塩酸−水
の混合液が挙げられ、これらのエッチング液は、所望の
エッチング速度を得るために、適当な温度、あるいは組
成で使用されている。
びこれらの混晶より成るII-VI族化合物半導体の従来の
微細加工方法は、フォトレジストあるいは二酸化シリコ
ンなどの絶縁膜をマスクとするウエットエッチング技
術、ドライエッチング技術がある。ウエットエッチング
技術において、エッチング液として主に用いられている
のは、水酸化ナトリウム水溶液、塩酸、硝酸−塩酸−水
の混合液が挙げられ、これらのエッチング液は、所望の
エッチング速度を得るために、適当な温度、あるいは組
成で使用されている。
一方ドライエッチング技術は、平行平板電極を用いた
Arなどの不活性ガスによるイオンエッチング、BCl3など
の反応性ガスによる反応性イオンエッチングが挙げられ
る。
Arなどの不活性ガスによるイオンエッチング、BCl3など
の反応性ガスによる反応性イオンエッチングが挙げられ
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前述の従来技術によるII-VI族化合物半導体
の加工には、以下の問題がある。
の加工には、以下の問題がある。
ウエットエッチング技術については、一般的な問題と
して、再現性にかけることが挙げられる。温度、エッチ
ング液の組成などをかなり厳密にコントロールしなけれ
ば一定したエッチング速度が得られない。さらに揮発性
の物質を含むエッチング液の場合、時間と共にエッチン
グ液の組成が変化するのでエッチング液を作製したとき
と、時間が経過したときとでは、エッチング速度が大き
く変わってしまうという問題がある。更に、ウエットエ
ッチング技術では、エッチングが等方的に進行し、サイ
ドエッチが起こるので、マスクの寸法通りには、パター
ンを形成することはできない。また加工断面形状も限ら
れてしまい、例えば、垂直断面の形成、縦横比の大きい
深い溝の形成は、困難である。
して、再現性にかけることが挙げられる。温度、エッチ
ング液の組成などをかなり厳密にコントロールしなけれ
ば一定したエッチング速度が得られない。さらに揮発性
の物質を含むエッチング液の場合、時間と共にエッチン
グ液の組成が変化するのでエッチング液を作製したとき
と、時間が経過したときとでは、エッチング速度が大き
く変わってしまうという問題がある。更に、ウエットエ
ッチング技術では、エッチングが等方的に進行し、サイ
ドエッチが起こるので、マスクの寸法通りには、パター
ンを形成することはできない。また加工断面形状も限ら
れてしまい、例えば、垂直断面の形成、縦横比の大きい
深い溝の形成は、困難である。
II-VI族化合物半導体のウエットエッチングはIII−V
族化合物半導体など他の半導体のウエットエッチングに
比べ問題が多い。例えば、ZnSeを塩酸−硝酸系エッチン
グ液でエッチングを行う場合、エッチング液がZnSe中に
しみ込み、長時間の水洗を行っても完全に除去すること
は困難であり、膜質の特性を著しく悪化させる。またZn
Se、ZnSXSe1-X(0<X≦1)を、NaOH水溶液でエッチ
ングを行う場合、表面モホロジーが極端に悪化してしま
い精密なエッチングに適しているとはいえない。塩酸を
用いた場合は、エッチング速度が非常に遅くII-VI族化
合物半導体を用いたデバイス作製には実用的ではない。
族化合物半導体など他の半導体のウエットエッチングに
比べ問題が多い。例えば、ZnSeを塩酸−硝酸系エッチン
グ液でエッチングを行う場合、エッチング液がZnSe中に
しみ込み、長時間の水洗を行っても完全に除去すること
は困難であり、膜質の特性を著しく悪化させる。またZn
Se、ZnSXSe1-X(0<X≦1)を、NaOH水溶液でエッチ
ングを行う場合、表面モホロジーが極端に悪化してしま
い精密なエッチングに適しているとはいえない。塩酸を
用いた場合は、エッチング速度が非常に遅くII-VI族化
合物半導体を用いたデバイス作製には実用的ではない。
一方Arなどの不活性ガスを用いたイオンエッチング技
術は、エッチング速度を実用的レベルにするにはプラズ
マ放電のパワーを強くする必要があり、半導体基板に大
きなダメージを与えてしまう。また、BCl3などの反応性
ガスを用いた反応性イオンエッチングは、イオンエッチ
ングに比べれば、多少基板に与えるダメージは低減でき
るが、許容される範囲のものではない。単にダメージを
低減するには、低い放電パワーでもガス圧力を高くすれ
は良いが、イオンシース幅とイオンと中性粒子の平均自
由行程とがほぼ同程度となり、イオンビームに指向性が
なくなるため、サイドエッチングが大きくなり、微細加
工という点からみれば大きな欠点を有する。
術は、エッチング速度を実用的レベルにするにはプラズ
マ放電のパワーを強くする必要があり、半導体基板に大
きなダメージを与えてしまう。また、BCl3などの反応性
ガスを用いた反応性イオンエッチングは、イオンエッチ
ングに比べれば、多少基板に与えるダメージは低減でき
るが、許容される範囲のものではない。単にダメージを
低減するには、低い放電パワーでもガス圧力を高くすれ
は良いが、イオンシース幅とイオンと中性粒子の平均自
由行程とがほぼ同程度となり、イオンビームに指向性が
なくなるため、サイドエッチングが大きくなり、微細加
工という点からみれば大きな欠点を有する。
このように、従来の方法によるII-VI族化合物半導体
のエッチングは、非常にむずかしく、II-VI族化合物半
導体を用いたデバイス作製の大きな障害となっていた。
そこで本発明は上記問題点を解決するもので、その目的
とするところは再現性、実用性があり、またエッチング
後の基板の損傷が極めて小さく、様々な加工形状を作る
ことができるII-VI族化合物半導体のエッチング方法を
提供しII-VI族化合物半導体を用いたデバイスを再現性
良く作製するところにある。
のエッチングは、非常にむずかしく、II-VI族化合物半
導体を用いたデバイス作製の大きな障害となっていた。
そこで本発明は上記問題点を解決するもので、その目的
とするところは再現性、実用性があり、またエッチング
後の基板の損傷が極めて小さく、様々な加工形状を作る
ことができるII-VI族化合物半導体のエッチング方法を
提供しII-VI族化合物半導体を用いたデバイスを再現性
良く作製するところにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の第1の化合物半導体のエッチング方法は,エ
ッチングマスクを形成する工程と、II-VI族化合物半導
体の表面を酸溶液に浸す工程と、反応性ガスを放電室分
離型のマイクロ波励起・ECRプラズマ室で活性化させ、
被処理材料に一様な方向を持ったイオンビームあるいは
ラジカルビームを照射することによりドライエッチング
を行う工程とを含むことを特徴とする。
ッチングマスクを形成する工程と、II-VI族化合物半導
体の表面を酸溶液に浸す工程と、反応性ガスを放電室分
離型のマイクロ波励起・ECRプラズマ室で活性化させ、
被処理材料に一様な方向を持ったイオンビームあるいは
ラジカルビームを照射することによりドライエッチング
を行う工程とを含むことを特徴とする。
本発明の第2の化合物半導体のエッチング方法は,エ
ッチングマスクを形成する工程と、反応性ガスを放電室
分離型のマイクロ波励起・ECRプラズマ室で活性化さ
せ、被処理材料に一様な方向を持ったイオンビームある
いはラジカルビームを照射することによりドライエッチ
ングを行う工程と、前記イオンビームあるいは前記ラジ
カルビームの照射と同時に光照射を行うことを含むこと
を特徴とする。
ッチングマスクを形成する工程と、反応性ガスを放電室
分離型のマイクロ波励起・ECRプラズマ室で活性化さ
せ、被処理材料に一様な方向を持ったイオンビームある
いはラジカルビームを照射することによりドライエッチ
ングを行う工程と、前記イオンビームあるいは前記ラジ
カルビームの照射と同時に光照射を行うことを含むこと
を特徴とする。
[実施例] 本発明の方法によりII-VI族化合物半導体にエッチン
グ加工を施した実施例を示す。
グ加工を施した実施例を示す。
第8図には本発明の実施例におけるエッチング装置の
構成概略断面図を示す。反応性の強いハロゲン元素を含
むガスをエッチングガスとして用いるため、試料準備室
(801)とエッチング室(802)とがゲートバルブ(80
3)により分離された構造となっており、エッチング室
(802)は常に高真空状態に保たれている。(803)は電
子・サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ室であり、磁
場発生用円筒ドーナッツ型電磁石(804)で囲まれ、マ
イクロ波導波管(805)との接続部には、マイクロ波導
入石英窓がある。マイクロ波で電離・発生した電子は、
軸対称磁場によりサイクロトロン運動を行いながらガス
と衝突を繰り返す。この回転周期は、磁場強度が、例え
ば875ガウスのときマイクロ波の周波数、例えば2.45GHz
と一致し、電子系は共鳴的にマイクロ波のエネルギーを
吸収する。このため低いガス圧でも放電が持続し、高い
プラズマ密度が得られ、反応性ガスが長寿命で使用でき
る。さらに電界分布により、電子・イオンが中心部に集
束するので、イオンによるプラズマ室側壁のスパッタ効
果が小さく、高清浄なプラズマが得られる。ECRプラズ
マ室(803)で発生したイオンは、メッシュ状の引出し
電極部(806)で加速され、試料(807)に照射される。
サンプルホルダー(808)は、マニピュレータ(809)に
より鉛直方向を軸として360°回転させることができ、
試料に入射するイオンビームの方向を変えることができ
る。
構成概略断面図を示す。反応性の強いハロゲン元素を含
むガスをエッチングガスとして用いるため、試料準備室
(801)とエッチング室(802)とがゲートバルブ(80
3)により分離された構造となっており、エッチング室
(802)は常に高真空状態に保たれている。(803)は電
子・サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ室であり、磁
場発生用円筒ドーナッツ型電磁石(804)で囲まれ、マ
イクロ波導波管(805)との接続部には、マイクロ波導
入石英窓がある。マイクロ波で電離・発生した電子は、
軸対称磁場によりサイクロトロン運動を行いながらガス
と衝突を繰り返す。この回転周期は、磁場強度が、例え
ば875ガウスのときマイクロ波の周波数、例えば2.45GHz
と一致し、電子系は共鳴的にマイクロ波のエネルギーを
吸収する。このため低いガス圧でも放電が持続し、高い
プラズマ密度が得られ、反応性ガスが長寿命で使用でき
る。さらに電界分布により、電子・イオンが中心部に集
束するので、イオンによるプラズマ室側壁のスパッタ効
果が小さく、高清浄なプラズマが得られる。ECRプラズ
マ室(803)で発生したイオンは、メッシュ状の引出し
電極部(806)で加速され、試料(807)に照射される。
サンプルホルダー(808)は、マニピュレータ(809)に
より鉛直方向を軸として360°回転させることができ、
試料に入射するイオンビームの方向を変えることができ
る。
第1図は、第8図の装置により、ZnSeをエッチング加
工したときの一例の断面図である。
工したときの一例の断面図である。
第1図(a)は、エッチング前の断面図であり、(10
1)はZnSe、(102)はエッチングマスクである。エッチ
ングマスク(102)は、フォトレジスト(ポジタイプ)
を用いており、通常のフォトリソ工程によりマスク作製
を行ったため、マスクの断面形状はテーパ状となる。こ
こで、本発明の方法における反応性ガスを放電室分離型
のマイクロ波励起・ECRプラズマ室で活性化させ、被処
理材料に一様な方向を持ったイオンビームあるいはラジ
カルビームを照射することによりドライエッチングを行
う点についての効果を確認するべく、反応性ガスとして
純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マ
イクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。第1図(b)は、エッチング後の断
面図である。ZnSeのエッチング速度は、約600A/分、一
方フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、
ポストベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200
A/分である。エッチングマスクの形状がテーパーを持っ
ておりエッチングマスクもスパッタによりエッチングが
多少起こるため、加工断面形状は、第1図(b)に示す
形状となり、イオンビームを垂直に入射しても垂直断面
とならないが、エッチング速度に関していえば、実用上
問題ない。さらにエッチング速度の面内分布は、20mm×
20mmの基板内で±5%以下、加工後の表面モホロジー
は、加工前とほとんど変わらないものであった。
1)はZnSe、(102)はエッチングマスクである。エッチ
ングマスク(102)は、フォトレジスト(ポジタイプ)
を用いており、通常のフォトリソ工程によりマスク作製
を行ったため、マスクの断面形状はテーパ状となる。こ
こで、本発明の方法における反応性ガスを放電室分離型
のマイクロ波励起・ECRプラズマ室で活性化させ、被処
理材料に一様な方向を持ったイオンビームあるいはラジ
カルビームを照射することによりドライエッチングを行
う点についての効果を確認するべく、反応性ガスとして
純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マ
イクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。第1図(b)は、エッチング後の断
面図である。ZnSeのエッチング速度は、約600A/分、一
方フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、
ポストベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200
A/分である。エッチングマスクの形状がテーパーを持っ
ておりエッチングマスクもスパッタによりエッチングが
多少起こるため、加工断面形状は、第1図(b)に示す
形状となり、イオンビームを垂直に入射しても垂直断面
とならないが、エッチング速度に関していえば、実用上
問題ない。さらにエッチング速度の面内分布は、20mm×
20mmの基板内で±5%以下、加工後の表面モホロジー
は、加工前とほとんど変わらないものであった。
第2図(a)、(b)は、エッチング前のZnSe基板
と、上記条件でエッチングを行った後のZnSeのフォトル
ミネッセンスを比べたものである。(a)はエッチング
前の、(b)はエッチング後のフォトルミネッセンスで
ある。バンド端の発光による相対強度と、深い準位によ
る発光の相対強度比は、エッチング前後とも約50と変化
がなく、エッチングによる半導体層の損傷はほとんどな
いことがわかる。
と、上記条件でエッチングを行った後のZnSeのフォトル
ミネッセンスを比べたものである。(a)はエッチング
前の、(b)はエッチング後のフォトルミネッセンスで
ある。バンド端の発光による相対強度と、深い準位によ
る発光の相対強度比は、エッチング前後とも約50と変化
がなく、エッチングによる半導体層の損傷はほとんどな
いことがわかる。
デバイス作製など、実用上有効なエッチング条件は以
下の通りである。
下の通りである。
まず、ガス圧については、定性的には、第3図に示す
ように、ガス圧が高くなるほど、エッチング速度が速く
なる。しかしあまりガス圧が高くなると、放電が起こら
なくなり、また放電が起こった場合でも(1Pa以上)イ
オンシース幅とイオ ンと中性子の平均自由行程とがほぼ同程度となり、イオ
ンビームに指向性がなくなり、微細加工には適していな
い。ガス圧が低い(1×10-3Pa以下)と、エッチング速
度が遅すぎて、実用に適さない。表1には、マイクロ波
入射出力100W、引出し電圧500Vでエッチングガスとして
純塩素ガスを用いたときのガス圧力に対するZnSeのエッ
チング速度の変化を示す。なお、表中のPはガス圧力
(Pa)、Rはエッチング速度(A/min)、Sはサイドエ
ッチングの状態である。
ように、ガス圧が高くなるほど、エッチング速度が速く
なる。しかしあまりガス圧が高くなると、放電が起こら
なくなり、また放電が起こった場合でも(1Pa以上)イ
オンシース幅とイオ ンと中性子の平均自由行程とがほぼ同程度となり、イオ
ンビームに指向性がなくなり、微細加工には適していな
い。ガス圧が低い(1×10-3Pa以下)と、エッチング速
度が遅すぎて、実用に適さない。表1には、マイクロ波
入射出力100W、引出し電圧500Vでエッチングガスとして
純塩素ガスを用いたときのガス圧力に対するZnSeのエッ
チング速度の変化を示す。なお、表中のPはガス圧力
(Pa)、Rはエッチング速度(A/min)、Sはサイドエ
ッチングの状態である。
マイクロ波の入射出力は、概略は、第4図に示すよう
に、出力が高いほど励起が激しくなるので、プラズマ密
度が高くなり、エッチング速度は速くなる。しかしあま
り高出力にすると、プラズマ温度が上がって電極の熱変
形が起こったり、基板温度も輻射熱で上がってしまい、
温度制御が困難となる。1W以上1kW以下の範囲において
良好なエッチング特性が得られた。表2には、エッチン
グガスを純塩素ガス、ガス圧力1×10-1Pa、引出し電圧
400VとしたときのZnSeのエッ チング速度のマイクロ波入射出力依存性を示す。なお表
中の、Mはマイクロ波の入射出力(W)、Rはエッチン
グ速度(A/min)である。
に、出力が高いほど励起が激しくなるので、プラズマ密
度が高くなり、エッチング速度は速くなる。しかしあま
り高出力にすると、プラズマ温度が上がって電極の熱変
形が起こったり、基板温度も輻射熱で上がってしまい、
温度制御が困難となる。1W以上1kW以下の範囲において
良好なエッチング特性が得られた。表2には、エッチン
グガスを純塩素ガス、ガス圧力1×10-1Pa、引出し電圧
400VとしたときのZnSeのエッ チング速度のマイクロ波入射出力依存性を示す。なお表
中の、Mはマイクロ波の入射出力(W)、Rはエッチン
グ速度(A/min)である。
引き出し電圧に関しては、第5図に示すように電圧が
高いほど、エッチング速度は大きくなる。しかし電圧が
高すぎると(1kV以上)、物理的スパッタリングが強く
なり、基板結晶に大きな損傷を与え好ましくない。
高いほど、エッチング速度は大きくなる。しかし電圧が
高すぎると(1kV以上)、物理的スパッタリングが強く
なり、基板結晶に大きな損傷を与え好ましくない。
引き出し電圧をかけない場合(0V)、基板温度を200
℃程度に上げれば、ラジカル種によるエッチングが起こ
る。この場合エッチングは等方的に進行する。表3に
は、エッチングガスを純塩素ガス、ガス圧力を1×10-1
Pa、マイクロ波入射出力を200Wとしたときの、エッチン
グ速度の引出し電圧依存性を示す。なお表中の、Hは引
出し電圧(V)、Rはエッチング速度(A/min)、Dは
基板の損傷状態である。
℃程度に上げれば、ラジカル種によるエッチングが起こ
る。この場合エッチングは等方的に進行する。表3に
は、エッチングガスを純塩素ガス、ガス圧力を1×10-1
Pa、マイクロ波入射出力を200Wとしたときの、エッチン
グ速度の引出し電圧依存性を示す。なお表中の、Hは引
出し電圧(V)、Rはエッチング速度(A/min)、Dは
基板の損傷状態である。
第6図には、ZnSeの垂直断面加工の一例について示
す。
す。
まず、第6図(a)に示すようにZnSe(601)上に(6
02)のフォトレジスト(ポジタイプ)をスピンコート
し、200℃で30〜120分ベークし、Ti(603)を約1000A、
電子ビーム蒸着法などでフォトレジスト上に形成する。
次に第6図(b)に示すように、通常のフォトリソグラ
フィ工程により、フォトレジスト(604)のパターン形
成を行う。次に第3図(c)に示すようにフォトレジス
ト(604)をマスクとしてTi(603)のエッチングを行
う。
02)のフォトレジスト(ポジタイプ)をスピンコート
し、200℃で30〜120分ベークし、Ti(603)を約1000A、
電子ビーム蒸着法などでフォトレジスト上に形成する。
次に第6図(b)に示すように、通常のフォトリソグラ
フィ工程により、フォトレジスト(604)のパターン形
成を行う。次に第3図(c)に示すようにフォトレジス
ト(604)をマスクとしてTi(603)のエッチングを行
う。
エッチング方法は、ウエットエッチングでは、緩衝フ
ッ酸溶液を用い、ドライエッチングでは、CF4ガスを用
いた反応性イオンエッチング(RIE)法を用いるが、精
密なパターン転写を行うには、サイドエッチング量の僅
少なドライエッチングの方が望ましい。次に第3図
(d)に示すように、Ti(603)をマスクとして、フォ
トレジスト(602)のエッチングを酸素プラズマを用い
たRIE法により行う。このとき注意しなければならない
ことは、酸素ガスの圧力である。テーパを持たない垂直
な断面形状のエッチングマスクの作製には、通常の平行
平板型のドライエッチング装置を用いた場合、酸素ガス
の圧力は5Pa程度が望ましい。圧力を高くし過ぎると、
エッチングが等方的に進行するので、この場合適してい
ない。フォトレジスト(602)のエッチングマスクとし
て用いたTi(603)はZnSeのエッチング前に緩衝フッ酸
溶液などで除去しておく。
ッ酸溶液を用い、ドライエッチングでは、CF4ガスを用
いた反応性イオンエッチング(RIE)法を用いるが、精
密なパターン転写を行うには、サイドエッチング量の僅
少なドライエッチングの方が望ましい。次に第3図
(d)に示すように、Ti(603)をマスクとして、フォ
トレジスト(602)のエッチングを酸素プラズマを用い
たRIE法により行う。このとき注意しなければならない
ことは、酸素ガスの圧力である。テーパを持たない垂直
な断面形状のエッチングマスクの作製には、通常の平行
平板型のドライエッチング装置を用いた場合、酸素ガス
の圧力は5Pa程度が望ましい。圧力を高くし過ぎると、
エッチングが等方的に進行するので、この場合適してい
ない。フォトレジスト(602)のエッチングマスクとし
て用いたTi(603)はZnSeのエッチング前に緩衝フッ酸
溶液などで除去しておく。
次に、第1図の例と同様の条件で、純塩素ガスのプラ
ズマでZnSeのエッチングを行えば、第6図(e)に示す
ような垂直断面が形成される。またこのときサイドエッ
チはほとんど起こらない。そのため、多少工程は複雑化
するが、異方性エッチングに関していえば、第6図の方
法は有効な手段といえる。
ズマでZnSeのエッチングを行えば、第6図(e)に示す
ような垂直断面が形成される。またこのときサイドエッ
チはほとんど起こらない。そのため、多少工程は複雑化
するが、異方性エッチングに関していえば、第6図の方
法は有効な手段といえる。
第7図は、イオンビームを、ZnSe基板(701)の表面
に対して、斜めの方向から入射させ、エッチングを行っ
た実施例を示すものである。第7図(a)はエッチング
前の状態、第7図(b)は(a)の基板に対し、矢印で
示す方向よりイオンビームを入射させ、エッチングを行
ったときの断面図である。イオンビームの入射方向に優
先的にエッチングが進行し、斜め方向に溝が形成されて
いる。
に対して、斜めの方向から入射させ、エッチングを行っ
た実施例を示すものである。第7図(a)はエッチング
前の状態、第7図(b)は(a)の基板に対し、矢印で
示す方向よりイオンビームを入射させ、エッチングを行
ったときの断面図である。イオンビームの入射方向に優
先的にエッチングが進行し、斜め方向に溝が形成されて
いる。
ここでは、エッチングマスクとしてフォトレジストを
用いて説明を行ったが、被エッチング材料に対して、選
択比のとれるもの、例えばZnSeを被エッチング材料とし
た場合、SiOx、SiNx、Al2O3などの絶縁物も有効であ
る。SiOx、SiNxは微細加工が可能であり、エッチングマ
スク材として適する。
用いて説明を行ったが、被エッチング材料に対して、選
択比のとれるもの、例えばZnSeを被エッチング材料とし
た場合、SiOx、SiNx、Al2O3などの絶縁物も有効であ
る。SiOx、SiNxは微細加工が可能であり、エッチングマ
スク材として適する。
次にAl2O3をマスク材料に用いた場合について説明す
る。第1図(a)のエッチングマスク(102)は、本例
では、Al2O3である。マスクの作製方法は、第9図
(a)〜(c)に示すようにリフトオフにより作製し
た。すなわち、第9図(a)に示すように、通常のフォ
トリソ工程により、ZnSe半導体層(901)上に(902)の
フォトレジスト(ポジタイプ)のパターンを形成する。
次に第9図(b)に示すように、マスクとなる材料であ
るAl2O3(903)を電子ビーム蒸着法などにより形成す
る。次に(902)のフォトレジスト上のAl2O3が、アセ
トンなどの有機溶媒中で除去できる。その結果、第9図
(c)に示すように、ZnSe上にAl2O3のマスクが形成さ
れる。第10図(b)は、以上のような工程により作製さ
れた試料をエッチングした結果を示す断面図である。エ
ッチング条件は、反応性ガスとして純塩素(99.999%)
を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100
W、引出し電圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照
射方向は基板に対し垂直方向である。ZnSeのエッチング
速度は、約600A/分、マスク材であるAl2O3のエッチン
グ速度は、約20A/分であった。一方フォトレジスト(ポ
ジタイプ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を
120℃、30分間としたとき、約200A/分、SiO2も同程度で
ある。Al2O3は、ZnSeに対し、0.03倍程度のエッチング
速度であり、フォトレジスト、SiO2に比べ、約10倍の高
い選択性を有し、ZnSeのエッチングマスクとして非常に
有効である。また、エッチング後の断面形状は、ほぼ垂
直であり、異方性の大きなエッチングが達成されてい
る。この高い選択性(ZnSeに対するエッチング速度比が
0.1以下)を有するエッチング条件は、エッチングガス
の圧力が、5×10-3Paから1Paの範囲、引出し電圧が1kV
以下であった。エッチングの機構が、物理的スッパッタ
リングの支配的なエッチング条件下では、高い選択比は
得られず、反応性イオンによる化学反応によるエッチン
グが支配的な条件下で高い選択比が得られ、上記条件
は、主として反応性イオンによりエッチングが起こる。
また、エッチング後のZnSe表面の汚染状態を、オージェ
電子分光法で評価した結果、フォトレジシトをマスクと
した場合に比べ、炭素による汚染が激減しており、清浄
な表面が得られた。
る。第1図(a)のエッチングマスク(102)は、本例
では、Al2O3である。マスクの作製方法は、第9図
(a)〜(c)に示すようにリフトオフにより作製し
た。すなわち、第9図(a)に示すように、通常のフォ
トリソ工程により、ZnSe半導体層(901)上に(902)の
フォトレジスト(ポジタイプ)のパターンを形成する。
次に第9図(b)に示すように、マスクとなる材料であ
るAl2O3(903)を電子ビーム蒸着法などにより形成す
る。次に(902)のフォトレジスト上のAl2O3が、アセ
トンなどの有機溶媒中で除去できる。その結果、第9図
(c)に示すように、ZnSe上にAl2O3のマスクが形成さ
れる。第10図(b)は、以上のような工程により作製さ
れた試料をエッチングした結果を示す断面図である。エ
ッチング条件は、反応性ガスとして純塩素(99.999%)
を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100
W、引出し電圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照
射方向は基板に対し垂直方向である。ZnSeのエッチング
速度は、約600A/分、マスク材であるAl2O3のエッチン
グ速度は、約20A/分であった。一方フォトレジスト(ポ
ジタイプ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を
120℃、30分間としたとき、約200A/分、SiO2も同程度で
ある。Al2O3は、ZnSeに対し、0.03倍程度のエッチング
速度であり、フォトレジスト、SiO2に比べ、約10倍の高
い選択性を有し、ZnSeのエッチングマスクとして非常に
有効である。また、エッチング後の断面形状は、ほぼ垂
直であり、異方性の大きなエッチングが達成されてい
る。この高い選択性(ZnSeに対するエッチング速度比が
0.1以下)を有するエッチング条件は、エッチングガス
の圧力が、5×10-3Paから1Paの範囲、引出し電圧が1kV
以下であった。エッチングの機構が、物理的スッパッタ
リングの支配的なエッチング条件下では、高い選択比は
得られず、反応性イオンによる化学反応によるエッチン
グが支配的な条件下で高い選択比が得られ、上記条件
は、主として反応性イオンによりエッチングが起こる。
また、エッチング後のZnSe表面の汚染状態を、オージェ
電子分光法で評価した結果、フォトレジシトをマスクと
した場合に比べ、炭素による汚染が激減しており、清浄
な表面が得られた。
次に金属をエッチングマスクとして用いた場合につい
て説明する。前記実施例の第10図(a)のエッチングマ
スク(1002)は、本実施例ではニッケル、モリブデン、
タングステンである。マスクの作製方法は、前記実施例
と同様に、リフトオフにより作成した。ニッケルは電子
ビーム蒸着法などにより形成し、モリブデン、タングス
テンなどをマスク材とするときは、スパッタ法などによ
り膜の形成を行った。エッチング条件は、反応性ガスと
して純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1P
a、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温
度25℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向
である。ZnSeのエッチング速度は、約600A/分、マスク
材であるニッケルのエッチング速度は、約100A/分、モ
リブデンは、約120A/分、タングステンは、約130A/分で
あった。一方フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチン
グ速度は、ポストベークの条件を120℃、30分間とした
とき、約200A/分、SiO2も同程度である。ニッケル、モ
リブデン、タングステンは、ZnSeに対し、0.17〜0.22程
度のエッチング速度であり、高い選択性を有し、ZnSeの
エッチングマスクとして非常に有効である。また、エッ
チング後の断面形状は、ほぼ垂直であり、異方性の大き
なエッチングが達成されている。この高い選択性(ZnSe
に対するエッチング速度比が0.3以下)を有するエッチ
ング条件は、エッチングガスの圧力が、5×10-3Paから
1Paの範囲、引出し電圧が1kV以下であった。エッチング
の機構が、物理的スッパッタリングの支配的なエッチン
グ条件下では、高い選択比は得られず、反応性イオンに
よる化学反応によるエッチングが支配的な条件下で高い
選択比が得られ、上記条件は、主として反応性イオンに
よりエッチングが起こる。また、エッチング後のZnSe表
面の汚染状態を、オージェ電子分光法で評価した結果、
フォトレジシトをマスクとした場合に比べ、炭素による
汚染が激減しており、清浄な表面が得られた。
て説明する。前記実施例の第10図(a)のエッチングマ
スク(1002)は、本実施例ではニッケル、モリブデン、
タングステンである。マスクの作製方法は、前記実施例
と同様に、リフトオフにより作成した。ニッケルは電子
ビーム蒸着法などにより形成し、モリブデン、タングス
テンなどをマスク材とするときは、スパッタ法などによ
り膜の形成を行った。エッチング条件は、反応性ガスと
して純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1P
a、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温
度25℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向
である。ZnSeのエッチング速度は、約600A/分、マスク
材であるニッケルのエッチング速度は、約100A/分、モ
リブデンは、約120A/分、タングステンは、約130A/分で
あった。一方フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチン
グ速度は、ポストベークの条件を120℃、30分間とした
とき、約200A/分、SiO2も同程度である。ニッケル、モ
リブデン、タングステンは、ZnSeに対し、0.17〜0.22程
度のエッチング速度であり、高い選択性を有し、ZnSeの
エッチングマスクとして非常に有効である。また、エッ
チング後の断面形状は、ほぼ垂直であり、異方性の大き
なエッチングが達成されている。この高い選択性(ZnSe
に対するエッチング速度比が0.3以下)を有するエッチ
ング条件は、エッチングガスの圧力が、5×10-3Paから
1Paの範囲、引出し電圧が1kV以下であった。エッチング
の機構が、物理的スッパッタリングの支配的なエッチン
グ条件下では、高い選択比は得られず、反応性イオンに
よる化学反応によるエッチングが支配的な条件下で高い
選択比が得られ、上記条件は、主として反応性イオンに
よりエッチングが起こる。また、エッチング後のZnSe表
面の汚染状態を、オージェ電子分光法で評価した結果、
フォトレジシトをマスクとした場合に比べ、炭素による
汚染が激減しており、清浄な表面が得られた。
次に反応性ガスとしてハロゲン化水素を用いた場合の
例について説明する。反応性ガスとしてHClを用い、ガ
ス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し
電圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基
板に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチ
ング速度は、約900A/分、一方フォトレジスト(ポジタ
イプ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約280A/分である。上記条件で
純塩素ガスを用いた場合、エッチング速度は600A/min
で、HClガスを用いることによりエッチング速度が1.5倍
になる。すなわち、同じエッチング量に対して、HClガ
スを用いる方が低プラズマ密度、低加速電圧でよいわけ
で、半導体基板に与える損傷をより低減できることにな
る。フォトルミネッセンスを調べたところ、第2図
(a)、(b)と同様に、エッチングによる半導体層の
損傷はほとんどないことがわかった。
例について説明する。反応性ガスとしてHClを用い、ガ
ス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し
電圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基
板に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチ
ング速度は、約900A/分、一方フォトレジスト(ポジタ
イプ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約280A/分である。上記条件で
純塩素ガスを用いた場合、エッチング速度は600A/min
で、HClガスを用いることによりエッチング速度が1.5倍
になる。すなわち、同じエッチング量に対して、HClガ
スを用いる方が低プラズマ密度、低加速電圧でよいわけ
で、半導体基板に与える損傷をより低減できることにな
る。フォトルミネッセンスを調べたところ、第2図
(a)、(b)と同様に、エッチングによる半導体層の
損傷はほとんどないことがわかった。
またエッチング後のZnSeの表面の汚染状態をオージェ
電子分光法で評価した結果、反応性ガスとしてHClを用
いたときのほうが、Cl2を用いたときに比べ酸素、塩素
の強度が小さかった。この理由としては、HClガスプラ
ズマの水素ラジカルによりZnSe表面の酸素、ならびに塩
素が除去されると考えられ、HClガスを用いることによ
り清浄なZnSe表面が得られる。
電子分光法で評価した結果、反応性ガスとしてHClを用
いたときのほうが、Cl2を用いたときに比べ酸素、塩素
の強度が小さかった。この理由としては、HClガスプラ
ズマの水素ラジカルによりZnSe表面の酸素、ならびに塩
素が除去されると考えられ、HClガスを用いることによ
り清浄なZnSe表面が得られる。
エッチング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で
±5%以下、加工後の表面モホロジーは、加工前とほと
んど変わらないものであった。
±5%以下、加工後の表面モホロジーは、加工前とほと
んど変わらないものであった。
デバイス作製など、実用上有効なエッチング条件は以
下の通りである。
下の通りである。
まず、ガス圧については、定性的には、第3図に示す
ように、ガス圧が高くなるほど、エッチング速度が速く
なる。しかしあまりガス圧が高くなると、放電が起こら
なくなり、また放電が起こった場合でも(1Pa以上)イ
オンシース幅とイオンと中性子の平均自由行程とがほぼ
同程度となり、イオンビームに指向性がなくなり、微細
加工には適していない。ガス圧が低い(1×10-3Pa以
下)と、エッチング速度が遅すぎて、実用に適さない。
表4には、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500Vで
エッチングガスとしてHClガスを用いたときのガス圧力
に対するZnSeのエッチング速度の変化を示す。なお、表
中のPはガス圧力(Pa)、Rはエッチング速度(A/mi
n)、Sはサイドエッチングの状態である。
ように、ガス圧が高くなるほど、エッチング速度が速く
なる。しかしあまりガス圧が高くなると、放電が起こら
なくなり、また放電が起こった場合でも(1Pa以上)イ
オンシース幅とイオンと中性子の平均自由行程とがほぼ
同程度となり、イオンビームに指向性がなくなり、微細
加工には適していない。ガス圧が低い(1×10-3Pa以
下)と、エッチング速度が遅すぎて、実用に適さない。
表4には、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500Vで
エッチングガスとしてHClガスを用いたときのガス圧力
に対するZnSeのエッチング速度の変化を示す。なお、表
中のPはガス圧力(Pa)、Rはエッチング速度(A/mi
n)、Sはサイドエッチングの状態である。
マイクロ波の入射出力は、出力が高いほど励起が激し
くなるので、プラズマ密度が高くなり、エッチング速度
は速くなる。しかしあまり高出力にすると、プラズマ温
度が上がって電極の熱変形が起こったり、基板温度も輻
射熱で上がってしまい、温度制御が困難となる。1W以上
1kW以下の範囲において良好なエッチング特性が得られ
た。表5には、エッチングガスをHClガス、ガス圧力1
×10-1Pa、引出し電圧400VとしたときのZnSeのエッチン
グ速度のマイクロ波入射出力依存性を示す。
くなるので、プラズマ密度が高くなり、エッチング速度
は速くなる。しかしあまり高出力にすると、プラズマ温
度が上がって電極の熱変形が起こったり、基板温度も輻
射熱で上がってしまい、温度制御が困難となる。1W以上
1kW以下の範囲において良好なエッチング特性が得られ
た。表5には、エッチングガスをHClガス、ガス圧力1
×10-1Pa、引出し電圧400VとしたときのZnSeのエッチン
グ速度のマイクロ波入射出力依存性を示す。
なお表中の、Mはマイクロ波の入射出力(W)、Rはエ
ッチング速度(A/min)である。
ッチング速度(A/min)である。
引き出し電圧に関しては、電圧が高いほど、エッチン
グ速度は大きくなる。しかし電圧が高すぎると(1kV以
上)、物理的スパッタリングが強くなり、基板結晶に大
きな損傷を与え好ましくない。
グ速度は大きくなる。しかし電圧が高すぎると(1kV以
上)、物理的スパッタリングが強くなり、基板結晶に大
きな損傷を与え好ましくない。
引き出し電圧をかけない場合(0V)、基板温度を200
℃程度に上げれば、ラジカル種によるエッチングが起こ
る。この場合エッチングは等方的に進行する。表6に
は、エッチングガスをHClガス、ガス圧力を1×10-1P
a、マイクロ波入射出力を200Wとしたときの、エッチン
グ速度の引出し電圧依存性を示す。なお表中の、Hは引
出し電圧(V)、Rはエッチング速度(A/min)、Dは
基板の損傷状態である。
℃程度に上げれば、ラジカル種によるエッチングが起こ
る。この場合エッチングは等方的に進行する。表6に
は、エッチングガスをHClガス、ガス圧力を1×10-1P
a、マイクロ波入射出力を200Wとしたときの、エッチン
グ速度の引出し電圧依存性を示す。なお表中の、Hは引
出し電圧(V)、Rはエッチング速度(A/min)、Dは
基板の損傷状態である。
また、エッチングガスとして、HClガスを用いている
が、HBr等地のハロゲン化水素についても同様の結果が
得られた。
が、HBr等地のハロゲン化水素についても同様の結果が
得られた。
次に反応性ガスとしてハロゲンガスと不活性ガスの混
合ガスを用いた場合の例について説明する。反応性ガス
として純塩素(99.999%)とアルゴン(99.9999%)の
混合ガスを用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入
射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25℃、イオンビ
ームの照射方向は基板に対し垂直方向でエッチングを行
った。この場合のアルゴンガス混合比は25%であった。
ZnSeのエッチング速度は、約800A/分、一方フォトレジ
スト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポストベーク
の条件を120℃、30分間としたとき、約200A/分である。
エッチング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±
5%以下、加工後の表面モホロジーは、加工前とほとん
ど変わらないものであった。第11図に塩素ガスとアルゴ
ンガスを反応ガスに用いた場合のアルゴン混合比とエッ
チングレイトの関係を示す。アルゴン混合比が25%に於
て最大のエッチングレイトが得られた。これはアルゴン
イオンのスパッター効果によりエッチング表面に付着す
る炭素が除去され反応性エッチングが進むためである。
更に、アルゴンガスを混合した場合の方が異常放電が起
こらずエッチング速度の再現性はバッチ間で±2%とな
り安定した。
合ガスを用いた場合の例について説明する。反応性ガス
として純塩素(99.999%)とアルゴン(99.9999%)の
混合ガスを用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入
射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25℃、イオンビ
ームの照射方向は基板に対し垂直方向でエッチングを行
った。この場合のアルゴンガス混合比は25%であった。
ZnSeのエッチング速度は、約800A/分、一方フォトレジ
スト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポストベーク
の条件を120℃、30分間としたとき、約200A/分である。
エッチング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±
5%以下、加工後の表面モホロジーは、加工前とほとん
ど変わらないものであった。第11図に塩素ガスとアルゴ
ンガスを反応ガスに用いた場合のアルゴン混合比とエッ
チングレイトの関係を示す。アルゴン混合比が25%に於
て最大のエッチングレイトが得られた。これはアルゴン
イオンのスパッター効果によりエッチング表面に付着す
る炭素が除去され反応性エッチングが進むためである。
更に、アルゴンガスを混合した場合の方が異常放電が起
こらずエッチング速度の再現性はバッチ間で±2%とな
り安定した。
反応性ガスとして純塩素(99.999%)と水素(99.999
9%)の混合ガスを用いた場合、ガス圧力1.0×10-1Pa、
マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。この場合の水素ガス混合比は25%で
あった。ZnSeのエッチング速度は、約750A/分、一方フ
ォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポス
トベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200A/分
である。更にエッチング速度の面内分布は、20mm×20mm
の基板内で±5%以下、加工後の表面モホロジーは、加
工前とほとんど変わらないものであった。
9%)の混合ガスを用いた場合、ガス圧力1.0×10-1Pa、
マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。この場合の水素ガス混合比は25%で
あった。ZnSeのエッチング速度は、約750A/分、一方フ
ォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポス
トベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200A/分
である。更にエッチング速度の面内分布は、20mm×20mm
の基板内で±5%以下、加工後の表面モホロジーは、加
工前とほとんど変わらないものであった。
第12図に塩素ガスと水素ガスを反応ガスに用いた場合
の水素ガス混合比とエッチングレイトの関係を示す。水
素ガス混合比が25%に於て最大のエッチングレイトが得
られた。これは水素イオンのクリーニング効果によりエ
ッチング表面に付着する汚染物が除去され反応性エッチ
ングが有効に進むためである。更に、水素を混合した場
合の方が異常放電が起こらずエッチング速度の再現性は
バッチ間で±1%となり安定した。このときサイドエッ
チはほとんど起こらない。更に、水素ガスのクリーニン
グ効果によりエッチング側壁は鏡面に近い表面状態とな
りデバイス応用上極めて有効である。
の水素ガス混合比とエッチングレイトの関係を示す。水
素ガス混合比が25%に於て最大のエッチングレイトが得
られた。これは水素イオンのクリーニング効果によりエ
ッチング表面に付着する汚染物が除去され反応性エッチ
ングが有効に進むためである。更に、水素を混合した場
合の方が異常放電が起こらずエッチング速度の再現性は
バッチ間で±1%となり安定した。このときサイドエッ
チはほとんど起こらない。更に、水素ガスのクリーニン
グ効果によりエッチング側壁は鏡面に近い表面状態とな
りデバイス応用上極めて有効である。
次に反応性ガスとして純塩素(99.999%)と水素(9
9.9999%)とアルゴン(99.9999%)の混合ガスを用
い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、
引出し電圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方
向は基板に対し垂直方向でエッチングを行った。この場
合の水素ガス混合比は50%、アルゴンガス混合比は25%
であった。ZnSeのエッチング速度は、約900A/分、一方
フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポ
ストベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200A/
分である。更にエッチング速度の面内分布は、20mm×20
mmの基板内で±1%以下、加工後の表面モホロジーは、
加工前とほとんど変わらないものであった。
9.9999%)とアルゴン(99.9999%)の混合ガスを用
い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、
引出し電圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方
向は基板に対し垂直方向でエッチングを行った。この場
合の水素ガス混合比は50%、アルゴンガス混合比は25%
であった。ZnSeのエッチング速度は、約900A/分、一方
フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポ
ストベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200A/
分である。更にエッチング速度の面内分布は、20mm×20
mmの基板内で±1%以下、加工後の表面モホロジーは、
加工前とほとんど変わらないものであった。
第13図に塩素ガスと水素ガスとアルゴンガスの混合ガ
スを反応ガスに用いた場合の水素ガス混合比とエッチン
グレイトの関係を示す。水素ガス混合比が50%に於て最
大のエッチングレイトが得られた。これは水素イオンに
よる基板表面のクリーニング効果と、アルゴンイオンの
スパッター効果によりエッチング表面に付着する炭素が
除去され、反応性エッチングが進むためである。更に、
アルゴンガスを混合した場合の方が異常放電が起こらず
エッチング速度の再現性はバッチ間で±1%となり安定
した。更に、エッチング側壁は、極めて平滑なものとな
り、パターンマスク通りの寸法形状が得られた。
スを反応ガスに用いた場合の水素ガス混合比とエッチン
グレイトの関係を示す。水素ガス混合比が50%に於て最
大のエッチングレイトが得られた。これは水素イオンに
よる基板表面のクリーニング効果と、アルゴンイオンの
スパッター効果によりエッチング表面に付着する炭素が
除去され、反応性エッチングが進むためである。更に、
アルゴンガスを混合した場合の方が異常放電が起こらず
エッチング速度の再現性はバッチ間で±1%となり安定
した。更に、エッチング側壁は、極めて平滑なものとな
り、パターンマスク通りの寸法形状が得られた。
次に反応性ガスとして純塩素(99.999%)と窒素(9
9.9999%)の混合ガスを用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、
マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。この場合の窒素ガス混合比は25%で
あった。ZnSeのエッチング速度は、約900A/分、一方フ
ォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポス
トベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200A/分
である。更にエッチング速度の面内分布は、20mm×20mm
の基板内で±5%以下、加工後の表面モホロジーは、加
工前とほとんど変わらないものであった。
9.9999%)の混合ガスを用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、
マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。この場合の窒素ガス混合比は25%で
あった。ZnSeのエッチング速度は、約900A/分、一方フ
ォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポス
トベークの条件を120℃、30分間としたとき、約200A/分
である。更にエッチング速度の面内分布は、20mm×20mm
の基板内で±5%以下、加工後の表面モホロジーは、加
工前とほとんど変わらないものであった。
第14図に塩素ガスと窒素ガスを反応ガスに用いた場合
の窒素混合比とエッチングレイトの関係を示す。窒素混
合比が25%に於て最大のエッチングレイトが得られた。
これは窒素イオンのスパッター効果によりエッチング表
面に付着する炭素が除去され反応性エッチングが進むた
めである。更に、窒素ガスは容易にイオン化し易い為、
窒素ガスを混合した場合の方が異常放電が起こらずエッ
チング速度の再現性はバッチ間で±2%となり安定し
た。
の窒素混合比とエッチングレイトの関係を示す。窒素混
合比が25%に於て最大のエッチングレイトが得られた。
これは窒素イオンのスパッター効果によりエッチング表
面に付着する炭素が除去され反応性エッチングが進むた
めである。更に、窒素ガスは容易にイオン化し易い為、
窒素ガスを混合した場合の方が異常放電が起こらずエッ
チング速度の再現性はバッチ間で±2%となり安定し
た。
次に、ハロゲンガスもラジカル種によりドライエッチ
ングを行った例について説明する。第15図にはこの例に
おけるエッチング装置の構成概略断面図を示す。ECRプ
ラズマ室(1506)で発生した生成種のうちラジカル種の
み取り出すため、ECRプラズマ室(1506)はエッチング
室(1505)より低真空となるように差動排気されてお
り、ラジカル種は熱運動エネルギーによりエッチング室
の試料(1509)に照射される。第16図は、第15図の装置
により、ZnSeをエッチング加工したときの一実施例の断
面図である。第16図(a)は、エッチング前の断面図で
あり、(1601)はZnSe、(1602)はエッチングマスクで
ある。尚、ZnSeの表面の面方位は(001)である。エッ
チングマスク(1602)は、SiO2を用いている。反応性ガ
スとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10
-1Pa、マイクロ波入射出力100W、試料温度250℃でエッ
チングを行った。第16図(b)、(c)は、エッチング
後の断面図であり、(b)は[110]、(c)は[110]
方向からみた断面図である。ZnSeのエッチング速度は、
約800A/分であった。加工断面形状は、第16図(b)、
(c)に示すように、イオンが介在しないので、ウエッ
トエッチングと同様に結晶方位に依存する。エッチング
速度に関していえば、実用上問題なく、更に、エッチン
グ速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±5%以
下、バッチ間の分布も±7%以下であった。
ングを行った例について説明する。第15図にはこの例に
おけるエッチング装置の構成概略断面図を示す。ECRプ
ラズマ室(1506)で発生した生成種のうちラジカル種の
み取り出すため、ECRプラズマ室(1506)はエッチング
室(1505)より低真空となるように差動排気されてお
り、ラジカル種は熱運動エネルギーによりエッチング室
の試料(1509)に照射される。第16図は、第15図の装置
により、ZnSeをエッチング加工したときの一実施例の断
面図である。第16図(a)は、エッチング前の断面図で
あり、(1601)はZnSe、(1602)はエッチングマスクで
ある。尚、ZnSeの表面の面方位は(001)である。エッ
チングマスク(1602)は、SiO2を用いている。反応性ガ
スとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10
-1Pa、マイクロ波入射出力100W、試料温度250℃でエッ
チングを行った。第16図(b)、(c)は、エッチング
後の断面図であり、(b)は[110]、(c)は[110]
方向からみた断面図である。ZnSeのエッチング速度は、
約800A/分であった。加工断面形状は、第16図(b)、
(c)に示すように、イオンが介在しないので、ウエッ
トエッチングと同様に結晶方位に依存する。エッチング
速度に関していえば、実用上問題なく、更に、エッチン
グ速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±5%以
下、バッチ間の分布も±7%以下であった。
次に前記エッチングを行う前に水素イオンビームによ
る前処理洗浄をした場合の例について説明する。基板を
サンプルホルダーに設置した後、水素イオンビームによ
る基板表面のクリーニングを次のように行った。純水素
(99.9999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ
波入射出力100W、引出し電圧400V、試料温度25℃で基板
に対し垂直に水素イオンビームを照射する。水素イオン
ビームにより基板表面の残留不純物がスパッタされ清浄
な基板表面が得られる。しかるのち、反応性ガスとして
純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マ
イクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。ZnSeのエッチング速度は、約600A/
分、一方フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速
度は、ポストベークの条件を120℃、30分間としたと
き、約200A/分である。またエッチング前の水素イオン
ビームのクリーニングにより、これを行わない時よりも
エッチング速度の安定化及び再現性が向上する。さらに
エッチング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±
3%以下、加工後の表面モホロジーは、加工前とほとん
ど変わらないものであった。また基板表面の水素イオン
ビームによるクリーニングはサイドエッチの抑制に効果
があった。
る前処理洗浄をした場合の例について説明する。基板を
サンプルホルダーに設置した後、水素イオンビームによ
る基板表面のクリーニングを次のように行った。純水素
(99.9999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ
波入射出力100W、引出し電圧400V、試料温度25℃で基板
に対し垂直に水素イオンビームを照射する。水素イオン
ビームにより基板表面の残留不純物がスパッタされ清浄
な基板表面が得られる。しかるのち、反応性ガスとして
純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マ
イクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25
℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエ
ッチングを行った。ZnSeのエッチング速度は、約600A/
分、一方フォトレジスト(ポジタイプ)のエッチング速
度は、ポストベークの条件を120℃、30分間としたと
き、約200A/分である。またエッチング前の水素イオン
ビームのクリーニングにより、これを行わない時よりも
エッチング速度の安定化及び再現性が向上する。さらに
エッチング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±
3%以下、加工後の表面モホロジーは、加工前とほとん
ど変わらないものであった。また基板表面の水素イオン
ビームによるクリーニングはサイドエッチの抑制に効果
があった。
次に水素ラジカルによる基板前処理の例を説明する。
第17図には本例におけるエッチング装置の構成概略断面
図を示す。(1721)はプラズマ室で、(1723)のマイク
ロ波導波管が接続されており、(1722)より導入された
水素ガスをプラズマ状態とする。(1721)のプラズマ室
は(1720)のクリーニング室側から差動排気されている
ため、プラズマ放電により発生した水素ラジカルは熱運
動エネルギーにより(1720)のクリーニング室側に噴出
する。また(1721)のプラズマ室はイオンの加速電極を
持たないので水素イオンはクリーニング室にほとんど噴
出せず水素ラジカルのみがクリーニング室に到達する。
(1713)のサンプルホルダーを(1720)のクリーニング
室に移動させ、(1713)のサンプルホルダーを抵抗加熱
することにより試料を水素ラジカルでクリーニングでき
る。
第17図には本例におけるエッチング装置の構成概略断面
図を示す。(1721)はプラズマ室で、(1723)のマイク
ロ波導波管が接続されており、(1722)より導入された
水素ガスをプラズマ状態とする。(1721)のプラズマ室
は(1720)のクリーニング室側から差動排気されている
ため、プラズマ放電により発生した水素ラジカルは熱運
動エネルギーにより(1720)のクリーニング室側に噴出
する。また(1721)のプラズマ室はイオンの加速電極を
持たないので水素イオンはクリーニング室にほとんど噴
出せず水素ラジカルのみがクリーニング室に到達する。
(1713)のサンプルホルダーを(1720)のクリーニング
室に移動させ、(1713)のサンプルホルダーを抵抗加熱
することにより試料を水素ラジカルでクリーニングでき
る。
基板をサンプルホルダー(1713)に設置した後、クリ
ーニング室(1720)に移動し、エッチングを行う前に水
素ラジカルビームによる基板表面のクリーニングを次の
ように行った。純水素(99.9999%)を用い、ガス圧力
1.0×10-2Pa、マイクロ波入射出力100W、試料温度400℃
で基板に対し垂直に水素ラジカルビームを照射する。水
素ラジカルビームにより基板表面の残留不純物がエッチ
ングされ清浄な基板表面が得られる。しかるのち、反応
性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0
×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、
試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂
直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチング速度
は、約700A/分、一方フォトレジスト(ポジタイプ)の
エッチング速度は、ポストベークの条件を120℃、30分
間としたとき、約200A/分である。またエッチング前の
水素ラジカルビームのクリーニングにより、これを行わ
ない時よりもエッチング速度の安定化及び再現性が向上
する。さらにエッチング速度の面内分布は、20mm×20mm
の基板内で±3%以下、加工後の表面モホロジーは、加
工前とほとんど変わらないものであった。
ーニング室(1720)に移動し、エッチングを行う前に水
素ラジカルビームによる基板表面のクリーニングを次の
ように行った。純水素(99.9999%)を用い、ガス圧力
1.0×10-2Pa、マイクロ波入射出力100W、試料温度400℃
で基板に対し垂直に水素ラジカルビームを照射する。水
素ラジカルビームにより基板表面の残留不純物がエッチ
ングされ清浄な基板表面が得られる。しかるのち、反応
性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0
×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、
試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂
直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチング速度
は、約700A/分、一方フォトレジスト(ポジタイプ)の
エッチング速度は、ポストベークの条件を120℃、30分
間としたとき、約200A/分である。またエッチング前の
水素ラジカルビームのクリーニングにより、これを行わ
ない時よりもエッチング速度の安定化及び再現性が向上
する。さらにエッチング速度の面内分布は、20mm×20mm
の基板内で±3%以下、加工後の表面モホロジーは、加
工前とほとんど変わらないものであった。
次に希ガスのイオンビームによる基板前処理について
説明する。エッチングを行う前に希ガスのイオンビーム
による基板表面のクリーニングを次のように行った。純
アルゴン(99.9999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、
マイクロ波入射出力100W、引出し電圧400V、試料温度25
℃で基板に対し垂直にアルゴンイオンビームを照射す
る。アルゴンイオンビームにより基板表面の残留不純物
がスパッタされ清浄な基板表面が得られる。しかるの
ち、反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス
圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電
圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板
に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチン
グ速度は、約700A/分、一方フォトレジスト(ポジタイ
プ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約200A/分である。またエッチ
ング前のアルゴンイオンビームのクリーニングにより、
これを行わない時よりもエッチング速度の安定化及び再
現性が向上する。さらにエッチング速度の面内分布は、
20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モホロ
ジーは、加工前とほとんど変わらないものであった。
説明する。エッチングを行う前に希ガスのイオンビーム
による基板表面のクリーニングを次のように行った。純
アルゴン(99.9999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、
マイクロ波入射出力100W、引出し電圧400V、試料温度25
℃で基板に対し垂直にアルゴンイオンビームを照射す
る。アルゴンイオンビームにより基板表面の残留不純物
がスパッタされ清浄な基板表面が得られる。しかるの
ち、反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス
圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電
圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板
に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチン
グ速度は、約700A/分、一方フォトレジスト(ポジタイ
プ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約200A/分である。またエッチ
ング前のアルゴンイオンビームのクリーニングにより、
これを行わない時よりもエッチング速度の安定化及び再
現性が向上する。さらにエッチング速度の面内分布は、
20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モホロ
ジーは、加工前とほとんど変わらないものであった。
次に、本発明の実施例として、酸溶液による基板前処
理の例について説明する。ドライエッチングを行う前に
酸溶液による基板表面のクリーニングを次のように行っ
た。塩酸(35重量%)と水の1:1の溶液に基板を15秒間
浸した後、水洗する。酸溶液により基板の表面の極く薄
い層がエッチングされ清浄な基板表面が得られる。水洗
後、イソプロピルアルコールに置換してから、窒素フロ
ーする。しかるのち、基板をサンプルホルダーに設置
し、反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス
圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電
圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板
に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチン
グ速度は、約700A/分、一方フォトレジスト(ポジタイ
プ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約200A/分である。またドライ
エッチング前、塩酸水溶液でクリーニングすることによ
り、これを行わない時よりもエッチング速度の安定化及
び再現性が向上する。さらにエッチング速度の面内分布
は、20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モ
ホロジーは、加工前とほとんど変わらないものであっ
た。
理の例について説明する。ドライエッチングを行う前に
酸溶液による基板表面のクリーニングを次のように行っ
た。塩酸(35重量%)と水の1:1の溶液に基板を15秒間
浸した後、水洗する。酸溶液により基板の表面の極く薄
い層がエッチングされ清浄な基板表面が得られる。水洗
後、イソプロピルアルコールに置換してから、窒素フロ
ーする。しかるのち、基板をサンプルホルダーに設置
し、反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス
圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電
圧500V、試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板
に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSeのエッチン
グ速度は、約700A/分、一方フォトレジスト(ポジタイ
プ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約200A/分である。またドライ
エッチング前、塩酸水溶液でクリーニングすることによ
り、これを行わない時よりもエッチング速度の安定化及
び再現性が向上する。さらにエッチング速度の面内分布
は、20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モ
ホロジーは、加工前とほとんど変わらないものであっ
た。
次に、本発明の実施例として前記イオンビームあるい
はラジカルビームの照射と同時に光照射を行うエッチン
グの例を説明する。第18図には本実施例におけるエッチ
ング装置の構成概略断面図を示す。(1819)は水銀ラン
プで、試料及びエッチングガスに光照射を行う事が出来
る構造となっている。
はラジカルビームの照射と同時に光照射を行うエッチン
グの例を説明する。第18図には本実施例におけるエッチ
ング装置の構成概略断面図を示す。(1819)は水銀ラン
プで、試料及びエッチングガスに光照射を行う事が出来
る構造となっている。
反応性ガスとして純塩素ガスを用い、ガス圧力1.0×1
0-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試
料温度25℃、水銀ランプ出力200W、イオンビームの照射
方向は基板に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSe
のエッチング速度は、約1100A/分、一方フォトレジスト
(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポストベークの条
件を120℃、30分間としたとき、約280A/分である。上記
条件で純塩素ガスを用い、光照射を行わない場合、エッ
チング速度は600A/minで、光照射を併用することにより
エッチング速度が2倍になる。すなわち、同じエッチン
グ量に対して、光照射を併用する方が低プラズマ密度、
低加速電圧でよいわけで、半導体基板に与える損傷をよ
り低減できることになる。
0-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試
料温度25℃、水銀ランプ出力200W、イオンビームの照射
方向は基板に対し垂直方向でエッチングを行った。ZnSe
のエッチング速度は、約1100A/分、一方フォトレジスト
(ポジタイプ)のエッチング速度は、ポストベークの条
件を120℃、30分間としたとき、約280A/分である。上記
条件で純塩素ガスを用い、光照射を行わない場合、エッ
チング速度は600A/minで、光照射を併用することにより
エッチング速度が2倍になる。すなわち、同じエッチン
グ量に対して、光照射を併用する方が低プラズマ密度、
低加速電圧でよいわけで、半導体基板に与える損傷をよ
り低減できることになる。
次に、エッチング時における基板温度の影響について
説明する。サンプルホルダーは、冷却加熱部と、試料設
置部とが分離しており、試料設置部は、冷却加熱部と完
全に接触する構造となっている。冷却加熱部には、水冷
パイプとヒータが装着されており、試料の温度を制御す
ることができる。制御範囲は、−20℃から400℃であ
る。10℃以下の冷却には、メタノールなどの有機溶媒を
用いる。
説明する。サンプルホルダーは、冷却加熱部と、試料設
置部とが分離しており、試料設置部は、冷却加熱部と完
全に接触する構造となっている。冷却加熱部には、水冷
パイプとヒータが装着されており、試料の温度を制御す
ることができる。制御範囲は、−20℃から400℃であ
る。10℃以下の冷却には、メタノールなどの有機溶媒を
用いる。
エッチング条件は、反応性ガスとして純塩素(99.999
%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出
力100W、引出し電圧500V、イオンビームの照射方向は基
板に対し垂直方向である。第19図(a)は、基板温度25
℃、第19図(b)は、基板温度120℃でエッチングを行
った結果である。エッチング後の断面形状は、25℃の場
合、第19図(a)に示すように垂直であるが、120℃の
場合は、第19図(b)に示すように垂直とはならず、ウ
エストを持った形状となる。また、側壁のモホロジー
を、走査電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、25℃の
場合は、50000〜100000倍の倍率で平滑な面が得られた
のに対し、120℃の場合は、非常に荒れていた。この理
由として、25℃では、エッチング中に生成されるZnC
lx、SeClxなどの塩化物が表面で散乱したイオンビーム
から側壁を保護するが、これら塩化物は、揮発性が高い
ため、120℃では蒸発してしまい、側面の保護がなくな
るため、サイドにエッチングが起こり、モホロジーも悪
化すると考えられる。これら塩化物が、保護膜として有
効に働く温度範囲は、80℃以下である。80℃より高い温
度では蒸発してしまう。第20図は、基板温度に対するZn
Seのエッチング速度を示した図であるが、80℃付近でエ
ッチング速度が上昇し始め、上記結果と対応する。
%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出
力100W、引出し電圧500V、イオンビームの照射方向は基
板に対し垂直方向である。第19図(a)は、基板温度25
℃、第19図(b)は、基板温度120℃でエッチングを行
った結果である。エッチング後の断面形状は、25℃の場
合、第19図(a)に示すように垂直であるが、120℃の
場合は、第19図(b)に示すように垂直とはならず、ウ
エストを持った形状となる。また、側壁のモホロジー
を、走査電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、25℃の
場合は、50000〜100000倍の倍率で平滑な面が得られた
のに対し、120℃の場合は、非常に荒れていた。この理
由として、25℃では、エッチング中に生成されるZnC
lx、SeClxなどの塩化物が表面で散乱したイオンビーム
から側壁を保護するが、これら塩化物は、揮発性が高い
ため、120℃では蒸発してしまい、側面の保護がなくな
るため、サイドにエッチングが起こり、モホロジーも悪
化すると考えられる。これら塩化物が、保護膜として有
効に働く温度範囲は、80℃以下である。80℃より高い温
度では蒸発してしまう。第20図は、基板温度に対するZn
Seのエッチング速度を示した図であるが、80℃付近でエ
ッチング速度が上昇し始め、上記結果と対応する。
また0℃以下では、エッチング速度が低下すること
と、基板ホルダーが周囲に比べかなり温度が低くなるた
め試料に塩素が付着し易くなり、後々の試料の取扱いが
複雑となり適当ではない。
と、基板ホルダーが周囲に比べかなり温度が低くなるた
め試料に塩素が付着し易くなり、後々の試料の取扱いが
複雑となり適当ではない。
次にエッチングストップの検出方法を用いた例につい
て説明する。第21図に本例におけるエッチング装置の構
成概略断面図を示す。エッチング室(2107)には差動排
気装置(2122)の付いたガス分析管(2121)を備え、質
量分析器(2123)によりエッチング中に発生するガスの
質量スペクトルを観測できる。
て説明する。第21図に本例におけるエッチング装置の構
成概略断面図を示す。エッチング室(2107)には差動排
気装置(2122)の付いたガス分析管(2121)を備え、質
量分析器(2123)によりエッチング中に発生するガスの
質量スペクトルを観測できる。
第22図は、第21図の装置により、GaAs(2202)上のZn
Se(2201)をエッチング加工したときの一実施例の断面
図である。第22図(a)は、エッチング前の断面図であ
り、(2203)はフォトレジストのエッチングマスクであ
る。フォトレジスト(2203)は、ポジタイプを用いてお
り、通常のフォトリソ工程によりマスク作製を行ったた
め、マスクの断面形状はテーパ状となる。基板をサンプ
ルホルダー(2113)に設置した後、反応性ガスとして純
塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイ
クロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25℃、
イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエッチ
ングを行った。エッチング中は質量分析器(2123)によ
り質量スペクトルを観測し、Zn及びSeの質量スペクトル
が減少し、Ga及びAsの質量スペクトルが発生しだしたら
マイクロ波を停止することにより、ZnSe(2201)とGaAs
(2202)の界面でエッチングを停止できる。第22図
(b)は、エッチング後の断面図である。ZnSeのエッチ
ング速度は、約600A/分、一方フォトレジスト(ポジタ
イプ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約200A/分である。エッチング
マスクの形状がテーパーを持っておりエッチングマスク
もスパッタによりエッチングが多少起こるため、加工断
面形状は、第22図(b)に示す形状となり、イオンビー
ムを垂直に入射しても垂直断面とならないが、エッチン
グ速度に関していえば、実用上問題ない。さらにエッチ
ング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±5%以
下、加工後の表面モホロジーは、良好であった。また質
量スペクトルによるエッチング終点の検出を行っている
ため、エッチング時間によりエッチング深さを制御する
場合に比べ、ZnSeが残ることもなく、GaAsのオーバーエ
ッチングも最小にでき、極めて正確に再現性良くエッチ
ングが可能であった。
Se(2201)をエッチング加工したときの一実施例の断面
図である。第22図(a)は、エッチング前の断面図であ
り、(2203)はフォトレジストのエッチングマスクであ
る。フォトレジスト(2203)は、ポジタイプを用いてお
り、通常のフォトリソ工程によりマスク作製を行ったた
め、マスクの断面形状はテーパ状となる。基板をサンプ
ルホルダー(2113)に設置した後、反応性ガスとして純
塩素(99.999%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイ
クロ波入射出力100W、引出し電圧500V、試料温度25℃、
イオンビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエッチ
ングを行った。エッチング中は質量分析器(2123)によ
り質量スペクトルを観測し、Zn及びSeの質量スペクトル
が減少し、Ga及びAsの質量スペクトルが発生しだしたら
マイクロ波を停止することにより、ZnSe(2201)とGaAs
(2202)の界面でエッチングを停止できる。第22図
(b)は、エッチング後の断面図である。ZnSeのエッチ
ング速度は、約600A/分、一方フォトレジスト(ポジタ
イプ)のエッチング速度は、ポストベークの条件を120
℃、30分間としたとき、約200A/分である。エッチング
マスクの形状がテーパーを持っておりエッチングマスク
もスパッタによりエッチングが多少起こるため、加工断
面形状は、第22図(b)に示す形状となり、イオンビー
ムを垂直に入射しても垂直断面とならないが、エッチン
グ速度に関していえば、実用上問題ない。さらにエッチ
ング速度の面内分布は、20mm×20mmの基板内で±5%以
下、加工後の表面モホロジーは、良好であった。また質
量スペクトルによるエッチング終点の検出を行っている
ため、エッチング時間によりエッチング深さを制御する
場合に比べ、ZnSeが残ることもなく、GaAsのオーバーエ
ッチングも最小にでき、極めて正確に再現性良くエッチ
ングが可能であった。
第23図には他の例におけるエッチング装置の構成概略
断面図を示す。エッチング室(2307)にはエリプソメト
リ用の入射光用のポートと出射光用のポートが設置され
ており、入射側から光源(2320)より偏光子(2322)で
直線偏光され、更に1/4波長板(2323)を通過して円偏
光された光が入射する。入射光は試料(2312)で反射さ
れ直線偏光となり出射ポートより検光子(2324)を通り
光電管(2325)へ入射する。偏光子(2322)と検光子
(2324)の回転角度及び光電管(2325)の情報はデータ
解析装置(2326)で処理され試料の屈折率及び膜厚が得
られる。
断面図を示す。エッチング室(2307)にはエリプソメト
リ用の入射光用のポートと出射光用のポートが設置され
ており、入射側から光源(2320)より偏光子(2322)で
直線偏光され、更に1/4波長板(2323)を通過して円偏
光された光が入射する。入射光は試料(2312)で反射さ
れ直線偏光となり出射ポートより検光子(2324)を通り
光電管(2325)へ入射する。偏光子(2322)と検光子
(2324)の回転角度及び光電管(2325)の情報はデータ
解析装置(2326)で処理され試料の屈折率及び膜厚が得
られる。
エッチング中はエリプソメトリによりZnSeの露出した
部分の屈折率と膜厚を連続的に測定し、所望の残り厚に
達したらマイクロ波を停止すればよい。また屈折率はエ
ッチングがZnSeとGaAsの界面に達したところで大きく変
化するので、ZnSeとGaAsの界面でエッチングを停止する
ことも容易にできる。またエリプソメトリによるエッチ
ング終点の検出を行っているため、エッチング時間によ
りエッチング深さを制御する場合に比べ、オーバーエッ
チングもなく、極めて正確に再現性の良いエッチングが
可能であった。
部分の屈折率と膜厚を連続的に測定し、所望の残り厚に
達したらマイクロ波を停止すればよい。また屈折率はエ
ッチングがZnSeとGaAsの界面に達したところで大きく変
化するので、ZnSeとGaAsの界面でエッチングを停止する
ことも容易にできる。またエリプソメトリによるエッチ
ング終点の検出を行っているため、エッチング時間によ
りエッチング深さを制御する場合に比べ、オーバーエッ
チングもなく、極めて正確に再現性の良いエッチングが
可能であった。
次に、イオンエネルギー制御電極を持つエッチング装
置によりエッチング加工を施した例を示す。
置によりエッチング加工を施した例を示す。
第24図は本例II-VI族化合物半導体ドライエッチング
装置の構成概略断面図である。
装置の構成概略断面図である。
エッチングガスとして反応性の強いハロゲン元素を含
むガスを用いるため、試料準備室2401とエッチング室24
03とはゲートバルブ2402により分離された構造をとって
いる。
むガスを用いるため、試料準備室2401とエッチング室24
03とはゲートバルブ2402により分離された構造をとって
いる。
試料の搬送は搬送棒2414により試料準備室2401とエッ
チング室2403の間で行われる。
チング室2403の間で行われる。
そのため、エッチング室2403を常に高真空状態に保つ
ことができる。
ことができる。
また、試料準備室2401とエッチング室2403はおのおの
排気系2413、2411により真空に保たれている。
排気系2413、2411により真空に保たれている。
電子・サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ発生室240
6は、磁場発生用円筒ドーナッツ型電磁石2405で囲まれ
ている。
6は、磁場発生用円筒ドーナッツ型電磁石2405で囲まれ
ている。
また、マイクロ波導波管2408との接続部には、マイク
ロ波導入石英窓がある。
ロ波導入石英窓がある。
そして、イオン源はガス導入部2407により導入されて
いる。
いる。
マイクロ波で電離・発生した電子は、軸対称磁場によ
りサイクロトロン運動を行いながらガスと衝突を繰り返
す。この回転周期は、磁場強度が、例えば875ガウスの
ときマイクロ波の周波数、例えば2.45GHzと一致し、電
子系は共鳴的にマイクロ波のエネルギーを吸収する。
りサイクロトロン運動を行いながらガスと衝突を繰り返
す。この回転周期は、磁場強度が、例えば875ガウスの
ときマイクロ波の周波数、例えば2.45GHzと一致し、電
子系は共鳴的にマイクロ波のエネルギーを吸収する。
このため低いガス圧でも放電が持続し、高いプラズマ
密度が得られ、反応性ガスが長寿命で使用できる。さら
に中心部での高い電解分布により、電子・イオンが中心
部に集束するので、イオンによるプラズマ発生室側壁の
スパッタ効果が小さく、高清浄なプラズマが得られる。
密度が得られ、反応性ガスが長寿命で使用できる。さら
に中心部での高い電解分布により、電子・イオンが中心
部に集束するので、イオンによるプラズマ発生室側壁の
スパッタ効果が小さく、高清浄なプラズマが得られる。
ECRプラズマ発生室2406で発生したイオンはメッシュ
状の引出し電極2409で引き出された後、制御電極2415に
よりイオンエネルギーの制御をを行った後、試料2410に
照射される。
状の引出し電極2409で引き出された後、制御電極2415に
よりイオンエネルギーの制御をを行った後、試料2410に
照射される。
また、サンプルホルダー2412は、マニピュレータ2404
により鉛直方向を軸として360°回転させることがで
き、試料に入射するイオンビームの方向を変えることが
できる。
により鉛直方向を軸として360°回転させることがで
き、試料に入射するイオンビームの方向を変えることが
できる。
この装置を用い、反応性ガスとして純塩素(99.999
%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出
力100W、引出し電極電圧−500V、制御電極電圧+200V、
試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂
直方向としたとき、イオンビーム電流密度は400μA/cm2
となった。
%)を用い、ガス圧力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出
力100W、引出し電極電圧−500V、制御電極電圧+200V、
試料温度25℃、イオンビームの照射方向は基板に対し垂
直方向としたとき、イオンビーム電流密度は400μA/cm2
となった。
制御電極電圧を+400Vから−400Vまで変えたときイオ
ンビーム電流密度の変化は±5%以内であった。
ンビーム電流密度の変化は±5%以内であった。
また、イオンビーム電流密度は引出し電極電圧−500V
の近傍で−3μA/Vの変化量を示し、イオンビーム電流
密度の値として150μAから900μAの間では引出し電極
電圧変化に対してほぼリニアな変化を示し、飽和電流密
度として各々30μA及び1700μAという大きな電流密度
変化量を得ることができた。
の近傍で−3μA/Vの変化量を示し、イオンビーム電流
密度の値として150μAから900μAの間では引出し電極
電圧変化に対してほぼリニアな変化を示し、飽和電流密
度として各々30μA及び1700μAという大きな電流密度
変化量を得ることができた。
そしてイオンエネルギー制御電極を持つこの装置によ
り、ZnSeのエッチング加工を行った。
り、ZnSeのエッチング加工を行った。
反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧
力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電極
電圧−500V制御電極電圧+200V、試料温度25℃、イオン
ビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエッチングを
行った。
力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電極
電圧−500V制御電極電圧+200V、試料温度25℃、イオン
ビームの照射方向は基板に対し垂直方向でエッチングを
行った。
ZnSeのエッチング速度は約600A/分、一方フォトレジ
ストのエッチング速度はポストベークの条件を120℃、3
0分間としたとき、約200A/分である。
ストのエッチング速度はポストベークの条件を120℃、3
0分間としたとき、約200A/分である。
このエッチング条件でのエッチング速度の面内分布
は、20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モ
ホロジーは、加工前とほとんど変わらないものであっ
た。
は、20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モ
ホロジーは、加工前とほとんど変わらないものであっ
た。
また、フォトルミネッセンス特性などの物理特性にも
加工による劣化は見られなかった。
加工による劣化は見られなかった。
デバイス作製など、実用上有効なエッチング条件は以
下の通りである。
下の通りである。
まず、ガス圧についてはガス圧が高くなるほど、エッ
チング速度が速くなる。しかしあまりガス圧が高くなる
と、放電が起こらなくなり、また放電が起こった場合で
も(1Pa以上)イオンシース幅とイオンとイオン化して
いない分子の平均自由行程とがほぼ同程度となり、イオ
ンビームに指向性がなくなり、微細加工には適していな
い。ガス圧が低い(1×10-3Pa以下)と、エッチング速
度が遅すぎて、実用に適さない。
チング速度が速くなる。しかしあまりガス圧が高くなる
と、放電が起こらなくなり、また放電が起こった場合で
も(1Pa以上)イオンシース幅とイオンとイオン化して
いない分子の平均自由行程とがほぼ同程度となり、イオ
ンビームに指向性がなくなり、微細加工には適していな
い。ガス圧が低い(1×10-3Pa以下)と、エッチング速
度が遅すぎて、実用に適さない。
マイクロ波の入射出力は、入射出力が高いほど励起が
激しくなるので、プラズマ密度が高くなり、エッチング
速度は速くなる。しかしあまり高出力にすると、プラズ
マ温度が上がって電極の熱変形が起こったり、基板温度
も輻射熱で上がってしまい、温度制御が困難となる。1W
以上1kW以下の範囲において良好なエッチング特性が得
られている。
激しくなるので、プラズマ密度が高くなり、エッチング
速度は速くなる。しかしあまり高出力にすると、プラズ
マ温度が上がって電極の熱変形が起こったり、基板温度
も輻射熱で上がってしまい、温度制御が困難となる。1W
以上1kW以下の範囲において良好なエッチング特性が得
られている。
このように被処理材料とイオン引出し電極との間に制
御電極を挿入すると被処理材料に加えられるイオンビー
ムの運動エネルギーとイオンビーム電流密度とECR励起
用マイクロ波パワーをそれぞれ独立に制御することがで
きる。
御電極を挿入すると被処理材料に加えられるイオンビー
ムの運動エネルギーとイオンビーム電流密度とECR励起
用マイクロ波パワーをそれぞれ独立に制御することがで
きる。
そのため、従来の装置では不可能だった"0V"でのイオ
ンビームエッチングなどが可能となる。
ンビームエッチングなどが可能となる。
そうするとZnSeのエッチング後の形状を制御すること
ができ、順メサ、逆メサ、垂直面などさまざまな形状を
容易に作り出すことができる。
ができ、順メサ、逆メサ、垂直面などさまざまな形状を
容易に作り出すことができる。
また、被処理材料に与えるダメージと単位時間当りの
エッチング量を独立に制御することができるためZnSSe
混晶等のエッチング時には組成比により最適なパラメー
タを選ぶことができる。
エッチング量を独立に制御することができるためZnSSe
混晶等のエッチング時には組成比により最適なパラメー
タを選ぶことができる。
しかも、引出し電極に与える負の電圧を大きくし、制
御電極に与える正の電圧を大きくすることにより大イオ
ン電流かつ低イオンエネルギーのイオンビームを得るこ
とができる。
御電極に与える正の電圧を大きくすることにより大イオ
ン電流かつ低イオンエネルギーのイオンビームを得るこ
とができる。
このため、高速イオンにより大きなダメージを受け易
いII-VI族化合物半導体に、ダメージを与えることなく
ドライエッチングを施すことができる。
いII-VI族化合物半導体に、ダメージを与えることなく
ドライエッチングを施すことができる。
次に、イオン選別用磁気回路を持つエッチング装置に
よりエッチング加工を施した例を示す。
よりエッチング加工を施した例を示す。
第25図は本発明のII-VI族化合物半導体ドライエッチ
ング装置の構成概略断面図である。
ング装置の構成概略断面図である。
エッチングガスとして反応性の強いハロゲン元素を含
むガスを用いるため、試料準備室2501とエッチング室25
03とはゲートバルブ2502により分離された構造をとって
いる。
むガスを用いるため、試料準備室2501とエッチング室25
03とはゲートバルブ2502により分離された構造をとって
いる。
試料の搬送は搬送棒2514により試料準備室2501とエッ
チング室2503の間で行われる。
チング室2503の間で行われる。
そのため、エッチング室2503を常に高真空状態に保つ
ことができる。
ことができる。
また、試料準備室2501とエッチング室2503はおのおの
排気系2513、2511により真空に保たれている。
排気系2513、2511により真空に保たれている。
電子・サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ発生室250
6は、磁場発生用円筒ドーナッツ型電磁石2505で囲まれ
ている。また、マイクロ波導波管2508との接続部には、
マイクロ波導入石英窓がある。
6は、磁場発生用円筒ドーナッツ型電磁石2505で囲まれ
ている。また、マイクロ波導波管2508との接続部には、
マイクロ波導入石英窓がある。
そしてイオン源はガス導入系2507により導入されてい
る。
る。
マイクロ波で電離・発生した電子は、軸対称磁場によ
りサイクロトロン運動を行いながらガスと衝突を繰り返
す。この回転周期は、磁場強度が、例えば875ガウスの
ときマイクロ波の周波数、例えば2.45GHzと一致し、電
子系は共鳴的にマイクロ波のエネルギーを吸収する。
りサイクロトロン運動を行いながらガスと衝突を繰り返
す。この回転周期は、磁場強度が、例えば875ガウスの
ときマイクロ波の周波数、例えば2.45GHzと一致し、電
子系は共鳴的にマイクロ波のエネルギーを吸収する。
このため低いガス圧でも放電が持続し、高いプラズマ
密度が得られ、反応性ガスが長寿命で使用できる。
密度が得られ、反応性ガスが長寿命で使用できる。
ECRプラズマ発生室2506で発生したイオンはメッシュ
状の引出し電極2509で引き出された後、制御用磁気回路
2515によりイオンビーム2516の制御を行った後、試料25
10に照射される。
状の引出し電極2509で引き出された後、制御用磁気回路
2515によりイオンビーム2516の制御を行った後、試料25
10に照射される。
また、サンプルホルダー2512は、マニピュレータ2504
により鉛直方向を軸として360°回転させることがで
き、試料に入射するイオンビームの方向を変えることが
できる。
により鉛直方向を軸として360°回転させることがで
き、試料に入射するイオンビームの方向を変えることが
できる。
この装置の評価としてZnSeをマスクなしでエッチング
し、2次イオン質量分析法(SIMS)によりエッチング後
のZnSe表面近傍の残留不純物元素を調べる方法を用い
た。
し、2次イオン質量分析法(SIMS)によりエッチング後
のZnSe表面近傍の残留不純物元素を調べる方法を用い
た。
反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧
力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電極
電圧500V、制御用磁気回路磁束密度3kGauss、試料台角
度90°に設定し、ZnSeを2μmエッチングした後SIMSに
より表面残留不純物を調べたところ、従来かなりの量
(1018−1019/cm3)の鉄原子が検出されているのに対し
本発明では検出限界以下(1013)の値を得ることができ
た。
力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電極
電圧500V、制御用磁気回路磁束密度3kGauss、試料台角
度90°に設定し、ZnSeを2μmエッチングした後SIMSに
より表面残留不純物を調べたところ、従来かなりの量
(1018−1019/cm3)の鉄原子が検出されているのに対し
本発明では検出限界以下(1013)の値を得ることができ
た。
そしてイオン選別用磁気回路を持つこの装置により、
ZnSeのエッチング加工を行った。
ZnSeのエッチング加工を行った。
反応性ガスとして純塩素(99.999%)を用い、ガス圧
力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電極
電圧500V、制御用磁気回路磁束密度3kGauss、試料温度2
5℃、試料台角度90°に設定してエッチングを行った。
力1.0×10-1Pa、マイクロ波入射出力100W、引出し電極
電圧500V、制御用磁気回路磁束密度3kGauss、試料温度2
5℃、試料台角度90°に設定してエッチングを行った。
ZnSeのエッチング速度は約600A/分、一方フォトレジ
ストのエッチング速度はポストベークの条件を120℃、3
0分間としたとき、約200A/分である。
ストのエッチング速度はポストベークの条件を120℃、3
0分間としたとき、約200A/分である。
このエッチング条件でのエッチング速度の面内分布
は、20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モ
ホロジーは、加工前とほとんど変わらないものであっ
た。
は、20mm×20mmの基板内で±3%以下、加工後の表面モ
ホロジーは、加工前とほとんど変わらないものであっ
た。
また、フォトルミネッセンス特性などの物理特性にも
加工による劣化は見られなかった。
加工による劣化は見られなかった。
デバイス作製など、実用上有効なエッチング条件は以
下の通りである。
下の通りである。
まず、ガス圧についてはガス圧が高くなるほど、エッ
チング速度が速くなる。しかしあまりガス圧が高くなる
と、放電が起こらなくなり、また放電が起こった場合で
も(1Pa以上)イオンシース幅とイオンとイオン化して
いない分子の平均自由行程とがほぼ同程度となり、イオ
ンビームに指向性がなくなり、微細加工には適していな
い。ガス圧が低い(1×10-3Pa以下)と、エッチング速
度が遅すぎて、実用に適さない。
チング速度が速くなる。しかしあまりガス圧が高くなる
と、放電が起こらなくなり、また放電が起こった場合で
も(1Pa以上)イオンシース幅とイオンとイオン化して
いない分子の平均自由行程とがほぼ同程度となり、イオ
ンビームに指向性がなくなり、微細加工には適していな
い。ガス圧が低い(1×10-3Pa以下)と、エッチング速
度が遅すぎて、実用に適さない。
マイクロ波の入射出力は、入射出力が高いほど励起が
激しくなるので、プラズマ密度が高くなり、エッチング
速度は速くなる。しかしあまり高出力にすると、プラズ
マ温度が上がって電極の熱変形が起こったり、基板温度
も輻射熱で上がってしまい、温度制御が困難となる。1W
以上1kW以下の範囲において良好なエッチング特性が得
られている。
激しくなるので、プラズマ密度が高くなり、エッチング
速度は速くなる。しかしあまり高出力にすると、プラズ
マ温度が上がって電極の熱変形が起こったり、基板温度
も輻射熱で上がってしまい、温度制御が困難となる。1W
以上1kW以下の範囲において良好なエッチング特性が得
られている。
このように被処理材料とイオン引出し電極との間に制
御用磁気回路を挿入したことにより被処理材料に加えら
れるイオンビーム中に含まれる不純物イオン(例えばEC
R装置に起因する鉄イオン等)が除去される。
御用磁気回路を挿入したことにより被処理材料に加えら
れるイオンビーム中に含まれる不純物イオン(例えばEC
R装置に起因する鉄イオン等)が除去される。
そのため構造敏感なII-VI族化合物半導体材料をドラ
イエッチングする際に不純物が打ち込まれる事がなくな
り界面の汚染に対し本質的には優れているドライプロセ
スの利点を十分発揮することができる。
イエッチングする際に不純物が打ち込まれる事がなくな
り界面の汚染に対し本質的には優れているドライプロセ
スの利点を十分発揮することができる。
また、ECRプラズマを励起する際に生じるラジカルや
多荷イオンなどの副産物の影響を一切受けないためきわ
めて制御性の高いドライエッチングができる。
多荷イオンなどの副産物の影響を一切受けないためきわ
めて制御性の高いドライエッチングができる。
しかも、ECRプラズマ源と垂直以上の角度をもって試
料が配置されているため不用輻射による表面温度上昇を
防ぐことができる。
料が配置されているため不用輻射による表面温度上昇を
防ぐことができる。
そのため、試料台の温度=試料の表面温度となりきわ
めて再現性の高いドライエッチングが行える。
めて再現性の高いドライエッチングが行える。
さらに、試料表面がエッチング室の側方を向いている
ためエッチングされているサンプルを容易にその場観察
することができる。
ためエッチングされているサンプルを容易にその場観察
することができる。
特に、エッチング量を厳密に制御する必要があるZnSe
系光導波路などをつくり込む際には非常に有効な制御手
段を与える。
系光導波路などをつくり込む際には非常に有効な制御手
段を与える。
以上の例においては、被処理材料として、特にイオン
エネルギーを制御することで高品位なドライエッチング
性が確保されるII-VI族化合物半導体のZnSeについて説
明を行ったが、ZnSxSe1-x(0<x≦1)やCdS、HgTe、
ZnTe等、他のII-VI族化合物半導体及びそれらの材料系
の混晶についても同様に高品位なドライエッチングが行
える。
エネルギーを制御することで高品位なドライエッチング
性が確保されるII-VI族化合物半導体のZnSeについて説
明を行ったが、ZnSxSe1-x(0<x≦1)やCdS、HgTe、
ZnTe等、他のII-VI族化合物半導体及びそれらの材料系
の混晶についても同様に高品位なドライエッチングが行
える。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば以下の効果が得ら
れる。
れる。
II-VI族化合物半導体のエッチング方法として、マイ
クロ波励起・ECRプラズマによる反応性イオンビームを
用いることにより、従来のウエットエッチング技術、あ
るいは、イオンエッチング、反応性イオンエッチングな
どのドライエッチング技術と比べ、再現性、制御性の格
段に優れたエッチングを行うことができる。また、特に
従来のII-VI族化合物半導体のドライエッチング技術と
比べ、半導体層に与える損傷を大幅に低減することがで
きる。さらに、イオンビーム、エッチングマスクの形状
を制御することにより、テーパ状の溝、垂直断面、斜め
の溝などの微細加工が可能となり、II-VI族化合物半導
体を用いたデバイスを、再現性、信頼性よく、かつ容易
に作製することができる。更に、反応性ガスを、種々に
選ぶことによりエッチングレイトを制御でき、且つプラ
ズマの安定化も可能であるので、再現性良くエッチング
深さを制御でき、種々のデバイス作成のための微細加工
が容易となる。更に、エッチング側面が、極めて平滑に
なり、マスクパターン通りのエッチング形状が得られ
る。更に、圧力の低い条件に於てエッチングが出来るた
め、エッチングの終点を検出することができ、エッチン
グ速度にかかわらず正確かつ再現性よく検出できるよう
になりII-VI属化合物半導体のドライエッチングに於け
るバッチ間の再現性が大幅に向上し、多様なデバイスの
量産が容易になる。
クロ波励起・ECRプラズマによる反応性イオンビームを
用いることにより、従来のウエットエッチング技術、あ
るいは、イオンエッチング、反応性イオンエッチングな
どのドライエッチング技術と比べ、再現性、制御性の格
段に優れたエッチングを行うことができる。また、特に
従来のII-VI族化合物半導体のドライエッチング技術と
比べ、半導体層に与える損傷を大幅に低減することがで
きる。さらに、イオンビーム、エッチングマスクの形状
を制御することにより、テーパ状の溝、垂直断面、斜め
の溝などの微細加工が可能となり、II-VI族化合物半導
体を用いたデバイスを、再現性、信頼性よく、かつ容易
に作製することができる。更に、反応性ガスを、種々に
選ぶことによりエッチングレイトを制御でき、且つプラ
ズマの安定化も可能であるので、再現性良くエッチング
深さを制御でき、種々のデバイス作成のための微細加工
が容易となる。更に、エッチング側面が、極めて平滑に
なり、マスクパターン通りのエッチング形状が得られ
る。更に、圧力の低い条件に於てエッチングが出来るた
め、エッチングの終点を検出することができ、エッチン
グ速度にかかわらず正確かつ再現性よく検出できるよう
になりII-VI属化合物半導体のドライエッチングに於け
るバッチ間の再現性が大幅に向上し、多様なデバイスの
量産が容易になる。
第1図(a)、(b)は、本発明の方法により、フォト
レジストをエッチングマスクとしてZnSeのエッチングを
行った一実施例の概要を示す工程断面図。 第2図(a)、(b)は、それぞれ本発明の方法の実施
例の参考としてのエッチング前後のZnSe層のフォトルミ
ネッセンスを示す図。 第3図は、本発明の実施例に関連するエッチング速度と
ガス圧力の関係を示す図。 第4図は、本発明の実施例に関連するエッチング速度と
マイクロ波入射出力の関係を示す図。 第5図は、本発明の実施例に関連するエッチング速度と
引出し電圧の関係を示す図。 第6図(a)〜(e)は、ZnSeの垂直端面加工を行った
一例を示す工程断面図。 第7図(a)、(b)は、ZnSeの斜め溝の加工を行った
一例を示す工程断面図。 第8図は、本発明の実施例に関連するエッチング装置の
構成図。 第9図(a)〜(c)は、本発明の実施例に関連するエ
ッチングマスクの製造工程図。 第10図(a)、(b)は、ZnSeのエッチングを行った一
例を示す図。 第11図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスとアル
ゴンガス中のアルゴンガス混合比とエッチングレイトの
関係を示す図。 第12図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスと水素
ガス中の水素ガス混合比とエッチングレイトの関係を示
す図。 第13図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスとアル
ゴンガス水素ガス中の水素ガス混合比とエッチングレイ
トの関係を示す図。 第14図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスと窒素
ガス中の窒素ガス混合比とエッチングレイトの関係を示
す図。 第15図は、本発明の一実施例に関連するエッチング装置
の構成図。 第16図(a)〜(c)は、ZnSeのエッチングを行った他
の例を示す図。 第17図は、本発明の一実施例に関連するエッチング装置
の構成図。 第18図は、本発明の一実施例に関連するエッチング装置
の構成図。 第19図(a)、(b)は、本発明の方法に関連してZnSe
のエッチングを行った他の例を示す図。 第20図は、本発明の実施例に関連する基板温度とエッチ
ングレイトの関係を示す図。 第21図は、本発明の実施例に関連するエッチング装置の
構成図。 第22図(a)、(b)は、GaAs上のZnSeのエッチングを
行った例を示す図。 第23図〜第25図は、本発明の実施例に関連するエッチン
グ装置の構成図。 (101)(601)(701)(901)(1001)(1601)(190
1)……ZnSe (102)……エッチングマスク (602)(604)(702)(902)(1002)(1602)(190
2)(2203)……フォトレジスト (603)……Ti (903)……Al2O3 (2201)……ZnSe層 (2202)……GaAs基板 (801)(1503)(1706)(1806)(2120)(2314)(2
401)(2501)……試料準備室 (802)(1504)(1707)(1807)(2107)(2307)(2
403)(2503)……エッチング室 (803)(1506)(1708)(1808)(2108)(2308)(2
406)(2506)……ECRプラズマ発生室 (804)(1507)(1709)(1809)(2109)(2309)(2
405)(2505)……電磁石 (805)(1508)(1710)(1723)(1810)(2110)(2
310)(2408)(2508)……マイクロ波導波管 (806)(1701)(1611)(2111)(2311)(2409)(2
509)……引出し電極 (807)(1509)(1712)(1812)(2112)(2312)(2
410)(2510)……試料 (808)(1510)(1713)(1813)(2113)(2313)(2
412)(2512)……サンプルホルダ (809)(1714)(2114)(2404)(2504)……マニピ
ュレータ (810)(1511)(1715)(1722)(1814)(2115)(2
315)(2408)(2508)……ガス導入部 (811)(1512)(1716)(1815)(2116)(2316)(2
414)(2514)……搬送棒 (812)(813)(1513)(1514)(1717)(1718)(18
16)(1817)(2117)(2118)(2122)(2317)(231
8)(2411)(2413)(2511)(2513)……排気系 (803)(1505)(1719)(1818)(2119)(2319)(2
402)(2502)……ゲートバルブ (1720)……クリーニング室 (1721)……プラズマ室 (1819)……水銀ランプ (2121)……ガス分析管 (2123)……質量分析器 (2320)……光源 (2322)……偏光子 (2323)……1/4波長板 (2324)……検光子 (2325)……光電管 (2326)……データ解析装置 (2415)……制御電極 (2515)……制御用磁気回路 (2516)……イオンビーム
レジストをエッチングマスクとしてZnSeのエッチングを
行った一実施例の概要を示す工程断面図。 第2図(a)、(b)は、それぞれ本発明の方法の実施
例の参考としてのエッチング前後のZnSe層のフォトルミ
ネッセンスを示す図。 第3図は、本発明の実施例に関連するエッチング速度と
ガス圧力の関係を示す図。 第4図は、本発明の実施例に関連するエッチング速度と
マイクロ波入射出力の関係を示す図。 第5図は、本発明の実施例に関連するエッチング速度と
引出し電圧の関係を示す図。 第6図(a)〜(e)は、ZnSeの垂直端面加工を行った
一例を示す工程断面図。 第7図(a)、(b)は、ZnSeの斜め溝の加工を行った
一例を示す工程断面図。 第8図は、本発明の実施例に関連するエッチング装置の
構成図。 第9図(a)〜(c)は、本発明の実施例に関連するエ
ッチングマスクの製造工程図。 第10図(a)、(b)は、ZnSeのエッチングを行った一
例を示す図。 第11図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスとアル
ゴンガス中のアルゴンガス混合比とエッチングレイトの
関係を示す図。 第12図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスと水素
ガス中の水素ガス混合比とエッチングレイトの関係を示
す図。 第13図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスとアル
ゴンガス水素ガス中の水素ガス混合比とエッチングレイ
トの関係を示す図。 第14図は、本発明の実施例に関連する、塩素ガスと窒素
ガス中の窒素ガス混合比とエッチングレイトの関係を示
す図。 第15図は、本発明の一実施例に関連するエッチング装置
の構成図。 第16図(a)〜(c)は、ZnSeのエッチングを行った他
の例を示す図。 第17図は、本発明の一実施例に関連するエッチング装置
の構成図。 第18図は、本発明の一実施例に関連するエッチング装置
の構成図。 第19図(a)、(b)は、本発明の方法に関連してZnSe
のエッチングを行った他の例を示す図。 第20図は、本発明の実施例に関連する基板温度とエッチ
ングレイトの関係を示す図。 第21図は、本発明の実施例に関連するエッチング装置の
構成図。 第22図(a)、(b)は、GaAs上のZnSeのエッチングを
行った例を示す図。 第23図〜第25図は、本発明の実施例に関連するエッチン
グ装置の構成図。 (101)(601)(701)(901)(1001)(1601)(190
1)……ZnSe (102)……エッチングマスク (602)(604)(702)(902)(1002)(1602)(190
2)(2203)……フォトレジスト (603)……Ti (903)……Al2O3 (2201)……ZnSe層 (2202)……GaAs基板 (801)(1503)(1706)(1806)(2120)(2314)(2
401)(2501)……試料準備室 (802)(1504)(1707)(1807)(2107)(2307)(2
403)(2503)……エッチング室 (803)(1506)(1708)(1808)(2108)(2308)(2
406)(2506)……ECRプラズマ発生室 (804)(1507)(1709)(1809)(2109)(2309)(2
405)(2505)……電磁石 (805)(1508)(1710)(1723)(1810)(2110)(2
310)(2408)(2508)……マイクロ波導波管 (806)(1701)(1611)(2111)(2311)(2409)(2
509)……引出し電極 (807)(1509)(1712)(1812)(2112)(2312)(2
410)(2510)……試料 (808)(1510)(1713)(1813)(2113)(2313)(2
412)(2512)……サンプルホルダ (809)(1714)(2114)(2404)(2504)……マニピ
ュレータ (810)(1511)(1715)(1722)(1814)(2115)(2
315)(2408)(2508)……ガス導入部 (811)(1512)(1716)(1815)(2116)(2316)(2
414)(2514)……搬送棒 (812)(813)(1513)(1514)(1717)(1718)(18
16)(1817)(2117)(2118)(2122)(2317)(231
8)(2411)(2413)(2511)(2513)……排気系 (803)(1505)(1719)(1818)(2119)(2319)(2
402)(2502)……ゲートバルブ (1720)……クリーニング室 (1721)……プラズマ室 (1819)……水銀ランプ (2121)……ガス分析管 (2123)……質量分析器 (2320)……光源 (2322)……偏光子 (2323)……1/4波長板 (2324)……検光子 (2325)……光電管 (2326)……データ解析装置 (2415)……制御電極 (2515)……制御用磁気回路 (2516)……イオンビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高村 孝士 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−159432(JP,A) 特開 昭63−136526(JP,A) 特開 昭63−224331(JP,A) 特開 昭62−286286(JP,A) 特開 昭64−10615(JP,A) 特開 昭59−231855(JP,A) 特開 昭64−73726(JP,A) 特開 昭63−166229(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065
Claims (2)
- 【請求項1】エッチングマスクを形成する工程と、II-V
I族化合物半導体の表面を酸溶液に浸す工程と、反応性
ガスを放電室分離型のマイクロ波励起・ECRプラズマ室
で活性化させ、被処理材料に一様な方向を持ったイオン
ビームあるいはラジカルビームを照射することによりド
ライエッチングを行う工程とを含むことを特徴とする化
合物半導体のエッチング方法。 - 【請求項2】エッチングマスクを形成する工程と、反応
性ガスを放電室分離型のマイクロ波励起・ECRプラズマ
室で活性化させ、被処理材料に一様な方向を持ったイオ
ンビームあるいはラジカルビームを照射することにより
ドライエッチングを行う工程と、前記イオンビームある
いは前記ラジカルビームの照射と同時に光照射を行うこ
とを含むことを特徴とする化合物半導体のエッチング方
法。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-43476 | 1989-02-23 | ||
JP4347689 | 1989-02-23 | ||
JP9030889 | 1989-04-10 | ||
JP1-90308 | 1989-04-10 | ||
JP1-283531 | 1989-10-31 | ||
JP28353189 | 1989-10-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03204926A JPH03204926A (ja) | 1991-09-06 |
JP3052321B2 true JP3052321B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=27291560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02037936A Expired - Lifetime JP3052321B2 (ja) | 1989-02-23 | 1990-02-19 | 化合物半導体のエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3052321B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4782596B2 (ja) * | 2006-03-23 | 2011-09-28 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | プラズマ処理方法 |
-
1990
- 1990-02-19 JP JP02037936A patent/JP3052321B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03204926A (ja) | 1991-09-06 |
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