JP3052309B2 - 多芯状酸化物超電導線材の製造方法 - Google Patents
多芯状酸化物超電導線材の製造方法Info
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- JP3052309B2 JP3052309B2 JP1072497A JP7249789A JP3052309B2 JP 3052309 B2 JP3052309 B2 JP 3052309B2 JP 1072497 A JP1072497 A JP 1072497A JP 7249789 A JP7249789 A JP 7249789A JP 3052309 B2 JP3052309 B2 JP 3052309B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、液体窒素を冷媒として使用可能な酸化物超
電導体をエネルギー応用として活用するに適した多芯状
線材の製造方法に関するものである。
電導体をエネルギー応用として活用するに適した多芯状
線材の製造方法に関するものである。
[従来技術] Y−Ba−Cu−O系等の酸化物超電導体は液体窒素温度
(77K)を越える臨界温度を示し、液体窒素温度で使用
できる超電導体として注目されている。超電導材種とし
ては、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Pb/Sr−Ca−Cu−O系或
はTl−Ba/Sr−Ca−Cu−O系といったY系、Bi系、Tl系
のいずれの酸化物超電導体の試作もなされており、77
K、零磁場中で、3000〜12000A/cm2の臨界電流密度(J
c)が得られている。
(77K)を越える臨界温度を示し、液体窒素温度で使用
できる超電導体として注目されている。超電導材種とし
ては、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Pb/Sr−Ca−Cu−O系或
はTl−Ba/Sr−Ca−Cu−O系といったY系、Bi系、Tl系
のいずれの酸化物超電導体の試作もなされており、77
K、零磁場中で、3000〜12000A/cm2の臨界電流密度(J
c)が得られている。
その断面構成は単芯状のものが多いが、多芯状の線材
の試作もなされている。その製造方法は通常、酸化物超
電導体の粉末を金属、例えば銀パイプ中に充填して減面
塑性加工したものの所要本数を金属、例えば銀パイプ中
に組込んで減面塑性加工した後、焼結熱処理して多芯状
線材を作製する。
の試作もなされている。その製造方法は通常、酸化物超
電導体の粉末を金属、例えば銀パイプ中に充填して減面
塑性加工したものの所要本数を金属、例えば銀パイプ中
に組込んで減面塑性加工した後、焼結熱処理して多芯状
線材を作製する。
また、酸化物超電導体の粉末を銅テープで包被した後
減面塑性加工して線状とすることも検討されているが、
後者の方式による線材で超電導特性が出たとの報告はな
い。
減面塑性加工して線状とすることも検討されているが、
後者の方式による線材で超電導特性が出たとの報告はな
い。
銀被覆テープ状線状の例では、単芯の場合、厚さを小
さくするにつれてJc値は増大するが、多芯化した場合、
多芯化の回数が増すにつれて特性が劣化してしまう。こ
れは酸化物超電導体部を多芯化した場合、被覆金属の断
面積比が増大するため、それに対応して減面加工時の緻
密化が悪くなると共に、焼結熱処理時の酸化物超電導体
の収縮に被覆金属のそれが追従できなくなるため、コア
部がポーラスなものになって終うことに起因していると
推定される。
さくするにつれてJc値は増大するが、多芯化した場合、
多芯化の回数が増すにつれて特性が劣化してしまう。こ
れは酸化物超電導体部を多芯化した場合、被覆金属の断
面積比が増大するため、それに対応して減面加工時の緻
密化が悪くなると共に、焼結熱処理時の酸化物超電導体
の収縮に被覆金属のそれが追従できなくなるため、コア
部がポーラスなものになって終うことに起因していると
推定される。
本発明は前記した従来技術の欠点を解消し、特性の良
好な多芯状金属被覆線材を得ることを目的としてなされ
たものである。
好な多芯状金属被覆線材を得ることを目的としてなされ
たものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨は、単芯線材の形成方法として酸化物超
電導体の粉末を被覆金属のテープで巻締める方式を採用
したことにあり、それによって被覆金属の量を減らし、
多芯化によるコア部の緻密化低下を抑えたものである。
電導体の粉末を被覆金属のテープで巻締める方式を採用
したことにあり、それによって被覆金属の量を減らし、
多芯化によるコア部の緻密化低下を抑えたものである。
この場合、酸化物超電導体の粉末を被覆金属のテープ
で巻締める手法としては、テープを断面U字状に成形し
その両側縁部が閉じるまでの間にそのテープ上に酸化物
超電導体の粉末を供給し、テープの両側縁部の重なりを
増加させながら前記粉末を圧縮して該粉末を前記テープ
で緊密に包囲して複合線材とする方法が採用され、テー
プを構成する被覆金属としては、銀に限定されず、Ag−
Pd、Ag−Mgu等の銀合金、Cu、Au、Ni等の良電導性或は
酸化物超電導体と反応しないものが使用される。また、
酸化物超電導材料としても特に限定されるものではな
く、Y−Ba−Cu−Oや、YをEr、Ho等の磁性元素(Ln)
で置換したLn−Ba−Cu−O系、Bi−Pb/Sr−Ca−Cu−O
系、Tl−Ba/Sr−Ca−Cu−O系その他の酸化物超電導体
が適用できる。
で巻締める手法としては、テープを断面U字状に成形し
その両側縁部が閉じるまでの間にそのテープ上に酸化物
超電導体の粉末を供給し、テープの両側縁部の重なりを
増加させながら前記粉末を圧縮して該粉末を前記テープ
で緊密に包囲して複合線材とする方法が採用され、テー
プを構成する被覆金属としては、銀に限定されず、Ag−
Pd、Ag−Mgu等の銀合金、Cu、Au、Ni等の良電導性或は
酸化物超電導体と反応しないものが使用される。また、
酸化物超電導材料としても特に限定されるものではな
く、Y−Ba−Cu−Oや、YをEr、Ho等の磁性元素(Ln)
で置換したLn−Ba−Cu−O系、Bi−Pb/Sr−Ca−Cu−O
系、Tl−Ba/Sr−Ca−Cu−O系その他の酸化物超電導体
が適用できる。
[実施例] 以下に、Y−Ba−Cu−O系粉末を原料とした銀被覆多
芯線材の例を説明する。
芯線材の例を説明する。
生原料として市販試薬のY2O3、BaCO3及びCuOを用意
し、それらをY1Ba2Cu3Oyの組成となるように精密に秤量
し、それらをボールミルで良く混合した後、それを所定
の形状に成形した。次にそれを950℃の酸素雰囲気中で1
0時間仮焼した後、ボールミルによる粉砕を行い、再
度、成形−仮焼−粉砕を行って所定粒径の超電導粉末と
した。この粉末について交流磁化率法により超電導特性
を確認したところ、臨界温度はTc=92Kであった。
し、それらをY1Ba2Cu3Oyの組成となるように精密に秤量
し、それらをボールミルで良く混合した後、それを所定
の形状に成形した。次にそれを950℃の酸素雰囲気中で1
0時間仮焼した後、ボールミルによる粉砕を行い、再
度、成形−仮焼−粉砕を行って所定粒径の超電導粉末と
した。この粉末について交流磁化率法により超電導特性
を確認したところ、臨界温度はTc=92Kであった。
次にその粉末を第1図に示すように、銀テープ2で巻
締めてなる銀被覆単芯線材3とした。この線材3は第2
図に示すように、厚さ50μmの銀テープをその巾方向に
湾曲させて断面U字状に成形しながらその両側の側縁が
重なり合う前のテープ2上に前記の超電導粉末1を供給
し、テープ2を第1及び第2のダイス4及び5を通過さ
せることによりテープ2の両側縁部の重なりを大きくす
ると共に、粉末1を圧縮して外径2.0mmの単芯線材3と
した。その後その線材3をダイス引きにより外径1.6mm
にまで伸線してテープ2の両側縁部の重なりを大きくす
ると共に、粉末1部をさらに圧縮してソリッド化させ
た。
締めてなる銀被覆単芯線材3とした。この線材3は第2
図に示すように、厚さ50μmの銀テープをその巾方向に
湾曲させて断面U字状に成形しながらその両側の側縁が
重なり合う前のテープ2上に前記の超電導粉末1を供給
し、テープ2を第1及び第2のダイス4及び5を通過さ
せることによりテープ2の両側縁部の重なりを大きくす
ると共に、粉末1を圧縮して外径2.0mmの単芯線材3と
した。その後その線材3をダイス引きにより外径1.6mm
にまで伸線してテープ2の両側縁部の重なりを大きくす
ると共に、粉末1部をさらに圧縮してソリッド化させ
た。
次に所定の長さに切断した37本の銀被覆単芯線材3を
外径10mm、肉厚0.5mmの銀パイプ中に組み込んだ後、ス
エージャー及び引抜ダイスを用いて外径、2.0mmまで減
面塑性加工し、更に圧延により厚さ1.0mm、巾4.0mmのテ
ープ状線材に仕上げた。最後に、920℃の酸素雰囲気中
で20時間焼結熱処理した後、酸素アニールを行って多芯
状の銀被覆酸化物超電導線材とした。
外径10mm、肉厚0.5mmの銀パイプ中に組み込んだ後、ス
エージャー及び引抜ダイスを用いて外径、2.0mmまで減
面塑性加工し、更に圧延により厚さ1.0mm、巾4.0mmのテ
ープ状線材に仕上げた。最後に、920℃の酸素雰囲気中
で20時間焼結熱処理した後、酸素アニールを行って多芯
状の銀被覆酸化物超電導線材とした。
このようにして作製した多芯状線材(37芯)の場合、
線材全体における超電導部の断面積比は約70%であり、
従来の多芯化法による20〜40%に比べて遥かに大きくで
きた。このことは臨界電流密度(Jc)が一定であったと
しても、超電導状態で線材に流せる電流は線材サイズを
一定とすれば、倍程度まで向上することにもなる。更に
被覆金属である銀の断面積比が少ないことから、焼結熱
処理時の収縮特性が良好となり、緻密な酸化物超電導体
となってJc特性自体が向上する結果となる。具体的に
は、従来の多芯化法では、零磁場、77Kで精々Jc=1010A
/cm2であるのに対し、実施例のものはJc=4200A/cm2を
達成することができた。尚、前記では37芯の例を示した
が、これは多芯の本数を限定するものではなく、6芯或
は1330芯といった増減は可能である。多芯化の際の被覆
材として管材を使用した場合を示したが、これはテープ
又はシート材を用いても差し支えない。
線材全体における超電導部の断面積比は約70%であり、
従来の多芯化法による20〜40%に比べて遥かに大きくで
きた。このことは臨界電流密度(Jc)が一定であったと
しても、超電導状態で線材に流せる電流は線材サイズを
一定とすれば、倍程度まで向上することにもなる。更に
被覆金属である銀の断面積比が少ないことから、焼結熱
処理時の収縮特性が良好となり、緻密な酸化物超電導体
となってJc特性自体が向上する結果となる。具体的に
は、従来の多芯化法では、零磁場、77Kで精々Jc=1010A
/cm2であるのに対し、実施例のものはJc=4200A/cm2を
達成することができた。尚、前記では37芯の例を示した
が、これは多芯の本数を限定するものではなく、6芯或
は1330芯といった増減は可能である。多芯化の際の被覆
材として管材を使用した場合を示したが、これはテープ
又はシート材を用いても差し支えない。
また、単心線材におけるテープ側縁の重なりの程度は
もう少し大きくても良く、場合によっては重なりの位置
をずらして二重に巻締めてもよい。
もう少し大きくても良く、場合によっては重なりの位置
をずらして二重に巻締めてもよい。
[発明の効果] 以上から明らかなように、本発明によれば、多芯化し
た際の被覆金属の量を減らすことができるので、超電導
体部の緻密化が可能で、多芯状線材の臨界電流密度を向
上させることができ、マグネット等に応用する場合にメ
リットが大きい。また本発明によれば、製造が容易で、
特性の良い線材を提供できる利点がある。
た際の被覆金属の量を減らすことができるので、超電導
体部の緻密化が可能で、多芯状線材の臨界電流密度を向
上させることができ、マグネット等に応用する場合にメ
リットが大きい。また本発明によれば、製造が容易で、
特性の良い線材を提供できる利点がある。
第1図は本発明に係る方法の一実施例における単芯線材
の拡大横断面図、第2図はその単芯線材の成形方法を示
す説明図である。 1:超電導粉末、2:銀テープ、3:単芯線材、4及び5:ダイ
ス。
の拡大横断面図、第2図はその単芯線材の成形方法を示
す説明図である。 1:超電導粉末、2:銀テープ、3:単芯線材、4及び5:ダイ
ス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 12/00 - 13/00
Claims (1)
- 【請求項1】断面U字状に成形された被覆金属のテープ
上にその両側縁部が閉じるまでの間に酸化物超電導体の
粉末を供給し、前記テープの両側縁部の重なりを増加さ
せながら前記粉末を圧縮して該粉末を前記テープで緊密
に包囲することにより単芯線材を得、その単芯線材の複
数本を纏めて減面塑性加工した後、焼結熱処理すること
を特徴とする多芯状酸化物超電導線材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1072497A JP3052309B2 (ja) | 1989-03-24 | 1989-03-24 | 多芯状酸化物超電導線材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1072497A JP3052309B2 (ja) | 1989-03-24 | 1989-03-24 | 多芯状酸化物超電導線材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02250221A JPH02250221A (ja) | 1990-10-08 |
JP3052309B2 true JP3052309B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=13491026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1072497A Expired - Fee Related JP3052309B2 (ja) | 1989-03-24 | 1989-03-24 | 多芯状酸化物超電導線材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3052309B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-24 JP JP1072497A patent/JP3052309B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH02250221A (ja) | 1990-10-08 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |