JP3051915B2 - インピーダンス可変型超電導限流器 - Google Patents

インピーダンス可変型超電導限流器

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JP3051915B2
JP3051915B2 JP9268384A JP26838497A JP3051915B2 JP 3051915 B2 JP3051915 B2 JP 3051915B2 JP 9268384 A JP9268384 A JP 9268384A JP 26838497 A JP26838497 A JP 26838497A JP 3051915 B2 JP3051915 B2 JP 3051915B2
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superconducting
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紀治 玉田
眞 岡野
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電力系統間
を常時は接続しておき、いずれかの電力系統に故障が発
生したとき直ちにその故障した電力系統を自動的に切断
し、故障が修復した時点で再度電力系統間を接続するこ
とが可能なインピーダンス可変型超電導限流器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の限流器について説明する。
【0003】図4に示すような発電所11Aと消費地1
2Aを含む電力系統10Aと、発電所11Bと消費地1
2Bを含む電力系統10Bの2つの電力系統10A,1
0Bが互いに接続されていると、消費地12Aが110
%で、消費地12Bが80%の電力が必要であれば、電
力系統10Bの余剰電力を電力系統10Aに回せること
で全体の電力系統の安定度を向上できる。しかし、一方
の電力系統に何らかの故障が生じたとき、例えば、電力
系統10Bに接地短絡が生じると、2つの電力系統10
A,10Bが接続状態なので、系統接続ラインを通して
膨大な電流が流れ、全電力系統が共にダウンしてしま
う。そのため、一方の電力系統に故障が生じた場合、直
ちに2つの電力系統を切り離し、故障が修復した時点で
再度、接続できる限流器20が不可欠とされている。
【0004】このような限流器20に関しては、半導体
によるスイッチング方式とか、バランス型の変圧器を使
うとか、さまざまな方式が考えられてきた。しかし、従
来の方式は限流器20内で常に損失が発生するため、電
力系統の運用効率を低下させる問題がある。
【0005】しかし、最近になって、超電導を使った限
流器が開発され損失を殆んどなくすことができるように
なった。これまでの超電導限流器は大きく分けると、図
5の磁気遮蔽型と、図6のS/N(Super/Nor
mal)転移型に分類できる。
【0006】図5(a),(b)は磁気遮蔽型の限流器
20−1の構成を説明する一部を破断して示した正面図
とその等価回路図である。図中、21は鉄ヨーク、22
はコイル、23はシリンダ形状のバルク材料からなる超
電導体を示す。図5の磁気遮蔽型のものは、コイル22
に大きな電流が流れると、大きな磁場が発生し、内部の
円筒形の超電導体23の磁気遮蔽能力が壊れ、コイル2
2で発生した磁場が鉄ヨーク21に届き大きなインピー
ダンスが発生し、故障電流を制限するのである。
【0007】一方、図6はS/N転移型の限流器20−
2の構成を示す結線図で、24は超電導線、25は電流
分流コイルである。図6のS/N転移型のものは大きな
電流が超電導線24に流れると常電導に転移しノーマル
抵抗になり電流が流れにくくなる。図6の場合、このま
まの状態ではノーマル部分に電流が流れ続け超電導線2
4が破損するので、電流分流コイル25が設けられてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、磁気遮蔽型の
限流器20−1は超電導体23が金属超電導体では良好
な動作を示すが、酸化物超電導体では、磁束の拡散速度
が遅く応答性が悪い。S/N転移型の限流器20−2は
特性の優れた酸化物超電導線がないため、液体He冷却
の金属超電導型に限られている。さらにどちらの限流器
20−1,20−2も瞬間的な故障電流が流れた後、自
動復帰が難しく遮断器を使って電流を遮断しなければな
らなかった。
【0009】本発明は、故障電流通過時にインピーダン
スを無限大にして実質的に遮断を行い、かつ自動復帰を
可能にしたインピーダンス可変型超電導限流器を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるインピー
ダンス可変型超電導限流器は、環状の閉磁路をなすヨー
クの磁路中にギャップ部を形成し、このギャップ部中に
前記閉磁路の断面を覆う超電導板を装着し、さらに前記
ヨークに巻回したコイルと前記超電導板とを直列に接続
してその一端と他端をそれぞれ異なる電力系統に接続可
能に構成したものである。
【0011】また、コイルと並列に共振用のコンデンサ
を接続し、このコイルとコンデンサの並列接続体と直列
に位相補償用のコンデンサを接続したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかるインピー
ダンス可変型超電導限流器の一実施形態を示すものであ
る。この図において、1は本発明によるインピーダンス
可変型超電導限流器(以下、単に限流器という)を示
し、2は鉄等の高導磁性体からなるヨークで、閉磁路の
一部にギャップ部3が形成されている。4は前記ヨーク
2に巻回されたコイル、5は薄膜超電導体でギャップ部
3中に閉磁路の断面を覆うように装着される。6は前記
コイル4と薄膜超電導体5とを結ぶリード線、7,8は
出力用のリード線でそれぞれコイル4と薄膜超電導体5
に接続され、コイル4と薄膜超電導体5とは直列に接続
される。また、リード線7,8はそれぞれ電力系統10
A,10Bに接続可能に構成される。
【0013】次に動作について図2を参照して説明す
る。
【0014】図1に示す実施の形態の磁気回路は、コイ
ル4の作る磁束が薄膜超電導体5にさえぎられる構造に
なっている。したがって、薄膜超電導体5が超電導状態
であれば、図2(a)に示すように磁束φはギャップ部
3の薄膜超電導体5を避けるように通る。しかし、事故
が発生しコイル4,薄膜超電導体5に大電流が流れ、薄
膜超電導体5が常電導状態に転移すると、図2(b)の
ように直接的に磁束φが通過できるようになる。
【0015】すなわち、今、コイル4を流れる電流(薄
膜超電導体5を流れる電流)が大きくなってしきい値I
cを越すと、超電導状態が破れ、薄膜超電導体5近傍の
磁束φの分布は、図2(a)の状態から図2(b)の状
態に変わることになる。
【0016】図2(a)の状態と、図2(b)の状態に
おけるコイル4のインダクタンスLはギャップ部3の磁
束φの分布が異なるため変化するはずである。
【0017】ヨーク2の磁気抵抗はギャップ部3の磁気
抵抗に比べ無視できるほど小さいとし、ギャップ部3間
の磁束φが占有する面積はどちらも大きくは変わらず、
ヨーク2の断面積Sにほぼ等しいと仮定できるものとす
る。そして、δを空間内の磁力線の長さ、μ0 を真空の
透磁率、Bを磁束密度、Vを磁力線が空間を占める占有
体積とすると、
【0018】
【数1】 が得られ、この式と、エネルギー量の計算からインダク
タンスLを近似的に下式のように求めることができる。
【0019】
【数2】 ここに、Nはコイル4の巻数である。したがって、断面
積Sがほぼ一定であるとすれば、インダクタンスLは薄
膜超電導体5が超電導状態の時はδが大きくなるのでL
は小さく(L1 )、Icを越す大きな電流が流れて常電
導状態になると、δが小さくなるのでL(L2 )は大き
くなることになる。すなわち、L2 >L1 が成立する。
【0020】今仮に、薄膜超電導体5が超電導状態の時
のインダクタンスをL1 とし、常電導状態になった時の
インダクタンスをL2 と仮定する。
【0021】このようにインダクタンスLが変化するコ
イル4と、コンデンサC1 ,C2 (C1 ,C2 は容量値
をも示す)を用いて、図3のような交流回路を構成す
る。
【0022】図3の全体のインピーダンスZt は、単純
な交流回路計算より以下のように求まる。
【0023】
【数3】 故障電流が流れて薄膜超電導体5が常電導に転移したと
きのインダクタンスLをL2 とすると、このとき回路の
インピーダンスZt を大きくして電流を制限させれば良
いから、C1
【0024】
【数4】 を満たす必要がある。一方、正常電流が流れているとき
は、L=L1 であり、全体回路のインピーダンスZt
できる限り小さくなければならないので、以下の条件が
得られる。
【0025】
【数5】 これにより、
【0026】
【数6】 上式において、薄膜超電導体5が常電導状態に転移して
いるときのコイル4のインダクタンスL2 は正常状態時
のインダクタンスL1 より大きいので、L2 >L1 が成
立するから、位相補償用のコンデンサC2 は必ず存在す
ることになる。
【0027】コンデンサC1 ,C2 の値を上記のように
設定すれば、理論上、正常運転状態の時は回路インピー
ダンスはゼロであり、故障時には無限大になることにな
り、限流効果を期待することが可能である。
【0028】ただし、この限流器1は回路の共振特性を
巧みに利用するので、交流電力用としては有効である
が、直流電流に対しては薄膜超電導体5の常電導時のノ
ーマル抵抗による限流効果しか期待できない。
【0029】なお、上記の実施形態では、薄膜超電導体
5を用いたが、これは超電導板であればよい。
【0030】
【発明の効果】本発明は、環状の閉磁路をなすヨークの
磁路中にギャップ部を形成し、このギャップ部中に前記
閉磁路の断面を覆う超電導板を装着し、さらに前記ヨー
クに巻回したコイルと前記超電導板とを直列に接続して
その一端と他端をそれぞれ異なる電力系統に接続するよ
うにしたので、異常発生時には限流器のインピーダンス
が急激に増大し、故障した電力系統を迅速に切り離すこ
とができるばかりでなく、自動復帰することができる。
【0031】また、コイルと並列に共振用のコンデンサ
を接続し、このコイルとコンデンサの並列接続体と直列
に位相補償用のコンデンサを接続したので、故障時には
限流器のインピーダンスは無限大となり、限流効果を十
分に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示す正面図であ
る。
【図2】図1の実施形態の動作を説明するための補助図
である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す回路図である。
【図4】一般の限流器の機能を説明するための図であ
る。
【図5】従来の磁気遮蔽型の限流器の説明図である。
【図6】従来のS/N転移型の限流器の説明図である。
【符号の説明】
1 インピーダンス可変型超電導限流器(限流器) 2 ヨーク 3 ギャップ部 4 コイル 5 薄膜超電導体 6 リード線 7,8 出力用のリード線 10A,10B 電力系統
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // H02J 3/04 ZAA H02J 3/04 ZAAA (56)参考文献 特開 平10−116743(JP,A) 特開 平4−368422(JP,A) 特開 平1−160065(JP,A) 特開 平2−105402(JP,A) 特開 平1−157227(JP,A) 特開 平9−233693(JP,A) 特開 平1−164231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 9/02 ZAA H01F 36/00 ZAA H02H 3/08 ZAA

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電力系統間を正常時には接続し、
    異常時には異常を発生した電力系統を切り離す限流器で
    あって、環状の閉磁路をなすヨークの磁路中にギャップ
    部を形成し、このギャップ部中に前記閉磁路の断面を覆
    う超電導板を装着し、さらに前記ヨークにコイルを巻回
    し、このコイルと前記超電導板とを直列に接続してその
    一端と他端をそれぞれ異なる電力系統に接続可能に構成
    してなり、異常発生時には前記超電導板の常電導体への
    転移により前記コイルのインピーダンスを増大せしめて
    前記異なる電力系統間を切り離し、平常時には前記超電
    導板により磁束を遮蔽して前記コイルのインピーダンス
    を低減して前記異なる電力系統間を接続することを特徴
    とするインピーダンス可変型超電導限流器。
  2. 【請求項2】 コイルと並列に共振用のコンデンサを接
    続し、このコイルとコンデンサの並列接続体と直列に位
    相補償用のコンデンサを接続したことを特徴とする請求
    項1記載のインピーダンス可変型超電導限流器。
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JP4851814B2 (ja) * 2006-03-01 2012-01-11 株式会社東芝 電力システム
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