JP2868766B2 - 不飽和変圧器 - Google Patents
不飽和変圧器Info
- Publication number
- JP2868766B2 JP2868766B2 JP62253871A JP25387187A JP2868766B2 JP 2868766 B2 JP2868766 B2 JP 2868766B2 JP 62253871 A JP62253871 A JP 62253871A JP 25387187 A JP25387187 A JP 25387187A JP 2868766 B2 JP2868766 B2 JP 2868766B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- winding
- power
- unsaturated
- transformer
- series
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Regulation Of General Use Transformers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、変圧器、特に電圧降下または上昇用の不飽
和変圧器に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 近年、電力送配電系統の特に深夜においては、系統が
進み力率化して、電力需要家の受電端では電圧が上昇
し、需要家構内の電気機器に対して悪影響を与えてい
る。この弊害を防止するには、需要家構内の受電端また
は電力需要機器の電源側近くに受電電圧を降圧して適正
化するための変圧器を設けなければならない。 また逆に、受電電圧が低下したときには、昇圧して適
正化しなければならない。 更に、最近は電力系統全体に高調波を発生する電力需
要機器が多数使用され、波形歪が需要問題化してきた。
また、雷サージや異常電圧の侵入も問題となっている。 また、電力需要家において、その電力需要量（電力消
費量）を抑制して電力料金の低減を図ることは経済的な
面から切実な問題である。電力需要量を抑制するには受
電点の電圧を10％前後降下させることによって、その目
的をはたすことができる。このような降圧用の変圧器に
は、電力需要機器の特性や性能に大きな影響を与えない
ことが要求される。 本発明の目的は、上述のような種々の問題点に対処し
うる不飽和変圧器を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、電力送配電系統の電流需要家の受電端また
は任意の電路に設置され、昇圧または降圧を行う不飽和
変圧器であって、 ギャップを有する鉄心と、 前記鉄心に巻回され、電源に接続される分路巻線と、 前記鉄心に巻回され、前記分路巻線に直列に接続され
る直列巻線と、 前記分路巻線および直列巻線に設けられ、負荷側に接
続される複数個のタップと、 を備える単巻変圧器からなり、 前記タップの切替により、昇圧の場合には、前記直列
巻線に設けられたタップを負荷側に接続し、降圧の場合
には、前記分路巻線に設けられたタップを負荷側に接続
することを特徴としている。 〔実施例〕 第１図は、本発明の一実施例である不飽和単巻変圧器
（オートトランス）を示す。この不飽和単巻変圧器は、
鉄心１にギャップ２が形成されており、鉄心１には、共
通巻線である分路巻線３と直列巻線４とが巻かれてい
る。 このような構造の単巻変圧器を、電圧調整の目的で電
力系統の回路に挿入している場合に、負荷側で短絡事故
が発生すると、短絡大電流が巻線に流れる。近時、電源
設備が強化されているので、6kV系統を例にとると、数
千Ａ〜１万Ａの短絡電流が流れることがある。 したがってギャップのない通常の単巻変圧器では、鉄
心が磁気飽和をしてしまい、その結果、先鋭波電圧が発
生して電力機器の絶縁に脅威を与え、極めて危険な状態
に陥る。 しかし本実施例では、これを防止するために、単巻変
圧器の磁路の一部にギャップを設けて磁気抵抗を増加さ
せ、如何なる電流導通に対しても磁気飽和を来たさない
ようにしているので、前述のような先鋭波電圧が発生す
るおそれはない。 更に、通常の単巻変圧器を電路に挿入すると、電路に
直列にインピーダンス（直列巻線）が挿入されるので、
一般の負荷電流による電圧降下が問題となるが、本発明
のようにギャップを有する磁気鉄心にすることで低イン
ピーダンス化が図れる。但しこの場合、力率は低下する
が、これはコンデンサで補償することが可能である。 また、電路に直列に挿入される直列巻線４は、雷サー
ジや高調波に対しては高インピーダンスとして働くの
で、雷サージや異常電圧の侵入できると共に、高調波の
流入，流出を阻止することができる。 また、直列インピーダンスの増加によって短絡事故時
の電流抑制効果により、遮断器の遮断容量不足を解消す
ることもできる。 さて、以上のような構成の不飽和単巻変圧器を用いて
電圧調整（降圧または昇圧）を行う場合の運用方法を第
２図に基づいて説明する。巻線に図示のようにタップを
設け、タップ切替えにより、直列巻線が電源側に挿入さ
れる場合には降圧し、直列巻線が負荷側に挿入される場
合には昇圧する。なお、タップ切替に際しては、停電切
替方法および負荷時切替方法の両方を用途によって使い
分けるようにする。 第３図は、第１図の単巻変圧器の高調波阻止（流入，
流出）および雷サージ等の異常電圧侵入阻止する場合の
運用方法を示す。第１図の不飽和単巻変圧器10の電源側
にアレスタ（避雷器）11を、単巻変圧器10の直列巻線に
並列にバイパスアレスタ12を、負荷側に、力率改善用，
サージアブゾーバ用および高調波フィルタ用のコンデン
サ13を、およびアレスタ14を設ける。このような構成に
より、高調波阻止（流入，流出）および雷サージ等の異
常電圧侵入阻止の完全化が図れる。 第４図は、本発明の他の実施例である外鉄型変圧器を
示す。なお、巻線は図示を省略している。鉄心20の各脚
にはギャップ21,22,23が設けられている。本実施例によ
れば、第１図の実施例と同様に、電気機器の特性や性能
に大きな影響を与えることなく、電圧変動率を極力小さ
くすることができる。なお、本実施例は外鉄型変圧器で
あるが、内鉄型変圧器にも適用できることはもちろんで
ある。 以上のような各実施例の不飽和変圧器を、特に、電力
送配電系統の電力需要家の受電端または任意の電路に設
置し、例えば6900Vの受電電圧を6000Vに降圧することに
よって、電力需要機器の特性や機能に大きな影響を与え
ないで、電気需要量（消費量）を減少、すなわち省電化
を図ることが可能となる。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明の不飽和変圧器は、電力需
要家構内の受電端または任意の電路に挿入することによ
って、負荷側短絡事故による先鋭波電圧の防止、高調波
の流入，流出の阻止、雷サージや異常電圧の侵入阻止な
どを図りながら、受電電圧の適正化を実行することが可
能となる。 また、降圧用変圧器として用い、受電点またはその近
傍の受電電圧を10％前後低下させることによって省電力
を図ることが可能となる。
和変圧器に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 近年、電力送配電系統の特に深夜においては、系統が
進み力率化して、電力需要家の受電端では電圧が上昇
し、需要家構内の電気機器に対して悪影響を与えてい
る。この弊害を防止するには、需要家構内の受電端また
は電力需要機器の電源側近くに受電電圧を降圧して適正
化するための変圧器を設けなければならない。 また逆に、受電電圧が低下したときには、昇圧して適
正化しなければならない。 更に、最近は電力系統全体に高調波を発生する電力需
要機器が多数使用され、波形歪が需要問題化してきた。
また、雷サージや異常電圧の侵入も問題となっている。 また、電力需要家において、その電力需要量（電力消
費量）を抑制して電力料金の低減を図ることは経済的な
面から切実な問題である。電力需要量を抑制するには受
電点の電圧を10％前後降下させることによって、その目
的をはたすことができる。このような降圧用の変圧器に
は、電力需要機器の特性や性能に大きな影響を与えない
ことが要求される。 本発明の目的は、上述のような種々の問題点に対処し
うる不飽和変圧器を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、電力送配電系統の電流需要家の受電端また
は任意の電路に設置され、昇圧または降圧を行う不飽和
変圧器であって、 ギャップを有する鉄心と、 前記鉄心に巻回され、電源に接続される分路巻線と、 前記鉄心に巻回され、前記分路巻線に直列に接続され
る直列巻線と、 前記分路巻線および直列巻線に設けられ、負荷側に接
続される複数個のタップと、 を備える単巻変圧器からなり、 前記タップの切替により、昇圧の場合には、前記直列
巻線に設けられたタップを負荷側に接続し、降圧の場合
には、前記分路巻線に設けられたタップを負荷側に接続
することを特徴としている。 〔実施例〕 第１図は、本発明の一実施例である不飽和単巻変圧器
（オートトランス）を示す。この不飽和単巻変圧器は、
鉄心１にギャップ２が形成されており、鉄心１には、共
通巻線である分路巻線３と直列巻線４とが巻かれてい
る。 このような構造の単巻変圧器を、電圧調整の目的で電
力系統の回路に挿入している場合に、負荷側で短絡事故
が発生すると、短絡大電流が巻線に流れる。近時、電源
設備が強化されているので、6kV系統を例にとると、数
千Ａ〜１万Ａの短絡電流が流れることがある。 したがってギャップのない通常の単巻変圧器では、鉄
心が磁気飽和をしてしまい、その結果、先鋭波電圧が発
生して電力機器の絶縁に脅威を与え、極めて危険な状態
に陥る。 しかし本実施例では、これを防止するために、単巻変
圧器の磁路の一部にギャップを設けて磁気抵抗を増加さ
せ、如何なる電流導通に対しても磁気飽和を来たさない
ようにしているので、前述のような先鋭波電圧が発生す
るおそれはない。 更に、通常の単巻変圧器を電路に挿入すると、電路に
直列にインピーダンス（直列巻線）が挿入されるので、
一般の負荷電流による電圧降下が問題となるが、本発明
のようにギャップを有する磁気鉄心にすることで低イン
ピーダンス化が図れる。但しこの場合、力率は低下する
が、これはコンデンサで補償することが可能である。 また、電路に直列に挿入される直列巻線４は、雷サー
ジや高調波に対しては高インピーダンスとして働くの
で、雷サージや異常電圧の侵入できると共に、高調波の
流入，流出を阻止することができる。 また、直列インピーダンスの増加によって短絡事故時
の電流抑制効果により、遮断器の遮断容量不足を解消す
ることもできる。 さて、以上のような構成の不飽和単巻変圧器を用いて
電圧調整（降圧または昇圧）を行う場合の運用方法を第
２図に基づいて説明する。巻線に図示のようにタップを
設け、タップ切替えにより、直列巻線が電源側に挿入さ
れる場合には降圧し、直列巻線が負荷側に挿入される場
合には昇圧する。なお、タップ切替に際しては、停電切
替方法および負荷時切替方法の両方を用途によって使い
分けるようにする。 第３図は、第１図の単巻変圧器の高調波阻止（流入，
流出）および雷サージ等の異常電圧侵入阻止する場合の
運用方法を示す。第１図の不飽和単巻変圧器10の電源側
にアレスタ（避雷器）11を、単巻変圧器10の直列巻線に
並列にバイパスアレスタ12を、負荷側に、力率改善用，
サージアブゾーバ用および高調波フィルタ用のコンデン
サ13を、およびアレスタ14を設ける。このような構成に
より、高調波阻止（流入，流出）および雷サージ等の異
常電圧侵入阻止の完全化が図れる。 第４図は、本発明の他の実施例である外鉄型変圧器を
示す。なお、巻線は図示を省略している。鉄心20の各脚
にはギャップ21,22,23が設けられている。本実施例によ
れば、第１図の実施例と同様に、電気機器の特性や性能
に大きな影響を与えることなく、電圧変動率を極力小さ
くすることができる。なお、本実施例は外鉄型変圧器で
あるが、内鉄型変圧器にも適用できることはもちろんで
ある。 以上のような各実施例の不飽和変圧器を、特に、電力
送配電系統の電力需要家の受電端または任意の電路に設
置し、例えば6900Vの受電電圧を6000Vに降圧することに
よって、電力需要機器の特性や機能に大きな影響を与え
ないで、電気需要量（消費量）を減少、すなわち省電化
を図ることが可能となる。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明の不飽和変圧器は、電力需
要家構内の受電端または任意の電路に挿入することによ
って、負荷側短絡事故による先鋭波電圧の防止、高調波
の流入，流出の阻止、雷サージや異常電圧の侵入阻止な
どを図りながら、受電電圧の適正化を実行することが可
能となる。 また、降圧用変圧器として用い、受電点またはその近
傍の受電電圧を10％前後低下させることによって省電力
を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第１図は、本発明の一実施例である不飽和単巻変圧器の
構成を示す図、 第２図は、第１図の不飽和単巻変圧器の運用方法を説明
するための図、 第３図は、第１図の不飽和単巻変圧器の高調波阻止およ
び雷サージ等の異常電圧侵入阻止を図る場合の運用方法
を説明するための図、 第４図は、本発明の他の実施例である外鉄型不飽和変圧
器の鉄心を示す図である。 １……鉄心 ２……ギャップ ３……分路巻線 ４……直列巻線 10……不飽和単巻変圧器 11,12,14……アレスタ 13……コンデンサ 20……鉄心 21〜23……ギャップ
構成を示す図、 第２図は、第１図の不飽和単巻変圧器の運用方法を説明
するための図、 第３図は、第１図の不飽和単巻変圧器の高調波阻止およ
び雷サージ等の異常電圧侵入阻止を図る場合の運用方法
を説明するための図、 第４図は、本発明の他の実施例である外鉄型不飽和変圧
器の鉄心を示す図である。 １……鉄心 ２……ギャップ ３……分路巻線 ４……直列巻線 10……不飽和単巻変圧器 11,12,14……アレスタ 13……コンデンサ 20……鉄心 21〜23……ギャップ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．電力送配電系統の電流需要家の受電端または任意の
電路に設置され、昇圧または降圧を行う不飽和変圧器で
あって、 ギャップを有する鉄心と、 前記鉄心に巻回され、電源に接続される分路巻線と、 前記鉄心に巻回され、前記分路巻線に直列に接続される
直列巻線と、 前記分路巻線および直列巻線に設けられ、負荷側に接続
される複数個のタップと、 を備える単巻変圧器からなり、 前記タップの切替により、昇圧の場合には、前記直列巻
線に設けられたタップを負荷側に接続し、降圧の場合に
は、前記分路巻線に設けられたタップを負荷側に接続す
ることを特徴とする不飽和変圧器。 ２．特許請求の範囲第１項に記載の不飽和変圧器におい
て、 前記単巻変圧器が内鉄型あるいは外鉄型であることを特
徴とする不飽和変圧器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62253871A JP2868766B2 (ja) | 1987-10-09 | 1987-10-09 | 不飽和変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62253871A JP2868766B2 (ja) | 1987-10-09 | 1987-10-09 | 不飽和変圧器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0196912A JPH0196912A (ja) | 1989-04-14 |
| JP2868766B2 true JP2868766B2 (ja) | 1999-03-10 |
Family
ID=17257294
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62253871A Expired - Lifetime JP2868766B2 (ja) | 1987-10-09 | 1987-10-09 | 不飽和変圧器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2868766B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5960498B2 (ja) * | 2012-05-10 | 2016-08-02 | 株式会社東光高岳 | 電圧調整装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5760814A (en) * | 1980-09-30 | 1982-04-13 | Matsushita Electric Works Ltd | Leakage flux instrument with winding |
-
1987
- 1987-10-09 JP JP62253871A patent/JP2868766B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0196912A (ja) | 1989-04-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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