JP3051291B2 - 高炉々床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法 - Google Patents
高炉々床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法Info
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Description
た冷却配管の冷却水漏れの補修方法に係り、詳しくは、
例えば、高炉炉床部に埋められた冷却配管に溝蝕などに
より冷却水漏れが生じたときに、炉床部を冷却したまま
で、この冷却水漏れを補修でき、補修後においても冷却
能力は新規配管程度まで回復し、高炉の寿命を大巾に長
くすることができる高炉々床部の冷却配管の補修方法に
係る。
融スラグ性ならびに冷却効果の面からカ−ボン系耐火物
を主体とした構造がとられている。
クから構成され、炉底部の上部がカ−ボンブロック、下
部がシャモット質レンガから成る構造が多く採用されて
いたが、最近は、図8ならびに図9に示すように、炉床
部全体がカ−ボンブロック1で築炉された構造が多く採
用されている。
ため、その熱により基礎コンクリ−トが破損されるた
め、炉底面は冷却され、基礎コンクリ−トを保護してい
る。
礎コンクリ−トの保護とともに、炉底部そのものを冷却
する構造がとられ、冷却手段としては、炉底部の最下部
にレンガダクトを設け、これで炉底面を強制空冷するも
の、H形鋼や鋼板より構成されるダクトを設け、これを
炉底面を強制空冷または水冷するものなどが実施されて
いたが、最近では、図8に示すように、炉底部の最下部
に冷却配管2を設けてこの冷却配管2を水冷するものが
採用されている。
て冷却されることが要求される。このため、高炉の直径
が16m以上にも達することから、冷却配管2の炉内の
冷却部分を相当長くとることが必要になり、配管そのも
のも図9に示すように相当屈曲して行なわれる。このよ
うに屈曲部分がふえると、水漏れなどが生じるが、それ
を補修することは事実上不可能である。
るものであるから、冷却配管に溝蝕などにより水漏れが
発生し易い。水漏れにより冷却効果が失なわれると、高
炉寿命が大巾に短かくなる。このため、水漏れが発生す
る配管の冷却部分を補修することになるが、この補修に
は炉底部のレンガ積み構造をこわし、冷却配管2を露出
させる必要が生じるが、これが大変な作業となって操業
停止期間も長くなって生産性の上からもその改善が望ま
れている。
図8に高炉炉底部の断面図が示され、図9にそれの冷却
に供せられる冷却配管の配置が平面図として示される高
炉々底部の冷却配管を例にとって、さらにくわしく説明
すると、つぎのとおりである。
炉外に給水ダクト4が配置され、この給水ダクト4には
多数、例えば54本もの配管2が接続されている。この
ため、給水ダクト4から供給される冷却水は配管2に入
り、図9の矢印方向に冷却配管2内を通って排水側に排
出され、この間に炉底面ならびに基礎コンクリ−トを冷
却する。排出された冷却水は炉外の排水樋5を経て排出
される。
は、図9からわかる通り、冷却配管2は屈曲部分が多
く、炉底部に冷却される冷却される冷却部分でも、ほと
んどが屈曲されている。(なお、図9において符号61
は高炉鉄皮を示す。)また、このように途中で屈曲しか
つ非常に複雑な形状をなす冷却配管は一つの高炉で50
〜60本ぐらい必要とし、1本の長さも25mに及び、
炉内の冷却部分は16〜17mに達する。
きに、水漏れ部分が炉外部分のときはその水漏れを容易
に補修できるが、水漏れが炉内の冷却部分で発生する
と、冷却部分の配管のみを修理することは不可能であ
る。とくに、配管は冷却部分でも溝蝕によっての水漏れ
が6〜10年程度で起こり、高炉寿命は大巾に短かくな
る。
決を目的とし、具体的には、高炉の炉底部に冷却される
冷却配管において、この炉内の冷却部分に溝蝕などによ
り水漏れ事故が発生しても、その冷却配管について高炉
の炉外側から炉内側の水漏れ部分を簡単に補修すること
ができ、しかも、この補修後においても、冷却時の抜熱
は新規の配管による冷却のときと同等のレベルを維持で
きる高炉冷却配管などの補修方法を提案する。
は高炉々床部内に設けられて高炉々床冷却に供せられる
冷却配管における冷却水漏れを補修する方法において、
この冷却水漏れが検知された冷却配管の炉外側の入口部
から、少なくとも2つの円錐状体が間隔をおいて連結さ
れた先導子をこの後端にリ−ドワイヤをつないで挿入す
ること、この先導体の円錐状体に高圧水を当てて、先導
体を冷却配管の炉外側の出口部まで通すと共に、先導子
につながれたリ−ドワイヤを冷却配管の炉外側の入口部
から出口部まで通すこと、この通されたリ−ドワイヤを
利用して冷却配管内に冷却内管を敷設すること、および
この冷却内管と冷却配管などの間に熱伝導性に優れる不
定形耐火物を圧入充填することを具えて成ることを特徴
とする。
有し、配管などの屈曲部で可撓性を持つフレキシブル管
にすることができる。
し、この配管とその内側に敷設される冷却内管との間に
充填される不定形耐火物は炭化珪素と二酸化珪素を含
み、高い熱伝導率を有する炭化珪素系のものとする。
子は、ラッパ状を成す少なくとも2つの円錐状体から成
って、これら円錐状体の間をリ−ド線で連結して成るも
のとする。
いて図面によって更に具体的に説明すると、次の通りで
ある。
様を補修すべき配管の一部を断面で示す説明図であり、
図2は図1で示す補修の際の先導子の使用態様の一例の
説明図であり、図3は先導子の一例の一部を断面で示す
正面図である。
一群の配管2のうちで、一部の配管について水漏れが発
見されたとき、その水漏れが炉外側のときは水漏れ部分
を常法で補修し、炉内側の冷却部分にあるときには次の
通り補修する。
配管2の炉外側に露出している入口部21から先導子6
を差込む。この先導子6には高圧水12があてられてこ
の高圧水の力によって配管の中を通されて炉外側の出口
に達する。
が接続され、この先導子6によってリ−ドワイヤ7が導
かれて配管2内を入口部21から入って出口まで達す
る。
−ドワイヤ7を通すと、この通したリ−ドワイヤ7のガ
イドによって後述の如く、補修する配管2の中にもう一
つの冷却内管8を設けることができる。(図1参照)
れると、図1に示すように、補修する配管2は、この外
側の補修する配管と内側に設けた冷却内管8とから成る
2重管構造になる。このため、このような2重管構造の
冷却配管2では、それに冷却効果を与えるために、冷却
内管8と配管との間に不定形耐火物9を圧入し、その間
の間隙をうめる。
り、先導子6は、2つの円錐状体10とこれらの間を回
転自在に連結する連結部材11とから成っている。2つ
の円錐状体10、10は間隔をおいて連結ワイヤ又は連
結棒などの連結部材11で回転自在に連結されている。
連結部材11の後端に係止部12a(図3参照)が設け
られ、この係止部12aによってリ−ドワイヤ7が接続
される。各円錐状体10は所謂ラッパ状を成すもので、
これに高圧流体12をあてると、各円錐状体10は高圧
水により付勢され、配管内を円滑に通過する。円錐状体
10はこのような目的が達成できればいかなる形状に構
成できるが、この構成であると、先導子6は、あたか
も、高圧水12によって飛ばされる羽根のように挙動
し、先導子6の連結部材の後端に取付けられたリ−ドワ
イヤ7は冷却配管2内に円滑に案内されて、通すことが
できる。
して構成しなくとも、その目的が達成できるが、図9で
示すように、冷却配管2は炉内側において相当屈曲して
おり、その屈曲部においても先導子6を途中で停止させ
ることなく円滑に導くためには、円錐状体10を2つ以
上連結して構成するのが好ましい。
通過させるべき配管2の内径に一致させるか、あるいは
やや大きくし、高圧流体12をもらすことなくエネルギ
−をことごとく利用するのが好ましい。
した例である。この先導子6では1つの円錐状体10に
直接リ−ドワイヤ7をつないだ先導子6を冷却配管2の
中に挿入して先導させた場合の説明図である。このよう
に1つの円錐状体10を配管2内を通過させると、屈曲
部22のところでは通過すべき断面がだ円状になるとと
もに円錐状体10そのものも傾斜し、仮りに、円錐状体
10の底面の最大径を配管2の内径に比べて大きく構成
しておいても、円錐状体10と配管2との間に閉塞され
ない空所が発生し、その部分から高圧流体12が矢印の
ように漏れて円錐状体10がそれ以上進行しない状態が
起きる。
10が少なくとも2つから構成され、これら円錐状体1
0の間をワイヤまたは連接棒の連結部材11で回転自在
に連結されていると、図4と同じように、屈曲部22に
達しても、仮りに後部の円錐状体10が図4に示す停止
状態に達しても、すでに前部の円錐状体10が直管部2
3に達している。このため、後部の円錐状体10は前部
の円錐状体10によって引張られ、先導子6としては、
支障なく配管2の中を移動し、先導子6によってリ−ド
ワイヤ7は配管2内を先導できる。
状体10が屈曲部22において停止状態に達しても、後
部の円錐状体10が直管部23にあり、前部の円錐状体
10は押上げられるため、同様に配管2内を通過でき
る。
2つ具える例を示したが、それ以上であっても良い。
先導子6によって通してから、リ−ドワイヤ7の後端に
冷却内管8を接続し、リ−ドワイヤ7の先端を引張る。
リ−ドワイヤ7を引張ると、接続した冷却内管8は配管
2内を通過し、配管2中に冷却内管8を設けることがで
きる。このときは、図6に示すように、外側の配管2に
対して内側に冷却内管8が存在する2重管構造であるた
め、不定形耐火物を圧入し、冷却効果を高める。
のであれば、冷却効果が十分に見込めるため、どのよう
に構成することもできる。
は、表面に凹凸のあるフレキシブル管から構成するのは
好ましい。
た後、冷却内管8の一端に、図1に示す如く、フランジ
13などを介して吸水管や吸水源(図示せず)を接続す
ると、外側の配管2では水漏れのところを補修しなくて
も、冷却水を通すことができ、炉底部の水漏れは防止で
きる。
内管8があるという、2重構造では、冷却内管8と配管
2の間に空隙が存在するため、冷却内管8に冷却水を送
っても、炉底面ならびに基礎コンクリ−トにその冷却効
果を与えることができない。
には不定形耐火物9を充填圧入する。
施できるが、図1に示すように、高炉の炉外側におい
て、なかでも、冷却水の給水側ならびに排水側におい
て、配管2に対し、不定形耐火物9を圧入するための圧
入管14ならびに15を接続し、この圧入管14ならび
に15を利用して不定形耐火物9を圧入充填する。
それぞれ排気弁141ならびに151を設け、圧入に先
立って、これら排気弁を開いて、配管2と冷却内管8と
の間に存在する介在物その他を排出する。その後、炉外
側において圧入管14ならびに15から不定形耐火物9
を矢視の通り圧力をかけて圧入し充填する。
管2は、図6に示す通り、その内側の冷却内管8との間
に不定形耐火物9が充填される。
内管8との間にはほとんど間隙が存在しないことが必要
であって、仮りに、厚さ1mm程度の間隙が存在する
と、抜熱量が20〜30%程度低下し、間隙を残しても
これ以下にするのが好ましい。
同様な冷却効果を維持するために、少なくとも熱伝導率
は相当高いものが必要となる。抜熱量として4000K
cal/m2h以上が確保でき、その上で炉底温度が1
06℃以下が保持できるようにするのが好ましい。
化珪素系の不定形耐火物が好ましく、とくに好ましいの
は、SiC60〜70%、SiO210〜20%を含む
ものである。
6年使用したところ、炉底部の冷却効果が減少し、そこ
で、水漏れを検討したところ、54本の冷却配管のう
ち、炉内部の冷却部分で内部漏れが生じたものが5本あ
り、炉外の露出部分で外部漏れが発見されたものが18
本あった。
て補修した。
いて、それぞれ、図1に示すように、2つの円錐状体1
0を具える先導子6を用い、冷却内管8として、フレキ
シブル管(材質ステンレス鋼)を用いてこれを敷設し、
その間にSiC65%、SiO215%を含むSiC系
不定形耐火物9を圧入し、図6に示すような2重の構造
にした。
/sの割合で、冷却水を通し冷却したところ、抜熱量は
4466Kcal/m2hであった。この値は水漏れが
発見される前の定常状態のときの抜熱量が4695Kc
al/m2hであって、5本の配管を2重管として補修
したにも拘らず、全く定常状態のときと変わらない効果
が維持できた。
に、スケ−ル16などが付着し、この冷却効果の低下を
調べたところ、図5で点線で示す通り、横軸の測定日が
経過するのにともなって、抜熱量が低下した。
ても、本発明によって、冷却内管を敷設し、同様な不定
形耐火物を充填にして、2重管として構成したところ、
図5で実線に示す通り、抜熱量は大巾に向上し、冷却効
果が一層高められた。
の冷却配管を補修すると、冷却効果が大巾に向上し、一
般に高炉炉底部の寿命が6〜10年程度といわれていた
が、これが一層向上し、他の部分が充分な寿命を持つと
ころからして、20年にも使用でき、補修の間において
も炉外の作業においてほとんど実施できるため、高炉操
業をほとんど止める必要もなく、わずかな場合には操炉
中でも実施できることがわかった。
は、高炉々床部において冷却配管で冷却水の漏れたとき
に、炉床冷却をそのまま続けている冷却状態で冷却水の
漏れた配管内に冷却内管を敷設し、この冷却内管によっ
て高炉々床部の冷却をそのまま続けて行なう方法であ
る。
が不可能と云われている高炉炉床部を解体することなく
冷却水の漏れた冷却配管を迅速かつ容易に補修でき、高
炉寿命を大巾に延長できる。
管の一部を断面で示す説明図である。
の説明図である。
る。
吹込んだときの状態を示す説明図である。
本発明方法で補修したときの冷却能力を比較して示すグ
ラフである。
る。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 高炉々床部内に設けられて高炉々床冷却
に供せられる冷却配管における冷却水漏れを補修する方
法において、 この冷却水漏れが検知された冷却配管の炉外側の入口部
から、少なくとも2つの円錐状体が間隔をおいて連結さ
れた先導子をこの後端にリ−ドワイヤをつないで挿入す
ること、 この先導体の円錐状体に高圧水を当てて、前記先導体を
前記冷却配管の炉外側の出口部まで通すと共に、前記先
導子につながれた前記リ−ドワイヤを前記冷却配管の炉
外側の入口部から出口部まで通すこと、 この通された前記リ−ドワイヤを利用して前記冷却配管
内に冷却内管を敷設すること、およびこの冷却内管と前
記冷却配管などの間に熱伝導性に優れる不定形耐火物を
圧入充填することを具えて成ることを特徴とする高炉々
床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法。 - 【請求項2】 前記冷却内管を表面に凹凸のあるフレキ
シブル管とすることを特徴とする請求項1記載の高炉々
床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法。 - 【請求項3】 前記不定形耐火物を炭化珪素ならびに二
酸化珪素を含む炭化珪素不定形耐火物とすることを特徴
とする請求項1記載の高炉々床部に設けられた冷却配管
の冷却水漏れの補修方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP6037951A JP3051291B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 高炉々床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6037951A JP3051291B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 高炉々床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07224307A JPH07224307A (ja) | 1995-08-22 |
JP3051291B2 true JP3051291B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=12511864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6037951A Expired - Fee Related JP3051291B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 高炉々床部に設けられた冷却配管の冷却水漏れの補修方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3051291B2 (ja) |
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JP6264991B2 (ja) * | 2014-03-26 | 2018-01-24 | 新日鐵住金株式会社 | ステーブクーラの管路の補修器具および補修方法 |
CN107012272A (zh) * | 2017-04-26 | 2017-08-04 | 河钢股份有限公司邯郸分公司 | 一种高炉冷却壁坏水管的穿管装置 |
-
1994
- 1994-02-10 JP JP6037951A patent/JP3051291B2/ja not_active Expired - Fee Related
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