JP3051288U - スリップ防止機構付きのリールシート取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リール釣竿に差し込むことを可能ならしめて
リールシート取付装置の設置を簡便にし、釣り時にリー
ル釣竿側方の親指支持面においてスリップが発生する事
態を防止する。 【解決手段】 中空部Ａと切開部Ｂとリールシート１１
を取り付ける平面部Ｃと通糸巻回部Ｄとスリップ防止面
３とを備えた略管状体を呈する軟質素材からなるリール
シート取付装置１を構成し、これをリール釣竿１０の細
い丸竹の筒に差し込んで設置することにより、リールシ
ート１１の取り付けを簡便にし、しかも使用するとき
に、リール釣竿１０側方の親指支持面から持つ人の親指
がスリップしないようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、リール釣竿に差し込めるようにして簡便に設置することができ、か つ、釣りをするときにリール釣竿の側面における親指を支持する面から親指がス リップすることを防止し得るスリップ防止機構付きのリールシート取付装置に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、リール釣竿には、リールを固定するためのリールシートが設けられ ている。

【０００３】 このリールシートをリール釣竿に設置する構成としては、リール釣竿の一側面 にリールシートを載せて接着剤により接着した後、通糸を巻回して固定する手段 が知られている。しかし、この手段では、リール釣竿のリールシートに衝撃が加 えられると、細い丸竹の筒から、リールシートとの間の接着部が分離されて変形 若しくは破損されやすく、あるいは細い丸竹の筒とリールシートとの間に遊離が 生じて、その間に異物がはさまることがあるという欠点があった。

【０００４】 また、実公昭５１−４１８２８号公報には、リールシートの取付構造として、 リールシートの底面部、すなわち釣竿とリールシートとの間に、軟質の安着部を 構成することにより、リールシートが釣竿の外面から遊離しないようにする手段 が開示されている。しかし、この手段では、リールシートと釣竿との間に割れ目 が発生して異物がはさまることがあるので衛生的でない。

【０００５】 また、実公平５−２０１４８号公報に開示された釣竿のリールシートや、韓国 実用新案公告第９２−４１１号に開示された釣竿用リールシートは、細い丸竹の 筒とリールシートとの間に、硬質の翼片部と摺動溝とを有する安着部を具備する ことにより、リールシートが細い丸竹の筒の外面から遊離することなく、また異 物が割れ目に入るのを防止し、差し込んで合わせる可動枠が摺動溝によって移動 するように構成されている。しかし、この場合は、リール釣竿の細い丸竹の筒の 口径によって、安着部の規格がすべて相違し、また、緩衝機能を有していないの で衝撃に弱いという欠点があった。

【０００６】 特に、このような従来公知の技術にあっては、釣りに使用すべく釣竿を握る場 合に、釣人の親指が位置される釣竿の表面が滑るので、使用に不便であるという 欠点があった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来の諸般の欠点を解消するためになされたものであり、本考 案の目的は、略管状体の切開部の軸方向両外側に形成される平面部にリールシー ト支持部を備え、滑りにくい軟質素材により構成して、釣竿の細い丸竹の筒に差 し込み、リールシート支持部にリールシートを取り付けて通糸で巻回することに より、リールシートを細い丸竹の筒に堅固に結着しながら、かつ竿を持つ箇所に おいてスリップすることを防止し得るようにしたスリップ防止機構付きのリール シート取付装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案は、リール釣竿にリールシートを取り付ける ためのリールシート取付装置であって、軟質素材により構成されると共に略管状 体を呈し、内側軸方向に形成される中空部と、長手方向に形成される切開部と、 当該切開部の軸方向両外側に形成される平面部と、軸方向中間部外面に形成され 通糸が巻回される通糸巻回部とを備え、前記平面部には、リールシートを取り付 けるためのリールシート支持部を前記切開部を間にして両側に設け、前記切開部 の反対側に位置する底部に、持つ人の指の滑りを防止するためのスリップ防止面 を設けたことを特徴とするスリップ防止機構付きのリールシート取付装置である 。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態を添付した図面により詳細に説明する。 図１は、本考案の一実施形態に係るスリップ防止機構付きのリールシート取付 装置の使用状態を示す側面図、図２は、同リールシート取付装置の斜視図、図３ は、図１の可動台を通る軸直角断面図である。

【００１０】 本実施形態に係るスリップ防止機構付きのリールシート取付装置１は、リール 釣竿１０にリールシート１１を取り付けるためのものであって、軟質素材により 構成されると共に略管状体を呈している。そして、このリールシート取付装置１ は、内側軸方向に形成される中空部Ａと、長手方向に形成される切開部Ｂと、当 該切開部Ｂの軸方向両外側に形成される平面部Ｃと、軸方向中間部外面に形成さ れ通糸が巻回される通糸巻回部Ｄとを備えている。また、平面部Ｃには、リール シート１１を取り付けるためのリールシート支持部２を切開部Ｂを間にして両側 に設けられる。さらに、リールシート取付装置１は、切開部Ｂの反対側に位置す る底部に、持つ人の指の滑りを防止するためのスリップ防止面３を設けるように して構成されている。なお、スリップ防止面３としては、例えば膨出形状に形成 したり、その部分の表面粗さや材質を他と異ならせたりして、滑りにくくするこ となどが考えられる。また、上記軟質素材としては、例えばゴムや樹脂材料等を 使用することが可能である。

【００１１】 このリールシート取付装置１は、リール釣竿１０をリールシート取付装置１の 中空部Ａに差し込み、平面部Ｃにリールシート１１を取り付けて、リールシート １１の前方部１１ａ、中間部１１ｂおよび後方部１１ｃを通糸１２により巻回し て結合する構成とされている。

【００１２】 なお、図面中のまだ説明していない符号５０は固定台、符号５１は可動台、符 号５２はレール溝を示しており、これらはリールシート１１の一構成をなしてい る。

【００１３】 このように構成された本考案の作用効果を説明すると、次の通りである。

【００１４】 リール釣竿１０のリールシート１１が位置する箇所にリールシート取付装置１ が位置するように、リールシート取付装置１の切開部Ｂを開いてリール釣竿１０ を中空部Ａに差し込むと、リール釣竿１０の外面にリールシート取付装置１が接 触することとなる。ここで、リールシート取付装置１は軟質素材により構成され ているので、リール釣竿１０の外面に密着した状態になる。次いで、切開部Ｂの 軸方向両外側に形成される平面部Ｃに、通常のリールシート１１を位置させると 、リールシート１１は、リールシート取付装置１の平面部Ｃに位置されながら、 平面部Ｃから突出されたリールシート支持部２が、リールシート１１の底面部の 凹溝に位置される。

【００１５】 このとき、リール釣竿１０の口径が大きい場合は、切開部Ｂの間隔が開いてリ ールシート支持部２間の間隔が大きくなり、釣竿の口径が細いと切開部Ｂの間隔 が小さくなりながらリールシート支持部２間の間隔も小さくなる。しかし、リー ルシート１１の底面部の凹溝内にリールシート支持部２が差し込まれるように位 置するので、外部には露出されない範囲のことであり、また、リールシート取付 装置１の切開部Ｂが存在する箇所は、リールシート１１で覆われて露出されない のである。

【００１６】 このようにリールシート取付装置１の平面部Ｃに位置されたリールシート１１ の前方部１１ａ、中間部１１ｂおよび後方部１１ｃを通糸１２により巻回すると 、リール釣竿１０にリールシート１１が堅固に取り付けられる。そして、釣りに 使用するときは、露出したリールシート取付装置１のスリップ防止面３に親指が 当たるので、スリップが発生せず、使用に便利となる。

【００１７】 また、リールシート１１の長手方向の両側下端は、リールシート取付装置１の 平面部Ｃに当接し、通糸１２を巻回しながら堅固に密着できて、空間も発生しな いので、異物の侵入もなくなる。

【００１８】 このように本実施形態のスリップ防止機構付きのリールシート取付装置１は、 リール釣竿１０にリールシート１１を結合するとき、軟質素材により構成される リールシート取付装置１を釣竿１０に差し込み、リールシート取付装置１の平面 部Ｃにリールシート１１を位置させて、通糸１２により巻回して結合するように したので、リール釣竿１０の口径に関係なく使用することが可能となり便利であ る。また、リールシート取付装置１の平面部Ｃにリールシート１１の長手方向の 両側下端が当接して隙間が発生しないようにしたので、異物の侵入がなくなる。 さらに、リール釣竿１０、リールシート取付装置１およびリールシート１１を、 通糸１２の巻回によって結合することができるので、接着剤を使用することなく 量産が可能である。また、リール釣竿１０を釣りに使用するときには、親指がス リップ防止面３に当たるので滑ることがない。また、リールシート取付装置１は 軟質素材を使用しているので、リール釣竿１０またはリールシート１１に衝撃が 加えられたとしても、緩衝作用が働いて破損することなく、外観も美麗にして使 用に便利である。

【００１９】 なお、以上説明した実施の形態は、本考案を限定するために記載されたもので はなく、本考案の技術的思想の範囲内において種々変更が可能である。

【００２０】

【考案の効果】

以上述べたように本考案は、リールシート取付装置をリール釣竿の細い丸竹の 筒に設置する場合にあっては、略管状体を低する軟質素材により構成されるリー ルシート取付装置を位置させるので堅固となる。また、このリールシート取付装 置は、釣竿の口径に関係なく取り付けが容易である。特に、リール釣竿に設置し て使用するときには、持つ人の親指のスリップを解消することができるので使用 に便利となるなど、きわめて実用的で有用なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施形態に係るスリップ防止機構
付きのリールシート取付装置の使用状態を示す側面図で
ある。

【図２】 同リールシート取付装置の斜視図である。

【図３】 図１の可動台を通る軸直角断面図である。

【符号の説明】

１…リールシート取付装置、 ２…リールシート支持部、 ３…スリップ防止面、 Ａ…中空部、 Ｂ…切開部、 Ｃ…平面部、 Ｄ…通糸巻回部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リール釣竿(10)にリールシート(11)を取
   り付けるためのリールシート取付装置であって、 軟質素材により構成されると共に略管状体を呈し、 内側軸方向に形成される中空部(A) と、長手方向に形成
   される切開部(B) と、当該切開部(B) の軸方向両側に形
   成される平面部(C) と、軸方向中間部外面に形成され通
   糸が巻回される通糸巻回部(D) とを備え、 前記平面部(C) には、リールシート(11)を取り付けるた
   めのリールシート支持部(2) を前記切開部(B) を間にし
   て両側に設け、 前記切開部(B) の反対側に位置する底部に、持つ人の指
   の滑りを防止するためのスリップ防止面(3) を設けたこ
   とを特徴とするスリップ防止機構付きのリールシート取
   付装置。