JP3051109B2 - オゾンによる雑水中のノニル・フェノールの分解・無害化方法 - Google Patents

オゾンによる雑水中のノニル・フェノールの分解・無害化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理水にオゾンを
散気して水中の有害成分、臭気成分、着色成分を除去す
る処理において、オゾンの反応速度を向上させる技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】下水処理水、し尿処理水、産業排水およ
びその処理水、上水、簡易水道、専用水道水、工業用
水、中水道などの他、養魚池、養殖池などからの排水中
には、有機成分、アンモニア等の有害物質もしくは臭
気、着色などの原因となる物質が含まれている。また、
上記の水として取水される水には、主に界面活性剤より
由来するアルキルフェノールエトキシレート(APE)
が含まれており、該APEは特定の微生物により親水基
である酸化エチレン鎖が順次分解され、女性ホルモンに
類似した物質となる。特に、前記の水にはノニル・フェ
ノールエチレンオキサイドが分解される過程に生成す
る、ノニル・フェノールが含まれている場合がある。前
記ノニル・フェノールエチレンオキサイドは界面活性剤
もしくは乳化剤、分散剤として使用されているものであ
り、該ノニル・フェノールエチレンオキサイドが好気性
の微生物および嫌気性の微生物により分解され、ノニル
・フェノールになると考えられている。該環境ホルモン
と化すノニル・フェノールは、女性ホルモンである17
βエストラディオールに類似したものであるから、ベン
ゼン環に結合したアルキル基に対してオルト位にOH基
が結合したものである。
【0003】フェノール系物質は芳香族環を有してお
り、該芳香族環は加熱等の処理では分解されないが、オ
ゾンにより比較的容易に分解されることが知られてい
る。このため、フェノール系物質を含む水の処理に関し
ては、オゾンを用いる水処理方法が知られている。オゾ
ンによりフェノール類が比較的容易に分解される。該オ
ゾンにより芳香族環が開裂分解されるためである。ま
た、オゾンの反応速度を上げ、該オゾンによる被処理水
中の有害物質の分解速度を向上させ、被処理水の処理解
速度を増すために、例えば特開昭52−8650号に示
されるごとく、界面活性剤を添加して該添加された界面
活性剤により汚水とオゾンとの接触量を増す方法が知ら
れている。もしくは、触媒存在下において汚水をオゾン
処理する方法が知られている。例えば特開平6−233
77号に示されるものである。上記のオゾン処理におい
ては放電によりオゾンを生成する装置が用いられてお
り、該装置への電力供給によりオゾンが生成される構成
になっている。
【0004】また、被処理水に含まれる有機物を分解・
無害化する際には該被処理水を反応槽に導入し、該反応
槽においてオゾンを散気することにより行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の技術において、
オゾンが比較的高価であり、従来の方法におけるオゾン
による有機物の酸化分解速度が遅く、オゾン発生量に対
する分解反応の効率が低く、効率的に水処理を行うこと
が困難である。また、該オゾンを生成するために大きな
電力量を必要とするため、該オゾン処理を行う際には膨
大な電力供給が必要となり、大量の水を処理する場合に
は電力負荷が大きくなり、実施が困難である。また、従
来技術において被処理水に含まれる有機物を分解・無害
化する際にはオゾンによる有害物質の分解速度が速くな
いため、該被処理水を反応槽に導入し、該反応槽におい
てオゾンを散気する必要がある。このため、反応槽に被
処理水を導入し、オゾンを散気し、該処理を終えた被処
理水を排出する工程がある。該処理工程を行うため処理
速度に限界があり、反応槽を配設するための敷地面積を
必要とする。これにより、処理施設のために大きな敷地
面積が必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、オゾンに
よる被処理水中の有害物質の分解についての研究を続け
てきた。その結果、被処理水中の有害物質をオゾンによ
り分解する際に少量のノニル・フェノールもしくはクレ
ゾール等のアルキルフェノールの存在が該有機物のオゾ
ンによる酸化分解の促進に大きな影響を与え、被処理水
中に含まれる有機物のオゾンによる分解効率を向上する
ことを知見し、本発明を完成させるに至った。即ち、雑
水中の有害物質を分解・無害化する水処理方法におい
て、ノニル・フェノールの分解・無害化にオゾンを用い
る。該オゾンは深夜電力を用いて生成され、貯蔵された
ものである。雑水中の有害物質を分解・無害化する水処
理方法において、ノニル・フェノールの分解・無害化に
オゾンを用い、流動中の処理水に対して、オゾンを吹き
出して、気泡を発生させながら、処理する。本発明のオ
ゾンによる雑水中のノニル・フェノールの分解・無害化
方法において、雑水中にノニル・フェノールの分解触媒
として炭素数9以下のアルキル基をオルト位、メタ位も
しくはパラ位に有するアルキルフェノールを添加する。
アルキルフェノールとしてパラ−ノニル・フェノールを
用いる。アルキルフェノールとしてクレゾールを用い
る。クレゾールとしてp−クレゾールを用いる。また、
これらに加えてアセトンもしくは低級アルコールを添加
する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において添加する触媒の量
は、被処理水の状態によりその最適量が異なるが、重量
分率として約0.1ppm前後であると推察される。本発
明に用いるノニル・フェノールは、使用状況において分
解されるため、純粋なノニル・フェノールでは無く、フ
ェノールに炭素数の9前後もしくは9以下のアルキル基
が結合したものと考えられる。また、本発明において用
いられる前記ノニル・フェノールおよびクレゾールとし
ては、オルト、メタ、パラ位のものが考えられるが、取
り分けパラ位のものが好ましく、オゾンによる有機物の
分解を促進する効果が高いと認められた。また、本発明
において、ノニル・フェノールもしくはクレゾールを被
処理水に可溶化するために、アセトンとともに、該被処
理水に添加するものである。該ノニル・フェノールおよ
びクレーゾルの添加方法としては上記の限りではなく、
該ノニル・フェノールもしくはクレゾールを被処理水に
可溶せしめるものであれば良く、その他溶剤もしくは界
面活性剤を用いることが可能である。被処理水に界面活
性剤を添加することにより、被処理水に散気されたオゾ
ンを泡により、保持可能であり、該泡の表面には被処理
水内に含まれる有機物の疎水ドメインが配列される。こ
のため、脂溶性の物質が該泡膜の表面に配列し、オゾン
の接触面積を拡大可能であり、これにより反応速度を向
上できる。
【0008】本発明においてノニル・フェノールの存在
が反応系においてどのような作用をするか、その作用機
構自体は明らかでない。しかしながら、本発明において
オゾンより酸化力の高いヒドロキシラジカルが生成され
ることにより被処理中の有機物が酸化分解されると推察
される。オゾンは図1に示すごとく、オゾンの水中にお
ける自己分解反応において、オゾン分子が水酸化物イオ
ンに反応し、超酸化水素および超酸化物イオンが生成さ
れ、該超酸化水素がオゾン分子とさらに反応することに
より、酸素とヒドロキシラジカルが生成すると解され
る。これに対して、水中にオゾンの自己分解促進物があ
る場合のヒドロキシラジカルの生成反応は、オゾン分子
が該自己分解促進物に接触することにより、ヒドロキシ
ラジカルが生成する。上記ヒドロキシラジカルが被処理
水中の有機物と反応し、該被処理水中の有機物が分解さ
れるものである。
【0009】
〔実施例1〕
図2に示す実験装置におて、オゾンによる水の処理の考
察を行った。ビーカー101には被処理水を入れ、オゾ
ン発生機103により発生したオゾンをパイプ102に
より前記ビーカー1内において散気するものである。河
川の水I、Nを採取し、該採取した河川の水I、Nおよ
び純水に本発明の標準試薬を添加した後にオゾンを散気
し、該採取した河川の水および下水の処理水に含まれる
フェノール系物質の量を測定した。また、上記の処理は
室温で行った。標準試薬は採取した水1Lに対して10
0μg添加された。河川の水Iにおいて予め含まれてい
るフェノール系の物質の濃度は0.1(μg/L)であ
り、河川の水Nにおいて予め含まれているフェノール系
の物質の濃度は5.1(μg/L)であった。また純水
に含まれるフェノール系の物質の濃度は0.1(μg/
L)以下であった。オゾンの注入量はそれぞれ河川の水
Iに対して8.5g注入時間は40分であり、注入ガス
量は1Nml/min、オゾンの吸収量は3.9gである。
河川の水Nに対して6.3g注入時間は30分であり、
注入ガス量は1Nml/min、オゾンの吸収量は3.3g
である。純水に対して6.0g注入時間は30分であ
り、注入ガス量は1Nml/min、オゾンの吸収量は3.
0gである。標準試薬を添加し、オゾンを散気したのち
の河川の水I、Nおよび純水においてフェノール系物質
の量を測定した結果、図3に示すごとく、河川の水I、
Nおよび純水におけるフェノール系物質の測定量はいず
れも0.1(μg/L)以下であった。
【0010】〔実施例2〕 300mlの超純水に100mlの水道水を加え、界面活性
剤の入った水性インクを滴下した溶液を500mlのビー
カー101に入れ、溶液Aを調製した。該溶液A内に空
気を散気した。結果この場合には、発泡現象は生じなか
った。こののち、オゾン発生機103により、溶液Aを
入れたビーカー101内にパイプ102を介してオゾン
を散気した。結果、オゾンを散気すると溶液Aにおいて
発泡現象が生じた。該発泡現象は約五分持続した。次
に、10μg/Lに成るようにノニル・フェノールをア
セトンで溶いた溶液を前記溶液Aに1滴(約0.03m
l)滴下したのち、オゾン発生機103により、ノニル
・フェノールをアセトンで溶いた溶液を添加した溶液A
を入れたビーカー101内にパイプ102を介してオゾ
ンを散気した。結果、発泡現象が10分以上持続した。
また、溶液Aにアセトンを一滴(約0.03ml)を滴下
して、前述のごとくオゾンを散気した。結果、発泡現象
が生じ、五分で消泡した。
【0011】o−クレゾール、m−クレゾール、p−ク
レゾールについて10μg/mlと成るようにそれぞれア
セトンで溶いた試薬を調製し、それぞれ1滴(約0.0
3ml)を前記溶液Aに滴下した。o−クレゾールを添加
した溶液Aにおいて発泡現象が持続した。m−クレゾー
ルを添加した溶液Aにおいて発泡現象が持続した。p−
クレゾールを添加した溶液Aにおいて発泡現象が持続
し、特に活発な発泡現象がみられた。
【0012】上記消泡作用には、水道水の残留塩素(C
ml)が必要であり、塩素が無いと白色の泡で発泡現象が
持続する。塩素を入れると起泡される泡は赤色インクの
赤い色を呈した泡となり、オゾンのみでは消泡状態にな
る。ノニル・フェノール、クレゾールを入れると当初赤
色の泡が発生するが、その後は白色泡となり、発泡現象
が持続する。
【0013】次に、上述の試験より確認された、本発明
の触媒効果を利用した水処理装置について、図4を用い
て本発明の処理装置の全体構成について説明する。水処
理装置1は生物処理室10、攪拌室20、急速濾過室3
0、オゾン処理室40、粒状活性炭処理室50、塩素混
和池60により構成されており、取水口2より取り込ま
れた水を浄化する構成になっている。該取水口2におい
て取り込まれた雑水は、生物処理室10において微生物
により汚染物質が分解される。該生物処理室10にはフ
ィルタ3が配設されており、該フィルタ3には微生物が
付着している。これにより、前記フィルタ3において雑
水中の有機物が分解される。また、生物処理室10の底
部より、空気を散気することにより、フィルタ3に付着
した好気性微生物による有機物の分解を促進することが
できる。
【0014】前記生物処理室10を介した水は、攪拌室
20に導入される。該攪拌室20には隔壁21により複
数の攪拌段階に分割されており、生物処理室10を介し
た水の導入部付近においては攪拌速度が速く、該攪拌室
20の水排出側になるにつれて攪拌速度が低くなる構成
になっている。該構成により、雑水中に含まれる沈着成
分が凝集・沈殿され、除去される。
【0015】次に急速濾過室30に水が導入され、該急
速濾過室30において、砂濾過が行われる。該急速濾過
室30には濾過用の砂が配設されており、該砂を介すこ
とにより、水が濾過される。この後、水はオゾン処理室
40に導入され、該オゾン処理室40において導入され
た水にオゾンが散気され、該オゾンにより水中に含まれ
る有害物質を分解される。被処理水はオゾン処理室40
に導入される前に生物処理室10、攪拌室20、急速濾
過室30を介しており、該被処理水中の汚染物質の量が
少なくなるため、ノニル・フェノールを分解・無害化す
るためのオゾンの割合を増加でき、該オゾンによるノニ
ル・フェノールの分解を効率的に行うことが出来る。
【0016】被処理水にはオゾン処理室40もしくは該
オゾン処理室40と急速濾過室30を接続するパイプに
おいて、オゾンによる有機物の分解反応を促進する本発
明の触媒であるノニル・フェノールもしくはクレゾール
が添加される。これにより、触媒の添加された被処理水
にオゾンを散気され、該オゾン処理室40における有機
物の分解効率を向上させるものである。該オゾン処理室
40を介した水は、粒状活性炭処理室50に導入され、
該粒状活性炭処理室50内に配設された粒状活性炭によ
り、該水に含まれる微細な不純物が除去される。この後
に塩素混和池60において、塩素消毒が行われ水が排出
される。
【0017】上記構成において、処理後の水に必要とさ
れる水質に応じて、前記粒状活性炭処理室50および塩
素混和池60を省略する事ができる。本実施例において
は被処理水中に含まれる環境ホルモンであるノニル・フ
ェノール等の女性ホルモンである17βエストラディオ
ールの類似物質を分解することが目的である。
【0018】次にオゾン処置室の別実施例について図5
において説明する。オゾン発生機71には、酸素ボンベ
72より原料を供給し、該オゾン発生機71によりオゾ
ンを生成する構成になっている。該オゾン発生機71に
より生成したオゾンはオゾン貯蔵装置77に導入され
る。オゾン発生機71の作動は主に電力需要の少ない深
夜において行うことにより安定してオゾンを生成可能で
あり、電力需要の平準化を行うことができる。
【0019】該オゾン貯蔵装置77にはシリカゲル等の
吸着剤が収納されており、オゾン貯蔵装置77に導入さ
れたオゾンはシリカゲル等の吸着剤に吸着する形で該オ
ゾン貯蔵装置77において貯蔵される構成になってい
る。本実施例において、オゾンを貯蔵する方法は上記の
限りではなく、オゾンをオゾン貯蔵装置よりオゾンを供
給出来ればよく、該オゾン貯蔵装置77はオゾンを貯蔵
可能であれば良い。
【0020】また、上記の構成において電力消費量の少
ない深夜に、オゾン発生機71によりオゾンを発生さ
せ、前記オゾン貯蔵装置77に貯蔵することにより、電
力消費の多い時間帯において一定濃度のオゾンを一定量
供給することができる。これにより、発電設備における
電力負荷を平準化することができる。水を処理する場合
において、該処理が行われる水が大量である場合には、
それに伴い大量のオゾンを必要とし、必然的にオゾンを
発生させるための電力がそれに比例して必要となる。こ
のため、電力消費量の大きい日中においても、水処理を
行うことが可能である。
【0021】該オゾン貯蔵装置77には散気管78が接
続されており、該散気管78は先端において、オゾン処
理室42内にオゾンを散気可能に構成されている。該オ
ゾン処理室42は管状に構成されており、該オゾン処理
室42に被処理水が導入される構成になっている。被処
理水にはオゾン処理室42に導入される以前に該被処理
水中の有機物の分解を促進するノニル・フェノールまた
はクレゾールが添加される。
【0022】該オゾン処理室42の被処理水導入部分に
は前記散気管78が接続されており、該散気管78の先
端よりオゾンが被処理水中に吹き込まれる。オゾン処理
室42において被処理水は該オゾン処理室42に流入下
後に前記散気環78より散気されたオゾンとともにオゾ
ン処理室42より排出される。該構成において、前記ノ
ニル・フェノールやクレゾール等の反応触媒を添加する
ことにより、オゾンの分解反応を促進するため、処理水
が流れている状態においても十分に処理可能である。ま
た、被処理水の状況に応じて、オゾン処理室42の全長
を設定する事が可能である。前記被処理水に添加された
ノニル・フェノールまたはクレゾールにより、オゾンに
よる有機物の分解速度が促進される。このため、従来の
ごとく反応槽において被処理水にオゾンを散気する必要
がなく、該オゾンによる被処理水の浄化工程に掛かる時
間が短縮される。このように、流動中の被処理水に対し
てオゾンを吹き出して気泡を発生させながら処理するの
で、従来のごとく反応槽においてバッヂ処理を行う必要
がない。
【0023】
【発明の効果】上記のごとく、本発明の方法によれば、
オゾンを用いた水処理システムにノニル・フェノール、
クレゾール等のアルキルフェノールを添加することによ
り、被処理水に含まれる有機物を分解可能である。ま
た、該被処理水に添加されたノニル・フェノール自体も
該ノニル・フェノールの存在により生成されるヒドロキ
シラジカルもしくは酸素ラジカルにより酸化される。こ
のため、被処理水中に含まれるフェノール系の有機物を
該ノニル・フェノールを添加し、オゾンを散気すること
により分解除去することができる。このため、m−ノニ
ル・フェノール等の環境ホルモンを容易に分解無害化で
きる。また、上記の方法による有機物の分解速度をノニ
ル・フェノールの添加により促進可能であるため、被処
理水の処理速度を向上可能であり、反応槽の用量を減少
した場合においても単位時間当たりの水の処理量を向上
できるため、処理施設の敷地面積を少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾンの分解反応機構を示す模式図である。
【図2】本発明の方法が適用される実験装置を示す模式
図である。
【図3】本発明の実験結果を示す図である。
【図4】本発明の方法が適用される処理装置を示す模式
図である。
【図5】オゾン処理室の別実施例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 水処理装置 40 オゾン処理室 42 オゾン処理室 71 オゾン発生機 77 オゾン貯蔵装置 78 散気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 昭 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西 電力株式会社内 (72)発明者 河野 郁夫 大阪市中央区安土町1丁目3番5号 株 式会社関西総合環境センター内 (72)発明者 三浦 一宏 大阪市中央区安土町1丁目3番5号 株 式会社関西総合環境センター内 (56)参考文献 特開 平6−269651(JP,A) 特開 平6−126288(JP,A) 特開 平5−220489(JP,A) 特開2000−42575(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/78 C02F 1/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雑水中の有害物質であるノニル・フェノ
    ールを分解無害化する水処理方法において、該ノニル・
    フェノールの分解・無害化に深夜電力を用いて生成され
    たオゾンを用い、流動中の雑水処理水に対して、オゾン
    を吹き出し気泡を発生させながら処理し、該雑水処理中
    のノニル・フェノールの分解触媒として炭素数9以下の
    アルキル基をオルト位、メタ位もしくはパラ位に有する
    アルキルフェノールを添加することを特徴とするオゾン
    による雑水中のノニル・フェノールの分解・無害化方
  2. 【請求項2】 アルキルフェノールとしてパラ−ノニル
    ・フェノールを用いることを特徴とする請求項1記載の
    オゾンによる雑水中のノニル・フェノールの分解・無害
    化方法
  3. 【請求項3】 アルキルフェノールとしてクレゾールを
    用いることを特徴とする請求項1記載のオゾンによる雑
    水中のノニル・フェノールの分解・無害化方法
  4. 【請求項4】 クレゾールとしてp−クレゾールを用い
    ることを特徴とする請求項3記載のオゾンによる雑水中
    のノニル・フェノールの分解・無害化方法
  5. 【請求項5】 アセトンもしくは低級アルコールを添加
    することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の
    オゾンによる雑水中のノニル・フェノールの分解・無害
    化方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016158850A (ja) * 2015-03-01 2016-09-05 幸爾 奥田 クッション付枕カバー

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