JP3050431B2 - 面板異物検査装置 - Google Patents

面板異物検査装置

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JP3050431B2 JP27891791A JP27891791A JP3050431B2 JP 3050431 B2 JP3050431 B2 JP 3050431B2 JP 27891791 A JP27891791 A JP 27891791A JP 27891791 A JP27891791 A JP 27891791A JP 3050431 B2 JP3050431 B2 JP 3050431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、面板に付着した異物
の検査装置に関し、詳しくは被検査の面板として配線パ
ターンが未形成のプリント基板の基材と、これに対する
マスク板の双方を対象とする異物検査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】大型電子計算機に使用される多層プリン
ト基板は、銅箔張りの樹脂ベースを素材とし、銅箔に対
してマスク板より配線パターンを投影複写して各層のプ
リント基板が製作され、これらを多数積層して多層化さ
れている。図8はプリント基板の製造過程を説明するも
ので、(a) に示す1は配線パターンが未形成の基材と
し、その断面は樹脂ベース1a の表面に銅箔1b が蒸着
され、投影複写のためにレジスト剤1c が塗布される。
さらにこれを保護するためにマイラーの薄膜1d が展張
されている。(b) はマスク板2を示し、ガラス板2aの
表面にエマルジョン塩化銀の感光層(以下単にエマルジ
ョン層という)2b が塗布され、これに対して別途に投
影露光を行い、感光した部分が黒色化されて配線パター
ン2c が形成されている。この場合、感光によりエマル
ジョン層2b の厚さは変化せず焼き付け前と同様に平坦
である。(c) において、マスク板2に基材1を密着して
マスク板側より照射光を照射すると、配線パターン2c
に対応したレジスト剤1c の部分が感光し、これを現像
およびエッチング処理して配線パターンが銅箔1b に転
写される。なお、マイラー薄膜1d とレジスト剤1c は
いずれも透明であり、銅箔1b の表面はいわゆる梨地の
粗面で光を乱反射する性質がある。
【0003】さて、基材1またはマスク板2に異物3が
付着していると、問題点として、銅箔に転写された配
線パターンが不良となり、またとして、図8(d) に示
すようにマスク板2に対して基材1が湾曲して両者の間
にギャップを生じ、露光された配線パターンにボケを生
じてやはり不良となる。さらに、異物3がマスク板2
に付着した場合、または基材1に付着した異物がマスク
板2に転移した場合は、これより転写されるすべての配
線パターンが不良となるので最悪である。このような付
着異物は検査することが必要であるが、問題点とは
異物の高さが高いほど湾曲が強く、また転移が発生し易
い特徴があるので、高さを観点として異物検査を行うこ
とが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の異物検査のため
に、LSIのウエハや磁気ディスクなどの各種の面板の
欠陥や付着異物に対して、従来から使用されている異物
検出光学系の適用可能性について考察してみると、これ
らに対する光学系をそのまま、今回の銅箔張り基材1と
そのマスク板2に適用することは効率的でない。すなわ
ち、ウエハや磁気ディスクの場合は、許容される欠陥や
付着異物の大きさはサブミクロンオーダであるに対し
て、この場合は配線パターンに許容される異物の大きさ
が約10μm程度で遥かに大きく、従って従来の光学系
の構成にはそれぞれ特徴があり、前記した異物の高さを
観点とする異物検出光学系は見当たらない。この発明は
以上に鑑みて考案されたもので、配線パターンが未形成
の銅箔張り基材と、これに対するマスク板の双方を対象
とし、これらの面板に付着した異物を効率的に検出して
上記の問題点〜を解決する異物検出光学系を有し、
これに付随する2〜3の問題点も同時に解決する手段を
付加した面板異物検査装置を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成する面板異物検査装置であって、基本構成と付加部
分よりなる。 基本構成は、銅箔パターンを有する面
板あるいは銅箔パターンを転写により形成するためのマ
スク板としての面板が載置台と、相対的にX方向に移動
する面板に対してY方向に直線断面を有するレーザビー
ムを低角度で照射し、面板に対してZ方向に設けられ、
面板に付着して転写に悪影響を及ぼす大きさの付着異物
の散乱光についての面板のX方向の移動に対する散乱範
囲を受光視野とする集光レンズおよび受光素子とを有し
集光レンズにより異物の散乱光を集光して受光素子に受
光し、受光光量を散乱範囲について蓄積し、異物の高さ
にほぼ比例する異物検出信号を出力する異物検出光学系
備えるものである。
【0006】付加部分は次の〜よりなる。 面板の上記レーザビームの基準照射位置における表
面散乱光を遮断する遮光板を、異物検出光学系の受光素
子の直前に設ける。 記載の面板異物検査装置。 被検査の面板としてプリント基板の基材を対象と
し、基材の基準照射位置に照射されたレーザビームの、
基材を構成する銅箔の表面において移動した照射位置に
おける表面散乱光を遮断する遮光板を、異物検出光学系
の受光素子の直前の、照射位置に対応した位置に設け
る。 載置台に載置された面板を基準高さ位置としてレー
ザビームを照射する。異物検出光学系に対して、面板に
よるレーザビームの正反射光を受光し、受光位置の変化
により、基準高さ位置に対する面板の高さ位置の変化量
を検出する高さ位置検出部を付加する。高さ位置検出部
の検出信号により異物検出光学系と高さ位置検出部とを
ともに上昇/下降して、面板を基準高さ位置に位置合わ
せする上下移動制御部を設ける。 載置台に対して、面板の基準高さ位置に対応した粗
面の基準面を有する較正板を固定する。また、異物検出
光学系に対して、異物検出光学系の受光光軸上に設けら
れ、基準面に照射されたレーザビームの散乱光を分割す
るハーフミラー、および分割された散乱光を受光する照
射位置検出器とよりなる較正光学系を付加する。レーザ
ビームの照射角度の変化により移動した照射位置を照射
位置検出器により検出し、その検出信号を上下移動制御
部に入力し、その制御により較正光学系を異物検出光学
系と高さ位置検出部とともに上昇/下降して、移動した
照射位置を基準照射位置に戻し、戻された状態に対して
高さ位置検出器の高さ基準点を較正する。
【0007】
【作用】まず、の基本構成について説明する。上記の
異物検出光学系においては、被検査の面板に付着した異
物は面板とともにX方向に移動する。この面板に対して
Y方向に直線断面を有するレーザビームが低角度で照射
され、面板に対して垂直方向に設けられた集光レンズに
より、異物の散乱光が集光されて受光素子に受光され
る。ここで、X方向に移動する異物の散乱光の散乱範囲
が受光素子のX方向の受光視野とされ、散乱範囲内の散
乱光の受光光量が受光素子に蓄積される。レーザビーム
の照射角度が低角度であるため、異物の散乱光の強度と
散乱範囲は異物の高さにほぼ比例するので、異物の高さ
が高いものほど蓄積量が大きく、高さが低いものほど蓄
積量が小さい。このように異物の高低に依存した蓄積量
を示す異物検出信号が受光素子より出力される。なお、
一般的には異物の高さは大きさを示すので、検出信号に
より異物の大きさを判定することもできる。
【0008】次に付加部分について説明する。 面板の基準照射位置における表面散乱光が、異物検
出光学系の受光素子の直前に設けられた遮光板により有
効に遮断される。 基材の基準照射位置に照射されたレーザビームは、
基材を構成する銅箔の表面において照射位置が移動し、
移動した照射位置における表面散乱光は、受光素子の直
前の、照射位置に対応した位置に設けられた遮光板によ
り有効に遮断される。 以上のまたはにより、表面散乱光が遮断されて異物
検出器のノイズが除去され、異物検出器のS/N比が向
上する。 面板は載置台に載置されて基準高さ位置とされ、レ
ーザビームが照射される。異物検出光学系に付加された
高さ位置検出器により、面板によるレーザビームの正反
射光を受光し、受光位置の変化により、基準高さ位置に
対する面板の高さ位置の変化量が検出される。この検出
信号を上下移動制御部に入力し、その制御により異物検
出光学系と高さ位置検出部とをともに上昇/下降するこ
とにより、面板が基準高さ位置に位置合わせされ、レー
ザビームが基準照射位置に照射される。なお、高さ位置
検出部は検査用のレーザビームを共用するので、別個の
光源を必要とせず簡易に構成できることが利点である。 載置台に固定された較正板の基準面に対してレーザ
ビームを照射し、その表面散乱光を、異物検出光学系に
付加された較正光学系のハーフミラーを経て照射位置検
出器により受光する。レーザビームの照射角度の変化に
より移動した照射位置を照射位置検出器により検出し、
その検出信号を上下移動制御部に入力し、その制御によ
り較正光学系を異物検出光学系と高さ位置検出部ととも
に上昇/下降して、移動した照射位置を基準照射位置に
戻し、戻された状態に対して高さ位置検出器の高さ基準
点が較正される。この場合、照射角度が変化したままレ
ーザビームが基準照射位置を照射するので、照射角度の
補正を必要としないことが利点である。
【0009】
【実施例】図1〜図7はこの発明の一実施例を示し、図
1は面板異物検査装置の全体構成図、図2は異物検出光
学系の動作説明図、図3,図4は、面板表面によるレー
ザビームの表面散乱光の説明と、これに対する遮光板の
配置図、図5は面板の高さ位置の変化と、レーザビーム
の照射角度変化による問題点の説明図、図6は高さ位置
検出部の動作説明図、図7は較正光学系の動作説明図を
それぞれ示す。
【0010】図1(a)に示す面板異物検査装置は、X
Y移動機構51と、これに取り付けられた載置台52よりな
る載置移動部5を具備し、これに対して光学系10が設
けられる。光学系10は、投光系41と受光系42よりなる
異物検出光学系4と、高さ位置検出部7および較正光学
系9とにより構成される。投光系41はレーザ光源412お
よび投光器411 よりなり、受光系42は集光レンズ421 と
異物検出器422 および円筒レンズ423 ,424 よりなり、
円筒レンズ423 の直前に遮光板43が挿入される。高さ位
置検出部7は結像レンズ71と高さ位置検出器72とよりな
り、較正光学系9は受光系の光軸に挿入されたハーフミ
ラー91と照射位置検出器92とよりなる。遮光板43と照射
位置検出器92は、集光レンズ421 に対して共役位置に設
置されている。光学系10に対して位置制御回路61とZ
移動機構62よりなる上下移動制御部6が設けられ、位置
制御回路61に対して、高さ位置検出器72と照射位置検出
器92が接続される。また、載置台52に、スリガラス板に
よる較正板8が、その表面の高さを面板の基準高さ位置
として固定される。ところで、ここでの異物検出光学系
4の集光経路は、X,Y方向で異なっている。図1(b)
に示すX方向では、面板1,2の表面を集光レンズ421
で遮光板43に集光後、円筒レンズ423 で再度、異物検出
器422 上に集光する。図1(c) に示すY方向では、面板
1,2の表面で発生する散乱光を集光レンズ421 と円筒
レンズ424 で異物検出器422 上に集光する。
【0011】図2(a) において、基材1またはマスク板
2(以下面板1または2とする)を載置台52に載置し、
その高さを基準高さ位置に設定する。これに対して異物
検出光学系4の投光器411 よりレーザビームLT を低角
度θ0 で照射し、面板をX方向に移動して走査する。R
0 は面板の基準高さ位置に対応した基準照射位置を示
す。面板に異物pが付着していると、(b) に示すように
異物pが散乱光SPを発生し、集光レンズ421 により集
光されて異物検出器422 に受光される。異物検出器422
にはラインセンサを使用し、その受光素子sの配列方向
をY方向とし、受光した受光素子sのアドレスにより異
物pのY座標が知られる。異物散乱光SP の強度Vはレ
ーザビームLTの照射角度θ0 に対する異物pのX方向
の位置により変化し、(b) の曲線が示すように(イ) で立
ち上がって(ロ) (基準照射位置R0 )で立ち下がり、散
乱範囲はXL である。散乱光SP の強度Vと散乱範囲X
Lは異物pの高さが高いほど大きい。受光素子sにより
散乱光SP の受光光量を蓄積すると、蓄積量はV×XL
に比例し、これを示す検出信号により異物pとその高さ
が検出される。なお、(b) における基準照射位置R0
は、受光系42の光軸Cが面板と交わった点(または線)
であり、レーザビーム照射の反対側においてもレーザビ
ームLT の正反射光LR により上記と同様に散乱光SP
が発生し、両者により受光素子sの蓄積量が倍加され
る。以上により面板に付着した異物pはその位置と高さ
が効率的に検出される。
【0012】次に図3(a)において、レーザビームL
は異物pの有無に無関係に基準照射位置Rに対して
つねに照射される。面板1または2の表面は平滑ではあ
るがいくらかは乱反射するので、照射位置Rにおける
表面散乱光Sが光軸Cを中心として異物検出器422
に受光され、これが蓄積されてかなり大きいノイズとな
る。これに対して、図4に示すように光軸上の円筒レン
ズ423に接近した位置に図示の形状の遮光板431を
設けて表面散乱光S(点線)を遮断する。また、面板
としてプリント基板の基材1を対象とする場合は、図3
(b)のように、基材1の基準照射位置Rに照射され
たレーザビームLは透明なマイラー薄膜1dとレジス
ト剤1cを透過して、銅箔1bの粗面により表面散乱光
scが発生する。この場合、マイラー薄膜とレジスト
剤の厚さδtにより、レーザビームの照射位置はR
位置に移動するので、表面散乱光Sscが遮光板431
の遮光範囲を外れてノイズ除去がなされない。この場
合、照射位置Rは光軸Cの右側にあるが、集光レンズ
421を透過して左側となるので、遮光板431の代わ
りに図4の左側に示す形状の遮光板432を挿入して表
面散乱光Ssc(一点鎖線)を遮光する。
【0013】次に図5により面板の高さ位置の変化、ま
たはレーザビームの照射角度の変化による照射位置の移
動と、これによる支障の問題を説明する。図5(a) にお
いて、基準の高さ位置に設定された面板1,2に対して
レーザビームLT が基準照射位置R0 に正しく照射され
る。しかし、なんらかの理由により、例えば図示点線の
ように面板が下降すると、低角度照射のために照射位置
は右側のR1 に移動し、異物検出器422 上における異物
散乱光SP と表面散乱光Ss の受光位置とはともに右側
の点線の位置に移動する。また、図示していないが、銅
箔の表面散乱光Sscも右側に移動する。移動した異物散
乱光SP は遮光板431 (または432 )により遮光されて
蓄積光量が減少し、一方、表面散乱光Ss は遮光板の遮
光範囲を外れてそのノイズ除去効果が失われ、両者によ
り異物検出性能が低下する。これに対して、高さ位置検
出部7により面板の高さ位置を検出して面板が基準高さ
位置に戻される。次に、図5(b) において、検査装置
は、製造段階でレーザビームLTが基準照射位置R0
正しく照射するように設定されているが、出荷時などの
運送や稼働による経時変化により、照射角度θ0 が点線
の方向に変化して角度θ1 となると、上記と同様に照射
位置がR1 に移動して図(a) の場合と同様の問題とな
る。これに対して、較正光学系9により、変化した照射
角度θ1 のまま照射位置をR0に戻して高さ位置検出器
の基準点が較正される。
【0014】次に図6により高さ位置検出部7の動作を
説明する。(a) において、基準高さ位置に置かれた面板
1,2の基準照射位置R0 に対して、レーザビームLT
が照射されたとし、面板1または2がなんらかの理由に
より、図示の点線または一点鎖線のように、基準高さ位
置よりδz1 上昇し、またはδz2 下降すると、レーザ
ビームLT の照射位置が基準照射位置R0 よりR1 また
はR2 に移動し、R1とR2 の正反射光LR1, LR2は、
結像レンズ71により高さ位置検出器72の受光素子r1,r
2 にそれぞれ結像され、高さ基準点r0 との間にズレを
生ずる。高さ位置検出器72よりこのズレ量、すなわち高
さ変化量を示す検出信号が位置制御回路61に送出され、
その制御信号によりZ移動機構62が動作して光学系10
を上昇または下降させて、正反射光LR1またはLR2を高
さ基準点r0 に結像させる。これにより、面板は基準高
さ位置に位置合わせされ、レーザビームLT は基準照射
位置R0 に正しく照射される。この場合、検出光学系4
の焦点深度はある程度深いので焦点ボケが生ずることは
ない。また、反射点(R0 など)と結像点(r0 など)
は、結像レンズ71に対して結像関係にあるので、表面う
ねり等の原因で反射点の表面が(b) の点線で示すように
水平に対して角度δθ傾斜していても、結像点r0 はな
んら移動せず上記のズレ量が正確に検出されることがこ
の方式の特長である。また、高さ位置検出部7は検査用
のレーザビームLT を共用するので、簡易に構成できる
ことがこの方式の大きい利点である。
【0015】次に、図7により較正光学系9と較正板8
の動作を説明する。(a) において、レーザビームLT
基準照射位置R0を正しく照射するように照射角度θ0
が設定されているとし、前記した理由により照射角度θ
0 が角度θ1 (図ではθ0 >θ1 とする)に変化する
と、照射位置がR1 に移動する。これに対して較正光学
系9に較正板8を併用して高さ位置検出器72の較正を行
う。XY移動機構51により較正板8を光学系10の異物
検出光学系4の光軸の真下の位置に移動し、較正板の基
準面にレーザビームLT を照射する。照射位置R1 にお
ける表面散乱光Ss は、図示点線の経路で集光レンズ42
1 とハーフミラー91を経て照射位置検出器92の受光素子
1 に結像される。基準照射位置R0 に対する結像点q
0 を予め測定しておき、q0 に対するq1 のズレ量、す
なわち照射位置の移動量を検出し、検出信号を上下移動
制御部6に入力して前記と同様に光学系10をδz3
け下降して結像点をq0 に一致させると、(b) に示すよ
うにレーザビームLT が基準照射位置R0 を正しく照射
する。一方、正反射光LR の反射角度もθ1 となるた
め、高さ位置検出器72の結像点は、面板の基準高さ位置
に対応した高さ基準点r0 からr0 ′に移動する。この
0 ′を新たな高さ基準点に較正する。面板1または2
の検査においては、較正された高さ基準点r0 ′を基準
として面板の高さ位置を位置合わせすることにより、基
準照射位置R0 に対してレーザビームLTが正しく照射
される。以上の較正作業は、ユーザーの現場において随
時に容易に行うことができる。
【0016】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明による面
板異物検査装置においては、基本構成の異物検出光学系
により、面板に付着した異物が、その高さを観点として
効率的に検出される。これに付随する問題点として、面
板の表面散乱光によるノイズ対策については、プリント
基板の基材の銅箔によるものを含めて有効な遮光板が設
けられ、また、面板の高さの変化によるレーザビームの
照射位置の移動の問題に対して、異物検出光学系の検査
用のレーザビームを共用する方式の、簡易で効率的な高
さ位置検出部が付加され、さらに検査装置の運送や経時
変化により生ずる、照射角度の方向変化による照射位置
の移動の問題点に対しては、ユーザの現場において随時
に使用できる簡易な較正光学系と較正板を付加してそれ
ぞれ解決され、これらによりレーザビームが面板の基準
照射位置に正しく照射され、ノイズが有効に除去される
もので、プリント基板の基材とマスク板の両者に適用し
て異物が高い信頼性で検査される効果には優れたものが
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例における面板異物検査装
置の全体の構成図を示す。
【図2】 図1の異物検出光学系の動作説明図を示す。
【図3】 面板表面によるレーザビームの表面散乱光の
説明図を示す。
【図4】 図1の遮光板の作用説明図を示す。
【図5】 面板の高さ位置の変化と、レーザビームの照
射角度変化による問題点の説明図を示す。
【図6】 図1の高さ位置検出部の動作説明図を示す。
【図7】 図1の較正光学系の動作説明図を示す。
【図8】 プリント基板の基材と、これに対するマスク
板の説明図を示す。
【符号の説明】
1…プリント基板の基材(面板)、1a …樹脂ベース、
1b …銅箔、1c …レジスト剤、1d …マイラー薄膜、
2…マスク板(面板)、2a …ガラス板、2b …エマル
ジョン層、2c …配線パターン、3…異物、4…異物検
出光学系、41…投光系、411 …投光器、412 …レーザ光
源、42…受光系、421 …集光レンズ、422 …異物検出
器、423 …円筒レンズ、43,431,432…遮光板、424 …円
筒レンズ、5…載置移動部、51…XY移動機構、52…載
置台、6…上下移動制御部、61…位置制御回路、62…Z
移動機構、7…高さ位置検出部、71…結像レンズ、72…
高さ位置検出器、8…較正板、9…較正光学系、91…ハ
ーフミラー、92…照射位置検出器、10…光学系、LT
…照射レーザビーム、LR …正反射光、R0 …基準照射
位置、p…異物、R1,R2,R3 …照射位置、θ01
照射角度、SP …異物散乱光、Ss …表面散乱光、Ssc
…銅箔の表面散乱光、V…散乱光の強度、XL …散乱光
の散乱範囲。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 光義 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立電子エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−204350(JP,A) 特開 昭50−153693(JP,A) 特開 平2−38951(JP,A) 特開 平1−137641(JP,A) 特開 昭61−223541(JP,A) 特開 昭62−11145(JP,A) 特開 平5−93697(JP,A) 実開 昭63−100838(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958 G03F 1/08 H01L 21/66 H05K 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔パターンを有する面板あるいは前記
    銅箔パターンを転写するためのマスク板としての面板が
    載置された載置台と、相対的にX方向に移動する前記
    板の基準照射位置に対してY方向に直線断面を有するレ
    ーザビームを低角度で照射する投光系と、該面板に対し
    てZ方向に設けられ該面板に付着して前記転写に悪影響
    を及ぼす大きさの付着異物の散乱光についての前記面板
    のX方向の移動に対する散乱範囲を受光視野とする集光
    レンズおよび受光素子とを有し該集光レンズにより前記
    異物の散乱光を集光して該受光素子に受光し、該受光光
    量を前記散乱範囲について蓄積し、前記異物の高さにほ
    ぼ比例する異物検出信号を出力する異物検出光学系とを
    備えることを特徴とする、面板異物検査装置。
  2. 【請求項2】 前記面板の前記レーザビームの基準照射
    位置における表面散乱光を除去する遮光板を、前記異物
    検出光学系の受光素子の直前に設けたことを特徴とす
    る、請求項1記載の面板異物検査装置。
  3. 【請求項3】 前記被検査の面板としてプリント基板の
    基材を対象とし、該基材の基準照射位置に照射されたレ
    ーザビームの、該基材を構成する銅箔の表面において移
    動した照射位置における表面散乱光を除去する遮光板
    を、前記異物検出光学系の受光素子の直前の、該照射位
    置に対応した位置に設けたことを特徴とする、請求項1
    記載の面板異物検査装置。
  4. 【請求項4】 前記載置台に載置された面板を基準高さ
    位置として前記レーザビームを照射し、前記異物検出光
    学系に対して、前記面板による前記レーザビームの正反
    射光を受光し、該受光位置の変化により、前記基準高さ
    位置に対する前記面板の高さ位置の変化量を検出する高
    さ位置検出部を付加し、該高さ位置検出部の検出信号に
    より前記異物検出光学系と該高さ位置検出部の両者と該
    面板を相対的に上昇/下降して、前記面板を前記基準高
    さ位置に位置合わせする上下移動制御部を設けたことを
    特徴とする、請求項1記載の面板異物検査装置。
  5. 【請求項5】 前記載置台に対して、前記面板の基準高
    さ位置に対応した粗面の基準面を有する較正板を固定
    し、前記異物検出光学系に対して、前記異物検出光学系
    の受光光軸上に設けられ、該基準面に照射された前記レ
    ーザビームの散乱光を分割するハーフミラー、および該
    分割された散乱光を受光する照射位置検出器とよりな
    り、前記レーザビームの照射角度の変化により移動した
    照射位置を該照射位置検出器により検出し、該照射位置
    検出器の検出信号を前記上下移動制御部に入力し、その
    制御により前記異物検出光学系と前記高さ位置検出部の
    両者と該面板を相対的に上昇/下降して、該移動した照
    射位置を前記基準照射位置に戻し、該戻された状態に対
    して前記高さ位置検出器の高さ基準点を較正する較正光
    学系を付加したことを特徴とする、請求項1または4記
    載の面板異物検査装置。
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