JP3049193B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3049193B2
JP3049193B2 JP6241373A JP24137394A JP3049193B2 JP 3049193 B2 JP3049193 B2 JP 3049193B2 JP 6241373 A JP6241373 A JP 6241373A JP 24137394 A JP24137394 A JP 24137394A JP 3049193 B2 JP3049193 B2 JP 3049193B2
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二郎 三宅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の放送方式等、信
号処理方式が異なる画像信号を単一のプロセッサーによ
りデジタル信号処理するようにした画像処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年の映像信号のデジタル信号処理技術
の進歩は著しいものがある。特に大規模集積回路(LS
I)の集積度、動作速度の著しい向上に伴い、従来アナ
ログ領域での信号処理がなされていたテレビ放送などの
受像機においても、信号処理をデジタル化しLSIによ
りデジタル信号処理することが可能になりつつある。例
えば、ハイビジョン放送の受像機におけるMUSE信号
デコーダは例えば「TVのすべて(原田益水著、電波新
聞社刊)」p.125に記載されるような回路構成であ
る。またNTSC放送信号を受信する受像機(テレビ)
において、適応型信号処理をデジタル信号処理する回路
は同じく例えば「TVのすべて(原田益水著、電波新聞
社刊)」p.94に記されている。これらふたつの信号
処理回路を互いに比較すると、放送方式に差異があるた
め、信号処理の内容や、信号処理の順序は全く異なって
いる。しかし、両者とも、基本的な加減算、乗算などの
組み合わせ、繰り返しを行う回路であるという点では共
通している。
【0003】ここで、通常MUSE信号を処理する回路
とNTSC信号を処理する回路としては、それぞれの放
送方式、信号形式に対する専用LSIが用いられてい
る。このため、例えばMUSE方式とNTSC方式双方
の放送信号を受信できるような受像機を構成しようとす
ると、MUSE信号デコーダ及びNTSC信号デコーダ
を受像機に同時に搭載することが必要となる。また、N
TSC用受像機でMUSE放送を受信したり逆にMUS
E受像機でNTSC放送を受信したりすることはできな
い。
【0004】専用LSIのこのような欠点を解決する方
法として、プロセッサーを用いた信号処理が考えられ
る。すなわちプロセッサーというひとつのハードウエア
に対して、異なるソフトウエアを供給することによって
違った放送方式、信号形式のデジタル映像信号に対して
それぞれの処理をしようとするものである。プロセッサ
ー処理によれば、異なる放送方式、信号形式の映像信号
に対しては、ハードウエアを重複させることなく、プロ
グラムの入れ替えだけで対応することができる。また処
理内容の変更をプログラムの変更のみで行って画質改善
などの操作を施すことができる。上で述べたようにすべ
てのデジタル画像処理は加減、乗算などの基本的な算術
演算で表現できるので、汎用のプロセッサーを用いてす
べての映像信号処理をプログラム化、ソフトウエア化す
ることが可能である。このようなプロセッサーは通常デ
ジタル信号処理用に特化された信号処理プロセッサー
(DSP)として音声信号処理などの分野で広く用いら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような加減算などの基本的な算術演算を命令とする信号
処理プロセッサーでは、映像信号のデジタル処理を実時
間で実行することは不可能である。例えば、MUSE信
号のデコードには一秒間に約20×109 回の基本的な
算術演算が要求される。汎用のプロセッサーでは1サイ
クルに高々数回の算術演算しか実行できないため、実時
間で映像信号処理するためには、プロセッサーは10G
Hz以上の高速動作が要求され、これは現在の、また将
来のLSI技術をもってしても実現が難しい。すなわ
ち、従来のプロセッサーを用いた画像処理装置では、単
一のハードウエアすなわちプロセッサーによって複数の
放送方式等の信号方式が異なる映像信号を処理すること
が原理的には可能であるものの、実時間処理ができない
という問題があった。
【0006】そこで、上記問題を解決すべく処理内容の
解析を行った結果、以下の知見を得た。すなわち、放送
方式等の相違から、信号処理方式が異なると画像信号の
処理もMUSE信号とNTSC信号との処理例に見られ
るように一般に大きく異なっている。しかし、これら映
像信号のデジタル処理内容は、加減算、乗算などの基本
的な算術演算にまで分解しなくとも、水平フィルタ、垂
直フィルタ、合成回路、最大最小中間値抽出回路などの
機能ブロックの単位での命令の組み合わせ、繰り返しで
表現できることがわかった。
【0007】本発明は、上記映像信号のデジタル処理内
容の特質に着目し、単一のハードウエアすなわちプロセ
ッサーを使用しながら、信号処理方式が異なる複数の映
像信号が処理可能で、かつ実時間処理が可能な画像処理
装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明の講じた手段は、画像処理装置に、複
数の信号処理方式に対応した画像処理プログラムを解読
し、制御信号として出力するプログラム解読部と、デジ
タル化された画像データをストアするための一時記憶部
と、上記プログラム解読部から出力される制御信号を受
け、外部メモリーから画像データを読みだして上記一時
記憶部に書き込むロードストア部と、上記プログラム解
読部から出力される制御信号を受け、上記一時記憶部に
ストアされた画像データを入力として、上記複数の信号
処理方式に共通する複数の基本演算を並列的に実行可能
に構成されたデジタルフィルタと合成回路と最大最小中
間値抽出回路とを含む機能ブロックを複数個配置してな
る機能ブロック部とを設け、上記画像処理プログラムを
構成する命令が上記機能ブロック単位の動作を指定する
命令と上記ロードストア部の動作を指定する命令とを有
するように構成したものである。
【0009】請求項の発明の講じた手段は、請求項
の発明において、上記一時記憶部をベクトルレジスタと
し、上記画像処理プログラムを構成する命令をベクトル
命令としたものである。
【0010】請求項の発明の講じた手段は、請求項
の発明において、上記一時記憶部はベクトルレジスタと
スカラレジスタからなり、上記画像処理プログラムを構
成する命令にベクトル命令を含むように構成したもので
ある。
【0011】請求項の発明の講じた手段は、請求項
の発明において、上記複数の信号処理方式を、MUSE
信号の処理方式およびNTSC信号の処理方式とした
である。
【0012】
【作用】以上の構成又は方法により、各請求項では、下
記の作用が相される。
【0013】請求項1ないし4の発明では、デジタルフ
ィルタと合成回路と最大最小中間値抽出回路とを含む
機能ブロック部とロードストア部とが、各々ひとつの
命令によって動作するので、すべての画像信号処理は機
能ブロック部に対する命令でプログラム化することがで
きる。そして、各機能ブロックでは、プログラム解読部
からの出力信号に応じて、基本的演算が並列的に処理さ
れるので、単位時間あたりに多くの算術演算の実行が可
能となる。したがって、単一のハードウエアすなわちプ
ロセッサーによって複数の放送方式、信号形式の映像信
号が処理可能で、かつ実時間処理が可能である。
【0014】請求項の発明では、レジスタをベクトル
レジスタで構成することによって複数の機能ブロックを
並列に動作させることが可能となり、低周波数で十分に
画像処理に必要な大量の演算を処理することが可能とな
る。
【0015】請求項の発明では、ベクトルレジスタに
加えてスカラレジスタを併用することで、演算の中間結
果がチェイニングするような場合にスカラレジスタを使
用することが可能となり、プロセッサ内に必要なレジス
タ量が大幅に削減される。
【0016】請求項の発明では、MUSE信号の処理
方式,NTSC信号の処理方式といった放送方式の相違
によって信号処理方式も相違するが、かかる場合にも単
一のハードウエアによって各方式の映像信号が処理可能
で、かつ実時間処理が可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0018】(第1実施例) 図1は、第1実施例における画像処理装置のブロック図
である。画像処理装置には、プロセッサーPrcと、プロ
グラムメモリー4と、外部メモリー5とが配置されてい
る。上記プロセッサーPrcは、外部メモリー5と画像デ
ータをやりとりするためのロードストア部1と、画像デ
ータ及び信号処理の中間結果を格納するレジスタ部2
と、プログラムメモリー4から読み込んだ命令を解読す
るプログラム解読部3と、符号6〜15で示される機能
ブロックとを備えている。ただし、プログラムメモリー
4は、本実施例ではプロセッサーPrcの外部に配設され
ているが、キャッシュなどの高速バッファをプロセッサ
ーPrcの内部に配設してもよいことはもちろんである。
【0019】上記レジスタ部2は、画像データを一時記
憶する一時記憶部としてのレジスタ群であり、本実施例
では長さ512、幅1バイトのベクトルレジスタ32個
からなる。上記各機能ブロックのうち、6〜10は水平
フィルターであり、11,12は汎用ALUであり、1
3は垂直フィルターであり、14は混合回路であり、1
5は制御信号50に応じて最大値,最小値,中間値のう
ちいずれかを選択して抽出する選択値抽出回路である。
そして、それぞれの機能ブロックは具体的には図2から
図5に示すような回路で構成される。例えば水平フィル
ター6〜10は、図2に示すように、フィルター係数a
1 〜a5 を保持する記憶部20と、乗算器21と、加算
器22と、ラッチ23とを備えており、入力信号24中
の画素データxi に所望の係数を乗算し累積和をとりな
がら、1クロックごとにラッチ23を通過し、5クロッ
ク後にはフィルター出力信号25(a1 xi +a2 xi+
1+a3 xi+2 +a4 xi+3 +a5 xi+4 )が得られ
る。本実施例のプロセッサーでは、各加算器、乗算器単
位での動作を指示する命令を発行するのではなく、この
水平フィルターブロック全体に対してひとつの命令を発
行することで所望のフィルター動作を実現する。
【0020】なお、フィルター係数a1 〜a5 が可変で
ある場合には、係数設定命令をあらかじめ発行しておく
必要があるが、フィルター係数a1 〜a5 が固定値の場
合にはハードウエアで固定しておけば足り、命令で設定
する必要がないことは当然である。また、図2では簡単
のためフィルターのタップ数を5としたが、水平フィル
ターのタップ数がこれに限らないことは言うまでもな
い。
【0021】同様に、垂直フィルター13は、例えば図
3で示すような回路で構成される。すなわち、フィルタ
ー係数を保持する記憶部20と、乗算器21と、加算器
22と、ラッチ23とを配置してなる3つのライン29
a〜29cを並列に配置している。各ライン29a〜2
9cにはにそれぞれ入力信号26,27,28が入力さ
れ、各ライン29a〜29cからの出力を、加算器30
で合成するようになされている。つまり、入力信号2
6、27、28としてそれぞれ隣接するラインの画素デ
ータを供給し、これを加算器30で合成することで、垂
直フィルター出力29が得られる。
【0022】なお、本実施例では、垂直方向には3ライ
ンの垂直フィルターをかける構成としたが、ライン数は
ハードウエアの制限の範囲内でいくらであってもよい。
【0023】上記選択値抽出回路15は、例えば図4に
示すような回路で構成される。すなわち、合計9つのラ
ッチ40(ただし、符号40aを付したものはセレクタ
機能を有し制御信号50により制御される)と、二値の
入力に対して大きい方の値または小さい方の値を出力す
るような演算器31,32,33,34とを組み合わせ
たものである。これら4つの演算器31,32,33,
34をすべて大きい方の値を出力するように設定すれば
3つの入力信号35、36、37のうちの最大値が出力
信号38となる。各演算器31,32,33,34をす
べて小さい方の値を出力するように設定すれば3つの入
力信号35,36,37の最小値が出力信号38とな
る。演算器31,33を大きい方の値を出力するよう設
定し、演算器32,34を小さい方の値が出力するよう
に設定すれば3つの入力信号35,36,37の中間値
が出力信号38となる。
【0024】上記データ混合回路14は、例えば図5に
示すような回路である。すなわち、4つのラッチ43
と、マルチプレクサ44と、条件判断部45とを備え、
制御信号50の値に応じ、2つのデータ入力信号41,
42を適当な割合で混合して出力する回路である。
【0025】以上のように、本実施例における機能ブロ
ックはいずれも基本的な算術演算器を複数含んでおり、
これらの基本演算は機能ブロック内で並列的に処理され
る。
【0026】次に、上記構成を有するプロセッサーPrc
に対する命令の内容について説明する。図6は、命令の
ニーモニック表現と命令の内容との対応関係を示す。こ
の命令は、ロード/ストア命令,ジャンプ命令,算術演
算命令といった一般のプロセッサー命令の他に各機能ブ
ロックに対する命令からなり立っている。HFLTn は水平
フィルターブロックに対する命令、VFLTは垂直フィルタ
ーブロックに対する命令、MAX, MID, MIN は選択値抽出
回路に対する命令、SEL はデータ混合回路に対する命令
である。なお、図6のロードストア命令におけるアドレ
ス計算方法では、一般のプロセッサーで用いられるよう
な種々のアドレッシングモードを使用できることは当然
である。
【0027】そして、上記構成のプロセッサーPrcを用
いて、各種放送方式,信号形式の映像信号を図6に示す
命令からなる命令列によりプログラマブルに処理するこ
とができる。例えばMUSE信号の処理は、図7〜図9
に示すような命令からなるプログラムにより処理され
る。
【0028】図7は、MUSE信号処理のうち静止画処
理部を上記プロセッサーPrcで実現するための処理プロ
グラムを示す。ステップS1,S2で、現在のフレーム
の画素データとひとつ前のフレームの画素データとをそ
れぞれロードする。ステップS3で、ALU11,12
への命令を発行してフレーム間内挿を行ない、ステップ
S4で、外部メモリー5にストアする。ステップS5
は、MUSE信号処理に必要な12MHzローパスフィ
ルターをかけるステップであり、水平フィルターへの命
令により実行される。ステップS6で、周波数変換部に
等価なフィルター処理を行ない、ステップS7〜S10
で、フィールド間内挿を行なう。ここで、上記フロ―チ
ャ―トにおいて、ステップS7,S8はロード命令、ス
テップS9は垂直フィルターへの命令、ステップS10
は混合回路への命令のステップである。
【0029】図8は、同じくMUSE信号処理のうち動
画処理を実現するためのプログラムである。ステップM
1〜M5における処理はフィールド内内挿であって、レ
ジスタにロードされた現フィールド内の5ラインの画素
データに2次元フィルター処理を施す処理である。この
フィールド内内挿処理は、水平フィルター6〜10への
命令(ステップM8〜M10)と、ALU11,12へ
の加算命令(ステップM6,M7,M11,M12)と
の組み合わせにより実行される。この2次元フィルター
処理は、垂直フィルター命令を使用することもできる。
ステップM13で、周波数変換部に等価なフィルター処
理を行ない、動画処理が終了する。
【0030】MUSE信号処理の静動画混合部は、図9
に示すような各機能ブロックへの命令からなるプログラ
ムにより処理される。ステップC1〜C3では静止画及
び動画の画素データをレジスタR0,R1にロードす
る。ステップC4では、静止画、動画それぞれの信号を
データ入力とし、動き検出信号を制御信号とする混合回
路14に対する命令を発行することで所望の混合を実現
した後、レジスタR3に格納する。そして、ステップC
5で、レジスタR3のデータを外部メモリー5にストア
する。
【0031】次に、本実施例のプロセッサーを用いたN
TSC信号の処理について説明する。NTSC信号の動
き適応型信号処理のデジタル処理は、図10に示す別の
プログラムにより実行される。ステップN1でフィール
ド前のデータR0をレジスタR1にコピーし、ステップ
N2で2ライン前のデータR4をレジスタR5にコピー
し、ステップN3で1ライン前のデータR0をレジスタ
R4にコピーし、ステップN4で現フィールドの画素デ
ータをレジスタR0にロードする。このように、ステッ
プN1〜N4で処理に必要な画素データをロードした
後、ステップN5,N6でフレーム間くし形フィルター
処理を行なう。ステップN7,N8,N9で水平フィル
ター6〜10への命令によりライン間くし形フィルター
処理を行う。ステップN10では、選択値抽出回路15
への命令によりライン間くし形フィルター処理を行い、
ステップN12ではALU11,12への命令によりラ
イン間くし形フィルター処理を行ない、ステップN14
で混合回路14への命令により適応型輝度信号分離処理
を実行する。ステップN15,N16は、適応型走査線
補間をするためのプログラム・ステップである。
【0032】このように、本発明のプロセッサーを用い
た画像処理装置では異種の信号処理方式による複数の映
像信号をプログラマブルに処理することが可能である。
ここではMUSE,NTSC二種の放送方式について説
明したが、PAL,SECAMなど他の放送方式の映像
信号でも構わない。またパッケージメディア,有線系メ
ディアなど無線放送以外の映像信号であってもよいこと
はもちろんである。
【0033】次に、本発明のプロセッサーにより上記の
映像信号処理が実時間に実行できることを説明する。
【0034】図7〜図9のMUSE信号処理プログラム
において、各命令は図1のプロセッサーに対する1命令
を表わしている。各命令は機能ブロック6〜15単位の
動作を指定する命令であり、各機能ブロック6〜15内
では各機能ブロックを構成する複数の算術演算器が同時
に並列的に動作するため、ひとつの命令で実効的に多数
の算術演算が並列に実行される。例えば水平フィルター
6〜10に対するフィルター動作実行命令が発行される
と、一定長の画素データが連続的に入力信号24として
供給され、5クロック遅れで出力信号25としてフィル
タ処理結果が出力される。すなわち毎クロックごとに5
つの加算と5つの乗算、すなわち10個の算術演算が並
列処理される。すなわち、各機能ブロック内で、複数の
基本演算が並列的に処理されることで、大量に演算処理
が可能となり、異なる方式の信号処理を単一のプロセッ
サーを用いて実時間処理できるのである。
【0035】ここで、本実施例では、レジスタとしてベ
クトル・レジスタを仮定しているので、各命令がベクト
ル命令となっており、ここでは、ベクトル命令の処理に
ついて具体的に説明する。図11は、上記図7のステッ
プS1〜S5までのフローにおけるタイミングを示すも
のである。同図に示すように、1命令(1ステップ)が
ひとつひとつ完了して次のステップに進むわけではな
く、ベクトル長レジスタ16で指定される画素数が連続
して処理されるので、各命令はオーバーラップしてい
る。例えば各ロードストア命令及びALU命令が1サイ
クルに1データづつ処理可能ならば、図7に示すMUS
E信号の静止画処理プログラムにおいて最初の画素デー
タがステップS5の水平フィルターの実行ステージに達
する時点では、続くデータは水平フィルター処理の実行
中であり、6番目のデータはステップS4に達し、7番
目のデータがステップS3に達しており、さらに8番
目,9番目のデータがステップS1,S2のロード動作
を実行中である。このように、MUSE信号のフレーム
間内挿(ステップS1〜S5)のための5つの命令(ス
テップ)が並列に動作するので、加減算などの基本算術
演算命令で映像処理プログラムを構成した場合に比べ
て、MUSE信号の静止画処理におけるフレーム間内挿
処理であるステップS1〜S5の処理を実行する間に十
数倍の並列度得られるのである。
【0036】一般に、同時に並列実行される演算数が多
ければプロセッサーの動作速度も低くすることができる
ので、本発明のプロセッサーによって大量の画像データ
処理もLSIの動作速度に負担を与えることなく行なう
ことができる。例えば、本実施例のフレーム間内挿では
1ラインに輝度データ748個,色データ188個を5
16ライン処理するので、1フレームあたり(748+
188)×516=482976個のデータに対して処
理が必要である。一般にベクトル命令の実行にはオーバ
ーヘッドが生ずるが、本実施例ではベクトル長レジスタ
16で指定されるベクトル・レジスタのベクトル長を51
2 としているので、ほぼ1サイクルに1データの処理が
完了すると考えてよく、プロセッサーPrcの動作速度が
200MHzであれば、1フレームの処理を約2.5ミ
リ秒で完了する。
【0037】同様に、図7〜図9の各処理も数ミリ秒で
完了し、MUSE信号1フレームの処理時間1/30
(約33ミリ)秒の内にすべての信号処理を完了するこ
とができる。
【0038】一方、図12は、これを加減算などの基本
演算命令で構成した場合のタイミングチャートを示す。
同図に示すように、ステップS1〜S5に相当する処理
は1画素あたり最低15サイクルを必要とし、1フレー
ムの処理に要する時間は37.5ミリ秒となり、この処
理のみでも1フレームの処理許容時間1/30秒を越え
る。
【0039】それに対し、上記第1実施例では、映像信
号処理においては処理を加減算,乗算等の基本的な算術
演算にまで分解せずに、水平フィルタ,垂直フィルタ,
合成回路,中間値抽出回路などの機能ブロックの単位で
の命令の組み合わせ、繰り返しで表現するようにしてい
る。このような機能ブロック単位の動作においては、複
数の基本演算が並列的に処理されるので、画像処理に必
要な大量の演算を実時間処理が可能となるのである。
【0040】特に、データのアクセスやプログラム構成
が規則的であるため容易に処理をベクトル化することが
可能である点に着目し、上記第1実施例のごとくレジス
タファイルをベクトルレジスタで構成し、各機能ブロッ
クへの命令をベクトル命令として定義すれば、各機能ブ
ロック内の複数の演算器、また複数の機能ブロックを並
列に動作させることができ、実時間処理し得る演算量を
顕著に増大させることができる。
【0041】なお、上記第1実施例では、図1に示す例
では水平フィルターを5個、ALUを2個、他の機能ブ
ロックを各ひとつづつ持つような構成としたが、各機能
ブロックの個数がこの実施例に限定されるものではな
い。さらに動作速度の高いLSIを用いる場合には水平
フィルターの個数はさらに少なくても構わないし、さら
に高解像度の映像信号処理には多くの機能ブロックを要
する場合もある。また本発明の画像処理装置のプロセッ
サーに搭載される機能ブロックは、上記実施例の機能ブ
ロックに限定されるものではない。MUSE,NTSC
などのアナログ放送信号だけでなく、ATVなどのデジ
タル放送方式やデジタル画像圧縮されたデータにも同時
に対応するプロセッサーにおいては、機能ブロックとし
て離散コサイン変換回路(DCT)などの上記実施例で
は搭載しない機能ブロックを搭載し、これらの機能ブロ
ックへの命令を含むプログラムにより所望の画像処理を
実現することができる。
【0042】(実施例2) 次に、ベクトルレジスタ以外のレジスタをも備えたプロ
セッサーに係る第2実施例について図面を参照しながら
説明する。図13は、第2実施例における画像処理装置
のブロック図である。
【0043】同図において、主要な構成要素は上記第1
実施例における図1に示すものと同様である。すなわ
ち、外部メモリー5と画像データをやりとりするための
ロードストア部1、プログラムメモリー4から読み込ん
だ命令を解読するプログラム解読部3、機能ブロック6
〜15からなるプロセッサーPrcである。機能ブロック
6〜15のうち、6〜10は水平フィルター、11,1
2は汎用ALU、13は垂直フィルター、14は混合回
路、15は選択値抽出回路であり、それぞれの機能ブロ
ックは、例えば具体的には図2から図5に示すような回
路で構成される。図1と異なるのはレジスタ部2の構成
であり、ベクトルレジスタ部2aとスカラレジスタ部2
bの2種類のレジスタ部を有している。本実施例では、
例えばベクトルレジスタ部2aには、長さ512、幅1
バイトのベクトルレジスタR0,R1,…が16個収納
され、スカラレジスタ部2nには、スカラレジスタSR
0,SR1,…が32個収納されている。
【0044】次に、図13に示すプロセッサーPrcによ
る信号処理の内容について説明する。本実施例において
も、プロセッサーPrcでMUSE信号処理をするプログ
ラムは、第1実施例と同様な命令からなるプログラムに
より処理される。図14は、MUSE信号処理のうち動
画処理部を実現するためのプログラムである。同図に示
すように、第1実施例におけるプログラムと同様に、フ
ィールド内内挿はレジスタにロードされた現フィールド
内の5ラインの画素データ(ステップV1〜V5)に2
次元フィルター処理を施す処理であるが、これは水平フ
ィルター6〜10への命令(V8〜V10)と、ALU
11,12への加算命令(V6,V7,V11,V1
2)の組み合わせにより実行される。そして、ステップ
V13で周波数変換部に等価なフィルター処理を行な
い、動画処理が終了する。第1実施例との相異は、処理
の中間結果をストアするレジスタにベクトルレジスタで
はなくスカラレジスタを使用することである。一般に処
理の中間結果は必ずしもベクトル長全体に渡ってラッチ
しておく必要はない。例えばステップV6,V7の加算
結果は、それぞれ次のステップV8,V9において使わ
れる以外他に使われないのでベクトルレジスタに記憶さ
せておく必要はなく、かわりにスカラレジスタSR0,
SR1にラッチさせておけばよい。このように、ひとつ
のベクトル演算から次のベクトル演算に分岐なしに演算
の中間結果が連鎖(チェイニング)する場合に、ベクト
ルレジスタを使用することなくスカラレジスタを使用す
ることで、プロセッサー上に必要なレジスタ量を大きく
削減することができる。またスカラレジスタのかわりに
ごく短いベクトル長のベクトルレジスタを混在させてお
くことも可能である。上記実施例ではベクトル長は51
2としたが、プログラム処理する信号形式があらかじめ
定まっている場合には、その信号形式のライン長に合わ
せたベクトル長とした方がよいことは当然である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4の発
明によれば、画像処理装置を、複数の信号処理形式に共
通する複数の基本演算を並列的に処理する,デジタルフ
ィルタと合成回路と最大最小中間値抽出回路とを含む
能ブロックを複数個配置し、複数の信号処理方式に対応
した画像処理プログラムを格納するプログラム解読部に
より、各機能ブロックごとに動作させる構成としたの
で、複数の放送方式、信号形式の映像信号を、各信号処
理方式に応じたプログラムによって単一のハードウエア
で処理できるというプロセッサー処理の性質を維持しな
がら、処理の並列度を向上させることによってLSIの
動作速度を上げることなく映像信号のデジタル信号処理
を実時間処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における画像処理装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】第1実施例におけるプロセッサー中の水平フィ
ルター回路の構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施例におけるプロセッサー中の垂直フィ
ルター回路の構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施例におけるプロセッサー中の選択値抽
出回路の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施例におけるプロセッサー中の混合回路
の構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施例におけるプログラム中の命令のニー
モニック表現と命令の内容との関係を示す図である。
【図7】第1実施例のプロセッサーに対するMUSE信
号の静止画処理の流れを示すフロ―チャ―ト図である。
【図8】第1実施例のプロセッサーに対するMUSE信
号の動画処理の流れを示すフロ―チャ―ト図である。
【図9】第1実施例のプロセッサーに対するMUSE信
号の混合処理の流れを示すフロ―チャ―ト図である。
【図10】第1実施例のプロセッサーに対するNTSC
信号の動き適応型信号処理の流れを示すフロ―チャ―ト
図である。
【図11】第1実施例のプロセッサーでMUSE信号の
静止画処理のフローにおけるタイミングを示すタイミン
グチャート図である。
【図12】基本演算をシリアルに処理する命令によって
MUSE信号の静止画処理を行った時のタイミングを示
すタイミングチャート図である。
【図13】第2実施例における画像処理装置の構成を示
すブロック図である。
【図14】第2実施例のプロセッサーに対するMUSE
信号の動画処理の流れを示すフロ―チャ―ト図である。
【符号の説明】 1 ロードストア部 2 レジスタ部 3 プログラム解読部 4 プログラムメモリー 5 外部メモリー 6、7、8、9、10 水平フィルター 11、12 ALU 13 垂直フィルター 14 混合回路 15 選択値抽出回路 16 ベクトル長レジスタ 50 制御信号 2a ベクトルレジスタ 2b スカラレジスタ Prc プロセッサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 保 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−4690(JP,A) 特開 平5−35445(JP,A) 特開 平6−309349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/60,9/00 G06F 17/10 H04N 5/14 - 5/21 H04N 7/00 - 7/015

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の信号処理方式に対応した画像処理
    プログラムを解読し、制御信号として出力するプログラ
    ム解読部と、 デジタル化された画像データをストアするための一時記
    憶部と、 上記プログラム解読部から出力される制御信号を受け、
    外部メモリーから画像データを読みだして上記一時記憶
    部に書き込むロードストア部と、 上記プログラム解読部から出力される制御信号を受け、
    上記一時記憶部にストアされた画像データを入力とし
    て、上記複数の信号処理方式に共通する複数の基本演算
    を並列的に実行可能に構成されたデジタルフィルタと合
    成回路と最大最小中間値抽出回路とを含む機能ブロック
    を複数個配置してなる機能ブロック部とを備え、 上記画像処理プログラムを構成する命令は、上記機能ブ
    ロック単位の動作を指定する命令と上記ロードストア部
    の動作を指定する命令とを有することを特徴とする画像
    処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理装置において、 上記一時記憶部はベクトルレジスタであり、上記画像処
    理プログラムを構成する命令はベクトル命令であること
    を特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項記載の画像処理装置において、 上記一時記憶部はベクトルレジスタとスカラレジスタか
    らなり、上記画像処理プログラムを構成する命令にベク
    トル命令を含むことを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項記載の画像処理装置において、 上記複数の信号処理方式は、MUSE信号の処理方式お
    よびNTSC信号の処理方式であることを特徴とする画
    像処理装置
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