JP3048644B2 - ポリアミドの硝酸加水分解 - Google Patents

ポリアミドの硝酸加水分解

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/06Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid amides

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ポリアミドからの成分単量体の回収方法に
関するものである。より詳しくは、ポリアミドは硝酸溶
液中で、成分単量体に加水分解される。硝酸は、その後
水素化を経由してアンモニアに転化され、このようにし
てアミン成分を遊離し、無機塩の生成を回避する。
発明の背景 重合材料のごみ投棄場への廃棄は、ますます高価にな
ってきている。その理由は、ごみ投棄領域が一杯とな
り、利用可能な土地が限られてきているからである。縮
合ポリマー(ポリアミドを含む)は、ごみ投棄場に広く
廃棄される材料の一例である。ナイロン66、およびナイ
ロン6のポリアミドカーペット、および他の成型品は、
ごみ投棄場の主だった投棄物である。しかしながら、ポ
リアミドは、再利用することができる。なぜなら、それ
らは、それらの単量体成分に、通常は加水分解によって
分解することができるからである。米国特許第3,069,46
5号は、ナイロン66の加水分解のための硫酸触媒の方法
について開示しており、そこでは酸は水酸化カルシウム
で中和され、アミンを遊離する。大量の硫酸カルシウム
の廃流(waste stream)が、副生成物である。第2のア
プローチは、米国ヨーロッパ化学ニュース(U.S.Europe
an Chemical News)(1992年6月29日刊)の28頁に記載
されたもので、ナイロンの塩基触媒による加水分解は単
量体酸の塩を生産するが、それはその後電解され、酸を
遊離させ塩の廃棄問題を回避することができる。多くの
廃流をそのプロセス中に発生させることなく、ナイロン
ポリアミドからの成分を再利用するための経済的方法
は、いまだ当該産業の目的にとどまっている。
公開された国際PCT出願WO94/13616号は、亜硝酸基の
存在下、アミド基の酸化的加水分解によるポリアミドの
処理方法を開示している。例えば、ナイロン66の酸化的
加水分解は、アジピン酸の回収およびジアミンのアジピ
ン酸、グルタル酸、およびコハク酸への酸化という結果
を得る。ジアミンは、反応混合物から単離されず、むし
ろ加水分解媒体中で、ジアシッドの混合物に酸化される
か、またはC、CO2、H2OおよびCOへと分解される。
硝酸溶液中でポリアミド材料を加水分解し、その間ジ
アミンの著しい酸化を避ける方法を提供することが本発
明の目的である。前記ポリアミドは、このようにそれら
を構成する酸およびアミン成分にほぼ転化され、単量体
として価値のあるものをほとんど捕獲する。回収された
単量体は、元のポリアミドに匹敵するような特質を有す
るポリアミドを生産するのに用いることができる。塩か
らなる廃流の生成を回避するポリアミドの酸加水分解の
ための方法を提供することが本発明のさらなる目的であ
る。
発明の概要 本発明は、ジアミンおよびジカルボン酸のポリアミド
縮合生成物からのジアミンおよびジカルボン酸の回収の
ための方法であって、 a)10〜35重量%の硝酸(硝酸の量は、モル単位で、化
学量論的にジアミン量より多い)中のポリアミド縮合生
成物を含む反応混合物を形成する工程と、 b)ポリアミド縮合生成物を約70〜110℃の範囲の温度
で加水分解し、こうしてジアミンおよびジカルボン酸を
含む反応生成物を形成する工程と、 c)反応生成物からジカルボン酸を分離する工程と、 d)工程c)後に残留する反応生成物の一部分中の硝酸
を触媒を用いて水素化し、アンモニアを形成する工程
と、 e)工程d)の生成物からジアミンを回収する工程と を具えている。
図の説明 図は、本発明のプロセスの実施例のフロー図である。
発明の詳細な説明 本発明の方法は、ポリアミド含有材料が硝酸溶液中、
ジアミンの著しい酸化を避ける条件下において加水分解
される加水分解工程を具え、引き続く水素化工程におい
て硝酸は、水素化触媒の存在下、水素と反応することに
よりアンモニアへと転化され、それによって、従来技術
の方法におけるアミン生成物を放出する塩形成の工程を
避けることができる。ポリアミドのジアミン成分の酸化
は、ジアミン成分がまだアミド形として存在するときに
主に起こるようである。すなわち、ジアシッド成分およ
びジアミン成分がポリアミドの加水分解によって形成さ
れる前である。
本発明の方法は、ジアシッドおよびジアミンの縮合に
よって得られるポリアミド、またはラクタムまたはアミ
ノアシッドとジアミンおよびジカルボン酸との縮合生成
物であるポリアミンコポリマー、またはそれらの混合物
に適用することができる。本発明の方法を用いて単量体
にリサイクルさせることができるポリアミドは、単一の
ジアミンおよび単一のジアシッドの縮合から得られるホ
モポリアミド、および2つ以上のジアミンと1つ以上の
ジアシッドとの混合物または2つ以上のジアシッドと1
つ以上のジアミンとの混合物とを縮合させて得られるコ
ポリアミドを含む。ポリアミドの例は、脂肪族、脂環
式、および芳香族ジアミンからなる群から選ばれる炭素
数4〜16個のジアミン、および、脂肪族、脂環式、およ
び芳香族ジカルボン酸からなる群から選ばれる炭素数4
〜16個のジアシッドから得られるものを含む。適切なジ
アシッドは、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
テレフタル酸およびイソフタル酸を含む。適切なジアミ
ンは、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン(HMD)、フェニレンジア
ミンおよびピペラジンを含む。
本発明の方法は、ナイロン66、またはナイロン66とナ
イロン6との混合物のリサイクルに特に有用であって、
それらはカーペットのような織物製品または自動車の構
成品のような成形製品において一般的に用いられてい
る。そのような製品は、繊維またはチップのフィードを
本発明の加水分解工程に供給するよう加工することがで
きる。これらの製品に含まれる仕上剤、顔料、充填材、
ガラス繊維等のような添加剤を取り除くことは一般的に
不必要である。しかしながら、そのような添加物が著し
いレベルで存在し、硝酸と反応するのであれば、充填材
の大部分を取り除くことが望ましい。例えば、敷物材料
のリサイクルにおいて、裏打ち(バインダーおよび充填
材を含む)の大部分を取り除くことが一般的に必要であ
る。炭酸カルシウム充填材は、硝酸と反応して、それを
中和し二酸化炭素を生産し、そしてバインダーとして用
いられるスチレン−ブタジエンゴムは、硝酸と反応し
て、時期尚早に酸化を開始させる傾向がある。
ナイロン66の加水分解は、限られた硝酸濃度範囲にお
いて最良の結果が得られる。約18重量%未満の硝酸で
は、ナイロンは、混合物の大気圧沸騰温度(103〜104
℃)において固体相に存在し、加水分解が進むにつれ、
ゆっくりと溶解する。もし濃度が25重量%以上に増加す
ると、ナイロンは70〜100℃の範囲でたやすく溶解す
る。これにより、加水分解反応器にかさばるナイロン繊
維フィードを充填するのがおおいに容易になる。高い溶
解性および高い加水分解率は、高い酸濃度によっても達
成される。一方、硝酸の濃度が高いと、アミドの酸化開
始を遅くさせる結果となり、分子のアミン部分を破壊す
る結果となる。満足のいく加水分解は、10〜35重量%の
硝酸中、好ましくは15〜35重量%、およびより好ましく
は18〜30重量%において実施することができる。加水分
解は、システムの大気圧沸点までの温度において実施す
ることができ、その沸点は水、酸、および溶解した有機
物によって決定される。好ましくは、加水分解は70〜11
0℃、より好ましくは103〜106℃において実施される。
硝酸濃度は、溶液中の水および硝酸の重量に基づいて計
算される。
酸化は、種々の手段によってさらに制御することがで
きる。例えば、加水分解反応器中で沸点を維持すること
は、NOxの痕跡を限界酸能(marginal acid concentrati
on)において効果的に取り除き、酸化開始剤としての硝
酸が著しい濃度になるのを避ける。低い硝酸濃度(<15
重量%)において加水分解率を増加させる試みは、圧力
および温度を増加させることによって酸化の結果が得ら
れた。酸化も2段階式反応器を用いることによって避け
ることができ、そこでは第1段階は、高い硝酸濃度(例
えば、25〜35重量%)においてナイロンを融解および溶
解するのに用いられ、続く第2段階では硝酸は加水分解
の前に酸化を起こさない濃度(例えば、10〜20重量%)
まで希釈される。硝酸スカベンジャー(尿素など)の使
用も酸化の開始を抑制する。硝酸のナイロン複合体形成
という特性を利用するために、より高い硝酸濃度を用い
ることが望ましい点を考慮して、過剰な硝酸(ポリアミ
ドのアミン官能価を中和するのに必要な量を越えるも
の)が制限される場合には、酸化は避けることができる
ことが知られている。25〜35重量%以上の硝酸濃度は、
ナイロン充填が化学量論的な量に近いならば、用いるこ
とができる。これは、加水分解生成物を高濃度で提供す
ること、および、従って引き続く加工工程において、よ
り高い回収をもたらすという利点をさらに有する。25か
ら35重量%の範囲内での硝酸濃度を用いる場合、好まし
くは、過剰な硝酸は約4〜6重量%未満である。濃度の
低い硝酸を用いる場合、許容できる過剰量は、より多く
なる。過剰な硝酸のモル数は、アミン基の理論上のモル
数を、初めに充填された硝酸のモル数から引くことによ
って計算される。過剰な硝酸は、過剰な硝酸のモル数を
過剰な硝酸のグラム数に変換し、そして、充填された水
溶液中の総酸量に基づいて重量パーセントを計算するこ
とにより得られる(実質例7〜11を参照)。
ポリアミドから単量体への転化が約75%に達すると、
短鎖オリゴマーおよび環状単量体または二量体の著しい
留分が残り、それの一部は比較的ゆっくりと加水分解す
る。本発明の全加水分解モード(all−hydrolysis mod
e)に対する他の1つの例としては、ナイロン66/ナイロ
ン6の場合、材料の主要部分が単量体のアジピン酸、ヘ
キサメチレンジアミン、および/またはアミノカプロン
酸に転化されるまで加水分解し、それから、部分的に加
水分解された中間体の反応を完了させる酸化を開始する
というものがある。酸化は、(亜硝酸ナトリウムのよう
な)亜硝酸グループを含有する材料(nitrous group−c
ontaining material)を反応混合物に加えることによっ
て開始することができる。好ましくは、そのような酸化
工程の間、温度は100℃以下に保ち、回収された中間体
の収量が最大になるようにする。酸化は、主にアミド基
で起こるので、アミン基は酸媒体中では比較的安定して
おり、短かめの直鎖または環状オリゴマーは酸化され、
アジピン酸を遊離し、かつ、単量体の単一経路総回収量
(overall single pass recovery)を増加させる。オリ
ゴマーのアミド基のアミン部分は、この反応中にほとん
ど失われる。
本発明の方法は、温度、圧力、および硝酸濃度を制限
することにより、安全な方法で実施することができる
が、急速で、発熱性の、気体を発生する反応のポテンシ
ャルが存在することを認識すべきでありる。そのような
ポテンシャルについての厳密性試験によると、硝酸濃度
が20重量%を越える補充の酸(make up acid)とともに
調製された100%酸素バランスの混合物(CO2、N2、およ
びH2O生成物のみと仮定)が最も大きい危険を呈するこ
とを示す。上記のように「過剰」な硝酸を制限する混合
物は、およそ15〜25%の酸素バランスにおいてのみであ
る。
硝酸加水分解法の利点は、主要量をナイロン66として
含むナイロン混合物において実感される。ε−カプロラ
クタムの回収のための先行技術の方法は、ナイロン6に
は良く作用するが、存在しうるナイロン66成分をしばし
ば破壊する。図1は、本発明の実施例の図解表示であっ
て、ナイロン66およびナイロン6の混合フィードのリサ
イクルに適用されたものである。再利用されるナイロン
は、刈込んだ(sheared)または分離された(separate
d)カーペット繊維または刻まれた(chopped)成形部品
のいずれかであり、プレウォッシュの段階において必要
に応じて洗浄され、汚れ、染料などを取り除き、それか
ら加水分解器に供給され、そこでは18〜35重量%の硝酸
を含む溶液と混合され、還流加熱される。ナイロン66の
加水分解生成物は、ヘキサメチレンジアミンおよびアジ
ピン酸である。ナイロン6の加水分解生成物は、ε−ア
ミノカプロン酸である。
得られる加水分解溶液は、その後、熱いうちに濾過さ
れ、カーペット裏打ち成分、金属塩、繊維ガラスなどを
含むスラッジを取り除き、そして冷却してアジピン酸を
結晶化させることができる。アジピン酸は、例えば濾過
によって収集され、冷たい水でリンスされる。加水分解
混合物の冷却および濾過により得られるアジピン酸ケー
キは、通常99.5〜99.8重量%のアジピン酸を含む。それ
は、水から再結晶させることにより精製することができ
る。もとの繊維がうけた前処理同様、汚れ、染料、添加
物、のカーペット裏打ちの程度によって、複数回の結晶
化(multiple crystallization)および/または活性炭
処理が、繊維等級(fiber−grade)のアジピン酸を生産
するのに必要となる。最も多い不純物は、ヘキサメチレ
ンジアミンであることがわかった。このアジピン酸から
テストスケールで、生産されたナイロン66は、商業的な
繊維等級の酸で同様に生産された材料と区別できなかっ
た。
アジピン酸の結晶化および濾過の後の濾液は、ヘキサ
メチレジアミン、残りのアジピン酸、アミノカプロン
酸、および他の加水分解生成物を含んでいるが、水素圧
下、水素化触媒の上を通すことにより水素化されて、硝
酸を破壊する。硝酸のアンモニアへの水素化は、不均一
触媒、好ましくは水溶液中のスラリー(slurry)として
実施することができる。触媒は、撹拌によって水溶液中
に懸濁することができる。触媒は、一般的に、水溶液の
重量の2〜20%であるが、この範囲外のスラリーも用い
ることができる。水素化は、温度範囲50〜150℃および5
0〜1000psigの範囲の水素圧において一般的に、実施さ
れる。数種の水素化触媒が使用することができ、それら
はプラチナ、パラジウム、およびニッケルを含む。コス
ト効率のために、プラチナおよびパラジウムは、炭素、
アルミナまたはシリカ上に、通常析出され、ニッケル
は、合金(例えばラネーニッケル)として用いることが
できる。種々の支持体(substrate)上の数種の商業的
プラチナおよびパラジウム触媒は、この水素化に有効で
あって直接用いることができる。水溶液中の硝酸塩の決
定法として報告された(米国特許第4,526,870号)のと
類似の方法において、商業的プラチナおよびパラジウム
触媒への銅の添加は、触媒作用を増進させ、それは触媒
のユニット重量あたりの硝酸の水素化率によって測定さ
れる。銅プロモーターは、可溶性銅塩(硫酸銅、酢酸
銅、硝酸銅など)を水溶液に添加することによって、触
媒表面上に配置され、25〜150℃および50〜1000psigに
おいて短時間、通常30分から2時間水素化する。一般的
に、固体触媒上の銅の貴金属に対する重量比率は、0.1
〜1.5の範囲内である。プロモーターが配置された後、
硝酸水溶液の水素化は上記のように実行される。
水素化の条件は、通常プロセスの第1段階において95
%を越える硝酸が転化する程度のものである。これは、
この転化を達成するために温度、圧力、フィード速度、
および触媒量を最適にし、または調節することを要す
る。必要に応じて、高次の転化のために第2段階を用い
ることができる。懸濁された触媒スラリーへの水溶液の
連続フィードは、生成した溶液を1〜10ミクロンのフィ
ルターを通して同時に除去する作業を伴うことが、特に
有効である。硝酸のアンモニアへの高い転化率(>90
%)は、触媒の損失をほとんど伴わず、この方法におい
て定常状態を達成することができる。
濾過された水素化生成物水溶液を、ついで図1に示さ
れた生成物回収システムに通過させる。水素化中に生成
したアンモニアは、取り除かれ、水は蒸留によって除去
することができる。ついで、ヘキサメチレンジアミンは
蒸留によって回収することができる(必要に応じて減圧
下)。蒸留器の底部には、ポリアミドフィードの組成物
に応じて、残りのアジピン酸およびヘキサメチレンジア
ミン、アミノカプロン酸、およびそれらのオリゴマーを
含みうる。この混合物は、加水分解反応器へ、さらなる
単量体の回収のために戻すことができる。その流れ(st
ream)の一部は、当該技術において既知の方法を用い
て、カプロラクタムを回収するために取り除かれる。
実施例 実施例1〜3 種々の出所による消費者の使用済(post−consumer)
のカーペットからの刈込んだ表面繊維(sheared face f
iber)を含むナイロン66は、還流冷却器、温度計、マグ
ネチックスターラー、およびサンプル口(sample por
t)を備えた丸底フラスコ(通常500cc)に充填された。
硝酸溶液が次いで加えられ、そして混合物は、局部的オ
ーバーヒートを避けるため撹拌しながら、加熱マントル
を通して注意深く加熱された。還流が達成された後、サ
ンプルは、分析のために定期的に除去された。アジピン
酸濃度は、液体クロマトグラフィー分析により決定さ
れ、ヘキサメチレンジアミンおよびε−アミノカプロン
酸の濃度は、アセチル化による誘導体化の後に同様に決
定された。結果は、以下に要約される: 実施例4〜5 実施例1〜3に記述された手順に従った。実施例4
は、消費後のカーペットからのナイロン66およびナイロ
ン6の刈込んだ表面繊維ブレンドを用い、実施例5は、
ナイロン66による自動車のラジエーター構成部品を刻ん
だものを用いた。結果は、以下に要約される: 実施例6 ナイロン66のペレット50g、50gのHNO3、および220gの
H2Oを還流するまで(約110℃)大気圧下、5〜6時間加
熱する。
分析によりアジピン酸およびヘキサメチレンジアミン
が生産されることが示され、2時間後、溶液は3.4重量
%のアジピン酸および2.8重量%のヘキサメチレンジア
ミンを含有した。6時間後、溶液は約9重量%のアジピ
ン酸および6.9重量%のヘキサメチレンジアミンを含有
した。引き続く分析は、別の成分が存在することを示
し、ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸の環状単
量体とのちに同定された。加水分解後、6時間、溶液は
冷却され、固体は濾過された。濾液は、2.8%のアジピ
ン酸および7.3%のヘキサメチレンジアミンおよび18.1
%のHNO3を含有した。湿った粗アジピン酸ケーキは、約
57%(重量)のアジピン酸と3%のHNO3および3.3%の
ヘキサメチレンジアミンを含有した。濾液は、400ml/時
間で水素化ユニットへ連続フィードとして用いられた
(350pig H2、130℃、250ccのH2O中に懸濁された10gの
5% Pt/C)。生成物分析は、71%のHNO3が転化し、約
90%のアジピン酸およびヘキサメチレンジアミンが回収
されたことを示した。
実施例7〜11 この一連の実施例は、数時間の加熱後に始まる酸化を
制御する条件範囲を網羅する。NOxの痕跡が蒸気スペー
ス中に現れ、そしてHMD濃度の増大が止まる時間が、実
施例7〜11で認められた。実験手順は、実施例1〜5と
同様である。さらに、理論上のジアミンを越えるHNO3
過剰量と、充填されたHNO3水溶液に基づいた等量濃度を
記録した。
実施例9および10は、加水分解反応器中に存在する過
剰な硝酸の量を制御することによって、どのように酸化
を制御できるかを示している。実施例11は、亜硝酸スカ
ベンジャーとして尿素の用い方を示す。6時間後、酸化
の形跡はみられなかった(同様の条件下でスカベンジャ
ーを伴わない実施例8では3.7時間後の蒸気スペース中
にNOxが検出された)。
実施例12 本実施例は、加水分解5時間後の意図的な酸化の開始
を例証し、かつ、生産されるヘキサメチレンジアミンの
量に著しい影響を与えることのない、環状単量体の減少
および回収されたアジピン酸の増加を論証する。0.027g
の尿素および10gのナイロン6,6カーペット繊維を含む90
gの23%HNO3混合物は、還流下5時間(104℃)加熱さ
れ、それから少量の5%NaNO2溶液の注入を始め、酸化
を開始した。全体で0.8cc加えられ、沸騰を止めるため
温度は90℃に下げられた。サンプルは、続く90分の間、
分析のために取り除かれた。
酸化の段階は、第1段階で生産されるHMDに著しい影
響を与えることなく、環状単量体をアジピン酸に転化
し、全体の回収量を増加させる結果となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ウィルホイト,ユージン,デニス アメリカ合衆国 77904−1525 テキサ ス州 ヴィクトリア トレイシー レー ン 213 (56)参考文献 特開 平6−32775(JP,A) 特開 平7−196796(JP,A) 特公 昭46−31871(JP,B1) 米国特許4605762(US,A) 国際公開94/13616(WO,A1) 国際公開96/10008(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/06 C07C 55/14 C07C 209/62 C07C 211/12 C07D 201/12 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジアミンおよびジカルボン酸のポリアミド
    縮合生成物からのジアミンおよびジカルボン酸の回収の
    ための方法であって、 a)10〜35重量%の硝酸(硝酸の量は、モル単位で、化
    学量論的にジアミン量より多い)中のポリアミド縮合生
    成物を含む反応混合物を形成する工程と、 b)ポリアミド縮合生成物を約70〜110℃の範囲の温度
    で加水分解してジアミンおよびジカルボン酸を含む反応
    生成物を形成する工程と、 c)反応生成物からジカルボン酸を分離する工程と、 d)工程c)後に残留する反応生成物の一部分中の硝酸
    を触媒を用いて水素化してアンモニアを形成する工程
    と、 e)工程d)の生成物からジアミンを回収する工程と を具えることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】反応混合物は、ナイロン6をも含むことを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ポリアミド縮合製品は、カプロラクタムの
    重合ユニットをも含むことを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】工程c)は、結晶化および濾過を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】工程d)において蒸留によりジアミンを回
    収することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】工程b)の後、亜硝酸グループ含有物質を
    加えて、部分的に加水分解された中間体の酸化を開始す
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】亜硝酸含有物質は、亜硝酸ナトリウムであ
    ることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】亜硝酸スカベンジャーが、反応混合物中に
    存在して、加水分解の間、ポリアミドの酸化を抑制する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】亜硝酸スカベンジャーは、尿素であること
    を特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】硝酸の量は、モルを基準として、ジアミ
    ン量より、4〜6重量%未満だけ過剰であり、および硝
    酸濃度は25〜35重量%であることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】硝酸濃度は、18〜30重量%であることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
JP9503877A 1995-06-22 1996-06-13 ポリアミドの硝酸加水分解 Expired - Fee Related JP3048644B2 (ja)

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