JP3048627U

JP3048627U - 携帯電話機用ケース

Info

Publication number: JP3048627U
Application number: JP1997009723U
Authority: JP
Inventors: 嘉彦酒井
Original assignee: 中津紙工株式会社
Priority date: 1997-11-05
Filing date: 1997-11-05
Publication date: 1998-05-22
Anticipated expiration: 2003-11-05

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な構造で電磁波をシールドでき、かつ、
安価に提供することができる携帯電話機用ケースを提供
する。【解決手段】携帯電話機用ケース１は、紙製の直方体
箱形状のケース本体２，ケース本体２の前面上部に連続
的に設けられた帯状の電磁波遮蔽部６，及びケース本体
２の前面に設けられた開口部３を閉じるための開閉蓋４
から構成されている。そして、当該携帯電話機用ケース
１の内壁には、携帯電話から放射される電磁波を遮蔽す
るためにアルミ箔が全体的に貼着されている。また、上
記開閉蓋４における、該開閉蓋４が閉じられた時に携帯
電話機用ケースの内壁を構成する面及び上記電磁波遮蔽
部６における、挿入された携帯電話機と対向する側の面
（上記前面とは反対側の面）にも同様のアルミ箔が貼着
されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は携帯電話機から放射される電磁波の人体への照射を防止する携帯電話機用ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、携帯電話機の手軽さ及び携帯電話サービス業界の競争の激化による通話料金の値下げ等に伴い、携帯電話機の普及率は増加の一途をたどっている。しかしながら、このような携帯電話機の普及に伴い、その使用が原因となる社会的問題も多く取り上げられるようになってきている。

【０００３】例えば、携帯電話機の送信部あるいはアンテナ部から放射された電磁波が、使用者の頭部を照射することにより、脳腫瘍等を引き起こすといった人体への障害が指摘されている。また、航空機等の制御機器あるいは医療機器に対する電波障害の問題、更に、コンサートホール内での携帯電話機使用による周囲の人への迷惑等が深刻なものとなってきている。

【０００４】そこで、昨今、携帯電話機の保護等を目的として、皮、合成樹脂等の材料で形成された携帯電話機用ケースに電磁波シールド構造を付加したものが市場に出回るようになった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、これらは、従来どおり皮等の材料で形成され、更に電磁波シールド構造とされていることから、高価なものとなり、携帯電話機の普及度に比してこのような携帯電話機ケースを購入する使用者は少なく、上記問題は依然として未解決のままである。

【０００６】そこで、本考案は、簡単な構造で電磁波をシールドでき、かつ、安価に提供することができる携帯電話機ケースを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段及び考案の効果】

かかる目的を達成するためになされた本考案の携帯電話機用ケースは、携帯電話機から放射される電磁波の人体への照射を遮蔽するための携帯電話機用ケースにおいて、前記携帯電話機用ケースは、少なくとも一部が紙製のケース本体を有し、該ケース本体の内壁に導電性薄層シートを貼着して構成されることを特徴とする。

【０００８】上記携帯電話機用ケースとしては、例えば、ケース本体の大部分が紙で作られており、ケース本体の前面の一部を電磁シールド効果を有するプラスチック等の透明シートを用いたものでもよい。このような構成をとれば、上記透明シートを介して、内部に収納された携帯電話機を確認することができる。また、上記透明シート部分を除いたケース本体の内壁には、導電性の薄層シートが貼られているために、携帯電話機から放射される電磁波が人体に向けて照射されることがない。この結果、携帯電話機から放射される電磁波による人体への障害等を効果的に防止することができる。また、当該携帯電話機用ケースの大部分は安価な紙製の材料を使用するため、製造コストも低く抑えることができる。この結果、需要者に当該携帯電話機用ケースを安価に提供することができる。

【０００９】また、本考案の携帯電話機用ケースは、携帯電話機から放射される電磁波の人体への照射を遮蔽するための携帯電話機用ケースにおいて、前記携帯電話機用ケースは、紙製の箱形形状のケース本体を有し、その内壁に導電性薄層シートを貼着して構成されることを特徴とするものでもよい。

【００１０】上記携帯電話機用ケースは、全体が紙でできているため、製造がきわめて簡単容易となる。製造方法としては、例えば、厚めの紙の片面にアルミ箔等の導電性シートを予め張り付けておく。そして、当該携帯電話機用ケースを展開した形状を切り抜き、折り目にそって折り曲げる等して所定の形状に仕上げる等して製作できる。このため、需要者にも容易に作成できる。従って、完成品としてではなく、組立キットとして需要者に提供することも可能である。

【００１１】また、紙製であるため、昨今市場に出回っている皮製あるいは合成樹脂製の携帯電話機用カバーに比して製造コストも大幅に低く抑えることができる。このため、需要者に安価に提供でき、また、使い捨てケースとして使用することも可能である。例えば、コンサートホール等の入り口で当該携帯電話機用ケースを配布し、出口で回収するようにすれば、コンサート中に携帯電話の呼び出し音によって周囲の人の気分を害したりすることもなくなる。あるいは、携帯電話購入のおまけとして購入者に配布してもコスト的に問題とならない。

【００１２】更に上記携帯電話機用ケースにおいて、前記ケース本体には、携帯電話機のアンテナから放射される電磁波の人体への照射を遮蔽するための電磁波遮蔽部が設けられ、該電磁波遮蔽部は、携帯電話機に面する側の面に導電性薄層シートが貼着されたことを特徴とするものでもよい。

【００１３】上記電磁波遮蔽部は、携帯電話機のアンテナ部と使用者の頭部等の間を仕切る形状を有する。上記構成により、携帯電話機のアンテナ部から放射される電磁波は、上記電磁波遮蔽部において反射されるため、電磁波が使用者の頭部等に直接照射されることがない。

【００１４】より具体的には、上記携帯電話機用ケースは、前記ケース本体に一体的に設けられた、帯状の電磁波遮蔽部を有し、該電磁波遮蔽部は、携帯電話機に面する側の面に導電性薄層シートが貼着されたことを特徴とする。上記電磁波遮蔽部の構成としては、例えば、箱状のケース本体の上面に相当する部分をケース本体の前面に連続して上方にむかって延長した態様のものでもよい。このようにすれば、製作時において電磁波遮蔽部として新たに設ける必要がなく、上述した紙の切り抜き段階で電磁波遮蔽部の形状を考慮して切り抜くだけでよいため、製作も容易である。

【００１５】また、上記携帯電話機用ケースにおいては、前記ケース本体は、その前面に開口部を有し、該開口部を閉じるための、該開口部と同形状の蓋が、前記ケース本体に一体的、かつ、開閉可能に設けられていることを特徴とするものでもよい。上記蓋は、携帯電話の使用者が電話をかける時に開けられ、電話番号等を入力できるように構成されている。逆に、電話をかけないとき、特に外部からの電波を受信したくないような場合には、当該蓋は閉じられ、前述の帯状の電磁波遮蔽部は、先端からケース本体の上部に設けられた開口部に挿入される。このとき、上記電磁波遮蔽部は携帯電話機を覆う形となる。

【００１６】また更に、前記開閉部には、音声を通すための小穴が設けられていることを特徴とするものでもよい。上記構成によれば、上記蓋を閉じた状態での通話が可能となる。すなわち、使用者は、電話番号を入力したり、相手側から電話がかかったときに通話ボタンを押したりするときにのみ上記蓋を開くようにすればよい。このようにすれば、上記開口部からの電磁波の人体側への漏洩を効果的に減少することができる。上記構成は、電磁波が人体側へ照射するのを防止しながら、通話をするためのものである。

【００１７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を一層明確にするため、本考案の好適な実施例を図面と共に説明する。図１は、本考案の実施例に係る携帯電話機用ケース，図２は、該携帯電話機用ケースに携帯電話機を収納して使用するときの説明図，図３は、携帯電話機不使用時の当該携帯電話機用ケースの使用方法を説明した図である。

【００１８】図１に示すように、本実施例の携帯電話機用ケース１は、紙製の直方体箱形状のケース本体２，ケース本体２の前面上部に連続的に設けられた帯状の電磁波遮蔽部６，及びケース本体２の前面に設けられた開口部３を閉じるための開閉蓋４から構成されている。

【００１９】上記ケース本体２は、上面に携帯電話機を挿入するための開口部７を有し、前面には挿入された携帯電話機を操作するために設けられたほぼ長方形状の開口部３を有する。また、ケース本体２の前面には、上記開口部３を閉じるために、開口部３と同形状の開閉蓋４が一体的に設けられている。この開閉蓋４は、ケース本体２との境界をヒンジとして、開口部３を開閉可能に形成されている。また、開閉蓋４には、該開閉蓋４が閉じた状態でも通話が可能となるように、携帯電話機からの音声、あるいは使用者の声を通すための複数の小穴１１，１３が設けられている。

【００２０】また、上記電磁波遮蔽部６は、ケース本体２の前面がその幅を維持したまま延長された帯状形状を有し、該電磁波遮蔽部６を湾曲させることにより、その先端から開口部７に挿入可能に形成されている。そして、当該携帯電話機用ケース１の内壁には、携帯電話から放射される電磁波を遮蔽するための導電性薄層シート、すなわち、アルミ箔９が全体的に貼着されている。また、上記開閉蓋４における、該開閉蓋４が閉じられた時に携帯電話機用ケースの内壁を構成する面及び上記電磁波遮蔽部６における、挿入された携帯電話機と対向する側の面（上記前面とは反対側の面）にも同様のアルミ箔９が貼着されている。

【００２１】図２に示すように、携帯電話機１０は、当該携帯電話機用ケース１に上記開口部７から挿入収納される。使用者が携帯電話機１０を操作する際には、開閉蓋４を開き、内部の操作ボタンをプッシュする。そして、操作終了後、開閉蓋４を閉じ、小穴１１，１３をとおして通話を行う。このとき、携帯電話機のアンテナと使用者の頭部等との間には、アルミ箔９が貼着された上記電磁波遮蔽部６が位置するため、上記アンテナから放射される電磁波は、このアルミ箔９に反射され、使用者の頭部等に直接照射されることがない。

【００２２】図３に示すように、携帯電話機の不使用時には、開閉蓋４は閉じられ、上記電磁波遮蔽部６は、湾曲させられて、その先端から開口部７に差し込まれる。このとき、上記電磁波遮蔽部６は、携帯電話機の上面及び背面を覆う形で挿入される。外部からの電波の受信を回避し、呼び出し音が鳴らないようにするような場合には、上記電磁波遮蔽部６を上記開口部７に確実に挿入すればよい。逆に、上記電磁波遮蔽部６を開口部７に確実には挿入せず、上記電磁波遮蔽部６と開口部７との間に空隙をもたせた状態で挿入した場合には、外部からの電波を受信できる。

【００２３】本実施例の携帯電話機用ケース１によれば、携帯電話機１０から放射される電磁波は、電磁波遮蔽部６及び開閉蓋４等によって効果的に遮蔽される。この結果、人体特に使用者の頭部等に直接照射されることを防止することができる。また、携帯電話機用ケースは、全体が紙製であるため、加工が簡単であり、材料コストも低く押さえられる。従って、需要者が容易に入手することができるようになり、結果的に携帯電話機使用による様々な電波障害等の効果的な削減を導くことができる。

【００２４】以上、本考案の実施例について説明したが、本考案の実施の形態は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本考案の技術的範囲に属する限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。例えば、本実施例においては、ケース本体２として、直方体形状のものを使用したが、断面円形の筒型形状であってもよいし、その他の形状であってもよい。また、本実施例の携帯電話機用ケース１は、携帯電話機１０の使用時に開閉蓋４を閉じて使用する形態を説明したが、開口部３からの電磁波の漏洩が少ない場合（アンテナからの電磁波を電磁波遮蔽部６により遮蔽することのみで充分な場合）には、開閉蓋４を開いた状態で使用してもよいことはもちろんである。この場合、開閉蓋４に設けられた小穴１１，１３は不要となる。

【００２５】また、上記電磁波遮蔽部６は、ケース本体２の前面から延出した帯状のものとしたが、ケース本体２の前面及び側面等から延出した帯状その他の形状とした構成としてもよい。更に、本実施例では、ケース本体２の内壁等に電磁シールド用の導電性薄層シートとして、アルミ箔９を使用したが、導電性薄層シートとしては、上記アルミ箔に限られず、アルミ蒸着品でもよい。また、他の金属素材の薄層シートを使用したり、あるいは、導電性塗料を塗布する等してもよい。また、開閉蓋４としてケース本体２と同様の紙製のものを使用したが、内部に収納される携帯電話機１０を確認するために、電磁シールド効果を有する透明のプラスチック材等を用いてもよい。

【００２６】また、更に、本実施例では、電磁波遮蔽部６及び開閉蓋４をケース本体２に対して一体的に設けたが、別体で設けてもよい。例えば、上記電磁遮蔽部６はケース本体２に対してスライド式に設けられており、使用時にケース本体２から延出させて使用する形態としてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る携帯電話機用ケースの
斜視図である。

【図２】本考案の実施例に係る携帯電話機用ケースの
使用例である。

【図３】本考案の実施例に係る携帯電話機用ケースの
使用例である。

【符号の説明】

１・・・携帯電話機用ケース、２・・・ケース本体、
３・・・開口部、４・・・開閉蓋、６・・・電磁波遮
蔽部７・・・開口部、１０・・・携帯電話機、１１
・・・小穴

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】携帯電話機から放射される電磁波の人体
への照射を遮蔽するための携帯電話機用ケースにおい
て、前記携帯電話機用ケースは、少なくとも一部が紙製のケ
ース本体を有し、該ケース本体の内壁に導電性薄層シー
トを貼着して構成されることを特徴とする携帯電話機用
ケース。
【請求項２】携帯電話機から放射される電磁波の人体
への照射を遮蔽するための携帯電話機用ケースにおい
て、前記携帯電話機用ケースは、紙製の箱形形状のケース本
体を有し、その内壁に導電性薄層シートを貼着して構成
されることを特徴とする携帯電話機用ケース。
【請求項３】請求項２に記載の携帯電話機用ケースに
おいて、前記ケース本体には、携帯電話機のアンテナか
ら放射される電磁波の人体への照射を遮蔽するための電
磁波遮蔽部が設けられ、該電磁波遮蔽部は、携帯電話機に面する側の面に導電性
薄層シートが貼着されたことを特徴とする携帯電話機用
ケース。
【請求項４】請求項２に記載の携帯電話機用ケースに
おいて、前記ケース本体に一体的に設けられた、帯状の
電磁波遮蔽部を有し、該電磁波遮蔽部は、携帯電話機に面する側の面に導電性
薄層シートが貼着されたことを特徴とする携帯電話機用
ケース。
【請求項５】請求項２〜４のいずれかに記載の携帯電
話機用ケースにおいて、前記ケース本体は、その前面に
開口部を有し、該開口部を閉じるための、該開口部と同形状の蓋が、前
記ケース本体に一体的、かつ、開閉可能に設けられてい
ることを特徴とする携帯電話機用ケース。
【請求項６】請求項５記載の携帯電話機用ケースにお
いて、蓋には、音声を通すための小穴が設けられている
ことを特徴とする携帯電話機用ケース。