JP3048575U - ダイオキシン発生防止燃焼炉 - Google Patents

ダイオキシン発生防止燃焼炉

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JP3048575U
JP3048575U JP1997010219U JP1021997U JP3048575U JP 3048575 U JP3048575 U JP 3048575U JP 1997010219 U JP1997010219 U JP 1997010219U JP 1021997 U JP1021997 U JP 1021997U JP 3048575 U JP3048575 U JP 3048575U
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進 木多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的小型の燃焼炉において高価な回収設備
を設けることなくダイオキシンの発生を効果的に防止す
ることができる燃焼炉を提供すること。 【解決手段】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の
間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと、
隣接する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形
成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてな
り、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための
空気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるととも
に、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口
から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を
供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなる
ことを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 この考案はダイオキシン発生防止燃焼炉に係り、その目的は比較的小型の燃焼 炉において高価な回収設備を設けることなくダイオキシンの発生を効果的に防止 することができる燃焼炉を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
有機塩素化合物でポリ塩化ジベンゾダイオキシンの略称であるダイオキシンは 塩素の数によって二塩化物、五塩化物、六塩化物等の異性体が70種以上あり、 毒性はDDTやパラチオンの1000倍以上という他に例を見ない猛毒物質であ る。特に2−3−7−8四塩化ジベンゾダイオキシン(TCDD)は史上最強の 毒物と呼ばれ、非常に安定した物質で水に溶けず、しかも半永久的に毒性はなく ならない。 かかるダイオキシンに対して、欧米諸国では1980年代から政府主導のもと 積極的な発生源抑制対策が進められてきたが、我が国では世界で最大量のゴミを 焼却するにも関わらず、昨年まで法的基準値すらなく、汚染対策は皆無の状態で あった。 その結果として、欧米諸国に比べて、大気汚染濃度は数倍から十数倍も高く、 人体汚染濃度も高い傾向にあるなど世界的にもダイオキシンの重度の汚染国にな っている。 このような実情に対して、我が国でもようやく今年1月、ゴミ焼却施設の排ガ ス基準値が設定され、8月には大気汚染防止法の一部が改正され、ダイオキシン を指定物質にするとともに、健康影響への未然防止のために大気環境濃度の基準 値が決められた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した法改正による規制では、処理量200kg/hr以上 の大型焼却炉においてはダイオキシンの吸着設備を設けることが義務付けられて いるが、処理量200kg/hr未満の小型焼却炉においてはダイオキシン発生 防止に有効な規制が設けられていないのが実情である。 厚生省の総点検調査によれば、全国のゴミ焼却施設の排ガス中のダイオキシン 濃度は施設間で最大10万倍も違っているという報告がなされており、一般的に 連続運転の大型焼却炉に比べて不完全燃焼の起こり易い間欠運転の小型焼却炉に おいてダイオキシン発生量が多いという事実に照らすと、小型焼却炉においても ダイオキシンの発生を抑制するための設備が必要であることは疑いようのない事 実である。 しかしながら、一般にダイオキシンの吸着設備は高価であるため、炉自体が比 較的安価である小型焼却炉において吸着設備を設けると、結果として焼却炉の価 格が大きく高騰してしまうという問題があった。 また、ダイオキシンは900℃以上の高温下において熱分解することが知られ ているが、焼却炉におけるダイオキシンの発生の大きな原因である塩素系合成樹 脂、例えば塩化ビニルは燃焼カロリーが約4400kcalと低いため、燃焼時 において900℃以上の燃焼温度を得ることができず、ダイオキシンの発生を防 止することができなかった。 そこで、業界では比較的小型の燃焼炉において大規模な吸着設備を設けること なく、ダイオキシンの発生を効果的に防止することができる燃焼炉の創出が望ま れていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この考案は上記課題を解決するための手段として、請求項1の考案では、有蓋 中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バ ーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形成された燃焼 領域とから構成され、該燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本 の中空パイプと隣接する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された 内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空 気を供給するための空気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、 前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外 壁との間の空間に冷却水を供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてな ることを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉とした。
【0005】 請求項2の考案では、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉で あって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再燃 領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の間隙を空 けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接する中空パイプの間に設けられ た接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、該 中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給孔が燃焼室中央に向け て設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口 から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給して前記内部炉壁を 冷却するように構成され、さらには燃焼領域内に石油等の燃焼助材を供給するた めの滴下バーナーが設けられてなることを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼 炉とした。
【0006】 更に請求項3の考案では、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼 炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該 再燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部には 逆円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位置するように設けられてなり 、該燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接 する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃 焼炉外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための 空気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には 給水口が設けられ、この給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷 却水を供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなることを特徴とする ダイオキシン発生防止燃焼炉とした。
【0007】 また請求項4の考案では、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼 炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該 再燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部には 逆円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位置するように設けられてなり 、該燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接 する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃 焼炉外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための 空気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には 給水口が設けられ、この給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷 却水を供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなり、さらには燃焼領 域内に石油等の燃焼助材を供給するための滴下バーナーが設けられてなることを 特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉とした。
【0008】 請求項5の考案では、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉で あって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再燃 領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部には逆円 錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位置するように設けられてなり、該 燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接する 中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼炉 外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気 供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には前記 内部炉壁を冷却するための冷却水を供給するための給水口と、燃焼領域内に石油 等の燃焼助材を供給するための滴下バーナーが設けられてなり、前記接続部材は 断面略三角形に組み合わされた金属板と、該金属板の燃焼領域側の面に設けられ た耐火キャスターとから構成されてなることを特徴とするダイオキシン発生防止 燃焼炉とした。
【0009】 また請求項6の考案では、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼 炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該 再燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の間隙 を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと、隣接する中空パイプの間に設 けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてな り、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給孔が燃焼室中央 に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この 給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給して前記内部 炉壁を冷却するように構成されてなり、さらには前記燃焼室内に活性炭及び/又 は石灰を供給することを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉とした。
【0010】
【考案の実施の形態】
以下、本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の好適な実施形態について図 面に基づき説明する。 図1は本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の部分切欠正面図であり、図 2は本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の部分切欠側面図であり、図3は 本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の上面図であり、図4は図1のA−A 線断面図であり、図5は図1のB−B線断面図であり、図6は図5の円内拡大図 であり、図7は図1のC−C線断面図であり、図8は図7のE部矢視図であり、 図9は図1のD−D線断面図である。
【0011】 本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉は、有蓋中空筒状とされており、内 部には燃焼室(1)が形成されている。 燃焼室(1)は、再燃バーナー(2)が取り付けられた上方部の再燃領域(3 )と、再燃領域(3)の下方に形成された燃焼領域(4)とからなる。 また、図2に示す如く、燃焼領域(4)の上方部には被燃焼物の投入口(5) が、下方部には燃焼後の灰を取り出すための灰取出口(6)がそれぞれ設けられ ている。 尚、図中(13)は覗き窓であり、(14)は滴下バーナー用の測温体であり 、(15)は再燃バーナー用の測温体である。
【0012】 燃焼領域(4)は、図5乃至図7に示すように、所要の間隙を空けて環状に立 設された多数本の中空パイプ(7)と、隣接する中空パイプ(7)、(7)の間 に介装された接続部材(8)とから形成された内部炉壁(9)によって燃焼炉外 壁(10)と隔てられている。 接続部材(8)は、図6に示すように、断面略三角形に組み合わされた金属板 (81)と、該金属板(81)で囲まれた空間及び金属板の燃焼領域側の面に取 り付けられた耐火キャスター(82)とから構成されている。 中空パイプ(7)は、図7及び図8に示すように、中空筒からなる環状の2本 のヘッダー(11)により連結支持されて、図1及び図2に如く燃焼炉内部に取 りつけられている。
【0013】 中空パイプ(7)には、図6に示すように、燃焼領域(4)に空気を供給する ための空気供給孔(71)が燃焼室(1)中央に向けて設けられている。 また、中空パイプ(7)は、図1及び図2に示すように燃焼領域(4)の上端 から下端にかけて立設されており、空気供給孔(71)は燃焼領域(4)内にお いて一定間隔で複数個設けられている。 尚、本考案において中空パイプ(7)に設けられる空気供給孔(71)の数及 び配設間隔は限定されず、燃焼炉の大きさ等によって適宜設定することが可能で あり、例えば、全高約4.4m、燃焼室高さ約2.8m、中空パイプ長さ2m程 度の燃焼炉では、空気供給孔(71)は90mm程度の間隔に設ければよい。 中空パイプ(7)内への空気の供給は、図1の下方位置に示す給気口(18) から行われ、空気は中空パイプ(7)の下端から導入されて空気供給孔(71) から所要量の空気を燃焼領域(4)に供給しつつ、上端へと流通していく。 従って、燃焼領域(4)内には、常に満遍なく一定量の新鮮な空気が供給され ることとなり、しかも燃焼領域(4)内において燃焼ガスが旋回するため、燃焼 領域内の攪拌が良く完全燃焼させることができ、ダイオキシンの発生を効果的に 抑制することができる。
【0014】 また、燃焼炉外壁(10)には、図2に示すように、給水口(17)が設けら れており、この給水口(17)から冷却水を供給することによって前記内部炉壁 (9)と燃焼炉外壁(10)との間の空間を冷却水で満たし、内部炉壁(9)を 冷却するように構成されている。
【0015】 また、本考案に係る燃焼炉においては、図1に示す如く、燃焼炉外壁(10) から燃焼領域(4)の内部下方に向けて滴下バーナー(12)を取り付ける構成 も好適に採用できる。 この滴下バーナー(12)は、燃焼領域(4)内に石油等の燃焼助材を滴下供 給するために設けられ、滴下バーナー(12)から燃焼助材を供給することによ って被燃焼物の燃焼カロリーを上げることができる。 被燃焼物の燃焼カロリーが上がると、ダイオキシンの発生原因である塩素系合 成樹脂の燃焼カロリー不足が補われて燃焼温度が900℃以上に上昇し、発生し たダイオキシンが熱分解される。
【0016】 また本考案に係る燃焼炉においては、燃焼室(1)の任意の場所、燃焼前、燃 焼中、燃焼後のいずれかに活性炭及び/又は石灰を供給する構成とすれば、活性 炭はダイオキシンの吸着分解に機能し、石灰はダイオキシンの生成阻害に効果を 有する。
【0017】 図10は本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の変更例を示す部分切欠正 面図であり、図11は部分切欠側面図である。 この例に係る燃焼炉が前述例と異なる点は、再燃領域(3)の天井部に鋼板等 からなる逆円錐状突起(16)が、再燃バーナー(2)の吹き出し口前方に位置 するように取り付けられている点である。 図10及び図11に示すように再燃領域(3)の天井部に逆円錐状突起(16 )を設けた場合、再燃バーナー(2)の火炎が逆円錐状突起(16)の周りを旋 回するため、再燃領域(3)の温度を安定させることができ、ダイオキシンの発 生を効果的に防止することができる。 尚、この逆円錐状突起(16)の内部には水を入れておき、再燃バーナー(2 )の火炎による熱損を防ぐようにすることが好ましい。
【0018】 以上説明したように、請求項1に係る考案は、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼 室が形成された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上 方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該燃 焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接する中 空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼炉外 壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供 給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給水口 が設けられ、この給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を 供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなることを特徴とするダイオ キシン発生防止燃焼炉であるから、以下に述べる効果を奏する。 すなわち、環状に立設された多数本の中空パイプから燃焼領域へと空気が供給 されるので、燃焼領域内に常に満遍なく一定量の新鮮な空気が供給されることと なり、しかも燃焼領域内においては燃焼ガスが旋回するため、燃焼領域内の攪拌 が良く完全燃焼させることができ、ダイオキシンの発生を効果的に抑制すること ができる。 また、給水口から内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給すること により、内部炉壁を効率良く冷却することができ、内部炉壁の熱損を防ぐことが できる。
【0019】 請求項2に係る考案は、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉 であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再 燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の間隙を 空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接する中空パイプの間に設けら れた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、 該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給孔が燃焼室中央に向 けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水 口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給して前記内部炉壁 を冷却するように構成され、さらには燃焼領域内に石油等の燃焼助材を供給する ための滴下バーナーが設けられてなることを特徴とするダイオキシン発生防止燃 焼炉であるから、上記効果に加えて更に以下に述べる効果を奏する。 すなわち、滴下バーナーから燃焼助材を供給することによって被燃焼物の燃焼 カロリーを上げることができるため、ダイオキシンの発生原因である塩素系合成 樹脂の燃焼カロリー不足が補われて燃焼温度が上昇し、ダイオキシンの発生を防 止することができる。
【0020】 請求項3に係る考案は、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉 であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再 燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部には逆 円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位置するように設けられてなり、 該燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接す る中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼 炉外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空 気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給 水口が設けられ、この給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却 水を供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなることを特徴とするダ イオキシン発生防止燃焼炉であるから、上記効果に加えて更に以下に述べる効果 を奏する。 すなわち、逆円錐状突起によって再燃バーナーの火炎を旋回させることができ るため、再燃領域の温度を効率良く安定させることができ、ダイオキシンの発生 を効果的に防止することができる。
【0021】 請求項4に係る考案は、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉 であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再 燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部には逆 円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位置するように設けられてなり、 該燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接す る中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼 炉外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空 気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給 水口が設けられ、この給水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却 水を供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなり、さらには燃焼領域 内に石油等の燃焼助材を供給するための滴下バーナーが設けられてなることを特 徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉であるから、以下に述べる効果を奏する。 すなわち、環状に立設された多数本の中空パイプから燃焼領域へと空気が供給 されるので燃焼領域内の温度を上昇させることができるとともに、再燃バーナー の火炎が逆円錐状突起の周りを旋回するため再燃領域の温度を効率良く安定させ ることができ、ダイオキシンの発生を効果的に抑制することができる。 しかも給水口から内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給すること により、内部炉壁を効率良く冷却することができ、内部炉壁の熱損を防ぐことが できる。 また、滴下バーナーから燃焼助材を供給することによって被燃焼物の燃焼カロ リー不足が補われて燃焼温度が上昇し、ダイオキシンの発生を防止することがで きる。
【0022】 請求項5に係る考案は、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉 であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再 燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部には逆 円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位置するように設けられてなり、 該燃焼領域は所要の間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接す る中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼 炉外壁と隔てられてなり、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空 気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には前 記内部炉壁を冷却するための冷却水を供給するための給水口と、燃焼領域内に石 油等の燃焼助材を供給するための滴下バーナーが設けられてなり、前記接続部材 は断面略三角形に組み合わされた金属板と、該金属板の燃焼領域側の面に設けら れた耐火キャスターとから構成されてなることを特徴とするダイオキシン発生防 止燃焼炉であるから、上記効果に加えて更に以下に述べる効果を奏する。 すなわち、接続部材が断面略三角形に組み合わされた金属板と、該金属板の燃 焼領域側の面に設けられた耐火キャスターとから構成されているため、中空パイ プの間から突出せず燃焼の邪魔になることがなく、しかも接続部材の熱損を防ぐ ことができる。
【0023】 請求項6に係る考案は、有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成された燃焼炉 であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取り付けられた上方の再燃領域と、該再 燃領域の下方に形成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の間隙を 空けて環状に立設された多数本の中空パイプと、隣接する中空パイプの間に設け られた接続部材とから形成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり 、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給孔が燃焼室中央に 向けて設けられてなるとともに、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給 水口から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給して前記内部炉 壁を冷却するように構成されてなり、さらには前記燃焼室内に活性炭及び/又は 石灰を供給することを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉であるから、活性 炭はダイオキシンの吸着分解に機能し、石灰はダイオキシンの生成阻害に効果を 有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の部
分切欠正面図である。
【図2】本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の部
分切欠側面図である。
【図3】本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の上
面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】図5の円内拡大図である。
【図7】図1のC−C線断面図である。
【図8】図7のE部矢視図である
【図9】図1のD−D線断面図である。
【図10】本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の
変更例を示す部分切欠正面図である。
【図11】本考案に係るダイオキシン発生防止燃焼炉の
変更例を示す部分切欠側面図である。
【符号の説明】
1 燃焼室 2 再燃バーナー 3 再燃領域 4 燃焼領域 7 中空パイプ 71 空気供給孔 8 接続部材 81 金属板 82 耐火キャスター 9 内部炉壁 10 燃焼炉外壁 16 逆円錐状突起 17 給水口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 53/70 F23G 5/14 ZABF F23G 5/14 ZAB 5/44 ZABG 5/44 ZAB F23M 9/00 A F23M 9/00 B01D 53/34 134E

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
    された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
    り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
    成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の
    間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと、
    隣接する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形
    成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてな
    り、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための
    空気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるととも
    に、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口
    から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を
    供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてなる
    ことを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉。
  2. 【請求項2】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
    された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
    り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
    成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の
    間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣
    接する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成
    された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、
    該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気
    供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、
    前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口から
    前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給
    して前記内部炉壁を冷却するように構成され、さらには
    燃焼領域内に石油等の燃焼助材を供給するための滴下バ
    ーナーが設けられてなることを特徴とするダイオキシン
    発生防止燃焼炉。
  3. 【請求項3】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
    された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
    り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
    成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部
    には逆円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位
    置するように設けられてなり、該燃焼領域は所要の間隙
    を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接す
    る中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成され
    た内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、該中
    空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給
    孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記
    燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口から前記
    内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給して
    前記内部炉壁を冷却するように構成されてなることを特
    徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉。
  4. 【請求項4】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
    された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
    り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
    成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部
    には逆円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位
    置するように設けられてなり、該燃焼領域は所要の間隙
    を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接す
    る中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成され
    た内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、該中
    空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給
    孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記
    燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口から前記
    内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を供給して
    前記内部炉壁を冷却するように構成されてなり、さらに
    は燃焼領域内に石油等の燃焼助材を供給するための滴下
    バーナーが設けられてなることを特徴とするダイオキシ
    ン発生防止燃焼炉。
  5. 【請求項5】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
    された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
    り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
    成された燃焼領域とから構成され、該再燃領域の天井部
    には逆円錐状突起が再燃バーナーの吹き出し口前方に位
    置するように設けられてなり、該燃焼領域は所要の間隙
    を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと隣接す
    る中空パイプの間に設けられた接続部材とから形成され
    た内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてなり、該中
    空パイプには燃焼領域に空気を供給するための空気供給
    孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるとともに、前記
    燃焼炉外壁には前記内部炉壁を冷却するための冷却水を
    供給するための給水口と、燃焼領域内に石油等の燃焼助
    材を供給するための滴下バーナーが設けられてなり、前
    記接続部材は断面略三角形に組み合わされた金属板と、
    該金属板の燃焼領域側の面に設けられた耐火キャスター
    とから構成されてなることを特徴とするダイオキシン発
    生防止燃焼炉。
  6. 【請求項6】 有蓋中空筒状とされ内部に燃焼室が形成
    された燃焼炉であって、前記燃焼室は再燃バーナーが取
    り付けられた上方の再燃領域と、該再燃領域の下方に形
    成された燃焼領域とから構成され、該燃焼領域は所要の
    間隙を空けて環状に立設された多数本の中空パイプと、
    隣接する中空パイプの間に設けられた接続部材とから形
    成された内部炉壁によって燃焼炉外壁と隔てられてな
    り、該中空パイプには燃焼領域に空気を供給するための
    空気供給孔が燃焼室中央に向けて設けられてなるととも
    に、前記燃焼炉外壁には給水口が設けられ、この給水口
    から前記内部炉壁と燃焼炉外壁との間の空間に冷却水を
    供給して前記内部炉壁を冷却するように構成されてな
    り、さらには前記燃焼室内に活性炭及び/又は石灰を供
    給することを特徴とするダイオキシン発生防止燃焼炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3394487B2 (ja) 1999-12-28 2003-04-07 松本建設株式会社 廃棄物焼却装置
WO2018181504A1 (ja) * 2017-03-28 2018-10-04 三菱日立パワーシステムズ株式会社 船舶用脱硫装置、船殻一体型脱硫装置、船舶および船殻一体型脱硫装置の船舶への組み付け方法

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