JP3047816U - 電動自転車の省力構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ペダルの踏み幅が小さいと共に、電動駆動装
置の補充駆動力に合わせて普通のタイプの電動自転車並
みの走行を達成することを特徴とした電動自転車の省力
構造を提供する。 【解決手段】 電源手段と、電力でチェーン系を駆動す
る駆動手段と、チェーンを介して後部スプロケットを駆
動するペダルが設けられる左右両クランク１０とを有す
る電動自転車において、前部スプロケットの近傍に設け
られた支持部材４０と、支持部材に設けられた二つのス
プロケット４１と、二つのスプロケットに掛けられ、一
方の先端が左右両クランクの一方に連結されると共に、
他方の先端が前記左右両クランクの他方に連結されるチ
ェーン４２と、クランクと前部スプロケットを連動する
回転軸との間に介在される一方向ベアリングと、クラン
クに設けられるトルクセンサと、トルクセンサの出力に
よって駆動装置の出力を制御する制御手段とを備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ペダルの踏み幅が小さいと共に、電動駆動装置の補充駆動力に合わ せて普通のタイプの電動自転車並みの走行を達成することを特徴とした電動自転 車の省力構造を提供する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の電動自転車は、図５に示すように、前部フレーム７０にバッテリー８０ を設け、点線が示す駆動装置に電力を提供する。しかしながら、図中のような従 来のバッテリー８０の設置状況では、車体下部構造の高さが高くなり、女性乗用 者が乗るには足を高く上げなければならないので不便である。

【０００３】 また、従来の自転車のペダル６０は３６０度の回転を必要とするために長さに 制限がある。更に、ペダルを漕ぐ時３６０度回転させることはかなりの力を使う ので、足が疲れやすい。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の課題を解決するためになされたものであり、車体下部構造を 低くすると共に、ペダルの踏み幅を小さくして省力で乗ることができる電動自転 車の省力構造を提供することをその目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案は、電源手段と、この電源手段の電力で チェーン系を駆動して自転車を電動的に走行させる駆動手段と、 チェーンを介して自転車の後輪に設けられる後部スプロケットを駆動する前部 スプロケットに取り付けられた回転軸の両端に取り付けられ、それぞれにペダル が設けられる左右両クランクとを有する電動自転車において、 前記前部スプロケットの近傍に、自転車の長手方向の左右両側に同様な長さを 有するように設けられた支持部材と、 前記支持部材に両端に平行に設けられた二つのスプロケットと、 前記平行した二つのスプロケットに掛けられ、一方の先端が前記左右両クラン クの一方に連結されると共に、他方の先端が前記左右両クランクの他方に連結さ れるチェーンと、 前記クランクと前記前部スプロケットを連動する回転軸との間に介在される一 方向ベアリングと、 前記クランクに設けられるトルクセンサと、 前記トルクセンサの出力によって前記駆動装置の出力を制御する制御手段とを 備える電動自転車の省力構造を提供する。

【０００６】 前記支持部材と平行した両スプロケットとペダルが設けられる両クランクとの 組み合わせの連動によって一方のペダルが踏まれると、他方のペダルが自然に上 がると共に、前記トルクセンサが検出するトルクの大きさに従って前記駆動手段 の出力を適当に制御することによって、クランクの回転幅を小さくさせると共に 補充の電動駆動力を提供するため、ペダルの踏み込む力を省力することができる 。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、添付図面に基づいて本考案の好適な実施の形態を詳しく説明する。図１ は本考案の実施の形態の省力構造を搭載する電動自転車の側面図である。図２は 本考案の実施の形態の省力構造を示す斜視図である。図３は本考案の実施の形態 の前部スプロケットとクランクとの接続部分の構造の一部断面を示す平面図であ る。図４は図３のクランクの断面を示す側面図である。

【０００８】 図に示すように、本実施の形態の省力構造が電動自転車のシートの下方の支持 管５０の下部に設けられると共に、バッテリー８０が自転車のダウン管に配置さ れることによって、自転車の下部構造を低くさせ、乗用に便利である。また、ク ランク１０は後記のように回転幅を小さくさせるため、長さを従来物より長くさ せても地面に接することはない。また、クランクの回転幅が小さいため、ペダル を踏み込む力を省力できる。

【０００９】 次に、図２乃至図４に基づいて本考案の省力構造の実施の形態を説明する。図 に示すように、前記シート下方の支持管５０の下端近傍に、該支持管５０に対し 左右両方の長さが同一な支持部材４０が設けられ、この支持部材４０の両端に平 行に配置された二つのスプロケット４１，４１が設けられ、これらのスプロケッ ト４１，４１にチェーン４２が掛けられ、該チェーン４２の両端がそれぞれ左右 両クランク１０，１０に結合される。こうすると、一方のペダルが踏まれると、 他方のペダルがチェーン４２の連動によって自然に上がる。また、チェーン４２ の長さの制限で、左右両クランクの回転幅が制限される。故に、クランク１０の 長さを従来より伸ばしても地面にぶつかることはない。また、前記クランク１０ は回転軸２０を介して前部スプロケット９０を駆動し、その駆動によってチェー ンを介して後部スプロケットを連動し、後部スプロケットと連結する後輪を走行 させる。

【００１０】 また、前記回転軸２０の外周縁に一方向ベアリング２１が取り付けられ、こう すると、クランク１０は前向きに回転すると前記一方向ベアリング２１を介して 回転軸２０が回転し、自転車を走行させる。また、クランク１０が後向きに回転 すると、前記一方向ベアリング２１が空転し、走行の作用を生じない。

【００１１】 また、前記クランク１０に空隙１１が設けられ、この空隙１１の所定の部位に 狭い挟持部１２が形成される。さらに一つのトルク作用部材は、その先端の円筒 部３０が前記一方向ベアリング２１の外周縁に設けられると共に、前記円筒部３ ０から延び出る可とう性ロッド３１が前記クランク１０の空隙１１の挟持部１２ に挟持され、該可とう性ロッド３１は前記空隙１１内で変形できる。また、クラ ンクの前記空隙１１にトルクセンサ３４が設けられ、該トルクセンサは地面と車 輪との摩擦によって生じる、前記可とう性ロッド３１とクランク１０との相対的 抵抗をトルクとして検出する。そして、その検出値を制御手段に入力して駆動手 段より適当な走行駆動力を車輪に出力する。

【００１２】

【考案の効果】

前記支持部材４０と平行した両スプロケット４１，４１とペダルが設けられる 両クランク１０，１０との組み合わせの連動によって一方のペダルが踏まれると 、他方のペダルが自然に上がると共に、前記トルクセンサ３４が検出するトルク の大きさに従って前記駆動手段の出力を適当に制御することによって、クランク １０の回転幅を小さくさせると共に補充の電動駆動力を提供するため、ペダルの 踏み込む力を省力することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態の省力構造を搭載する電動
自転車の側面図である。

【図２】本考案の実施の形態の省力構造を示す斜視図で
ある。

【図３】本考案の実施の形態の前部スプロケットとクラ
ンクとの接続部分の構造の一部断面を示す平面図であ
る。

【図４】図３のクランクの断面を示す側面図である。

【図５】従来の電動自転車の構造を示す図である。

【符号の説明】

１０ クランク １１ 空隙 １２ 挟持部 ２０ 回転軸 ２１ 一方向ベアリング ３０ トルク作用部材の円筒部 ３１ トルク作用部材の可とう性ロッド ３４ トルクセンサ ４０ 支持部材 ４１ スプロケット ４２ チェーン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源手段と、この電源手段の電力でチェ
   ーン系を駆動して自転車を電動的に走行させる駆動手段
   と、 チェーンを介して自転車の後輪に設けられる後部スプロ
   ケットを駆動する前部スプロケットに取り付けられた回
   転軸の両端に取り付けられ、それぞれにペダルが設けら
   れる左右両クランクとを有する電動自転車において、 前記前部スプロケットの近傍に、自転車の長手方向の左
   右両側に同様な長さを有するように設けられた支持部材
   と、 前記支持部材に両端に平行に設けられた二つのスプロケ
   ットと、 前記平行した二つのスプロケットに掛けられ、一方の先
   端が前記左右両クランクの一方に連結されると共に、他
   方の先端が前記左右両クランクの他方に連結されるチェ
   ーンと、 前記クランクと前記前部スプロケットを連動する回転軸
   との間に介在される一方向ベアリングと、 前記クランクに設けられるトルクセンサと、 前記トルクセンサの出力によって前記駆動装置の出力を
   制御する制御手段とを備え、 前記支持部材と平行した両スプロケットとペダルが設け
   られる両クランクとの組み合わせの連動によって一方の
   ペダルが踏まれると、他方のペダルが自然に上がると共
   に、前記トルクセンサが検出するトルクの大きさに従っ
   て前記駆動手段の出力を適当に制御することを特徴とし
   た電動自転車の省力構造。
2. 【請求項２】 前記クランクと前記回転軸との連結部位
   における一方向ベアリングの外周縁に設けられた円筒部
   と、前記クランクに形成された空隙において先端近傍が
   前記空隙における挟持部に挟持される可とう性ロッドと
   からなるトルク作用部材を有し、 前記トルクセンサは前記トルク作用部材と前記クランク
   との相対的抵抗をトルクとして検出することを特徴とし
   た請求項１に記載の電動自転車の省力構造。