JP3045571B2 - 超高真空用真空計 - Google Patents

超高真空用真空計

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一郎 荒川
協子 竹内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子衝撃によって励起
された気体分子が基底状態に戻る際に放出する真空紫外
光を利用して超高真空を測定する超高真空用真空計に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電子衝撃で気体分子を励起させると、気
体分子のイオン、励起中性粒子、光、軟X線及び電極に
吸着している分子からの電子励起脱離イオンが生成され
る。これらの生成物のうち気体分子のイオン以外のもの
の影響をできるだけ除去して圧力を測定するようにした
ものは電離真空計として知られている。一方、これらの
生成物のうちから光を利用して圧力を測定する従来例と
してはAlexeff のゲージとして知られている。このAlex
eff のゲージは、真空系内の残留気体を電子で衝撃した
時に残留気体中のある気体原子が励起により放出する光
量子を光量子計数管で検出するものであり、その構成
は、添付図面の図2に示すようにタングステンフィラメ
ントAで発生された電子により真空系内の残留気体を気
体励起室Bで励起させ、この励起によって生じた光量子
のうち遠紫外線領域の光量子のみをフッ化リチウム窓C
を介して光量子計数管Dへ導き、この遠紫外線領域の光
量子を光量子計数管Dで計数することによって圧力を測
定するようにされている。なお、図2においてEは電流
計である。すなわちAlexeff のゲージにおいては、フッ
化リチウム窓Cを介して入射してきた励起されて発生さ
れた光量子のうち1050〜1600オングストロームの範囲の
遠紫外線領域のスペクトルをもつものを光に敏感なガイ
ガー・ミューラ計数管で計数し、低い圧力では計数速度
が電流計Eで検出された電子ビームの強度と気体の密度
との積に比例することに基いて真空度を測定している。
そしてこのゲージでは空気、アルゴン、水素、炭酸ガ
ス、酸素等を試料ガスとして6.6 ×10-6Paまでの測定が
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光を検出し
て圧力を測定する上記のゲージでは、気体の励起室Bと
光量子計数管との間に設けたフッ化リチウム窓Cを通し
て励起室B内で励起によって生じた光量子のうち遠紫外
線領域の光量子のみを光量子計数管Dへ導くように構成
されているため、フッ化リチウムは加熱,脱ガスができ
ず、またフッ化リチウム窓Cによる光の吸収が生じ、超
真空領域の圧力を測定するのには実用上十分な感度が得
られていない。
【0004】そこで、本発明は、このような従来の問題
点を解決して、電子衝撃によって励起された気体分子が
基底状態に戻る際に放出する真空紫外光を、電子衝撃に
よって生成された生成物の影響なしに直接光検出器で測
定するようにした超高真空用真空計を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による超高真空用真空計は、電子衝撃によ
ってイオン、励起中性粒子及び真空紫外光を生成するフ
ィラメント・集電子電極組立体と真空紫外領域の光を検
出する光検出器との間に、気体分子を励起させる電子が
光検出器へ入り込むのを阻止する電子阻止電極と、生成
されたイオンを除去するイオン阻止電極とを配置し、光
検出器が幾何学的にフィラメント・集電子電極組立体を
見込まないように電子阻止電極及びイオン阻止電極を配
置したことを特徴としている。各電極は真空紫外領域の
光を光検出器へ通す開口を備え、電子阻止電極の開口
を、光検出器が幾何学的にフィラメント・集電子電極組
立体を見込まないように構成され得る。光検出器は好ま
しくは可視光に感度をもたないダイノード型または連続
ダイノード型の二次電子増倍管から成り得る。また好ま
しくは、光検出器とイオン阻止電極との間に光検出器に
加える電圧による電場を遮蔽するシールド電極が設けら
れ得る。
【0006】
【作用】このように構成した本発明の超高真空用真空計
においては、フィラメント・集電子電極組立体おいてフ
ィラメントから放出された電子は集電子電極へ向かって
進む間に、気体分子と衝突してイオン、真空紫外光及び
励起中性粒子を生成し、このうち光だけが光検出器へ通
される。すなわち気体分子を励起するための電子は電子
阻止電極により光検出器へ入るのを阻止され、そして生
成されたイオンはイオン阻止電極により光検出器へ入る
のを阻止される。また電子衝撃により生じた軟X線の影
響は、光検出器が幾何学的にフィラメント・集電子電極
組立体を見込まないように電子阻止電極及びイオン阻止
電極を配置したことにより、実質的に取り除かれ得る。
さらに本発明の真空計では励起するための電子衝撃エネ
ルギとして寿命の短い励起状態をもたらす条件が選ば
れ、それにより収率を大きくして圧力の低い範囲を測定
することができる。その結果、光だけが光検出器へ途中
吸収されずに通され、超高真空の圧力領域でも十分な感
度をもって誤差なく圧力を測定することができる。
【0007】
【実施例】以下添付図面の図1を参照して本発明の実施
例について説明する。図1には本発明の一実施例による
超高真空用真空計の構成を概略的に示し、図示装置にお
いて、1は環状のフィラメント、2は集電子電極で、フ
ィラメント・集電子電極組立体を構成している。集電子
電極2の出力側には図示されたように電子阻止電極3、
イオン阻止電極4、シールド電極5、及び光検出器6が
順に同一軸線上に配列されている。電子阻止電極3は、
集電子電極2からの気体分子を励起させる電子が光検出
器6へ入り込むのを阻止するため集電子電極2の電場が
光検出器6へ滲み出すのを抑制するようにされている。
またこの電子阻止電極3は光を通過させる開口を備え、
この開口は、図1に点線で示すように光検出器6が幾何
学的にフィラメント・集電子電極組立体を見込まないよ
うに設定されている。イオン阻止電極4は電子阻止電極
3と同様に中央開口を備え、生成されたイオンを除去す
る働きをする。シールド電極5は光検出器6にかけられ
る電場を遮蔽するためのものである。電位的には電子阻
止電極3及びシールド電極5はアースに接続され、集電
子電極2及びイオン阻止電極4は150 〜200eV 程度の電
位Vgに接続され、またフィラメント1は〜50eV程度の電
位Vfに接続されている。
【0008】光検出器6は真空紫外領域の光に対して感
度をもち、可視光には感度をもたない種類の二次電子増
倍管が用いられ、商品名“セラトロン”の名称で市販さ
れている連続ダイノード型の二次電子増倍管やダイノー
ド型の二次電子増倍管を挙げることができる。
【0009】ところで、図示実施例では、集電子電極2
は円筒状を成しているが、光検出器6が幾何学的にフィ
ラメント・集電子電極組立体を見込まないようにするた
め任意の他の形状に形することができる。また当然、集
電子電極組立体、電子阻止電極3、イオン阻止電極4、
シールド電極5及び光検出器6の相対位置、及び各電極
開口の大きさなども光検出器6が幾何学的にフィラメン
ト・集電子電極組立体を見込まない範囲で適宜に選定さ
れ得る。さらに、図示実施例は本発明の真空計を概念的
に示すものであり、各部の構成及び形状、寸法等は任意
に設計することができ、また各電極部に印加する電位に
付いて種々設定することが可能である。
【0010】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の真空
計によれば、フィラメント・集電子電極組立体と真空紫
外領域の光を検出する光検出器との間に、電子阻止電極
及びイオン阻止電極を、光検出器が幾何学的にフィラメ
ント・集電子電極組立体を見込まないように設けている
ので、励起された気体分子が基底状態に戻る際に放出す
る真空紫外光のみを、電子衝撃によって生成された他の
生成物の影響なくしかも測定すべき光の吸収等を伴うこ
となしに直接光検出器で測定することができ、その結
果、超高真空の圧力領域でも十分な感度をもって正確に
測定することができる実用的な超高真空用真空計を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による超高真空用真空計の
構成を示す概略線断面図。
【図2】 従来の光検出による真空計の一例を示す概略
線断面図。
【符号の説明】
1:フィラメント 4:イオン阻止電極 2:集電子電極 5:シールド電極 3:電子阻止電極 6:光検出器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励起された気体分子が基底状態に戻る際に
    放出する100nm 以下の真空紫外光を利用して超高真空を
    測定する超高真空用真空計において、電子衝撃によって
    イオン、励起中性粒子及び真空紫外光を生成するフィラ
    メント・集電子電極組立体と真空紫外領域の光を検出す
    る光検出器との間に、気体分子を励起させる電子が光検
    出器へ入り込むのを阻止する電子阻止電極と、生成され
    たイオンを除去するイオン阻止電極とを配置し、光検出
    器が幾何学的にフィラメント・集電子電極組立体を見込
    まないように電子阻止電極及びイオン阻止電極を配置し
    たことを特徴とする超高真空用真空計。
  2. 【請求項2】光検出器が可視光に感度をもたないダイノ
    ード型または連続ダイノード型の二次電子増倍管から成
    る請求項1に記載の超高真空用真空計。
  3. 【請求項3】光検出器とイオン阻止電極との間に光検出
    器に加える電圧による電場を遮蔽するシールド電極を設
    けた請求項1に記載の超高真空用真空計。
  4. 【請求項4】各電極が真空紫外領域の光を光検出器へ通
    す開口を備え、電子阻止電極の開口を、光検出器が幾何
    学的にフィラメント・集電子電極組立体を見込まないよ
    うに構成した請求項1に記載の超高真空用真空計。
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