JP3045560U - 携帯用吸殻入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 喫煙者の１回の外出中の喫煙により発生する
吸殻等を充分に収容でき、吸殻等を入れる入口が吸殻、
灰等を投入するのに充分な大きさ及び形状であり、蓋の
開閉操作が片手で容易に行なえる等使い勝手がよく、し
かも意匠的にも優れた携帯用吸殻入れを提供する。 【解決手段】 上部より内部へと通じる収容口３ｂを有
し前記収容口３ｂより内部に喫煙時に発生する吸殻等を
収容する略円筒状の収容部材２と、中心より偏心した位
置を軸に回動自在に軸支され前記収容口３ｂを閉蓋する
蓋５とを備え、収容部材２は途中で着脱自在な上下２つ
の部分とし、収容部材２と前記蓋５との当接部分に、前
記蓋５が収容口３ｂを閉じた状態で、互いに噛み合って
蓋５の位置決めを行なう凹凸部分を形成し、蓋５を押圧
バネ７により収容口３ｂへと付勢する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯用吸殻入れに関するものであり、特に、吸殻入れ、灰皿等の設 備のない場所で喫煙するときに生じる灰、吸殻等を収容する携帯用吸殻入れに関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、喫煙時には灰、吸殻等が発生するため、喫煙者は吸殻入れ、灰皿等 の設備があるところで喫煙する。このような、吸殻入れ、灰皿等の設備は、飲食 店、各種交通機関の車両、駅のホーム等様々なところに設けられている。これと は逆に、最近の社会情勢から禁煙スペースが増加しているのも事実である。飲食 店、各種交通機関の車両、駅のホーム等の中には喫煙設備が全くないこともある 。また、釣、キャンプ、アウトドアスポーツ等の場合には、愛煙家は野外の自然 の中で喫煙することになるが、吸殻等の投げ捨ては自然環境を汚染することにな り、好ましくない。さらに、吸殻等の投げ捨てに対しては、罰金等の厳しい罰則 規定まで適用する地区も実在している。このような吸殻入れ、灰皿等の設備がな い場所でも、周囲に吸殻等を散乱させることなく喫煙ができるように、各種携帯 用吸殻入れが考案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、通常市販されている携帯用吸殻入れは、極めてコンパクトであり、形 状も凝る等オシャレ用品としては最適であるが、内部に収容できる吸殻等の容量 が少なすぎるため、喫煙者の１回の外出中の喫煙により発生する吸殻等を充分に 収容することができなかった。また、吸殻等を入れる入口が小さすぎたり、吸殻 を入れる入口の開閉操作が面倒である等、使い辛いものであった。

【０００４】 そこで、本考案は、喫煙者の１回の外出中の喫煙により発生する吸殻等を充分 に収容でき、吸殻等を入れる入口が吸殻、灰等を投入するのに充分な大きさ及び 形状であり、蓋の開閉操作が片手で容易に行なえる等使い勝手がよく、しかも意 匠的にも優れた携帯用吸殻入れの提供を課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案にかかる携帯用吸殻入れは、上部より内部へと通じる収容口を 有し、前記収容口より内部に灰、吸殻等を収容する収容部材と、前記収容部材の 中心より偏心した位置を軸に回動自在に軸支され、前記収容部材の収容口を閉蓋 する蓋とを備えたものである。

【０００６】 ここで、収容部材の形状には、特に限定はない。また、収容部材には、紐等を つけて首に吊るす構造にしてもよい。

【０００７】 したがって、請求項１の考案の携帯用吸殻入れによれば、収容部材の収容口を 閉蓋する蓋が中心より偏心した位置を軸に回動自在に軸支されているので、収容 部材を片手で握ったまま親指、人差し指で蓋に横方向に外力を加えれば蓋は中心 より偏心した位置を軸に回転し、収容部材の収容口を開閉する。

【０００８】 請求項２の考案にかかる携帯用吸殻入れは、請求項１の携帯用吸殻入れにおい て、収容部材が着脱自在に分割可能な上下２つの部分からなるものである。

【０００９】 ここで、収容部材を構成する上下２つの部分の着脱方法には、螺合があるが、 その他の方法でもよい。

【００１０】 したがって、請求項２の考案の携帯用吸殻入れによれば、請求項１の携帯用吸 殻入れの作用に加えて、収容部材を上下２つの部分に分割することにより、蓋を 開けることなく収容部材の内部が開放される。

【００１１】 請求項３の考案にかかる携帯用吸殻入れは、請求項１または請求項２のいずれ かの携帯用吸殻入れにおいて、収容部材と蓋との当接部分には、前記蓋で前記収 容部材の収容口を閉蓋した状態で、互いに噛み合って前記蓋の位置決めを行う凹 凸部分が形成されており、前記蓋はバネ等により前記収容部材の収容口へ付勢さ れているものである。

【００１２】 したがって、請求項３の考案の携帯用吸殻入れによれば、請求項１または請求 項２のいずれかの携帯用吸殻入れの作用に加えて、蓋がバネ等により収容部材の 収容口へと付勢されることにより、前記収容部材と前記蓋との各当接部分に形成 された凹凸部分が噛み合った状態が保持される。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態について説明をする。図１は本考案の一実施形態で ある携帯用吸殻入れを示す斜視図、図２は本考案の一実施形態である携帯用吸殻 入れの縦断面を示す断面図である。

【００１４】 図１及び図２に示すように、本実施形態の携帯用吸殻入れ１は、収容部材２と 蓋５とを備えている。

【００１５】 収容部材２は、アルミニュウム等の軽金属からなり、円筒の下端面が閉蓋され 上端面が開放された形状を略呈しており、上下の途中で２つに分割可能な上部材 ３と、下部材４とから構成されている。上部材３は収容部材２を構成する部材の うち上側に位置する部材であり、下端より上方に向かって所定長さ部分には、外 周面に捩子山が螺設され、下部材４に接続するための接続部３ｄが形成されてい る。また、上部材３の上端面の開放された部分は、収容部材２内部へ吸殻等を投 入する収容口３ｂとなっている。収容口３ｂの周囲には、内側より外側に向かっ て所定範囲の部分が上方に向かって凸状に段差形成された凸部３ｃが設けられて いる。

【００１６】 上部材３の上端面は全てが開放されているわけではなく、上部材３の上端面に は外周寄りの一部分を閉蓋した閉蓋部３ａが形成されている。閉蓋部３ａは蓋５ を固定するための基部となる部分である。

【００１７】 下部材４は収容部材２を構成する部材のうち下側に位置する部材であり、上端 より下方に向かって所定長さ部分には、内周面に捩子山が螺設され、この部分に 上部材３の接続部３ｄが螺合して、上部材３と下部材４とは一体化している。

【００１８】 蓋５は、アルミニュウム等の軽金属からなり、上部材３の上端部の外径に略等 しい円盤状をしている。上部材３の下面には、蓋５と上部材３の各外周を合わせ て収容口３ｂを蓋５で閉じたときに、上部材３上端に形成された凸部３ｃに噛み 合う凹部５ｂが形成されている。

【００１９】 蓋５の中心より偏心した位置には、上部材３と蓋５の各外周を合わせた時に丁 度、上部材３の閉蓋部３ａが形成されている部分の直上に留孔５ａが穿設されて いる。閉蓋部３ａにも蓋５の留孔５ａに連通する位置に孔が穿設されており、こ れら蓋５及び閉蓋部３ａの孔に連通してピン６が上方より下方に向かって挿通さ れている。

【００２０】 ピン６は、頭部にフランジを有しており、下端に捩子山が螺設されている。蓋 ５の留孔５ａの上部近傍は、ピン６のフランジ状の頭部に合わせて段差形成され ており、上方より留孔５ａにピン６を挿通したとき、ピン６の上端と蓋５の上面 とは面一となっている。ピン６の首下長さは、蓋５と閉蓋部３ａの各板厚の合計 より長めになっており、閉蓋部３ａの下方へ突出している。このピン６の下方へ の突出部分には、押圧バネ７が挿通されており、更にその先端の捩子山が螺設さ れている部分にはナット８が螺着されている。そのため、押圧バネ７は、閉蓋部 ３ａ下面とナット８の間を広がる方向に押圧し、ピン６を下方へと付勢している 。そして、押圧バネ７は結果的に蓋５を上部材３の上端に所定の押圧力で付勢し ている。

【００２１】 上部材３の上端に付勢された蓋５は、外周が上部材３の外周と一致している時 、つまり、上部材３の収容口３ｂを閉じている時に、下面に形成された凹部５ｂ に上部材３の上端に形成された凸部３ｃが噛み合っている。そのため、蓋５は側 方より何かが接触する等しても蓋５が横にずれて収容口３ｂが開放されることは ない。

【００２２】 しかし、収容部材２を片手で握ったまま親指、人差し指で蓋５に横方向の所定 以上の大きさの外力を加えれば蓋５はピン６を軸に回動する。このとき、ピン６ は蓋５の中心より偏心した位置に設けられているため、蓋５がピン６を軸に回動 することによって、収容部材２の収容口３ｂを開閉できる。このように、携帯用 吸殻入れ１は片手で収容部材２の収容口３ｂを開閉できるので、使い勝手がよく 、歩行中の喫煙時にも吸殻等を収容でき周囲を汚すことはない。

【００２３】 なお、上部材３の外周面には滑止３ｅが形成されており、上部材３と下部材４ の着脱を容易にしている。上部材３の外周面に滑止３ｅが形成されていることに よって、携帯用吸殻入れ１全体のデザインがよい。

【００２４】 また、上部材３の側面上方にはアイボルト状のヒートン９が装着されており、 図１の二点鎖線で示すように、リング１０を介して紐１１が取り付けられている 。紐１１は、携帯用吸殻入れ１を吊り支持するためのものであり、首等に掛けれ ば携帯用吸殻入れ１を携帯でき、使用しない時には室内の壁等に設けられたフッ ク等に引っ掛けておくこともできる。

【００２５】 続いて、本実施形態の携帯用吸殻入れ１の使用方法について述べる。先ず、収 容部材２を片手で握ったまま親指、人差し指で蓋５に横方向の所定以上の大きさ の外力を加えると、蓋５はピン６を軸に回動する。このとき、ピン６は蓋５の中 心より偏心した位置に設けられているため、蓋５がピン６を軸に回動することに よって、収容部材２の収容口３ｂは図３に示すように開く。図３は本考案の一実 施形態である携帯用吸殻入れの蓋が開いている状態を示す斜視図である。このよ うに、収容口３ｂが開いた状態で収容口３ｂより吸殻等を収容部材２内部に投入 し、喫煙が終了したら、蓋５を開くときと同様に、親指、人差し指で蓋５をピン ６を軸に回動させ、収容口３ｂを蓋５で閉じる。このように、携帯用吸殻入れ１ は片手で収容部材２の収容口３ｂを開閉できるので、歩行中の喫煙時にも吸殻等 を収容でき周囲を汚すことはない。

【００２６】 やがて収容部材２内部が吸殻等で一杯になったら、螺合により一体化している 上部材３と下部材４とを分割して、図４に示すように、収容部材２内部に収容さ れている吸殻等１２をごみ箱等に捨てる。図４は本考案の一実施形態である携帯 用吸殻入れに収容された吸殻等を捨てる様子を示す説明図である。収容部材２を ２つに分割することにより、吸殻等１２を捨てるのに都合がよいだけでなく、収 容部材２内部の清掃もしやすくなっている。

【００２７】 このように本実施形態の携帯用吸殻入れ１は、上部より内部へと通じる収容口 ３ｂを有し前記収容口３ｂより内部に喫煙時に発生する吸殻等１２を収容する略 円筒状の収容部材２と、中心より偏心した位置に設けられたピン６を軸に回動自 在に軸支され前記収容部材２の収容口３ｂを閉蓋する蓋５とを備えている。

【００２８】 しかも、前記収容部材２は途中で着脱自在な上下２つの部分である上部材３、 下部材４からなる。

【００２９】 そして、前記収容部材２と前記蓋５との当接部分に、前記蓋５が前記収容部材 ２の収容口３ｂを閉じた状態で、互いに噛み合って前記蓋５の位置決めを行なう 凹凸部分が形成されており、前記蓋５が付勢手段である押圧バネ７により前記収 容部材２の収容口３ｂへと付勢されている。

【００３０】 したがって、本実施形態の携帯用吸殻入れ１は、収容部材２の収容口３ｂを閉 蓋する蓋５が中心より偏心した位置に設けられたピン６を軸に回動自在に軸支さ れており、収容部材２を片手で握ったまま親指、人差し指で蓋５に横方向の外力 を加えれば蓋５は中心より偏心した位置に設けられたピン６を軸に回転し、収容 部材２の収容口３ｂを開閉するので、使い勝手がよく、喫煙時に歩行中でも吸殻 等１２を収容でき周囲を汚すことはない。

【００３１】 また、本実施形態の携帯用吸殻入れ１は、収容部材２を途中で上下２つの部分 に分割することにより、蓋５を開けることなく収容部材２の内部が開放されるの で、収容部材２内に収容された吸殻等１２をごみ箱等に捨てたり、収容部材２内 面に付着した汚れを清掃するのに都合がよく、作業性がよい。

【００３２】 さらに、前記蓋５が付勢手段である押圧バネ７により前記収容部材２の収容口 ３ｂへと付勢されることにより、前記収容部材２と前記蓋５との各当接部分に形 成された凹凸部分が噛み合った状態が保持されるので、不使用時に蓋５に何かが 接触する等、比較的小さな力が加わったときにも、不用意に蓋５が開くことがな く、収容部材２内に収容されている吸殻等１２が外部に飛び出すことを防止でき る。

【００３３】 また、収容部材２の形状は円筒状をしているので、角パイプ状等のその他の形 状である場合に比べて、表面積の割りに内部容積が大きい。そのため、携帯用吸 殻入れ１全体の大きさを比較的コンパクトに製作しても、収容部材２の吸殻等の 収容能力は喫煙者の１回の外出中の喫煙により発生する吸殻等を充分に収容でき る大きさとなる。その他に、収容部材２の形状は円筒状であることによって、収 容口３ｂの形状及び大きさが吸殻、灰等を投入するのに充分なものとなる。

【００３４】 ところで、上記説明では、収容部材２の形状は略円筒状をしているが、必ずし も円筒状に限定されるものではなく、その他の形状であっても構わない。同様に 、収容部材２を構成する上部材３、下部材４の結合方法は螺合であるが、その他 の結合方法にしても構わない。しかし、収容部材２の形状を略円筒状とし、上部 材３、下部材４の結合方法を螺合とした方が、構造面、意匠面、結合状態等の総 合的な面から見て好ましい。

【００３５】 また、上記説明では、収容部材２は紐１１を備えることにより首等に吊るす構 造となっているが、必ずしも、収容部材２は紐１１を備える必要はない。収容部 材２が紐１１を備えなくても、吸殻等１２を収容する機能面では収容部材２が紐 １１を備える場合と何ら変わるところはない。なお、紐１１は必ずしも繊維等か らなる紐である必要はなく、金属からなる鎖等であっても構わない。

【００３６】 なお、上記説明では、蓋５を上部材３の上端に付勢する付勢手段が押圧バネ７ であるが、必ずしも、押圧バネ７に限定されるものではなく、その他に蓋５を上 部材３の上端に付勢できるものであればどのようなものでもよい。

【００３７】

【考案の効果】

以上のように、請求項１の考案の携帯用吸殻入れは、収容部材の収容口を閉蓋 する蓋が中心より偏心した位置を軸に回動自在に軸支されており、収容部材を片 手で握ったまま親指、人差し指で蓋に横方向に外力を加えれば蓋は中心より偏心 した位置を軸に回転し、収容部材の収容口を開閉するので、喫煙時に歩行中でも 吸殻等を収容でき周囲を汚すことはない。

【００３８】 請求項２の考案の携帯用吸殻入れは、請求項１の携帯用吸殻入れの効果に加え て、収容部材を上下２つの部分に分割することにより、蓋を開けることなく収容 部材の内部が開放されるので、収容部材内に収容された吸殻等をごみ箱等に捨て たり収容部材内面に付着した汚れの清掃が容易であり、作業性がよい。

【００３９】 請求項３の考案の携帯用吸殻入れは、請求項１または請求項２のいずれかの携 帯用吸殻入れの効果に加えて、蓋がバネ等により収容部材の収容口へと付勢され ることにより、前記収容部材と前記蓋との各当接部分に形成された凹凸部分が噛 み合った状態が保持されるので、不使用時に蓋に何かが接触する等、比較的小さ な力が加わったときにも、不用意に蓋が開くことがなく、収容部材内に収容され ている吸殻等が外部に飛び出すことを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態である携帯用吸殻入れを示
す斜視図である。

【図２】本考案の一実施形態である携帯用吸殻入れの縦
断面を示す断面図である。

【図３】本考案の一実施形態である携帯用吸殻入れの蓋
が開いている状態を示す斜視図である。

【図４】本考案の一実施形態である携帯用吸殻入れに収
容された吸殻等を捨てる様子を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 携帯用吸殻入れ ２ 収容部材 ３ 上部材 ３ａ 閉蓋部 ３ｂ 収容口 ３ｃ 凸部 ３ｄ 接続部 ３ｅ 滑止 ４ 下部材 ５ 蓋 ５ａ 留孔 ５ｂ 凹部 ６ ピン ７ 押圧バネ ８ ナット ９ ヒートン １０ リング １１ 紐 １２ 吸殻等

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部より内部へと通じる収容口を有し、
   前記収容口より内部に灰、吸殻等を収容する収容部材
   と、 前記収容部材の中心より偏心した位置を軸に回動自在に
   軸支され、前記収容部材の収容口を閉蓋する蓋とを具備
   することを特徴とする携帯用吸殻入れ。
2. 【請求項２】 前記収容部材は、着脱自在に分割可能な
   上下２つの部分からなることを特徴とする請求項１に記
   載の携帯用吸殻入れ。
3. 【請求項３】 前記収容部材と前記蓋との当接部分に
   は、前記蓋で前記収容部材の収容口を閉蓋した状態で、
   互いに噛み合って前記蓋の位置決めを行う凹凸部分が形
   成されており、前記蓋はバネ等により前記収容部材の収
   容口へ付勢されていることを特徴とする請求項１または
   請求項２のいずれかに記載の携帯用吸殻入れ。