JP3044520U - スクリュージャッキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 三段式ジャッキでは揚程に制約され、また部
品点数が多く非能率的にあった。 【解決手段】 ケース１ａと筒体１ｂ軸受部１ｄを溶接
等で一体化して成形したケース本体１を、中央に凹部２
ａを設けたヘッド２上に取付け、更に、前記凹部２ａ上
には、外周にねじ４ａを設けた主ねじ軸４の下端を固着
して立設させた大傘歯車５をスラスト軸受３を介して設
け、更に大傘歯車５には、前記軸受部１ｄに軸受された
軸６ａの小傘歯車６を噛合せ、また、前記主ねじ軸４と
螺合し、かつ内筒９の下部と螺合する第１補助ねじ筒８
を有し、更に、内筒９には外周に溝９ｂを縦設すると共
に、これに外筒１０からの係合部１０ａを嵌めて伸縮可
能にし、前記内筒９は内外径を大きくし、その上端の内
ねじ９ｃに、外周にねじ１２ａを螺設した受金付第２補
助ねじ筒１２を上下可能に螺合して受金付第２補助ねじ
筒１２を縮小時に内筒９内に縮納できるようにした構
造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車等の扛重体を扛重するに用いるスクリュージャッキで、更に 詳しくは従来の三段式ジャッキの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来主に自動車のスクリュージャッキとして用いられているものは、殆どが内 部で伸縮する伸縮ジャッキの三段式のものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の一般に用いられている三段式では、揚程に制約され、大きく伸長させる ことは出来ない。従って揚程不足では、台を用いて破損したりする問題があり、 そしてこの三段式以外で同じ揚程のジャッキでは部品点数が多く非能率的となっ て適正でない。

【０００４】 更にジャッキをポイントへセッティングする場合は、小傘歯車を回転している が回転数が多く手数と労力的に容易ではなかった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は斯様な実情に鑑み、前記課題に対処するため主ねじ軸と螺合し、かつ 内筒の下部と螺合する第１補助ねじ筒を有し、更に、前記内筒には、外周に溝を 縦設すると共に、これに外筒からの係合部を嵌めて伸縮可能にした三段式ジャッ キにおいて、前記内筒は、内外径を夫々大きくした上端の内ねじに、外周にねじ を螺設した受金付第２補助ねじ筒を上下可能に螺合して、前記受金付第２補助ね じ筒を縮小時に内筒内に縮納できるようにしたスクリュージャッキを提供するも のである。

【０００６】

【考案の実施の形態】 本考案は内筒の内外径を大きくし、第１補助ねじ筒と内筒の空間に内筒の内径 上端に設けたねじに、受金付第２補助ねじ筒の外周ねじを螺合させ、更に、受金 付第２補助ねじ筒は抜け出ないようストッパ手段を施し、更に、第２補助ねじ筒 を縮小時に内筒内に縮納できるスクリュージャッキに改良したもので、以下その 一実施例を図面に基いて詳細に説明する。

【０００７】 １はジャッキケース本体で、このケース本体１はアルミ又はＦＣ鋳造一体成形 或いは鋼板等によるケース１ａと、ケース１ａに設けた筒体１ｂ又は、軸受部１ ｄを溶接等で一体化構造として成形されている。２は、鋼材等により略方形に成 形したベッドで、このベッド２の中央部は凹部２ａになっており、その凹部２ａ の底面はベッド２を接地面Ｗ上においた時接地面Ｗと同一面となるようにしてあ る。またベッド２上には、前記ケース本体１のケース１ａのフランジ部１ｃを載 せリベット等によりベッド２上に取付けてある。

【０００８】 前記ベッド２の中央凹部２ａ上には、スラスト軸受３を設けると共に、このス ラスト軸受３上に、外周にねじ４ａを螺設した主ねじ軸４の下端をノック等によ り固定して直立縦設させた大傘歯車５を載せ、更に、この大傘歯車５は、大傘歯 車５の中心を結び傾斜線上の前記ケース本体１のケース１ａに一体に設けた軸受 部１ｄに軸受した軸６ａの小傘歯車６を噛合わせてある。

【０００９】 また小傘歯車６の軸６ａの端部にはハンドル継手７を設けてハンドル継手７を 経て外部からの駆動を、小傘歯車６を介して大傘歯車５を回転するようにしてあ る。

【００１０】 また、前記主ねじ軸４の外周のねじ４ａには、内側の下部に螺設したねじ８ａ と、外周にねじ８ｂを螺設した第１補助ねじ筒８の前記下部側のねじ８ａを螺合 させ、更に外周ねじ８ｂは、内外径を大きくした内筒９の内側の下部側に前記第 １補助ねじ筒８の外周ねじ８ｂと螺合させる螺設したねじ９ａに螺合させ、更に 内筒９の外周には溝９ｂを縦設して、この溝９ｂに、内筒９及び前記ケース本体 １の筒体１ｂに摺嵌した外筒１０の上部側に向けて打出して設けた係合部１０ａ を嵌め、内筒９の昇降時の回転を防ぐと共に、内筒９を案内し、更に内筒９の抜 出しを係合部１０ａによって防いでいる。

【００１１】 また、外筒１０の外周には下部を残して溝１０ｂを縦設し、この溝１０ｂに前 記本体１の筒体１ｂの上部に設けた内に向けて打出した係合片１ｅを嵌めて外筒 １０の案内と共に抜出しのストッパとしてある。

【００１２】 更に前記内筒９の大きくした内径の上端側には、ねじ９ｃを設け、このねじ９ ｃを被扛重体例えば自動車等を載せた時車輌側ジャッキポイントを合わせる大き さの受金１１を設けた鉄、アルミ、鋼板等より成形する受金付第２補助ねじ筒１ ２の外周に螺設したねじ１２ａに螺合させる。

【００１３】 また受金付第２補助ねじ筒１２は下端部に内筒９から抜出さないようにスプリ ング等のストッパ手段１２ｂを設けてあって、受金付第２補助ねじ筒１２は下降 時には内筒９内に収納されると共に第１補助ねじ筒８を覆うようにして、第１補 助ねじ筒８と内筒９内に収納される。

【００１４】 即ち、ジャッキは、縮納常態において、ハンドル継手７に連結したハンドル等 によって小傘歯車６大傘歯車５の伝動機構を介して主ねじ軸４を回転すると、主 ねじ軸４と螺合する第１補助ねじ筒８及び第１補助ねじ筒８と螺合した内筒９が 、内筒９の外周に設けた溝９ｂに嵌まる外筒１０からの係合部１０ａが溝９ｂを スライドして一体に上昇する。そして前記第１補助ねじ筒８と内筒９が上昇し更 に外筒１０を筒体１ｂに沿って上昇し、完全に上昇した状態で、更に、主ねじ軸 ４が回転すると共に、主ねじ軸４に設けたピンＰが第１補助ねじ筒８を係止して 主ねじ軸４と第１補助ねじ筒が一体に回転するようになり内筒９が第１補助ねじ 筒８に螺合によって上昇して伸長する。又、この伸長で、この時外筒１０は筒体 １ｂの係止片１ｅに沿ってスライドして引上げられ従来の三段式ジャッキとして 伸長する。

【００１５】 また、ジャッキの揚程を大きくするためには、内筒９の上端のねじに螺合させ た受金付第２補助ねじ筒１２をねじ作用によって回転操作してストッパ手段１２ ｂまで上昇させ、受金を車輌のジャッキポイントに当てセットすることで伸長を 拡大できるものである。

【００１６】 更に伸長状態から縮小させる時は、ハンドルを反対方向に回して、前記と逆作 用で順次降下させて、縮小してケース本体１内に収納する。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上述のように従来の三段式ジャッキの内筒の内外径を大きくし、この 内筒の上端にねじを螺設し、この内筒の上端側内部のねじに、外周にねじを螺設 した受金付第２補助ねじ筒を上下動可能に螺合してあるので、三段式ジャッキに 比べて揚程範囲は広くなる効果がある。更に車輌を載せる受金は従来の三段式ジ ャッキと同じようにジャッキの中央にて荷重を受け易い構造としたので強度が得 られ安定し、更に、縮小した時には受金付第２補助ねじ筒は内筒内に収納できる のでコンパクトとなる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のスクリュージャッキの実施例を示した
収納状態の縦断正面図である。

【図２】図１のスクリュージャッキの伸長状態の一部欠
除した縦断正面図である。

【符号の説明】

１ ジャッキケース本体 １ａ ケース １ｂ 筒体 １ｃ フランジ部 １ｄ 軸受部 １ｅ 係合片 ２ ベッド ２ａ 凹部 ３ スラスト軸受 ４ 主ねじ軸 ４ａ、８ｂ 外周ねじ ５ 大傘歯車 ６ 小傘歯車 ６ａ 軸 ７ ハンドル継手 ８ 第１補助ねじ筒 ８ａ、９ａ、９ｃ ねじ ９ 内筒 ９ｂ、１０ｂ 溝 １０ 外筒 １０ａ 係合部 １１ 受金 １２ 受金付第２補助ねじ筒 １２ａ ねじ １２ｂ ストッパ手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主ねじ軸と螺合し、かつ内筒の下部と螺
   合する第１補助ねじ筒を有し、更に、前記内筒には、外
   周に溝を縦設すると共に、これに外筒からの係合部を嵌
   めて伸縮可能にした三段式ジャッキにおいて、前記内筒
   は、内外径を夫々大きくした上端のねじに、外周にねじ
   を螺設した受金付第２補助ねじ筒を上下可能に螺合し
   て、前記受金付第２補助ねじ筒を縮小時に内筒内に縮納
   できるようにした事を特徴としたスクリュージャッキ。