JP3044494U - 角膜穿孔刀 - Google Patents

角膜穿孔刀

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JP3044494U JP1997005586U JP558697U JP3044494U JP 3044494 U JP3044494 U JP 3044494U JP 1997005586 U JP1997005586 U JP 1997005586U JP 558697 U JP558697 U JP 558697U JP 3044494 U JP3044494 U JP 3044494U
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keratome
incision
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cornea
corneal
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篤彦 川畑
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篤彦 川畑
株式会社テイエムアイ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】超音波白内障手術における角膜及び強膜の切開
創の作成において、自己閉鎖性が高い切開創が容易かつ
安全に作成できるケラトームを提供する。 【構成】先端部が四辺形状であって、その前端部2及び
当該前端部2を挾んで両側縁3に刃部を設け、眼球前房
に刺入する上記前端部2は直線状とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、超音波白内障手術における角膜及び強膜を切開する角膜穿孔刀( KERATOME,以下「ケラトーム」という。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超音波白内障手術は、角膜を切開し、水晶体の核を超音波によって砕き、砕か れた水晶体の核と皮質を吸引した後、この切開創から上記水晶体の代わりに眼内 レンズを移植するものである。この考案のケラトームは上記の角膜切開に用いる ものである。
【0003】 図8及び図9は眼の構造の概略図である。51は角膜、52は前房、53は瞳 孔、54は水晶体、55は虹彩、56は硝子体、57は網膜、58は角膜輪部、 59は強膜、及び60は結膜を夫々表す。
【0004】 従来より、超音波白内障手術の角膜切開創の作成に使用されるケラトームは、 図10及び図11に示すようにその先端部分が山形のケラトーム70aや槍型の ケラトーム70bであった。この様な先端部分を有するケラトームによって角膜 51や強膜59を切開していた。
【考案が解決しようとする課題】
【0005】 しかし、従来からあるこれらの様に先端部が山形及び槍型のケラトーム70a 及び70bでは、角膜51がレンズ状に成っているので、図12に示すように虹 彩55面に平行な角度で角膜51に刺入しなければ、切開創が自ら自然に閉鎖( 以下「自己閉鎖」と言う。)する上部切開片(以下「内方角膜弁」と言う。)が 得られなかった。即ち従来のケラトーム70a及び70bでは、それらの切開創 は折曲部を有する谷形又は山形であり、例えば図13に示すように、虹彩に体し て上向きに刺入された際(矢印は、刺入角度を表す。)、その切開創は角膜輪部 58側に折曲部を有する谷形に成り、また虹彩に対して下向きに刺入された際は 、図14に示すようにその切開創は角膜51の頂点に近い方に折曲部を作る山形 と成る。これらの谷形及び山形の切開創の折曲部51aには、応力によって眼内 の圧力が集中しており、よってこれらの切開創が虹彩55面と平行でなければ、 眼内の圧力に抗しきれず切開創の折曲部51aより創口が開き易かった。
【0006】 また切開創の自己閉鎖性を高めるために、二面切開法及び三面切開法によって 切開創を作成する方法があるが、従来のケラトーム70a、bではこれらの方法 によって切開創を作成するのは困難であった。即ち二面切開法及び三面切開法で は、まず穿刀にて結膜60を切開して強膜59を露出し、通常の強膜切開用メス を用いて強膜59中に溝を作る。その後、その溝を図15に示すクレセントナイ フ70cにて掘り上げて強膜59から角膜51に向けてトンネルを作成し、その 後、従来のケラトーム70a、70bにて前房52に穿孔するというものであっ た。さらに作成した切開創を横方向に拡大するには、図16(a)に示すように 山形のケラトーム70aではその先端部を斜めに回転した状態で平行移動させな ければならず技術を要する。また図17に示すように槍型のケラトーム70bの ように角膜切開用に改良された側部に刃部を設けたタイプでは、先端部が深く前 房52内に挿入された状態で使用されるため、例えば虹彩55が前に盛り上がっ て前房52が浅い場合、水晶体54や虹彩55を傷つける危険性があった。
【0007】 そこでこの考案は、超音波白内障手術における角膜51及び強膜59の切開創 の作成において、自己閉鎖性が高い切開創が容易かつ安全に作成できるケラトー ムを提供し、上記課題を解決するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1項の考案は、先端部が四辺形状であって、その前端部及び当該前端部 を挾んで両側縁に刃部を設け、眼球前房に刺入する上記前端部は直線状とした、 角膜穿孔刀である。
【0009】 請求項2項の考案は、先端部が四辺形状であって、その前端部及び当該前端部 を挾んで両側縁に刃部を設け、この様な先端部の両側縁は前端部にいくほど幅狭 と成る台形状とし、眼球前房に刺入する上記前端部は直線状とした、角膜穿孔刀 である。
【0010】
【実施の形態】
この考案の実施の形態例を図について説明する。 まず図1乃至図3はこの考案のケラトーム1を表す。このケラトーム1の先端 の四辺形状の部分はダイヤモンドから成るもので、この部分は前端部2及び当該 前端部2を挾んで両側縁3は連続した刃部と成っている。またこの前端部2及び 両側縁3は正面も背面も同じ形状と成っており、さらに先端部の両側縁3は前端 部2に近く成るほど幅が狭くなる台形状となっている。
【0011】 次にこのケラトーム1を使っての切開創の作成を説明する。 現在超音波白内障手術の切開法では、図4に示すように、結膜60を切開し、強 膜59に半層の切開80を行い、トンネル状に強膜59を掘り進んだ後、角膜5 1に刺入するという強角膜三面切開法が一般的である。この方法は、自己閉鎖率 が高く、習得が容易である反面、結膜穿刀を始めとし、数種類の刀を夫々の場面 で使い分ける必要があり、煩雑である。一方図5に示すように、角膜51のみを 切開する角膜一面切開法によると創の切開は単純で出血が皆無、術中の視界も良 好であるが、その反面、従来のケラトーム70a、70bでは自己閉鎖率が低か った。
【0012】 しかしこのケラトーム1を使用すれば、角膜一面切開法であっても高い自己閉 鎖率を維持し、さらに刀を替える煩雑さも無く、手術を行うことができ、当該ケ ラトーム1は極めて有用である。次に角膜一面切開法及び、強角膜一面切開法に おいてこのケラトーム1の使用方法を説明する。
【0013】 図6及び図7に示すように、角膜一面切開法においては、この考案のケラトー ム1を用いて、角膜51に虹彩55の面に平行に刺入し、注意深く進め、前房5 2に穿孔する。これだけで、超音波白内障手術に必要な切開創は完成する。 この際当該ケラトーム1の先端部が四辺形状であって、角膜51を切開する部 分が直線状であるため、刀部の保持が安定しており、容易に刺入角度を調整でき る。また、刺入する角度が適切でなかった場合、この考案のケラトーム1であれ ば、途中から適切な角度に修正するのが容易である。この様にケラトーム1によ れば、角膜51への刺入、切開創の拡大等が安全かつ容易にでき、他の刀を必要 とせず、極めて短時間で、超音波白内障手術のための自己閉鎖切開創を構築でき る。
【0014】 一方この様な操作の際、従来のケラトーム70a、70bを用いると、先端が 尖っているため、最初に刺入する際、点で角膜51と接触するため、不安定で最 適の角度で刺入するのが難しい。また従来のケラトーム70a、70bでは刺入 角度の変更により切開創の形状が変化してしまう。
【0015】 強角膜一面切開法においては、まず結膜穿刀にて結膜60を切開した後、強膜 59にこの考案のケラトーム1を当てがい、左右に少し動揺させながら強膜59 を掘り進み、最適の長さの強膜トンネルが完成したら、前房52に穿孔する。こ れにより強角膜への切開は完成する。
【0016】 これらの何れの切開法の場合も、人工水晶体の移植を行うには、切開創構築後 に、創を必要な大きさにまで拡大するが、この時切開創の先端部分の幅が、根元 部分よりも若干狭くなっているため、ケラトーム1は一度作成した創に挿入し易 く、また切開創の拡大は、図16(b)に示すように、この考案のケラトーム1 を挿入後水平に動かすだけで容易に出来る。
【0017】 これに対して、従来のケラトーム70aの場合は、図16(a)に示すように 刃部が先端部分にしか無いので、拡大する際には、この刀部を回転させた状態で 平行移動するという難しい操作が必要となる。また従来のケラトーム70bの場 合はこの考案のケラトーム1と同様の操作で拡大が可能であるが、その際図17 に示すように、ケラトーム70bの先端部分は深く前房52に挿入されるので、 前房52の内容液が漏出したとすると、眼内の圧力で虹彩55、水晶体54など が前方に移動し、これらがケラトーム70bの先端部分により傷つけられる虞れ がある。これに対してこのケラトーム1ではその先端部が四辺形状から成るので 、前房52内には必要最小限刺入するだけで創の拡大ができるのでこの様なこと がなく、安全である。
【0018】 上記実施の形態例では、ケラトーム1の先端部の材質をダイヤモンドとしたが これに限定されるものではない。
【0019】
【考案の効果】
請求項1項の考案によれば、ケラトームの先端部が四辺形状であって、その前 端部及び当該前端部を挾んで両側縁に刃部を設けているので、眼球前房に刺入し た切開創は直線状と成り、従来の先端部が山形及び槍型のケラトームと比べると 、当該切開創にかかる応力が均等であり、一ヶ所に集中するということがないの で、刺入角度に関係無く自己閉鎖性の高い内方角膜弁が作成できる。またケラト ームの先端部が四辺形状であるため、前房内にこのケラトームの先端部を深く挿 入する必要がないので、仮に前房が浅い場合でも水晶体や虹彩を傷つけることが 無い。さらに二面切開法及び三面切開法によって切開創を設ける場合でも、この 発明のケラトームだけで容易に完全な自己閉鎖創が作成できる。また作成した切 開創を横方向に拡大する際にも、そのまま横方向に移動していけば容易に切開で きる。
【0020】 請求項2項の考案によれば、請求項1項の発明の効果に加えて、ケラトームの 先端部が前端部にいくほど幅狭と成る台形状としているので、当該ケラトームの 操作性が良く、適切な切開創の作成ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施の形態例のケラトームの先端部
の正面図である。
【図2】この考案の実施の形態例のケラトームの先端部
の平面図である。
【図3】この考案の実施の形態例のケラトームの先端部
の側面図である。
【図4】この考案の実施の形態例において、強角膜三面
切開法によってトンネルを作成する様子を示す説明図で
ある。
【図5】この考案の実施の形態例において、角膜一面切
開法によって切開創を作成する様子を示す説明図であ
る。
【図6】この考案の実施の形態例において、角膜一面切
開法によってこの考案のケラトームを使用して切開創を
作成する様子の説明図である。
【図7】この考案の実施の形態例において、角膜一面切
開法によってこの考案のケラトームを使用して前房に達
する切開創を作成する様子の説明図である。
【図8】眼球の正面説明図である。
【図9】眼球の垂直方向断面説明図である。
【図10】従来の山形のケラトームの先端部の正面図で
ある。
【図11】従来の槍型のケラトームの先端部の正面図で
ある。
【図12】(a)図は、虹彩に対して平行な角度で角膜
にケラトームを刺入している状態の底面説明図である。
(b)図は、虹彩に対して平行な角度で角膜にケラトー
ムを刺入している状態の正面説明図である。(c)図
は、虹彩に対して平行な角度で角膜にケラトームを刺入
している状態の右側説明図である。
【図13】(a)図は、虹彩に対して上向きの角度で角
膜にケラトームを刺入している状態の底面説明図であ
る。(b)図は、虹彩に対して上向きの角度で角膜にケ
ラトームを刺入している状態の正面説明図である。
(c)図は、虹彩に対して上向きの角度で角膜にケラト
ームを刺入している状態の右側説明図である。
【図14】(a)図は、虹彩に対して下向きの角度で角
膜にケラトームを刺入している状態の底面説明図であ
る。(b)図は、虹彩に対して下向きの角度で角膜にケ
ラトームを刺入している状態の正面説明図である。
(c)図は、虹彩に対して下向きの角度で角膜にケラト
ームを刺入している状態の右側説明図である。
【図15】従来のクレセントナイフの先端部の正面図で
ある。
【図16】(a)図は、従来の山形の先端部を有するケ
ラトームを角膜内に刺入、斜めに回転した状態で移動さ
せて切開創を横方向に拡大している状態の説明図であ
る。(b)図は、この考案のケラトームを角膜内に刺
入、移動させて切開創を横方向に拡大している状態の説
明図である。
【図17】この考案のケラトームと従来の山形のケラト
ームを角膜内に刺入た際、従来の山形のケラトームの方
が前房内に深く挿入される状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ケラトーム 2 前端部 3 両側縁

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部が四辺形状であって、その前端部
    及び当該前端部を挾んで両側縁に刃部を設け、眼球前房
    に刺入する上記前端部は直線状としたことを特徴とす
    る、角膜穿孔刀。
  2. 【請求項2】 先端部が四辺形状であって、その前端部
    及び当該前端部を挾んで両側縁に刃部を設け、この様な
    先端部の両側縁は前端部にいくほど幅狭と成る台形状と
    し、眼球前房に刺入する上記前端部は直線状としたこと
    を特徴とする、角膜穿孔刀。
JP1997005586U 1997-06-16 1997-06-16 角膜穿孔刀 Expired - Lifetime JP3044494U (ja)

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