JP3044472B2 - 好気性微生物の連続培養制御方法 - Google Patents

好気性微生物の連続培養制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、好気性微生物の連続培養制御方法に関し、
特に好気性微生物の増殖を抑制制御するようにした好気
性微生物の連続培養制御方法に関する。
(2) 従来の技術 好気性微生物の連続培養は、たとえば排水浄化を行な
うための活性汚泥法において用いられている。この活性
汚泥法では、好気性微生物の連続培養に伴う不必要な微
生物の増殖により余剰汚泥量が比較的大量に生成するも
のであり、前記余剰汚泥量の多くを産業廃棄物として処
理している。
しかるに、環境保全の観点および社会情勢から産業廃
棄物の大幅な削減が求められており、好気性微生物の分
解活性(浄化機能)を損なうことなく、増殖のみを抑制
することができれば、処理コストを低減し得るだけでな
く産業廃棄物の削減を図ることができ、極めて有利であ
る。
ところで、活性汚泥槽内の汚泥濃度(微生物量)は、
入水有機物濃度(BOD濃度)の増減によって左右される
ものであり、入水有機物濃度が高い場合には排水浄化機
能を高めるために汚泥濃度を高くする必要があり、また
増殖活性も高くなり、結果的に発生余剰汚泥量が多くな
る。また上述とは逆に、入水有機物濃度が低い場合に
は、自己分解を生じるために汚泥濃度が低くなり、浄化
機能が低下することになる。このため従来では、沈澱槽
を経由して活性汚泥槽内に返送される返送汚泥中から引
き抜く余剰汚泥量を、入水有機物濃度または活性汚泥槽
内の汚泥濃度に応じて制御する方法や、入水有機物濃度
に応じて活性汚泥槽での曝気量を増減して好気性微生物
の活性度を制御する方法等により上記浄化機能を一定に
保つようにしているが、いずれの方法も余剰汚泥の削減
を図ることを目的とするものではなく、また上記方法に
よって好気性微生物の浄化機能を損なうことなく余剰汚
泥の発生量を低減することはできない。
(3) 発明が解決しようとする課題 そこで、本発明は、好気性微生物の浄化機能を損なう
ことなく増殖機能のみを抑制し、余剰汚泥(微生物)の
発生量を低減し得るようにした好気性微生物の連続培養
制御方法を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、請求項1の発明は、有機
物と好気性微生物である活性汚泥とを含む培養液を培養
槽内に貯溜すると共に該培養液に曝気処理を施し、好気
性微生物の呼吸系に複数ある共役反応部位のうち、下流
側の少なくとも1つの共役反応にかかわる電子伝達体か
ら電子を取出し得る酸化還元電位を有するメディエータ
ーを導電性支持体の表面に被覆して成る陰極を前記培養
液中に設置する一方、その培養液とはイオン交換膜を隔
てて前記培養槽内に配した電解液中に、前記陰極の対極
となる陽極を設置して、前記陰極によって前記電子伝達
体から電子を取出すことにより好気性微生物の分解活性
阻害を回避しながら増殖のみを抑制制御し、その電子の
取出しにより回収した電気エネルギーを負荷に供給する
ことを特徴とする。
また請求項2の発明は、有機物と好気性微生物である
活性汚泥とを含む培養液を培養槽内に貯溜すると共に該
培養液に曝気処理を施し、好気性微生物の呼吸系に複数
ある共役反応部位のうち、下流側の少なくとも1つの共
役反応にかかわる電子伝達体から電子を取出し得る酸化
還元電位を有するメディエーターを導電性支持体の表面
に被覆して成る陰極を前記培養液中に設置する一方、そ
の培養液とはイオン交換膜を隔てて前記培養槽内に配し
た電解液中に、前記陰極の対極となる陽極を設置して、
前記陰極によって前記電子伝達体から電子を取出すこと
により好気性微生物の分解活性阻害を回避しながら増殖
のみを抑制制御し、その陰極で取り出した電子量が培養
液中の生菌数の指標となることを利用して、前記電子量
を自らの制御因子とすることを特徴とする。
更に請求項3の発明は、有機物と好気性微生物である
活性汚泥とを含む培養液を培養槽内に貯溜すると共に該
培養液に曝気処理を施し、好気性微生物の呼吸系に複数
ある共役反応部位のうち、下流側の少なくとも1つの共
役反応にかかわる電子伝達体から電子を取出し得る酸化
還元電位を有するメディエーターを導電性支持体の表面
に被覆して成る陰極を前記培養液中に設置する一方、そ
の培養液とはイオン交換膜を隔てて前記培養槽内に配し
た電解液中に、前記陰極の対極となる陽極を設置して、
前記陰極によって前記電子伝達体から電子を取出すこと
により好気性微生物の分解活性阻害を回避しながら増殖
のみを抑制制御し、その電子の取出しにより回収した電
気エネルギーを制御回路の駆動エネルギーとして用いる
とともに、取出した電子量が培養液中の生菌数の指標と
なることを利用して前記電子量を自らの制御因子とする
ことを特徴とする。
本発明方法により培養される好気性微生物としては、
好気性細菌、通性嫌気性細菌、放性菌、酵母、糸状菌、
担子菌等が好適であり、それらの一種または二種以上
を、陰極を設置した培養液中で、炭素源や窒素源等を含
む通常の培地を用いて酸素または空気を供給しながら連
続培養を行なう。
(2) 作用 先ず第3図で示す大腸菌の呼吸系モデルを参照しなが
ら好気性微生物の呼吸系について説明する。微生物の呼
吸系は、一般的に化学浸透圧共役説によって理解される
ものであり、基質分解により電子供与体となる還元型ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)より受取
った電子が最終的に電子授受体となる酸素に渡され、こ
の間の電子伝達系を介して電子が流れる間に膜の内側の
H+が押出される(ポンプアウト)。この結果、膜の内外
にH+濃度の勾配が生じ、膜に存在するFl−ATPaseの作用
によりアデノシン三リン酸(ATP)が生成される。而し
て生成されたATPは、微生物のエネルギー源として生体
維持とともに合成活性源(増殖源)として利用されるこ
とになる。
このような好気性微生物の呼吸系において、本発明に
したがって、下流側の少なくとも1つの共役反応(上記
大腸菌の呼吸系モデルでは共役部位2)にかかわる電子
伝達体から、それより電子を取出し得る酸化還元電位を
有するメディエーターを導電性支持体の表面に被覆して
成る陰極を通して、電子を取出してH+ポンプアウトの一
部を阻害すると、合成活性源として利用されるATPの生
成量を減少させ、それにより、好気性微生物の分解活性
阻害を回避しながら増殖のみを抑制することが可能とな
るため、有機物の消費分解を十分に進めながら、微生物
の増殖量を極力低減して余剰汚泥の発生を少なくし、そ
の処理負担を軽減して処理を容易にすると共にコスト節
減が図られ、しかもその有機物の消費分解が進むことで
培養液の十分な浄化が図られる。
また特に請求項1の発明によれば、陰極における電子
の取出し(即ち発電)により回収した電気エネルギーを
負荷に供給して、培養液に含まれる有機物を電気エネル
ギーとして回収できるようにしたので、一層のコスト節
減が図られると共に省エネルギが達成される。
また特に請求項2の発明によれば、陰極で取り出した
電子量が培養液中の生菌数の指標となることを利用し
て、前記電子量を自らの制御因子とするので、その電子
量(即ち発生電流)をモニターすることで培養槽内の活
性汚泥等の状態をリアルタイムで容易に検出することが
でき、微生物増殖の抑制制御を的確に行うことができ
る。
また特に請求項3の発明によれば、陰極における電子
の取出しにより回収した電気エネルギーを制御回路の駆
動エネルギーとして用いるとともに、取出した電子量が
培養液中の生菌数の指標となることを利用して前記電子
量を自らの制御因子とするため、外部との接続を不要に
した自己完結型のコンパクトで、しかも省エネ効果の大
きい制御システムが得られる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明方法を排水の活性汚泥処理に
適用したときの一実施例について説明する。
第1図において、処理すべき排水は調整槽1でpH等を
調整される。而して調整槽1で調整された排水と返送汚
泥とは培養槽としての活性汚泥槽2(第1図では1つの
活性汚泥槽2を示しているが、複数であってもよい)に
培地として供給される。この活性汚泥槽2では、空気供
給源3から供給される空気あるいは酸素による曝気が行
なわれており、好気性微生物である活性汚泥の作用によ
り排水中の汚濁有機物が酸化される。それにより活性汚
泥槽2内では、有機物の一部がCO2として除去されると
ともに、生産された微生物体が集塊を形成する。活性汚
泥槽2からは培養液としての前記集塊を含む水が前記培
地供給量と略同量だけ沈澱槽4に導かれ、沈澱槽4にお
いて上記集塊が沈澱除去され、清浄部分が処理水として
放流される。また沈澱除去された集塊の一部は、余剰汚
泥として沈澱槽4から排出、処理され、残余の集塊は返
送汚泥として調整槽1からの排水とともに活性汚泥槽2
に戻される。
このような活性汚泥処理において、活性汚泥槽2では
好気性微生物の連続培養が行なわれており、好気性微生
物の分解活性すなわち活性汚泥槽2内での浄化機能を損
なうことなく、好気性微生物の増殖のみを抑制するため
に本発明制御方法が用いられる。
すなわち、好気性微生物を含む培養液(活性汚泥を含
む排水)中に作用極である陰極5が設置され、対極であ
る陽極6は、対極での逆反応防止のために前記培養液と
はイオン交換膜7を隔てた電解液としてのフェリシアン
化カリ溶液中に設置される。陰極5は、好気性微生物の
呼吸系に複数ある共役反応部位のうち、下流側の少なく
とも1つの共役反応にかかわる電子伝達体から電子を取
出し得る酸化還元電位を有するものであり、たとえばグ
ラファイト、カーボン等の炭素質導電性支持体8や金、
白金、銀、ニッケル等の金属支持体の表面にメディエー
ター9を被覆して成るものが用いられる。而してメディ
エーター9は、チオニンやニューメチレンブルー等の酸
化還元物質であって好気性微生物の呼吸系成分すなわち
チトクロム等と電極との間の電子の授受を媒介し得るも
のであり、好ましくは酸素による酸化反応が生じないも
のが良い。メディエーター9を水のような溶媒中に溶解
した溶液に前記支持体8を浸漬して表面に吸着させた
り、前記支持体8表面で電界重合を行なってポリマー化
させたり、あるいは支持体8表面にたとえばピロールの
アセトニトリール溶液への浸漬によってポリマーを被覆
し、そのポリマー被覆支持体をメディエーター9中に浸
漬することにより表面にメディエーター9を吸着する等
の各種方法により、導電性支持体8表面をメディエータ
ー9で被覆することができる。また陽極6としては、上
記導電性支持体から成るもの、該導電性支持体表面にメ
ディエーターを被覆したもの、あるいは金属酸化物半導
体から成るもののいずれを用いてもよく、特に制限はな
い。
ところで、陰極5および陽極6は、たとえば一対ずつ
2組が用いられ、一方の組の陰極5および陽極6は、制
御回路10に接続され、他方の組の陰極5および陽極6
は、可変容量負荷11および制御回路10に接続される。而
して一方の組の陰極5および陽極6から制御回路10に
は、好気性微生物の呼吸系に複数ある共役反応部位のう
ち、下流側の少なくとも1つの共役反応にかかわる電子
伝達体から取出した電子量(電流)が培養液中の生菌数
の指標となることを利用して、生菌数モニター電流IM
入力される。また他方の組の陰極5および陽極6から制
御回路10には、前記電子伝達体から取出した電気エネル
ギーを駆動源とすべく制御回路駆動用電流IPSが与えら
れる。ここで、生菌数モニター電流IMおよび制御回路駆
動用電流IPSは、菌の増殖に影響を与えない範囲の電流
である。
制御回路駆動用電流IPSを駆動源とした制御回路10
は、生菌数モニター電流IMに基づく負荷制御信号SCを可
変容量負荷11に与え、それに応じた負荷の変化により他
方の組の陰極5および陽極6間を流れる増殖抑制制御電
流ICが制御される。
このような構成により活性汚泥槽2内の活性汚泥(好
気性微生物)における呼吸系に複数ある共役反応部位の
うち、下流側の少なくとも1つの共役反応にかかわる電
子伝達体から電子を取出すことにより、好気性微生物の
分解活性すなわち浄化能力の低下を回避しながら、前記
微生物の余剰増殖を抑え、沈澱槽4からの余剰汚泥排出
量を低減することが可能となり、それにより余剰汚泥処
理コストの低減を図るとともに産業廃棄物の低減を図る
ことができる。
しかも一方の組の陰極5および陽極6から生菌数モニ
ター電流IMを得るとともに他方の組の陰極5および陽極
6から制御回路駆動用電流IPSを得るようにしたので、
外部との接続を必要とせずに自己完結としたコンパクト
な制御システムを得ることができる。
なお、制御回路10および可変容量負荷11と、陰極5お
よび陽極6とを1つのブロックにパックして活性汚泥槽
2(培養槽)中に浸すように配設することも可能であ
る。
次に本発明者が大腸菌の連続培養による増殖抑制実験
を行なった結果について説明する この実験にあたっては、栄養源としてのグルコース1g
/、ボリペプトン10g/および酵母エキス5g/、なら
びに浸透圧調整のためのNaCl5g/を含む培地100mlを、
プラスチック製である200mlの培養槽A,Bにそれぞれ入
れ、この培地に大腸菌の種培養液を5%接種し、温度30
℃で通気培養を約12時間行なった。この際、通気量は酸
素が律速にならない程度(500ml/min)とし、pHは最初
に7.0に設定し、その後は特に調整を行なわなかった。
また培養槽Aには電極を設置せず、培養槽Bには、作用
極として炭素質導電性支持体にチオニンから成るメディ
エーターを被覆して培養液中に設置した電極を用い、対
極として培養液との間をイオン交換膜で隔離したフェリ
シアン化カリ溶液中に設置した炭素質導電性支持体から
成る電極を用いた。さらに培養開始後、作用極と対極と
の間を数十オーム程度の低抵抗(電流値モニター用)で
短絡し、一定時間毎に菌の増殖状態を観察したところ、
第2図で示す結果が得られた。
この第2図で示す通り、本発明方法に従う培養を行な
った培養槽Bの汚濁度(OD値)の方が低く、増殖を抑制
し得ることが明らかである。しかも培養後に両培養槽A,
Bの基質分解状態をBOD値で比較した結果、両培養槽A,B
で同一値が得られ、分解活性に差は生じないことも明ら
かとなった。
C.発明の効果 以上のように各請求項の発明によれば、好気性微生物
の呼吸系において、好気性微生物の呼吸系に複数ある共
役反応部位のうち下流側の少なくとも1つの共役反応に
かかわる電子伝達体から、それより電子を取出し得る酸
化還元電位を有するメディエーターを導電性支持体の表
面に被覆して成る陰極を通して、電子を取出すようにし
て、合成活性源として利用されるATPの生成量を減少さ
せ、それにより、好気性微生物の分解活性阻害を回避し
ながら増殖のみを抑制可能としたので、有機物の消費分
解を十分に進めながら、微生物の増殖量を極力低減して
余剰汚泥の発生を少なくし、その処理負担を軽減して処
理を容易にすると共にコスト節減を図ることができ、し
かもその有機物の消費分解が進むことで培養液を十分に
浄化することができる。
また特に請求項1の発明によれば、陰極における電子
の取出し(即ち発電)により回収した電気エネルギーを
負荷に供給して、培養液に含まれる有機物を電気エネル
ギーとして変換回収できるようにしたので、一層のコス
ト節減が図られると共に省エネルギが達成される。
また特に請求項2の発明によれば、陰極で取り出した
電子量が培養液中の生菌数の指標となることを利用し
て、前記電子量を自らの制御因子とするので、その電子
量(即ち発生電流)をモニターすることで培養槽内の活
性汚泥等の状態をリアルタイムで容易に検出することが
でき、微生物増殖の抑制制御を的確に行うことができ
る。
また特に請求項3の発明によれば、陰極における電子
の取出しにより回収した電気エネルギーを制御回路の駆
動エネルギーとして用いるとともに、取出した電子量が
培養液中の生菌数の指標となることを利用して前記電子
量を自らの制御因子とするため、外部との接続を不要に
した自己完結型のコンパクトで、しかも省エネ効果の大
きい制御システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した排水の活性汚泥処理システム
を示す図、第2図は実験結果を示すグラフ、第3図は大
腸菌の呼吸系モデルを示す図である。 2……培養槽としての活性汚泥槽、5……陰極、6……
陽極、8……導電性支持体、9……メディエーター、10
……制御回路
フロントページの続き (72)発明者 行田 敦子 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 中道 和也 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−149378(JP,A) 特開 平2−238881(JP,A) 特公 昭53−28992(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/00 - 1/38 C02F 3/00 C02F 3/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物と好気性微生物である活性汚泥とを
    含む培養液を培養槽(2)内に貯溜すると共に該培養液
    に曝気処理を施し、 好気性微生物の呼吸系に複数ある共役反応部位のうち、
    下流側の少なくとも1つの共役反応にかかわる電子伝達
    体から電子を取出し得る酸化還元電位を有するメディエ
    ーター(9)を導電性支持体(8)の表面に被覆して成
    る陰極(5)を前記培養液中に設置する一方、その培養
    液とはイオン交換膜(7)を隔てて前記培養槽(2)内
    に配した電解液中に、前記陰極(5)の対極となる陽極
    (6)を設置して、前記陰極(5)によって前記電子伝
    達体から電子を取出すことにより好気性微生物の分解活
    性阻害を回避しながら増殖のみを抑制制御し、 その電子の取出しにより回収した電気エネルギーを負荷
    に供給することを特徴とする、好気性微生物の連続培養
    制御方法。
  2. 【請求項2】有機物と好気性微生物である活性汚泥とを
    含む培養液を培養槽(2)内に貯溜すると共に該培養液
    に曝気処理を施し、 好気性微生物の呼吸系に複数ある共役反応部位のうち、
    下流側の少なくとも1つの共役反応にかかわる電子伝達
    体から電子を取出し得る酸化還元電位を有するメディエ
    ーター(9)を導電性支持体(8)の表面に被覆して成
    る陰極(5)を前記培養液中に設置する一方、その培養
    液とはイオン交換膜(7)を隔てて前記培養槽(2)内
    に配した電解液中に、前記陰極(5)の対極となる陽極
    (6)を設置して、前記陰極(5)によって前記電子伝
    達体から電子を取出すことにより好気性微生物の分解活
    性阻害を回避しながら増殖のみを抑制制御し、 その陰極(5)で取り出した電子量が培養液中の生菌数
    の指標となることを利用して、前記電子量を自らの制御
    因子とすることを特徴とする、好気性微生物の連続培養
    制御方法。
  3. 【請求項3】有機物と好気性微生物である活性汚泥とを
    含む培養液を培養槽(2)内に貯溜すると共に該培養液
    に曝気処理を施し、 好気性微生物の呼吸系に複数ある共役反応部位のうち、
    下流側の少なくとも1つの共役反応にかかわる電子伝達
    体から電子を取出し得る酸化還元電位を有するメディエ
    ーター(9)を導電生支持体(8)の表面に被覆して成
    る陰極(5)を前記培養液中に設置する一方、その培養
    液とはイオン交換膜(7)を隔てて前記培養槽(2)内
    に配した電解液中に、前記陰極(5)の対極となる陽極
    (6)を設置して、前記陰極(5)によって前記電子伝
    達体から電子を取出すことにより好気性微生物の分解活
    性阻害を回避しながら増殖のみを抑制制御し、 その電子の取出しにより回収した電気エネルギーを制御
    回路(10)の駆動エネルギーとして用いるとともに、取
    出した電子量が培養液中の生菌数の指標となることを利
    用して前記電子量を自らの制御因子とすることを特徴と
    する、好気性微生物の連続培養制御方法。
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JPH0471483A (ja) 1992-03-06

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