JP3043397U - 絹織物 - Google Patents

絹織物

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JP3043397U
JP3043397U JP1997003889U JP388997U JP3043397U JP 3043397 U JP3043397 U JP 3043397U JP 1997003889 U JP1997003889 U JP 1997003889U JP 388997 U JP388997 U JP 388997U JP 3043397 U JP3043397 U JP 3043397U
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silk
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JP1997003889U
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Inventor
榮一郎 川▲崎▼
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丸栄株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紬の着物に最適な長襦袢や着物裏地に使用で
きる絹織物を提供する。 【解決手段】 本考案の絹織物10は、縦糸12または
横糸16の一部に短繊維の生糸からなる紬糸14を用
い、残りを長繊維の生糸からなる正絹糸で構成してあ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、主として長襦袢や着物裏地などに用いられる絹織物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、和装着物の下着として着用される長襦袢の生地には、縦糸と横糸のすべ てに長繊維の生糸からなる正絹糸を用いて織られた絹織物が一般に使用されてい る。このような絹織物は、非常に柔らかく、すべりがよいため肌に滑らかに沿い 、しかも吸湿性に優れているという特徴を有している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、高級着物である紬の着物を上記のような一般的な長襦袢の上に 重ね着した場合には、紬の触感はやや堅い感じがあるのに対して長襦袢は非常に 柔らかいため、両者が沿いにくいという問題があった。また、風合いの点におい ても、紬は淡くて柔らかく高級感があるのに対して比較的光沢がある従来の長襦 袢は見た目がそぐわないという感じがあった。一方、紬糸で織り上げた絹織物を 長襦袢に用いた場合には、高価になり過ぎるだけでなく、触感が堅くすべりが悪 いために肌に沿いにくく、しかも肌触りが悪いという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は紬の着物に最適な長襦袢または着物裏地に用いる絹織物を提 供することを目的として、絹織物について、縦糸または横糸の一部に短繊維の生 糸からなる紬糸を用い、残りを長繊維の生糸からなる正絹糸で構成したことを特 徴とする。また、この場合、縦糸または横糸について4本に1本の割合で短繊維 の生糸からなる紬糸を用いるのが好ましい。
【0005】 さらに、絹織物について、縦糸または横糸の一部に短繊維の生糸からなる紬糸 の周囲に長繊維の生糸からなる正絹糸を螺旋状に巻き付けたカバーリング糸を用 い、残りを長繊維の生糸からなる正絹糸で構成してもよい。この場合にも、縦糸 または横糸について4本に1本の割合で上記カバーリング糸を用いるのが好まし い。
【0006】
【考案の効果】
本考案によれば、紬の織物がもつ淡く柔らかな風合いを出しつつ、すべりがよ く肌になじみやすい触感の絹織物が得られる。したがって、この絹織物を用いて 長襦袢や着物裏地をつくれば、堅さや触感や風合いの点において紬の着物との相 性のよい高級感のある従来になかった長襦袢等が得られる。
【0007】 また、上記カバーリング糸を用いた場合には、上記効果が得られるほかに、紬 糸の毛羽が抑えられることにより絹織物の肌触りがより滑らかになってよくなり 、また、染色したときに他の正絹糸との間で色むらが生じにくいため染色が容易 になり均一な染め具合に仕上がるといった効果が得られる。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本考案の実施の形態について説明する。図1は、本 考案にかかる絹織物10の構成を示したものである。この絹織物10は、縦糸1 2のすべてが長繊維の生糸からなる正絹糸(以下、単に「正絹糸」という)で構 成されている。一方、横糸16については、一部に短繊維の生糸からなる紬糸( 以下、単に「紬糸」という)14を用いると共に、残りの横糸16を正絹糸で構 成している。
【0009】 横糸16全体に占める紬糸14の割合は、4本に1本の割合すなわち25%と するのが最も好ましい。この割合は、紬糸14が横糸16に占める割合を種々変 更して織った布地の触感や風合いを検討した結果、決められたものである。その 理由として、紬糸14を25%より多くすると布地の触感が堅くなって肌へのな じみや肌触りが悪くなる傾向にあり、25%より少なくすると紬の織物としての 風合いが失われる傾向にあり、従来の正絹糸からなる絹織物との差別化が難しく なるからである。したがって、横糸16の4本に1本を紬糸14とすることで、 適度な堅さと紬の織物がもつ淡く柔らかな風合いを出しつつ、すべりがよく肌に なじみやすい触感の絹織物が得られる。よって、この絹織物を用いて長襦袢や着 物裏地をつくれば、堅さや触感や風合いの点で紬の着物との相性が最適な高級感 のある従来になかった長襦袢等が得られる。
【0010】 上記絹織物10の織布工程では、3本の正絹糸の横糸を入れてから紬糸14の 横糸を1本入れる工程を繰り返すことによって規則的に紬糸14を織り込むのが 好ましいが、これに限定されず横糸に占める紬糸14の割合が所定の割合になっ ていれば不規則に織り込むようにしてもよい。
【0011】 また、上記絹織物10を正絹糸だけからなる通常の絹織物と同様の染色工程で 染めると、紬糸14の方が正絹糸に比べて染まりにくいために染色むらが発生し やすい。そのため、上記絹織物10については、試行錯誤の結果、前工程の精練 工程を通常の3〜4倍の時間をかけてゆっくり行い、微粒子の染料で染色した後 、通常の強制乾燥ではなく自然乾燥でゆっくりと乾燥させることで紬糸14に染 料がよく浸透するようにして染色むらを防止している。
【0012】 上記絹織物10では、横糸に所定の割合で紬糸14を用いたが、この紬糸14 に代えて、図2に示すように、紬糸22の周囲に正絹糸24を螺旋状に巻き付け たカバーリング糸20を同様の割合で用いてもよい。このカバーリング糸20を 用いた場合には、上述した絹織物10の効果に加えて、次のような効果もある。 すなわち、カバーリング糸20では、糸の表面に出ている毛羽26が正絹糸24 によって抑えられるので絹織物の肌触りがより滑らかで柔らかくなり、また、正 絹糸を巻くことによって染色特性が他の横糸または縦糸に用いられる正絹糸のそ れに近くなるため染色むらが生じにくくなり、染色が容易になるとともに均一な 染め具合に仕上がる。さらに、紬糸は正絹糸に比べて耐久性が少ないが、正絹糸 でカバーリングすることによって正絹糸と同等の耐摩耗性が得られるという利点 もある。
【0013】 なお、以上の説明では、横糸について4本に1本の割合で紬糸あるいはカバー リング糸を入れるようにしたが、その割合は限定的なものではなく、堅さ加減や 肌へのなじみ加減等を調節するために好みに応じて適宜変更することもできる。
【0014】 また、上記絹織物では横糸の一部に紬糸またはカバーリング糸を用いたが、横 糸をすべて正絹糸にするとともに縦糸の一部に紬糸等を用いるようにしてもよい し、また、縦糸と横糸のそれぞれ一部に紬糸等を用いてもよい。
【0015】 さらに、上記絹織物には、りんず織、あや織等のすべての周知の織り方を適用 できる。
【0016】 さらにまた、上記絹織物は長襦袢や着物裏地に使用するものとして説明したが 、その用途に限らず、例えばスカーフやネクタイ等に利用することも可能である 。
【図面の簡単な説明】
【図1】 絹織物の構成を示す正面図である。
【図2】 紬糸の周囲に正絹糸を巻き付けたカバーリン
グ糸の部分拡大図である。
【符号の説明】
10…絹織物、12…縦糸、14…紬糸、16…横糸、
20…カバーリング糸、22…紬糸、24…正絹糸、2
6…毛羽。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦糸または横糸の一部に短繊維の生糸か
    らなる紬糸を用い、残りを長繊維の生糸からなる正絹糸
    で構成したことを特徴とする絹織物。
  2. 【請求項2】 縦糸または横糸について4本に1本の割
    合で短繊維の生糸からなる紬糸を用い、残りを長繊維の
    生糸からなる正絹糸で構成したことを特徴とする絹織
    物。
  3. 【請求項3】 縦糸または横糸の一部に短繊維の生糸か
    らなる紬糸の周囲に長繊維の生糸からなる正絹糸を螺旋
    状に巻き付けたカバーリング糸を用い、残りを長繊維の
    生糸からなる正絹糸で構成したことを特徴とする絹織
    物。
  4. 【請求項4】 縦糸または横糸について4本に1本の割
    合で短繊維の生糸からなる紬糸の周囲に長繊維の生糸か
    らなる正絹糸を螺旋状に巻き付けたカバーリング糸を用
    い、残りを長繊維の生糸からなる正絹糸で構成したこと
    を特徴とする絹織物。
JP1997003889U 1997-05-14 1997-05-14 絹織物 Expired - Lifetime JP3043397U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100326398B1 (ko) * 1999-12-31 2002-03-08 안효헌 실크담요의 제조방법

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