JP3043198U - ペーパークリップ付き便座 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 座面に敷いたトイレットペーパーの固定機能
を備えた便座を提供する。 【解決手段】 便座１の左右の座面１ａ，１ｂの前後部
に、上記座面に沿って敷いたトイレットペーパーの端部
を固定するぺーパークリップ２…を取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、洋式便器、特に公共施設に設置される洋式便器の便座の改良に関す る。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

近年、洋式便器は、一般家庭はもとよりホテルやデパート、駅等の各種公共施 設においても多く設置されるようになってきた。

【０００３】 しかし、公共用の洋式便器は、肌が直接便座に触れることから使用をためらう 場合が少なくない。また、冬期においては便座が冷たく不快である。

【０００４】 このため、図７に示すように、中央部に穴５を開けた便座形の敷き紙６を備え 付けているところもあるが、極く少数である。しかも、このような敷き紙６は単 に便座の上に置くだけであるから、ずれ易く、使い難いものである。

【０００５】 本考案は、このような実状に鑑みなされたものであり、トイレに備え付けられ ている通常のトイレットペーパーを便座の敷き紙に使用し、固定できるようにし た洋式便器の便座の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する本考案の便座は、左右の座面の前部および後部に、左右の 座面に沿って敷いたトイレットペーパの端部を固定するペーパークリップを取付 けてなるものである。

【０００７】 ペーパークリップとしては、文房具における書類挟みと同様のバネ圧を利用し たもの、あるいは座面に開閉可能に取付けた蓋体の重量を利用したものがある。

【０００８】 また、座面のペーパークリップ取付け部分は凹みに形成して、ペーパークリッ プが座面に突出しないようにしておくのが好ましい。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図１は本考案を実施した洋式便器の一例で、イは平面図、ロは側面図である。

【００１０】 同図に示すように、本考案の便座１は左右の座面１ａ，１ｂの前部と後部に、 それぞれ一対のバネ式ペーパークリップ２…を取付けたものである。

【００１１】 すなわち、これらのペーパークリップ２…は、文房具における書類挟みと同様 のものであり、図２に示すように、鋼線で枠状に形成されたクリップレバー２ａ と、クリップレバーの後部に嵌着され、該レバーの前部を矢印で示す如くに持ち 上げると、軸線まわりにねじりモーメントを受けるコイルバネ２ｂと、後部がコ イルバネ２ｂの収容部２ｃ′に形成されたクリップレバー２ａの圧着台２ｃとで 構成されている。クリップレバー２ａの前部中央には、指を掛けるための突起２ ａ′が設けてある。

【００１２】 各ペーパークリップ２…は、圧着台２ｃの裏面に接着剤を塗布することにより 、座面１ａ、１ｂに貼着されている。

【００１３】 上記構成よりなる便座１の使用法について説明すると、トイレに備え付けのト イレットペーパーを所要長さ引き出してちぎり、これを一方の座面１ａに沿って 敷く。そして、トイレットペーパーの両端を、それぞれ当該座面の前部および後 部に取付けてあるペーパークリップ２のクリップレバー２ａを持ち上げ、そのバ ネ圧で圧着台２ｃ上に固定する。他方の座面１ｂについても同様にトイレットペ ーパーを敷き、その両端を前後のペーパークリップ２で固定する。これにより、 図３に示すように、人が座る左右の座面１ａ，１ｂの中央部にトイレットペーパ ー３をずれなく敷くことができる。使用後は、座面１ａ，１ｂに固定したトイレ ットペーパー３をペーパークリップ２から外し、便器内に流す。

【００１４】 なお、バネ圧を利用したペーパークリップ２…としては、他に図４に示すよう に、一枚の金属板またはプラスチック板を湾曲状に折曲してトイレットペーパー を圧着するバネ力をもたせたものでもよい。

【００１５】 また、ペーパークリップ２ａ…の座面１ａ，１ｂへの取付け手段も、図示例の 接着剤に限るものではなく、他にねじ等を用いてもよい。さらに、座面１ａ，１ ｂのペーパークリップ２…取付け部分は、図５に示すように凹み４を設けて、取 付けたペーパークリップ２…が座面上に突出しないようにしておいてもよい。

【００１６】 図６は、バネ圧を用いないペーパークリップ２…の一例を示している。すなわ ち、このペーパークリップ２…は、左右の座面１ａ，１ｂの前・後部に矩形状の 凹み４′を設け、該凹みに嵌合する蓋体２ｄを蝶番２ｅで開閉可能に取付けたも のであり、蓋体２ｄを矢印の如く上方へ開け、凹み４′にトイレットペーパー３ 端部を差し入れて蓋体２ｄを閉じることにより、蓋体２ｄの重量でトイレットペ ーパー３を固定するものである。なお、蓋体２ｄは、便座と同一のプラスチック 素材で形成したものである。

【００１７】

【考案の効果】

以上に説明したとおり、本考案の便座は、構造が簡単で従来の便座から容易に 改造することができ、しかもトイレに備え付けのトイレットペーパーをそのまま 敷き紙として使用し、座面にずれなく固定することができる。したがって、肌が 直接座面に触れることがなく清潔であり、誰もがためらいなく快適に洋式便器を 使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の便座を説明する図でイは平面図、ロは
側面図である。

【図２】本考案におけるバネ圧式ペーパークリップを説
明する要部拡大斜視図である。

【図３】本考案の便座に紙をセットした状態を示す平面
図である。

【図４】本考案の他の実施態様を説明する斜視図であ
る。

【図５】本考案の他の実施態様を説明する斜視図であ
る。

【図６】本考案の他の実施態様を説明する斜視図であ
る。

【図７】便座形の敷き紙を説明する平面図である。

【符号の説明】

１ 便座 １ａ，１ｂ 座面 ２ ペーパークリップ ２ａ クリップレバー ２ｂ コイルバネ ２ｃ 圧着台 ２ｄ 蓋体 ２ｅ 蝶番 ３ トイレットペーパー ４，４′ 凹み

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 便座の左右の座面の前部および後部に、
   左右の座面に沿って敷いたトイレットペーパーの端部を
   バネ圧により固定するペーパークリップを取付けたこと
   を特徴とするペーパークリップ付き便座。
2. 【請求項２】 ペーパークリップは、バネ圧によりトイ
   レットペーパーの端部を固定するものである請求項１に
   記載のペーパークリップ付き便座。
3. 【請求項３】 ペーパークリップは、座面に開閉可能に
   取付けた蓋体の重量でトイレットペーパーの端部を固定
   するものである請求項１に記載のペーパークリップ付き
   便座。
4. 【請求項４】 座面のペーパークリップ取付け部分が凹
   みに形成されている請求項１、２または３に記載のペー
   パークリップ付き便座。