JP3042376U - 自転車用電気駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転車推進に要求される駆動力を正確に制御
し、発生することができる自転車用電気駆動装置を提供
する。 【解決手段】 電気駆動装置１０とクランク軸４０と前
記クランク軸外周の駆動シャフトと前記駆動シャフトに
取り付けたチェーンホイール４２と前記駆動シャフト外
周に設けた単方向回転ベアリング２１と前記単方向回転
ベアリング２１の周囲に取り付けた傘歯車２０と前記傘
歯車２０を駆動するための駆動機構の傘歯車１４と前記
駆動シャフトの回転方向を一方向に制御する回転方向制
御部３３と前記回転方向制御部３３とクランク軸４０と
を接続する接続部３２と前記クランク軸４０の回転速度
を検知するため回転速度検知装置３８と傘歯車３５及び
３６と回転トルクを検出する検知アーム５０及びトルク
検知機構５２とを備え、検知した回転速度及びトルクに
応じて傘歯車２０の駆動を制御する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、自転車用の電気駆動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自転車用電気駆動装置は、乗り手による物理的なペダル漕転に対して決 められた一定の電気駆動力を出力することにより自転車の補助駆動力を提供して いた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の自転車用電気駆動装置は自転車推進に必要とされる駆動出力を 正確に制御することができなかったため、駆動エネルギーの無駄を招きやすいも のであった。

【０００４】 本考案は、自転車推進に要求される駆動力を正確に制御し、発生することがで きる自転車用電気駆動装置を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案の自転車用電気駆動装置は、自転車車軸と、 チェーン支持体と、前記自転車車軸とチェーン支持体との間に配置されたクラン ク軸と、前記クランク軸の第一の端部に配置されたチェーンホイールと、電気駆 動装置とを備えた自転車用電気駆動装置において、前記電気駆動装置が、前記ク ランク軸の周りに取り付けられた収納部と、前記クランク軸の外周に取り付けら れクランク軸の第一の端部に隣接して配置された第一の端部を有する駆動シャフ トと、前記駆動シャフトの第一の端部の周囲に固定的に取り付けられたチェーン ホイールと、前記駆動シャフトの外周に設けられた単方向回転ベアリングと、前 記単方向回転ベアリングの周囲に取り付けられた傘歯車と、前記傘歯車を駆動す るための駆動機構と、前記駆動シャフトの回転方向を一方向に制御するため駆動 シャフトの第二の端部に取り付けられた回転方向制御部と、前記回転方向制御部 に取り付けられた検知インタフェースと、前記回転方向制御部とクランク軸とを 接続する接続部と、前記クランク軸の回転速度を検知するため検知インタフェー スに接続されている速度検知装置とを備える。

【０００６】 前記自転車用電気駆動装置は、前記回転方向制御部が歯車状表面を有し、さら に前記クランク軸の第二の端部に取り付けられた駆動アームと、前記駆動アーム に取り付けられたピボット軸と、前記歯車状表面と噛み合うようにピボット軸に 取り付けられた駆動歯車とを備えることが好ましい。

【０００７】 前記自転車用電気駆動装置は、さらに、前記クランク軸の第二の端部に回転で きるように取り付けられたセンサ歯車と、前記センサ歯車表面に形成され駆動歯 車と噛み合う歯車状表面と、前記センサ歯車に取り付けられ可動する検知アーム と、前記検知アームの端部に接続されたスプリング装置と、前記クランク軸にか かるトルクを検知するためにスプリング装置に連動するトルク検知装置とを備え ることが好ましい。

【０００８】 かかる構成により、クランク軸にかかるトルクと回転速度に合わせて自転車推 進に要求される駆動力を発生するようにモータを制御でき、適度な自転車推進の ための補助駆動力を発生する電気駆動装置を提供することができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態に係る自動車用電気駆動装置について、図面を参照 しながら説明する。

【００１０】 図１は本実施形態に係る電気駆動装置を備えた自転車の正面図であり、図２は 本実施形態に係る電気駆動装置の上部部分断面図である。本実施形態に係る電気 駆動装置を備えた自転車は、自転車車軸８１、一組のチェーン支持体８０、自転 車車軸８１とチェーン支持体８０の間に回転できるように配置されたクランク軸 ４０、クランク軸４０の第一の端部４０２と第二の端部４０４に固定された２つ のクランクアーム４３、クランク軸４０の第一の端部４０２に取り付けられたチ ェーンホイール４２、チェーンホイール４２と噛み合う駆動チェーン４６を備え ている。

【００１１】 本実施形態に係る電気駆動装置は、クランク軸４０の周りに取り付けられた収 納部１２を持ち、収納部１２は第一の収納体１５と第二の収納体１６からなる。 駆動シャフト３０がクランク軸４０の周囲に取り付けられており、その第一の端 部３０２の周りにはチェーンホイール４２が取り付けられている。単方向回転ベ アリング２１が駆動シャフト３０の周りに配置され、傘歯車２０が単方向回転ベ アリング２１の周りに取り付けられている。さらに傘歯車２０の駆動のための駆 動機構が収納部１２に取り付けられており、前記駆動機構は、傘歯車２０と噛み 合う第二の傘歯車１４を持った歯車列（Ａ）、歯車列（Ａ）を駆動するモータ１ ０、モータ１０に電気を供給するためのバッテリ１０１を含んでいる。さらに自 転車車軸８１の周りに取り付けられたコンテナ１０２には図１０に示すＣＰＵ１ ００が取り付けられている。

【００１２】 さらに図２〜４を参照しながら本実施形態に係る電気駆動装置を説明する。

【００１３】 駆動シャフト３０を一方向のみに回転させるための回転方向制御部３３が駆動 シャフト３０の第二の端部３０４に取り付けられており、回転方向制御部３３の 外壁には図５に示す検知インタフェース３３２が取り付けられている。回転方向 制御部３３は接続部３２によってクランク軸４０の周りに取り付けられている。 さらに回転速度検知装置３８がクランク軸４０の回転速度を検知するために検知 インタフェース３３２に対抗して配置されている。図４に示すように回転方向制 御部３３は複数の内歯３３３を持つ内壁を持っている。複数の凹部２２２を持つ のこぎり歯車基板２２が駆動シャフト３０の第二の端部３０４に取り付けられて おり、凹部２２２には歯２３が内歯３３３と噛み合うように取り付けられている 。こののこぎり歯車基板２２に設けられている歯２３により駆動シャフト３０の 回転方向が一方向のみに制御される。

【００１４】 さらに図２〜６を参照しながら本実施形態に係る電気駆動装置を説明する。

【００１５】 回転方向制御部３３は傘歯車状の表面３３１を持っている。駆動アーム３４が クランク軸４０の第二の端部４０４に取り付けられている。さらにピボット軸３ ５１が駆動アーム３４に取り付けられ、ピボット軸３５１に回転するように取り 付けられた駆動傘歯車３５が傘歯車状表面３３１上を回転するように配置されて いる。図６に示すように駆動アーム３４は溝３４１を持つ内壁を持ち、クランク 軸４０は駆動アーム３４の溝３４１と噛み合う歯４１を持つ。

【００１６】 さらに図２および図５〜７を参照しながら本実施形態に係る電気駆動装置を説 明を続ける。

【００１７】 センサ歯車３６がクランク軸４０の第二の端部４０４に対して回転できるよう に取り付けられている。傘歯車状表面３６１がセンサ歯車３６の表面に形成され ており回転する駆動歯車３５と噛み合うように配置されている。検知アーム５０ がセンサ歯車３６に取り付けられている。検知アーム５０は複数の内歯５１を持 つ内壁を持ち、センサ歯車３６は検知アーム５０の内歯５１と噛み合う複数の駆 動歯を持っている。スプリング装置６０が収納部１２に取り付けられており、検 知アーム５０の端部と連動している。トルク検知機構５２がクランク軸４０にか かるトルクを検知するためにスプリング装置６０に隣接して配置されている。

【００１８】 さらに図７〜９を参照しながら本実施形態に係る電気駆動装置を説明を続ける 。スプリング装置６０は、収納部１２に取り付けられたケース６１、端部が検知 アーム５０の端部に取り付けられケース６１の中で可動する接合軸６２、接合軸 の他方の端部に取り付けられたプラグ６４を備えている。好ましくは検知アーム ５０の端部の可動範囲を適度に制限するため収納部１２の内壁にストッパー５３ を取り付けることが好ましい。

【００１９】 図１〜６を参照しながら本実施形態に係る電気駆動装置の稼働時の動作を説明 する。クランク軸４０は乗り手によりクランクアーム４３に加えられるトルクに よって回転し、回転方向制御部３３によって駆動シャフト３０が一方向のみに回 転し、さらに駆動チェーン４６と噛み合っているチェーンホイール４２が回転す ることにより自転車が前方に推進する。この状況において、単方向回転ベアリン グ２１がアイドル状態である場合は傘歯車２０は駆動シャフト３０と共には回転 せず、補助動力がない状態での通常の自転車運転と同様である。次にモータによ って補助動力が発生した場合、第二の傘歯車１４がモータ１０によって回転し、 第二の傘歯車１４が傘歯車２０を回転させる。ここで傘歯車２０を回転させる方 向は自転車を前方に推進する駆動シャフト３０の回転方向と同じ方向であり、自 転車推進の駆動を補助する方向である。検知インタフェース３３２の側面に配置 されている速度検知装置３８によりクランク軸４０の回転速度を検知する。

【００２０】 さらに図５〜図９を参照しながら説明を続ける。回転方向制御部３３と駆動歯 車３５がセンサ歯車３６と噛み合いながら回転するが、回転トルクに変化がある とセンサ歯車３６に回転トルクがかかり、センサ歯車３６が検知アーム５０を介 して接続軸６２を可動させる。接続軸６２によりスプリング６３が圧縮され、ス プリング６３の圧縮によりクランク軸４０にかかるトルクを検知アーム５０の側 部に配置されたトルク検知機構５２によって検知する。

【００２１】 図１０は本実施形態における電気駆動装置の制御を示すブロック図である。Ｃ ＰＵ１００には、速度検知装置３８によって回転速度信号が入力され、トルク検 知機構５２によってトルク信号が入力される。ＣＰＵ１００は歯車列（Ａ）を駆 動するためにモータ１０に必要とされる力を計算する。それにより駆動シャフト ３０の駆動に必要とされるモータ１０の回転を正確に制御することができ、自転 車の推進のための適度な補助駆動力を与えることができる。

【００２２】

【考案の効果】 上記構成により、本考案に係る自転車用電気駆動装置は、モータ１０により歯 車列（Ａ）に供給される駆動力を適度に制御することができ、モータ１０に供給 する電力を最適化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態における電気駆動装置を備え
た自転車の正面図

【図２】本考案の実施形態における電気駆動装置の上部
部分断面図

【図３】図２の電気駆動装置の一部の拡大詳細図

【図４】図３の線６−６に沿った断面図

【図５】図２の電気駆動装置の一部の拡大詳細図

【図６】図５の線４−４に沿った断面図

【図７】図２の電気駆動装置の一部の側面断面図

【図８】図７に示した電気駆動装置の操作中の状態を表
わす図

【図９】図７に示した電気駆動装置の操作中の動作を表
わす図

【図１０】本考案の実施形態における電気駆動装置の制
御を示すブロック図

【符号の説明】

１０ モータ １００ ＣＰＵ １０１ バッテリ １０２ コンテナ １２ 収納部 １４ 第二の傘歯車 １５ 第一の収納体 １６ 第二の収納体 ２０ 傘歯車 ２１ 単方向ベアリング ２２ 歯車基板 ２２２ 凹部 ２３ 歯 ３０ 駆動シャフト ３０２ 駆動シャフトの第一の端部 ３０４ 駆動シャフトの第二の端部 ３２ 接続部 ３３ 回転方向制御部 ３３１ 傘歯車状表面 ３３２ 検知インタフェース ３３３ 内歯 ３４ 駆動アーム ３４１ 溝 ３５ 駆動歯車 ３５１ ピボット軸 ３６ センサ歯車 ３６１ 傘歯車状表面 ３８ 回転速度検知装置 ４０ クランク軸 ４０２ クランク軸の第一の端部 ４０４ クランク軸の第二の端部 ４１ 歯 ４２ チェーンホイール ４３ クランクアーム ４６ 駆動チェーン ５０ 検知アーム ５１ 内歯 ５２ トルク検知機構 ６０ スプリング装置 ６１ ケース ６２ 接合軸 ６３ スプリング ６４ プラグ ８０ チェーン支持体 ８１ 自転車車軸

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自転車車軸と、チェーン支持体と、前記
   自転車車軸とチェーン支持体との間に配置されたクラン
   ク軸と、前記クランク軸の第一の端部に配置されたチェ
   ーンホイールと、電気駆動装置とを備えた自転車用電気
   駆動装置において、前記電気駆動装置が、前記クランク
   軸の周りに取り付けられた収納部と、前記クランク軸の
   外周に取り付けられクランク軸の第一の端部に隣接して
   配置された第一の端部を有する駆動シャフトと、前記駆
   動シャフトの第一の端部の周囲に固定的に取り付けられ
   たチェーンホイールと、前記駆動シャフトの外周に設け
   られた単方向回転ベアリングと、前記単方向回転ベアリ
   ングの周囲に取り付けられた傘歯車と、前記傘歯車を駆
   動するための駆動機構と、前記駆動シャフトの回転方向
   を一方向に制御するため駆動シャフトの第二の端部に取
   り付けられた回転方向制御部と、前記回転方向制御部に
   取り付けられた検知インタフェースと、前記回転方向制
   御部とクランク軸とを接続する接続部と、前記クランク
   軸の回転速度を検知するため検知インタフェースに接続
   されている速度検知装置とを備えたことを特徴とする自
   転車用電気駆動装置。
2. 【請求項２】 前記回転方向制御部が歯車状表面を有
   し、さらに前記クランク軸の第二の端部に取り付けられ
   た駆動アームと、前記駆動アームに取り付けられたピボ
   ット軸と、前記歯車状表面と噛み合うようにピボット軸
   に取り付けられた駆動歯車とを備えた請求項１に記載の
   自転車用電気駆動装置。
3. 【請求項３】 さらに、前記クランク軸の第二の端部に
   回転できるように取り付けられたセンサ歯車と、前記セ
   ンサ歯車表面に形成され駆動歯車と噛み合う歯車状表面
   と、前記センサ歯車に取り付けられ可動する検知アーム
   と、前記検知アームの端部に接続されたスプリング装置
   と、前記クランク軸にかかるトルクを検知するためにス
   プリング装置に連動するトルク検知装置とを備えた請求
   項２に記載の自転車用電気駆動装置。