JP3042329U - 硯面砥石 - Google Patents

硯面砥石

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JP3042329U
JP3042329U JP1997003218U JP321897U JP3042329U JP 3042329 U JP3042329 U JP 3042329U JP 1997003218 U JP1997003218 U JP 1997003218U JP 321897 U JP321897 U JP 321897U JP 3042329 U JP3042329 U JP 3042329U
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polygonal
powder
grindstone
present
silicon
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JP1997003218U
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English (en)
Inventor
八郎 南
Original Assignee
株式会社ならや本舗
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硯の面を磨くのに硯自体が有する鋒鋩を損
なうことなく、かつ十分な硯面の磨き効果を発揮する新
しい砥石を開発することを目的とする。 【構成】 平均粒度が200番ないし1200番の多
角形岩化珪素粉体と半水石膏粉体の混合粉体にホウ酸を
含んだ水を含浸させて形成された凝結体から成る砥石が
硯面の鋒鋩により擦りおろされて球形に近い多角形岩化
珪素砥粒を多数形成し、それが優れた硯面の磨き効果を
発揮する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は書道等に使用される硯の硯面を磨く砥石に関する。更に詳しくは平均 粒度が日本工業規格の200番ないし1200番の多角形岩化珪素粉体と半水石 膏粉体の混合粉体にホウ酸を含む水を含浸させて形成された凝結体から成ること を特徴とする硯面砥石に関する。
【0002】
【従来技術】
古くから書道等において硯の硯面で墨を擦りおろして得た墨汁を使用してきた 。この場合所望の墨汁の濃さや粘りを得るために硯面の鋒鋩の粗さのさまざまな 硯が使用されており、古来からの天然石から作られたものばかりではなく、近年 では種々の粗さのセラミックから作られた硯も広く使用されるようになってきて いる。
【0003】 この場合硯を使用し続けるとその硯面に設けられた鋒鋩が墨を擦りおろす際の 摩擦で徐々に摩耗するばかりではなく、墨汁に含まれるニカワ等が鋒鋩間の硯面 の隙間に徐々に付着蓄積してきて鋒鋩の間をふさぐことによって墨の擦りおろし に支障を来すことが生じる。
【0004】 このため各種の硯面用の砥石が開発され、硯面を磨いて硯が有する鋒鋩を掘り 起こす作業が必要になり、一般的には十分な硬さと表面粗さを有するセラミック ス等で作られた砥石が広く用いられている。
【0005】 この場合砥石表面を構成する砥粒の硬さが硯面の鋒鋩の硬さとほぼ匹敵する場 合が多く、硯面の鋒鋩を掘り起こす効果も大きいが鋒鋩自体をを壊してしまう場 合も決して少なくはないという欠点があった。
【0006】 またこれを防ぐために天然の砂岩等を砥石として用いて硯面を磨くことも行わ れてきたが、この場合でも天然のものであるから、砂岩内に予期せず含まれる粒 の大きな石によって鋒鋩を壊してしまうこともあるばかりではなく、この場合は 生成する砂粒が均一ではないので磨き方にムラが生じる欠点がある。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案者はこのような硯面の本来有する鋒鋩を損なうことなく、かつ十分な硯 面の磨き効果を発揮する新しい砥石を開発すべく鋭意検討の結果、本考案を開発 するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案に係わる硯面砥石は平均粒度が200番ないし1200番の多角形岩化 珪素粉体と半水石膏粉体の混合粉体にホウ酸を含んだ水を含浸させて形成された 凝結体から成る。
【0009】 したがって実際の砥粒として働くそれぞれの多角形岩化珪素砥粒がバインダー の役目を果たす石膏によって凝結されて形成されるので、この砥石は多孔質で吸 水性が高く少量の水と共に用いて硯面を磨くと、水によって砥石表面が膨潤して バインダーとしての石膏部分が擦りおろしやすくなり、硯面の鋒鋩との摩擦によ って十分な量の砥粒として働く球形に近い多くの多角形岩化珪素砥粒が形成され る。
【0010】 その砥粒が鋒鋩の間に溜まっているニカワ等の蓄積物を擦り取りながら、従来 の砥石では果たせなかった鋒鋩の側面部も磨き上げることが可能となり、鋒鋩自 体を損なうことなく硯面を隅々まできれいに速やかに磨くことが出来る。
【0011】 またこのようにして本考案に係わる砥石から出来た砥粒は石膏部が水を吸って 凝結するので布等によって簡単に拭き取ることが出来るばかりでなく、このよう に布等により拭き取ることが硯面磨きの面では更に一層効果的である。
【0012】
【実施の形態】
次に本考案を図によって説明するが、本考案はこれにより何等影響を受けるも のではない。
【0013】 本考案に係わる砥石は多角形岩化珪素粉体と半水石膏粉体の混合粉体にホウ酸 を含んだ水を含浸させて形成した凝結体から成る。
【0014】 本考案の砥粒として使用される多角形岩化珪素とはその断面が多角形を構成し ているセラミック体をいい、したがってその砥粒としての形状はできるだけ丸い 球形に近いものであることが望ましい。これらの本考案に使用される多角形岩化 珪素としては三菱マテリアル株式会社あるいは丸十株式会社から市販されている ものが使用できる。
【0015】 この本考案に使用される多角形岩化珪素の平均粒度は日本工業規格で200番 から1200番が適当であり、鋒鋩の粗い硯面用の砥石製作には200番から4 00番、中間的なものには600番から800番、更に目の細かい硯面に対して は1000番から1200番というように用途によって組み合わせを変えて使用 される。
【0016】 この砥粒として使用される多角形岩化珪素を凝結させるために、本考案におい てバインダーとして半水石膏粉体を使用する。この半水石膏粉体は二水石膏と石 灰との混合物を焼結して得た生成物を粉砕して得られる。
【0017】 半水石膏粉体は多角形岩化珪素粉体100部に対して5ないし40部の割合で 混合され、よくかき混ぜ両者が均一に混ざり合うようにする。40部よりも半水 石膏の量が多い場合は凝結後の石膏部分が多くなって、石膏部分の表面内に多角 形岩化珪素砥粒が固着した状態となり、従来の砥石と同様、硯面の鋒鋩の先端を 傷つける現象が現れ、本考案が目指す硯面磨きを十分実現することが出来ない。
【0018】 一方半水石膏の量が5部よりも少なくなると砥粒のバインダーとしての役割を 十分発揮することが出来ず、したがって砥石自体の表面が早く崩れてしまって硯 面を十分磨くことができない。
【0019】 この多角形岩化珪素粉体と半水石膏粉体との混合粉体に対して1%ないし5% のホウ酸水溶液を含む水50部ないし80部を用いて含浸させるが、この粉体は 吸水性が高く、含浸させた水を吸収し、粉体を構成する粒子同士が互いに凝結し ながら凝結体を構成していく。
【0020】 ホウ酸水溶液はこの混合粉体の凝結速度を調整する役目を果たし、その量は所 望の凝結時間をどのように決めるかによって変わるが混合粉体に対して5部ない し15部程度の量が適当である。
【0021】 一般にホウ酸の量を多くすると凝結速度がおさえられて凝結に要する時間がそ れだけかかることになる。しかしあまり凝結時間を早くすると凝結体内の粒子同 士の凝結状態にムラが生じる場合があるので5分ないし15分の凝結時間が適当 である。
【0022】 このようにして混合粉体にホウ酸を含んだ水を加えてよくかき混ぜた後、シリ コンゴム等の成形型内に流し込んで成形し、乾燥させて本考案に係わる硯面砥石 を得る。
【0023】 このように凝結体はあらかじめ定められた型枠内で形成され、所望の角柱状あ るいは円柱状に形成されるが、離型をよくするために適当な表面処理剤を型内部 の表面に施しておくことも効果的である。。
【0024】 図1に示すように本考案に係わる砥石1を少量の水と共に硯面を磨くと、砥石 1が多孔質で吸水性が高いので砥石表面が膨潤してバインダーとしての石膏部分 が擦りおろしやすくなり、硯面の鋒鋩2との摩擦によって十分な量の多角形岩化 珪素の砥粒3が形成され、その砥粒3が鋒鋩2の間に溜まっているニカワや残留 墨等の蓄積物4を擦り取ると共に従来の硯石砥石では不可能であった鋒鋩2の側 面部を磨くことが出来る。
【0025】 本考案に係わる砥石1から生成する多角形岩化珪素砥粒3は球形に近い形状を なしているが、凝結体を構成する石膏部の硯面との擦りおろしによって本来の形 のままに解放され、それが鋒鋩と鋒鋩との間に溜まっているニカワや残留墨等の 蓄積物4を取り除くと共に、鋒鋩2を損なうことなく鋒鋩鋩2の側面部をも磨く ことができる。
【0026】 また本考案に係わる砥石1はそのバインダーとしての役目を果たす石膏部の吸 水性が非常に高く硯面で多角形岩化珪素砥粒3と共に凝結するので、使用後乾く のを待って布等で拭き取ることができるばかりではなく、このように布等で拭き 取ることが硯面磨きの面では更に一層効果的である。
【0027】
【実施例】
日本工業規格で200番ないし400番でその平均粒度が約300番の多角形 岩化珪素粉体100重量部に対し30部の半水石膏粉体を加えてよくかき混ぜる 。
【0028】 これに対して2%ホウ酸水溶液15部と水60部を加えて約2分よくかき混ぜ て角柱状の型枠内に流し込み凝結、成形後乾燥させて目の粗い硯用の本考案に係 わる砥石を得た。
【0029】 この砥石を用いて鋒鋩の平均粒度が約300番の硯の硯面を磨いたところ、鋒 鋩を損なうことなく非常に作業性がよく、かつ磨き効果の優れた結果が得られた 。
【0030】 次に日本工業規格600番ないし800番で平均粒度が約700番の多角形岩 化珪素粉体を用いる他は前述の実施例と同様の配合および手順で得られた本考案 に係わる硯面砥石は鋒鋩の平均粒度が約700番の目の粗さが中位の硯面の磨き に使用され鋒鋩を損なうことなく非常に優れた磨き効果を発揮した。
【0031】 同様に日本工業規格1000番ないし1200番で平均粒度が約1100番の 多角形岩化珪素粉体を用いて他は前述と同様の配合と手順により得られた本考案 に係わる硯面砥石は鋒鋩の平均粒度が約1100番の目の細かい硯を磨くのに非 常に高い作業性と磨き効果を実現し、鋒鋩を損なうことは全くなかった。
【0032】
【考案の効果】
このように本考案に係わる硯面砥石は少量の水を用いた硯面の鋒鋩上での擦り おろしによって石膏部から解放された球形に近い多角形岩化珪素砥粒により硯自 身が有する鋒鋩を全く損なうことなく硯面に残留している墨やニカワ等の残留物 を取り去ると共に従来の砥石では望むべくもなかった鋒鋩の側面部の磨きを可能 にし、それによって硯の鋒鋩自身を本来の姿に磨き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる砥石の使用態様を示す概要図で
ある。
【符号の説明】
1 本考案に係わる砥石 2 硯面の鋒鋩 3 砥粒 4 蓄積物 5 硯の基面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒度200番ないし1200番の多
    角形岩化珪素粉体と半水石膏粉体の混合粉体にホウ酸を
    含んだ水を含浸させて形成された凝結体から成ることを
    特徴とする硯面砥石。
JP1997003218U 1997-04-09 1997-04-09 硯面砥石 Expired - Lifetime JP3042329U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0565432U (ja) * 1992-02-04 1993-08-31 アピックヤマダ株式会社 プレス装置
JP2013514872A (ja) * 2009-12-29 2013-05-02 サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド ネイルケアシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0565432U (ja) * 1992-02-04 1993-08-31 アピックヤマダ株式会社 プレス装置
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