JP3042007U - 液体電気加熱器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率がよい上に、電熱線の寿命が長く、リ
ード線との接続部の断線も少ない液体電気加熱器を提供
する。 【解決手段】 金属２重筒から形成される筒形電熱器１
０と、筒形電熱器１０を取り出し自由に挿入すると共
に、被加熱液体を筒形電熱器１０の外筒１１の外周面か
ら内筒１２に入れて流通させて加熱できるようにしたシ
ースカバー２０とを備えているもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、液体を電熱線で加熱できるようにした液体電気加熱器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の電熱式の液体加熱器は、熱効率が悪い上に、電熱線の劣化が激しく、ま た、電熱線のリード線は、電熱線に流れる電流量が大きいと、電熱線との接続点 において、しばしば断線する欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、熱効率がよい上に、電熱線の寿命が長く、リード線との接続部の断 線も少ない液体電気加熱器を提供するものである。 また、本考案は、電熱器の取替が迅速容易にできる液体電気加熱器を提供する ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案液体電気加熱器は、上記課題を解決するため、前端１０１及び後端１０ ２が内筒１２の入口１２１及び出口１２２、リード線挿入口３０、４０を除いて 密封された外筒１１と内筒１２からなる金属製２重筒１１、１２から形成された 筒形電熱器１０と、前記筒形電熱器１０を取り出し自由に挿入できるようにする と共に、前記２重筒１１、１２の前端１０１をリード線挿入口３０、４０及び前 記内筒１２の出口１２２を除いて被覆２０７し、前記内筒１２の内周面１２３を 被覆２０２し、前記外筒１１の外周面１１３を被覆２０１し、前記２重筒１１、 １２の後端１０２を前記内筒１２の入口１２１を除いて被覆２０３し、前記外筒 １１の外周面１１３の被覆２０１及び前記２重筒１１、１２の後端１０２の被覆 ２０３から一定間隔をあけて、液体流入口２１を除いて被覆２０４、２０８、２ ０９したシースカバー２０とを備えていることを特徴とする液体電気加熱器。 また、本考案液体電気加熱器は、前記筒形電熱器２０の電熱線１３のリード線 ３０が、コイル配置された電熱線１３から引き出された電気絶縁された前記電熱 線の多重撚線１３１とこれにカシメ合せ又は溶接された耐熱金属線１３２とから なっているものである。 本考案において、筒形電熱器１０は、特許２５３９６８６号公報に記載されて いるものと同様であるので、詳細説明は省略する。シースカバー２０は、液体の 種類、加熱温度等により金属製、合成樹脂製等を選択できる。 電熱線の多重撚線１３１は、少くとも２重撚線が必要で、電流の流れる抵抗値 を低くして発熱温度を低くするものである。耐熱金属線１３２はニッケル合金線 等が使用される。電熱線の多重撚線１３１と耐熱金属線１３２との接続は、前記 撚線と耐熱金属線とを耐熱スリーブの中にある程度重複するように並べて前記ス リーブをカシメて両線を合わすなどを行うか、又はアルゴン溶接、レーザー溶接 等により行われる。

【０００５】

【発明の実施の態様】

本発明の実施の態様が図１に示されている。本例の液体電気加熱器は、筒形電 熱器１０とシースカバー２０とを備えている。

【０００６】 筒形電熱器１０は、金属製外筒１１と金属製内筒１２とから２重筒で形成され ていて、その前端１０１及び後端１０２は内筒１２の入口１２１及び出口１２２ 、リード線挿入口３０、４０を除いて密封されている。外筒１１と内筒１２との 間には、空気の介在を可及的に排除した酸化マグネシア等の粉状耐火断熱絶縁材 １４が高密度かつ高硬度に充填されている。また、内筒１２の外周面には絶縁材 １４を介して電熱線１３がラセン状に巻回されてコイル配置され、電熱線１３の 両端から引き出された電気絶縁されたリード線としての電熱線は、多重撚線１３ １となってニッケル合金等の耐熱金属線１３２と溶接されて接続され、耐熱金属 線１３２はリード線として外部電源（図示しない）に接続されている。 また、温度測定センサーとして熱電対の素線４０が電熱線１３上に電気絶縁さ れて配置されている。

【０００７】 シースカバー２０は、筒形電熱器１０の２重筒１１、１２を取り出し自由に挿 入できるようにすると共に、２重筒１１、１２の前端１０１をリード線挿入口３ ０、４０及び内筒１２の出口１２２を除いて被覆２０７し、２重筒１１、１２の 外筒１１の外周面１１３を被覆２０１し、２重筒１１、１２の後端１０２を、内 筒１２の入口１２１を除いて被覆２０３し、被覆２０１及び２０３から一定間隔 をあけて、液体流入口２１を除いて被覆２０４、２０８、２０９したもので、液 体流入口２１から液体を入れて被覆２０１の外周面及び被覆２０３に沿って液体 通過口２０５から内筒１２の入口１２１に入り、内筒１２の出口１２２及び液体 通過口２０６から液体流出口２２に流出できるようにしたものである。

【考案の効果】

本考案は、以上のように、空気の介在を極力排除した電熱線とそれから引き出 される多重撚線の電熱線をリード線とした筒形電熱器と、被加熱液体を外筒の表 周面から内筒内に流通させるシースカバーとを組み合せたことから、熱効率がよ く、電熱線の劣化やリード線の断線の少ない大電流用の液体電気加熱器を提供す ることができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の原理を示した断面図的な説明図であ
る。

【符合の説明】

１０ 筒形電熱器 １０１ 筒形電熱器の前端 １０２ 筒形電熱器の後端 １１ 外筒 １２ 内筒 １２１ 内筒入口 １２２ 内筒出口 １３ 電熱線 １３１ 多重撚電熱線 １３２ 耐熱金属線 １４ 耐火断熱絶縁材 ２０ シースカバー ２１ 液体流入口 ２２ 液体流出口 ２０１、２０２、２０３、２０４、２０７、２０８、２
０９ シースカバーの披覆部 ３０、４０ リード線挿入口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前端及び後端が内筒の入口及び出口、リ
   ード線挿入口を除いて密封された外筒と内筒からなる金
   属製２重筒から形成された筒形電熱器と、前記筒形電熱
   器を取り出し自由に挿入できるようにすると共に、前記
   ２重筒の前端をリード線挿入口及び前記内筒の出口を除
   いて被覆し、前記内筒の内周面を被覆し、前記外筒の外
   周面を被覆し、前記２重筒の後端を前記内筒の入口を除
   いて被覆し、前記外筒の外周面の被覆及び前記２重筒の
   後端の被覆から一定間隔をあけて、液体流入口を除いて
   被覆したシースカバーとを備えていることを特徴とする
   液体電気加熱器。
2. 【請求項２】 前記筒形電熱器の電熱線のリード線が、
   コイル配置された電熱線から引き出された電気絶縁され
   た前記電熱線の多重撚線とこれにカシメ合せ又は溶接さ
   れた耐熱金属線とからなっている請求項１記載の液体電
   気加熱器。