JP3041052B2 - 記録/再生ヘッド、記録/再生ヘッド位置決め機構および記録/再生装置 - Google Patents

記録/再生ヘッド、記録/再生ヘッド位置決め機構および記録/再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、記録/再生ヘッドと、記録/再生ヘッド位
置決め機構と、磁気ディスク装置や光ディスク装置等の
記録/再生装置とに関する。
背景技術 図32に、従来の磁気ディスク装置(HDD)に用いられ
ている浮上型の磁気ヘッドおよびその位置決め機構の平
面図を示す。
同図において磁気ヘッドは、電磁変換素子1が形成さ
れたスライダ2と、このスライダ2を支持するサスペン
ション3とから構成される。なお、電磁変換素子1と磁
気ディスク装置の信号処理回路とを電気的に接続して記
録再生信号の伝送を行う配線は、図示を省略してある。
磁気ヘッドの位置決めのためのアクチュエータには、
VCM(ボイスコイルモータ)5が用いられている。VCM5
は、コイル51、永久磁石52、ベアリング53およびアーム
54から構成され、アーム54には、一端にコイル51が、他
端に磁気ヘッドのサスペンション3がそれぞれ取り付け
られている。なお、コイル51の上側にも、永久磁石(図
示せず)が設けられている。
電磁変換素子1は、電気信号と磁気信号とを相互に変
換するための磁極およびコイルや、これらに加え、磁気
信号を電流変化に変換するための磁気抵抗効果素子など
を有するものであり、これらは薄膜形成技術や組立加工
技術等により形成されている。スライダ2は、Al2O3−T
iCやCaTiO3などの非磁性セラミックスやフェライトなど
の磁性体から構成され、その形状は概ね直方体状であ
り、ディスク媒体6に対向する面(エアベアリング面)
が、ディスク媒体6と微小な距離を隔てて浮上するため
の圧力を発生するのに適した形状に加工されたものであ
る。サスペンション3は、弾性を有するステンレス板な
どに曲げや抜きなどの加工を施すことにより形成された
ものである。
次に、記録および再生の際の作用を説明する。ディス
ク媒体6は毎分数千回転程度で高速回転しているため、
これとスライダ2との間には空気が流入し、スライダ2
には浮上する力が加わる。一方、スライダ2はサスペン
ション3によって所定の加重でディスク媒体6側に押圧
されているため、浮上力と押圧力との関係に基づき、ス
ライダ2は微小な距離を隔ててディスク媒体6上に浮上
する。
磁気ヘッドはVCM5と連結されているため、ベアリング
53を中心とする揺動動作により、ディスク媒体6の半径
方向に移動が可能となっており、電磁変換素子1の位置
決め制御、すなわち、任意の記録再生トラック上に移動
するシーク制御および記録再生トラック追従制御が行わ
れる。
磁気変換素子1の位置決め制御は、ディスク媒体6に
記録されたトラック位置信号を電磁変換素子1が検出
し、ヘッド位置決め制御回路7で演算処理された駆動信
号が増幅器8を経てVCM5のコイル51に所定の電流を流
し、永久磁石52との間に発生する力を制御することによ
り行われる。目的トラックに位置決めされた電磁変換素
子1は、ディスク媒体6に対し磁気信号の記録再生を行
う。
以上のように、従来、磁気ヘッドの位置決め手段とし
ては、VCMを用いることが一般的であった。
磁気ディスク装置では、ディスク媒体の回転に伴う同
期あるいは非同期のディスク媒体面振動、ディスク媒体
の偏心、磁気ヘッドやディスク媒体を含む磁気ディスク
装置の熱膨張や外乱振動などにより、磁気ヘッドと記録
トラックとの間に位置ずれが生じる。このため、記録時
には隣接トラックの信号情報を重ね書きにより消してし
まったり、再生時には対象とするトラックの再生信号レ
ベルが低下したり、隣接トラックの信号がクロストーク
ノイズとして混入して再生信号の品質が低下したりす
る。
したがって、記録再生時には、磁気ヘッドの電磁変換
素子の位置を正確かつ高速にディスク媒体上の所定の記
録トラックに追従させる必要がある。
しかし、上記した従来の磁気ディスク装置は、磁気ヘ
ッド、アームおよびコイルからなる質量の大きな構造体
全体を揺動させる構成であり、また、弾性を有するサス
ペンションを介してスライダを移動させる構成であり、
また、揺動の中心となるベアリングには摩擦抵抗や偏心
などが必ず存在するため、位置決め精度、特に記録トラ
ックの追従精度に限界があるという課題があった。
一方、磁気ディスク装置における高密度記録への要求
は強く、このため、トラック密度はより高く、すなわ
ち、記録トラック幅はより狭くなりつつあり、これに伴
い磁気ヘッドの位置決め精度の向上が必要となってい
る。従来の位置決め制御帯域は約500Hzであり、位置決
め精度は約0.3μmであるが、記録トラック幅が1μm
程度まで狭くなると、制御帯域としては数キロヘルツ、
位置決め精度としては0.1μm程度が必要となる。この
ため、従来の磁気ヘッドの位置決め機構における課題は
さらに顕在化している。
また、磁気ヘッドの浮上量は、従来、一般に50〜100n
m程度であったが、この程度の浮上量のままで記録再生
トラックピッチを1μm程度まで狭くすると、記録時に
隣接トラックの信号情報を記録漏れ磁界により消去して
しまったり、再生時に信号レベル絶対出力の低下により
S/Nが劣化したりといった諸課題がでてくる。したがっ
て、安定した記録再生特性を維持するには、ディスク媒
体に対する磁気ヘッドの浮上量を50nm以下にする必要が
ある。しかし、浮上量を小さくする場合、シーク制御時
や記録再生トラック追従制御時の浮上特性(浮上量変
動)と、ディスク媒体の平滑性とを、より厳しく管理す
る必要がある。
ところで、最近、浮上量の極めて小さい疑似接触型ヘ
ッドと呼ばれる磁気ヘッドや、磁気ヘッドとディスク媒
体とが常時接触する接触型ヘッドの研究も進んでいる。
これらの磁気ヘッドを用いる目的は、記録密度をさらに
高くすることなので、これらの磁気ヘッドではシーク制
御や記録再生トラック追従制御がさらに困難となる。
磁気ヘッドの位置決め精度を高める方法の一つとし
て、磁気ヘッド取り付けアームまたは支持バネ(サスペ
ンション)に圧電素子等の微小変位アクチュエータを設
ける方法が提案されている(特開平5−28670号公報、
同5−47126号公報)。これらの方法により磁気ヘッド
位置決め精度はある程度改善されるが、これらの方法
も、弾性を有するサスペンションを介してスライダを駆
動する点ではVCMによる位置決め機構と同様であるた
め、サスペンションの振動による影響から逃れることは
できず、位置決め精度向上に限界がある。
また、スライダを変位させるために小型の静電気力ア
クチュエータを用いる方法(Magnetic Recording Head
Positioning at Very High Track Densities Using a M
icroactuator−Based,Two−Stage Servo System,IEEE T
RANSACTIONS ON INDUSTRIAL ELECTLONICS,VOL.42,NO.3,
pp.222−233,JUNE 1995)や、小型の電磁力アクチュエ
ータを用いる方法(Silicon Microstructures and Micr
oactuators for Compact Computer Disk Drives,IEEE C
ONTROL SYSTEMS,pp.52−57,DECEMBER 1994)が提案され
ているが、静電気力アクチュエータは、スライダを変位
させるのに十分な駆動力を発生させることが難しく、電
磁力アクチュエータは、漏れ磁束によるディスク媒体の
磁気信号への影響が懸念されるという問題がある。ま
た、両者共に、アクチュエータが発生する静電気力また
は電磁力で変形可能な小さな弾性を有する支持部材でス
ライダを保持しなければならないので、外乱に弱いとい
う問題もある。なお、静電アクチュエータによりスライ
ダを駆動することは特開平8−180623号公報にも記載さ
れているが、このものでも同様な問題が生じる。
また、特開平6−259905号公報には、記録再生機能部
(電磁変換素子)を設けたスライダと、VCMにより駆動
されるサスペンションとを、圧電素子等の駆動部材を介
して連結する構成を有する記録再生装置用アクチュエー
タが記載されている。同公報の第1実施例(図1参照)
における薄形微動機構部(駆動部材)は、対向する一組
の薄板と、一組の圧電素子とから構成され、各薄板の両
端には、各圧電素子の端部のうちいずれか一端を接続す
るための折り曲げ部が対角線上に設けられ、そこに圧電
素子の各端が接続されたものである。この薄形微動機構
部では、圧電素子を共に伸ばすように変形させるか、共
に縮めるように変形させることにより、圧電素子の伸縮
方向とほぼ直交する方向に記録再生機能部を微小変位さ
せることが可能となっている。また、同公報の第2実施
例(図2参照)における薄形微動機構部は、第1実施例
と同様に、対向する一組の薄板と、一組の圧電素子とか
ら構成されている。ただし、各圧電素子の一端を接続す
るための折り曲げ部は、各薄板の一端に設けられている
点が第1実施例とは異なる。この薄形微動機構部では、
各圧電素子をスライダの浮上面に平行な面内で共に同じ
方向に曲げ変形させることにより、第1実施例と同様の
記録再生機能部を微小変位させることが可能となってい
る。また、同公報の第3実施例(図3参照)では、曲げ
変形が自在な一組の圧電素子だけから微動機構部を構成
している。すなわち、各圧電素子は、一端にスライダ
が、他端にサスペンションがそれぞれ接続されている。
同公報では、従来技術として、スライダ自在に圧電素
子を埋め込んだ微動アクチュエータを挙げており、この
ようなスライダ(微動アクチュエータ)では浮上面にね
じれや歪みなどの変形が生じて、浮上特性に影響を与え
るとしている。そして、上記薄形微動機構部ではスライ
ダに全く応力が加わらないため、スライダに変形が生じ
ず、ヘッドの浮上挙動に全く影響を与えないアクチュエ
ータを構成することが可能となることを効果として挙げ
ている。しかし、第1実施例および第2実施例の薄形微
動機構部は、一組の薄板を一組の圧電素子で接続したア
センブリ構造であるため、両圧電素子間に特性差が存在
しないとしても、組立誤差などにより浮上方向へのぶれ
(浮上量変動)が生じやすい。また、組立工程が必要で
あるため、コスト高となる。また、アセンブリ構造で
は、剛性を高くすることが難しくなり、接着部などの機
械的な耐久性が低くなるほか、圧電素子の電極から配線
を引き出す必要が生じるので、変位特性を阻害したり、
構造が複雑となって構造コストが高くなるという問題も
生じる。第3実施例も同様に、組立誤差が変位特性をば
らつかせるという問題がある。
なお、同公報の図6に従来技術として記載されている
アクチュエータおよび前記特開平5−28670号公報の図
5に記載されているアクチュエータは、圧電素子等の変
位発生素子をサスペンションにはめ込んだ構造であるた
め、変位発生素子の寸法とこれがはめ込まれる空隙の寸
法との公差管理が難しい。圧電素子は変位量が非常に小
さいため、両者の間に隙間が存在すると、伝達される変
位量にロスやばらつきが生じ、変位が全く伝わらないこ
ともある。したがって、隙間が生じないように高精度に
組み立てる必要があり、技術的な困難を伴うと共にコス
トアップを招く。
特開昭63−291271号公報には、スライダとロードバー
との間に圧電素子または電歪素子からなる微動機構を設
けた磁気ヘッド位置決め機構が記載されている。同公報
の実施例に記載された微動機構は、薄い圧電素子板に
“コ”字状の切り欠きを設けたものであり、圧電素子板
の一部を伸縮させることにより、この伸縮と同じ方向に
スライダを直線変位させるものである。この微動機構
は、アセンブリ構造ではなく一体型ではあるが、スライ
ダの変位量が圧電素子板の直線変位量に依存する構造な
ので、スライダの変位量を大きくするためには微動機構
の寸法を大きくせざるを得ないという問題がある。
前記特開平5−47126号公報に図1〜図4に記載され
た構成では、シート状の圧電素子自体をヘッド支持バネ
に貼り付けているため、ヘッド支持バネが圧電素子の変
位を阻害する負荷となる。このため、圧電素子の小さな
変位量がさらに減少してしまう。また、圧電素子に負荷
がかかるので、寿命が短くなったり、特性劣化が早まっ
たりし、十分な耐久性が得られない。また、圧電素子の
貼り付けには、通常、有機樹脂等からなる接着剤層が用
いられるので、圧電素子の変位に伴って接着剤層が変形
してしまい、伝達ロスが生じる。また、圧電素子が変位
する際に接着剤層にも負荷がかかるので、接着に関して
の信頼性も低くなる。また、上記負荷および環境条件
(高温・高湿等)により接着力(固定力)が変化した
り、接着剤層自体の剛性が変化したりするため、圧電素
子から接着剤層を介して電磁変換素子に伝達される変位
に経年変化が生じてしまう。
また、特開平6−309822号公報の図6には、サスペン
ションの先端部に形成されるジンバル部の平行板ばねを
構成する一対の金属薄板上に、それぞれシート状の圧電
素子を装着した構成の駆動手段を有する記録再生ヘッド
が記録されている。この駆動手段では、圧電素子の伸縮
により圧電素子と金属薄板との長さの差が生じ、これに
よって両者が撓むことにより電磁変換素子が変位するも
のである。この構成でも圧電素子が接着剤層を介して金
属薄板を撓ませるので、やはり接着剤層に負荷がかか
り、信頼性が低くなる。
特開平60−47271号公報には、スライダとヘッド本体
との間に、ヘッド本体を情報用トラックの並列方向に微
動させる駆動素子を設けた浮動ヘッドが記載されてい
る。前記駆動素子としては圧電素子が挙げられている。
具体的には、積層型圧電素子の厚さ変化を利用してヘッ
ド本体を微動させるものと、バイモルフ型の圧電素子を
利用するものとが記載されている。同公報に記載された
ヘッド本体は、薄膜ヘッドの電磁変換素子ではなく、通
常のバルク型磁気ヘッドである。同公報記載の積層型圧
電素子は、電界と同じ方向の変位、すなわち圧電縦効果
を利用するものであり、かつこれによる厚さ方向の直線
変位を利用してヘッド本体を直線変位させるので、ヘッ
ド本体の変位量を大きくするためには圧電素子の寸法を
大きくせざるを得ないという問題がある。また、同公報
記載の構造では、浮上面の一部が変形、変位する。この
ため、浮上特性が安定しないという問題およびヘッド本
体と媒体との間のスペーシング変動により記録再生特性
が安定しないという問題が生じる。
なお、以上では、記録/再生ヘッドのうち電磁ヘッド
について述べたが、磁気ヘッドの位置決めに関して述べ
た上記各問題は、光ディスク装置用の記録/再生ヘッド
においても同様に生じる。従来の光ディスク装置では、
少なくともレンズを有する光学モジュールを備えた光ピ
ックアップを利用している。この光ピックアップは、光
ディスクの記録面に焦点が合うようにレンズが機械的に
制御されるものである。しかし、最近、光ディスクの記
録密度を飛躍的に高める方法として、ニア・フィールド
記録が提案されており[NIKKEI ELECTRONICS 1997.6.16
(no.691),p.99]、このニア・フィールド記録では、
浮上型ヘッドを用いる。この浮上型ヘッドは、浮上型磁
気ヘッドと同様なスライダを用い、このスライダに、SI
L(solid immersion lens)と呼ばれる半球状のレンズ
と、磁界変調記録用コイルと、プリフォーカスレンズと
を有する光学モジュールを組み込んだものである。ニア
・フィールド記録用の浮上型ヘッドは、米国特許第5,49
7,359号明細書にも記載されている。このような浮上型
ヘッドと組み合わせて用いられる光ディスクは、記録ト
ラック密度が極めて高いため、記録トラックに対する位
置決めに際しては、浮上型磁気ヘッドと同様な上記各問
題が生じる。
発明の開示 本発明の目的は、磁気ディスク装置が光ディスク装置
等の記録/再生装置において、記録/再生ヘッドに設け
られた電磁変換素子や光学モジュールの位置決めを、高
精度かつ高速に行うことを可能とすることであり、ま
た、このような位置決めを行う際に、記録媒体表面に垂
直な方向における電磁変換素子や光学モジュールの位置
変動を簡易な方法で抑制することである。
このような目的は、下記(1)から(17)のいずれか
の構成により達成される。
(1) 電磁変換素子または光学モジュールが設けられ
たスライダとアクチュエータとサスペンションとを有
し、スライダがアクチュエータを介してサスペンション
に支持されており、 アクチュエータが固定部と可動部とこれらを連結する
少なくとも2つの梁部とを有し、梁部の少なくとも1つ
に変位発生部が形成されており、変位発生部が逆圧電効
果または電歪効果により固定部と可動部とを結ぶ方向に
伸縮するものであり、固定部がサスペンションに可動部
がスライダにそれぞれ固定されており、 変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部に撓むと共に可
動部が固定部に対し直線変位するか弧状変位するか回転
変位すると共に、電磁変換素子または光学モジュールが
記録媒体の記録トラックと交差するように直線状または
弧状の軌跡を描いて変位するものであり、 固定部と可動部と梁部とが、圧電・電歪材料から構成
される板状体に孔部および/または切り欠きを設けるこ
とにより一体的に形成されたものである記録/再生ヘッ
ド。
(2) アクチュエータがスライダの背面または側面に
配置されている(1)の記録/再生ヘッド。
(3) スライダの背面に設けた段差によって形成され
た空間にアクチュエータが配置されている(2)の記録
/再生ヘッド。
(4) スライダとアクチュエータとがサスペンション
を挟んで対向して配置されている(1)〜(3)のいず
れかの記録/再生ヘッド。
(5) サスペンションの一部に、スライダを記録媒体
表面に追従させるためのジンバル部が設けられており、
このジンバル部にアクチュエータが連結されている
(1)〜(4)のいずれかの記録/再生ヘッド。
(6) アクチュエータの変位発生部に、両側に電極層
が存在する圧電・電歪材料層が少なくとも2層存在する
(1)〜(5)のいずれかの記録/再生ヘッド。
(7) 電磁変換素子または光学モジュールの変位量
が、アクチュエータの変位発生部の伸縮量よりも大きい
(1)〜(6)のいずれかの記録/再生ヘッド。
(8) 電磁変換素子または光学モジュールの変位量
が、スライダとアクチュエータとの連結部の変位量より
も大きい(7)の記録/再生ヘッド。
(9) スライダとアクチュエータとの連結部の変位量
が、アクチュエータの変位発生部の伸縮量よりも大きい
(7)または(8)の記録/再生ヘッド。
(10) アクチュエータおよび/または電磁変換素子も
しくは光学モジュールへの配線がサスペンションに形成
されている(1)〜(9)のいずれかの記録/再生ヘッ
ド。
(11) (1)〜(10)のいずれかの記録/再生ヘッド
と、この記録/再生ヘッド全体を駆動する主アクチュエ
ータとを有する記録/再生ヘッド位置決め機構。
(12) 電磁変換素子または光学モジュールが設けられ
たスライダとアクチュエータとサスペンションとを有
し、スライダがアクチュエータを介してサスペンション
に支持されている記録/再生ヘッドの位置決めを行う機
構であり、 アクチュエータが固定部と可動部とこれらを連結する
少なくとも2つの梁部とを有し、梁部の少なくとも2つ
に変位発生部が形成されており、変位発生部が逆圧電効
果または電歪効果により固定部と可動部とを結ぶ方向に
伸縮するものであり、固定部がサスペンションに可動部
がスライダにそれぞれ固定されており、 変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓むと共に可
動部が固定部に対し直線変位するか弧状変位するか回転
変位することにより、電磁変換素子または光学モジュー
ルが記録媒体の記録トラックと交差するように直線状ま
たは弧状の軌跡を描いて変位するものであり、 記録トラックと交差する方向の位置決めを行う際に、
各変位発生部に印加する駆動電圧の総和を、どの時刻に
おいても一定となるように制御する記録/再生ヘッド位
置決め機構。
(13) 各変位発生部の伸縮の向きが、同極性の印加電
圧に対して同一であり、各変位発生部へ印加される電圧
が、直流バイアス電圧に制御電圧を加算したものであ
り、各変位発生部において加算する前記制御電圧の総和
をどの時刻においてもゼロとなるように制御するもので
ある(12)の記録/再生ヘッド位置決め機構。
(14) 前記各変位発生部が、電圧印加により伸縮する
変位部と、この変位部を挟む一対のカバー部とを有し、
変位部とカバー部とが記録媒体表面に垂直な方向に積層
されており、 カバー部が、変位部に密着して存在し、かつ変位部の
伸縮に伴って変形するものである(12)または(13)の
記録/再生ヘッド位置決め機構。
(15) 前記記録/再生ヘッドが(1)〜(10)のいず
れかの記録/再生ヘッドである(12)〜(14)のいずれ
かの記録/再生ヘッド位置決め機構。
(16) 前記記録/再生ヘッド全体を駆動する主アクチ
ュエータを有する(12)〜(15)のいずれかの記録/再
生ヘッド位置決め機構。
(17) (1)〜(10)のいずれかの記録/再生ヘッド
または(11)〜(16)のいずれかの記録/再生ヘッド位
置決め機構を有する記録/再生装置。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の磁気ヘッドの基本構成例と、電磁変
換素子の位置決め機構とを説明するための斜視図であ
り、図2は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュエー
タをスライダ背面に配置する構成例を示す斜視図であ
り、図3は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュエー
タをスライダ背面に配置する構成例を示す斜視図であ
り、図4は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュエー
タをスライダ背面に配置する構成例を示す斜視図であ
り、図5は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュエー
タをスライダ背面に配置する構成例を示す斜視図であ
り、図6は、本発明の磁気ヘッドにおけるアクチュエー
タの構成例を示す平面図であり、図7Aは、図6に示すア
クチュエータの可動部を直線変位させる場合の各部の撓
みを誇張して表す平面図であり、図7Bは、図6に示すア
クチュエータの可動部を回転変位させる場合の各部の撓
みを誇張して表す平面図であり、図8は、本発明の磁気
ヘッドにおけるアクチュエータの構成例を示す平面図で
あり、図9は、本発明の磁気ヘッドにおけるアクチュエ
ータの構成例を示す平面図であり、図10は、本発明の磁
気ヘッドにおけるアクチュエータの構成例を示す平面図
であり、図11は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュ
エータをスライダ側面に配置する構成例を示す斜視図で
あり、図12は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュエ
ータをスライダ側面に配置する構成例を示す斜視図であ
り、図13は、本発明の磁気ヘッドのうち、アクチュエー
タをスライダ側面に配置する構成例を示す側面図であ
り、図14は、本発明の磁気ヘッドのうち、スライダ背面
に設けた段差により形成された空間にアクチュエータ配
置する構成例を示す斜視図であり、図15は、本発明の磁
気ヘッドのうち、スライダ背面に設けた段差により形成
された空間にアクチュエータ配置する構成例を示す斜視
図であり、図16は、本発明の磁気ヘッドのうち、スライ
ダとアクチュエータとがサスペンションを挟んで対向し
て配置される構成例を示す斜視図であり、図17は、本発
明の磁気ヘッドのうち、スライダとアクチュエータとか
らなる構造体の重心付近でアクチュエータとサスペンシ
ョンとを連結する構成例を示す側面図であり、図18A
は、本発明の磁気ヘッドのうち、サスペンションのジン
バル部にスライダを連結する構成例の平面図であり、図
18Bは、その側面図であり、図19Aは、本発明の磁気ヘッ
ドのうち、サスペンションのジンバル部にスライダを連
結する構成例の平面図であり、図19Bは、その側面図で
あり、図20Aは、本発明の磁気ヘッドのうち、サスペン
ションのジンバル部にスライダを連結する構成例の平面
図であり、図20Bは、その側面図であり、図21は、本発
明の磁気ヘッドのうち、サスペンションのジンバル部を
挟んでアクチュエータとスライダとを連結する構成例を
示す斜視図であり、図22Aは、本発明の磁気ヘッドのう
ち、アクチュエータの変位発生部の伸縮量よりも電磁変
換素子の変位量を大きくできる構成例の平面図であり、
図22Bは、その側面図であり、図23Aは、本発明の磁気ヘ
ッドのうち、アクチュエータの変位発生部の伸縮量より
も電磁変換素子の変位量を大きくできる構成例の平面図
であり、図23Bは、その側面図であり、図24は、本発明
の磁気ヘッドに用いるアクチュエータの構成例を示す斜
視図であり、図25Aは、内部電極層の構成例を示す分解
斜視図であり、図25Bは、端子電極の構成例を示す平面
図であり、図26は、磁気ヘッド位置決め機構における駆
動制御の基本的構成を説明するための斜視図であり、図
27は、アクチュエータの断面図であり、図28は、図26に
おける電磁変換素子1について、X軸方向変位の時間的
変化を表すグラフであり、図29Aは、アクチュエータの
一方の変位発生部に印加される電圧の時間的変化を示す
グラフであり、図29Cは前記電圧の印加に伴って生じる
電磁変換素子のZ軸方向変位の時間的変化を示すグラフ
であり、図29Bは、アクチュエータの他方の変位発生部
に印加される電圧の時間的変化を示すグラフであり、図
29Dは前記電圧の印加に伴って生じる電磁変換素子のZ
軸方向変位の時間的変化を示すグラフであり、図29E
は、一方の変位発生部に図29Aに示す電圧が印加され、
他方の変位発生部に図29Bに示す電圧が印加されたとき
の電磁変換素子のZ軸方向変位の時間的変化を示すグラ
フであり、図30Aは、アクチュエータの一方の変位発生
部に印加される電圧の時間的変化を示すグラフであり、
図30Cは前記電圧の印加に伴って生じる電磁変換素子の
Z軸方向変位の時間的変化を示すグラフであり、図30B
は、アクチュエータの他方の変位発生部に印加される電
圧の時間的変化を示すグラフであり、図30Dは前記電圧
の印加に伴って生じる電磁変換素子のZ軸方向変位の時
間的変化を示すグラフであり、図30Eは、一方の変位発
生部に図30Aに示す電圧が印加され、他方の変位発生部
に図30Bに示す電圧が印加されたときの電磁変換素子の
Z軸方向変位の時間的変化を示すグラフであり、図31
は、変位発生部を4つ有するアクチュエータの平面図で
あり、図32は、従来の磁気ディスク装置に用いられてい
る磁気ヘッド位置決め機構の構成例を示す平面図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の記録/再生ヘッドの作用および効果
を、磁気ヘッドを例に挙げて説明する。
図1に、本発明の磁気ヘッドの基本的な構造例を示
す。アクチュエータ4は、電磁変換素子1が形成されて
いるスライダ2とサスペンション3との間に介在し、こ
れらを連結している。アクチュエータ4には、両側に電
極層を有する圧電・電歪材料層が少なくとも1層設けら
れ、ここが変位発生部となっている。変位発生部は、逆
圧電効果または電歪効果により伸縮を発生する。この伸
縮により、スライダ2はサスペンション3に対し相対的
に変位する。このときの電磁変換素子1の変位方向が記
録トラックと交差する方向、好ましくは記録トラックと
ほぼ直交する方向となるように、アクチュエータ4にス
ライダ2が連結されている。アクチュエータ4では、ト
ラック位置ずれ信号に基づいた電圧制御により変位発生
部の伸縮制御がなされ、これにより記録トラックに電磁
変換素子1を追従させることが可能となっている。
このような構成において、アクチュエータの変位発生
部の伸縮によるスライダの位置決めの精度は、0.1μm
以下とずることができる。また、アクチュエータが駆動
する対象物であるスライダの質量は、従来の位置決め機
構(VCM)のアーム、コイルや、サスペンションを含む
磁気ヘッド全体に比べ極めて小さいこと、駆動対象物で
あるスライダはバネ性を有さず、剛性とみなせること、
逆圧電効果または電歪効果によりアクチュエータが発生
する駆動力は、同等の変位量の静電気力アクチュエータ
に比べ十分に大きいことなどから、スライダの位置決め
制御周波数を数キロヘルツ以上にできるので、VCMだけ
を用いて位置決めを行う従来の磁気ディスク装置に比
べ、位置決め精度は大きく向上する。また、電磁力アク
チュエータで懸念される漏れ磁界によるディスク媒体へ
の影響も心配ない。また、静電気力や電磁力を利用する
アクチュエータの場合、比較的剛性の低い弾性部材で可
動部を支持する必要があるので、振動や衝撃による位置
ずれが起こりやすいが、本発明では、剛性の高い圧電・
電歪セラミックスを利用でき、かつ弾性部材を介するこ
となしにアクチュエータとスライダとを連結できるの
で、位置ずれが生じにくい。
このように、本発明の磁気ヘッドでは、VCMによりあ
るいは圧電素子等の微小変位アクチュエータにより、バ
ネ性を有するサスペンションを含む磁気ヘッド全体を変
位させて位置決めを行う従来の方法、および静電気力や
電磁力を利用するアクチュエータでスライダを変位させ
て位置決めを行う従来の方法に比べ、位置決め制御周波
数の広帯域化が可能であり、高精度なトラック位置決め
制御が実現できる。
本発明に用いるアクチュエータは、圧電・電歪材料か
ら構成される板状体に孔部および/または切り欠きを設
けることにより、スライダおよびサスペンションに接続
される部位(可動部および固定部)と、変位発生部を有
する梁部とが、一体的に形成されたものである。したが
って、アクチュエータの剛性および寸法精度を高くで
き、組立誤差が生じる心配もない。また、アクチュエー
タ自体の構造には接着剤を用いないため、変位発生部の
変形によって応力が生じる部分に接着剤層が存在しない
ので、接着剤層による伝達ロスや、接着強度の経年変化
などの問題も生じない。また、各部を一体的に形成する
ため、例えば図25Aおよび図25Bに示すように、変位発生
部に設ける内部電極層A1、B1、G1を固定部43まで延在さ
せて、これらを固定部43の端子電極A0、B0、C0と接続す
る構成とすることができる。この構成ではアクチュエー
タ駆動のためにワイヤー等を変位発生部の電極に結線す
る必要がない。また、スライダへの配線もワイヤー等で
はなくアクチュエータを介して行うことが可能となる。
したがって、製造が容易であり、信頼性も高くなる。こ
れに対し前記特開平6−259905号公報に記載されたアク
チュエータ(薄形微動機構部)は、固定部および可動部
にそれぞれ相当する部位と変位発生部に相当する部位と
を独立して製造し、これらを組み立てたものなので、剛
性、耐久性および寸法精度が高くなるほか、組立誤差が
必然的に発生するため、浮上方向へのぶれが生じやすく
なる。また、一般的には、変位発生部に相当する部位へ
のワイヤー配線が必要となるので、製造コストおよび信
頼性の点でも問題がある。
本発明の磁気ヘッドは、基本的には従来の磁気ヘッド
にアクチュエータを追加配置することで実現でき、従来
の電磁変換素子、スライダ、サスペンションをそのまま
利用することが可能であるため、大幅なコストアップを
招くこともない。
逆圧電効果や電歪効果により発生する変位量は極めて
小さいが、本発明では、変位発生部の伸縮量や可動部の
変位量よりも、電磁変換素子の変位量を大きくすること
ができる。すなわち、変位量の増幅が可能である。具体
的には、変位発生部が伸縮すると共に撓む構成、例えば
図22Aに示すアクチュエータでは、変位発生部41の伸縮
量よりも可動部44(スライダとアクチュエータとの連結
部)の変位量を大きくすることができる。すなわち、図
22Aに示すアクチュエータは、それ自体が変位拡大機能
を有している構成の例である。また、変位発生部の伸縮
に伴い発生する固定部に対する可動部の変位が、弧状変
位または回転変位である場合には、アクチュエータの構
造やアクチュエータとスライダとの連結位置などを適切
なものとすることにより、可動部の変位量よりも電磁変
換素子の変位量を大きくすることができる。例えば図22
Aに示すアクチュエータは、可動部が弧状変位する。そ
こで、図23Aに示すように、このアクチュエータにおい
て、可動部44とスライダ2との連結部と、電磁変換素子
1との間の距離を大きくすれば、電磁変換素子1の変位
量を可動部44の変位量よりも大きくできる。このように
本発明では変位量の増幅が可能なので、アクチュエータ
を小型化しても実用的に十分な変位量を得ることができ
る。これに対し、圧電素子の伸縮を利用してその伸縮の
方向と同じ方向に直線変位させる構成では、実用的に十
分な変位量を得るためにはアクチュエータを大型にせざ
るを得ない。
本発明において、アクチュエータの変位発生部を、両
側に電極層が存在する圧電・電歪材料層が少なくとも2
層存在する構成、すなわち、いわゆる積層型の構成とす
れば、各圧電・電歪材料層を薄くすることができるの
で、所定の駆動電圧を印加したときの電界強度を高くで
きる。このため、変位量を大きくすることが可能とな
る。あるいは、所定の変位量を発生させるために必要な
駆動電圧を低減することができる。
次に、本発明の具体的な構成例における効果を説明す
る。
本発明において、例えば図2〜図5に示すように、ア
クチュエータ4をスライダ2の背面に配置すれば、スラ
イダ2の背面を連結に利用できる。
本発明において、例えば図11〜図13に示すように、ア
クチュエータ4をスライダ2の側面に配置すれば、アク
チュエータ4を設けることによる磁気ヘッド全体の厚さ
の増加を抑えることができ、アクチュエータ4の厚さを
スライダ2の厚さより小さくした場合には、磁気ヘッド
の厚さを全く増加させないことも可能である。通常、磁
気ディスク装置では、複数枚のディスク媒体が磁気ヘッ
ドの作動空間を挟んで重ねられた構造となっている。磁
気ディスク装置の薄型化のためには、隣り合うディスク
媒体間の距離を小さくする必要があるので、図示例のよ
うにアクチュエータ4をスライダ2側面に配置すれば、
磁気ヘッドの厚さ増加が抑えられる結果、磁気ディスク
装置の薄型化を阻害しない。
また、例えば図14、図15に示すように、スライダ2の
背面に段差を少なくとも1つ設け、この段差によって形
成された空間21にアクチュエータ4を配置しても、磁気
ヘッドの厚さ増加を抑えることができる。しかも、この
場合、駆動対象物であるスライダ2の質量が減少するの
で、制御帯域の拡大が可能となる。
また、例えば図16〜図17に示すように、スライダ2と
アクチュエータ4とを、サスペンション3を挟んで対向
して配置する構成とすれば、従来の磁気ヘッドにおいて
サスペンションの一方の側にスライダが存在し他方の側
に何もないことによるアンバランスが改善される。この
ため、VCMなどにより磁気ヘッド全体を揺動させる際
に、サスペンションのねじれなどが減少し、スライダの
姿勢が安定化する。特に、スライダ2とアクチュエータ
4とからなる構造体のサスペンション3上下における質
量配分がほぼ1:1となるように構成すれば、すなわち、
サスペンション3またはその延長線が、前記構造体の重
心付近を通過するように構成すれば、前記アンバランス
により改善される。
また、例えば図18A、図19A、図20A、図21に示すよう
に、ディスク媒体表面の振れにスライダ2を追従させる
ためのジンバル(返しバネ)部をサスペンション3に設
ける場合、ジンバル部にアクチュエータ4を連結する構
成とすれば、アクチュエータ4とスライダ2とは一体的
にディスク媒体に追従することができ、ジンバル機構を
有効に機能させることができる。また、追従の際のジン
バル部のねじれなどによる力がアクチュエータに掛から
ないので、アクチュエータ性能の低下が防止され、信頼
性が向上する。
本発明を通常の磁気ディスク装置に適用する場合、通
常、従来の磁気ヘッドの位置決め制御機能であるVCM等
を主アクチュエータとして用い、本発明の磁気ヘッドに
設けたアクチュエータを副アクチュエータとして用いる
構成とする。すなわち、通常、VCMにシーク動作を主と
して担わせ、スライダに連結されたアクチュエータにト
ラック追従動作を主として担わせるので、位置決め精度
が良好となる。また、弾性部材によりスライダを支持す
る必要のある静電気力アクチュエータや電磁力アクチュ
エータでは、シーク動作後の残留振動や外部からの衝
撃、振動によるトラック位置ずれが発生しやすいが、本
発明では、アクチュエータとスライダとが弾性部材を介
さずに連結されており、また、アクチュエータ全体が剛
性の高い圧電・電歪セラミックス材料から構成されてい
るので、トラックの位置ずれが発生しにくい。
以上に説明したように、本発明の磁気ヘッドおよびこ
れをVCM等の従来の位置決め装置と組み合わせた装置で
は、高精度かつ高速な位置決めが可能となるので、ディ
スク媒体の記録トラック幅を小さくでき、トラック密度
の向上が可能となる。このため、ディスク媒体の記録密
度を高めることができ、磁気ディスク装置の記録容量を
高めることができる。また、磁気ディスク装置のアクセ
ス時間の短縮が可能となる。
なお、本発明のうち、電磁変換素子が形成されたスラ
イダを弧状変位または回転変位させる構成では、スライ
ダのスキュー角を制御することが可能である。図32から
わかるように、ディスク媒体6の内周側と外周側とで
は、スライダ中心線とスライダ走行方向(記録トラック
延在方向)とのなす角度が異なるため、スライダのエア
ベアリング面における圧力の発生状態が異なり、その結
果、スライダの浮上特性が変動することになる。また、
スライダの角度変動により、電磁変換素子と記録トラッ
クとのなす角度も変動するので、記録/再生トラック幅
にも変動が生じてしまう。これに対し、アクチュエータ
でスライダを弧状変位または回転変位させることにより
記録トラックに対するスライダの角度の変化を抑制し、
好ましくは前記角度を一定に保てば、浮上特性の変動お
よび記録/再生トラック幅の変動を抑制することができ
る。
本発明を磁気ヘッドに適用する場合、磁気ディスク装
置に限らず、VCM等の粗動アクチュエータを併用しない
構成の磁気記録/再生装置、例えば、固定ヘッド型や回
転ヘッド型の磁気テープ記録/再生装置などにも適用可
能であり、その他の磁気記録媒体の記録/再生装置にも
適用可能である。
次に、アクチュエータを有する磁気ヘッドを駆動する
際の好ましい制御方法について、説明する。
図1において、電磁変換素子1の位置決め制御は、以
下のように行われる。まず、ディスク媒体6に記録され
たトラック位置信号を電磁変換素子1が検出する。次い
で、ヘッド位置決め制御回路7および増幅器8によっ
て、前記トラック位置信号から粗動用の駆動電流および
微動用の駆動電圧を生成する。そして、粗動用の駆動電
流をVCMに、微動用の駆動電圧をアクチュエータ4の変
位発生部にそれぞれ印加することにより、電磁変換素子
1の位置決め制御を行う。
本発明で用いるアクチュエータは、固定部、変位発生
部および可動部が一体的に形成されるため、組立誤差は
生じないが、例えば、変位発生部の形状や材質に、ばら
つきや伸縮方向に対し垂直な方向の非対称性があると、
トラック位置信号に基づいてアクチュエータ4の変位発
生部の伸縮制御を行う際に、電磁変換素子1がディスク
媒体6に近づく方向または遠ざかる方向にも変位し、デ
ィスク媒体6に対する電磁変換素子1の浮上量に変動が
発生することがある。この変動は再生信号のレベル変動
となり、読み取り情報のエラーレートを悪化させるほ
か、変動幅が大きい場合には磁気ヘッドとディスク媒体
との接触によるヘッドクラッシュを発生させるといった
重大な問題も引き起こす。
変位発生部を意図する方向以外には変位させないため
には、変位発生部の形状の対称性や、変位発生部の均質
性などを厳密に管理する必要があるが、このような厳密
な管理を行うと、量産性の低下やコストアップを招くと
いう課題がある。
本発明の磁気ヘッド位置決め機構は、浮上方向におけ
る変位発生部の形状非対称性や不均質性などによって生
じる浮上量の変動を、アクチュエータに印加する駆動電
圧を制御することによって抑制することを可能にするも
のである。具体的には、変位発生部の伸縮制御を行う際
に、各変位発生部に印加する電圧の総和がどの時刻にお
いても一定となるように、位置決め制御回路7において
演算処理して印加電圧を制御する。これにより、アクチ
ュエータ駆動の際の浮上量変動を抑制することが可能と
なる。したがって、変位発生部に非対称性や不均質性が
存在していても、再生信号のレベル変動や、磁気ヘッド
とディスク媒体との接触により発生するヘッドクラッシ
ュの危険性を抑えることができ、安定した高精度なトラ
ック位置決め制御が実現できる。この結果、浮上量を小
さく設定することが可能となり、ディスク媒体の記録再
生トラック幅を小さくできる。このため、トラック密度
の向上が可能となってディスク媒体の記録密度を高める
ことができる。
また、アクチュエータに印加する駆動電圧を上記のよ
うに制御する方法は、前述した疑似接触型ヘッドや接触
型ヘッドにおいても有効である。これらのヘッドには、
一定の接触圧となるように媒体表面に向かう方向の荷重
が加えられているが、浮上型ヘッドにおいて浮上量変動
を生じさせる要因は、疑似接触型ヘッドや接触型ヘッド
では上記接触圧を変化させる要因となる。これらのヘッ
ドにおいて接触圧が変化すると、摩擦力が変化するた
め、シーク制御やトラック追従制御に悪影響を与える。
また、接触圧が増大する方向に変化すれば、媒体表面が
損傷したり、これにより塵埃が発生したり、電磁変換素
子が損傷するなどの致命的な事態に至ることもある。こ
れに対し、疑似接触型や接触型のヘッドに上記駆動電圧
制御方法を適用すれば、接触圧の変動を抑えることがで
きるため、信頼性を向上できる。
なお、浮上方向の変位を抑制できるこのような位置決
め機構は、例えば前記特開平6−259905号公報に記載さ
れた組立構造の薄形微動機構部にも適用できる。そし
て、組立誤差による浮上方向の意図しない変位を抑制す
ることが可能である。
以上では、本発明を磁気ヘッドに適用する場合につい
て説明したが、本発明は光ディスク等の光学的記録媒体
の記録/再生装置に用いられる記録/再生ヘッドにも適
用可能であり、この場合にも同様な効果が実現する。本
発明が適用可能な光記録媒体用記録/再生ヘッド(光学
ヘッド)は、上記した磁気ヘッドと同様なスライダを有
し、このスライダに光学モジュールを組み込むか、スラ
イダ自体を光学モジュールから構成したものである。光
学モジュールは少なくともレンズを有し、さらに、必要
に応じてレンズアクチュエータや磁界発生用コイルなど
が組み込まれる。このような光学ヘッドとしては、具体
的には、例えば前記したニア・フィールド記録に用いら
れる浮上型ヘッド(前記米国特許第5,497,359号明細書
に記載されたもの)が挙げられるが、このほかにも、ス
ライダが記録媒体表面を摺動するような光学ヘッド、す
なわち疑似接触型や接触型の光学ヘッドにも、本発明を
適用することができる。光学ヘッドにおける作用および
効果は、上記説明において電磁変換素子を光学モジュー
ルと読み替えれば、容易に理解できる。
なお、本明細書では、記録/再生ヘッドを、記録再生
ヘッドと記録専用ヘッドと再生専用ヘッドとを含む概念
とし、記録/再生装置も同様に、記録再生装置と記録専
用装置と再生専用装置とを含む概念とする。また、記録
媒体も、記録可能媒体に限らず、例えば再生専用光ディ
スクなどのように再生専用型の媒体を含む概念とする。
以下、本発明の実施の形態を、磁気ヘッドを例に挙げ
て図面に基づき説明するが、上述したように、本発明は
光学ヘッドにも適用することができる。
図1に、本発明の磁気ヘッドの基本構成および動作の
説明のための斜視図を示す。同図に示す磁気ヘッドは、
電磁変換素子1が設けられたスライダ2と、このスライ
ダ2を支持するサスペンション3とを有し、スライダ2
とサスペンション3との間には、アクチュエータ4が設
けられている。アクチュエータ4は、変位発生部と固定
部と可動部とが一体的に形成された構造である。変位発
生部には、両側に電極層が存在する圧電・電歪材料層が
少なくとも1層設けられ、電極層に電圧を印加すること
により伸縮を発生する構成となっている。圧電・電歪材
料層は、逆圧電効果または電歪効果により伸縮する圧電
・電歪材料からなる。変位発生部の一端は固定部を介し
てスライダ2に連結され、変位発生部の他端は可動部を
介してサスペンション3に連結されており、変位発生部
の伸縮によりスライダ2が変位して、電磁変換素子1が
ディスク媒体6の記録トラックと交差するように直線状
または弧状に変位する構成となっている。
アクチュエータをスライダ背面に配置する構成 図2に、本発明の磁気ヘッドの構成例の分解斜視図を
示す。同図に示すアクチュエータは、固定部43と可動部
44とが設けられ、さらに、これらを接続する2本の棒状
の梁部が平行に設けられ、2本の梁部にそれぞれ電極層
45が設けられて変位発生部41を構成しているものであ
る。固定部43は枠状であり、変位発生部41および可動部
44を包囲する構造となっている。可動部44はスライダ2
に、固定部43はサスペンション3に、それぞれ接着等に
より連結されている。
同図に示すアクチュエータ全体は、所定箇所に電極層
45を設けた圧電・電歪材料の板状体に2つの孔部を形成
することにより、変位発生部41、固定部43および可動部
44を形成した構造となっている。この構造は、以降で説
明する図2〜図5に示すアクチュエータにおいても同様
である。
なお、同図では、変位発生部41を明示するため、電極
層45が変位発生部表面に存在するように図示している
が、通常、電極層はアクチュエータ表面には露出してお
らず、後述するように各電極層の表面に、カバー部とし
ての圧電・電歪材料層が存在する構造とされる。以降の
図示例についても同様である。
変位発生部41において一対の電極層45に挟まれた圧電
・電歪材料層が、PZT等のいわゆる圧電材料から構成さ
れている場合、圧電・電歪材料層には、通常、変位性能
向上のための分極処理が施されている。この分極処理に
よる分極方向は、板状体の厚さ方向である。電極層に電
圧を印加したときの電界の向きが分極の向きと一致する
場合、両電極間の圧電・電歪材料層はその厚さ方向に伸
長(圧電縦効果)し、その面内方向では収縮(圧電横効
果)する。一方、電界の向きが分極の向きと逆である場
合、圧電・電歪材料層はその厚さ方向に収縮(圧電縦効
果)し、その面内方向では伸長(圧電横効果)する。図
示例では、圧電横効果、すなわち固定部43と可動部44と
を結ぶ方向の伸縮を利用して、可動部44を図中矢印方向
に弧状に変位させる。そして、この変位によりスライダ
2を揺動させ、電磁変換素子1を記録トラックと交差す
るように弧状に変位させる。
同図の構成において、一方の変位発生部と他方の変位
発生部とに、収縮を生じさせる電圧を交互に印加する
と、一方の変位発生部の長さと他方の変位発生部の長さ
との比率が変化し、これによって両変位発生部は前記板
状体の面内、すなわちアクチュエータの面内において同
方向に撓む。この撓みによって、固定部43に対し可動部
44が、電圧無印加時の位置を中央として図中矢印方向に
揺動することになる。この揺動は、可動部44が、変位発
生部41の伸縮方向に対しほぼ直交する方向に弧状の軌跡
を描く変位であり、弧状の軌跡の中心は、両梁部が固定
部43に接続する2箇所の中央付近となる。可動部44の揺
動方向はアクチュエータの面内に存在するため、電磁変
換素子1も弧状の軌跡を描いて揺動することになる。こ
のとき、電圧と分極とは向きが同じなので、分極減衰の
おそれがなく、好ましい。なお、両変位発生部に交互に
印加する電圧が変位発生部を伸長させるものであって
も、同様な揺動が生じる。
また、この構成では、両変位発生部に、互いに逆の変
位が生じるような電圧を同時に印加してもよい。すなわ
ち、一方の変位発生部と他方の変位発生部とに、一方が
伸長したとき他方が収縮し、一方が収縮したとき他方が
伸長するような交番電圧を同時に印加してもよい。この
ときの可動部44の揺動は、電圧無印加時の位置を中央と
するものとなる。この場合、駆動電圧を同じとしたとき
の揺動の振幅は、電圧を交互に印加する上記場合の約2
倍となる。ただし、この場合、揺動の一方の側では変位
発生部を伸長させることになり、このときの駆動電圧は
分極の向きと逆となる。このため、印加電圧が高い場合
や継続的に電圧印加を行う場合には、圧電・電歪材料の
分極が減衰するおそれがある。したがって、分極と同じ
向きに一定の直流バイアス電圧を加えておき、このバイ
アス電圧に前記交番電圧を重畳したものを駆動電圧とす
ることにより、駆動電圧の向きが分極の向きと逆となる
ことがないようにする。この場合の揺動は、バイアス電
圧だけを印加したときの位置を中央とするものとなる。
なお、図2に示す構成の変形例として、一方の梁部だ
けに変位発生部を設ける構成としてもよい。この場合、
図2の構成と同様に、変位発生部の収縮だけでなく伸長
も行って変位量を大きくする構成としてもよく、バイア
ス電圧印加により分極の減衰を防ぐ構成としてもよい。
図3に示すアクチュエータは、枠状の固体部43と可動
部44とが2本の棒状の梁部によって接続され、各梁部に
それぞれ一対の電極層45が設けられて変位発生部41を構
成している点で、図2と構成と同様であり、圧電・電歪
材料の分極も図2の構成と同様である。ただし、この構
成ではヒンジ部421が設けられている。ヒンジ部421は、
梁部のうち変位発生部41と可動部44との間にある領域で
ある。ヒンジ部421は、厚さに対する幅が変位発生部41
のそれより小さく、アクチュエータ面内方向の剛性が変
位発生部41に比べ低くなっている。
この構成において、一方の変位発生部と他方の変位発
生部とが互いに逆の変位を生じるような電圧を印加する
と、ヒンジ部421は剛性が相対的に低いので、両変位発
生部の伸縮に伴ってアクチュエータ面内方向に撓み、一
方、両変位発生部は剛性が相対的に高いので、撓みは小
さい。この結果、可動部44は、両梁部との2箇所の接続
部の中央付近を中心とする回転変位をすることになり、
電磁変換素子1は弧状の軌跡を描く。
この構成では、変位発生部41に対するヒンジ部の剛性
が相対的に低いほど変位発生部41の撓みが小さくなり、
その結果、変位発生部41の単位収縮量あたりの可動部44
の回転角度が大きくなる。
この構成においても、図2の構成と同様に、一方の変
位発生部と他方の変位発生部とに、収縮または伸長を生
じさせる電圧を交互に印加してもよい。また、一方の梁
部だけに電極層を設ける構成としてもよいが、その場合
には、可動部43の回転の中心が、電極層を設けない梁部
のヒンジ部付近となる。
図4および図5にそれぞれ示すアクチュエータは、ア
クチュエータの外枠を構成する枠状の固定部43と、固定
部43に包囲された可動部44と、これらを結ぶL字型の梁
部とを有する。梁部は、図4では2本存在し、図5では
4本存在する。これらのアクチュエータの外形形状は、
面内に対し垂直でかつ可動部44の中央を通る対称軸(図
中のZ軸)について回転対称である。
これらの構成において、両変位発生部が同時に収縮ま
たは同時に伸長するような電圧を印加すると、可動部44
は前記対称軸を中心とする回転運動をし、電磁変換素子
1は弧状の軌跡を描く。これらの構成では、スライダを
回転駆動するので、駆動による反転が小さく、磁気ヘッ
ドの振動特性に悪影響を及ぼすことが少ない。また、図
3に示す構成でもスライダを回転駆動させることが可能
なので、同様な効果が実現し得る。ここで、スライダを
回転駆動させるとは、スライダを貫く軸を中心としてス
ライダを回転させることを意味する。
なお、これらの構成において、梁部のうち変位発生部
41と可動部44との間にある領域を、図3におけるヒンジ
部421のように、アクチュエータ面内方向の剛性が変位
発生部41のそれに比べ低くなるような形状として、ヒン
ジ部としての働きをもたせてもよい。
これらの構成では、固定部43と可動部44との間のスリ
ット状孔部の長手方向と平行に、すなわち前記スリット
状孔部を縦断するように梁部を形成しているため、変位
発生部41の長さを大きくとれ、その結果、可動部44の回
転角を大きくできる。ただし、必要に応じ、前記スリッ
ト状孔部を横断するように梁部を設ける構成としてもよ
い。
このように可動部に回転運動をさせるためには、梁部
の数が2または4である必要はなく、3または5以上で
あってもよい。また、枠状の固定部や可動部について
も、外周や内周の形状は四角形状に限られず、例えば他
の多角形状としてもよく、円状としてもよい。
図5では、前記対称軸に対し対称な一対の梁部が2組
存在するが、このうちの1組だけに電極層を設ける構成
としてもよい。この場合、他の1組の梁部は支持部ない
しヒンジ部として働く。
図4においても一方の梁部だけに電極層を設ける構成
としてもよい。また、一方の梁部だけに電極層を設ける
と共に、他方の梁部を前記スリット状孔部を横断するよ
うに設けてヒンジ部としてもよい。ただし、これらの構
成では回転運動の中心軸が可動部の中央から外れること
になる。
図6に、変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓む
と共に可動部が固定部に対し前記板状対の面内において
直線変位するか、回転変位するアクチュエータの構成例
を示す。
同図に示すアクチュエータ4は、枠状の固定部43を有
し、固定部43の内部に、可動部44と、互いに平行な2本
の変位発生部からそれぞれ構成される2対の変位発生
部、すなわち、第1対(変位発生部411a、411b)と、第
2対(変位発生部412a、412b)とを有する。各対は、伸
縮方向が互いに平行である。
このアクチュエータの面内において、可動部44を通
り、変位発生部の伸縮方向に対し垂直な軸をX軸とす
る。第1対と第2対とはX軸を挟んで鏡面対称に配置さ
れている。
各変位発生部は、固定部43に設けた固定連結部431、4
32に連結されている。これらの固定連結部は、枠状の固
定部43の一部にスリット状孔部を設けることにより形成
されたものであり、幅が狭く面内方向の剛性が低い領域
である。剛性の低い固定連結部に変位発生部を連結する
のは、変位発生部の伸縮を阻害しないためである。な
お、固定連結部の剛性を低くする手段は特に限定され
ず、図示例のような構造とするほかに、例えば図10にお
ける固定連結部431〜434のように、固定部43の一部を薄
くする構造としてもよい。固定連結部はアクチュエータ
駆動の際に変形する必要があるので、アクチュエータの
固定部をサスペンションに接着する際に、固定連結部は
接着しない。これは、後述する図10のアクチュエータに
おいても同様である。
図7Aおよび図7Bは、このアクチュエータを駆動したと
きの各部の変形を誇張して示す平面図である。これら各
図を用いて、このアクチュエータの動作を説明する。
このアクチュエータの駆動に際し、各対において一方
の側(以下、図中の左側)に存在する変位発生部411a、
412aを収縮させると共に、各対において他方の側(以
下、図中の右側)に存在する変位発生部411b、412bを伸
長させると、図7Aに示すように、各変位発生部の伸縮を
阻害しないように固定連結部431、432が撓み、その結
果、すべての変位発生部が右側に凸となるように撓むの
で、可動部は右側に直線変位することになる。
また、第1対の左側の変位発生部411aと、第2対の右
側の変位発生部412bとを収縮させると共に、他の変位発
生部411b、412aを伸長させると、図7Bに示すように、各
変位発生部の伸縮を阻害しないように固定連結部431、4
32が撓み、その結果、第1対は右側に凸となるように撓
み、第2対は左側に凸となるように撓むので、可動部44
は、これを貫きアクチュエータの面内に垂直なZ軸を中
心として、図中時計回り方向に回転変位することにな
る。
このように、図6に示す構成では、収縮する変位発生
部と伸長する変位発生部との位置関係がX軸に対し鏡面
対称であれば、可動部は直線変位する。一方、この位置
関係がZ軸について回転対称であれば、可動部は回転変
位する。
上記した直線変位または回転変位において、収縮する
変位発生部と伸長する変位発生部とを入れ替えると、変
位発生部の撓む方向が逆となり、可動部44は図中におい
て左側に直線変位するか、反時計回り方向に回転変位す
ることになる。
図示例では、各対の伸縮方向を互いに平行としてある
が、各対の伸縮方向は平行である必要はなく、また、各
対を構成する2本の変位発生部同士も平行である必要は
なく、目的とする変位方向(図中X軸方向)に対し各変
位発生部の伸縮方向が平行でなければよい。すなわち、
第1対と第2対とがX軸を挟んで対向して配置されてい
ればよく、両対間の角度および各対の両変位発生部間の
角度に特に制限はない。例えば、剛性向上などのため
に、両対または各対の両変位発生部を平行としない構造
とすることがある。
なお、図6に示す構成において、図2に示す構成と同
様に、各対の一方の変位発生部を、伸縮しない梁部とし
てもよい。その場合でも、可動部の直線変位および回転
変位が可能である。
図6に示すアクチュエータは、変位発生部の撓みを利
用する点で図2に示すアクチュエータと作動原理が同じ
である。しかし、図6に示す構成では、可動部を対向す
る2方向(図中上下方向)から支持するので、面内方向
および面内に垂直な方向(浮上方向)の剛性が高くな
る。このため、スライダに、ディスク媒体との接触によ
る外力や装置への衝撃による加速度が加わったときに、
面内方向およびそれに垂直な方向のぶれが小さくなる。
図8に、変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓む
と共に可動部が固定部に対し前記板状体の面内において
直線変位するアクチュエータの構成例を示す。
同図に示すアクチュエータ4は、枠体の固定部43を有
し、固定部43の内部に可動部44と、互いに平行な2本の
変位発生部からそれぞれ構成される4対の変位発生部、
すなわち、第1対(変位発生部411a、411b)と、第2対
(変位発生部412a、412b)と、第3対(変位発生部413
a、413b)と、第4対(変位発生部414a、414b)とを有
する。各対は、伸縮方向が互いに平行である。ただし、
図8に示す構成においても図6に示す構成と同様に、各
対の伸縮方向は平行である必要はなく、また、各対を構
成する2本の変位発生部同士も平行である必要はなく、
目的とする変位方向(図中X軸方向)に対し各変位発生
部の伸縮方向が平行でなければよい。
図8に示すアクチュエータの面内において、可動部44
を通り、変位発生部の伸縮方向に対し垂直な軸をX軸と
する。X軸の一方の側(以下、図中の上側)では、第1
対の第2対とが空隙をおいて可動部44を挟んで存在し、
X軸の他方の側(以下、図中の下側)では、第3対と第
4対とが空隙をおいて可動部44を挟んで存在する。
固定部43は、変位発生部を連結するための固定連結部
431、432を有し、これらはX軸に沿って可動部44に向か
って延び、空隙をおいて可動部44を挟んでいる。可動部
44は、変位発生部を連結するための可動連結部441、44
2、443、444を有し、可動連結部441、442は、可動部44
の一端部からX軸と平行に延び、可動連結部443、444
は、可動部44の他端部からX軸と平行に延びている。そ
して、第1対は一端が固定連結部431に他端が可動連結
部441に、また、第2対は一端が固定連結部432に他端が
可能連結部442に、また、第3対は一端が固定連結部431
に他端が可動連結部443に、また、第4対は一端が固定
連結部432に他端が可動連結部444に、それぞれ連結して
いる。
このアクチュエータの駆動に際し、各対において一方
の側(以下、図中の左側)に存在する変位発生部411a、
412a、413a、414aを収縮させると共に、各対において他
方の側(以下、図中の右側)に存在する変位発生部411
b、412b、413b、414bを伸長させると、各変位発生部は
左側に撓み、可動部44は左側に直線状に変位する。一
方、収縮する変位発生部と伸長する変位発生部とを入れ
替えると、変位発生部の撓む方向が逆となり、可動部44
は右側に直線状に変位することになる。
なお、図8に示す構成において、図2に示す構成と同
様に、各対の一方の変位発生部を、伸縮しない梁部とし
てもよい。その場合でも、可動部の直線変位が可能であ
る。
可動連結部441、442、443、444は、図示するように面
内方向における剛性が低いものとすることが好ましい。
これは、変位発生部の伸縮を阻害しないためである。
図8に示すアクチュエータは、変位発生部の撓みを利
用する点で図6に示すアクチュエータと作動原理が同じ
であるが、図6に示す構成よりも変位発生部の対数が多
いため、剛性がより高くなり、また、駆動力も大きくな
るので、より好ましい。
図9に、変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓む
と共に可動部が固定部に対し前記板状体の面内において
回転変位するアクチュエータの構成例を示す。
同図に示すアクチュエータ4は、枠体の固定部43を有
し、固定部43の内部に、可動部44と、互いに平行な2本
の変位発生部からそれぞれ構成される2対の変位発生
部、すなわち、第1対(変位発生部411a、411b)と、第
2対(変位発生部412a、412b)とを有する。各対は、伸
縮方向が互いに平行である。
このアクチュエータの面内に垂直で可動部44を貫く直
線をZ線とする。第1対と第2対とは空隙をおいて可動
部44を挟み、各対と可動部との連結部はZ軸に対して対
称の位置にあり、かつ、各対と固定部との連結部も、Z
軸に対して対称の位置にある。
なお、この構成においても、図6に示す構成と同様
に、各対の伸縮方向は平行である必要はなく、また、各
対を構成する2本の変位発生部同士も平行である必要は
なく、各対と可動部との連結部がZ軸を挟んで対向し、
かつ、各対と固定部との連結部がZ軸を挟んで対向して
いればよい。
可動部44は、変位発生部を連結するための可動連結部
441、442を有し、これらはZ軸を挟んで対向して存在す
る。可動連結部441および可動連結部442は、可動部44の
一端部および他端部において変位発生部の伸縮方向と直
交するようにそれぞれ延びている。そして、第1対は一
端が固定部43に他端が可動連結部441に、第2対は一端
が固定部43に他端が可動連結部442に、それぞれ連結し
ている。
このアクチュエータの駆動に際し、各対においてZ軸
から相対的に遠い変位発生部411a、412bを収縮させると
共に、Z軸に相対的に近い変位発生部411b、412bを伸長
させると、各対はZ軸から遠ざかる方向に撓むので、可
動部44はZ軸を中心として図中時計回り方向に回転変位
することになる。また、収縮する変位発生部と伸長する
変位発生部とを入れ替えると、変位発生部の撓む方向が
逆となり、可動部44は図中反時計回り方向に回転変位す
ることになる。
なお、図9に示す構成において、図2に示す構成と同
様に、各対の一方の変位発生部を、伸縮しない梁部とし
てもよい。その場合でも、可動部の回転変位が可能であ
る。
可動連結部441、442は、図8に示す可動連結部と同様
な理由により、面内方向における剛性が低いものとして
ある。
図9に示すアクチュエータは、変位発生部の撓みを利
用する点で図2に示すアクチュエータと作動原理が同じ
であるが、図9に示す構成では、可動部を対向する2方
向から支持し、また、変位発生部の数が多いので、剛性
がより高くなる。
図10に、変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓む
と共に可動部が固定部に対し前記板状体の面内において
回転変位するアクチュエータの構成例を示す。
同図に示すアクチュエータ4は、枠状の固定部43を有
し、固定部43の内部に、可動部44と、互いに平行な2本
の変位発生部からそれぞれ構成される4対の変位発生
部、すなわち、第1対(変位発生部411a、411b)と、第
2対(変位発生部412a、412b)の、第3対(変位発生部
413a、413b)と、第4対(変位発生部414a、414b)とを
有する。各対は、第1対と第3対および第2対と第4対
とがそれぞれ対向するように、90゜の間隔をおいて可動
部44から放射状に延び、固定部43の固定連結部431、43
2、433、434にそれぞれ接続している。
このアクチュエータの面内に垂直で可動部44を貫く軸
を、Z軸とする。このアクチュエータの駆動に際し、Z
軸からみて各対の一方の側(Z軸からみて図中左側)に
存在する変位発生部411a、412a、413a、414aを収縮させ
ると共に、Z軸からみて各対の他方の側(Z軸からみて
図中右側)に存在する変位発生部411b、412b、413b、41
4bを伸長させると、各変位発生部はZ軸からみた前記一
方の側に撓み、可動部44は図中時計回り方向に回転変位
する。一方、収縮する変位発生部と伸長する変位発生部
とを入れ替えると、変位発生部の撓む方向が逆となり、
可動部44は図中反時計回り方向に回転変位することにな
る。
なお、図10に示す構成において、図2に示す構成と同
様に、各対の一方の変位発生部を、伸縮しない梁部とし
てもよい。その場合でも、可動部の回転変位が可能であ
る。
固定連結部431、432、433、434は、図6に示す固定連
結部431、432と同様に、各変位発生部の伸縮を阻害しな
いように撓む必要があるので、図示するように、幅が狭
く面内方向における剛性が低いものとしてある。なお、
固定連結部の構造は図示するものに限らず、例えば図6
に示す固定連結部のように、枠状の固定部にスリット状
孔部を設けることにより形成したものであってもよい。
図10に示すアクチュエータの作動原理は、図6に示す
アクチュエータにおいて可動部が回転変位する場合と同
じである。すなわち、収縮する変位発生部と伸長する変
位発生部との位置関係がZ軸について回転対称であっ
て、可動部が回転変位する構成である。しかし、図10に
示す構成は、可動部を4方向から支持するものであり、
変位発生部の数も多いため、剛性がより高くなり、ま
た、駆動力も大きくなるので、より好ましい。
上記した各図に示すアクチュエータは、固定部が、変
位発生部および可動部を包囲するようにアクチュエータ
の面内に延びている構造である。このように固定部を枠
状とすることにより、アクチュエータの取り扱いが容易
となる。例えばピンセット等によりアクチュエータをつ
かむ場合、固定部の枠状部分をつかむことができるの
で、変位発生部の損傷を防ぐことができる。また、枠状
部分を設けることにより、落下等によるアクチュエータ
の損傷も低減できる。また、アクチュエータを基板に固
定する際の接着面積が大きくなるので、接着強度が高く
なると共に接着・取り付け作業が容易となる。また、固
定部は薄板状のサスペンションに連結されるので、連結
部の剛性が高まるという効果も実現する。
なお、上記各構成における固定部は、変位発生部およ
び可動部を完全に包囲する枠状体であるが、枠状としな
くても変位が可能であれば、固定部を枠状としなくても
よい。例えば、必要に応じ固定部の一部に切り欠きを設
けてもよく、後述する図11の構成のように、固定部に枠
状部分を設けなくてもよい。
図2、図3、図4、図5、図6、図8、図9、図10に
それぞれ示すアクチュエータは、圧電・電歪材料から構
成される板状体に、少なくとも2つの孔部を設けること
により、固定部43と、可動部44と、これらを接続する少
なくとも2つの梁部とを一体的に形成し、少なくとも1
つの梁部の少なくとも一部に、固定部43と可動部44とを
結ぶ方向の伸縮が生じるように電極層を設けて変位発生
部を構成したものである。そして、変位発生部の伸縮に
伴い、変位発生部が撓むと共に固定部に対し可動部が前
記板状体の面内において弧状変位または回転変位または
直線変位するものである。
アクチュエータをスライダ側面に配置する構成 図11に示すアクチュエータは、固定部43と可動部44と
を連結する2本の棒状の変位発生部41を有するものであ
り、可動部44の側面とスライダ2の側面とを接着したも
のである。このアクチュエータは、固定部43を枠状とし
なかったほかは図2に示すアクチュエータと同様な構成
である。
図12に示す構成は、固定部43から延びる2本の棒状の
変位発生部41の先にそれぞれ可動部44を設けたアクチュ
エータを用い、両変位発生部間にスライダ2が挟まれる
ように、各可動部44とスライダ2の対向する一対の側面
のそれぞれとを連結したものである。この構成は、図2
の構成と同様に変位発生部の撓み変位を利用するもので
あり、電磁変位素子1の変位は弧状変位となる。
アクチュエータをスライダ側面に配置する構成では、
図示例のようにスライダより薄いアクチュエータを用い
ることにより、磁気ヘッドの厚さ増加がなくなると共
に、アクチュエータがディスク媒体に接触する心配もな
くなる。
なお、アクチュエータがスライダと同じ厚さかそれよ
り厚い場合であっても、アクチュエータをスライダ側面
に配置する構成とすれば、例えば図13に示すように、ス
ライダ2とアクチュエータ4とが厚さ方向で重なる寸法
Aだけ、磁気ヘッドの厚さ増加を抑えることができる。
図11および図12にそれぞれ示すアクチュエータも、圧
電・電歪材料からなる板状体に孔部や切り欠きを設ける
ことにより、固定部43と、可動部44と、変位発生部41を
有する梁部とを一体的に形成したものである。
スライダに設けた段差によって形成された空間にアクチ
ュエータを配置する構成 図14では、直方体状のスライダ2の背面に、電磁変換
素子1形成部分を残すように切削等により段差を設け、
この段差によって形成された空間21にアクチュエータ4
を配置している。この構成では、アクチュエータを設け
ることによる磁気ヘッドの厚さ増加が抑制でき、また、
スライダの質量が減少する。
図15では、スライダ2の背面に段差を2箇所設けるこ
とにより、スライダ2背面のほぼ中央部に溝状の空間21
を形成しており、この空間にアクチュエータ4を配置し
ている。この構成では、図14の構成における効果に加
え、スライダ質量バランスが良好となるので、変位特性
にとってより好ましい。
なお、図14および図15では、図2に示す構成のアクチ
ュエータを利用する例を挙げているが、他の構成のアク
チュエータを用いてもよいことは勿論である。
スライダとアクチュエータとがサスペンションを挟んで
配置される構成 VCMで磁気ヘッドを揺動させて位置決め動作を行う場
合、サスペンションの上面と下面とで質量のアンバラン
スがあると、ねじれやモーメントの発生によりスライダ
の安定した動きが阻害される。図16に示す磁気ヘッドで
は、サスペンション3の上面にアクチュエータが、サス
ペンション3の下面にスライダ2が配置されているの
で、前記アンバランスが改善され、スライダ2の安定し
た動きが可能となる。この構成において、アクチュエー
タ4とスライダ2とをほぼ同じ質量とすれば、図17に示
すように、サスペンション3の面の延長線付近に、スラ
イダ2とアクチュエータ4とからなる構造体の重心Gが
くることになるため、前記アンバランスはほぼ解消され
る。この構成は、図示例以外のアクチュエータにも適用
可能である。
なお、図示例では、スライダ2とアクチュエータ4と
の間にサスペンション3を配置する空隙を設けるため
に、スライダ2の背面に突起状の連結部2aを一体的に形
成し、この連結部2aをアクチュエータ4に接着する構成
としている。一般的には、このような突起を設けたり、
図14に示すようにスライダ2の背面に切り欠きを設けた
りすることにより、スライダと連結部とを一体的に形成
する構成とすることが好ましい。ただし、連結部2aと同
様な形状の独立した連結材を用いてスライダとアクチュ
エータとを連結する構成としてもよい。また、図示する
ような連結部材をアクチュエータに一体的に形成する構
成としてもよい。また、後述する図21のように、サスペ
ンションの一部を連結材として利用する構成としてもよ
い。
サスペンションのジンバル部にアクチュエータが連結さ
れる構成 通常、サスペンションの先端付近には、ディスク媒体
面の変動にスライダが追従できるように、フレキシャー
などのジンバル機構が設けられている。ジンバル機構を
有する磁気ヘッドに本発明を適用する場合の構成例を図
18A、図19A、図20A、図21に示す。
図18Aに平面図を、図18Bに側面図を示す構成は、フレ
キシャー31を連結してジンバル部とした従来のサスペン
ション3を用いた例である。また、図19Aに平面図を、
図19Bに側面図を示す構成、および図20Aに平面図を、図
20Bに側面図を示す構成は、サスペンション3にエッチ
ング等により打ち抜き溝を設けてジンバル部32とした例
である。いずれの場合も、アクチュエータ4はジンバル
機能を阻害しないようにサスペンション3のジンバル部
に連結されている。このような構成とすることにより、
ディスク媒体面への追従によるねじれや応力などをジン
バル部が吸収して、アクチュエータには不要な外力がか
からなくなり、変位性能、信頼性を阻害しない。図示す
るジンバル部のうちでは、スライダ2の変位・駆動方向
の剛性が高いことから、図19Aに示す構成および図20Aに
示す構成が好ましく、図20Aに示す構成がより好まし
い。図19Aおよび図20Aにそれぞれ示すジンバル部を有す
るサスペンションを用いる場合、サスペンションを挟ん
でスライダとアクチュエータとを配置する構成とするこ
とが可能である。
図21に示す構成は、サスペンション3のジンバル部32
を挟んでスライダ2とアクチュエータ4とを配置する例
である。このジンバル部32は、サスペンション3に打ち
抜き溝を設けることにより形成したものである。ジンバ
ル部32には、打ち抜き溝を設けることによりT字型の連
結部を形成してある。この連結部は、T字の縦バーに相
当しジンバル部32と連続する支持部32aと、T字の横バ
ーに相当する連結部32bとから構成される。連結部32b
は、表面側にアクチュエータ4の可動部44が接着され、
裏面側にスライダ2が接着される。支持部32aは、可動
部44の変位を妨げないように剛性を低くしてある。この
構成における連結部32bは、可動部44とスライダ2とに
接着された状態では剛体とみなせるため、本発明の効果
は損なわれない。
なお、連結部32bを、支持部32aによりジンバル部32に
接続する必要はない。すなわち、図16に示す連結部2aの
ように、アクチュエータ4とスライダ2との間に連結部
32bだけを設ける構成としてもよい。
本発明において、アクチュエータおよび/または電磁
変換素子への配線は、サスペンションに導体パターンを
設けることにより行うことが好ましい。図21では、電磁
変換素子1に接続される4本の配線パターン33を、サス
ペンション下面に形成した場合を示している。
変位量を増幅する構成 逆圧電効果または電歪効果により発生する変位量(変
位発生部の収縮量)は極めて小さい。しかし、本発明に
おいて、変位発生部の撓みを利用して可動部を変位させ
る場合、変位発生部の伸縮量よりも、スライダとアクチ
ュエータとの連結部(アクチュエータの可動部)の変位
量を大きくすることが可能である。すなわち、アクチュ
エータ自体に変位拡大機能をもたせることが可能であ
る。また、本発明において、可動部が弧状変位または回
転変位する場合、可動部と電磁変換素子との位置関係を
適当なものとすることにより、電磁変換素子の変位を機
械的に拡大する構造とすることができる。これらによっ
て変位を拡大することにより、本発明では電磁変換素子
の変位量を実用的なものとすることができる。
アクチュエータ自体が変位拡大機能を有する例として
は、例えば図2、図4、図5、図6、図8、図9、図1
1、図12などに示す構成が挙げられる。
図22Aに示すアクチュエータ4は、アクチュエータ自
体が変位拡大機能を有する構成の例である。図22Aは平
面図であり、その側面図は図22Bに示してある。同図の
アクチュエータ4は、図2のアクチュエータと同様に、
梁部の撓みにより可動部44が弧状変位するものである。
このアクチュエータ4において、一方の変位発生部41だ
けが収縮し、その収縮量をAとすると、スライダとの連
結部である可動部44の変位量Bを収縮量Aよりも大きく
することができる。なお、可動部44の変位量と電磁変換
素子1の変位量とは、ほぼ同じである。例えば、変位発
生部が、長さ1mm、幅0.1mm、厚さ0.2mmであり、両変位
発生部間のスリット状孔部の幅が0.1mmであり、変位発
生部の収縮量が約0.2μmであるとき、可動部の変位量
(変位発生部の長さ方向と直交する方向の変位量)は約
0.5μmとなるので、変位拡大率は約2.5倍である。図中
の矢印は、変位発生部41の収縮方向と可動部44の変位方
向とを示す。
なお、例えば図4に示すような可動部が回転変位する
構成において、可動部の変位量が変位発生部の伸縮量よ
りも大きいとは、変位発生部との連結部付近における可
動部の変位量が、変位発生部の伸縮量よりも大きいとい
う意味である。
可動部が弧状変位または回転変位し、変位量の機械的
な拡大が可能な例、あるいは変位量が機械的に拡大され
ている例としては、図2、図3、図4、図5、図6(回
転変位させる場合)、図9、図10、図11、図12などに示
す構成が挙げられる。可動部が弧状変位ないし回転変位
する場合、電磁変換素子は可動部の変位と同心的に弧状
変位する。可動部の弧状変位ないし回転変位の回転半径
よりも電磁変換素子の弧状変位の回転半径が大きくなる
ようにスライダと可動部とを連結すれば、スライダと可
動部との連結部の変位量よりも電磁変換素子の変位量を
大きくすることができる。図23Aは、可動部44とスライ
ダ2との連結部が、図22Aにおける連結部よりも電磁変
換素子1から離れた位置にある構成の平面図であり、そ
の側面図は図23Bに示してある。図示するように、弧状
変位の中心からの電磁変換素子1の距離を可動部44のそ
れよりも大きくすることにより、電磁変換素子1の変位
量Cを、可動部44の変位量Bよりも大きくできる。アク
チュエータの寸法を図22Aの説明におけるものと同じと
すると、例えば、可動部44とスライダ2との連結部の位
置を電磁変換素子1から0.5mm遠ざけることにより、変
位量Cは変位量Bの約1.5倍となる。
アクチュエータの詳細 図24に示すアクチュエータは、図2と同様な構成のア
クチュエータの枠状の固定部43内にある2つの孔部に、
アクチュエータの面内からはみ出さないように柔軟性充
填材46を充填したものである。
図示例のように孔部に柔軟性充填材を充填することに
より、制振効果が得られ、共振や外部からの有害振動の
影響が抑制される。また、柔軟性充填材がアクチュエー
タ各部をブリッジすることになるため、アクチュエータ
の機械的強度や耐衝撃性が向上する。
図24は、電極層が変位発生部41内部に存在する構成で
ある。この構成では、変位発生部41の両側面に電極層の
端面が露出するが、柔軟性充填材は前記両側面を被覆す
ることになるため、電極層の腐食を抑制することができ
る。柔軟性充填材は比電食性であることが好ましい。
なお、柔軟性充填材を、アクチュエータの孔部の一方
だけに充填する構成としてもよい。
この構成では、柔軟性充填材をアクチュエータの面内
からはみ出さないように孔部に充填するので、充填量を
一定に保つことができ、充填量のばらつきによる性能の
ばらつきを抑えることができる。また、充填によるアク
チュエータの厚さ増加もない。
この構成において用いる柔軟性充填材の種類、その硬
度および充填量は特に限定されず、可動部の変位に与え
る影響が少なく、かつ制振性、強度向上、耐衝撃性向上
が実現し得るように適宜選択すればよいが、好ましく
は、柔軟性を有する非電食性の樹脂、例えばシリコーン
樹脂やウレタン樹脂等を柔軟性充填材として用いる。
なお、柔軟性充填材を設けない場合、あるいは柔軟性
充填材に被覆されていない各部側面に電極層が露出して
いる場合、電極層の腐食を防ぐために、前記各部側面に
被覆層を設けてもよい。
図2などに示すような面内方向撓みを利用するアクチ
ュエータでは、固定部と可動部とを結ぶ方向に対し垂直
な断面における梁部の幅を、その厚さより小さく構成す
ることが好ましい。これにより、アクチュエータの面内
方向における梁部の剛性が厚さ方向の剛性よりも小さく
なる。このため、変位発生部41の伸縮によって発生する
梁部の撓みがアクチュエータの面内方向に集中すること
になり、あおり等の不要な変位の発生を抑制できる。梁
部の厚さに対する幅の比率は特に限定されないが、好ま
しくは1/2〜1/5程度である。
上記効果は、幅を厚さより小さくする構成を少なくと
も1つの梁部について適用すれば実現する。ただし、こ
の構成をすべての梁部に適用することにより、さらに高
い効果が得られる。また、対称性の点からもすべての梁
部にこの構成を適用することが好ましい。
なお、例えば図2の構成では、固定部43の可動部44と
を結ぶ2本の梁部の間隔(梁部の中心線間の距離)が狭
いほど、変位発生部の単位伸縮量あたりの梁部の撓み量
は大きくなり、その結果、前記単位伸縮量あたりの可動
部44の変位量が大きくなる。また、一定の変位量を得る
ために必要な駆動電圧は、前記2本の梁部の間隔が狭い
ほど低くなる。そして、前記2本の梁部の間隔は梁部の
幅が小さいほど狭くできる。このため、梁部の幅をその
厚さより小さくする構成は、変位量の増大や駆動電圧の
低減の点においても有効である。
図2、図3、図6、図8、図10、図11、図12にそれぞ
れ示す各アクチュエータは、面内に対称軸(例えば図2
では、2本の変位発生部間にあるスリット状孔部の中央
を、孔部長手方向に貫くX軸)が存在する。このため、
アクチュエータの表裏を反転しても使用できるので、ア
クチュエータの磁気ヘッドへの取り付け作業が容易とな
る。
また、図4、図5、図6、図9、図10にそれぞれ示す
各アクチュエータは、面内に対し垂直でかつ可動部44の
中央を通る対称軸(図中のZ軸)について回転対称形状
(例えば図4では2回回転対称、図5では4回回転対
称)であり、前記対称軸は可動部44の回転運動の中心軸
と一致する。このため、磁気ヘッドへの取り付けの際に
は、回転運動の中心軸とスライダの所定の回転中心位置
とを一致させるだけでよく、アクチュエータの面内取り
付け角度は制限されないので、取り付け作業がさらに容
易となる。
上述した各図示例は、上述したように変位発生部の圧
電横効果による伸縮を利用する構成であるが、本発明で
は、電界の方向と一致する方向の伸縮、すなわち、いわ
ゆる圧電縦効果による伸縮を利用する構成としてもよ
い。圧電縦効果を利用する場合、変位発生部に、固定部
と可動部とを結ぶ方向と垂直になるように電極層を設け
る。ただし、圧電横効果を利用する構成のほうが製造が
容易であり、また、アクチュエータの機械的強度が高く
なる利点もあるので、好ましい。
アクチュエータの各部の寸法は特に限定されず、適用
される磁気ヘッドの構成などに応じて適当に設定すれば
よいが、アクチュエータを板状体の加工物として考える
と、通常、この板状体の一辺は0.5〜3.0mm程度、厚さは
0.1〜0.5mm程度である。また、変位発生部の長さは0.3
〜2.5mm程度である。変位量は、板状体の面内方向の移
動距離で0.01〜5μm程度、回転角度で0.05〜2゜程度
である。また、駆動電圧は、通常、3〜100V程度、好ま
しくは3〜50V程度である。
本明細書において圧電・電歪材料とは、逆圧電効果ま
たは電歪効果により伸縮する材料を意味する。本発明に
用いる圧電・電歪材料は、上述したようなアクチュエー
タの変位発生部に適用可能な材料であれば何であっても
よいが、剛性が高いことから、通常、PZT[Pb(Zr,Ti)
O3]、PT(PbTiO3)、PLZT[(Pb,La)(Zr,Ti)O3]、
チタン酸バリウム(BaTiO3)等のセラミックス圧電・電
歪材料が好ましい。アクチュエータをセラミックス圧電
・電歪材料から構成する場合、シート法や印刷法等の厚
膜法を用いて容易に製造できる。なお、アクチュエータ
は、薄膜法により作製することもできる。圧電・電歪材
料が結晶構造を有する場合、多結晶体であっても単結晶
体であってもよい。
電極層の形成方法は特に限定されず、圧電・電歪材料
層の形成方法を考慮して、導電性ペーストの焼成や、ス
パッタ、蒸着等の各種方法から適宜選択すればよい。
アクチュエータは、変位発生部に、両側を電極層に挟
まれた圧電・電歪材料層が少なくとも1層存在する構成
であればよいが、好ましくは、このような圧電・電歪材
料層が2層以上積層された積層型のものであることが好
ましい。圧電・電歪材料層の伸縮量は電界強度に比例す
るが、上記積層型とすれば、圧電・電歪材料層が薄くな
るので、必要な電界強度が低電圧で得られるようにな
り、駆動電圧を低減できる。また、単層構造の場合と同
じ駆動電圧とすれば、より大きな伸縮量が得られる。圧
電・電歪材料層の厚さは特に限定されず、駆動電圧や、
必要とされる伸縮量、製造しやすさ等の各種条件に応じ
て適宜選択すればよいが、通常、5〜50μm程度である
ことが好ましい。圧電・電歪材料層の積層数の上限は特
になく、目的とする厚さの変位発生部が得られるように
適宜決定すればよい。なお、最も外側にある電極層のさ
らに外側には、通常、後述するカバー部としての圧電・
電歪材料層が設けられる。
上記図示例では、変位発生部の領域を示すために電極
層の形状を単純化して表しているが、実際には、例えば
図25Aに示すような構造の内部電極層を設け、さらに、
図25Bに示すように、これらの内部電極層に接続される
端子電極を設ける。
図25Aには、アクチュエータ中において隣り合ってい
る圧電・電歪材料層201、202が示されている。圧電・電
歪材料層201の表面には内部電極層G1が、圧電・電歪材
料層202の表面には内部電極層A1および内部電極層B1
形成されている。内部電極層G1と内部電極層A1との組み
合わせおよび内部電極層G1と内部電極層B1との組み合わ
せが、それぞれ圧電・電歪材料層を挟む一対の電極層と
なる。この構成では、内部電極層A1および内部電極層B1
について、内部電極層G1に対するそれぞれの電位および
電圧印加のタイミングを制御して、上述した様々なパタ
ーンで変位を生じさせる。
図25Bは、図25Aに示す内部電極層を設けた場合の端子
電極の構成例である。この例では、固定部43側面に露出
した内部電極層G1、A1、B1それぞれの端面と接続する端
子電極G0、A0、B0が、固定部43の側面に形成されてい
る。
アクチュエータは、圧電・電歪材料、電極層、柔軟性
充填材などだけから構成されていてもよいが、さらに、
弾性板や制振シールを張り付けたりすることなどによ
り、アクチュエータとしての性能や耐久性を向上させる
こともできる。
製造方法 以下、本発明で用いるアクチュエータの製造方法の具
体例として、セラミックス圧電・電歪材料を用いる場合
について説明する。
セラミックス圧電・電歪材料の板状体の作製には、積
層セラミックチップコンデンサなどと同様に、シート法
や印刷法等の厚膜法を用いることが好ましい。ここで
は、シート法の概略について説明する。まず、セラミッ
クス粉末材料、バインダ、溶剤等を混練してペーストを
調製し、これを成形してグリーンシートを作製する。ま
た、導電性材料、バインダ、溶剤等を混練して内部電極
層ペーストを調製しておく。次に、グリーンシート上に
例えば図25Aに示すような所定のパターンとなるように
内部電極層ペーストを印刷した後、これを所定数積層
し、圧着して積層体を得る。この積層体を焼成し、薄板
状焼結体を得る。この薄板状焼結体に、次に説明する形
状加工を施してもよいが、この薄板状焼結体を適当な寸
法に切断した後、形状加工を行ってもよい。
次に、薄板状焼結体に、孔部や切り欠きを設ける形状
加工を施す。薄板状焼結体からは、通常、複数のアクチ
ュエータを切り出すが、この切り出しも形状加工の際に
同時に行う。形状加工に際しては、まず、薄板状焼結体
の全面にフォトレジスト層を形成する。次いで、パター
ン露光を行った後、現像し、隣接するアクチュエータと
の境界部や、孔部、切り欠きに対応する領域のフォトレ
ジストを除去する。次いで、フォトレジストに被覆され
ていない領域をサンドブラスト加工により除去して、複
数のアクチュエータを切り出すと共に目的とする形状の
アクチュエータを得る。形状加工後、フォトレジストを
除去し、必要に応じて端子電極を形成する。端子電極
は、焼き付け、蒸着等の通常の方法により形成すればよ
い。
形状加工には、超音波ホーンを用いることもできる。
超音波ホーン加工では、通常、砥粒分散液に被加工物を
浸漬した状態で、超音波ホーンにより形状加工を行う。
なお、形状加工は、焼成前に行うこともできる。
一般に、圧電材料は分極処理により変位性能が向上す
るので、本発明でも上述したように分極処理を施すこと
が好ましい。通常、分極処理は、アクチュエータ形成
後、その電極層を利用して直流電圧を印加することによ
り行うが、上述した薄板状焼結体の段階で行ってもよ
い。
アクチュエータとサスペンションおよびスライダとの
連結には、通常、接着剤を用いるが、この接着剤は、ア
クチュエータの振動等による位置ずれを防ぐために、接
着後の硬度が高いものが好ましい。このような接着剤と
しては、例えばエポキシ系接着剤が挙げられる。
アクチュエータ試作例 圧電・電歪材料としてPZT(圧電定数d31=−250×10
-12m/V)を用い、上述した厚膜法を利用して、図2に示
す構造のアクチュエータを作製した。
圧電・電歪材料層は厚さ20μmとし、両側を電極層に
挟まれた8層と、カバー部となる上下の各1層との10層
積層体(全厚0.2mm)とした。変位発生部は、長さ1mm、
幅0.1mm、厚さ0.2mmとし、両変位発生部間のスリット状
孔部の幅は0.1mmとし、変位発生部には分極処理を施し
た。
このアクチュエータに対し、分極の向きと同じ向きに
20Vの電圧を印加したとき、変位発生部の収縮量は約0.2
μmであり、その際の可動部の変位量(変位発生部の長
さ方向と直交する方向の変位量)は約0.5μmであっ
た。そして、両変位発生部に前記電圧を交互に印加した
ところ、可動部の変位量は約±0.5μmであった。
磁気ヘッド位置決め機構における駆動制御方法 次に、図26に示すような構造の磁気ヘッドを駆動する
際の好ましい制御方法について、説明する。ここで説明
する駆動制御方法は、アクチュエータ全体が圧電・電歪
材料から一体的に構成される本発明の磁気ヘッドに好ま
しく適用されるものであるが、個別に製造した固定部、
可動部および変位発生部を組み立てた構造のアクチュエ
ータや、このような組立製造であって、かつ固定部や可
動部が圧電・電歪材料以外のもので構成されているアク
チュエータを有する磁気ヘッドにも、適用可能である。
図26に示す磁気ヘッドは、図2に示す磁気ヘッドと同
様な構成である。なお、図26では、アクチュエータ4の
電極層の図示は省略してある。
図26の構成では、電磁変換素子1の位置決め修正を行
うために、電磁変換素子1によってディスク媒体から再
生されたトラック位置信号に基づき、ヘッド位置決め制
御回路7において粗動を行うための制御信号と微動を行
うための制御信号とが演算処理により生成され、増幅器
81、82、83で増幅されて、アクチュエータ4の変位発生
部411、412、およびVCM(図示せず)に駆動電圧および
駆動電流として印加される。この駆動電圧により変位発
生部は伸長または収縮し、その結果、前述したように電
磁変換素子はアクチュエータ4の面内方向で、すなわち
図中XY平面内で、すなわちディスク媒体表面に平行に、
弧状変位する。
しかし、実際には、電磁変換素子の変位は、アクチュ
エータ4の面内に垂直にも、すなわち浮上方向(Z軸方
向)にも生じる場合がある。このような浮上方向の変位
は、電磁変換素子の位置決め時にアクチュエータ4を動
作させた際に2次的に発生するものである。浮上方向の
変位は浮上量が変動することを意味し、ヘッドクラッシ
ュにつながるため、浮上方向の変位を抑制することは重
要である。
上述したように、本発明では、厚膜法によりセラミッ
クス圧電・電歪材料の板状体を作製し、これを焼成した
後、切り欠きや孔部を形成することによりアクチュエー
タを作製することが好ましく、このように板状体の形状
加工により作製した場合には、組立誤差は生じない。し
かし、このようにして作製したアクチュエータにも、変
位発生部の形状や材質に、ばらつきや変位発生部の伸縮
方向に対し垂直な方向の非対称性などが存在する場合が
あり、このようなばらつきや非対称性などが存在する
と、変位発生部が伸縮したときに、目的とする方向以外
の変位が発生することがある。例えば、サンドブラスト
加工中に、フォトレジストが次第に細ってくることや、
吹き付け時間、吹き付け角度、圧電・電歪材料層と上記
カバー部との間の硬度の違いなどに起因して、変位発生
部の側面を積層面に対し完全に垂直となるように加工す
ることは困難である。図27は、図26の変位発生部411、4
12を含むX−Z平面での断面図例であり、サンドブラス
ト加工で+Zの向きに吹き付けを行った結果、フォトレ
ジストが次第に細ってしまい、これにより、変位発生部
411、412および固定部43の各断面が台形となってしまっ
た例を示している。
図27における変位発生部411、412は、両側に電極層が
存在する圧電・電歪材料層からなる変位部411−1、412
−1と、変位部411−1を挟む一対のカバー部411−2、
411−3と、変位部412−1を挟む一対のカバー部412−
2、412−3とから構成される。各変位発生部における
一対のカバー部(411−2と411−3、412−2と412−
3)は、厚さは同じであるが、サンドブラスト処理によ
って幅が異なるものとなっている。このような変位発生
部に電圧を印加して伸縮させると、変位部を挟む上下の
カバー部の幅が異なるため、積層方向にも変位が発生し
てしまう。変位発生部411、412が図27に示すような断面
形状であるとき、図26の構成においてどちらか一方の変
位発生部を収縮させると、電磁変換素子1は図中の矢印
方向へ変位するとともに、−Zの向き、すなわち浮上方
向にも変位してしまう。
浮上方向の変位を説明するため、変位発生部へ電圧を
印加していないときの電磁変換素子1の位置を0とし、
変位発生部への電圧印加により電磁変換素子1を図26の
X軸方向へ+L1から−L2へ変位させ、これを連続して行
う場合を考える。このときの電磁変換素子1のX軸方向
への変位と時刻との関係を図28に示す。
図28に示すようなX方向の変位を電磁変換素子1に発
生させるため、各変位発生部へ電圧を交互に印加する場
合を考える。この場合、変位発生部411には、図29Aのよ
うな時間的変化を示す電圧を印加する必要がある。一
方、変位発生部412には、図29Bのような時間的変化を示
す電圧を印加する必要がある。なお、印加電圧は、変位
発生部の分極の向きと等しい向きのものをプラスとして
ある。変位発生部411へ電圧V1を印加すると電磁変換素
子1はX軸方向へ+L1の変位をし、変位発生部412へ電
圧V1を印加すると電磁変換素子1はX軸方向へ−L2の変
位をする。よって、変位発生部411と412とが交互に収縮
することで、電磁変換素子1はX軸方向において+L1か
ら−L2への変位を発生する。
次に、浮上方向であるZ軸方向の変位を、2つの変位
発生部それぞれについて考える。変位発生部411に印加
する電圧の時間的変化は、図29Aに示すものであり、こ
の電圧に基づいて変位部411−1は収縮する。一方、こ
の変位部を挟む両カバー部は、電極層に挟まれていない
ため電圧が印加されないので、圧電・電歪材料層から構
成されていたとしても収縮はしない。しかし、カバー部
は変位部と密着しているため、変位部の収縮に伴って変
形する。図27に示すカバー部411−3は、相対的に幅が
広いカバー部411−2よりも変形しやすい。したがっ
て、変位部411−1の収縮にともない、可動部44は+X
の向きに変位すると共に−Zの向きにも変位し、結果と
して電磁変換素子1は−Zの向きにも変位してしまう。
図29Aに示す印加電圧に対応する電磁変換素子1のZ軸
方向変位の時間的変化は、例えば図29Cに示すグラフの
ようになる。このグラフでは、−Zの向きの変位の最大
値をZ1としている。変位部を挟む上下のカバー部の幅の
差が小さければZ1は小さくなり、逆に差が大きければZ1
も大きくなる。
同様に変位発生部412に図29Bに示す電圧を印加したと
きの電磁変換素子1のZ軸方向変位の時間的変化は、図
29Dに示すグラフのようになる。ここで、例えば一方の
変位発生部412におけるカバー部412−2と412−3との
幅の差が、他方の変位発生部411におけるカバー部411−
2と411−3との幅の差より小さい場合、−Zの向きの
変位の最大値Z2は、前記Z1より小さくなる。
したがって、変位発生部411に図29Aに示す電圧を印加
し、かつ、変位発生部412に図29Bに示す電圧を印加した
とき、電磁変換素子1のZ軸方向変位の時間的変化は、
図29Cと図29Dとを合わせたもの、すなわち、図29Eに示
すものとなる。図示するように、Z軸方向変位の変動幅
の最大値は、Z1となる。
以上説明したように、変位発生部が、電圧印加により
伸縮する変位部と、この変位部を挟む一対のカバー部と
を有し、変位部とカバー部とがディスク媒体面内に垂直
な方向に積層されている構造である場合、変位発生部に
電圧を印加して伸縮させると、前記垂直な方向、すなわ
ち浮上方向にも変位が発生し、しかも、それが変動する
ことになる。このため、記録再生特性が悪化するうえ、
変動幅が大きいときにはヘッドクラッシュの危険性があ
る。
次に、このような浮上方向の変位の変動幅を抑制する
ことが可能な駆動制御方法を説明する。
図26、図27の構成において、電磁変換素子1のX軸方
向変位の時間的変化を図28に示すものとするためには、
電磁変換素子1のX軸方向の変位が変位発生部411と412
への印加電圧の差であらわれることに着目すると、変位
発生部411への印加電圧の時間的変化を図30Aに示すもの
とし、かつ、変位発生部412への印加電圧の時間的変化
を図30Bに示すものとすればよい。変位発生部411に印加
される電圧は、直流バイアス電圧Vb1に変位量を制御す
るための電圧(以下、制御電圧という)を加算したもの
であり、一方、変位発生部412に印加される電圧は、直
流バイアス電圧Vb2に制御電圧を加算したものである。
図30Aおよび図30Bでは、変位発生部411において加算さ
れる制御電圧と、変位発生部412において加算される制
御電圧とを、常に絶対値が同じで符号が逆となるように
設定してある。すなわち、変位発生部411に印加される
電圧と変位発生部412に印加される電圧との和、すなわ
ち変位発生部に印加される電圧の総和を、常に一定値
(Vb1+Vb2)としてある。
なお、直流バイアス電圧は、前述したように変位発生
部の分極減衰を防ぐためのものである。
次に、浮上方向であるZ軸方向の変位を、先の例と同
様に、2つの変位発生部それぞれで考える。図30Aおよ
び図30Bに示すような電圧を、変位発生部411および412
にそれぞれ印加して個別に駆動した際の電磁変換素子1
の浮上方向変位の時間的変化は、それぞれ図30Cと図30D
とになる。Z軸方向の変位の変動の中心値は直流バイア
ス電圧による変位量Zb1、Zb2だけシフトし、−Zb1、−Z
b2となる。各変位発生部のZ軸方向変位の変動幅は、制
御電圧の振幅の2倍であるV1に対応してそれぞれZ1とZ2
とになる。
したがって、変位発生部411に図30Aに示す電圧を印加
し、かつ、変位発生部412に図30Bに示す電圧を印加した
とき、電磁変換素子1のZ軸方向変位の時間的変化は、
図30Cと図30Dとを合わせたもの、すなわち、図30Eに示
すものとなる。図30Cと図30Dとにそれぞれ示す変位の変
動は制御電圧だけによるものであり、制御電圧による変
位は逆相の関係にあるため相殺しあうので、図30Eにお
ける変位の変動幅はZ1とZ2との差分となる。変位の振幅
Z1/2とZ2/2とが等しい場合は、変動幅は0となる。ま
た、変位変動の中心値は直流バイアス電圧によって発生
する各変位−Zb1と−Zb2との和となる。直流バイアスVb
1とVb2とは等しくなくてもよく、また、少なくとも一方
がゼロまたは負電圧であってもかまわないが、その場合
でも、先に述べた分極減衰を防止できるような電圧とす
ることが好ましい。
以上説明したように、変位発生部411に電圧を印加し
たときと変位発生部412に電圧を印加したときとで電磁
変換素子1のZ軸方向の変位の向きが等しい場合、変位
発生部に印加する電圧の総和を一定に保つことにより、
電磁変換素子1のZ軸方向変位の変動幅を抑制すること
ができる。
なお、以上の説明における電磁変換素子のZ軸方向変
位は、両変位発生部でZ軸方向の変位量が異なる場合に
可動部にねじれが生じないことを前提としたものであ
る。実際、板状体を形状加工することにより製造したア
クチュエータでは、両変位発生部でZ軸方向変位量が異
なる場合でも可動部にねじれはほとんど生じない。ただ
し、可動部にこのようなねじれが生じる場合でも、上記
駆動制御方法の効果は実現する。可動部のねじれの影響
を軽減するためには、図26に示すように電磁変換素子1
をスライダ2側面のほぼ中央に設ける構成とすることが
好ましい。
また、以上の説明は、図27に示す断面形状のアクチュ
エータを用いた場合について、すなわち、電磁変換素子
1のZ軸方向(浮上方向)変位が−Zの向きとなる場合
についてのものであるが、例えば、サンドブラスト加工
の吹き付け方向を−Zの向きにした場合は、変位発生部
断面の台形形状が図27とは逆になるため、電磁変換素子
のZ軸方向変位は+Zの向きとなる。ただし、その場合
でも、上記駆動制御方法を用いることによりZ軸方向変
位の変動を抑制できることは同様であり、変動の向きが
異なるだけである。
ここまでの例では、図28に示すように、電磁変換素子
1を一定の振幅かつ一定の周期でX軸方向へ変位(揺
動)させることを前提としたが、上記駆動制御方法を利
用する場合に振幅や周期を一定とする必要はない。実際
のHDDでは、電磁変換素子がディスク状媒体の所定の記
録再生トラックに追従するように変位するので、変位の
振幅および周期は一定とはならない。
上記駆動制御方法では、各直流バイアス電圧Vb1、Vb2
に、絶対値が同じで符号が逆の制御電圧を加算して駆動
電圧を生成する必要があるが、このような駆動電圧は、
位置決め制御回路7および増幅器8によって容易に生成
できる。また、上記駆動制御方法では、1つの制御信号
を演算処理すればよいので、位置決め制御回路7にかか
る負荷を軽減できるという利点もある。
また、例えば、変位発生部が2つより多いアクチュエ
ータを用いる場合でも、上記駆動制御方法は有効であ
る。図31は変位発生部を4つ有する例である。動作を考
えるには、先の変位発生部411が4111と4112に、変位発
生部412が4121と4122に、それぞれ2つに分割されたと
考えればよい。まず形状の対称性から、変位発生部4111
と4121とを一方のペアとして組み合わせ、変位発生部41
12と4122とを他方のペアとして組み合わせ、各ペアに対
して変位発生部が2つの場合と同様に考える。各ペアへ
の印加電圧の和がどの時刻においても一定であるため、
変位発生部への印加電圧の総和もどの時刻においても一
定となる。
変位発生部が2つより多い場合、各変位発生部への印
加電圧は異なってもよい。ただし、この場合にも、電磁
変換素子1の浮上方向の変位の変動を抑制するには、各
変位発生部に印加される電圧の総和をどの時刻において
も一定とすることが必要である。各変位発生部において
印加される電圧が、直流バイアス電圧に制御電圧を加算
したものであると考えたとき、前記制御電圧の総和はゼ
ロとなる。
変位発生部の数は、図示するような2または4などの
偶数に限らず、奇数であってもよい。
上記説明は、変位発生部411、412に同極性の電圧を印
加したときに、変位発生部の伸縮方向に対し垂直な方向
(上記Z軸方向)に生じる変位の向きが同じである場合
についてのものであり、この場合に上記駆動制御方法は
最も効果が高くなる。したがって、変位発生部にZ軸方
向変位が発生することが避けられないのであれば、少な
くとも各変位発生部のZ軸方向変位が同じ向きとなるよ
うに、アクチュエータを製造することが好ましい。前述
した方法によりアクチュエータを製造する場合、変位発
生部のZ軸方向の変位をなくすことは困難であるが、Z
軸方向の変位の向きを管理すること(両変位発生部のZ
軸方向の変位の向きを同じにすること)は容易である。
すなわち、先に述べたように、サンドブラスト加工によ
り板状体を形状加工して図26に示すアクチュエータ4を
作製する際に、各変位発生部に対する吹き付けの向きを
同じにすれば、両変位発生部はほぼ同形状で同特性とな
るので、上記駆動制御方法が最も効果的に機能すること
になる。また、各変位発生部を個別に作製し、これらを
それぞれ固定部43と可動部44とに接着などによって連結
する場合には、取り付け方向を管理すれば、同様に上記
駆動制御方法を効果的に機能させることができる。
以上では、図26に示す構造の磁気ヘッドについて説明
したが、上記駆動制御方法は、例えば図3、図6、図
8、図9、図10、図11、図12にそれぞれ示す構成のアク
チュエータにも適用可能である。
なお、図26に示す構成において、変位発生部411、412
に同極性の電圧を印加したときに変位発生部のZ軸方向
に生じる変位の向きが逆である場合でも、Z軸方向の変
位の変動幅は、上記駆動制御方法を用いることによって
大きくなることはない。Z軸方向の変位の向きが逆とな
るのは、例えば、先に述べたサンドブラスト加工の際
に、吹き付けの向きが変位発生部ごとに異なったときな
どである。また、各変位発生部を個別に作製し、これら
をそれぞれ固定部43と可動部44とに接着などによって連
結する際に、取り付け方向が両変位発生部で異なってい
る場合にも、Z軸方向の変位の向きは逆となり得る。以
下、このように両変位発生部のZ軸方向の変位の向きが
逆であるアクチュエータに対し上記駆動制御方法を適用
する場合について、説明する。
この場合、変位発生部411に図29Aに示す電圧を印加
し、かつ、変位発生部412に図29Bに示す電圧を印加する
と、電磁変換素子1のZ軸方向の変位の変動幅は、各変
位発生部に電圧を印加したときのZ軸方向の変位の最大
値の和(Z1+Z2)となる。
また、変位発生部411に図30Aに示す電圧を印加し、か
つ、変位発生部412に図30Bに示す電圧を印加した場合、
各変位発生部のZ軸方向変位の変動は制御電圧によって
発生しており、両変位発生部のZ軸方向変位は同相であ
るため、電磁変換素子1のZ軸方向変位の変動幅は、各
変位発生部に個別に電圧を印加したときの変位の変動幅
の和となる。
つまり、両変位発生部において同極性の電圧印加によ
るZ軸方向変位の向きが異なる場合には、各変位発生部
へ駆動電圧を交互に印加したときの電磁変換素子1のZ
軸方向変位の変動幅の最大値と、変位発生部に印加する
駆動電圧の総和を一定に保ったときのZ軸方向変位の変
動幅の最大値とが同一となる。したがって、どのような
場合でも、Z軸方向変位の変動幅の最大値が、変位発生
部に印加する駆動電圧の総和を一定に保つ上記駆動制御
方法によって大きくなることはない。
駆動制御方法の実験例 圧電・電歪材料としてPZT(圧電定数d31=−250×10
-12m/V)を用い、上述した厚膜法を利用して、図26に示
す構造のアクチュエータを作製した。
圧電・電歪材料層は厚さ20μmとし、両側を電極層に
挟まれた8層と、カバー部となる上下の各1層との10層
積層体(全厚0.2mm)とした。変位発生部は、長さ1mm、
厚さ0.2mmとし、断面が台形形状で、カバー部の幅は、
狭いものが0.05mm、広いものが0.15mm、両変位発生部間
ピッチは0.2mmとし、変位発生部には分極処理を施し
た。
このアクチュエータの一方の変位発生部に対し、分極
の向きと同じ向きに20Vの電圧を印加したとき、変位発
生部の収縮量は約0.2μmであり、その際の可動部のX
軸方向の変位は約0.5μmであった。そして、両変位発
生部に半波サイン波で0〜20Vの電圧を交互に印加した
ところ、可動部のX軸方向の変位は±約0.5μmで、Z
軸方向の変位の変動幅は約0.1μmであった。
一方、2つの変位発生部に、それぞれ振幅10Vで互い
に逆相となるサイン波を10Vの直流バイアスに重畳した
電圧を印加したところ、可動部のX軸方向の変位は±約
0.5μmで、Z軸方向の変位の変動幅は0.01μm以下
(測定限界以下)に抑制できた。
この結果から、アクチュエータを駆動する際に、各変
位発生部に印加される電圧の総和をどの時刻においても
一定とすることによる効果が明らかである。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勇武 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−293979(JP,A) 特開 平10−293975(JP,A) 特開 平9−73746(JP,A) 特開 平6−259905(JP,A) 特開 平6−20415(JP,A) 特開 平5−47124(JP,A) 特開 平5−28670(JP,A) 特開 平4−286787(JP,A) 特開 平2−227886(JP,A) 国際公開93/2451(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10 G11B 21/02 G11B 21/21 G11B 7/09

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁変換素子または光学モジュールが設け
    られたスライダとアクチュエータとサスペンションとを
    有し、スライダがアクチュエータを介してサスペンショ
    ンに支持されており、 アクチュエータが固定部と可動部とこれらを連結する少
    なくとも2つの梁部とを有し、梁部の少なくとも1つに
    変位発生部が形成されており、 変位発生部が逆圧電効果または電歪効果により固定部と
    可動部とを結ぶ方向に伸縮するものであり、固定部がサ
    スペンションに可動部がスライダにそれぞれ固定されて
    おり、変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓むと共
    に可動部が固定部に対し直線変位するか弧状変位するか
    回転変位すると共に、電磁変換素子または光学モジュー
    ルが記録媒体の記録トラックと交差するように直線状ま
    たは弧状の軌跡を描いて変位するものであり、 固定部と可動部と梁部とが、圧電・電歪材料から構成さ
    れる板状体に孔部および/または切り欠きを設けること
    により一体的に形成されたものである記録/再生ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】アクチュエータがスライダの背面または側
    面に配置されている請求の範囲第1項記載の記録/再生
    ヘッド。
  3. 【請求項3】スライダの背面に設けた段差によって形成
    された空間にアクチュエータが配置されている請求の範
    囲第2項記載の記録/再生ヘッド。
  4. 【請求項4】スライダとアクチュエータとがサスペンシ
    ョンを挟んで対向して配置されている請求の範囲第1項
    〜第3項のいずれかに記載の記録/再生ヘッド。
  5. 【請求項5】サスペンションの一部に、スライダを記録
    媒体表面に追従させるためのジンバル部が設けられてお
    り、このジンバル部にアクチュエータが連結されている
    請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の記録/再
    生ヘッド。
  6. 【請求項6】アクチュエータの変位発生部に、両側に電
    極層が存在する圧電・電歪材料層が少なくとも2層存在
    する請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の記録
    /再生ヘッド。
  7. 【請求項7】電磁変換素子または光学モジュールの変位
    量が、アクチュエータの変位発生部の伸縮量よりも大き
    い請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の記録/
    再生ヘッド。
  8. 【請求項8】電磁変換素子または光学モジュールの変位
    量が、スライダとアクチュエータとの連結部の変位量よ
    りも大きい請求の範囲第7項記載の記録/再生ヘッド。
  9. 【請求項9】スライダとアクチュエータとの連結部の変
    位量が、アクチュエータの変位発生部の伸縮量よりも大
    きい請求の範囲第7項または第8項記載の記録/再生ヘ
    ッド。
  10. 【請求項10】アクチュエータおよび/または電磁変換
    素子もしくは光学モジュールへの配線がサスペンション
    に形成されている請求の範囲第1項〜第9項のいずれか
    に記載の記録/再生ヘッド。
  11. 【請求項11】請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに
    記載の記録/再生ヘッドと、この記録/再生ヘッド全体
    を駆動する主アクチュエータとを有する記録/再生ヘッ
    ド位置決め機構。
  12. 【請求項12】電磁変換素子または光学モジュールが設
    けられたスライダとアクチュエータとサスペンションと
    を有し、スライダがアクチュエータを介してサスペンシ
    ョンに支持されている記録/再生ヘッドの位置決めを行
    う機構であり、 アクチュエータが固定部と可動部とこれらを連結する少
    なくとも2つの梁部とを有し、梁部の少なくとも2つの
    変位発生部が形成されており、変位発生部が逆圧電効果
    または電歪効果により固定部と可動部とを結ぶ方向に伸
    縮するものであり、固定部がサスペンションに可動部が
    スライダにそれぞれ固定されており、 変位発生部の伸縮に伴い、変位発生部が撓むと共に可動
    部が固定部に対し直線変位するか弧状変位するか回転変
    位することにより、電磁変換素子または光学モジュール
    が記録媒体の記録トラックと交差するように直線状また
    は弧状の軌跡を描いて変位するものであり、 記録トラックと交差する方向の位置決めを行う際に、各
    変位発生部に印加する駆動電圧の総和を、どの時刻にお
    いても一定となるように制御する記録/再生ヘッド位置
    決め機構。
  13. 【請求項13】各変位発生部の伸縮の向きが、同極性の
    印加電圧に対して同一であり、各変位発生部へ印加され
    る電圧が、直流バイアス電圧に制御電圧を加算したもの
    であり、各変位発生部において加算する前記制御電圧の
    総和をどの時刻においてもゼロとなるように制御するも
    のである請求の範囲第12項記載の記録/再生ヘッド位置
    決め機構。
  14. 【請求項14】前記各変位発生部が、電圧印加により伸
    縮する変位部と、この変位部を挟む一対のカバー部とを
    有し、変位部とカバー部とが記録媒体表面に垂直な方向
    に積層されており、 カバー部が、変位部に密着して存在し、かつ変位部の伸
    縮に伴って変形するものである請求の範囲第12項または
    第13項記載の記録/再生ヘッド位置決め機構。
  15. 【請求項15】前記記録/再生ヘッドが請求の範囲第1
    項〜第10項のいずれかに記載の記録/再生ヘッドである
    請求の範囲第12項〜第14項のいずれかに記載の記録/再
    生ヘッド位置決め機構。
  16. 【請求項16】前記記録/再生ヘッド全体を駆動する主
    アクチュエータを有する請求の範囲第12項〜第15項のい
    ずれかに記載の記録/再生ヘッド位置決め機構。
  17. 【請求項17】請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに
    記載の記録/再生ヘッドまたは請求の範囲第11項〜第16
    項のいずれかに記載の記録/再生ヘッド位置決め機構を
    有する記録/再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001118230A (ja) * 1999-10-19 2001-04-27 Tdk Corp 微小位置決めアクチュエータ、薄膜磁気ヘッド素子の位置決め用アクチュエータ及び該アクチュエータを備えたヘッドサスペンションアセンブリ

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