JP3039832B2 - 非線形光学材料 - Google Patents
非線形光学材料Info
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- JP3039832B2 JP3039832B2 JP5239522A JP23952293A JP3039832B2 JP 3039832 B2 JP3039832 B2 JP 3039832B2 JP 5239522 A JP5239522 A JP 5239522A JP 23952293 A JP23952293 A JP 23952293A JP 3039832 B2 JP3039832 B2 JP 3039832B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、オプトエレクトロニク
ス、光情報処理、光通信等の分野において有用な非線形
光学材料に関する。
ス、光情報処理、光通信等の分野において有用な非線形
光学材料に関する。
【０００２】
【従来の技術およびその問題点】非線形光学材料は、レ
ーザー光の強電界下、二次以上の非線形応答を示す材料
であって、周波数変換、発振、スイッチング等の光信号
処理において重要な素材である。特に、三次非線形光学
材料は、光が有する高速性、並列性という優れた特性を
十分に発揮させた次世代の光通信、情報処理における基
幹素材として注目されている。この非線形光学材料のう
ち、有機非線形光学材料は、従来の無機非線形光学材料
に比べて高速応答性を示す非共鳴領域で非線形光学定数
の大きいものが存在するため、特に重要である。
ーザー光の強電界下、二次以上の非線形応答を示す材料
であって、周波数変換、発振、スイッチング等の光信号
処理において重要な素材である。特に、三次非線形光学
材料は、光が有する高速性、並列性という優れた特性を
十分に発揮させた次世代の光通信、情報処理における基
幹素材として注目されている。この非線形光学材料のう
ち、有機非線形光学材料は、従来の無機非線形光学材料
に比べて高速応答性を示す非共鳴領域で非線形光学定数
の大きいものが存在するため、特に重要である。
【０００３】現在、三次の効果の大きい有機非線形材料
は、ポリジアセチレン［特に、ＰＴＳ：２，４−ヘキ
サジイン−１，６−ビス（ｐ−トルエンスルホナート）
重合物］、ポリアセチレンに代表されるπ共役高分子系
と、アミノニトロスチルベン（特に、ＤＥＡＮＳ：
Ｎ，Ｎ−ジエチル−４−アミノ−４’−ニトロスチルベ
ン）に代表される、ドナー・アクセプターを非対称に置
換した低分子系の２種に分類できる。
は、ポリジアセチレン［特に、ＰＴＳ：２，４−ヘキ
サジイン−１，６−ビス（ｐ−トルエンスルホナート）
重合物］、ポリアセチレンに代表されるπ共役高分子系
と、アミノニトロスチルベン（特に、ＤＥＡＮＳ：
Ｎ，Ｎ−ジエチル−４−アミノ−４’−ニトロスチルベ
ン）に代表される、ドナー・アクセプターを非対称に置
換した低分子系の２種に分類できる。
【０００４】のπ共役高分子系非線形性は、価電子帯
の自由電子の分極を根源としているため、無機半導体と
極めて類似した欠点、すなわち、バンドギャップが狭い
ため可視から近赤外の波長域で共鳴効果による応答速度
の低下や光学的損失の増大から逃れられない。また、
のドナー・アクセプター非対称置換低分子系は、現状
（ＤＥＡＮＳ）以上に効果を大きくしようとすると分子
内電荷移動による吸収帯の長波長化及びブロード化によ
って、と同様の欠点を露呈する。
の自由電子の分極を根源としているため、無機半導体と
極めて類似した欠点、すなわち、バンドギャップが狭い
ため可視から近赤外の波長域で共鳴効果による応答速度
の低下や光学的損失の増大から逃れられない。また、
のドナー・アクセプター非対称置換低分子系は、現状
（ＤＥＡＮＳ）以上に効果を大きくしようとすると分子
内電荷移動による吸収帯の長波長化及びブロード化によ
って、と同様の欠点を露呈する。
【０００５】
【問題点を解決するための手段】本発明の目的は、前記
問題点を解決し、低損失で大きな三次非線形光学定数を
有し、かつ高速の光非線形応答を示す有機非線形光学材
料を提供することにある。本発明は、下記一般式［Ｉ］
で表される化合物を含有してなる非線形光学材料に関す
る。
問題点を解決し、低損失で大きな三次非線形光学定数を
有し、かつ高速の光非線形応答を示す有機非線形光学材
料を提供することにある。本発明は、下記一般式［Ｉ］
で表される化合物を含有してなる非線形光学材料に関す
る。
【０００６】
【化２】 また、πは、チオフェン、フラン、Ｎ−アルキルピロー
ルのいずれか一種を表し、ＸはＳまたはＯを表し、Ｙは
Ｈまたはフェニル基を表し、ｎ＝１〜７である。）
ルのいずれか一種を表し、ＸはＳまたはＯを表し、Ｙは
Ｈまたはフェニル基を表し、ｎ＝１〜７である。）
【０００７】本発明による有機非線形光学材料の主要な
特徴は、ピラン環により拡張されたπ共役系が高い電子
供与能をもつために電子供与体となり、従来になく大き
な三次の非線形光学効果を発現させることができる点に
ある。また、本発明の非線形光学材料の形態としては、
例えば、前記一般式で表される化合物の溶液、結晶、薄
膜、あるいは樹脂等にドープしても良い。
特徴は、ピラン環により拡張されたπ共役系が高い電子
供与能をもつために電子供与体となり、従来になく大き
な三次の非線形光学効果を発現させることができる点に
ある。また、本発明の非線形光学材料の形態としては、
例えば、前記一般式で表される化合物の溶液、結晶、薄
膜、あるいは樹脂等にドープしても良い。
【実施例】以下に、実施例を示す。 合成例１
【０００８】
【化３】
【０００９】2,6-diphenylpyrylium perchloride(4.0mm
ol)のＴＨＦ溶液15mlを窒素雰囲気下−７８℃で攪拌し
ながら、sodium diethyl phosphonate(4.2mmol)を加
え、その後徐々に室温まで昇温した後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液30mlを加えて反応を停止し、さらに塩化メ
チレン20mlで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮した。クロマトグラフィー（シリカ、酢酸エチ
ル−ヘキサン）により、diethyl(2,6-diphenyl-4H-pyra
ne-4-yl)phosphonate(収率81%)を得た。次に、diethyl
(2,6-diphenyl-4H-pyrane-4-yl)phosphonate(2.7mmol)
のＴＨＦ溶液30mlを窒素雰囲気下−７８℃で攪拌しなが
ら、ブチルリチウム(2.7mmol,1.5N ｎ−ヘキサン溶液)
を加え１５分間攪拌し、さらにfuran-2-carbaldehyde
(2.2mmol)のＴＨＦ溶液10mlを加えた。−７８℃のまま
１時間半攪拌し、その後徐々に室温まで昇温した後、飽
和塩化アンモニウム水溶液40mlを加えて反応を停止し、
さらに塩化メチレン30mlで抽出し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。ショートカラム（シリカ、
塩化メチレン）を通した後、ヘキサン−ベンゼンから再
結晶して2(2,6-ジフェニル-4-ピラニリデン)フラン(収
率42%)を得た。
ol)のＴＨＦ溶液15mlを窒素雰囲気下−７８℃で攪拌し
ながら、sodium diethyl phosphonate(4.2mmol)を加
え、その後徐々に室温まで昇温した後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液30mlを加えて反応を停止し、さらに塩化メ
チレン20mlで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮した。クロマトグラフィー（シリカ、酢酸エチ
ル−ヘキサン）により、diethyl(2,6-diphenyl-4H-pyra
ne-4-yl)phosphonate(収率81%)を得た。次に、diethyl
(2,6-diphenyl-4H-pyrane-4-yl)phosphonate(2.7mmol)
のＴＨＦ溶液30mlを窒素雰囲気下−７８℃で攪拌しなが
ら、ブチルリチウム(2.7mmol,1.5N ｎ−ヘキサン溶液)
を加え１５分間攪拌し、さらにfuran-2-carbaldehyde
(2.2mmol)のＴＨＦ溶液10mlを加えた。−７８℃のまま
１時間半攪拌し、その後徐々に室温まで昇温した後、飽
和塩化アンモニウム水溶液40mlを加えて反応を停止し、
さらに塩化メチレン30mlで抽出し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。ショートカラム（シリカ、
塩化メチレン）を通した後、ヘキサン−ベンゼンから再
結晶して2(2,6-ジフェニル-4-ピラニリデン)フラン(収
率42%)を得た。
【００１０】実施例１ 合成例１で得られた化合物１の１wt/vol%ＴＨＦ溶液を
用いて、図１に示す 偏光・非線形光学定数測定装置に
より、三次非線形光学特性の測定を行った。光源には、
ＱスイッチＮｄ：ＹＡＧレーザー１の第３高調波（３５
５ｎｍ）励起による色素レーザー２を用い、この出力光
をポンプ光１１とプローブ光２１に分け、各々偏光子Ｐ
１、偏光子Ｐ２により直線偏光にされる。プローブ光２
１は、試料３を通った後、検光子Ｐ３により消光されて
いる。ここで、ポンプ光１１とプローブ光２１の偏光面
を４５°の角度をなすようにし、試料３に照射した。検
光子Ｐ３を透過した光を分光器４を通して光電子倍増管
５で検出した。その結果を表１に示す。
用いて、図１に示す 偏光・非線形光学定数測定装置に
より、三次非線形光学特性の測定を行った。光源には、
ＱスイッチＮｄ：ＹＡＧレーザー１の第３高調波（３５
５ｎｍ）励起による色素レーザー２を用い、この出力光
をポンプ光１１とプローブ光２１に分け、各々偏光子Ｐ
１、偏光子Ｐ２により直線偏光にされる。プローブ光２
１は、試料３を通った後、検光子Ｐ３により消光されて
いる。ここで、ポンプ光１１とプローブ光２１の偏光面
を４５°の角度をなすようにし、試料３に照射した。検
光子Ｐ３を透過した光を分光器４を通して光電子倍増管
５で検出した。その結果を表１に示す。
【００１１】実施例２ 合成例１と同様にして下記の化合物２〜９を合成し、実
施例１と同様にして三次非線形光学特性の測定を行っ
た。その結果を表１に示す。
施例１と同様にして三次非線形光学特性の測定を行っ
た。その結果を表１に示す。
【００１２】
【化４】
【００１３】
【化５】
【００１４】
【化６】
【００１５】
【化７】
【００１６】
【化８】
【００１７】
【化９】
【００１８】
【化１０】
【００１９】
【化１１】
【００２０】
【表１】
【図１】図１は、偏光・非線形光学定数測定装置の概略
図である。
図である。
１ ＹＡＧレーザー ２ 色素レーザー ３ 試料 ４ 分光器 ５ 光電子倍増管 １１ ポンプ光 ２１ プローブ光 Ｐ１ 偏光子 Ｐ２ 偏光子 Ｐ３ 検光子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｃ０７Ｄ 409/10 ３０７ Ｃ０７Ｄ 409/10 ３０７ ３０９ ３０９ ３３３ ３３３ 409/14 ２０７ 409/14 ２０７ ３０９ ３０９ (72)発明者 末広 務 千葉県市原市五井南海岸８番の１ 宇部 興産株式会社 千葉研究所内 審査官 日夏 貴史 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G02F 1/35 - 1/39 H01S 3/108 - 3/109 C07D 405/14 207 - 409/14 309 ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ)
Claims (1)
- 【請求項１】 下記一般式［Ｉ］で表される化合物を含
有してなる非線形光学材料。 【化１】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5239522A JP3039832B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 非線形光学材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5239522A JP3039832B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 非線形光学材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0792512A JPH0792512A (ja) | 1995-04-07 |
| JP3039832B2 true JP3039832B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=17046056
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5239522A Expired - Fee Related JP3039832B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 非線形光学材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3039832B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP5239522A patent/JP3039832B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0792512A (ja) | 1995-04-07 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
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