JP3039482U - 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主原料とするマスターペレット - Google Patents
食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主原料とするマスターペレットInfo
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主成分
とする、帯電軽減と環境汚染を起こさない複合材料を得
る。 【構成】 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主成分
とする混合物を成形機により加熱溶融し、混練させ成形
又はペレットにすることを特徴とする食品残渣物とポリ
オレフィン樹脂を主原料とする複合材料であって、食品
残渣物100重量に対してポリオレフィン樹脂少なくと
も40重量部配合してある帯電性軽減の複合材料。
とする、帯電軽減と環境汚染を起こさない複合材料を得
る。 【構成】 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主成分
とする混合物を成形機により加熱溶融し、混練させ成形
又はペレットにすることを特徴とする食品残渣物とポリ
オレフィン樹脂を主原料とする複合材料であって、食品
残渣物100重量に対してポリオレフィン樹脂少なくと
も40重量部配合してある帯電性軽減の複合材料。
Description
【0001】
本考案は、自動車部品、電気部品、食品用容器、建築用資材、農業用資材等各 種の分野で使用される成形品の複合材料に関するものである。
【0002】
現在大量に発生し、その廃棄処分が社会的問題となっている”おから”(豆腐 製造時に発生する残渣)”ふすま”(小麦粉製造時に発生する残渣)その他食品 加工時等に発生する残渣は、一部飼料・肥料・食料として利用されているが、都 市近郊においては、収集の困難という要因があり、又輸入製品が安価であること から需要も減少の傾向があり、他に付加価値のあるものが求められていた。
【0003】 一方、プラスチックによる成形品が広く使用されているが、帯電性があり、埃 を吸い寄せたりして作業性を欠く場合も生じ、不要になれば、焼却や埋立てたり しているが、高発熱により焼却炉をいためたり、黒煙を出したり、有毒ガスを発 生したりするものもあり、自然環境を汚染する一因となっている問題がある。又 、リサイクルが義務づけられ多額の投資でプラントが建設されている。
【0004】
食品残渣物の用途が限られていること、及びプラスチック成形品の帯電性の問 題、処理の問題であって、本考案は上記問題を解決した、食品残渣物とポリオレ ィン樹脂とを主原料とする複合材料を提供するものである。
【0005】
第1の考案は、食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主成分とする混合物を成 形機により加熱溶融し、混練させ成形することを特徴とする食品残渣物とポリオ ィン樹脂とを主原料とする複合材料。
【0006】 第2の考案は、上記第1の考案の構成に加えて、食品残渣乾燥物100重量に 対してポリオレフィン樹脂少なくとも40重量部配合してなるものである。
【0007】 第3の考案は、上記第1〜2の考案の構成に加えて、成形機により加熱溶融し 、混練させペレットにすることを特徴とする複合材料であり、輸送中の分離防止 や取扱い易さ、成形時における成形性等さまざまな利点がある。
【0008】 第4の考案は、上記第1〜3の考案の構成に加えて食品残渣物に含まれている 成分(繊維質、蛋白質、脂肪分、粗灰分)により静電気の発生を半減させる特徴 を持つ帯電性軽減の複合材料である。
【0009】
この複合材料は、従来の射出成形機・押出成形機・プレス成形機等何れも使用 可能であり、容易に成形できる。
【0010】 成形品使用時において、従来のプラスチックに比べ帯電性が50分の1程度で あり、埃等もつきにくく使用目的も拡大できる。
【0011】 食品残渣物の機能は、主成分である繊維質、蛋白質、脂肪分、粗灰分等によっ て、それぞれ次の機能を果たす。繊維質は、溶融した樹脂が絡み付き強度を高め る機能を有し、蛋白質は、熱溶融し結合を高める機能を有し、脂肪分は、成形時 における成形性を高め樹脂に対しての食い込みを良くする機能を有し、粗灰分は 有機質であるため成形品使用後に焼却処理する際に大部分が燃焼し残存物となる のは、少量である。
【0012】 成形品使用後の処理として焼却した場合の発熱カロリーは、配合率によっても 異なるが、食品残渣物50%に対してポリプロピレン50%の配合からなるもの については、約7,000cal/gで従来のプラスチックに比べて約5分の3 程度の発熱カロリーであり、燃焼ガス成分については、一酸化炭素と二酸化炭素 のみで有毒ガスは検出されず、環境汚染を起こすことはない。
【0013】
実施例は、”おから”・”ふすま”を使用し、ポリプロピレン等のオレフィン 系樹脂をそれぞれ組合わせて原料にしている。なお、前記”おから”・“ふすま ”については、乾燥率90%のものを使用した。混合機は混合ミキサー(ニッス イ製)を使用した。成形機は、二軸押出機(日本製鋼所製TEX−30)を使用 した。図1に示す二軸押出機1は、ホッパー6に投入された原料Gをシリンダ2 の外面に設けられたヒーター5の熱により加熱溶融し、スクリュ4で混練しなが ら前進させ、溶融した混合物Pをシリンダ2の先端に取付けられたダイス3から 押し出し、成形するようになっている。
【0014】 実施例は、”おから”・”ふすま”と樹脂としてポリプロピレン(トクヤマ製 PN660)を使用し、配合比率をそれぞれ重量比で50対50に設定した。成 形に際して、前記押出機の口金として3穴で3mmの穴を有するものを使用し、 ストランド状を水槽で焼却し、ルーダーでカットするようになっている。押出機 のシリンダ最高温度は160℃、口金180℃、押出される混合物の温度178 ℃であった。得られた成形物は、ペレット化しており、射出成形・押出成形・プ レス成形する事が出来た。得られたペレットを射出成形でJIS規格の試験片を 作り、強度試験を行った結果、表1、表2に示す通りである。また帯電性試験は 、複合材料(おから50%+ポリプロピレン50%、おから70%+ポリプロピ レン30%、おから30%+ポリプロピレン70%・ふすま50%+ポリプロピ レン50%、ふすま70%+ポリプロピレン30%、ふすま30%+ポリプロピ レン70%)とアクリル板で帯電減衰比較試験を行った試験結果は、表3、表4 の通りである。
【0016】
本考案は以上のように構成されるため、プラスチック製品の代替品、すなわち 自動車部品、電気部品、食品用容器、建築用資材、農業用資材等各種の分野で使 用される成形品の製造に幅広く適用可能であり、帯電性も少なく、廃棄時の処理 方法も焼却した際、発熱カロリーの低減化により容易に焼却でき、有毒ガスを出 さない等環境汚染を起こすことはない。
【表1】 強度試験 配合率 おから50重量%+ポリプロピレン50重量%からなる複合材料。
【表2】 強度試験 配合率 ふすま50重量%+ポリプロピレン50重量%からなる複台材料。
【表3】 帯電減衰比較試験 試験方法 試験板の表面に10KVの電圧を25cmの距離から15秒印加し
て、その後、表面に帯電してある電圧を検出間距離15cmのところで検出し、
帯電圧が50%になるまでの時間(秒)を測定する。試験板 複合材料板
おから50重量%+ポリプロピレン50重量%試験板 複合材料板 おから
70重量%+ポリプロピレン30重量%試験板 複合材料板 おから30重
量%+ポリプロピレン70重量%アクリル板 ※各板サイズ 縦50mm×横
50mm×厚さ3mm使用機器 帯電減衰測定器KW−511(春日電気製)測
定条件 温度23℃、湿度65%印加電圧 10KV 印加時間 15
秒試料、電極間距離 25cm 試料、検出間距離 15cm帯電方式 コロ
ナ放電
て、その後、表面に帯電してある電圧を検出間距離15cmのところで検出し、
帯電圧が50%になるまでの時間(秒)を測定する。試験板 複合材料板
おから50重量%+ポリプロピレン50重量%試験板 複合材料板 おから
70重量%+ポリプロピレン30重量%試験板 複合材料板 おから30重
量%+ポリプロピレン70重量%アクリル板 ※各板サイズ 縦50mm×横
50mm×厚さ3mm使用機器 帯電減衰測定器KW−511(春日電気製)測
定条件 温度23℃、湿度65%印加電圧 10KV 印加時間 15
秒試料、電極間距離 25cm 試料、検出間距離 15cm帯電方式 コロ
ナ放電
【表4】 帯電減衰比較試験 試験方法 試験板の表面に10KVの電圧を25cmの距離から15秒印加し
て、その後、表面に帯電してある電圧を検出間距離15cmのところで検出し、
帯電圧が50%になるまでの時間(秒)を測定する。試験板 複合材料板
ふすま50重量%+ポリプロピレン50重量%試験板 複合材料板 ふすま
70重量%+ポリプロピレン30重量%試験板 複合材料板 ふすま30重
量%+ポリプロピレン70重量%アクリル板 ※各板サイズ 縦50mm×横
50mm×厚さ3mm使用機器 帯電減衰測定器KW−511(春日電気製)測
定条件 温度23℃、湿度65%印加電圧 10KV 印加時間 15
秒試料、電極間距離 25cm 試料、検出間距離 15cm帯電方式 コロ
ナ放電
て、その後、表面に帯電してある電圧を検出間距離15cmのところで検出し、
帯電圧が50%になるまでの時間(秒)を測定する。試験板 複合材料板
ふすま50重量%+ポリプロピレン50重量%試験板 複合材料板 ふすま
70重量%+ポリプロピレン30重量%試験板 複合材料板 ふすま30重
量%+ポリプロピレン70重量%アクリル板 ※各板サイズ 縦50mm×横
50mm×厚さ3mm使用機器 帯電減衰測定器KW−511(春日電気製)測
定条件 温度23℃、湿度65%印加電圧 10KV 印加時間 15
秒試料、電極間距離 25cm 試料、検出間距離 15cm帯電方式 コロ
ナ放電
【図1】本考案に適用する押出成形機を示す断面図であ
る。
る。
1 押出成形機 2 シリンダ 3 口金 4 スクリュ 5 ヒーター 6 ホッパー G 原料 P 溶融した混合物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
Claims (4)
- 【請求項1】 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主
成分とする混合物を成形機により加熱溶融し、混練させ
るとともに成形することを特徴とする食品残渣物とポリ
オレフィン樹脂とを主原料とする複合材料。 - 【請求項2】 食品残渣乾燥物100重量部に対してポ
リオレフィン樹脂少なくとも40重量部配合してなる請
求項1記載の複合材料。 - 【請求項3】 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主
成分とする混合物を成形機により加熱溶融し、混練させ
るとともにペレットにすることを特徴とする請求項1〜
2記載の複合材料。 - 【請求項4】 帯電性軽減の請求項1〜3記載の複合材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996002257U JP3039482U (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主原料とするマスターペレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996002257U JP3039482U (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主原料とするマスターペレット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3039482U true JP3039482U (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=43174113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996002257U Expired - Lifetime JP3039482U (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 食品残渣物とポリオレフィン樹脂とを主原料とするマスターペレット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3039482U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2405710A2 (en) | 2002-06-26 | 2012-01-11 | Mitsui Engineering and Shipbuilding Co, Ltd. | Induction heating method and unit |
EP2405711A2 (en) | 2002-06-26 | 2012-01-11 | Mitsui Engineering and Shipbuilding Co, Ltd. | Induction heating method and unit |
JP2023023143A (ja) * | 2021-08-04 | 2023-02-16 | 群馬県 | おから混練樹脂の製造方法 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP1996002257U patent/JP3039482U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2405710A2 (en) | 2002-06-26 | 2012-01-11 | Mitsui Engineering and Shipbuilding Co, Ltd. | Induction heating method and unit |
EP2405711A2 (en) | 2002-06-26 | 2012-01-11 | Mitsui Engineering and Shipbuilding Co, Ltd. | Induction heating method and unit |
JP2023023143A (ja) * | 2021-08-04 | 2023-02-16 | 群馬県 | おから混練樹脂の製造方法 |
JP7349083B2 (ja) | 2021-08-04 | 2023-09-22 | 群馬県 | おから混練樹脂の製造方法 |
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