JP3039346U - 畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置 - Google Patents

畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置

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JP3039346U
JP3039346U JP1997000020U JP2097U JP3039346U JP 3039346 U JP3039346 U JP 3039346U JP 1997000020 U JP1997000020 U JP 1997000020U JP 2097 U JP2097 U JP 2097U JP 3039346 U JP3039346 U JP 3039346U
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裕煥 呉
京律 李
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裕煥 呉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離
浄化する装置であって、連続的に発生する家畜などの尿
と廃水をBODが最終的に50以下になるように浄化
し、糞はほぼに完全乾燥して自然肥料としての使用を可
能とし、装置は設置面積が大きく要求されず、また、廉
価での供給が可能であり、使用が容易であるものを提供
する。 【解決手段】 この発明の装置は、通水孔(12,1
4,16)が形成された糞尿分離板(11,13)と傾
斜板(15)と、12段階の濾過手段と、堆集器(50
0)とを有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置に関す る。
【0002】
【従来の技術と考案が解決しようとする課題】
生物は自身の生命を維持保存するため適切な食物を摂取しなければならず、摂 取した食物は必然的に排泄物となる。単位面積当たりに棲息する生物の数が非常 に少い場合は特別な問題がないが、生物の数が増加すればするほど、排泄物によ る環境汚染の問題を考えないわけにはいかない。地球上には人間をはじめ数万種 以上の生物が共存しながら、それぞれ食物を食べて大量の排泄物を発生させてい る。
【0003】 近年は、排泄物の処理が深刻な問題となって、早急な解決策が求められている 。しかし、糞尿と廃水とを分離したあと、尿と廃水とはBODが50以下に浄化 して放出するとともに水分が95%以上除去された糞を別に収去して自然肥料化 させるという浄化装置は、明らかに、まだ存在していない。
【0004】 そのために、畜舎などで発生した糞尿と廃水を河川に不法投棄したり地中に埋 めたりする不当な行為が公然と行われており、このような行為は環境を急速に汚 染する主要な原因の一つである。
【0005】 この考案は、家畜を飼育する畜舎などから排出される糞尿や畜舎などを清掃す る際に生じる廃水を分離して浄化処理し得る装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置は 、透明窓(19)を有する開閉扉(17)が設けられた糞尿分離器の内部上方に 、左右に延びる2段の糞尿分離板(11)(13)を40〜60°の角度で設置 するとともに、下方の糞尿分離板(13)の右側端部に当接し且つ左方に40〜 60°の角度で延びる傾斜板(15)を設置し、上方の糞尿分離板(11)はそ の右側の約1/3の領域において多数の通水孔(12)を形成し、これらの通水 孔(12)同士の間隔が右側に行くほど漸次小さくなるようになし、下方の糞尿 分離板(13)にも多数の通水孔(14)を形成し、これらの通水孔(14)同 士の間隔も右側に行くほど漸次小さくなるようになし、傾斜板(15)に形成さ れた通水孔(16)の下方には、6段の濾過引出し(20,30,40,50, 60,70)を次々に設置して、これらの濾過引出しは互いに適正な上下間隔を 保った状態でその各々が支持台(1000)に載置されて支持されるようになし 、さらに、その右側にも、6段の濾過引出し(80,90,100,110,1 20,130)を次々に設置し、これらの濾過引出しも互いに適正な上下間隔を 保つた状態でその各々が支持台(1000)に載置されて支持されるようになし 、各濾過引出し(20,30,……120,130)の底面には通水孔(21, 31,41,……121,132)を形成し、右側の最下段の濾過引出し(13 0)の下にはホッパー(131)を設置し、このホッパー(131)には、装置 外部においてバルブ(201)を有する浄化水排出管(200)を連結し、前記 の左側の濾過引出し(20,30,40,50,60,70)と右側の濾過引出 し(80,90,100,110,120,130)との間には一次浄化水吸入 管(300)を配し、この吸入管(300)をモータポンプ(310)に連結し 、このモータポンプ(310)には多くの通水孔が形成された噴射管(311) を取付け、糞尿分離板(11,13)の右側には排出口(400)を形成し、左 側の最上段の濾過引出し(20)には粒が最も荒い砂(22)を満たし、その下 方の濾過引出し(30,40,50,60)には、つぎつぎに、前記の荒い砂よ りも粒径が比較的小さいがなお粒が大きい砂(32)、中間砂(42)、細かい 砂(52)、炭素粒子(62)を満たし、左側の最下段の濾過引出し(70)に はスポンジ(900)を敷いてその上にアンスラサイト(72)を満たし、右側 の最上段の濾過引出し(80)にはフェロック砂(82)を満たし、その下方の 濾過引出し(90,100,110)には、つぎつぎに、ゼオライト(92)、 炭素粒子(102)、貝殻(112)を満たし、その下の濾過引出し(120) には砕いたかき殻(130)を敷いてその上に細かい砂(122)を満たし、最 下段の濾過引出し(130)には細かい炭素粒子(133)を満たしてなり、排 出口(400)の下方には堆集器(500)を設置し、堆集器(500)の内部 の上下には2枚の堆集板(501,503)を設置し、上方の堆集板(501) には直径が大きい通水孔(502)を、下方の堆集板(503)には直径が小さ い通水孔(504)をそれぞれ形成し、各堆集板(501,503)の右側には 乾燥した畜糞のための排出口(507,508)を設け、堆集器(500)の外 部の左側にはモータポンプ(505)を設置し、糞尿廃水貯蔵室(800)のモ ータポンプ(700)から延びる糞尿廃水移送管(610)は糞尿分離器(10 )の上方を貫通し、その端部は糞尿分離板(11)の左側上方300mmの箇所 に位置させ、堆集器(500)のモータポンプ(505)から延びる廃水移送管 (506)は上記の糞尿廃水移送管(610)の左側においてこれと貫通連結し てなり、糞尿廃水貯蔵室(800)に貯蔵された糞尿と廃水は、モータポンプ( 700)によって糞尿廃水移送管(610)を経て糞尿分離器(10)の内部に 進入して糞尿分離板(11)の左側部の上に落下し、その上を滑り落ちながら広 がり、このとき、通水孔(12)を粒が小さい糞、尿、廃水が通過して、下方の 糞尿分離板(13)の上に落下し、粒が大きい糞は排出口(400)を通って排 出されて堆集器(500)の堆集板(501)の上に落下し、通水孔(12)を 通過して落下した粒の小さい糞、尿、廃水は下方の糞尿分離板(13)に形成さ れた直径がより小さい通水孔(14)を通過して微量の糞と一緒に尿と廃水が排 出されて傾斜板(15)の上に落下し、通水孔(14)を通過できなかった糞は 排水口(400)を通過して堆集器(500)の堆集板(501)の上に落下し 、傾斜板(15)の上に落下した微量の糞、尿、廃水は傾斜板(15)を滑り落 ちながら通水孔(16)から落下し、通水孔(16)のすぐ下にある濾過引出し (20)の中に落下し、これにより、下方にある5個の濾過引出し(30,40 ,50,60,70)を経て濾過されて一次浄化水(2000)を形成し、 この一次浄化水(2000)はモータポンプの作動によって一次浄化水吸入管 (300)を経て噴射管(311)の孔(312)を通じて濾過引出し(80) の内部に噴射され、これにより、その下方にある5個の濾過引出し(90,10 0,110,120,130)を経てBODが50以下の浄化水に変化し、ホッ パー(131)を経て浄化水排出管(200)を通過して外部に放出され、 排水口(400)通過して排出された糞、微量の尿、廃水は堆集器(500) の堆集板(501)の上に落下して、通水孔(502)を通過して尿と廃水が落 下し、これと同時に微量の糞も一緒に排出されて、下方の堆集板(503)の上 に落下し、さらに尿と廃水残量が通水孔(504)を通過して排出されて廃水( 3000)を形成し、このとき、モータポンプが作動して廃水移送管(506) を通過して糞尿廃水移送管(610)の左側に進入させて再濾過し、堆集板(5 01,503)の上でほぼ完全に乾燥した糞は乾燥した畜糞排出口(507,5 08)から排出され発酵工程に移送できるようにしたことを特徴とするものであ る。
【0007】 請求項2に記載の装置は、糞尿廃水貯蔵室(800)と、糞尿分離器(10) と、堆集器(500)と、糞尿廃水貯蔵室(800)に貯蔵された糞尿と廃水を 堆集器(500)に供給をする糞尿廃水移送管(610)と、糞尿分離器(10 )の内部に配した、上下方向に傾斜し且つ多数の通水孔(12)を形成した糞尿 分離板(11)と、糞尿分離板(11)の下方に配した傾斜板(15)であって 、前記糞尿分離板(11)の傾斜方向とは反対方向に傾斜し、多数の通水孔(1 6)を形成した傾斜板(15)と、傾斜板(15)の通水孔(16)の下方にお いて、上下方向に間隔をおいて配した、多段の濾過手段(20,30,40,5 0,60,70)とからなり、前記の糞尿分離板(11)により粒の大きい糞と 、その他の糞及び尿や廃水などの水分とを分離して、粒の大きい糞は糞尿分離板 (11)の上を滑落して、糞尿分離器(10)に設けた排出口(400)から下 方に配した堆集器(500)内の堆集板(501)の上に落下し、この堆集板( 501)に設けた通水孔(502)から糞に付着した微量の尿と廃水が下方に落 下し、堆集板(501)の上に残った糞はほぼ完全に乾燥されて、畜糞排出口( 507)から排出され、その他の糞及び尿や廃水などの水分は、傾斜板(15) の上に落下し、その上を滑り落ちながら、その通水孔(16)から前記の濾過手 段(20,30,40,50,60,70)の上に落下して、これらの濾過手段 を順次通過しながら下方に落下して、浄化水となり、装置外へ排出されるように したことを特徴とするものである。
【0008】 請求項3に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の糞尿分離板 (11)の下方にして前記の傾斜板(15)の上方において、前記の糞尿分離板 (11)と同方向に傾斜した第2の糞尿分離板(11)を配し、この第2の糞尿 分離板(11)には、前記の糞尿分離板(11)の通水口(12)よりも直径の 小さい多数の通水孔(14)を設けてなり、通水孔(12)を通過して下方の第 2の糞尿分離板(13)の上に落下した粒の小さい糞、尿、廃水のうち、微量の 糞と尿と廃水が通水孔(14)を通過して傾斜板(15)の上に落下するように したしことを特徴とするものである。
【0009】 請求項4に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の糞尿分離板 (11)の通水孔(12)は、糞尿分離板(11)の下方側に配されたことを特 徴とするものである。
【0010】 請求項5に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の糞尿分離板 (11)に設けた通水口(12)は、糞尿分離板(11)の下側に行くほど、互 いの間隔がしだいに小さくなるように配したしことを特徴とするものである。
【0011】 請求項6に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の多段の濾過 手段(20,30,40,50,60,70)とならんで、第2の多段の濾過手 段(80,90,100,110,120,130)を互いに上下方向の間隔を 介して配し、傾斜板(15)の上に落下した前記のその他の糞及び尿や廃水など の水分は、前記の第1の多段の濾過手段(20,30,40,50,60,70 )を経由して下方に落下して一次浄化水を形成し、前記の第1の多段の濾過手段 (20,30,40,50,60,70)と前記の第2の多段の濾過手段(80 ,90,100,110,120,130)との間には、一次浄化水吸入管(3 00)を配し、これを介して、前記の一次浄化水を前記の第2の多段の濾過手段 (80,90,100,110,120,130)の最上段のものに噴射し、こ の一次浄化水は、これらの濾過手段を順次通過して下方に落下して浄化水となり 、外部に排出されることを特徴とするものである。
【0012】 請求項7に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の第1の濾過 手段(20,30,40,50,60,70)は、上から下に行くほど、粒径の 小さい砂などの粒状体で満たされていることを特徴とするものである。
【0013】 請求項8に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の堆集器(5 00)内の前記の堆集板(501)の下方に、他の堆集板(503)を設置し、 上方の堆集板(501)には直径が大きい通水孔(502)を、下方の堆集板( 503)には直径が小さい通水孔(504)をそれぞれ形成し、排水口(400 )通過して排出された糞、微量の尿、廃水はまず上方の堆集板(501)の上に 落下して通水孔(502)を通過し、尿と廃水とさらに微量の糞が下方の堆集板 (503)の上に落下し、さらに尿と廃水残量が通水孔(504)を通過して排 出されて廃水(3000)を形成しすることを特徴とするものである。
【0014】 請求項9に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、堆集器(500) において得られた廃水は、廃水移送管(506)により上記の糞尿廃水移送管( 610)の途中に送り込まれることを特徴とするものである。
【0015】 請求項10に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、糞尿分離板(1 1)は、40〜60°の角度で配されていることを特徴とするものである。
【0016】
【考案の実施の形態】
10はこの考案の糞尿分離器の全体を示す。この糞尿分離器10には、透明窓 19を備えた開閉扉17が設けられている。
【0017】 糞尿分離器10の内部上方には、上下に間隔を介して配した2段の糞尿分離板 11,13が、図2における左上から右下に、40〜60°の角度で傾斜して延 びている。
【0018】 下方の糞尿分離板13の下方には傾斜板15が設けられている。詳しくは、下 方の糞尿分離板13の右端は糞尿分離器10の右壁において終端しているが、こ の糞尿分離板13の右端に、傾斜板15の上端が当接し、傾斜板は右上から左下 方へ40〜60°の角度で延びている。
【0019】 上方の糞尿分離板11は、その右側の約1/3の領域において、多数の通水孔 12が設けられている。図3に明瞭に示すように、これらの通水孔12同士の間 隔は右側に行くほどしだいに小さくなっている。
【0020】 下方の糞尿分離板13にも多数の通水孔14が形成されている。これらの通水 孔13同士の間隔は、左側に行くほど次第に小さくなっている。
【0021】 傾斜板15に形成された通水孔16の下方には、6段の濾過引出し20,30 ,40,50,60,70が設置されている。これらの濾過引出しは互いに適正 な上下間隔を保った状態で、支持台1000に載置されて支持されている。
【0022】 前記の濾過引出しのの右側にも、同様に、6段の濾過引出し80,90,100 ,110,120,130が設置されている。これらの濾過引出しも互いに適正 な上下間隔を保つた状態で、支持台1000に載置されて支持されている。
【0023】 各濾過引出し20,30,……120,130の底面には、通水孔21,31 ,41,……121,132が形成されている。
【0024】 右側の最下段の濾過引出し130の下には、ホッパー131が設置されている 。このホッパー131には浄化水排出管200が接続され、この浄化水排出管2 00には、装置10の外部において、バルブ201が取付けられている。
【0025】 前記の左側の濾過引出し20,30,40,50,60,70と右側の濾過引 出し80,90,100,110,120,130との間には、一次浄化水吸入 管300が上下方向に延びている。この吸入管300はモータポンプ310に連 結し、このモータポンプ310には、多数のの通水孔が形成された噴射管311 が接続されている。
【0026】 装置10においては、糞尿分離板11,13の右側において、これと連続して 排出口400が設けられている。
【0027】 前記の12個の濾過引出しのうち、左側の最上段の濾過引出し20には粒が最 も荒い砂22を満たしている。その下方においては、上から下へ、濾過引出し3 0には前記の荒い砂よりも粒径が比較的小さいがなお粒が大きい砂32が、濾過 引出し40には中間砂42が、濾過引出し50には細かい砂52が、引出し60 には炭素粒子62がそれぞれ満たされている。そして、左側の最下段の濾過引出 し70には、まずスポンジ900を敷き、その上にアンスラサイト72がを満た されている。
【0028】 また、右側の濾過引出しの列においては、最上段の濾過引出し80にはフェロ ック砂82が、その下方の濾過引出し90にはゼオライト92が、濾過引出し1 00には炭素粒子102が、濾過引出し110には貝殻112が、濾過引出し1 20には砕いたかき殻123を敷いてその上に細かい砂122が、また、最下段 の濾過引出し130には細かい炭素粒子133がを満たされている。
【0029】 排出口400の下方には、堆集器500が設置されている。この堆集器500 の内部においては、上下2枚の堆集板501,503が設置されている。上方の 堆集板501には直径が大きい通水孔502を、また、下方の堆集板503には 直径が小さい通水孔504をそれぞれ形成している。各堆集板501,503の 右側には、乾燥した畜糞のための排出口507,508が設けられている。堆集 器500の外部においては、図2における左側に、モータポンプ505が設置さ れている。
【0030】 800は糞尿廃水貯蔵室であって、これに付設されたモータポンプ700から 延びる糞尿廃水移送管610は糞尿分離器10の上部を貫通して、その先端は糞 尿分離板11の左側部の上方約300mmの箇所に位置している。
【0031】 堆集器500のモータポンプ505から延びる廃水移送管506は、上記の糞 尿廃水移送管610の左側において、これと貫通連結している。
【0032】 糞尿廃水貯蔵室800に貯蔵された糞尿と廃水は、モータポンプ700によっ て、糞尿廃水移送管610を経て、糞尿分離器10の内部に供給され、糞尿分離 板11の左側部の上に落下する。そして、この上を滑り落ちながら、平面的に広 がっていく。このとき、粒が比較的小さい糞や尿や廃水は通水孔12を通過して 、下方の糞尿分離板13の上に落下する。粒が比較的大きい糞は排出口400を 通って排出されて、堆集器500の堆集板501の上に落下する。
【0033】 通水孔12を通過して落下した比較的粒の小さい糞や尿や廃水は、下方の糞尿 分離板13に形成された直径がより小さい通水孔14を通過して微量の糞と一緒 に尿と廃水が排出されて傾斜板15の上に落下する。
【0034】 通水孔14を通過できなかった糞は、排水口400を通過して堆集器500の 堆集板501の上に落下する。
【0035】 傾斜板15の上に落下した微量の糞、尿、廃水は、傾斜板15の上を滑り落ち ながら、通水孔16から落下し、通水孔16の直下にある濾過引出し20の中に 落下する。このあと、この濾過引出し20の下方にある5個の濾過引出し30, 40,50,60,70を経て濾過されて、一次浄化水2000となる。
【0036】 この一次浄化水2000は、モータポンプの作動によって、一次浄化水吸入管 300を経て、噴射管311の孔312を通って、濾過引出し80の内部に噴射 され、これにより、その下方にある5個の濾過引出し90,100,110,1 20,130を経て、BODが50以下の浄化水に変化し、ホッパー131を経 て浄化水排出管200を通過して外部に放出される。
【0037】 排水口400通過して排出された糞、微量の尿、廃水は、堆集器500の堆集 板501の上に落下して、通水孔502を通過して尿と廃水が落下し、これと同 時に微量の糞も一緒に排出されて、下方の堆集板503の上に落下し、さらに尿 と廃水残量が通水孔504を通過して排出されて廃水3000を形成する。
【0038】 このとき、モータポンプが作動して廃水移送管506を通過して、糞尿廃水移 送管610の左側に進入させて再濾過されるようにする。
【0039】 堆集板501,503の上でほぼ完全に乾燥した糞は、畜糞排出口507,5 08から排出されて、発酵工程に移送される。
【0040】 このように、この考案は、畜舎などから発生する糞尿と廃水を12段階で濾過 することによりBODが50以下の浄化水に変化させ得るものであり、95%以 上の水分が除かれた乾燥状態の糞は発酵させて立派な自然肥料化として使用する ことができるものであり、これによって自然環境の破壊を防止し、自然環境を維 持保護できる大きな効果がある。
【0041】 糞尿分離板11,13の傾斜角度は40〜60°のものが最も効果的である。 40°未満の場合には、ゲル状態の糞が滑り落ちる速度が遅すぎて経済性がよく ない。また、60°を超える場合には、糞、尿、廃水が速く滑り落ちすぎるので 、通水孔12,14からは微量だけが排出され、ほとんどのは排水口400から 排出されるので、適切ではない。
【0042】 糞尿分離板11に形成された通水孔12は、図3に示すように、通水孔同士の 間隔が右側ほど漸次小さくなるようにするのが最も効果的である。その理由は、 通水孔の全般にわたって均等に排出されるようにするためであり、このようにす れば、通水孔同士の間隔が一定に形成されたものよりも効果がよかった。また、 糞尿分離板13の通水孔14の場合は、同様の理由で、逆に、その間隔が左側に 行くほど次第に小さくなるようにしている。
【0043】 糞尿廃水移送管610の端部と糞尿分離板11の左側部との間の距離は300 mm程度が適当である。この距離がそれよりも大きい場合は、落下圧力が大きく なりすぎて、糞が糞尿分離板11の左側部に付着する。また、この距離がそれよ りも小さい場合には、糞の落下速度が遅くて、やはり、よい効果が得られなかっ た。
【0044】 糞尿分離板11,13と傾斜板15の表面は滑らかであるほど、糞の滑落効果 が大きく、材質はステンレスがよかった。粒の荒い砂22は直径が3〜5mmで あるのが望ましく、太い砂32は直径が1〜3mm、中間砂42は直径が0.5 〜1mm、細かい砂52は直径が0.5mm以下が望ましく、炭素粒子62と微 細炭素粒子133は通常のものがよい。
【0045】 無煙炭(anthracite)とフェロックス(Ferox) 砂は、砂に特殊な金属をコーティ ングまたは配合したものであり、各種の重金属と有害な異物質を除去するのに効 果がある。ゼオライトもやはり通常のものを使用する。貝殻と砕いたかき殻とは 、比較的細かく砕いて使用するか、またはそれ自体をぎっしり積めた状態でも使 用が可能である。
【0046】 12段階の濾過過程を経た尿と廃水とは、BODが50以下の数値を示したが 、このことは、12段階を超えるの濾過は必要でないことを示している。
【0047】 濾過引出しは、開閉扉を開いて引出せるようにして、内容物をいつでも交替し 得るようにしておくのが望ましく、透明窓を通じて糞尿分離器10の内部を観察 できるので、種々の家畜の糞尿につき実験や観察をするのが容易である。
【0048】 この考案の実験に使用した糞尿は、豚、牛、羊のものであった。人糞について 行った実験の結果はよかったが、人糞の場合は悪臭が激しく、脱臭フィルタ装置 を使用するか、または、ガスを土壌中に進入させて自然に分解させる方法を使用 することが望ましいという結果を得た。
【0049】 このように、この考案は、設置空間が大きくなく、使用が簡便であり、誤作動 や故障発生のおそれがなく、供給単価が低いので広く普及し得るものである。
【0050】
【考案の効果】
この考案によれば、家畜を飼育する畜舎などから排出される糞尿や畜舎などを 清掃する際に生じる廃水を効果的に分離して浄化処理することができて、環境の 保護に貢献するものである。
【提出日】平成9年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置に関す る。
【0002】
【従来の技術と考案が解決しようとする課題】
生物は自身の生命を維持保存するため適切な食物を摂取しなければならず、摂 取した食物は必然的に排泄物となる。単位面積当たりに棲息する生物の数が非常 に少い場合は特別な問題がないが、生物の数が増加すればするほど、排泄物によ る環境汚染の問題を考えないわけにはいかない。地球上には人間をはじめ数万種 以上の生物が共存しながら、それぞれ食物を食べて大量の排泄物を発生させてい る。
【0003】 近年は、排泄物の処理が深刻な問題となって、早急な解決策が求められている 。しかし、糞尿と廃水とを分離したあと、尿と廃水とはBODが50以下に浄化 して放出するとともに水分が95%以上除去された糞を別に収去して自然肥料化 させるという浄化装置は、明らかに、まだ存在していない。
【0004】 そのために、畜舎などで発生した糞尿と廃水を河川に不法投棄したり地中に埋 めたりする不当な行為が公然と行われており、このような行為は環境を急速に汚 染する主要な原因の一つである。
【0005】 この考案は、家畜を飼育する畜舎などから排出される糞尿や畜舎などを清掃す る際に生じる廃水を分離して浄化処理し得る装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の畜舎などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置は 、透明窓(19)を有する開閉扉(17)が設けられた糞尿分離器の内部上方に 、左右に延びる2段の糞尿分離板(11)(13)を40〜60°の角度で設置 するとともに、下方の糞尿分離板(13)の右側端部に当接し且つ左方に40〜 60°の角度で延びる傾斜板(15)を設置し、上方の糞尿分離板(11)はそ の右側の約1/3の領域において多数の通水孔(12)を形成し、これらの通水 孔(12)同士の間隔が右側に行くほど漸次小さくなるようになし、下方の糞尿 分離板(13)にも多数の通水孔(14)を形成し、これらの通水孔(14)同 士の間隔も右側に行くほど漸次小さくなるようになし、傾斜板(15)に形成さ れた通水孔(16)の下方には、6段の濾過引出し(20,30,40,50, 60,70)を次々に設置して、これらの濾過引出しは互いに適正な上下間隔を 保った状態でその各々が支持台(1000)に載置されて支持されるようになし 、さらに、その右側にも、6段の濾過引出し(80,90,100,110,1 20,130)を次々に設置し、これらの濾過引出しも互いに適正な上下間隔を 保つた状態でその各々が支持台(1000)に載置されて支持されるようになし 、各濾過引出し(20,30,……120,130)の底面には通水孔(21, 31,41,……121,132)を形成し、右側の最下段の濾過引出し(13 0)の下にはホッパー(131)を設置し、このホッパー(131)には、装置 外部においてバルブ(201)を有する浄化水排出管(200)を連結し、前記 の左側の濾過引出し(20,30,40,50,60,70)と右側の濾過引出 し(80,90,100,110,120,130)との間には一次浄化水吸入 管(300)を配し、この吸入管(300)をモータポンプ(310)に連結し 、このモータポンプ(310)には多くの通水孔が形成された噴射管(311) を取付け、糞尿分離板(11,13)の右側には排出口(400)を形成し、左 側の最上段の濾過引出し(20)には粒が最も荒い砂(22)を満たし、その下 方の濾過引出し(30,40,50,60)には、つぎつぎに、前記の荒い砂よ りも粒径が比較的小さいがなお粒が大きい砂(32)、中間砂(42)、細かい 砂(52)、炭素粒子(62)を満たし、左側の最下段の濾過引出し(70)に はスポンジ(900)を敷いてその上にアンスラサイト(72)を満たし、右側 の最上段の濾過引出し(80)にはフェロック砂(82)を満たし、その下方の 濾過引出し(90,100,110)には、つぎつぎに、ゼオライト(92)、 炭素粒子(102)、貝殻(112)を満たし、その下の濾過引出し(120) には砕いたかき殻(130)を敷いてその上に細かい砂(122)を満たし、最 下段の濾過引出し(130)には細かい炭素粒子(133)を満たしてなり、排 出口(400)の下方には堆集器(500)を設置し、堆集器(500)の内部 の上下には2枚の堆集板(501,503)を設置し、上方の堆集板(501) には直径が大きい通水孔(502)を、下方の堆集板(503)には直径が小さ い通水孔(504)をそれぞれ形成し、各堆集板(501,503)の右側には 乾燥した畜糞のための排出口(507,508)を設け、堆集器(500)の外 部の左側にはモータポンプ(505)を設置し、糞尿廃水貯蔵室(800)のモ ータポンプ(700)から延びる糞尿廃水移送管(610)は糞尿分離器(10 )の上方を貫通し、その端部は糞尿分離板(11)の左側上方300mmの箇所 に位置させ、堆集器(500)のモータポンプ(505)から延びる廃水移送管 (506)は上記の糞尿廃水移送管(610)の左側においてこれと貫通連結し てなり、糞尿廃水貯蔵室(800)に貯蔵された糞尿と廃水は、モータポンプ( 700)によって糞尿廃水移送管(610)を経て糞尿分離器(10)の内部に 進入して糞尿分離板(11)の左側部の上に落下し、その上を滑り落ちながら広 がり、このとき、通水孔(12)を粒が小さい糞、尿、廃水が通過して、下方の 糞尿分離板(13)の上に落下し、粒が大きい糞は排出口(400)を通って排 出されて堆集器(500)の堆集板(501)の上に落下し、通水孔(12)を 通過して落下した粒の小さい糞、尿、廃水は下方の糞尿分離板(13)に形成さ れた直径がより小さい通水孔(14)を通過して微量の糞と一緒に尿と廃水が排 出されて傾斜板(15)の上に落下し、通水孔(14)を通過できなかった糞は 排水口(400)を通過して堆集器(500)の堆集板(501)の上に落下し 、傾斜板(15)の上に落下した微量の糞、尿、廃水は傾斜板(15)を滑り落 ちながら通水孔(16)から落下し、通水孔(16)のすぐ下にある濾過引出し (20)の中に落下し、これにより、下方にある5個の濾過引出し(30,40 ,50,60,70)を経て濾過されて一次浄化水(2000)を形成し、 この一次浄化水(2000)はモータポンプの作動によって一次浄化水吸入管 (300)を経て噴射管(311)の孔(312)を通じて濾過引出し(80) の内部に噴射され、これにより、その下方にある5個の濾過引出し(90,10 0,110,120,130)を経てBODが50以下の浄化水に変化し、ホッ パー(131)を経て浄化水排出管(200)を通過して外部に放出され、 排水口(400)通過して排出された糞、微量の尿、廃水は堆集器(500) の堆集板(501)の上に落下して、通水孔(502)を通過して尿と廃水が落 下し、これと同時に微量の糞も一緒に排出されて、下方の堆集板(503)の上 に落下し、さらに尿と廃水残量が通水孔(504)を通過して排出されて廃水( 3000)を形成し、このとき、モータポンプが作動して廃水移送管(506) を通過して糞尿廃水移送管(610)の左側に進入させて再濾過し、堆集板(5 01,503)の上でほぼ完全に乾燥した糞は乾燥した畜糞排出口(507,5 08)から排出され発酵工程に移送できるようにしたことを特徴とするものであ る。
【0007】 請求項2に記載の装置は、糞尿廃水貯蔵室(800)と、糞尿分離器(10) と、堆集器(500)と、糞尿廃水貯蔵室(800)に貯蔵された糞尿と廃水を 堆集器(500)に供給をする糞尿廃水移送管(610)と、糞尿分離器(10 )の内部に配した、上下方向に傾斜し且つ多数の通水孔(12)を形成した糞尿 分離板(11)と、糞尿分離板(11)の下方に配した傾斜板(15)であって 、前記糞尿分離板(11)の傾斜方向とは反対方向に傾斜し、多数の通水孔(1 6)を形成した傾斜板(15)と、傾斜板(15)の通水孔(16)の下方にお いて、上下方向に間隔をおいて配した、多段の濾過手段(20,30,40,5 0,60,70)とからなり、前記の糞尿分離板(11)により粒の大きい糞と 、その他の糞及び尿や廃水などの水分とを分離して、粒の大きい糞は糞尿分離板 (11)の上を滑落して、糞尿分離器(10)に設けた排出口(400)から下 方に配した堆集器(500)内の堆集板(501)の上に落下し、この堆集板( 501)に設けた通水孔(502)から糞に付着した微量の尿と廃水が下方に落 下し、堆集板(501)の上に残った糞はほぼ完全に乾燥されて、畜糞排出口( 507)から排出され、その他の糞及び尿や廃水などの水分は、傾斜板(15) の上に落下し、その上を滑り落ちながら、その通水孔(16)から前記の濾過手 段(20,30,40,50,60,70)の上に落下して、これらの濾過手段 を順次通過しながら下方に落下して、浄化水となり、装置外へ排出されるように したことを特徴とするものである。
【0008】 請求項3に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の糞尿分離板 (11)の下方にして前記の傾斜板(15)の上方において、前記の糞尿分離板 (11)と同方向に傾斜した第2の糞尿分離板(11)を配し、この第2の糞尿 分離板(11)には、前記の糞尿分離板(11)の通水口(12)よりも直径の 小さい多数の通水孔(14)を設けてなり、通水孔(12)を通過して下方の第 2の糞尿分離板(13)の上に落下した粒の小さい糞、尿、廃水のうち、微量の 糞と尿と廃水が通水孔(14)を通過して傾斜板(15)の上に落下するように したしことを特徴とするものである。
【0009】 請求項4に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の糞尿分離板 (11)の通水孔(12)は、糞尿分離板(11)の下方側に配されたことを特 徴とするものである。
【0010】 請求項5に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の糞尿分離板 (11)に設けた通水口(12)は、糞尿分離板(11)の下側に行くほど、互 いの間隔がしだいに小さくなるように配したことを特徴とするものである。
【0011】 請求項6に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の多段の濾過 手段(20,30,40,50,60,70)とならんで、第2の多段の濾過手 段(80,90,100,110,120,130)を互いに上下方向の間隔を 介して配し、傾斜板(15)の上に落下した前記のその他の糞及び尿や廃水など の水分は、前記の第1の多段の濾過手段(20,30,40,50,60,70 )を経由して下方に落下して一次浄化水を形成し、前記の第1の多段の濾過手段 (20,30,40,50,60,70)と前記の第2の多段の濾過手段(80 ,90,100,110,120,130)との間には、一次浄化水吸入管(3 00)を配し、これを介して、前記の一次浄化水を前記の第2の多段の濾過手段 (80,90,100,110,120,130)の最上段のものに噴射し、こ の一次浄化水は、これらの濾過手段を順次通過して下方に落下して浄化水となり 、外部に排出されることを特徴とするものである。
【0012】 請求項7に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の第1の濾過 手段(20,30,40,50,60,70)は、上から下に行くほど、粒径の 小さい砂などの粒状体で満たされていることを特徴とするものである。
【0013】 請求項8に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、前記の堆集器(5 00)内の前記の堆集板(501)の下方に、他の堆集板(503)を設置し、 上方の堆集板(501)には直径が大きい通水孔(502)を、下方の堆集板( 503)には直径が小さい通水孔(504)をそれぞれ形成し、排水口(400 )通過して排出された糞、微量の尿、廃水はまず上方の堆集板(501)の上に 落下して通水孔(502)を通過し、尿と廃水とさらに微量の糞が下方の堆集板 (503)の上に落下し、さらに尿と廃水残量が通水孔(504)を通過して排 出されて廃水(3000)を形成しすることを特徴とするものである。
【0014】 請求項9に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、堆集器(500) において得られた廃水は、廃水移送管(506)により上記の糞尿廃水移送管( 610)の途中に送り込まれることを特徴とするものである。
【0015】 請求項10に記載の装置は、請求項2に記載の装置において、糞尿分離板(1 1)は、40〜60°の角度で配されていることを特徴とするものである。
【0016】
【考案の実施の形態】
10はこの考案の糞尿分離器の全体を示す。この糞尿分離器10には、透明窓 19を備えた開閉扉17が設けられている。
【0017】 糞尿分離器10の内部上方には、上下に間隔を介して配した2段の糞尿分離板 11,13が、図2における左上から右下に、40〜60°の角度で傾斜して延 びている。
【0018】 下方の糞尿分離板13の下方には傾斜板15が設けられている。詳しくは、下 方の糞尿分離板13の右端は糞尿分離器10の右壁において終端しているが、こ の糞尿分離板13の右端に、傾斜板15の上端が当接し、傾斜板は右上から左下 方へ40〜60°の角度で延びている。
【0019】 上方の糞尿分離板11は、その右側の約1/3の領域において、多数の通水孔 12が設けられている。図3に明瞭に示すように、これらの通水孔12同士の間 隔は右側に行くほどしだいに小さくなっている。
【0020】 下方の糞尿分離板13にも多数の通水孔14が形成されている。これらの通水 孔13同士の間隔は、右側に行くほど次第に小さくなっている。
【0021】 傾斜板15に形成された通水孔16の下方には、6段の濾過引出し20,30 ,40,50,60,70が設置されている。これらの濾過引出しは互いに適正 な上下間隔を保った状態で、支持台1000に載置されて支持されている。
【0022】 前記の濾過引出しのの右側にも、同様に、6段の濾過引出し80,90,100 ,110,120,130が設置されている。これらの濾過引出しも互いに適正 な上下間隔を保つた状態で、支持台1000に載置されて支持されている。
【0023】 各濾過引出し20,30,……120,130の底面には、通水孔21,31 ,41,……121,132が形成されている。
【0024】 右側の最下段の濾過引出し130の下には、ホッパー131が設置されている 。このホッパー131には浄化水排出管200が接続され、この浄化水排出管2 00には、装置10の外部において、バルブ201が取付けられている。
【0025】 前記の左側の濾過引出し20,30,40,50,60,70と右側の濾過引 出し80,90,100,110,120,130との間には、一次浄化水吸入 管300が上下方向に延びている。この吸入管300はモータポンプ310に連 結し、このモータポンプ310には、多数のの通水孔が形成された噴射管311 が接続されている。
【0026】 装置10においては、糞尿分離板11,13の右側において、これと連続して 排出口400が設けられている。
【0027】 前記の12個の濾過引出しのうち、左側の最上段の濾過引出し20には粒が最 も荒い砂22を満たしている。その下方においては、上から下へ、濾過引出し3 0には前記の荒い砂よりも粒径が比較的小さいがなお粒が大きい砂32が、濾過 引出し40には中間砂42が、濾過引出し50には細かい砂52が、引出し60 には炭素粒子62がそれぞれ満たされている。そして、左側の最下段の濾過引出 し70には、まずスポンジ900を敷き、その上にアンスラサイト72がを満た されている。
【0028】 また、右側の濾過引出しの列においては、最上段の濾過引出し80にはフェロ ック砂82が、その下方の濾過引出し90にはゼオライト92が、濾過引出し1 00には炭素粒子102が、濾過引出し110には貝殻112が、濾過引出し1 20には砕いたかき殻123を敷いてその上に細かい砂122が、また、最下段 の濾過引出し130には細かい炭素粒子133がを満たされている。
【0029】 排出口400の下方には、堆集器500が設置されている。この堆集器500 の内部においては、上下2枚の堆集板501,503が設置されている。上方の 堆集板501には直径が大きい通水孔502を、また、下方の堆集板503には 直径が小さい通水孔504をそれぞれ形成している。各堆集板501,503の 右側には、乾燥した畜糞のための排出口507,508が設けられている。堆集 器500の外部においては、図2における左側に、モータポンプ505が設置さ れている。
【0030】 800は糞尿廃水貯蔵室であって、これに付設されたモータポンプ700から 延びる糞尿廃水移送管610は糞尿分離器10の上部を貫通して、その先端は糞 尿分離板11の左側部の上方約300mmの箇所に位置している。
【0031】 堆集器500のモータポンプ505から延びる廃水移送管506は、上記の糞 尿廃水移送管610の左側において、これと貫通連結している。
【0032】 糞尿廃水貯蔵室800に貯蔵された糞尿と廃水は、モータポンプ700によっ て、糞尿廃水移送管610を経て、糞尿分離器10の内部に供給され、糞尿分離 板11の左側部の上に落下する。そして、この上を滑り落ちながら、平面的に広 がっていく。このとき、粒が比較的小さい糞や尿や廃水は通水孔12を通過して 、下方の糞尿分離板13の上に落下する。粒が比較的大きい糞は排出口400を 通って排出されて、堆集器500の堆集板501の上に落下する。
【0033】 通水孔12を通過して落下した比較的粒の小さい糞や尿や廃水は、下方の糞尿 分離板13に形成された直径がより小さい通水孔14を通過して微量の糞と一緒 に尿と廃水が排出されて傾斜板15の上に落下する。
【0034】 通水孔14を通過できなかった糞は、排水口400を通過して堆集器500の 堆集板501の上に落下する。
【0035】 傾斜板15の上に落下した微量の糞、尿、廃水は、傾斜板15の上を滑り落ち ながら、通水孔16から落下し、通水孔16の直下にある濾過引出し20の中に 落下する。このあと、この濾過引出し20の下方にある5個の濾過引出し30, 40,50,60,70を経て濾過されて、一次浄化水2000となる。
【0036】 この一次浄化水2000は、モータポンプの作動によって、一次浄化水吸入管 300を経て、噴射管311の孔312を通って、濾過引出し80の内部に噴射 され、これにより、その下方にある5個の濾過引出し90,100,110,1 20,130を経て、BODが50以下の浄化水に変化し、ホッパー131を経 て浄化水排出管200を通過して外部に放出される。
【0037】 排水口400通過して排出された糞、微量の尿、廃水は、堆集器500の堆集 板501の上に落下して、通水孔502を通過して尿と廃水が落下し、これと同 時に微量の糞も一緒に排出されて、下方の堆集板503の上に落下し、さらに尿 と廃水残量が通水孔504を通過して排出されて廃水3000を形成する。
【0038】 このとき、モータポンプが作動して廃水移送管506を通過して、糞尿廃水移 送管610の左側に進入させて再濾過されるようにする。
【0039】 堆集板501,503の上でほぼ完全に乾燥した糞は、畜糞排出口507,5 08から排出されて、発酵工程に移送される。
【0040】 このように、この考案は、畜舎などから発生する糞尿と廃水を12段階で濾過 することによりBODが50以下の浄化水に変化させ得るものであり、95%以 上の水分が除かれた乾燥状態の糞は発酵させて立派な自然肥料化として使用する ことができるものであり、これによって自然環境の破壊を防止し、自然環境を維 持保護できる大きな効果がある。
【0041】 糞尿分離板11,13の傾斜角度は40〜60°のものが最も効果的である。 40°未満の場合には、ゲル状態の糞が滑り落ちる速度が遅すぎて経済性がよく ない。また、60°を超える場合には、糞、尿、廃水が速く滑り落ちすぎるので 、通水孔12,14からは微量だけが排出され、ほとんどのは排水口400から 排出されるので、適切ではない。
【0042】 糞尿分離板11,13に形成された通水孔12,14は、図3に示すように、 通水孔同士の間隔が右側ほど漸次小さくなるようにするのが最も効果的である。 その理由は、通水孔の全般にわたって均等に排出されるようにするためであり、 このようにすれば、通水孔同士の間隔が一定に形成されたものよりも効果がよか った。
【0043】 糞尿廃水移送管610の端部と糞尿分離板11の左側部との間の距離は300 mm程度が適当である。この距離がそれよりも大きい場合は、落下圧力が大きく なりすぎて、糞が糞尿分離板11の左側部に付着する。また、この距離がそれよ りも小さい場合には、糞の落下速度が遅くて、やはり、よい効果が得られなかっ た。
【0044】 糞尿分離板11,13と傾斜板15の表面は滑らかであるほど、糞の滑落効果 が大きく、材質はステンレスがよかった。粒の荒い砂22は直径が3〜5mmで あるのが望ましく、太い砂32は直径が1〜3mm、中間砂42は直径が0.5 〜1mm、細かい砂52は直径が0.5mm以下が望ましく、炭素粒子62と微 細炭素粒子133は通常のものがよい。
【0045】 無煙炭(anthracite)とフェロックス(Ferox) 砂は、砂に特殊な金属をコーティ ングまたは配合したものであり、各種の重金属と有害な異物質を除去するのに効 果がある。ゼオライトもやはり通常のものを使用する。貝殻と砕いたかき殻とは 、比較的細かく砕いて使用するか、またはそれ自体をぎっしり積めた状態でも使 用が可能である。
【0046】 12段階の濾過過程を経た尿と廃水とは、BODが50以下の数値を示したが 、このことは、12段階を超えるの濾過は必要でないことを示している。
【0047】 濾過引出しは、開閉扉を開いて引出せるようにして、内容物をいつでも交替し 得るようにしておくのが望ましく、透明窓を通じて糞尿分離器10の内部を観察 できるので、種々の家畜の糞尿につき実験や観察をするのが容易である。
【0048】 この考案の実験に使用した糞尿は、豚、牛、羊のものであった。人糞について 行った実験の結果はよかったが、人糞の場合は悪臭が激しく、脱臭フィルタ装置 を使用するか、または、ガスを土壌中に進入させて自然に分解させる方法を使用 することが望ましいという結果を得た。
【0049】 このように、この考案は、設置空間が大きくなく、使用が簡便であり、誤作動 や故障発生のおそれがなく、供給単価が低いので広く普及し得るものである。
【0050】
【考案の効果】
この考案によれば、家畜を飼育する畜舎などから排出される糞尿や畜舎などを 清掃する際に生じる廃水を効果的に分離して浄化処理することができて、環境の 保護に貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例の分離浄化装置の外観を示
す斜視図。
【図2】前記の装置の使用状態を示す断面図。
【図3】前記装置の構成部品の一つを示す斜視図。
【符号の説明】
10 糞尿分離器 11,13 糞尿分離板 12,14 通水孔 15 傾斜板 16 通水孔 17 開閉扉 18 ドレインコック 19 透明窓 20,30,40,50,60,70,80,90,1
00,110,120,130 濾過引出し 21,31,41,51,61,71,81,91,1
01,111,121,132 通水孔 22 粒の荒い砂 32 粒の大きい砂 42 中間の砂 52 細かい砂 62 炭素粒子 72 無煙炭 82 フェロックス(Ferox) 砂 92 ゼオライト 102 炭素粒子 112 貝殻 122 細かい砂 123 砕いたかき殻 133 細かい炭素粒子 131 ホッパー 200 浄化水排水管 201 バルブ 300 一次浄化水吸入管 310 モータポンプ 311 噴射管 312 孔 400 排出口 500 堆集器 501,503 堆集板 502,504 通水孔 505 モータポンプ 506 廃水移送管 507,508 乾燥した畜糞排出口 610 糞尿廃水移送管 900 スポンジ 1000 支持台 2000 一次浄化水 3000 廃水
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 畜舎などから排出される糞尿及び廃
水を分離浄化する装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例の分離浄化装置の外観を示
す斜視図。
【図2】前記の装置の使用状態を示す断面図。
【図3】前記装置の構成部品の一つを示す斜視図。
【符号の説明】 10 糞尿分離器 11,13 糞尿分離板 12,14 通水孔 15 傾斜板 16 通水孔 17 開閉扉 18 ドレインコック 19 透明窓 20,30,40,50,60,70,80,90,1
00,110, 120,130 濾過引出し 21,31,41,51,61,71,81,91,1
01,111, 121,132 通水孔 22 粒の荒い砂 32 粒の大きい砂 42 中間の砂 52 細かい砂 62 炭素粒子 72 無煙炭 82 フェロックス(Ferox) 砂 92 ゼオライト 102 炭素粒子 112 貝殻 122 細かい砂 123 砕いたかき殻 133 細かい炭素粒子 131 ホッパー 200 浄化水排水管 201 バルブ 300 一次浄化水吸入管 310 モータポンプ 311 噴射管 312 孔 400 排出口 500 堆集器 501,503 堆集板 502,504 通水孔 505 モータポンプ 506 廃水移送管 507,508 乾燥した畜糞排出口 610 糞尿廃水移送管 900 スポンジ 1000 支持台 2000 一次浄化水 3000 廃水

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明窓(19)を有する開閉扉(17)
    が設けられた糞尿分離器の内部上方に、左右に延びる2
    段の糞尿分離板(11)(13)を40〜60°の角度
    で設置するとともに、下方の糞尿分離板(13)の右側
    端部に当接し且つ左方に40〜60°の角度で延びる傾
    斜板(15)を設置し、 上方の糞尿分離板(11)はその右側の約1/3の領域
    において多数の通水孔(12)を形成し、これらの通水
    孔(12)同士の間隔が右側に行くほど漸次小さくなる
    ようになし、 下方の糞尿分離板(13)にも多数の通水孔(14)を
    形成し、これらの通水孔(14)同士の間隔は左側に行
    くほど漸次小さくなるようになし、 傾斜板(15)に形成された通水孔(16)の下方に
    は、6段の濾過引出し(20,30,40,50,6
    0,70)を次々に設置して、これらの濾過引出しは互
    いに適正な上下間隔を保った状態でその各々が支持台
    (1000)に載置されて支持されるようになし、さら
    に、その右側にも、6段の濾過引出し(80,90,1
    00,110,120,130)を次々に設置し、これ
    らの濾過引出しも互いに適正な上下間隔を保つた状態で
    その各々が支持台(1000)に載置されて支持される
    ようになし、 各濾過引出し(20,30,……120,130)の底
    面には通水孔(21,31,41,……121,13
    2)を形成し、 右側の最下段の濾過引出し(130)の下にはホッパー
    (131)を設置し、このホッパー(131)には、装
    置外部においてバルブ(201)を有する浄化水排出管
    (200)を連結し、 前記の左側の濾過引出し(20,30,40,50,6
    0,70)と右側の濾過引出し(80,90,100,
    110,120,130)との間には一次浄化水吸入管
    (300)を配し、この吸入管(300)をモータポン
    プ(310)に連結し、このモータポンプ(310)に
    は多くの通水孔が形成された噴射管(311)を取付
    け、 糞尿分離板(11,13)の右側には排出口(400)
    を形成し、 左側の最上段の濾過引出し(20)には粒が最も荒い砂
    (22)を満たし、その下方の濾過引出し(30,4
    0,50,60)には、つぎつぎに、前記の荒い砂より
    も粒径が比較的小さいがなお粒が大きい砂(32)、中
    間砂(42)、細かい砂(52)、炭素粒子(62)を
    満たし、左側の最下段の濾過引出し(70)にはスポン
    ジ(900)を敷いてその上にアンスラサイト(72)
    を満たし、右側の最上段の濾過引出し(80)にはフェ
    ロック砂(82)を満たし、その下方の濾過引出し(9
    0,100,110)には、つぎつぎに、ゼオライト
    (92)、炭素粒子(102)、貝殻(112)を満た
    し、その下の濾過引出し(120)には砕いたかき殻
    (130)を敷いてその上に細かい砂(122)を満た
    し、最下段の濾過引出し(130)には細かい炭素粒子
    (133)を満たしてなり、 排出口(400)の下方には堆集器(500)を設置
    し、堆集器(500)の内部の上下には2枚の堆集板
    (501,503)を設置し、上方の堆集板(501)
    には直径が大きい通水孔(502)を、下方の堆集板
    (503)には直径が小さい通水孔(504)をそれぞ
    れ形成し、各堆集板(501,503)の右側には乾燥
    した畜糞のための排出口(507,508)を設け、堆
    集器(500)の外部の左側にはモータポンプ(50
    5)を設置し、 糞尿廃水貯蔵室(800)のモータポンプ(700)か
    ら延びる糞尿廃水移送管(610)は糞尿分離器(1
    0)の上方を貫通し、その端部は糞尿分離板(11)の
    左側上方300mmの箇所に位置させ、 堆集器(500)のモータポンプ(505)から延びる
    廃水移送管(506)は上記の糞尿廃水移送管(61
    0)の左側においてこれと貫通連結してなり、 糞尿廃水貯蔵室(800)に貯蔵された糞尿と廃水は、
    モータポンプ(700)によって糞尿廃水移送管(61
    0)を経て糞尿分離器(10)の内部に進入して糞尿分
    離板(11)の左側部の上に落下し、その上を滑り落ち
    ながら広がり、 このとき、通水孔(12)を粒が小さい糞、尿、廃水が
    通過して、下方の糞尿分離板(13)の上に落下し、粒
    が大きい糞は排出口(400)を通って排出されて堆集
    器(500)の堆集板(501)の上に落下し、 通水孔(12)を通過して落下した粒の小さい糞、尿、
    廃水は下方の糞尿分離板(13)に形成された直径がよ
    り小さい通水孔(14)を通過して微量の糞と一緒に尿
    と廃水が排出されて傾斜板(15)の上に落下し、 通水孔(14)を通過できなかった糞は排水口(40
    0)を通過して堆集器(500)の堆集板(501)の
    上に落下し、 傾斜板(15)の上に落下した微量の糞、尿、廃水は傾
    斜板(15)を滑り落ちながら通水孔(16)から落下
    し、通水孔(16)のすぐ下にある濾過引出し(20)
    の中に落下し、これにより、下方にある5個の濾過引出
    し(30,40,50,60,70)を経て濾過されて
    一次浄化水(2000)を形成し、 この一次浄化水(2000)はモータポンプの作動によ
    って一次浄化水吸入管(300)を経て噴射管(31
    1)の孔(312)を通じて濾過引出し(80)の内部
    に噴射され、これにより、その下方にある5個の濾過引
    出し(90,100,110,120,130)を経て
    BODが50以下の浄化水に変化し、ホッパー(13
    1)を経て浄化水排出管(200)を通過して外部に放
    出され、 排水口(400)通過して排出された糞、微量の尿、廃
    水は堆集器(500)の堆集板(501)の上に落下し
    て、通水孔(502)を通過して尿と廃水が落下し、こ
    れと同時に微量の糞も一緒に排出されて、下方の堆集板
    (503)の上に落下し、さらに尿と廃水残量が通水孔
    (504)を通過して排出されて廃水(3000)を形
    成し、 このとき、モータポンプが作動して廃水移送管(50
    6)を通過して糞尿廃水移送管(610)の左側に進入
    させて再濾過し、 堆集板(501,503)の上でほぼ完全に乾燥した糞
    は乾燥した畜糞排出口(507,508)から排出され
    発酵工程に移送できるようにしたことを特徴とする畜舎
    などから排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置。
  2. 【請求項2】糞尿廃水貯蔵室(800)と、 糞尿分離器(10)と、 堆集器(500)と、 糞尿廃水貯蔵室(800)に貯蔵された糞尿と廃水を堆
    集器(500)に供給をする糞尿廃水移送管(610)
    と、 糞尿分離器(10)の内部に配した、上下方向に傾斜し
    且つ多数の通水孔(12)を形成した糞尿分離板(1
    1)と、 糞尿分離板(11)の下方に配した傾斜板(15)であ
    って、前記糞尿分離板(11)の傾斜方向とは反対方向
    に傾斜し、多数の通水孔(16)を形成した傾斜板(1
    5)と、 傾斜板(15)の通水孔(16)の下方において、上下
    方向に間隔をおいて配した、多段の濾過手段(20,3
    0,40,50,60,70)とからなり、 前記の糞尿分離板(11)により粒の大きい糞と、その
    他の糞及び尿や廃水などの水分とを分離して、 粒の大きい糞は糞尿分離板(11)の上を滑落して、糞
    尿分離器(10)に設けた排出口(400)から下方に
    配した堆集器(500)内の堆集板(501)の上に落
    下し、この堆集板(501)に設けた通水孔(502)
    から糞に付着した微量の尿と廃水が下方に落下し、堆集
    板(501)の上に残った糞はほぼ完全に乾燥されて、
    畜糞排出口(507)から排出され、 その他の糞及び尿や廃水などの水分は、傾斜板(15)
    の上に落下し、その上を滑り落ちながら、その通水孔
    (16)から前記の濾過手段(20,30,40,5
    0,60,70)の上に落下して、これらの濾過手段を
    順次通過しながら下方に落下して、浄化水となり、装置
    外へ排出されるようにしたことを特徴とする畜舎などか
    ら排出される糞尿及び廃水を分離浄化する装置。
  3. 【請求項3】 前記の糞尿分離板(11)の下方にして
    前記の傾斜板(15)の上方において、前記の糞尿分離
    板(11)と同方向に傾斜した第2の糞尿分離板(1
    1)を配し、この第2の糞尿分離板(11)には、前記
    の糞尿分離板(11)の通水口(12)よりも直径の小
    さい多数の通水孔(14)を設けてなり、通水孔(1
    2)を通過して下方の第2の糞尿分離板(13)の上に
    落下した粒の小さい糞、尿、廃水のうち、微量の糞と尿
    と廃水が通水孔(14)を通過して傾斜板(15)の上
    に落下するようにしたしことを特徴とする請求項2に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 前記の糞尿分離板(11)の通水孔(1
    2)は、糞尿分離板(11)の下方側に配されたことを
    特徴とする請求項2に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記の糞尿分離板(11)に設けた通水
    口(12)は、糞尿分離板(11)の下側に行くほど、
    互いの間隔がしだいに小さくなるように配したしことを
    特徴とする請求項2に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記の多段の濾過手段(20,30,4
    0,50,60,70)とならんで、第2の多段の濾過
    手段(80,90,100,110,120,130)
    を互いに上下方向の間隔を介して配し、傾斜板(15)
    の上に落下した前記のその他の糞及び尿や廃水などの水
    分は、前記の第1の多段の濾過手段(20,30,4
    0,50,60,70)を経由して下方に落下して一次
    浄化水を形成し、前記の第1の多段の濾過手段(20,
    30,40,50,60,70)と前記の第2の多段の
    濾過手段(80,90,100,110,120,13
    0)との間には、一次浄化水吸入管(300)を配し、
    これを介して、前記の一次浄化水を前記の第2の多段の
    濾過手段(80,90,100,110,120,13
    0)の最上段のものに噴射し、この一次浄化水は、これ
    らの濾過手段を順次通過して下方に落下して浄化水とな
    り、外部に排出されることを特徴とする請求項2に記載
    の装置。
  7. 【請求項7】 前記の第1の濾過手段(20,30,4
    0,50,60,70)は、上から下に行くほど、粒径
    の小さい砂などの粒状体で満たされていることを特徴と
    する請求項2に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記の堆集器(500)内の前記の堆集
    板(501)の下方に、他の堆集板(503)を設置
    し、上方の堆集板(501)には直径が大きい通水孔
    (502)を、下方の堆集板(503)には直径が小さ
    い通水孔(504)をそれぞれ形成し、排水口(40
    0)通過して排出された糞、微量の尿、廃水はまず上方
    の堆集板(501)の上に落下して通水孔(502)を
    通過し、尿と廃水とさらに微量の糞が下方の堆集板(5
    03)の上に落下し、さらに尿と廃水残量が通水孔(5
    04)を通過して排出されて廃水(3000)を形成し
    することを特徴とする請求項2に記載の装置。
  9. 【請求項9】 堆集器(500)において得られた廃水
    は、廃水移送管(506)により上記の糞尿廃水移送管
    (610)の途中に送り込まれることを特徴とする請求
    項2に記載の装置。
  10. 【請求項10】 糞尿分離板(11)は、40〜60°
    の角度で配されていることを特徴とする請求項2に記載
    の装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107759041A (zh) * 2017-11-30 2018-03-06 福建帝凯农业综合开发有限公司 一种污水微生物处理系统
KR102011098B1 (ko) * 2018-07-24 2019-08-14 한국건설기술연구원 가축분뇨 처리 시설 및 이를 구비한 축사
CN115259604A (zh) * 2022-07-30 2022-11-01 河南多赛环保设备有限公司 一种固液分离处理的资源节约型畜牧粪便处理装置

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