JP2004249230A - 悪臭汚泥の処理方法及び悪臭汚泥の焼却設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】悪臭汚泥を焼却処理することは知られているが、焼却前の悪臭が酷く、作業者及び近隣住民には耐えられないものであった。
【解決手段】図(a)に示すとおりに、脱臭剤と木酢液と水とを混ぜてなる混合液12で脱水ケーキ15を泥状液16にする。そして、図(b)に示すとおりに、この泥状液16をミキサー17により30分以上撹拌する。
【効果】木酢液と脱臭剤の相乗作用で、迅速に脱水ケーキの悪臭を極度に軽減することができ、作業環境の改善を図ることができる。周辺住民から苦情が来ることもなくなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は悪臭汚泥の処理方法及び悪臭汚泥の焼却設備の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は代表的な下水処理の原理図であり、家庭101や工場102から排出される汚物(家庭101において大小便糞尿を含む。)は、公共の下水管103を通じて下水処理場110に送られる。
下水処理場110では、先ず第1沈殿池111で、下水中の固形物を沈降させ、上澄みのみを次のばっ気槽112へ送る。ばっ気槽112では、微生物により有機物を無害物質に分解させる。その上澄みを第2沈殿池113で更に沈降分離し、上済みを殺菌槽114で塩素消毒し、無害化したものを河川115へ放流する。
【0003】
第2沈殿池113の底に貯まった下水汚泥は、第1沈殿池111に一旦集められる。第1沈殿池111では、時間と共に底に大量の下水汚泥116が貯まるため、汚泥排出管117を用いて、定期的に抜き取る必要がある。
【0004】
抜き取った下水汚泥は、90%程度の水を含むため、脱水機に掛けて水分を除き、「脱水ケーキ」と称する泥状円柱体にする。この脱水ケーキは、大量の有機物を含み、放置すると腐食し、衛生上問題となるため、一般に焼却して焼却灰にする。
【0005】
その焼却に供する焼却装置として、本発明者は特開2000−300145を提案した(例えば、特許文献1。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−300145公報(第5−7頁、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1記載の焼却装置を使用する上で次の3つの問題が発生した。
その1つは、脱水ケーキから発生する悪臭である。
次の1つは、焼却灰に人糞臭が残ることである。
残りの1つは、土壌シュートの傷みが激しくなるという、装置上での問題である。これらの問題点を詳しく説明する。
【0008】
先ず、脱水ケーキには、ばっ気処理を施さぬ糞尿成分が含まれているため、高レベルの悪臭を放つ。この悪臭が焼却場内に立ちこめるため、作業環境が著しく悪化する。また、焼却場が民家に隣接している場合には、周辺住民から苦情が殺到することになる。従って、脱水ケーキ段階での悪臭対策が重要となる。
【0009】
焼却灰を極めて高い温度で処理すれば、灰が溶融スラグ化し、このスラグで有害物質を包み込むことができることは知られている。しかし、溶融処理装置は極めて高価な設備であり、運転費用も嵩むため、通常は、1200℃程度で焼却せざるを得ない。
【0010】
しかし、通常の焼却では焼却灰に人糞臭が残る。焼却灰に人糞臭が残るため、焼却灰の用途は、畑や園の土壌に限定される。すなわち、焼却灰は、舗装材やコンクリート用材などに活用が期待されるにも拘わらず、それが困難となる。そのため、焼却灰での臭対策が必要となる。
【0011】
そこで、本発明の目的は、脱水ケーキを焼却処理する過程での除臭技術を提供すること及び土壌シュートの傷みが回避できる焼却設備を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、下水汚泥等の悪臭汚泥を固めた脱水ケーキを処理するために、処理槽に、脱臭剤と木酢液と水の混合液を、貯蔵タンクから必要量注入して前記脱水ケーキを泥状液にする工程と、
この泥状液を30分以上撹拌する工程と、
前記撹拌した泥状液に、乾燥砂を加えて、30分以上撹拌する工程と、
泥状液と乾燥砂とからなる被焼却物を、850℃以上で焼却処理する工程と、からなる悪臭汚泥の処理方法である。
【0013】
脱臭剤と木酢液と水との混合液で脱水ケーキを泥状液にし、30以上撹拌すると脱臭剤及び木酢液の作用で臭いが著しく軽減できる。この消臭作用は30分で顕著になるが、1時間以上撹拌させればなお確実である。
次の工程に移るまでに、数時間若しくは数日かかるとしても、無臭化した泥状液の状態で、保管するため、実質的に悪臭の問題は起こらない。
【0014】
泥状液に大量の砂を混ぜて十分に撹拌すると、砂が芯になり、その周囲に泥状液を付着させることができる。そのために、泥状液を適度な大きさの粒に変えることができる。
【0015】
焼却工程では、適度な大きさの粒状の被焼却物を、焼却する。被焼却物が粒状物であるため、短い時間で焼却が完了する。加えて、芯の砂が蓄熱体となり、砂で中心から被焼却物を加熱し、外から火炎で被焼却物を加熱するため、焼却効率を格段に高めることができる。この結果、無臭の焼却粒を得ることができる。
【0016】
従って、請求項1によれば、木酢液と脱臭剤の共同作用で、迅速に脱水ケーキの悪臭を極度に軽減することができ、作業環境の改善を図ることができる。周辺住民から苦情が来ることもなくなる。
そして、砂を加えたことにより、無臭の焼却粒を得ることができ、粒であるから再利用が容易になり、且つ無臭であるから建材や道路材に活用することできる。
【0017】
請求項2では、混合液は、糸状菌類、細菌類、酵母菌類を主成分とする粉末脱臭剤と、木酢原液と、水を混合してなり、その混合比率は、粉末脱臭剤0.1質量%、木酢原液10〜30質量%、水89.9〜69.9質量%としたことを特徴とする。
【0018】
粉末脱臭剤は、菌類を主成分とするため、処理対象の汚泥が薬物で汚れることはなく、無害な粒状焼却灰を得ることができる。
木酢原液は、炭焼きの際に発生する液体であり、処理対象の汚泥が薬物で汚れることはなく、無害な粒状焼却灰を得ることができる。
木酢原液が、粉末脱臭剤の100倍未満、すなわち10質量%未満であると、脱臭作用が不十分となり、人糞臭が残り、作業者に不快感を与える。
また、木酢原液が、粉末脱臭剤の300倍超、すなわち30質量%超であると、脱臭作用が十分であるが、焼却灰に酢酸臭が残る。
そこで、混合比率は、粉末脱臭剤0.1質量%、木酢原液10〜30質量%、水89.9〜69.9質量%とした。
【0019】
請求項3では、乾燥砂は、山砂であることを特徴とする。
海砂は塩分を含むため、建材、道路材、園芸土壌には不向きである。
そこで、請求項3では乾燥した砂を使うことで、砂に泥状液を付着させた粒状の被焼却物を造り、塩分を含まぬ山砂を使うことで、建材、道路材、園芸土壌に広く使用できるようにした。
【0020】
請求項4は、火炎発生室と、回転しながら被焼却物を焼却処理する回転筒と、この回転筒に被焼却物を投入する装入コンベアと、からなり、被焼却物が下水汚泥等の悪臭汚泥に砂を混ぜた混合物である悪臭汚泥の焼却設備において、装入コンベアは、火炎発生室の出口へ差込んだ鋼製円筒と、この鋼製円筒に回転自在に収納したスクリューと、からなり、鋼製円筒は、火炎に曝される部位であっても、耐熱被覆を施さぬことを特徴とする。
【0021】
被焼却物を、スクリューで強制的に送るため、鋼製円筒中に詰まることはない。
鋼製円筒は、耐熱被覆を施さない。耐熱被覆を施すと装入コンベアの外径が倍増し、火炎の流れを阻害するが、本発明では装入コンベアの径を小さいままにすることができるので、火炎は回転筒へ円滑に流すことができる。
下水汚泥に含まれる大量の水分が、鋼製円筒の内周面に沿って連続的に流れ、この際に大量の水分が冷却剤となるため、鋼製円筒が焼損する心配はない。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1(a)〜(d)は本発明に係る下水汚泥等悪臭汚泥の処理フロー図である。
(a)において、貯留タンク11に脱臭剤と木酢液と水の混合液12を貯留する。混合液12の混合比は後述する。
処理槽13に脱水ケーキ15を投入し、そこへ貯留タンク11から適量の混合液12を注入し、脱水ケーキ15を泥状液にする。
【0023】
混合液12は、糸状菌類、細菌類、酵母菌類を主成分とする粉末脱臭剤と、木酢原液と、水を混合する。
粉末脱臭剤は、微生物やバクテリヤの作用で有機物を分解する菌類を主成分とした粉末である。
木酢原液は、広葉樹を炭化する際に発生する液体である。
【0024】
混合液12は、粉末脱臭剤1kgに対して100kg〜300kgの木酢原液を混ぜ、多量の水で希釈液して全量を1000kgとする混合物である。
すなわち、実験の結果、粉末脱臭剤の量を固定したままで、木酢原液を10〜30質量%の範囲で変化させ、残りを水にすることで、本発明の作用が得られた。
従って混合液12での混合比率は、粉末脱臭剤0.1質量%、木酢原液10〜30質量%、水89.9〜69.9質量%となる。
【0025】
(b)では、得られた泥状液16をミキサー17に投入し、30分以上撹拌する。
泥状液16は30分撹拌、好ましくは60分撹拌することで、悪臭は十分に消える。これは、木酢と脱臭剤の相乗作用によるものと考えられる。次の処理設備(例えば焼却設備)が空かないなどの理由があれば、数時間若しくは数日間保管することができる。
【0026】
(c)において、ミキサー17に、泥状液16の数倍の重量の乾燥砂(好ましくは乾燥した山砂)18を投入し、両者を十分に撹拌し混合する。泥状液16に大量の砂18を混ぜると、砂18が芯になり、その周囲に泥状液16を付着させることができる。そのために、泥状液16を適度な大きさの粒に変えることができる。芯の砂18を泥状液16で囲ってなる粒状物を被焼却物と呼ぶ。
【0027】
(d)において、前の工程で得たほぼ粒状の被焼却物19を、悪臭汚泥の焼却設備20に投入することで、850℃以上、好ましくは1200℃程度で焼却処理する。被焼却物が粒状物であるため、短い時間で焼却が完了する。加えて、芯の砂が蓄熱体となり、砂で中心から被焼却物を加熱し、外から火炎で被焼却物を加熱するため、焼却効率を格段に高めることができる。この結果、無臭の焼却粒を得ることができる。
【0028】
以上の工程をまとめると、本発明は次の通りになる。
本発明の1つは、下水汚泥等の悪臭汚泥を固めた脱水ケーキ15・・・を処理するために、処理槽13に、脱臭剤と木酢液と水の混合液12を、貯蔵タンク11から必要量注入して脱水ケーキ15・・・を泥状液16にする工程と、
この泥状液16を30分以上撹拌する工程と、
撹拌した泥状液に、乾燥砂18を加えて、30分以上撹拌する工程と、
泥状液と乾燥砂とからなる被焼却物19を、850℃以上で焼却処理する工程と、からなる悪臭汚泥の処理方法である。
【0029】
(c)から(d)への移行はできるだけ迅速に行う。この理由は、ほぼ粒状体である被焼却物19が、空気中の水分を吸って互いに結合して塊になることを避けたいからである。そのため、梅雨ときなどには、15分以内に焼却を開始する必要がある。乾燥期であれば、この時間は60分程度まで延長することができる。
【0030】
焼却処理のための好適な悪臭汚泥の焼却設備20を詳しく説明する。
図2は本発明に係る悪臭汚泥の焼却設備の全体図であり、悪臭汚泥の焼却設備20は、火炎発生室30と、回転しながら被焼却物を焼却処理する回転筒50と、この回転筒50に被焼却物を投入する装入コンベア40と、からなる。以下、構成要素を詳しく説明する。
【0031】
図3は図2の3−3線断面図、すなわち火炎発生室30の平面断面図であり、火炎発生室30は、円筒の一端を塞いでなる鋼製ハウジング31と、この鋼製ハウジング31の内面に張付けた耐火材32・・・と、鋼製ハウジング31の一端に取付けたバーナ33と、鋼製ハウジング31を包むシュラウド34とからなる。
【0032】
燃焼に必要な空気は、シュラウド34と鋼製ハウジング31との間を通り、バーナ33の近傍に且つ鋼製ハウジング31に開けた空気穴35・・・を介して鋼製ハウジング31内に至るが、この過程で予熱されたホットエアになる。同時に、シュラウド34は内面が空気で冷やされるため、高温にはならない。この結果、火炎発生室30の周囲が比較的低温になり、作業環境が良好になる。
【0033】
本発明では、火炎発生室30の出口36に、被焼却物を装入する装入コンベア40を取付けたことを特徴とする。
装入コンベア40は、火炎発生室30の出口36へ差込んだ鋼製円筒41と、この鋼製円筒41に回転自在に収納したスクリュー42と、このスクリュー42を回転させるためのスプロケット43、チェーン44、スプロケット45及びモータ46からなり、鋼製円筒41は、火炎に曝される部位であっても、耐熱被覆を施さぬことを特徴とする。
【0034】
図4は本発明に係る回転筒、出口ホッパ及びサイクロンセパレータの断面図であり、回転筒50は、炭素鋼又はステンレス鋼製の円筒部51の入口52にS字形状の掻き爪53・・・を取付け、これらの掻き爪53・・・に続けて円筒部51内に案内板54・・・を配置しただけの単純な筒体である。案内板54は水平に対し20〜30°の傾斜をつけておく。この傾斜により、被焼却物を図左から右へゆっくり移動させることができる。
【0035】
掻き爪53・・・は耕耘機に搭載する耕耘爪、具体的には、なた爪と称する鈎形状の爪であって、主に土塊を回転筒50内へ呼び込む作用、すなわち火炎発生室の出口36へ戻さぬ働きをする。
案内板54は、底に溜まった土を持ち上げてある程度の高さから落下させる破砕作用及び撹拌作用と、回転筒50の出口55へ徐々に土を移動する働きをする。
【0036】
図示する通り、本実施例では円筒部51は断熱材を内張りしていない筒体である。断熱材を張らぬため円筒部51は軽量となり、小さなトルクで回転させることができる。
【0037】
出口ホッパ60は加熱処理済みの土を受け止めて、落下させるための単純な室である。
サイクロンセパレータ70は、前記出口ホッパ60の上部から細かな土砂を含む粉塵を引出す導入管71と、この導入管71に介在させたブロア72と、立て向き円筒部73と、この円筒部73の上部に張ったフィルタ74と、天井から延ばした排風管75と、前記円筒部73の底に設けた細かな土砂を切出す切出し口76とからなる。
【0038】
サイクロンセパレータ70は、遠心力及び比重差を利用した分離器であり、導入管71を円筒部73の接線上に接続しておき、導入管71を通じて細かな土砂、粉塵を含む空気を円筒部73に吹込むとこの空気は円筒部73内を高速で旋回する。比重の大きな土砂は遠心力で円筒部73の内壁に衝突し、内壁に沿って落下する。一方、比重の小さな空気や塵は円筒部73の中心部分に集り、上昇し、フィルタ74を通ったのち排風管75を通じて外へ出る。このときの排風はフィルタ74で濾過された後のものであるから十分にクリーンである。
この様にサイクロンセパレータ70は簡単に固形物と気体とを分離することができるものである。
【0039】
排風管75には、次に述べるバイパス形脱臭機構80を付設することが望ましい。バイパス形脱臭機構80は、排風管75の通風を締切る第1仕切弁81と、この第1仕切弁81の1次側(上流側)から分岐した風抽出管82と、この風抽出管82に介設した第2仕切弁83と、風抽出管82の先端に設ける小型燃焼室84と、この小型燃焼室84に取付けたミニバーナ85と、小型燃焼室84から前記第1仕切弁81の2次側(下流側)まで延ばした風戻し管86、この風戻し管86に介設した第3仕切弁87とからなる。
【0040】
通常の操業では、第2仕切弁83及び第3仕切弁87は閉じ、ミニバーナ85は点火せずに、第1仕切弁81を開く。すなわち、バイパス形脱臭機構80を使用しない。
しかし、排風管75の出口からの排風に臭いが残るときには、バイパス形脱臭機80を作動させる。
【0041】
第2仕切弁83及び第3仕切弁87は開き、ミニバーナ85を点火し、第1仕切弁81を閉じる。すると、臭いの残る排風は、小型燃焼室84に至り、そこでさらなる焼却処理がなされる。これで臭いは十分に消える。脱臭済みの排風を排風管75に戻し、大気へ放出する。小型燃焼室84に白金触媒を介在させることが望ましい。
回転筒50による1次脱臭と、バイパス形脱臭機構80による2次脱臭により、脱臭作用をより強化することができる。
【0042】
また、前記ブロア72は重要な機器である。粉塵を含む空気を加速し、サイクロンのための遠心力に変換させること、及び回転筒50内において高温ガスを出口55に向って誘導する役割を果たすからである。
【0043】
この誘導について詳しく説明すると、火炎発生室の出口36から吹出す高温ガスは、ブロア72で引くことにより、回転筒50を円滑に流れる。もし、ブロア72が無ければ、高温ガスは出口ホッパ60の底から吹出す可能性がある。この点、ブロア72で強制的に吸引することで、高温ガスを出口55に向って円滑に流すことができ、且つ出口ホッパ60の底からガスが吹き出る心配も無い。
【0044】
図5は本発明に係る装入コンベアの作用図兼比較図であり、(a)は実施例、(b)は(a)のb−b線断面、(c)は比較例を示す図である。
先ず、(c)は、従来の技術の項で述べた特許文献1、図2の一部を写した図である。仮に、土壌シュート29で、多量に水分を含む脱水ケーキ15を装入しようとすると、脱水ケーキ15の一部が、土壌シュート29の内面に付着し、乾燥し、固化することがある。このときの固化層121、121は、バリヤ層となり、脱水ケーキ15が土壌シュート29(鉄皮)に直接触れることを妨げる。このために、土壌シュート29が脱水ケーキ15で冷却されることは期待できない。この状態で、土壌シュート29は1200℃を超える火炎に曝されるため、焼損により寿命が短くなる。
【0045】
(a)は、本発明に係る実施例の作用図であり、被焼却物19を、スクリュー42で強制的に送るため、鋼製円筒41中に詰まること並びに滞留することはない。下水汚泥に含まれる大量の水分が、鋼製円筒の内周面に沿って連続的に流れ、この際に大量の水分が冷却剤となる。
【0046】
(b)は、(a)のb−b断面図であり、スクリュー42と鋼製円筒41との間に大量の水分を含む被焼却物19が存在し、この被焼却物19が図面おもて面から裏面へ流れ続けるため、鋼製円筒41が冷却される。そのため、矢印のごとく熱を受けても、鋼製円筒41が焼損する心配はない。
仮に、鋼製円筒41に耐熱被覆を施すと、外径が倍加し、火炎の流れを妨げるが、本発明では、耐熱被覆を施さないので、その不具合は発生しない。
【0047】
尚、請求項1の焼却工程で用いる焼却設備は、本発明で示した焼却設備が好適であるが、850℃以上、好ましくは1200℃程度まで被焼却物を加熱することできる設備であればよく、それの形式、構造は問わない。
【0048】
請求項1に記載の乾燥砂は、好ましくは山砂であるが、川砂又は海砂であってもよい。ただし、海砂は塩分除去処理を施すことが望ましい。請求項1に記載の脱臭剤は、天然素材によるものが好ましいが、人造薬剤であってもよい。
【0049】
請求項4の設備では、好ましくは請求項1の脱水ケーキを泥状液にする工程及び撹拌工程を経た被焼却物を処理する。しかし、臭いの程度よっては、請求項1の撹拌工程全部又は一部を省略し、汚泥に砂を混ぜただけの混合物を被焼却物とすることができる。
【0050】
また、本発明で処理できる悪臭汚泥は、具体的には下水汚泥、屎尿汚泥、工業汚泥、これらの複合汚泥、水産副産物発酵汚泥を挙げることができるが、格別に種類を限定するものではない。
【0051】
請求項4の焼却設備は、ビート揺り土や線虫菌、土壌菌を含む耕土の殺菌処理にも活用できる。この場合は、揺り土や耕土に十分な砂が含まれているので、その砂で乾燥砂に代用させることができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1によれば、木酢液と脱臭剤の相乗作用で、迅速に脱水ケーキの悪臭を極度に軽減することができ、作業環境の改善を図ることができる。周辺住民から苦情が来ることもなくなる。
【0053】
砂を加えぬと野球ボールからメロンの大きさの塊になり、芯までの焼却に時間が掛かる。それを砂を加えることが細粒化させることができ、処理時間の短縮化が図れた。
そして、砂を加えたことにより、無臭の焼却粒を得ることができ、粒であるから再利用が容易になり、且つ無臭であるから建材や道路材に活用することできる。
【0054】
請求項2では、混合液は、糸状菌類、細菌類、酵母菌類を主成分とする粉末脱臭剤と、木酢原液と、水を混合してなり、その混合比率は、粉末脱臭剤0.1質量%、木酢原液10〜30質量%、水89.9〜69.9質量%としたことを特徴とする。
【0055】
粉末脱臭剤は、菌類を主成分とするため、処理対象の汚泥が薬物で汚れることはなく、無害な粒状焼却灰を得ることができる。
木酢原液は、炭焼きの際に発生する液体であり、処理対象の汚泥が薬物で汚れることはなく、無害な粒状焼却灰を得ることができる。
木酢原液を10〜30質量%にすることにより、粒状焼却灰から酢の臭い及び人糞臭を十分に消すことができる。
【0056】
請求項3では、乾燥砂は、山砂であることを特徴とする。
海砂は塩分を含むため、建材、道路材、園芸土壌には不向きである。また、湿った砂は吸湿作用が低く、周囲に泥状液を付着させる作用が低い。
【0057】
そこで、請求項3では乾燥した山砂を使うことで、砂に泥状液を付着させた粒状の被焼却物を造り、塩分を含まぬ山砂を使うことで、建材、道路材、園芸土壌に広く使用できるようにした。
【0058】
請求項4は、火炎発生室と、回転しながら被焼却物を焼却処理する回転筒と、この回転筒に被焼却物を投入する装入コンベアと、からなり、被焼却物が下水汚泥等の悪臭汚泥に砂を混ぜた混合物である悪臭汚泥の焼却設備において、装入コンベアは、火炎発生室の出口へ差込んだ鋼製円筒と、この鋼製円筒に回転自在に収納したスクリューと、からなり、鋼製円筒は、火炎に曝される部位であっても、耐熱被覆を施さぬことを特徴とする。
【0059】
被焼却物を、スクリューで強制的に送るため、鋼製円筒中に詰まることはない。
鋼製円筒は、耐熱被覆を施さない。耐熱被覆を施すと装入コンベアの外径が倍増し、火炎の流れを阻害するが、本発明では装入コンベアの径を小さいままにすることができるので、火炎は回転筒へ円滑に流すことができる。
下水汚泥に含まれる大量の水分が、鋼製円筒の内周面に沿って連続的に流れ、この際に大量の水分が冷却剤となるため、鋼製円筒が焼損する心配はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る下水汚泥等悪臭汚泥の処理フロー図
【図2】
本発明に係る悪臭汚泥の焼却設備の全体図
【図3】
図2の3−3線断面図
【図4】
本発明に係る回転筒、出口ホッパ及びサイクロンセパレータの断面図
【図5】
本発明に係る装入コンベアの作用図兼比較図
【図6】
代表的な下水処理の原理図
【符号の説明】
11…貯留タンク、12…混合液、13…処理槽、15…悪臭汚泥の脱水ケーキ、16…泥状液、18…砂、19…被焼却物、20…悪臭汚泥の焼却設備、30…火炎発生室、36…火炎発生室の出口、40…装入コンベア、41…鋼製円筒、42…スクリュー、50…回転筒。

Claims (4)

  1. 下水汚泥等の悪臭汚泥を固めた脱水ケーキを処理するために、処理槽に、脱臭剤と木酢液と水の混合液を、貯蔵タンクから必要量注入して前記脱水ケーキを泥状液にする工程と、
    この泥状液を30分以上撹拌する工程と、
    前記撹拌した泥状液に、乾燥砂を加えて、30分以上撹拌する工程と、
    泥状液と乾燥砂とからなる被焼却物を、850℃以上で焼却処理する工程と、からなる悪臭汚泥の処理方法。
  2. 前記混合液は、糸状菌類、細菌類、酵母菌類を主成分とする粉末脱臭剤と、木酢原液と、水を混合してなり、その混合比率は、粉末脱臭剤0.1質量%、木酢原液10〜30質量%、水89.9〜69.9質量%としたことを特徴とする請求項1記載の悪臭汚泥の処理方法。
  3. 前記乾燥砂は、山砂であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の悪臭汚泥の処理方法。
  4. 火炎発生室と、回転しながら被焼却物を焼却処理する回転筒と、この回転筒に被焼却物を投入する装入コンベアと、からなり、被焼却物が下水汚泥等の悪臭汚泥に砂を混ぜた混合物である悪臭汚泥の焼却設備において、
    前記装入コンベアは、火炎発生室の出口へ差込んだ鋼製円筒と、この鋼製円筒に回転自在に収納したスクリューと、からなり、前記鋼製円筒は、火炎に曝される部位であっても、耐熱被覆を施さぬことを特徴とする悪臭汚泥の焼却設備。
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