JP3038793B2 - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は耐衝撃性、耐熱性および耐溶剤性に優れたポ
リフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するものであ
る。
<従来技術> ポリフェニレンスルフイド樹脂(以下PPS樹脂と略
す)はガラス繊維などで補強した強化系において、優れ
た耐熱性、耐衝撃性、剛性など結晶性エンジニアリング
プラスチックとして好適な性質を有しており、射出成形
用を中心として各種用途に使用されている。しかし、ガ
ラス繊維などで補強していない非強化系のPPS樹脂は靭
性がなく、非常に脆い。さらにガラス転移温度が90℃と
低いことから耐熱性も十分でなく、各種成形用途に利用
することが困難であるのが現状である。
結晶性熱可塑性樹脂の耐熱性不足を改良する方法とし
てガラス転移点の高い非晶性熱可塑性樹脂と組合せて、
ポリマアロイとすることが有効な手段であることが近年
種々のポリマの組合せで判明している。このような目的
に適した非晶性熱可塑性樹脂の一つに、スチレン/N−フ
ェニルマレイミド共重合体が挙げられ、特にポリアミド
樹脂との配合により有用な樹脂組成物が得られることが
知られている(たとえばプラスチックスエージ1990年1
月号)。マレイミド系樹脂によるPPS樹脂の改質につい
ては特開昭61−9452号公報にて提案されているが、ここ
では主としてPPS樹脂として架橋型のものを用い、しか
もマレイミド樹脂はPPS樹脂の流動性改良剤として添加
しているのみであり、生成する樹脂組成物の強度、耐衝
撃性などの実用特性についてはまだ不十分なものしか得
られていない。
<本発明が解決しようとする課題> そこで本発明者らは、PPS樹脂とマレイミド系樹脂の
組合せにおいて、耐熱性、強度、耐衝撃性、耐溶剤性な
どの実用特性の優れた樹脂材料を得るべく鋭意検討した
結果、使用するPPS樹脂の分子量分布、メルトフローレ
イト値、メルトフローレイト値の保持率およびPPS樹脂
とマレイミド系共重合体との組成比、さらにマレイミド
系共重合体を構成するN−アリールマレイミド構成単位
とビニル系構成単位の組成比を適性化することにより、
耐衝撃性、耐熱性、耐溶剤性のいずれにも優れ、成形用
途として使用可能なPPS樹脂組成物が得られることを見
出し、本発明に到達した。
<課題を解決するための手段> すなわち、本発明は(A)1−クロロナフタレンを溶
媒とするゲル浸透クロマトグラフ法より求められた数平
均分子量(▲▼)と重量平均分子量(▲▼)の
比が下記(1)式を満たす分子量分布を有し、かつ、AS
TM D1238−86に準ずる方法(315.5℃、5,000g荷重)で
測定されたメルトフローレイト値(MF5)が500g/10min
以下であり、しかもメルトフローレイト値MF5、MF15
関係が下記(2)式を満足するPPS樹脂90〜10重量%と ▲▼/▲▼<20 (1) 50<(MF5/MF15)×100<150 (2) (ここで、MF5、MF15はそれぞれ滞留時間5分および15
分におけるメルトフローレイト値を表わす。) (B)N−アリールマレイミド構成単位90〜10重量%と
ビニル系構成単位10〜90重量%からなるマレイミド系共
重合体10〜90重量% から構成されるPPS樹脂組成物を提供するものである。
本発明において使用するPPS樹脂(A)は1−クロロ
ナフタレンを溶媒とするゲル浸透クロマトグラフ法より
求められた数平均分子量(▲▼)と重量平均分子量
8▲▼9の比が下記(1)式を満たす分子量分布を
有し、かつ、ASTM D1238−86に準ずる方法(315.5℃、
5,000g荷重)で測定されたメルトフローレイト値(M
F5)が500g/10min以下であり、しかもメルトフローレイ
ト値MF5、MF15の関係が下記(2)式を満足すること
が、本発明の目的を達成するためにきわめて重要であ
る。
▲▼/▲▼<20 (1) 50<(MF5/MF15)×100<150 (2) (ここでMF5、MF15はそれぞれ滞留時間5分および15分
におけるメルトフローレイト値を表わす。) かかる条件を満足しないPPS樹脂とマレイミド系共重
合体からなるPPS樹脂組成物では、耐熱性、耐溶剤性の
向上は認められるものの耐衝撃性の向上はほとんど得る
ことができない。
上記の条件を満足するPPS樹脂(A)の代表的な例と
しては、たとえば、東レ・フィリップス・ペトロリウム
社から製造販売されているM2588およびM2888などが挙げ
られる。
次に本発明において用いられるマレイミド系共重合体
(B)は、下記(3)式に示されるN−アリールマレイ
ミド構成単位と、下記(4)式に示されるビニル系構成
単位からなる共重合体である。これらはランダム共重合
体であっても、ブロック共重合体であってもかまわな
い。
(X1およびX2は、上記5員環イミド構造を有するなら
ば、いかなる化学構造を有する置換基であっても本発明
に適用することができるが、通常は水素、臭素、塩素、
メチル基、エチル基、フェニル基、置換フェニル基であ
るものが一般的に用いられる。) (Yはアリール基、カルボキシル基およびそのエステ
ル、シアノ基などを表わす。Rは水素、メチル基を表わ
す。) マレイミド系共重合体(B)の合成法としては、たと
えばN−アリールマレイミド単量体とビニル系単量体と
から共重合する方法や、無水マレイン酸を含有するビニ
ル系共重合体をアニリン類と反応させたのち、脱水閉環
せしめることにより合成する方法などが考えられるが、
これらの方法に限定されるものではない。
N−アリールマレイミド単量体とビニル系単量体とか
ら共重合する方法において用いられるN−アリールマレ
イミド単量体とは下記(5)式で示されるものである。
ここで、X1およびX2は、上記5員環イミド構造を有す
るならばいかなる化学構造を有する置換基であっても本
発明に適用することができるが、通常は水素、臭素、塩
素、メチル基、エチル基、フェニル基、置換フェニル基
であるものが一般的に用いられる。
ビニル系単量体とは、スチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、α−メチル
スチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、ト
リブロモスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチ
レン、トリクロロスチレン、ジメチルスチレンなどで代
表される芳香族ビニル系単量体、メタクリル酸メチル、
アクリル酸メチルなどで代表される(メタ)アクリル酸
エステル系単量体およびアクリロニトリル、メタアクリ
ロニトリルなどに代表されるシアン化ビニル系単量体な
どが挙げられ、これらは2種以上混合して用いることも
できる。これらのビニル系単量体の中で好ましい単量体
は、スチレン、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチ
ルおよびアクリロニトリルであり、特に好ましい単量体
は耐熱性の点からスチレンである。
N−アリールマレイミド単量体とビニル系単量体から
マレイミド系共重合体(B)を製造する方法は、特に制
限なく、通常の乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重
合、塊状−懸濁重合によって製造することができる。
無水マレイン酸を含有するビニル系共重合体をアニリ
ン類と反応させたのち、脱水閉環せしめることにより合
成する方法において用いられる無水マレイン酸含有ビニ
ル系共重合体とは、無水マレイン酸およびこれと共重合
可能な他のビニル系単量体を共重合せしめて得られる共
重合体であり、下記(6)式の無水マレイン酸単位を含
有するものである。
ここで無水マレイン酸に対し、共重合可能な他のビニ
ル系単量体としてはスチレン、p−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロ
モスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、
トリクロロスチレン、ジメチルスチレンなどで代表され
る芳香族ビニル系単量体、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸メチルなどで代表される(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体およびアクリロニトリル、メタアクリロニト
リルなどに代表されるシアン化ビニル系単量体などが挙
げられ、これらは2種以上混合して用いることもでき
る。これらビニル系単量体の中で好ましい単量体は、ス
チレン、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチルおよ
びアクリロニトリルであり、特に好ましい単量体は耐熱
性の点からスチレンである。
これらの無水マレイン酸含有ビニル系共重合体は通常
の溶液重合や塊状重合によって製造される。
無水マレイン酸含有ビニル系共重合体をイミド化する
ために用いるアニリン類とは下記(7)式で示される化
合物である。
(Xは、水素、塩素、メチル基、メトキシ基を表わ
す。) これらの化合物として、アニリン、p−クロルアニリ
ン、p−トルイジン、p−メトキシアニリンなどが挙げ
られ、これらは2種以上混合して用いることもできる。
これらの中で特に好ましいものはアニリンである。
この方法によるマレイミド系共重合体の形成反応は次
の第1反応および第2反応の2段階からなる。
第1反応 第2反応 すなわち第1反応は、無水マレイン酸含有ビニル系共
重合体の無水マレイン酸単位にアニリンを付加させる開
環反応であり、カルボキシル基とアミド基が隣接した共
重合体が形成される。第2反応は、カルボキシル基とア
ミド基が隣接した共重合体のカルボキシル基とアミド基
を脱水によりイミド化せしめる閉環反応であり、これに
よりマレイミド系共重合体(B)が形成される。第2反
応における脱水手段としては、加熱による物理的脱水法
および脱水剤を用いる化学的脱水法が挙げられる。
なお、第1反応、第2反応の反応条件および添加する
アニリン量を調節することにより、マレイミド系共重合
体(B)中に無水マレイン酸単位を残すことも可能であ
る。
マレイミド系共重合体(B)におけるN−アリールマ
レイミド構成単位は10〜90重量%、特に30〜70重量%が
好ましい。10重量%未満では得られるマレイミド系共重
合体(B)ひいては該PPS樹脂組成物の耐熱性が低下
し、逆に90重量%を越えると、該PPS樹脂組成物の耐衝
撃性、耐薬品性が低下するために好ましくない。
本発明の樹脂組成物は特定のPPS樹脂(A)およびマ
レイミド系共重合体(B)の2者を配合することにより
得られるが、これらの配合割合は、PPS樹脂(A)が90
〜10重量%、特に90〜20重量%、マレイミド系共重合体
(B)が10〜90重量%、特に10〜80重量%からなる範囲
から選択される。ここでPPS樹脂(A)の配合量が10重
量%未満では耐溶剤性のきわめて悪い組成物しか得られ
ず、90重量%以上では耐熱性が低下するため好ましくな
い。
このように本発明のPPS樹脂組成物は(A)、(B)
の各成分から構成されるものであるが、必要に応じて本
発明のPPS樹脂組成物の性質を損わない程度にガラス繊
維、シランガラス繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊
維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石膏繊維、金属
繊維、炭素繊維などの繊維状強化剤やワラステナイト、
セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイ
ト,アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどのケ
イ酸塩、アルミナ、塩化ケイ素、酸化マグネシウム、酸
化ジルコニウム、酸化チタンなどの金属化合物、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸
塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラ
スビーズ、窒化ホウ素、炭化ケイ素、サロヤン、シリカ
などの非繊維状強化剤、各種難燃剤、結晶化促進剤(造
核剤)、メルカプトシラン、ビニルシラン、アミノシラ
ン、エポキシシランなどのシラン系カップリング剤、酸
化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤などを加
えることもできる。
本発明のPPS樹脂組成物の調製手段は特に制限なく、
たとえば単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、ブラベン
ダーなどによる加熱溶融混練方法が用いられる。中でも
単軸または二軸押出機を用いた溶融混練方法が好まし
い。なお、溶融混練温度は、PPSの溶融を十分にする点
から280℃以上、熱分解を防止する点から340℃以下の範
囲で用いるのが好ましい。
このようにして得られる本発明のPPS樹脂組成物は、
従来より公知の種々の方法、たとえば射出成形、押出成
形、発泡成形などの加工方法が可能である。また、用途
分野としては自動車、電気、電子、機械などの工業材料
分野で耐熱性、耐衝撃性、難燃性、成形加工性に優れた
成形素材として広範囲に使用することができる。
<実施例> 以下、実施例を用いて本発明をさらに詳述する。本実
施例中で用いた%、部および比は特にことわりのない限
り、各々重量%、重量部および重量比を表わす。
また、本実施例中のアイゾット衝撃強さ、熱変形温
度、メルトフローレイト、分子量、分子量分布および耐
溶剤性は各々下記の測定法により測定した。
アイゾット衝撃強さ:ASTM D256 熱変形温度 :ASTM D648 メルトフローレイト:測定温度315.5℃、5,000g荷重と
し、ASTM−D1238−86に準ずる方法で測定した。なお、
滞留時間5分のメルトフローレイト値はプレヒート時間
を5分とし、滞留時間15分のメルトフローレイト値はプ
レヒート時間を15分とすることにより行なった。
分子量および分子量分布の測定:Waters社製ゲル浸透ク
ロマトグラフ装置を用い、高分子論文集44巻(1987)2
月号139〜141頁に開示された方法にしたがって実施し
た。
耐溶剤性試験 :ASTM1号ダンベル試験片を25℃でヘ
プタン中に60分間浸漬後、クラック発生の有無を観察し
た。
参考例1 本実施例および比較例で使用したPPS樹脂原末を以下
に示す。また、これらの特性値を第1表に示す。
PPS−1:東レ・フィリップス・ペトロリウム社製M2588 PPS−2:東レ・フィリップス・ペトロリウム社製M2888 PPS−3:フィリップス・ペトロリウム社製P−4 PPS−4:フィリップス・ペトロリウム社製V−1 参考例2 本実施例および比較例で使用したN−アリールマレイ
ミド単量体とビニル系単量体から合成するマレイミド系
共重合体(B−1〜B−11)の調製方法を以下に示す。
表2に示した原料単量体のうち、ビニル系単量体混合
物100部を開始剤過酸化ベンゾイル、0.3部とともにメチ
ルエチルケトン100部に溶解して反応槽の中に仕込み槽
内温度を75℃に保持しながら十分撹拌を行った。この中
にメチルエチルケトン100部に溶解した所定量のN−ア
リールマレイミドを所定の速度で滴下しながら重合を行
い、種々の組成をもつマレイミド系共重合体(B−1〜
B−11)を得た。
参考例3 無水マレイン酸含有ビニル系共重合体をアニリンと反
応させた後、脱水閉環せしめる方法により合成するマレ
イミド系共重合体(B−12)の調製方法を以下に示す。
還流コンデンサー、撹拌機および滴下ロートを備えた
重合槽にスチレン60部、メチルエチルケトン50部を仕込
み、系内を窒素ガスで置換した後、温度を85℃に昇温し
た。
一方、別に無水マレイン酸40部と過酸化ベンゾイル0.
15部をメチルエチルケトン180部に溶解した溶液を調製
し、滴下ロートに仕込んだ。槽内温度を85℃に保ち、撹
拌を行いながら、滴下ロートから無水マレイン酸一過酸
化ベンゾイル−メチルエチルケトン溶液を8時間で連続
的に添加した。添加後さらに1時間85℃に保った。無色
透明の粘稠な液体が得られた。一部をサンプリングして
ガスクロマトグラフィーにより重合率の測定を行ったと
ころ、スチレン98%、無水マレイン酸99%であった。こ
こで得られた共重合体溶液に無水マレイン酸に対して1.
02倍当量のアニリン40.4部、トリエチルアミン0.3部を
加えて160℃で5時間反応させ、マレイミド系共重合体
(B−12)を得た。13C−NMR分析より酸無水物基のイミ
ド基への転化率は99.5%であった。
実施例1〜4 PPS−1と参考例2で調製したマレイミド系共重合体
B−1、B−2、B−5、B−8を第3表に示す組成で
ドライブレンドし、290〜310℃に設定した同方向回転二
軸押出機を用いて、スクリュー回転数100rpmの条件で溶
融混練し、ペレット化した。このペレットを用いてイン
ラインスクリュー型成形機にて射出成形を行い、試験片
を成形した(温度条件設定:290〜310℃、金型温度:140
〜150℃)。得られた試験片について測定したアイゾッ
ト衝撃強さ、熱変形温度、耐溶剤性試験結果を第3表に
示す。
実施例5〜8 PPS−2と参考例2で調製したマレイミド系共重合体
B−3、B−4、B−6、B−7を第3表に示す組成で
ドライブレンドした以外は実施例1と全く同様にして混
練、成形および測定を行った。結果を第3表に示す。
実施例9 PPS−1と参考例3で調製したマレイミド系共重合体
B−12を第3表に示す組成でドライブレンドした以外は
実施例1と全く同様にして混練、成形および測定を行っ
た。結果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、本発明の組成物(実施例
1〜9)はアイゾット衝撃強さ、熱変形温度、耐溶剤性
の3者が均衡して優れている。
比較例1、2 PPS−3と参考例2で調製したマレイミド系共重合体
B−1、B−5を第4表に示す組成でドライブレンドし
た以外は実施例1と全く同様にして、混練、成形および
測定を行った。結果を第4表に示す。
分子量分布およびメルトフローレイト値MF5、MF15
関係が本発明で規定する(1)式および(2)式を外れ
ているためにアイゾット衝撃強さが実施例1に比べて大
きく低下している。
比較例3 PPS−4と参考例2で調製したマレイミド系共重合体
B−1を第4表に示す組成でドライブレンドした以外は
実施例1と全く同様にして、混練、成形および測定を行
った。結果を第4表に示す。メルトフローレイト値(MF
5)が2,000g/10minを越えているために、アイゾット衝
撃強さが実施例1に比べて大きく低下している。
比較例4、5、6 PPS−1およびPPS−2と参考例2で調製したマレイミ
ド系共重合体B−9、B−10、B−11を第4表に示す組
成でドライブレンドした以外は実施例1と全く同様に混
練、成形および測定を行った。結果を第4表に示す。
比較例4、5はマレイミド系共重合体中のN−アリー
ルマレイミド構成単位が10重量%未満であるために熱変
形温度が実施例1に比べて低い。また、比較例6はマレ
イミド系共重合体中のN−アリールマレイミド構成単位
が90重量%を越えるために、アイゾット衝撃値が低く、
さらに耐溶剤性試験においてクラックの発生が認められ
る。
比較例7、8 PPS−1と参考例2で調製したマレイミド系共重合体
B−1を第4表に示す組成でドライブレンドした以外は
実施例1と全く同様に混練、成形および測定を行った。
結果を第4表に示す。
比較例7ではPPS樹脂が90重量%を越えるため熱変形
温度が実施例1に比べて低い。比較例8ではPPS樹脂が1
0重量%未満のため耐溶剤性試験においてクラックの発
生が認められる。
<発明の効果> 本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は耐衝
撃性、耐熱性、耐溶剤性の3者が均衡して優れるもので
ある。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 81/00 - 81/02 C08L 25/00 - 25/18 C08L 33/00 - 33/26 C08L 35/00 - 35/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1−クロロナフタレンを溶媒とする
    ゲル浸透クロマトグラフ法より求められた数平均分子量
    (▲▼)と重量平均分子量(▲▼)の比が下記
    (1)式を満たす分子量分布を有し、かつASTM D1238
    −86に準ずる方法(315.5℃、5,000g荷重)で測定され
    たメルトフローレイト値(MF5)が500g/10min以下であ
    り、しかもメルトフローレイト値MF5、MF15の関係が下
    記(2)式を満足するポリフェニレンスルフィド樹脂90
    〜10重量%と ▲▼/▲▼<20 (1) 50<(MF5/MF15)×100<150 (2) (ここで、MF5、MF15はそれぞれ滞留時間5分および15
    分におけるメルトフローレイト値を表わす。) (B)N−アリールマレイミド構成単位90〜10重量%と
    ビニル系構成単位10〜90重量%からなるマレイミド系共
    重合体10〜90重量% から構成されるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
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