JP3038661B2 - 自動二輪車用エンジン - Google Patents
自動二輪車用エンジンInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動二輪車用エンジンに関し、特にオイルパ
ンの構造に関するものである。
ンの構造に関するものである。
従来、自動二輪車用４サイクルエンジンにおいては、
潤滑油はエンジン下部のオイルパンに一旦溜められ、こ
こから潤滑油ポンプによってオイルフィルタに通されて
エンジン各部へ分配されている。通常、このオイルフィ
ルタは濾過性能が低下された際に適宜交換することがで
きるようにオイルパンに対して着脱自在に設けられてい
る。従来のこの種のオイルフィルタを備えた自動二輪車
用４サイクルエンジンとしては、例えば特開昭63−1318
12号公報に開示されたものがある。これは、排気口が車
体前方へ向けて開口された並列多気筒エンジンであっ
て、カートリッジ式のオイルフィルタをオイルパンにお
ける車体前側に配置したものである。そして、このよう
にオイルフィルタをオイルパンの前部に配置した場合に
は、オイルフィルタの交換作業はオイルフィルタをオイ
ルパンに対して車体の前後方向に沿って着脱させて行わ
れる。
潤滑油はエンジン下部のオイルパンに一旦溜められ、こ
こから潤滑油ポンプによってオイルフィルタに通されて
エンジン各部へ分配されている。通常、このオイルフィ
ルタは濾過性能が低下された際に適宜交換することがで
きるようにオイルパンに対して着脱自在に設けられてい
る。従来のこの種のオイルフィルタを備えた自動二輪車
用４サイクルエンジンとしては、例えば特開昭63−1318
12号公報に開示されたものがある。これは、排気口が車
体前方へ向けて開口された並列多気筒エンジンであっ
て、カートリッジ式のオイルフィルタをオイルパンにお
ける車体前側に配置したものである。そして、このよう
にオイルフィルタをオイルパンの前部に配置した場合に
は、オイルフィルタの交換作業はオイルフィルタをオイ
ルパンに対して車体の前後方向に沿って着脱させて行わ
れる。
しかるに、このように排気口が車体前方へ向けて開口
されたエンジンにおいては、通常は排気管がエンジンの
前側を通されて車体下方へ導かれる構造であるため、上
述したようにオイルフィルタをオイルパンの前部に配置
すると、排気管がオイルフィルタの前方を通される関係
からオイルフィルタを着脱しにくくなる。オイルフィル
タを交換する際には排気管を取外せばよいが、排気管の
着脱作業が煩雑で作業時間が多くかかり過ぎてしまう。
このような不具合を解消するには、排気管をオイルフィ
ルタ部分を迂回させた形状に形成すればよいが、オイル
フィルタ部分にオイルフィルタ着脱用の工具を挿入する
スペースも必要であり、このようにするには前記スペー
スをも確保するために排気管を大きく迂回させなければ
ならず、排気管の形状が複雑になり設計の自由度が低下
されてしまうばかりか、特に多気筒エンジンにおいては
各排気管の管長が不揃いとなりやすいという問題が生じ
る。
されたエンジンにおいては、通常は排気管がエンジンの
前側を通されて車体下方へ導かれる構造であるため、上
述したようにオイルフィルタをオイルパンの前部に配置
すると、排気管がオイルフィルタの前方を通される関係
からオイルフィルタを着脱しにくくなる。オイルフィル
タを交換する際には排気管を取外せばよいが、排気管の
着脱作業が煩雑で作業時間が多くかかり過ぎてしまう。
このような不具合を解消するには、排気管をオイルフィ
ルタ部分を迂回させた形状に形成すればよいが、オイル
フィルタ部分にオイルフィルタ着脱用の工具を挿入する
スペースも必要であり、このようにするには前記スペー
スをも確保するために排気管を大きく迂回させなければ
ならず、排気管の形状が複雑になり設計の自由度が低下
されてしまうばかりか、特に多気筒エンジンにおいては
各排気管の管長が不揃いとなりやすいという問題が生じ
る。
本発明に係る自動二輪車用エンジンは、クランクケー
スの下部にオイルパンを取付け、このオイルパンから潤
滑油をオイルポンプによってエンジンの被潤滑部に供給
する潤滑系にオイルフィルタを介装し、前記オイルパン
の下方に気筒の前側から後方へ延びる排気管を通すとと
もに、前記クランクケースの側壁の後部に、後輪駆動用
チェーンを駆動するためのドライブスプロケットを支持
させた自動二輪車用エンジンにおいて、前記オイルパン
における前記ドライブスプロケットの下方に位置する後
部側壁を前部より車幅方向の中央側に偏るように形成す
ることによって、クランクケース下面に接続する平面視
四角形状の合わせ部を幅が前部より後部の方が狭くなる
ように形成し、前記後部側壁の下部を前記合わせ部側の
上部より車幅方向の中央側に偏るように凹ませ、この凹
部にオイルフィルタを頭部が平面視においてオイルパン
前部の外側端と車幅方向の略同じ位置になるように車幅
方向に着脱自在に取付けたものである。
スの下部にオイルパンを取付け、このオイルパンから潤
滑油をオイルポンプによってエンジンの被潤滑部に供給
する潤滑系にオイルフィルタを介装し、前記オイルパン
の下方に気筒の前側から後方へ延びる排気管を通すとと
もに、前記クランクケースの側壁の後部に、後輪駆動用
チェーンを駆動するためのドライブスプロケットを支持
させた自動二輪車用エンジンにおいて、前記オイルパン
における前記ドライブスプロケットの下方に位置する後
部側壁を前部より車幅方向の中央側に偏るように形成す
ることによって、クランクケース下面に接続する平面視
四角形状の合わせ部を幅が前部より後部の方が狭くなる
ように形成し、前記後部側壁の下部を前記合わせ部側の
上部より車幅方向の中央側に偏るように凹ませ、この凹
部にオイルフィルタを頭部が平面視においてオイルパン
前部の外側端と車幅方向の略同じ位置になるように車幅
方向に着脱自在に取付けたものである。
本発明に係る自動二輪車用エンジンにおいては、オイ
ルフィルタの着脱は車幅方向に沿って行われることにな
るから、オイルフィルタの交換作業を排気管に干渉され
ることなく行なうことができる。また、オイルパンにオ
イルフィルタを取付ける構造を採っているにもかかわら
ず、オイルフィルタを取付けるオイルパンの後部側壁を
車幅方向の中央側に偏るように形成するとともに、オイ
ルフィルタの頭部をオイルパンの前部の外側端と車幅方
向の略同じ位置になるようにしているから、オイルフィ
ルタの容積を減少させることなく、オイルフィルタの頭
部が車幅方向の外側に大きく突出するのを阻止すること
ができる。
ルフィルタの着脱は車幅方向に沿って行われることにな
るから、オイルフィルタの交換作業を排気管に干渉され
ることなく行なうことができる。また、オイルパンにオ
イルフィルタを取付ける構造を採っているにもかかわら
ず、オイルフィルタを取付けるオイルパンの後部側壁を
車幅方向の中央側に偏るように形成するとともに、オイ
ルフィルタの頭部をオイルパンの前部の外側端と車幅方
向の略同じ位置になるようにしているから、オイルフィ
ルタの容積を減少させることなく、オイルフィルタの頭
部が車幅方向の外側に大きく突出するのを阻止すること
ができる。
さらに、オイルフィルタの頭部がオイルパンのクラン
クケース側の合わせ部より車幅方向の外側に突出するか
ら、オイルフィルタ着脱用の工具を前記頭部に装着する
空間を形成することができる。この工具は、ドライブス
プロケットの下方に形成される広い空間を利用して回す
ことができる。
クケース側の合わせ部より車幅方向の外側に突出するか
ら、オイルフィルタ着脱用の工具を前記頭部に装着する
空間を形成することができる。この工具は、ドライブス
プロケットの下方に形成される広い空間を利用して回す
ことができる。
さらにまた、オイルフィルタは、クランクケースの側
壁の相対的に高い位置に取付ける場合に較べて目立ち難
い。
壁の相対的に高い位置に取付ける場合に較べて目立ち難
い。
以下、本発明の一実施例を第１図ないし第５図によっ
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
第１図は本発明に係る自動二輪車用エンジンが搭載さ
れた自動二輪車を示す側面図、第２図は本発明に係る自
動二輪車用エンジンの要部を破断して示す側断面図、第
３図は第２図中III−III線断面図、第４図は本発明に係
る自動二輪車用エンジンのオイルパンの底面図、第５図
は同じくオイルパンの平面図である。これらの図におい
て、１は本発明に係る自動二輪車用エンジンが搭載され
た自動二輪車のフレームを示し、このフレーム１はヘッ
ドパイプ２と、このヘッドパイプ２に連結され燃料タン
ク３および後述するエンジンを支持する左右一対の主フ
レーム４と、この主フレーム４の後部に連結されシート
カウル５を支持するシートレール６等から構成されてい
る。７は前輪８を懸架するフロントフォーク、９はこの
フロントフォーク７を操作するためのハンドルで、これ
らは前記フレーム１のヘッドパイプ２に回動自在に支持
されている。10は前記主フレーム４に揺動自在に支持さ
れたリヤアーム、11はこのリヤアーム10とフレーム１と
の間に介装されたクッションユニット、12は前記リヤア
ーム10に支持された後輪で、この後輪12はチェーン13を
介して後述するエンジンのミッションユニットに連結さ
れている。14はフートレスト、15はサイドスタンドで、
これらは前記主フレーム４に取付けられている。また、
16はシフトペダルで、前記フートレスト14の基部に回動
自在に取付けられており、リンク機構16aを介して後述
するミッションユニットに連結されている。
れた自動二輪車を示す側面図、第２図は本発明に係る自
動二輪車用エンジンの要部を破断して示す側断面図、第
３図は第２図中III−III線断面図、第４図は本発明に係
る自動二輪車用エンジンのオイルパンの底面図、第５図
は同じくオイルパンの平面図である。これらの図におい
て、１は本発明に係る自動二輪車用エンジンが搭載され
た自動二輪車のフレームを示し、このフレーム１はヘッ
ドパイプ２と、このヘッドパイプ２に連結され燃料タン
ク３および後述するエンジンを支持する左右一対の主フ
レーム４と、この主フレーム４の後部に連結されシート
カウル５を支持するシートレール６等から構成されてい
る。７は前輪８を懸架するフロントフォーク、９はこの
フロントフォーク７を操作するためのハンドルで、これ
らは前記フレーム１のヘッドパイプ２に回動自在に支持
されている。10は前記主フレーム４に揺動自在に支持さ
れたリヤアーム、11はこのリヤアーム10とフレーム１と
の間に介装されたクッションユニット、12は前記リヤア
ーム10に支持された後輪で、この後輪12はチェーン13を
介して後述するエンジンのミッションユニットに連結さ
れている。14はフートレスト、15はサイドスタンドで、
これらは前記主フレーム４に取付けられている。また、
16はシフトペダルで、前記フートレスト14の基部に回動
自在に取付けられており、リンク機構16aを介して後述
するミッションユニットに連結されている。
21は本発明に係る自動二輪車用エンジンとしての並列
４気筒エンジンで、このエンジン21は排気管22および気
化器23が取付けられたシリンダー24と、ミッションユニ
ット25およびオイルポンプユニット26等を内蔵したクラ
ンクケース27と、このクランクケース27の下部に取付け
られたオイルパン28とを備えている。前記排気管22はエ
ンジン21の前方で下方へ向けて屈曲され、エンジン21の
下方で一本に集合されており、エンジン21の下方を通さ
れて車体の右側後部へ導かれている。また、この排気管
22の集合部には排気制御弁装置29が配設され、後端部に
はマフラー30が取付けられている。31は前記ミッション
ユニット25の一部を構成するドライブシャフトで、この
ドライブシャフト31はクランクシャフト（図示せず）側
のドライブギア（図示せず）に噛合されるドリブンギア
32と、前記後輪駆動用チェーン13を駆動するためのドラ
イブスプロケット33が取付けられており、クランクケー
ス27に回転自在に支持されている。
４気筒エンジンで、このエンジン21は排気管22および気
化器23が取付けられたシリンダー24と、ミッションユニ
ット25およびオイルポンプユニット26等を内蔵したクラ
ンクケース27と、このクランクケース27の下部に取付け
られたオイルパン28とを備えている。前記排気管22はエ
ンジン21の前方で下方へ向けて屈曲され、エンジン21の
下方で一本に集合されており、エンジン21の下方を通さ
れて車体の右側後部へ導かれている。また、この排気管
22の集合部には排気制御弁装置29が配設され、後端部に
はマフラー30が取付けられている。31は前記ミッション
ユニット25の一部を構成するドライブシャフトで、この
ドライブシャフト31はクランクシャフト（図示せず）側
のドライブギア（図示せず）に噛合されるドリブンギア
32と、前記後輪駆動用チェーン13を駆動するためのドラ
イブスプロケット33が取付けられており、クランクケー
ス27に回転自在に支持されている。
34はオイルパン28内に溜められ潤滑油（図示せず）を
ストレーナ27aを介してオイルポンプユニット26に導く
ための吸入通路、35はオイルポンプユニット26の吐出口
に連通された吐出通路、36は後述するオイルフィルタに
通された潤滑油が流される潤滑油通路で、これらはクラ
ンクケース27の下部に設けられている。37はカートリッ
ジ式のオイルフィルタで、このオイルフィルタ37はオイ
ルパン28の左側部であって車体の前後方向後ろ側にオイ
ルフィルタ取付け用センターパイプ28aを介して螺着さ
れている。前記センターパイプ28aを取付けるオイルパ
ン28の後部側壁を図において符号28bで示す。前記セン
ターパイプ28aはその軸方向が車幅方向と平行になるよ
うにオイルパン28に固定されている。すなわち、前記オ
イルフィルタ37においてはオイルパン28に取付けられた
状態では丁度ドライブスプロケット33の真下に配置され
ることになり、前記センターパイプ28aに対してその螺
着部分を緩めることによって、車幅方向外方へ向かって
取外されることになる。また、前記オイルパン28は、第
４図および第５図に示すように、このオイルパン28にお
ける前記ドライブスプロケット33の下方に位置する後部
側壁28bが前部より車幅方向の中央側に偏るように形成
され、クランクケース27の下面に接続する平面視四角形
状の合わせ部28cが前部より後部の方が幅狭になるよう
に形成されている。さらに、前記後部側壁28bは、下部
を前記合わせ部28c側の上部より車幅方向の中央側に偏
るように凹ませている。この凹部を図において符号28d
で示す。この凹部28dに、前記オイルフィルタ37を車幅
方向に着脱自在に取付けている、このオイルフィルタ37
は、第４図および第５図に示すように、頭部37aが前記
合わせ部28cより車幅方向の外側に突出し、平面視にお
いてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略同じ位置に
なるようにしている。
ストレーナ27aを介してオイルポンプユニット26に導く
ための吸入通路、35はオイルポンプユニット26の吐出口
に連通された吐出通路、36は後述するオイルフィルタに
通された潤滑油が流される潤滑油通路で、これらはクラ
ンクケース27の下部に設けられている。37はカートリッ
ジ式のオイルフィルタで、このオイルフィルタ37はオイ
ルパン28の左側部であって車体の前後方向後ろ側にオイ
ルフィルタ取付け用センターパイプ28aを介して螺着さ
れている。前記センターパイプ28aを取付けるオイルパ
ン28の後部側壁を図において符号28bで示す。前記セン
ターパイプ28aはその軸方向が車幅方向と平行になるよ
うにオイルパン28に固定されている。すなわち、前記オ
イルフィルタ37においてはオイルパン28に取付けられた
状態では丁度ドライブスプロケット33の真下に配置され
ることになり、前記センターパイプ28aに対してその螺
着部分を緩めることによって、車幅方向外方へ向かって
取外されることになる。また、前記オイルパン28は、第
４図および第５図に示すように、このオイルパン28にお
ける前記ドライブスプロケット33の下方に位置する後部
側壁28bが前部より車幅方向の中央側に偏るように形成
され、クランクケース27の下面に接続する平面視四角形
状の合わせ部28cが前部より後部の方が幅狭になるよう
に形成されている。さらに、前記後部側壁28bは、下部
を前記合わせ部28c側の上部より車幅方向の中央側に偏
るように凹ませている。この凹部を図において符号28d
で示す。この凹部28dに、前記オイルフィルタ37を車幅
方向に着脱自在に取付けている、このオイルフィルタ37
は、第４図および第５図に示すように、頭部37aが前記
合わせ部28cより車幅方向の外側に突出し、平面視にお
いてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略同じ位置に
なるようにしている。
前記後部側壁28bの内側部分には、オイルフィルタ37
に潤滑油を供給するためのオイルフィルタ入口通路28e
と、前記センターパイプ28aのオイルパイプ側開口部に
連通されるオイルフィルタ出口通路28fとが設けられて
いる。このオイルフィルタ入口通路28eおよびオイルフ
ィルタ出口通路28fは、前記クランクケース27にオイル
パン28を取付けた際にクランクケース27の吐出通路35お
よび潤滑油通路36にそれぞれ接続されるように構成され
ている。
に潤滑油を供給するためのオイルフィルタ入口通路28e
と、前記センターパイプ28aのオイルパイプ側開口部に
連通されるオイルフィルタ出口通路28fとが設けられて
いる。このオイルフィルタ入口通路28eおよびオイルフ
ィルタ出口通路28fは、前記クランクケース27にオイル
パン28を取付けた際にクランクケース27の吐出通路35お
よび潤滑油通路36にそれぞれ接続されるように構成され
ている。
すなわち、オイルパン28に溜められた潤滑油はオイル
ポンプユニット26によって前記ストレーナ27aからクラ
ンクケース27の吸入通路34,吐出通路35を通されてオイ
ルパン28のオイルフィルタ入口通路28eに供給され、こ
のオイルフィルタ入口通路28eからオイルフィルタ37を
通された後、センターパイプ28a,オイルフィルタ出口通
路28f,潤滑油通路36を経てエンジン各部に供給されるこ
とになる。
ポンプユニット26によって前記ストレーナ27aからクラ
ンクケース27の吸入通路34,吐出通路35を通されてオイ
ルパン28のオイルフィルタ入口通路28eに供給され、こ
のオイルフィルタ入口通路28eからオイルフィルタ37を
通された後、センターパイプ28a,オイルフィルタ出口通
路28f,潤滑油通路36を経てエンジン各部に供給されるこ
とになる。
38は空気抵抗を減少させると共に運転者を風圧から保
護するためのカウリングで、このカウリング38は車体の
前側からエンジン21の両側方および下方を覆うように構
成され、ブラケット（図示せず）を介してフレーム１に
支持されている。また、このカウリング38の後端部分は
運転者の脚部を覆うことのないように切欠かれており、
この切欠き部分から前記オイルフィルタ37が露呈されて
いる。
護するためのカウリングで、このカウリング38は車体の
前側からエンジン21の両側方および下方を覆うように構
成され、ブラケット（図示せず）を介してフレーム１に
支持されている。また、このカウリング38の後端部分は
運転者の脚部を覆うことのないように切欠かれており、
この切欠き部分から前記オイルフィルタ37が露呈されて
いる。
このように構成された自動二輪車用エンジンにおいて
は、オイルフィルタ37は車体の側方からオイルパン28の
センターパイプ28aに螺着されることによって取付けら
れ、また、センターパイプ28aとの螺着部分を緩めるこ
とによって車幅方向に沿って車体の側方へ取り外され
る。
は、オイルフィルタ37は車体の側方からオイルパン28の
センターパイプ28aに螺着されることによって取付けら
れ、また、センターパイプ28aとの螺着部分を緩めるこ
とによって車幅方向に沿って車体の側方へ取り外され
る。
したがって、オイルフィルタ37の着脱は車幅方向に沿
って行われることになるから、オイルフィルタの交換作
業を排気管22に干渉されることなく行なうことができ
る。
って行われることになるから、オイルフィルタの交換作
業を排気管22に干渉されることなく行なうことができ
る。
また、本実施例ではカウリング38の後部切欠き部分に
丁度オイルフィルタ37が配置される構造であるため、カ
ウリング38を取付けた状態でオイルフィルタ37の交換作
業を実施することができる。このオイルフィルタ37の周
辺には前記カウリング38以外にサイドスタンド15,シフ
トペダル16等が配置されるだけであるため、オイルフィ
ルタ着脱用専用工具を特別なスペースを設けることなく
容易に装着することができる。しかも、オイルフィルタ
37の頭部37aを、オイルパン28におけるクランクケース2
7側の合わせ部28cより車幅方向の外側に突出させている
から、前記専用工具を前記頭部37aに装着する空間を形
成することができる。
丁度オイルフィルタ37が配置される構造であるため、カ
ウリング38を取付けた状態でオイルフィルタ37の交換作
業を実施することができる。このオイルフィルタ37の周
辺には前記カウリング38以外にサイドスタンド15,シフ
トペダル16等が配置されるだけであるため、オイルフィ
ルタ着脱用専用工具を特別なスペースを設けることなく
容易に装着することができる。しかも、オイルフィルタ
37の頭部37aを、オイルパン28におけるクランクケース2
7側の合わせ部28cより車幅方向の外側に突出させている
から、前記専用工具を前記頭部37aに装着する空間を形
成することができる。
さらにまた、本実施例ではオイルパン28の後部側壁28
bを車幅方向の中央側に偏るように形成するとともに、
この後部割壁28bにさらに車幅方向の中央側に凹む凹部2
8dを形成し、この凹部28dにオイルフィルタ37を頭部37a
が平面視においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の
略同じ位置になるように取付けているため、オイルフィ
ルタ37の前方がオイルパン28の前側部分で覆われること
になるため、前輪８等によって飛散された路面上の小石
がオイルフィルタ37に衝突されるのを防ぐこともでき
る。
bを車幅方向の中央側に偏るように形成するとともに、
この後部割壁28bにさらに車幅方向の中央側に凹む凹部2
8dを形成し、この凹部28dにオイルフィルタ37を頭部37a
が平面視においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の
略同じ位置になるように取付けているため、オイルフィ
ルタ37の前方がオイルパン28の前側部分で覆われること
になるため、前輪８等によって飛散された路面上の小石
がオイルフィルタ37に衝突されるのを防ぐこともでき
る。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明に係る自動二輪車用エンジ
ンは、クランクケースの下部にオイルパンを取付け、こ
のオイルパンから潤滑油をオイルポンプによってエンジ
ンの被潤滑部に供給する潤滑系にオイルフィルタを介装
し、前記オイルパンの下方に気筒の前側から後方へ延び
る排気管を通すとともに、前記クランクケースの側壁の
後部に、後輪駆動用チェーンを駆動するためのドライブ
スプロケットを支持させた自動二輪車用エンジンにおい
て、前記オイルパンにおける前記ドライブスプロケット
の下方に位置する後部側壁を前部より車幅方向の中央側
に偏るように形成することによって、クランクケース下
面に接続する平面視四角形状の合わせ部を幅が前部より
後部の方が狭くなるように形成し、前記後部側壁の下部
を前記合わせ部側の上部より車幅方向の中央側に偏るよ
うに凹ませ、この凹部にオイルフィルタを頭部が平面視
においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略同じ位
置になるように車幅方向に着脱自在に取付けたため、オ
イルフィルタの交換作業を排気管に干渉されることなく
行うことができる。したがって、オイルフィルタを容易
に交換することができ、しかも、排気管を最適な形状を
もって形成することができる。オイルフィルタを交換す
るためには、オイルフィルタの頭部に着脱用の専用工具
を装着し、これを回すことによって行う。本発明に係る
エンジンによれば、オイルフィルタの頭部の上方にオイ
ルパンの合わせ部が位置することはなく、前記着脱用の
専用工具をオイルフィルタの頭部に装着するための空間
を確保することができる。しかも、ドライブスプロケッ
トの下方はサイドスタンドやシフトペダルなどが配置さ
れるだけであるから、これらの部材に遮られることがな
い広い空間を利用して前記専用工具を回すことができ
る。
ンは、クランクケースの下部にオイルパンを取付け、こ
のオイルパンから潤滑油をオイルポンプによってエンジ
ンの被潤滑部に供給する潤滑系にオイルフィルタを介装
し、前記オイルパンの下方に気筒の前側から後方へ延び
る排気管を通すとともに、前記クランクケースの側壁の
後部に、後輪駆動用チェーンを駆動するためのドライブ
スプロケットを支持させた自動二輪車用エンジンにおい
て、前記オイルパンにおける前記ドライブスプロケット
の下方に位置する後部側壁を前部より車幅方向の中央側
に偏るように形成することによって、クランクケース下
面に接続する平面視四角形状の合わせ部を幅が前部より
後部の方が狭くなるように形成し、前記後部側壁の下部
を前記合わせ部側の上部より車幅方向の中央側に偏るよ
うに凹ませ、この凹部にオイルフィルタを頭部が平面視
においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略同じ位
置になるように車幅方向に着脱自在に取付けたため、オ
イルフィルタの交換作業を排気管に干渉されることなく
行うことができる。したがって、オイルフィルタを容易
に交換することができ、しかも、排気管を最適な形状を
もって形成することができる。オイルフィルタを交換す
るためには、オイルフィルタの頭部に着脱用の専用工具
を装着し、これを回すことによって行う。本発明に係る
エンジンによれば、オイルフィルタの頭部の上方にオイ
ルパンの合わせ部が位置することはなく、前記着脱用の
専用工具をオイルフィルタの頭部に装着するための空間
を確保することができる。しかも、ドライブスプロケッ
トの下方はサイドスタンドやシフトペダルなどが配置さ
れるだけであるから、これらの部材に遮られることがな
い広い空間を利用して前記専用工具を回すことができ
る。
したがって、オイルフィルタを着脱用の専用工具で着
脱する作業を容易に行うことができる。
脱する作業を容易に行うことができる。
また、オイルパンの後部側壁を前部より車幅方向の中
央側に偏うように形成することによって、クランクケー
ス下面に接続する平面視四角形状の合わせ部を幅が前部
より後部の方が狭くなるように形成し、前記後部側壁の
下部を前記合わせ部側の上部より車幅方向の中央側に偏
るように凹ませ、この凹部にオイルフィルタを頭部が平
面視においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略同
じ位置になるように取付けるという構成により、オイル
フィルタの容積を減少させることなく、オイルフィルタ
の頭部が車幅方向の外方に大きく突出するのを阻止する
ことができる。このため、オイルフィルタをエンジンの
下部ひ取付ける構成を採りながら、このエンジンを搭載
した自動二輪車のバンク角を大きくとることができる。
央側に偏うように形成することによって、クランクケー
ス下面に接続する平面視四角形状の合わせ部を幅が前部
より後部の方が狭くなるように形成し、前記後部側壁の
下部を前記合わせ部側の上部より車幅方向の中央側に偏
るように凹ませ、この凹部にオイルフィルタを頭部が平
面視においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略同
じ位置になるように取付けるという構成により、オイル
フィルタの容積を減少させることなく、オイルフィルタ
の頭部が車幅方向の外方に大きく突出するのを阻止する
ことができる。このため、オイルフィルタをエンジンの
下部ひ取付ける構成を採りながら、このエンジンを搭載
した自動二輪車のバンク角を大きくとることができる。
さらに、オイルフィルタは、クランクケースの側壁の
相対的に高い位置に取付ける場合に較べて目立ち難いか
ら、フィルタケースをバフなどによって表面仕上げをす
る必要がなく、市販されている交換容易なカートリッジ
式のものを使用することができる。
相対的に高い位置に取付ける場合に較べて目立ち難いか
ら、フィルタケースをバフなどによって表面仕上げをす
る必要がなく、市販されている交換容易なカートリッジ
式のものを使用することができる。
第１図は本発明に係る自動二輪車用エンジンが搭載され
た自動二輪車を示す側面図、第２図は本発明に係る自動
二輪車用エンジンの要部を破断して示す側断面図、第３
図は第２図中III−III線断面図、第４図は本発明に係る
自動二輪車用エンジンのオイルパンの底面図、第５図は
同じくオイルパンの平面図である。 21……エンジン、22……排気管、27……シリンダー、28
……オイルパン、37……オイルフィルタ。
た自動二輪車を示す側面図、第２図は本発明に係る自動
二輪車用エンジンの要部を破断して示す側断面図、第３
図は第２図中III−III線断面図、第４図は本発明に係る
自動二輪車用エンジンのオイルパンの底面図、第５図は
同じくオイルパンの平面図である。 21……エンジン、22……排気管、27……シリンダー、28
……オイルパン、37……オイルフィルタ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B62J 31/00 F01M 11/03 F02B 61/02 B62K 11/00 - 11/14
Claims (1)
- 【請求項１】クランクケースの下部にオイルパンを取付
け、このオイルパンから潤滑油をオイルポンプによって
エンジンの被潤滑部に供給する潤滑系にオイルフィルタ
を介装し、前記オイルパンの下方に気筒の前側から後方
へ延びる排気管を通すとともに、前記クランクケースの
側壁の後部に、後輪駆動用チェーンを駆動するためのド
ライブスプロケットを支持させた自動二輪車用エンジン
において、前記オイルパンにおける前記ドライブスプロ
ケットの下方に位置する後部側壁を前部より車幅方向の
中央側に偏るように形成することによって、クランクケ
ース下面に接続する平面視四角形状の合わせ部を幅が前
部より後部の方が狭くなるように形成し、前記後部側壁
の下部を前記合わせ部側の上部より車幅方向の中央側に
偏るように凹ませ、この凹部にオイルフィルタを頭部が
平面視においてオイルパン前部の外側端と車幅方向の略
同じ位置になるように車幅方向に着脱自在に取付けたこ
とを特徴とする自動二輪車用エンジン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1229290A JP3038661B2 (ja) | 1989-09-06 | 1989-09-06 | 自動二輪車用エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1229290A JP3038661B2 (ja) | 1989-09-06 | 1989-09-06 | 自動二輪車用エンジン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0392495A JPH0392495A (ja) | 1991-04-17 |
| JP3038661B2 true JP3038661B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=16889809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1229290A Expired - Fee Related JP3038661B2 (ja) | 1989-09-06 | 1989-09-06 | 自動二輪車用エンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3038661B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102013210791A1 (de) | 2012-07-27 | 2014-01-30 | Honda Motor Co., Ltd. | Ölfilter-Gestaltungsanordnung ftir einen Verbrennungsmotor für ein Motorrad |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5492631B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2014-05-14 | 本田技研工業株式会社 | オイル貯蔵装置及び該装置を備えたエンジン |
| JP6000784B2 (ja) * | 2012-09-28 | 2016-10-05 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関 |
| JP5934320B2 (ja) * | 2014-09-30 | 2016-06-15 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗り型車両のオイルフィルタ配置構造 |
-
1989
- 1989-09-06 JP JP1229290A patent/JP3038661B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102013210791A1 (de) | 2012-07-27 | 2014-01-30 | Honda Motor Co., Ltd. | Ölfilter-Gestaltungsanordnung ftir einen Verbrennungsmotor für ein Motorrad |
| US10082075B2 (en) | 2012-07-27 | 2018-09-25 | Honda Motor Co., Ltd. | Oil filter layout structure for internal combustion engine for motorcycle |
| DE102013210791B4 (de) | 2012-07-27 | 2023-07-06 | Honda Motor Co., Ltd. | Ölfilter-Gestaltungsanordnung ftir einen Verbrennungsmotor für ein Motorrad |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0392495A (ja) | 1991-04-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |