JP3038341B2 - 急硬性アスファルト乳剤 - Google Patents

急硬性アスファルト乳剤

Info

Publication number
JP3038341B2
JP3038341B2 JP9251247A JP25124797A JP3038341B2 JP 3038341 B2 JP3038341 B2 JP 3038341B2 JP 9251247 A JP9251247 A JP 9251247A JP 25124797 A JP25124797 A JP 25124797A JP 3038341 B2 JP3038341 B2 JP 3038341B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
asphalt
emulsion
asphalt emulsion
present
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9251247A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1160959A (ja
Inventor
直忠 長谷川
武 鈴木
Original Assignee
直忠 長谷川
武 鈴木
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 直忠 長谷川, 武 鈴木 filed Critical 直忠 長谷川
Priority to JP9251247A priority Critical patent/JP3038341B2/ja
Publication of JPH1160959A publication Critical patent/JPH1160959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3038341B2 publication Critical patent/JP3038341B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、スラリーシール工法として用い
るに好適な急硬性アスファルト乳剤の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】スラリーシール工法は細骨材、フィラー、
及びアスファルト乳剤に必要な流動性を得るための適量
の水とのスラリーを舗装面に薄く(約5mm)均して表
面処理する方法である。スラリーシール工法は欧米では
多く行われているが我が国においては養生に時間が掛か
りすぎるとか、耐久性が気象などの施工条件に大きく左
右されるといったことから、あまり行われていないのが
実情である。しかし近年、省エネルギーや環境対策など
の観点からスラリーシール工法が脚光を浴びるに至って
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みて従来のアスファルト乳剤に改良を加えて急硬性アス
ファルト乳剤を得ることを目的としたものである。つま
り、従来のアスファルト乳剤はその濃度の限界を理論上
74%としているが、しかし実際にはホモジナイザーや
コロイドミル等を用いた通常のアスファルト乳剤の製造
方式においては、その濃度が65%以上の乳剤は転相と
いったことや乳化粒子の破壊といったこと等から製造で
きないとされていた。このようなことから本発明では従
来のアスファルト乳剤に改良を加えて、乳剤濃度が65
%以上からなるアスファルト乳剤(以下急硬性アスファ
ルト乳剤という)を簡便な方法で提供することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】かくして、本発明者は鋭
意研究をした結果、容易に入手できるアスファルト乳剤
(以下ベースアスファルト乳剤という)に、少量の乳化
剤を用いてアスファルトを配合することにより急硬性ア
スファルト乳剤が得られることを見出し本発明を完成し
た。
【0005】以下では本発明を詳細に説明する。本発明
にいう容易に入手できるアスファルト乳剤とは、ストレ
ートアスファルト、カットバックアスファルト、セミブ
ローンアスファルト、ブローンアスファルト、脱色アス
ファルトなどのアスファルトから選択された一種又は二
種以上のアスファルトを主成分とする乳剤で、そのタイ
プはアニオン型、カチオン型、ノニオン型等のいずれで
もよいが、セメント又はスクリーニングス等との混合性
がよいものを選ぶのが好ましい。一般的にはストレート
アスファルトを乳化したアスファルト乳剤が用いられ
る。またアスファルト乳剤はその濃度が60%見当のも
のを標準とするが、これより濃度の濃いものを用いて
も、薄いものを用いてもよい。尚アスファルト乳剤につ
いてはこれにゴム又は樹脂等を一種又は二種以上組み合
わせて用いることもできる。また本発明でいう乳化剤と
は、第4級アンモニウム塩、脂肪アミン、複素環式窒素
基体を有するアミンあるいは第4級アンモニウム塩、有
機酸のアミドアミン等及びこれらの誘導体からなるカチ
オン系乳化剤や高級脂肪酸金属塩、硫酸エステル塩、ス
ルホン酸塩等からなるアニオン系乳化剤やポリエチレン
グリコール型、多価アルコール型等からなるノニオン系
乳化剤によるものを指すが、これら乳化剤は一種又は二
種以上組み合わせて用いることが出来る。この乳化剤の
使用量については、乳化剤の種類によって乳化性能が異
なることから一義的にその使用量を決めることは出来な
いが、大略ベースアスファルト乳剤とアスファルトとの
総量に対して0.01〜3%の範囲で用いることでよ
い。尚、この乳化剤の添加にあたっては、ベースアスフ
ァルト乳剤側によるものとアスファルト側によるものが
あるが、どちらかというとアスファルト側への添加が望
ましい。また、本発明でいうアスファルトとはストレー
トアスファルト、カットバックアスファルト、セミブロ
ーンアスファルト、ブローンアスファルト、天然アスフ
ァルト、脱色アスファルト、改質アスファルト等からな
るものをいうが、通常はストレートアスファルトによる
ものでよい。ところでこのアスファルトのベースアスフ
ァルト乳剤への添加量であるがアスファルト乳剤濃度に
して80%見当を目安に配合すればよい。その理由はア
スファルト乳剤濃度が80%を越えるとアスファルトの
分散系が水中油滴型から油中水滴型へと相転移を起こす
可能性があるからである。ついで本発明の急硬性アスフ
ァルト乳剤を好適に調整する方法であるが、加温したベ
ースアスファルト乳剤を所定の撹拌下に乳化剤と共に加
熱溶融したアスファルトを少量添加混合していくことに
よって達成される。ここにベースアスファルト乳剤の加
温であるが50〜80℃であることが望ましい。また、
撹拌について言えば、1分間に100〜300回転を与
えるようなプロペラ式等による簡単な撹拌機を用いて5
〜20分程度撹拌することでよい。それにアスファルト
の溶融温度としては100〜200℃であることが望ま
しい。
【0006】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述す
る。但し本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0007】
【実施例1】180℃に加熱溶融したストレートアスフ
ァルト(60/80)5〜40重量部に第4級アンモニ
ウム塩によるカチオン系乳化剤(ライオン油脂社製レジ
コートHB)を0.3〜1.2%加えて、このものを撹
拌下(200r.p.m.)、60℃に加温したベース
アスファルト乳剤(東亜道路社製SMC乳剤)95〜6
0重量部に徐々に添加(添加時間約2分)しながら、撹
拌混合(混合時間約8分)を続けることによって乳剤濃
度が65%以上からなる急硬性アスファルト乳剤を得
た。このようにして得られた急硬性アスファルト乳剤の
物性を表−1に示す。尚、同表には比較例としてベース
アスファルト乳剤によるものとベースアスファルト乳剤
に乳化剤を用いずにストレートアスファルトだけを加え
たものも挙げた。
【0008】
【表−1】
【0009】表−1にみられるように本発明の実施例に
よるものは比較例によるベースアスファルト乳剤の乳剤
濃度(62.6%)によるものに比べて、その濃度(6
6.7〜79.6%)が高く、しかもベースアスファル
ト乳剤に乳化剤を用いずにストレートアスファルトだけ
を加えたものに比べても乳剤濃度が高く貯蔵安定性やフ
ルイ残留率に優れ、乳化安定性に優れたものであること
が判る。しかも本発明に係るアスファルト乳剤の硬化乾
燥時間(1〜2.5H)も比較例のベースアスファルト
乳剤の硬化乾燥時間(3H)に比して早いことが判る。
【0010】
【実施例2】実施例1によるストレートアスファルト
(60/80)を脱色アスファルト(フジ興産社製フジ
コンプラス)や改質アスファルト(日瀝化学社製ポリフ
ァルトS・S)に変えたものについて、実施例1と同様
の試験を実施した。その結果を表−2に示す。
【0011】
【表−2】
【0012】表−2にみられるように脱色アスファルト
や改質アスファルトによるものもストレートアスファル
トによるものと同様、貯蔵安定性やフルイ残留率に優
れ、乳化安定性に優れたものであることが判る。
【0013】
【実施例3】実施例1に挙げた本発明に係るアスファル
ト乳剤を用いてスラリーシール配合とした場合の混合物
による試験を実施した。その結果を表−3に示す。とこ
ろで、該スラリーシール配合においてセメントに超早強
性セメントを用いているのは、このセメントを用いた場
合においては、白化現象を起こさず、しかも硬化促進効
果が大きいからである。また遅延剤を少量用いているの
は、これを用いないと水量調節だけではいずれの配合の
ものもアスファルト乳剤が瞬結に近い分解を起こすから
である。
【0014】
【表−3】
【0015】表−3にみられるように、本発明に係る混
合物は混合性の指標である分解時間において3分以上で
あることから経験上、混合性は問題ないと考えられる
(この点比較例によるものも遅延剤が0.2%添加によ
るものは分解時間が3分以上で問題ない)。ついで、硬
化時間であるが本発明によるものは(2〜3時間)、比
較例によるもの(4時間)に比して早く、それに硬化収
縮クラックによるものも本発明によるものはクラックが
見られないが、比較例によるものは、クラックが見られ
るといったことが挙げられる。
【0016】
【発明の効果】本発明による効果は以下のようである。 (1)本発明の方法による急硬性アスファルト乳剤は乳
剤濃度が65%以上からなる乳剤を簡便に得ることが出
来る。 (2)本発明の方法による急硬性アスファルト乳剤を用
いた混合物は加熱を要しないことから環境保全、省エネ
ルギー化にとって有益なものである。 (3)また本発明の方法による急硬性アスファルト乳剤
を用いた混合物は硬化が早いことから施工後即時開放が
可能なものである。 (4)また本発明の方法による急硬性アスファルト乳剤
は乳剤濃度が高いにも係わらず、その粘度はそれ程高く
ないことから、該乳剤を用いた混合物は施工が容易であ
る。 (5)更に本発明の方法による急硬性アスファルト乳剤
は高濃度で水分量が少なく、水分蒸発後のアスファルト
皮膜が厚いことから該乳剤を用いた混合物は一般に通常
のアスファルト乳剤を用いたものでは発生するところの
硬化収縮クラックを生じることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 95/00 E01C 7/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路舗装材として通常市販されている
    容易に入手できる50〜80℃の加温下にあるスファル
    ト乳剤をベースとしたものに必要により少量の乳化剤を
    用いて100〜200℃の加熱溶融下にあるアスファル
    トを適量配合したことを特徴とする高濃度にして低粘度
    からなる水中油滴型急硬性アスファルト乳剤の製造方
    法。
JP9251247A 1997-08-12 1997-08-12 急硬性アスファルト乳剤 Expired - Lifetime JP3038341B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9251247A JP3038341B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 急硬性アスファルト乳剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9251247A JP3038341B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 急硬性アスファルト乳剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1160959A JPH1160959A (ja) 1999-03-05
JP3038341B2 true JP3038341B2 (ja) 2000-05-08

Family

ID=17219933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9251247A Expired - Lifetime JP3038341B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 急硬性アスファルト乳剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3038341B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1160959A (ja) 1999-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8828135B2 (en) Bituminous paving composition and process for bituminous paving
US8859649B2 (en) Asphalt compositions including a disperion of microgels dipersed in an oil
CA2606751C (en) Modified asphalt binder material using crosslinked crumb rubber and methods of manufacturing the modified asphalt binder
MX2007013838A (es) Material enlazante asfaltico modificado usando migajas de caucho y metodos para fabricar un enlazante asfaltico modificado.
US4073659A (en) Asphalt-gilsonite emulsion
JP2647831B2 (ja) 瀝青乳剤
CA2752971C (en) Method for producing bituminous paving compositions
EP0582626A1 (en) Bitumen emulsions
US5762699A (en) Pavement aggregate treating composition
US5114483A (en) Open-graded asphalt
US4762565A (en) Open-graded asphalt
EP0977813B1 (en) Process for preparing an asphalt composition
JP3038341B2 (ja) 急硬性アスファルト乳剤
US20050011407A1 (en) Synthetic asphalt recycled tire rubber emulsions and processes for making them
CN104387781B (zh) 液态橡胶改性乳化沥青及其制备方法
JP3493239B2 (ja) アスファルト乳剤の製造方法
JP2627312B2 (ja) アスファルト乳剤組成物
JP3625126B2 (ja) アスファルト乳剤用カチオン性乳化剤
JP2748037B2 (ja) 常温施工用アスファルト乳剤組成物
JP2004043805A (ja) スラリーシール用添加剤
CN115926196A (zh) 一种沥青乳液及其制备方法
JP2957160B1 (ja) アスファルト乳剤混合物およびその施工方法