JP3037922B2 - シリコン含有層の評価方法及びシリサイド層の形成工程の管理方法 - Google Patents

シリコン含有層の評価方法及びシリサイド層の形成工程の管理方法

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JP3037922B2
JP3037922B2 JP9305309A JP30530997A JP3037922B2 JP 3037922 B2 JP3037922 B2 JP 3037922B2 JP 9305309 A JP9305309 A JP 9305309A JP 30530997 A JP30530997 A JP 30530997A JP 3037922 B2 JP3037922 B2 JP 3037922B2
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優子 南部
聡 柴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリサイド層の厚
みや相転移などあるいは下地のシリコン層などシリコン
含有層の特性を評価する方法、及びシリサイド層の形成
工程における管理方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トランジスタ等のシリサイド
装置の製造工程において、たとえばMOSFETにおけ
るソース・ドレイン領域やゲート電極の上にシリサイド
層を形成することにより、シート抵抗やコンタクト抵抗
の低減を図る技術はよく知られている。例えば、サリサ
イド法では、ポリシリコン膜からなるゲート電極、ソー
ス・ドレイン領域が形成された基板上にチタン,ニッケ
ル,タンタル等の金属膜を形成し、これらの金属と、ゲ
ート電極を構成するポリシリコンやソース・ドレイン領
域を構成するシリコン単結晶とを反応させて、シリサイ
ド膜を形成した後、未反応の金属膜をエッチングにより
除去する。また、ほとんどのシリサイド層の場合、さら
に高温で熱処理を行ってシリサイド層の構造を変化させ
る相転移を行って電気的特性などを改善するための処理
を行っている。例えばチタンシリサイド層を形成する場
合には、未反応の金属膜を除去した後、さらに高温で熱
処理を行ってシリサイド層の結晶構造をC49と呼ばれ
る体心結晶構造からC54と呼ばれる面心結晶構造に変
化させる相転移を行うようにしている。
【0003】このようにして形成されるシリサイド層
は、形成時の条件や下地の影響などによって状態が変化
する。例えば、シリサイド層の厚みが薄いと抵抗値を十
分低減することができず、反面、シリサイド層の厚みが
必要以上に大きいと接合リーク電流特性の劣化を招く。
また、チタンシリサイド層の場合、C49構造からC5
4構造への相転移が不十分であると良好な電気的な特性
が得られない。さらに、下地のシリコン層中の不純物濃
度などの影響によって、シリサイド層の厚みの変化や、
シリサイド層中に好ましくない化合物層が形成されたり
することがある。また、熱処理条件が強すぎると、シリ
サイド層がいわゆるアグロメレーションと呼ばれる塊状
化する現象が生じ、均一なシリサイド膜とならない場合
もある。
【0004】したがって、シリサイド層の厚みや、結晶
構造の変化、塊状化等を正確に把握することは極めて重
要であり、従来より、シリサイド層の状態を正確に把握
するために、多くの分析や試験が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の分析や試験によって、確かにシリサイド層の正確な
状態を把握することはできるものの、これらの従来の分
析方法や試験方法は現実のシリサイド層の形成工程にお
ける製造条件の変更等に迅速にフィードバックするため
に必要な条件を備えていない。
【0006】例えば、シリサイド層の厚みを測定する場
合、基板を破壊して断面を観察すれば正確なシリサイド
層の厚みが測定できるが、破壊検査であるために検査に
使用した基板は製品として使用できない。また、シリサ
イド層のシート抵抗を測定しようとすると、シリサイド
層の上に電極等の他の部材を形成する必要があり、シリ
サイド層の製造途中における状態を評価することはでき
ない。上述の相転移の状態や、アグロメレーションの有
無に至っては、X線回折,SEMなどの極めて面倒な分
析を必要とするので、インラインで評価を行うことはほ
とんど不可能に近い。
【0007】そのために、従来のシリサイド層の製造
は、経験的に定められた製造条件にしたがって一律に行
われているのがほとんどであり、状況の変化や製造途中
における条件のばらつきに対して後の工程を迅速に対応
させることができなかった。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、シリサイド層又はその下地のシリコ
ン層であるシリコン含有層の状態を簡便かつ迅速に把握
しうる手段を講ずることにより、シリサイド層の形成工
程に導入可能なシリコン含有層の評価方法と、製造条件
の変化などにも迅速に対応できるシリサイド層の形成工
程の管理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、請求項1〜19記載されている第1の
シリコン含有層の評価方法に関する手段と、請求項20
に記載されている第2のシリコン含有層の評価方法に関
する手段と、請求項21〜26に記載されているシリサ
イド層の形成工程の管理方法に関する手段とを講じてい
る。
【0010】本発明に係る第1のシリコン含有層の評価
方法は、請求項1に記載されているように、シリコン層
又はシリサイド層であるシリコン含有層に、光軸に垂直
な面内でp方向(光軸に垂直な面と入射光及び反射光を
含む面との交線の方向)とs方向(光軸に垂直な面内で
上記p方向に垂直な方向)に対して傾いた直線偏光の測
定光を上記シリコン含有層の表面に垂直な方向に対して
傾いた方向から入射する第1のステップと、上記シリコ
ン含有層から楕円偏光として反射される上記測定光の反
射光のうち上記p成分とs成分との位相差をΔとし、上
記反射光のうち上記p成分と上記s成分との振幅比をΨ
としたときに、cos Δ及びtan Ψのうち少なくともいず
れか一方を測定する第2のステップと、上記測定光の波
長を変化させて、cos Δ及びtan Ψのうち少なくともい
ずれか一方のスペクトルを測定する第3のステップと、
上記スペクトルの形状に基づいて、上記シリコン含有層
の状態を評価する第4のステップとを備えている。
【0011】この方法により、楕円偏光として検出され
る測定光の波長を変化させると、シリコン含有層の複素
屈折率に関するパラメータであるcos Δ又はtan Ψのス
ペクトルが求められる。そして、cos Δ等のスペクトル
の形状がシリコン含有層の状態を評価するための情報と
して得られ、シリコン含有層の状態を非破壊で調べるこ
とが可能となる。
【0012】ここで、請求項2〜5の発明では、請求項
1におけるシリコン含有層の評価方法として、分光エリ
プソメトリ法を利用してシリサイド層の厚みを評価する
方法に関する手段を講じている。
【0013】請求項2に記載されているように、請求項
1において、上記シリコン含有層をシリサイド層とし
て、上記第4のステップでは、上記シリサイド層の厚み
を測定することができる。
【0014】請求項3に記載されているように、請求項
2において、上記シリサイド層がチタンシリサイド層で
ある場合、上記第4のステップでは、波長領域が400
〜800nmのcos Δのスペクトル形状から上記シリサ
イド層の厚みを決定することができる。
【0015】請求項4に記載されているように、請求項
3において、上記第4のステップでは、波長が633n
mのcos Δの値から上記シリサイド層の厚みを決定する
ことができる。
【0016】請求項5に記載されているように、請求項
2において、上記シリサイド層がチタンシリサイド層で
ある場合、上記第4のステップでは、波長領域が350
〜450nmのtan Ψのスペクトル形状から上記シリサ
イド層の厚みを決定することができる。
【0017】請求項2〜5の方法により、非破壊でシリ
サイド層の厚みが迅速かつ精度よく検出されるので、シ
リサイド層の上に電極等の部材を形成しなくても、シリ
サイド層の厚みから所望のシート抵抗値,コンタクト抵
抗値,リーク電流特性が得られるか否かがわかる。よっ
て、シリサイド層の電気的特性に結びつく厚みを、イン
ラインで迅速かつ精度よく検出できる評価方法が得られ
る。
【0018】次に、請求項6〜9の発明では、請求項1
におけるシリコン含有層の評価方法として、分光エリプ
ソメトリ法を利用してシリサイド層の相転移の状態を評
価する方法に関する手段を講じている。
【0019】請求項6に記載されているように、請求項
1において、上記シリコン含有層をシリサイド層とし
て、上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状の
変化に基づいて上記シリサイド層の相転移の状態を評価
することができる。
【0020】請求項7に記載されているように、請求項
6において、上記シリサイド層がチタンシリサイド層で
ある場合、上記第4のステップでは、波長が450nm
付近におけるcos Δのスペクトルの変化に基づき上記相
転移の状態を評価することができる。
【0021】請求項8に記載されているように、請求項
6において、上記第4のステップでは、cos Δのスペク
トルの勾配の変化に基づき上記相転移の状態を評価する
ことができる。
【0022】請求項9に記載されているように、請求項
6において、上記第4のステップでは、cos Δのスペク
トルのうねりの大小に基づき上記相転移の状態を評価す
ることができる。
【0023】請求項6〜9の方法により、X線解析やS
EM観察などを行わなくても、非破壊でシリサイド層の
相転移の状態が迅速かつ精度よく検知される。そして、
この評価方法を利用すれば、例えばチタンシリサイド層
におけるC49構造からC54構造への相転移など、大
部分のシリサイド層について行われる相転移のための処
理が適正に行われているか否かがわかるので、形成工程
における不良の発生を迅速に検知することが可能にな
る。
【0024】特に、請求項9により、相転移の前後にお
ける結晶構造の光学的な透明さが相異なることから生じ
るうねりの相違に基づいて、簡便かつ迅速に相転移の状
態を評価できる。
【0025】次に、請求項10〜11の発明では、請求
項1におけるシリコン含有層の評価方法として、分光エ
リプソメトリ法を利用してシリサイド層が下地から受け
た影響を評価する方法に関する手段を講じている。
【0026】請求項10に記載されているように、請求
項1において、上記シリコン含有層をシリサイド層とし
て、上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状に
基づいて上記シリサイド層がその下地から受けた影響を
評価することができる。
【0027】請求項11に記載されているように、請求
項10において、上記第4のステップでは、上記スペク
トル中にピーク部が存在するときに、下地の影響による
化合物が生じていると判断することができる。
【0028】請求項10〜11の方法により、SEM観
察などを行わなくても、非破壊でチタンシリサイド層の
形成に対する下地の影響が検知できる。したがって、例
えば不純物の注入などの影響によってチタンシリサイド
層内に生じる化合物層の形成状態を形成工程において迅
速かつ正確に評価しうる評価方法が得られる。
【0029】次に、請求項12〜14の発明では、請求
項1におけるシリコン含有層の評価方法として、分光エ
リプソメトリ法を利用してシリサイド層の塊状化を検知
する方法に関する手段を講じている。
【0030】請求項12に記載されているように、請求
項1において、上記シリコン含有層をシリサイド層とし
て、上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状に
基づいて、上記シリサイド層の塊状化が生じているかど
うかを検知することができる。
【0031】請求項13に記載されているように、請求
項12において、上記第4のステップでは、上記cos Δ
のスペクトルの相転移を行う前のスペクトルからの上昇
状態に基づいてシリサイド層の塊状化の程度を判断する
ことができる。
【0032】請求項14に記載されているように、請求
項12において、上記第4のステップでは、上記tan Ψ
のスペクトルの相転移を行う前のスペクトルからの変化
状態に基づいてシリサイド層の塊状化の程度を判断する
ことができる。
【0033】請求項12〜14の方法により、SEM観
察などを行わなくても、過大な熱処理などによりチタン
シリサイド層に生じる塊状化状態を非破壊で迅速かつ正
確に検知することができる。したがって、インラインで
シリサイド層の塊状化を迅速に検知するための評価方法
が得られる。
【0034】次に、請求項15〜19の発明では、請求
項1におけるシリコン含有層の評価方法として、分光エ
リプソメトリ法を利用してシリサイド層の形成工程の進
行状態を評価する方法に関する手段を講じている。
【0035】請求項15に記載されているように、請求
項1において、上記第4のステップでは、上記スペクト
ルの形状に基づいて、シリコン層の上にシリサイド層を
形成するための工程が正常に進行しているかどうかを決
定することができる。
【0036】この方法により、シリサイド層を形成する
ための諸工程において、シリサイド層の特性に影響を与
えるシリコン含有層の状態に関する情報が得られる。し
たがって、工程の設定条件と実際の条件のずれや、各工
程中における不良の発生などが検知されるので、次の工
程の条件の設定や不良に対する対応策のために必要な情
報がインラインで得られることになる。
【0037】請求項16に記載されているように、請求
項15において、上記第4のステップを、少なくとも一
部にシリコン層が露出している基板上に金属膜を形成す
る工程の後で、熱処理により上記金属膜中の金属と上記
シリコン層とを反応させてシリサイド層を形成する工程
の前に行うことができる。
【0038】この方法により、反応によりシリサイド層
を形成する前において、下地となるシリコン層への金属
層の堆積が適正に行われているかどうかが検知できる。
したがって、シリサイド層を形成するための熱処理条件
などを適正に設定したり、金属膜の堆積が不適正な場合
には金属膜の堆積をやり直すなどの対策を講ずるための
情報を提供することができる。
【0039】請求項17に記載されているように、請求
項15において、上記第4のステップを、シリコン層の
上に堆積された金属膜中の金属と上記シリコン層中のシ
リコンとを反応させてシリサイド層を形成する工程の後
で、未反応の金属膜を除去する工程の前に行うことがで
きる。
【0040】この方法により、シリサイド層の形成が確
実に行われているか否か、あるいはシリサイド層の厚み
が所望の電気的特性を得るために必要な値か否かなどが
検知される。したがって、熱処理が不十分な場合にはシ
リサイド層形成のための熱処理を再度追加するなどの対
策を講ずるための情報を提供することができる。
【0041】請求項18に記載されているように、請求
項15において、上記第4のステップを、シリコン層の
上に堆積された金属膜中の金属と上記シリコン層中のシ
リコンとを反応させてシリサイド層を形成した後未反応
の金属膜をエッチングにより除去する工程の後で、熱処
理により上記シリサイド層を相転移させる工程の前に行
うことができる。
【0042】この方法により、未反応の金属膜の除去が
確実に行われているか、あるいは、シリサイド層の厚み
が所望の電気的特性を得るために必要な値か否かなどが
検知される。したがって、金属膜の除去が不十分な場合
には再度エッチングを行うなどの対策を講ずるための情
報を提供することができる。
【0043】請求項19に記載されているように、請求
項15において、上記第4のステップを、金属とシリコ
ンとの反応により形成されたシリサイド層を熱処理によ
り相転移させる工程の後に行うことができる。
【0044】この方法により、例えばチタンシリサイド
層におけるC49構造からC54構造への相転移などの
結晶構造の改善処理や、最終的なシリサイド層の厚みが
適正か否かが検知される。したがって、相転移が不十分
な場合には再度熱処理を行うなどの対策を講ずるための
情報を提供することができる。
【0045】次に、請求項20の発明は、反射率分光法
によるシリサイド層の相転移を評価する手段に関する。
【0046】本発明の第2のシリコン含有層の評価方法
は、請求項20に記載されているように、基板のシリコ
ン層上にシリサイド層が形成された状態で上記シリコン
層又はシリサイド層であるシリコン含有層に測定光を入
射する第1のステップと、上記シリコン含有層から反射
される上記測定光の反射光の強度を測定する第2のステ
ップと、上記測定光の波長を変化させて、上記反射光の
強度スペクトルを測定する第3のステップと、上記強度
スペクトルの形状の変化に基づいて、上記シリサイド層
の相転移の状態を検知する第4のステップとを備えてい
る。
【0047】この方法によっても、例えばチタンシリサ
イド層におけるC49構造からC54構造への相転移な
ど、大部分のシリサイド層について行われる相転移の状
態を形成工程において迅速かつ正確に評価することが可
能になる。
【0048】次に、請求項21〜26の発明では、シリ
サイド層の形成工程の管理方法として、分光エリプソメ
トリ法を利用してシリサイド層の形成工程を管理する方
法に関する手段を講じている。
【0049】本発明のシリサイド層の形成工程の管理方
法は、請求項21に記載されているように、少なくとも
一部にシリコン層が露出している基板上に金属膜を形成
する第1の工程と、熱処理を行って上記金属膜中の金属
と上記シリコン層中のシリコンとを反応させて、シリサ
イド層を形成する第2の工程と、上記第2の工程中にお
いて未反応の金属膜を除去する第3の工程とを少なくと
も含むシリサイドの形成工程の管理方法であって、上記
いずれかの工程におけるシリコン層又はシリサイド層で
あるシリコン含有層に、光軸に垂直な面内でp方向(光
軸に垂直な面と入射光及び反射光を含む面との交線の方
向)とs方向(光軸に垂直な面内で上記p方向に垂直な
方向)に対して傾いた直線偏光の測定光を上記シリコン
含有層の表面に垂直な方向に対して傾いた方向から入射
して、上記シリコン含有層から楕円偏光として反射され
る上記測定光の反射光のうち上記p成分とs成分との位
相差をΔとし、上記反射光のうち上記p成分と上記s成
分との振幅比をΨとしたときに、cos Δ及びtan Ψのう
ち少なくともいずれか一方を測定して、上記測定光の波
長を変化させて、cos Δ及びtan Ψのうち少なくともい
ずれか一方のスペクトルを作成し、上記各工程の標準的
な条件におけるシリコン含有層について予め準備された
上記スペクトルの基準パターンと上記形成工程中で作成
された上記スペクトルの形状とを比較して、この比較結
果に基づいて上記各工程及び上記第3の工程の後の工程
を含む形成工程のうち少なくともいずれか1つの工程を
管理する方法である。
【0050】この方法により、シリサイド層の形成工程
において、非破壊で迅速にシリサイド層の特性を評価で
きるので、その後の工程の条件の設定や不良に対する対
策を講じながら形成工程を進行させていくことが可能と
なる。
【0051】請求項22に記載されているように、請求
項21において、上記工程の管理として、上記第1の工
程におけるシリサイド層の厚みを管理することができ
る。
【0052】この方法により、インラインでのシリコン
含有層に関する評価に基づいてシリサイド層の厚みを管
理することで、均質で電気特性の優れたシリサイド層を
形成することができる。
【0053】請求項23に記載されているように、請求
項21において、上記第3の工程の後に、熱処理を行っ
て上記第2の工程で形成されたシリサイド層の相転移を
生ぜしめる第4の工程をさらに備え、上記工程の管理と
して、上記第4の工程の後におけるシリサイド層の厚み
を管理することができる。
【0054】この方法により、インラインでのシリコン
含有層に関する評価に基づいてシリサイド層の最終的な
厚みを管理することで、均質で電気的特性の優れたシリ
サイド層を形成することができる。
【0055】請求項24に記載されているように、請求
項21において、上記第3の工程の後に、熱処理を行っ
て上記第2の工程で形成されたシリサイド層の相転移を
生ぜしめる第4の工程をさらに備え、上記工程の管理と
して、上記第4の工程における相転移の状態を管理する
ことができる。
【0056】この方法により、相転移を起こさせる前の
シリコン含有層であるシリサイド層やその下地のシリコ
ン層などに関する評価に基づいてシリサイド層の相転移
の状態を管理することで、特に所望の電気特性を有する
シリサイド層を形成することができる。
【0057】請求項25に記載されているように、請求
項21において、上記工程の管理として、上記第1の工
程後における金属膜が堆積された状態のシリコン含有層
であるシリコン層からの上記スペクトル形状に基づい
て、上記第2の工程を管理することができる。
【0058】この方法により、金属膜と下地のシリコン
層との密着状態に関する情報を利用してシリサイド層を
形成するための熱処理条件などを管理することで、特に
所望の電気特性を有するシリサイド層を形成することが
できる。
【0059】請求項26に記載されているように、請求
項21において、上記工程の管理として、上記第2の工
程後におけるシリコン含有層からの上記スペクトルの形
状に基づいて、上記第3の工程を管理することができ
る。
【0060】この方法により、金属膜が堆積された状態
のシリコン含有層であるシリサイド層やその下地のシリ
コン層の状態に関する情報に基づいて金属膜を除去する
ためのエッチング条件を管理することにより、未エッチ
ング金属膜の存在や過度のエッチングによる他の領域の
損傷などをなくすことができる。
【0061】
【発明の実施の形態】まず、本発明の基本原理の裏付け
となる実施形態に係る半導体の評価方法について、図面
を参照しながら説明する。
【0062】図1(a)〜(d)は、本発明の実施形態
に係る評価の対象となる半導体装置(nチャネル型MO
Sトランジスタ)のシリサイド層の形成工程における構
造を示す断面図である。
【0063】まず、図1(a)に示す状態に至る前に、
シリコン基板11(シリコンウエハ)上には、LOCO
S膜からなる素子分離12が形成され、この素子分離1
2で囲まれる活性領域内にゲート絶縁膜13,ゲート電
極14及びその側面上の絶縁体サイドウォール17が形
成されている。そして、イオン注入工程で、As+ イオ
ン等の不純物イオンがシリコン基板11内に注入され、
MOSトランジスタの高濃度ソース・ドレイン領域15
が形成されている。また、シリコン基板11の他の領域
には、シリサイド層の状態を評価するためのモニター領
域16が形成されている。
【0064】そして、図1(a)に示す工程では、シリ
コン基板11の全面上にチタン膜21を形成する。
【0065】次に、図1(b)に示す工程では、温度7
00℃が程度の条件で短時間の熱処理(第1回目のRT
A処理)を行ってチタン膜51内のチタンとゲート電極
14やシリコン基板11内のシリコンとを反応させて、
チタンシリサイド層52を形成する。この状態では、チ
タンシリサイド層52は体心結晶構造のC49構造を有
している。すなわち、この工程で、ゲート電極14,ソ
ース・ドレイン領域15及びモニター領域16の上にチ
タンシリサイド層52が形成される。
【0066】次に、図1(c)に示す工程では、エッチ
ングによりシリコンと反応しなかったチタン膜51aの
みを選択的に除去する。
【0067】次に、図1(d)に示す工程では、温度が
900℃程度の条件で短時間の熱処理(第2回目のRT
A処理)を行って、C49構造のチタンシリサイド膜5
2を面心結晶構造のC54構造のシリサイド膜53に変
化させる。
【0068】図2は、上記MOSトランジスタ中のチタ
ンシリサイド層52又は53の状態を、モニター領域1
6上のチタンシリサイド層52又は53を利用して測定
するための分光エリプソメータの構成を概略的に示す側
面図である。Xe光源20から出力されるXe光を偏光
子21により直線偏光に変えて、基板面に垂直な方向に
対して角度θ0 でシリコン基板11(モニター領域1
6)に入射させ、楕円偏光として反射される光を検光子
22を経た後分光器23に入射させて、分光しながら、
ディテクター24により各波長における複素屈折率N=
n−ikを測定するように構成されている。ただし、入
射光の直線偏光の軸は、p方向(光軸に垂直な面と入射
光及び反射光を含む面との交線の方向)と、s方向(光
軸に垂直な面内でp方向に垂直な方向)に対して傾いて
いる。
【0069】次に、本実施形態で使用した分光エリプソ
メトリの測定原理について説明する。上記図2に示すシ
リコン基板11へのXe光の入射光とシリコン基板の法
線とのなす角をθ0 とすると、各波長における試料の複
素屈折率N=n−ikは、下記式(1),(2)で表さ
れる。
【0070】
【式1】
【0071】ここで、Ψはp成分とs成分との間の振幅
反射率比を、Δは上記p成分とs成分との間の位相差を
それぞれ示す。すなわち、反射光のtan Ψ,cos Δを測
定することにより、式(1),(2)から各波長におけ
る試料の物性を表す複素屈折率Nが求められる。
【0072】ここで、本発明者等は、試料の複素屈折率
Nそのものを求めなくても、この反射光のtan Ψ,cos
Δを分光してスペクトルを測定することで、シリコン層
やシリサイド層のようなシリコン含有層の状態に関する
重要な情報が得られることを以下の各実施例のように見
出した。
【0073】ただし、以下に説明する各実施例における
分光エリプソメトリ法によるスペクトルの形状がシリコ
ン層やシリサイド層の状態によって各図のように変化す
る原因については十分解明されていない。しかし、シリ
コン層やシリサイド層におけるSi原子の存在状態によ
って、各層中の双極子などが変化するので、反射光の偏
光状態を観察すればこれらのシリコン含有層に関する有
用な情報が得られるはずである。
【0074】ここで、本発明者等は、直接的には半導体
層の吸収係数として現れるエリプソメトリ法によって得
られる情報を、シリサイド層やその下地のシリコン層の
状態に関する情報に変換するための実験を行った。その
結果、分光エリプソメトリによって得られるcos Δなど
のスペクトルの形状を観察すれば、これらのシリコン含
有層、とりわけシリサイド層について、その厚み、相転
移の状態、下地の影響による化合物の生成状態、過剰な
熱処理などに起因する塊状化等に関する有用な情報が得
られることを見出したのである。ただし、以下に説明す
る各実施例における分光エリプソメトリ法によるスペク
トルの形状がシリサイド層などの状態によって各図のよ
うに変化する原因については十分解明されていないが、
本発明者等が多くの実験を重ねた結果得られる経験的な
事実である。
【0075】
【実施例】以下、分光エリプソメトリ法を使用すること
によって得られる情報の例である各実施例について説明
する。
【0076】(第1の実施例)まず、反射光のcos Δ等
のスペクトルパターンからシリサイド層の厚みを測定す
る例である第1の実施例について説明する。
【0077】図3は、第1回目のRTA処理終了後にお
けるチタンシリサイド層(C49)からの反射光のcos
Δのスペクトル形状とチタン膜の堆積膜厚との関係を示
す図である。同図において、スペクトル線L1-30,L1-
40,L1-50は、それぞれ堆積膜厚が30nm,40n
m,50nmのチタン膜から形成されたチタンシリサイ
ド層からの反射光のcos Δのスペクトルを示す。同図に
示されるように、スペクトル線L1-30に比べて、スペク
トル線L1-40の勾配は緩やかになっており、スペクトル
線L1-50はスペクトル線L1-40よりも傾きがやや緩やか
にはなっているがその変化程度は小さい。
【0078】また、図4は第2回目のRTA処理終了後
におけるチタンシリサイド層(C54)からの反射光の
cos Δのスペクトル形状とチタン膜の堆積膜厚との関係
を示す図である。同図において、スペクトル線L2-10,
L2-20,L2-30,L2-40は、それぞれ堆積膜厚が10n
m,20nm,30nm,40nmのチタン膜から形成
されたチタンシリサイド層からの反射光のcos Δのスペ
クトルを示す。ここで、各スペクトル線L2-10,L2-2
0,L2-30,L2-40の勾配は、測定光の波長が450〜
750nmの範囲においてはほとんど同じであり、か
つ、チタン膜の堆積膜厚から形成されたチタンシリサイ
ド層からのスペクトル線ほど上方につまりcos Δが大き
くなる側に移動していることがわかる。
【0079】図5は、第2回目のRTA処理終了後にお
けるチタンシリサイド層(C54)からの反射光のcos
Δのスペクトル形状とチタン膜の堆積膜厚との関係を示
す図である。同図において、スペクトル線L3-30,L3-
40,L3-50,L3-80は、それぞれ堆積膜厚が30nm,
40nm,50nm,80nmのチタン膜から形成され
たチタンシリサイド層からの反射光のcos Δのスペクト
ルを示す。同図に示されるように、スペクトル線L3-3
0,L3-40,L3-50間における変化は、上記図3におけ
るスペクトル線L1-30,L1-40,L1-50間の変化とほぼ
同様の変化であることがわかる。ただし、スペクトル線
L3-80は、スペクトル線L3-50よりもかなり上方に移動
している。
【0080】図6は、第2回目のRTA処理終了後にお
けるチタンシリサイド層(C54)に対して得られたta
n Ψのスペクトル形状とチタン膜の堆積膜厚との関係を
示す図である。同図において、スペクトル線L4-10,L
4-20,L4-30,L4-40は、それぞれ堆積膜厚が10n
m,20nm,30nm,40nmのチタン膜から形成
されたチタンシリサイド層からの反射光のtan Ψのスペ
クトルを示す。スペクトル線L4-10,L4-20,L4-30を
見比べると、堆積膜厚の大きいチタン膜から形成された
チタンシリサイド層ほどスペクトル線が図中の上方にな
り、tan Ψの値が大きくなるが、スペクトル線L4-40は
スペクトル線L4-30とあまり変わらない。一方、膜厚の
薄いチタン膜から形成されたチタンシリサイド層からの
スペクトル線L4-10,L4-20等には、測定光の波長35
0〜450nmの範囲内でピークが存在し、堆積したチ
タン膜の膜厚が薄いほどピーク値が大きい。これは、下
地のシリコン層の影響によるものと思われる。
【0081】ここで、上記図3〜図6のスペクトル線の
形状から、チタンシリサイド層の膜厚の推定に関して以
下のことがわかる。
【0082】第1に、堆積膜厚が大きいチタン膜から形
成されたチタンシリサイド層からの反射光のcos Δのス
ペクトル線ほど図中の上方に移動している,つまり,よ
り大きなcos Δ値を示すことがわかる。一方、チタンシ
リサイド層の厚みは、堆積されたチタン膜の1.5倍程
度であることがわかっている。したがって、反射光のco
s Δのスペクトルの縦軸方向における位置から形成工程
におけるチタンシリサイド層の厚みを精度よく検出する
ことができる。
【0083】その際、特に測定光の波長が400〜80
0nmの範囲における反射光のcosΔの値をチタンシリ
サイド層の膜厚の推定に利用することで、精度のよい膜
厚の推定を行うことができる。
【0084】第2に、簡便に膜厚を推定するには、測定
光の波長が633nmにおける反射光のcos Δの値から
チタンシリサイド層の膜厚を推定することもできる。
【0085】第3に、図6から、波長が350〜450
nmの範囲におけるtan Ψのスペクトル中のピーク値が
大きいほどチタンシリサイド膜の膜厚が薄いと推定する
ことができ、特に薄膜領域における厚みの推定に供する
ことができる。
【0086】第4に、図3〜図6のような反射光のcos
Δ又はtan Ψのスペクトル線を、予め破壊検査などによ
って厚み(あるいはシート抵抗,コンタクト抵抗などの
抵抗値)がわかったシリサイド層についての基準スペク
トルパターンとして作成しておくことにより、形成工程
において、この基準スペクトルパターンとモニター領域
16上のシリサイド層から得られるスペクトルパターン
とを比較すれば、シリサイド層の厚みが所望の電気的特
性を発揮できる厚みか否かを判定することができる。
【0087】そして、この判定結果を利用して、工程上
の不具合を是正したり、次の工程における条件を適正条
件に設定するなどの工程の管理が可能となる。
【0088】(第2の実施例)次に、反射光のcos Δ等
のスペクトルパターンからシリサイド層の相転移を検知
する例である第2の実施例について説明する。
【0089】図7は、第1回目のRTA処理終了後にお
けるチタンシリサイド層(C49)と、第2回目のRT
A処理終了後におけるチタンシリサイド層(C54)と
からの反射光のcos Δのスペクトル形状を比較する図で
ある。同図において、スペクトル線L5-41,L5-42は、
それぞれ堆積膜厚が40nmのチタン膜から形成された
C41構造,C54構造のチタンシリサイド層からの反射
光のcos Δのスペクトルを示す。同図に示されるよう
に、450nm付近よりも短波長の領域ではスペクトル
線L5-41の方がスペクトル線L5-42よりも図中上方にあ
るが、波長450nm付近で両者が交差し、450nm
以上の波長領域では、スペクトル線L5-42の方がスペク
トル線L5-41よりも上方にある。特に、可視光の領域で
スペクトル線L5-42の方がスペクトル線L5-41よりも上
方にあることから、C54構造のチタンシリサイド層の
方がC49構造のチタンシリサイド層よりも光学的に透
明であることがわかる。また、C49構造のチタンシリ
サイド層からの反射光のcosΔのスペクトル線L5-41に
はほとんどうねりがなく単調に下降しているのに対し、
C54構造のチタンシリサイド層からの反射光のcos Δ
のスペクトル線L5-42には、波長が250〜650の範
囲で大きなうねりが見られる。これは、C54構造のチ
タンシリサイド層が光学的に透明なことから下地のシリ
コン層の影響が現れているものと思われる。
【0090】図8は、分光エリプソメトリ装置を利用し
て得られたC49構造及びC54構造のシリサイド層か
らの反射光の強度スペクトルを示す図である。同図にお
いて、スペクトル線L6-41,L6-42は、それぞれ堆積膜
厚が40nmのチタン膜から形成されたC49構造,C
54構造のチタンシリサイド層からの反射光の強度スペ
クトルを示す。チタンシリサイド層の膜厚は約55nm
である。同図に示されるように、400nm付近よりも
短波長の領域ではスペクトル線L6-42の方がスペクトル
線L6-41よりも図中上方にあるが、波長400nm付近
で両者が交差し、400nm以上の波長領域では、強度
スペクトル線L6-41の方が強度スペクトル線L6-42より
も上方にある。これは、C54構造のチタンシリサイド
層の方がC49構造のチタンシリサイド層よりも光学的
に透明であることから、可視光の領域では、C49構造
のチタンシリサイド層の反射率の方が大きくなるためと
思われる。また、C49構造のチタンシリサイド層から
の反射光の強度スペクトル線L6-41は、波長の増大に対
してほぼ単調に上昇しているのに対し、C54構造のチ
タンシリサイド層からの反射光の強度スペクトル線L6-
42は、波長400〜500nmの領域で落ち込みが見ら
れ、かつうねりがやや大きい。これは図7に示す反射光
のcos Δのスペクトル線が示す傾向とほぼ対応してお
り、C54構造のシリサイド層が光学的に透明であるこ
とを示している。
【0091】上記図7及び図8に示す反射光の強度スペ
クトル線の形状から以下のことがわかる。
【0092】第1に、図7から、被検査対象となるシリ
サイド層からの反射光のcos Δのスペクトル線が全波長
領域に亘って単調に下降していればC49構造のチタン
シリサイド層であり、途中で傾斜が緩やかになりその緩
やかさの程度によってC54構造のチタンシリサイド層
がどの程度形成されているかを判断できる。つまり、相
転移の程度を判断できる。
【0093】第2に、図7から、被検査対象となるシリ
サイド層からの反射光のcos Δのスペクトル線にうねり
が大きいほどC54構造のチタンシリサイド層に相転移
している割合が大きいと判断できる。
【0094】第3に、図8からも、被検査対象となるシ
リサイド層からの反射光の強度スペクトル線にうねりが
大きいほどC54構造のチタンシリサイド層に相転移し
ている割合が大きいと判断できる。特に、この場合に
は、分光エリプソメトリ装置を使用する必要はなく、一
般的な白色光を発生する光源を使用することができる点
で、便利な場合もあり得る。
【0095】第4に、図7又は図8のようなスペクトル
線を、C49構造,C54構造,あるいはその中間構造
について基準スペクトルパターンとして作成しておくこ
とにより、形成工程において、この基準スペクトルパタ
ーンとモニター領域16上のシリサイド層から得られる
スペクトルパターンとを比較すれば、第2回目のRTA
処理における相転移の良否を判定することができる。
【0096】そして、この判定結果を利用して、工程上
の不具合を是正したり、次の工程における条件を適正条
件に設定するなどの工程の管理が可能となる。
【0097】なお、図9,図10は、それぞれ厚みが3
0nm,80nmのチタン膜を堆積して形成されたチタ
ンシリサイド層について、第1回目のRTA終了後にお
けるC49構造のチタンシリサイド層からの反射光のco
s Δのスペクトル線L7-31,L8-81と、第2回目のRT
A終了後におけるC54構造のチタンシリサイド層から
の反射光のcos Δのスペクトル線L7-32,L8-82とを示
す図である。図9及び図10の各スペクトル線において
も、図7に示す反射光のcos Δのスペクトル線とほぼ同
様の傾向を示している。
【0098】(第3の実施例)次に、反射光のcos Δ等
のスペクトルパターンからシリサイド層の形成に対する
下地の影響を評価する例である第3の実施例について説
明する。
【0099】図11,図12は、それぞれ第2回目のR
TA処理終了後におけるチタンシリサイド層(C54)
からの反射光のcos Δ,tan Ψのスペクトル線を示す図
である。図11,図12において、スペクトル線L9 ,
L10は、それぞれ堆積膜厚が44nmのチタン膜から形
成されたチタンシリサイド層からの反射光のcos Δ,ta
n Ψのスペクトルを示す。図11に示されるように、ス
ペクトル線L9 において、波長290nm付近で反射光
のcos Δ値が急激に減少する負のピーク部分V9 が現れ
ている。これは、特に下地のシリコン層に、注入エネル
ギー50keV,ドーズ量3×1015の条件で高濃度の
砒素(As)を導入したものであるために、その影響に
よって何らかの化合物が生じているものと思われる。な
お、図12に示す反射光のtan Ψのスペクトル線にも緩
やかではあるが、波長300nm付近にtan Ψ値の減少
部分V10が存在していることがわかる。
【0100】したがって、特に図11から、反射光のco
s Δのスペクトル線中に急激に反射光のcos Δ値が変化
する部分の有無により、下地のシリコン層の影響で何ら
かの化合物層が生じているかどうかを検知できる。
【0101】そして、下地の影響の少ないシリサイド層
についての基準スペクトルパターンとして作成しておく
ことにより、形成工程において、この基準スペクトルパ
ターンとモニター領域16上のシリサイド層から得られ
るスペクトルパターンとを比較すれば、第1回目のRT
A処理によるシリサイド化処理の良否を判定することが
できる。
【0102】そして、この判定結果を利用して、工程上
の不具合を是正したり、次の工程における条件を適正条
件に設定するなどの工程の管理が可能となる。
【0103】(第4の実施例)次に、反射光のcos Δ等
のスペクトルパターンからシリサイド層の塊状化つまり
アグロメレーションの形成状態を評価する例である第4
の実施例について説明する。
【0104】図13,図14は、それぞれ第2回目のR
TA処理を、1000℃,70秒という過大な条件下で
行った後におけるチタンシリサイド層(C54)からの
反射光のcos Δ,tan Ψのスペクトル線L11,L12を示
す図である。ただし、チタン膜の堆積膜厚は約40nm
である。また、図13,図14には、それぞれ比較のた
めに図5,図6に示す同じ膜厚に相当するチタンシリサ
イド膜からの反射光のcos Δ,tan Ψのスペクトル線L
3-40,L4-40の概略形状を破線で示している。図13,
図14に示されているように、この条件で第2回目のR
TA処理を行った場合の反射光のcos Δ及びtan Ψのス
ペクトル線L11,L12は、通常の条件下で第2回目のR
TA処理を行った場合の反射光のcos Δ,tan Ψのスペ
クトル線L3-40,L4-40よりも反射光のcos Δ値,tan
Ψ値が大幅に大きくなっている。そして、このときのシ
リサイド層には、熱処理条件が過大なためにいったん成
長したシリサイド層が塊状化して基板上で島状に分離す
るアグロメレーションが生じていることが確認された。
【0105】したがって、図13,図14から、第2回
目のRTA終了後のシリサイド膜からの反射光のcos Δ
又はtan Ψのスペクトル線中の反射光のcos Δ値又はta
n Ψ値に基づいて、シリサイド層の塊状化の程度を検知
することができる。
【0106】特に、標準的なRTA条件で形成されたシ
リサイド層について、反射光のcosΔ又はtan Ψの基準
スペクトルパターンを予め作成しておき、形成工程にお
ける第2回目のRTA処理の終了後のシリサイド層から
の反射光のcos Δ又はtan Ψのスペクトル線と比較する
ことで、シリサイド層の塊状化が生じていないかどうか
を迅速にチェックすることができる。
【0107】そして、このチェック結果を利用して、工
程上の不具合を是正したり、次の工程における条件を適
正条件に設定するなどの工程の管理が可能となる。
【0108】(第5の実施例)次に、反射光のcos Δ等
のスペクトルパターンからシリサイド層の形成工程にお
ける管理する方法の例である第5の実施例について説明
する。
【0109】図15は、堆積膜厚が20nmのチタン膜
からチタンシリサイド層を形成するまでの標準的な工程
において得られる反射光のcos Δのスペクトルを示す図
である。同図において、スペクトル線L13-0はRTA処
理を行う前のチタン膜を堆積したとき、スペクトル線L
13-1は第1回目のRTA処理を行ったとき、スペクトル
線L13-2はチタン膜をウエットエッチングにより除去し
たとき、スペクトル線L13-3は第2回目のRTA処理を
行った後におけるモニター領域からの反射光のcos Δの
スペクトルを示す。
【0110】このように、各工程の終了後における標準
的なスペクトルパターンを準備しておき、この標準パタ
ーンと現実の工程で各モニター領域からの反射光のcos
Δ(又はtan Ψ)のスペクトル線とを比較することで、
良否の判定や後工程の条件設定などに使用することがで
きる。
【0111】なお、現実の工程では、各スペクトルパタ
ーンの許容範囲を設けておいて、その間に入れば良品、
その間からはみ出れば不良品とするような判定を行うこ
とが好ましい。
【0112】(その他)図16は、1枚のウェハ内にお
ける各シリサイド層からの反射光のcos Δのスペクトル
線のばらつきを示す図である。同図において、L14-1,
L14-3,L14-5,L14-9は、1枚のウェハ内の9点の測
定箇所中の4点から得られた反射光のcos Δのスペクト
ル線を示す。ただし、チタン膜の堆積膜厚は20nmで
ある。同図に示されるように、ウェハ内のばらつきは十
分評価に使用できる程度に小さいことがわかる。
【0113】
【発明の効果】請求項1によれば、シリコン層又はシリ
サイド層であるシリコン含有層の評価方法として、シリ
コン含有層に直線偏光された測定光を斜め方向から入射
し、楕円偏光となった反射光のうちp方向の成分とs方
向の成分との位相差をΔとして反射光のcos Δ等のスペ
クトルを測定し、反射光のcos Δ等のスペクトルの形状
に基づいて、シリコン含有層の状態を評価するようにし
たので、従来困難であったシリコン含有層の状態を非破
壊で検査することができ、よって、インラインでの検査
に適したシリコン含有層の評価方法を提供することがで
きる。
【0114】特に、請求項2〜5によれば、シリコン含
有層の状態としてシリサイド層の厚みを測定するように
したので、シート抵抗値,コンタクト抵抗値,リーク電
流特性などの電気的特性に結びつく厚みを、インライン
で非破壊で迅速かつ精度よく検出できる評価方法を提供
することができる。
【0115】請求項6〜9によれば、シリコン含有層の
状態としてシリサイド層の相転移の状態を評価するよう
にしたので、一般的にシリサイド層の形成の際に必要な
相転移の進行状態を非破壊で迅速に評価する方法を提供
することができる。
【0116】請求項10〜11によれば、シリコン含有
層の状態として下地の影響の度合いを評価するようにし
たので、例えば不純物の注入などの影響によってチタン
シリサイド層内に生じる化合物層の形成状態を形成工程
において非破壊で迅速かつ正確に評価しうる方法を提供
することができる。
【0117】請求項12〜14によれば、シリコン含有
層の状態として塊状化の度合いを評価するようにしたの
で、インラインで不適正な熱処理により生じるシリサイ
ド層の塊状化を非破壊で迅速に評価するための方法を提
供することができる。
【0118】請求項15〜19によれば、シリコン含有
層の状態としてシリサイドの形成工程中における状態を
評価するようにしたので、形成工程中における次工程の
条件設定や不良対策に役立つ情報の提供を図ることがで
きる。
【0119】請求項20によれば、シリコン含有層から
の反射光の強度スペクトルの形状の変化に基づいてシリ
サイド層の相転移の状態を検知するようにしたので、シ
リサイド層の形成の際に必要な相転移の状態を形成工程
において非破壊で迅速かつ簡便に評価する方法を提供す
ることができる。
【0120】請求項21〜26によれば、少なくとも、
シリコン層を有する基板上に金属膜を形成し、熱処理を
行って金属とシリコンとを反応させてシリサイド層を形
成した後、未反応の金属膜を除去することを少なくとも
行うシリサイド層の形成工程の管理方法として、いずれ
かの工程におけるシリコン含有層に、直線偏光された測
定光を斜め方向から入射し、楕円偏光となった反射光の
うちp方向の成分とs方向の成分との位相差をΔとして
反射光のcos Δ等のスペクトルを測定し、反射光のcos
Δ等のスペクトルの形状と標準的な工程について予め準
備された基準スペクトルパターンとを比較して、シリサ
イド層の形成工程の進行を管理するようにしたので、イ
ンラインでのシリコン含有層の状態に関する情報に基づ
いて、所望の特性を有するシリサイド層を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態におけるシリサイド層の形成工
程を示す断面図である。
【図2】発明の実施形態における評価に使用した評価装
置の構成を概略的に示す図である。
【図3】発明の実施形態中の第1の実施例によるデータ
であって、第1回目のRTAを終了したときにおける3
0,40,50nmの厚みのチタン膜から形成されたチ
タンシリサイドからの反射光のcos Δのスペクトルを示
す図である。
【図4】発明の実施形態中の第1の実施例によるデータ
であって、第2回目のRTAを終了したときにおける1
0,20,30,40nmの厚みのチタン膜から形成さ
れたチタンシリサイド層からの反射光のcos Δのスペク
トルを示す図である。
【図5】発明の実施形態中の第1の実施例によるデータ
であって、第2回目のRTAを終了したときにおける3
0,40,50,80nmの厚みのチタン膜から形成さ
れたチタンシリサイド層からの反射光のcos Δのスペク
トルを示す図である。
【図6】発明の実施形態中の第1の実施例によるデータ
であって、第2回目のRTAを終了したときにおける1
0,20,30,40nmの厚みのチタン膜から形成さ
れたチタンシリサイド層からの反射光のtan Ψのスペク
トルを示す図である。
【図7】発明の実施形態中の第2の実施例によるデータ
であって、それぞれ第1回目のRTA,第2回目のRT
Aを終了したときにおける40nmの厚みのチタン膜か
ら形成されたチタンシリサイド層からの反射光のcos Δ
のスペクトルを示す図である。
【図8】発明の実施形態中の第2の実施例によるデータ
であって、それぞれ第1回目のRTAを終了したとき,
第2回目のRTAを終了したときにおける40nmの厚
みのチタン膜から形成されたチタンシリサイド層からの
反射光の強度スペクトルを示す図である。
【図9】発明の実施形態中の第2の実施例によるデータ
であって、それぞれ第1回目のRTAを終了したとき,
第2回目のRTAを終了したときにおける30nmの厚
みのチタン膜から形成されたチタンシリサイド層からの
反射光のcos Δのスペクトルを示す図である。
【図10】発明の実施形態中の第2の実施例によるデー
タであって、それぞれ第1回目のRTAを終了したと
き,第2回目のRTAを終了したときにおける80nm
の厚みのチタン膜から形成されたチタンシリサイド層か
らの反射光のcos Δのスペクトルを示す図である。
【図11】発明の実施形態中の第3の実施例によるデー
タであって、第2回目のRTAを終了したときにおける
80nmの厚みのチタン膜から形成され下地のシリコン
層の影響を受けているチタンシリサイド層からの反射光
のcos Δのスペクトルを示す図である。
【図12】発明の実施形態中の第3の実施例によるデー
タであって、第2回目のRTAを終了したときにおける
80nmの厚みのチタン膜から形成され下地のシリコン
層の影響を受けているチタンシリサイド層からの反射光
のtan Ψのスペクトルを示す図である。
【図13】発明の実施形態中の第4の実施例によるデー
タであって、第2回目のRTAを終了したときにおける
40nmの厚みのチタン膜から形成されたチタンシリサ
イド層からの反射光のcos Δのスペクトルを示す図であ
る。
【図14】発明の実施形態中の第4の実施例によるデー
タであって、第2回目のRTAを終了したときにおける
40nmの厚みのチタン膜から形成されたチタンシリサ
イド層からの反射光のtan Ψのスペクトルを示す図であ
る。
【図15】発明の実施形態中の第5の実施例によるデー
タであって、20nmの厚みのチタン膜の堆積,第1回
目のRTA,チタン膜の除去及び第2回目のRTAをそ
れぞれ終了したときにおけるモニター領域からの反射光
のcos Δのスペクトルを示す図である。
【図16】発明の実施形態の分光エリプソメトリ法によ
るデータのばらつきを示す図であって、400nmの厚
みのチタン膜を堆積して、第2回目のRTAを終了した
ときにおける1枚のウェハ内における各チタンシリサイ
ド層からの反射光のcos Δのスペクトル線のばらつきを
示す図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 12 素子分離 13 ゲート絶縁膜 14 ゲート電極 15 ソース・ドレイン領域 16 モニター領域 20 Xe光源 21 偏光子 22 検光子 23 分光器 24 ディテクター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−167791(JP,A) 特開 平8−288351(JP,A) 特開 平7−297248(JP,A) 特開 平7−249664(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/66 G01B 11/06 G01J 4/00 G01N 21/27

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン層又はシリサイド層であるシリ
    コン含有層に、光軸に垂直な面内でp方向とs方向に
    して傾いた直線偏光の測定光を上記シリコン含有層の表
    面に垂直な方向に対して傾いた方向から入射する第1の
    ステップと、 上記シリコン含有層から楕円偏光として反射される上記
    測定光の反射光のうち上記p方向成分とs方向成分との
    位相差をΔとし、上記反射光のうち上記p方向成分と上
    記s方向成分との振幅比をΨとしたときに、cos Δ及び
    tan Ψのうち少なくともいずれか一方を測定する第2の
    ステップと、 上記測定光の波長を変化させて、cos Δ及びtan Ψのう
    ち少なくともいずれか一方のスペクトルを測定する第3
    のステップと、 上記スペクトルの形状に基づいて、上記シリコン含有層
    の状態を評価する第4のステップとを備えていることを
    特徴とするシリコン含有層の評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記シリコン含有層はシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、上記シリサイド層の厚みを測
    定することを特徴とするシリコン含有層の評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記シリサイド層はチタンシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、波長領域が400nmから
    00nmのcos Δのスペクトル形状から上記シリサイド
    層の厚みを決定することを特徴とするシリコン含有層の
    評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記第4のステップでは、波長が633nmのcos Δの
    値から上記シリサイド層の厚みを決定することを特徴と
    するシリコン含有層の評価方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記シリサイド層はチタンシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、波長領域が350nmから
    50nmのtan Ψのスペクトル形状から上記シリサイド
    層の厚みを決定することを特徴とするシリコン含有層の
    評価方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記シリコン含有層はシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状の変化
    に基づいて上記シリサイド層の相転移の状態を評価する
    ことを特徴とするシリコン含有層の評価方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記シリサイド層はチタンシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、波長が450nm付近におけ
    るcos Δのスペクトルの変化に基づき上記相転移の状態
    を評価することを特徴とするシリサイド層の評価方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記第4のステップでは、cos Δのスペクトルの勾配の
    変化に基づき上記相転移の状態を評価することを特徴と
    するシリコン含有層の評価方法。
  9. 【請求項9】 請求項6記載のシリコン含有層の評価方
    法において、 上記第4のステップでは、cos Δのスペクトルのうねり
    の大小に基づき上記相転移の状態を評価することを特徴
    とするシリコン含有層の評価方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のシリコン含有層の評価
    方法において、 上記シリコン含有層はシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状に基づ
    いて上記シリサイド層がその下地から受けた影響を評価
    することを特徴とするシリコン含有層の評価方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップでは、上記スペクトル中にピーク部
    が存在するときに、下地の影響による化合物が生じてい
    ると判断することを特徴とするシリコン含有層の評価方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のシリコン含有層の評価
    方法において、 上記シリコン含有層はシリサイド層であり、 上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状に基づ
    いて、上記シリサイド層の塊状化が生じているかどうか
    を検知することを特徴とするシリコン含有層の評価方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップでは、上記cos Δのスペクトルの相
    転移を行う前のスペクトルからの上昇状態に基づいてシ
    リサイド層の塊状化の程度を判断することを特徴とする
    シリコン含有層の評価方法。
  14. 【請求項14】 請求項12記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップでは、上記tan Ψのスペクトルの相
    転移を行う前のスペクトルからの変化状態に基づいてシ
    リサイド層の塊状化の程度を判断することを特徴とする
    シリコン含有層の評価方法。
  15. 【請求項15】 請求項1記載のシリコン含有層の評価
    方法において、 上記第4のステップでは、上記スペクトルの形状に基づ
    いて、シリコン層の上にシリサイド層を形成するための
    工程が正常に進行しているかどうかを決定することを特
    徴とするシリコン含有層の評価方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップは、少なくとも一部にシリコン層が
    露出している基板上に金属膜を形成する工程の後で、熱
    処理により上記金属膜中の金属と上記シリコン層とを反
    応させてシリサイド層を形成する工程の前に行われるこ
    とを特徴とするシリコン含有層の評価方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップは、シリコン層の上に堆積された金
    属膜中の金属と上記シリコン層中のシリコンとを反応さ
    せてシリサイド層を形成する工程の後で、未反応の金属
    膜を除去する工程の前に行われることを特徴とするシリ
    コン含有層の評価方法。
  18. 【請求項18】 請求項15記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップは、シリコン層の上に堆積された金
    属膜中の金属と上記シリコン層中のシリコンとを反応さ
    せてシリサイド層を形成した後未反応の金属膜をエッチ
    ングにより除去する工程の後で、熱処理により上記シリ
    サイド層を相転移させる工程の前に行われることを特徴
    とするシリコン含有層の評価方法。
  19. 【請求項19】 請求項15記載のシリコン含有層の評
    価方法において、 上記第4のステップは、金属とシリコンとの反応により
    形成されたシリサイド層を熱処理により相転移させる工
    程の後に行われることを特徴とするシリコン含有層の評
    価方法。
  20. 【請求項20】 基板のシリコン層上にシリサイド層が
    形成された状態で、上記シリコン層又はシリサイド層で
    あるシリコン含有層に測定光を入射する第1のステップ
    と、 上記シリコン含有層から反射される上記測定光の反射光
    の強度を測定する第2のステップと、 上記測定光の波長を変化させて、上記反射光の強度スペ
    クトルを測定する第3のステップと、 上記強度スペクトルの形状の変化に基づいて、上記シリ
    サイド層の相転移の状態を検知することを特徴とするシ
    リコン含有層の評価方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも一部にシリコン層が露出し
    ている基板上に金属膜を形成する第1の工程と、 熱処理を行って上記金属膜中の金属と上記シリコン層中
    のシリコンとを反応させて、シリサイド層を形成する第
    2の工程と、 上記第2の工程中において未反応の金属膜を除去する第
    3の工程とを少なくとも含むシリサイドの形成工程の管
    理方法であって、 上記いずれかの工程におけるシリコン層又はシリサイド
    層であるシリコン含有層に、光軸に垂直な面内でp方
    s方向に対して傾いた直線偏光の測定光を上記シリコ
    ン含有層の表面に垂直な方向に対して傾いた方向から入
    射して、上記シリコン含有層から楕円偏光として反射さ
    れる上記測定光の反射光のうち上記p方向成分とs方向
    成分との位相差をΔとし、上記反射光のうち上記p方向
    成分と上記s方向成分との振幅比をΨとしたときに、co
    s Δ及びtan Ψのうち少なくともいずれか一方を測定し
    て、上記測定光の波長を変化させて、cos Δ及びtan Ψ
    のうち少なくともいずれか一方のスペクトルを作成し、 上記各工程の標準的な条件におけるシリコン含有層につ
    いて予め準備された上記スペクトルの基準パターンと、
    上記形成工程中で作成された上記スペクトルの形状とを
    比較して、この比較結果に基づいて上記各工程及び上記
    第3の工程の後の工程を含む形成工程のうち少なくとも
    いずれか1つの工程を管理することを特徴とするシリサ
    イド層の形成工程の管理方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載のシリサイド層の形成
    工程の管理方法において、 上記工程の管理として、上記第1の工程におけるシリサ
    イド層の厚みを管理することを特徴とするシリサイド層
    の形成工程の管理方法。
  23. 【請求項23】 請求項21記載のシリサイド層の形成
    工程の管理方法において、 上記第3の工程の後に、熱処理を行って上記第2の工程
    で形成されたシリサイド層の相転移を生ぜしめる第4の
    工程をさらに備え、 上記工程の管理として、上記第4の工程の後におけるシ
    リサイド層の厚みを管理することを特徴とするシリサイ
    ド層の形成工程の管理方法。
  24. 【請求項24】 請求項21記載のシリサイド層の形成
    工程の管理方法において、 上記第3の工程の後に、熱処理を行って上記第2の工程
    で形成されたシリサイド層の相転移を生ぜしめる第4の
    工程をさらに備え、 上記工程の管理として、上記第4の工程における相転移
    の状態を管理することを特徴とするシリサイド層の形成
    工程の管理方法。
  25. 【請求項25】 請求項21記載のシリサイド層の形成
    工程の管理方法において、 上記工程の管理として、上記第1の工程後における金属
    膜が堆積された状態のシリコン層からの上記スペクトル
    形状に基づいて、上記第2の工程を管理することを特徴
    とするシリサイド層の形成工程の管理方法。
  26. 【請求項26】 請求項21記載のシリサイド層の形成
    工程の管理方法において、 上記工程の管理として、上記第2の工程後におけるシリ
    コン含有層からの上記スペクトルの形状に基づいて、上
    記第3の工程を管理することを特徴とするシリサイド層
    の形成工程の管理方法。
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