JP3037609U - 制御盤冷却用吸気の瀘過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 産業機械の制御盤の冷却空気吸入口の瀘過装
置は、機能的には不十分で、制御盤内壁に取付けられる
ものが大部分である。このため、瀘材の清掃、交換作業
は制御盤の電源切断、機械稼動停止を必要とする。近時
製造業者にとって機械稼動率の向上は必須の要件であ
り、瀘材の清掃、交換は簡便にして、かつ機械停止を伴
わないメンテナンスが課題として浮上してきた。、 【解決手段】 本考案は、中央部に制御盤吸気口１０−
１と同形、同寸法の開口部１−１、４−１を持ち、これ
に桟２を取り付けた基枠１と蓋枠４を蝶番６を介して開
閉自在に取付け、基枠１を制御盤吸気口１０−１に被せ
て制御盤外被１０にネジ止めして、基枠１と蓋枠４の間
に瀘材３を挟み取り付けて吸気口１０−１を流入する外
気を全量瀘過する瀘過装置を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は産業機械類の制御盤の冷却用送風機の吸気の瀘過装置に係わるもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

工場等で現用されている一般的な制御盤は制御盤内の冷却のため、壁面に小型 の送風機を取付け、それとは別に吸気口もしくは排気口を設置して、内部に外気 を吸入し、あるいは制御盤内空気を排出している。工場内空気には水滴、オイル ミストあるいは粉塵等が浮遊しているので、これらが制御盤内に吸入されるのを 防止するため吸気口には簡単な空気瀘過装置が用意されているのが常である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし一般的には、制御盤の既往の空気瀘過装置は制御盤内部の壁面に取り付 けられ、なおかつ瀘材の清掃、交換の便を考慮してない構造が大部分である。し たがって、瀘材の清掃、交換は電源を切断し、制御盤を開扉して機械の稼動を停 止し、時間をかけた作業が必要であった。一台の機械については時折りの瀘材の 清掃、交換も工場内全体では日常化した作業となり、作業工数は看過しえない量 となるのみか機械稼動率の低下を招き、危険も伴うものであった。

【０００４】

【課題を解決しようとする手段】

叙上の課題を解決するため、制御盤外壁に取り付けて制御盤を開扉せず、機械 稼動を停止させずに瀘材の清掃、交換を行なうことが可能となるように吸気口を 覆って制御盤外壁に装着した基枠に蝶番で開閉自在に蓋枠を取り付け、基枠と蓋 枠との間に瀘材を挟み取り付け、制御盤内に吸入される外気はこの瀘材を通過し て吸入されるようにした瀘過装置を供給するものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】 本考案は制御盤の外壁に、吸気口を覆ってネジ止め、接着、溶接、磁石止めな ど適宜な固着手段で基枠を取付け、基枠には蝶番で開閉自在に基枠と同形状の蓋 枠を取り付ける。この基枠並びに蓋枠の中央部にはそれぞれ制御盤吸気口と略同 寸法の棧を設置した開口部を設け、基枠と蓋枠との間には、中央開口部を覆う大 きさの瀘紙、瀘布、発泡ウレタン等の瀘材を挟み保持し、通過する吸気を瀘過す るものである。

【０００６】

【実施例】

図面を参照して実施例を説明すると、基枠１は中央部に制御盤吸気口１０−１ と同形で略同寸法の開口部１−１を設け、この開口部１−１全面に濾材３を保持 する棧２を取り付ける。基枠１は開口部１−１と制御盤吸気口１０−１を重ねて 制御盤外被１０外壁にネジ７で固着する。 蓋枠４は、基枠１に被さるよう外形寸法を基枠１より多少大きくし、基枠１に 開閉自在として蝶番６を介して装着する。蓋枠４は中央部に開口部４−１を設け 棧２を設置をすることは基枠１とまったく同じである。また蓋枠４には基枠１に 閉じた際にその状態を保持するため、永久磁石８を接着する。 かかる基枠１及び蓋枠４の間にそれらの中央開口部１−１、４−１を覆う大き さの瀘紙、瀘布、発泡ウレタン等の瀘材３を挟み固定する。かくして制御盤の送 風機を運転するときは、制御盤中への吸気は全量が本案瀘過装置で瀘過されなが ら通過し、制御盤中には清浄な空気が供給されることとなる。 本考案における基枠１及び蓋枠４の形状は、制御盤に装着してある送風機が吸 気側にある場合は円形もしくは多角形となるが、この場合も本実施例に準じて考 案を構成することができる。また基枠１と蓋枠４の閉鎖状態を保持するには本実 施例のように永久磁石によるのほかネジ、フック、捻り錠などの一般的な固定手 段を用いることも可能である。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によれば、以下に挙げる効果を得ることができる。 １．瀘過装置を制御盤箱外壁に取り付けるので、制御盤を開扉せずに瀘材の清掃 あるいは交換ができ、制御盤開扉による機械稼働率の低下を防ぐことができる。 ２．瀘過装置を制御盤箱外壁に取り付けるので、瀘材の清掃あるいは交換が簡易 になり、その作業工数が節減できる。 ３．叙上の結果、常に瀘材が適切に使用されるので、瀘材の瀘過能力が充分に発 揮、利用され、つねに清浄な外気が制御盤に吸引され、長期にわたり制御盤内機 器の汚損、故障を防止することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の制御盤冷却用吸気の瀘過装置の装着時
の正面図

【図２】瀘過装置のＡ−Ａ断面矢視図

【図３】瀘過装置の基枠と蓋枠を開いて瀘材を除いた正
面図

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 制御盤箱に設置された冷却用外気吸気口の外壁に、吸気
   口相応の形状、寸法の開口部（１−１）をもち、この開
   口部に棧（２）を取り付けた基枠（１）をネジ、接着、
   溶接、もしくはその他の固着手段で装着して、中央に基
   枠（１）と同形状、同寸法の開口部（４−１）に棧
   （２）を取り付けた蓋枠（４）を基枠（１）に蝶番
   （６）で取り付けて、基枠（１）と蓋枠（４）の間に瀘
   材（３）を挟み保持して制御盤箱の吸気口外壁に瀘材を
   保持することを特徴とする制御盤冷却用吸気の瀘過装置