JP3037555U - 衣類用真空収納掛袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気密保持効果が高く、衣類の掛置き式収納に
便利な、衣類用真空収納掛袋の提供。 【解決手段】 衣類を衣類袋下方の置入れ口より袋内に
入れた後、置入れ口を折り返して一つのクリップ条の間
に挟んで密閉状態とし、さらに衣類袋上方中央の抽気ノ
ズルより空気を抽出した後、一つのシールクリップでこ
の抽気ノズルを封じた後、衣類袋内を完全に気密とし、
同時に該シールクリップの上端に設けたフックを利用し
て掛け置いて収容するのに便利とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一種の衣類用真空収納掛袋に関し、特に、衣類を衣類袋下方の置入 れ口より袋内に入れた後、置入れ口を折り返して一つのクリップ条の間に挟んで 密閉状態とし、さらに衣類袋上方中央の抽気ノズルより空気を抽出した後、一つ のシールクリップでこの抽気ノズルを封じた後、衣類袋内を完全に気密とし、同 時に該シールクリップの上端に設けたフックを利用して掛け置いて収容するのに 便利であるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

伝統的な衣類用真空収納掛袋の密閉方式は、図１２、１３、１４に示されるよ うに、衣類袋６の置入れ口６１内縁にホットメルト接着剤７を塗布してあると共 に、衣類袋６の適当な位置に一つの抽気部材８を設けてあり、該抽気部材８が、 「中央に抽気孔８２を設けた座体８１を衣類袋６の小開口の下方に粘着し、抽気 時に抽気孔８２が衣類で塞がれるのを防止するために、座体８１下方に、隆起す る気孔盤８３を組み付け、該座体８１の抽気孔８２の上方に一つの挟み盤８４を 設け、一つの抽気回転部材８５に該挟み盤８４の中央孔を上から下に貫通させた 後、座体８１中央のねじ孔と螺合させて一体とし、挟み盤８４と抽気回転部材８ ５を圧迫して衣類袋６の小開口の周囲を挟み付けさせ、該抽気回転部材８５の底 端に一つのシリコーンゴム栓８６を設けた」ものとされた衣類用真空収納掛袋に おいて、衣類を衣類袋６に置き入れた後に、アイロンでホットメルト接着剤７を 溶融させて置入れ口６１を封じ、さらに抽気回転部材８５部分より衣類袋６内の 空気を抜取ると共に、抽気回転部材８５を抽気動作が完了した後に、その底部の 上記シリコーンゴム栓８６が抽気孔８２を塞ぐまで回転させるものであった。

【０００３】 このような設計は、随時衣類袋６内の空気を抽出できるとはいえ、アイロンの 熱を利用し接着して閉じ合わせる方式であるため、日がたつとホットメルト接着 剤７が変質することがあり、また、アイロンの温度が適当でないとその気密性が 不良となった。また、衣類袋６の小開口周囲は座体８１と挟み盤８４の挟み面の みによって挟み付けられ、抽気回転部材８５が抽気孔８２部分で回転できるもの とされており、有効な気密性を発生することはできず、さらに、耐久性に欠け、 またホットメルト接着剤７で置入れ口６１を封止させるのは、手続きが面倒であ るだけでなく、一回の使用しかできず、一旦開封すると再使用できず、相当な浪 費であった。また、抽気部材８の部品が多く、製造コストと製造時間が非常にか かり、さらに、掛け置きのための設計がないため、衣類袋を掛け置いて収納でき ず不便であり、ゆえに、便利で使用しやすい設計とはいえなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、衣類を衣類袋下方の置入れ口より袋内に入れた後、置入れ口を折り 返して一つのクリップ条の間に挟んで密閉状態とし、さらに衣類袋上方中央の抽 気ノズルより空気を抽出した後、一つのシールクリップでこの抽気ノズルを封じ た後、衣類袋内を完全に気密とし、同時に該シールクリップの上端に設けたフッ クを利用して掛け置いて収容するのに便利である、一種の衣類用真空収納掛袋を 提供することを課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、衣類袋１、クリップ条２、シールクリップ３を備えてなり 、衣類袋１の下方に、衣類の置き入れに使用される置入れ口１１が設けられ、該 置入れ口１１は、長さがやや該置入れ口１１幅より長いクリップ条２で封じられ 、該クリップ条２は一体射出成形で製造されてその中央に一つの折曲げ部２３を 有し、該折曲げ部２３がクリップ条２を上クリップ条２１と下クリップ条２２に 分けており、上クリップ条２１の上表面に挟み付け力を増す複数の凸歯条２１２ が設けられ、上クリップ条２１の側縁に一つのフック部２１１が設けられ、下ク リップ条２２の表面の上クリップ条２１の凸歯条２１２に対応する位置に、複数 の歯溝２２２が設けられ、下クリップ条２２の側縁に一つの止め部２２１が設け られ、衣類袋１の上方中央に一体に抽気ノズル１２が設けられ、該抽気ノズル１ ２がシールクリップ３で挟み付けられ、該シールクリップ３は、一つのクリップ シート３１とその上方に一体に設置されたフック３４よりなり、該クリップシー ト３１の上部は折り曲げられる折曲げ部３３で一つのクリップ板３２に連接され 、クリップシート３１の底部両側上端にはそれぞれ一つの止め縁３１２が設けら れ、クリップシート３１の底面に、一つの切欠き３１３が設けられ、クリップシ ート３１及びクリップ板３２の挟み付け面表面にそれぞれ相対し、相互に嵌合す る歯３１１と歯溝３２１が複数設けられ、クリップ板３２の上部に一つの押上げ 縁３２２が設けられ、クリップ板３２に一つの吊り掛け用のフックが設けられて いることを特徴とする、衣類用真空収納掛袋としている。

【０００６】 請求項２の考案は、請求項１に記載の衣類用真空収納掛袋で、その中、シール クリップの折曲げ部がクリップシートの一側に設けられ、クリップ板が左右方向 に回転自在とされてクリップシートのもう一側に設けられた止め縁と止め合わせ られることを特徴とする、衣類用真空収納掛袋としている。

【０００７】 請求項３の考案は、請求項１に記載の衣類用真空収納掛袋で、その中、クリッ プ条が円弧形とされ、円弧形状の発生する高度な弾性により、上クリップ条が緊 密に下クリップ条内に嵌合でき、挟み付け面に凸歯条と歯溝が設けられていない ことを特徴とする、衣類用真空収納掛袋としている。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１に示されるように、本考案は、衣類袋１の下方に、衣類の置き入れに使用 される置入れ口１１が設けられ、該置入れ口１１は、長さがやや該置入れ口１１ 幅より長いクリップ条２で封じられ、衣類袋１の置入れ口１１の底端が折り返さ れた後、さらにクリップ条２で挟まれて密閉の状態とされる。衣類袋１の上方中 央には一つの抽気ノズル１２が設けられ、該抽気ノズル１２は衣類袋１内の空気 抽出に用いられ、抽気が完了した後に、該抽気ノズル１２は一つのシールクリッ プ３で封じられ、衣類袋１内の完全気密が確保される。

【０００９】 さらに図２及び図３に示されるように、クリップ条２は一体射出成形により製 造され、その中央に一つの折曲げ部２３が設けられ、該折曲げ部２３によりクリ ップ条２は上クリップ条２１と下クリップ条２２に分けられる。上クリップ条２ １の上表面には挟み合わせ効果を増す複数の凸歯条２１２が設けられ、側縁に一 つのフック部２１１が設けられている。また下クリップ条２２の表面には上クリ ップ条２１の凸歯条２１２に対応する位置に、複数の歯溝２２２が設けられ、側 縁に一つの止め部２２１が設けられている。衣類袋１内に衣類を置き入れた後に は、まず、置入れ口１１のクリップ条２の折曲げ部２３に相対する底縁を折り返 し、その後、クリップ条２の上クリップ条２１と下クリップ条２２で上下から挟 み付け、上クリップ条２１の凸歯条２１２を適当に下クリップ条２２の歯溝２２ ２内に嵌め込ませることで、密閉の状態を達成できる。

【００１０】 図４から図８に示されるように、クリップ条２で置入れ口１１を密閉した後、 抽気ノズル１２を介して衣類袋１内の空気を徐々に抽出し、さらにシールクリッ プ３を使用して抽気ノズル１２を封じて衣類袋１内の完全な気密を確保する。該 シールクリップ３は、一つのクリップシート３１とその上方に一体に設置された フック３４よりなり、該クリップシート３１の上部は折り曲げられる折曲げ部３ ３で一つのクリップ板３２に連接され、クリップシート３１の底部両側上端には それぞれ一つの止め縁３１２が設けられ、クリップシート３１の底面に、一つの 切欠き３１３が設けられたことで、クリップシート３１の止め縁３１２が相当な 張力を有するものとされる。またクリップシート３１及びクリップ板３２の挟持 面表面にはそれぞれ相対して複数の、相互に嵌合する歯３１１と歯溝３２１が設 けられ、クリップ板３２の上部には一つの押上げ縁３２２が設けられている。抽 気ノズル１２を挟み付けて封じる時には、先に抽気ノズル１２を折曲げ部３３に 対応する位置で折り曲げた後、クリップ板３２をクリップシート３１の止め縁３ １２に嵌め込んで挟み合わせると同時に、両者の挟持面の歯３１１と歯溝３２１ を噛み合わせて確実に抽気ノズル１２をシールすることができ、クリップ板３２ の押上げ縁３２２を押し上げればクリップ板３２をクリップシート３１より分離 させることができる。また、シールクリップ３に設けられたフック３４を利用し て衣類を収容した衣類袋を箪笥などに掛け置いて収容することができる。

【００１１】 図９は本考案の第２実施例を示し、そのシールクリップ４の折曲げ部４３もク リップシート４１の一側に設けられ、クリップ板４２が左右の回転自在とされて クリップシート４１のもう一側に設けられた止め縁４１２と止め合わせられるも のとされている。

【００１２】 最後に図１０と図１１は本考案の第３実施例を示し、そのクリップ条５は円弧 状に設けられ、その円弧状の高度な弾性を利用して上クリップ条５１が緊密に下 クリップ条５２内に嵌合できるものとされ、ゆえに挟合面に歯や歯溝が設ける必 要がない。

【００１３】

【考案の効果】

総合すると、本考案は、挟み付けが速やかに行え、操作が簡単であり且つ挟み 付け効果が良好なクリップ条とシールクリップにより、挟み付け後には確実に衣 類袋の気密を確保しまた極めて良好な持久性を有し、衣類袋に完全に衣類保存の 機能を発揮させ、湿気の進入や細菌の繁殖を防止し、同時にシールクリップ上に 一体に設けられたフックにより衣類袋を掛け置いて収納するのに便利であり、こ のように非常に実用性、進歩性と産業上の利用価値を有する設計といえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図である。

【図２】本考案の置入れ口の底側にクリップ条を粘着さ
せる状態を示す側面図である。

【図３】本考案のクリップ条で置入れ口を封じた状態を
示す側面図である。

【図４】本考案のシールクリップの斜視図である。

【図５】本考案のシールクリップが抽気ノズルを挟み付
けていない時の断面図である。

【図６】本考案のシールクリップが抽気ノズルを挟み付
けた時の断面図である。

【図７】本考案のクリップ板をクリップシートに嵌め込
む動作を示す正面図である。

【図８】本考案のクリップ板をクリップシートに嵌め込
んだ状態を示す正面図である。

【図９】本考案の第２実施例のシールクリップの斜視図
である。

【図１０】本考案の第３実施例の置入れ口底側にクリッ
プ条を粘着させる状態を示す側面図である。

【図１１】本考案の第３実施例の置入れ口をクリップ条
で封じた状態を示す側面図である。

【図１２】周知の衣類用真空収納掛袋の斜視図である。

【図１３】周知の衣類用真空収納掛袋の抽気部材の分解
斜視図である。

【図１４】周知の衣類用真空収納掛袋の抽気部材の断面
図である。

【符号の説明】

１ 衣類袋 １１ 置入れ口 １２ 抽気ノズル ２、５ クリップ条 ２１、５１ 上クリップ条 ２１２、５１１ フック部 ２１２ 凸歯条 ２２、５２ 下クリップ条 ２２１、５２１ 止め部 ２２２ 歯溝 ２３、５３ 折曲げ部 ３、４ シールクリップ ３１、４１ クリップシート ３１１、４１１ クリップ歯溝 ３１２、４１２ 止め縁 ３１３、４１３ 切欠き ３２、４２ クリップ板 ３２１、４２１ 歯 ３２２、４２２ 押上げ縁 ３３、４３ 折曲げ部 ３４、４４ フック ６ 衣類袋 ６１ 置入れ口 ７ ホットメルト接着剤 ８ 抽気部材 ８１ 座体 ８２ 抽気孔 ８３ 気孔盤 ８４ 固定盤 ８５ 抽気回転部材 ８６ シリコーンゴム栓

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣類袋１、クリップ条２、シールクリッ
   プ３を備えてなり、衣類袋１の下方に、衣類の置き入れ
   に使用される置入れ口１１が設けられ、該置入れ口１１
   は、長さがやや該置入れ口１１幅より長いクリップ条２
   で封じられ、該クリップ条２は一体射出成形で製造され
   てその中央に一つの折曲げ部２３を有し、該折曲げ部２
   ３がクリップ条２を上クリップ条２１と下クリップ条２
   ２に分けており、上クリップ条２１の上表面に挟み付け
   力を増す複数の凸歯条２１２が設けられ、上クリップ条
   ２１の側縁に一つのフック部２１１が設けられ、下クリ
   ップ条２２の表面の上クリップ条２１の凸歯条２１２に
   対応する位置に、複数の歯溝２２２が設けられ、下クリ
   ップ条２２の側縁に一つの止め部２２１が設けられ、衣
   類袋１の上方中央に一体に抽気ノズル１２が設けられ、
   該抽気ノズル１２がシールクリップ３で挟み付けられ、
   該シールクリップ３は、一つのクリップシート３１とそ
   の上方に一体に設置されたフック３４よりなり、該クリ
   ップシート３１の上部は折り曲げられる折曲げ部３３で
   一つのクリップ板３２に連接され、クリップシート３１
   の底部両側上端にはそれぞれ一つの止め縁３１２が設け
   られ、クリップシート３１の底面に、一つの切欠き３１
   ３が設けられ、クリップシート３１及びクリップ板３２
   の挟み付け面表面にそれぞれ相対し、相互に嵌合する歯
   ３１１と歯溝３２１が複数設けられ、クリップ板３２の
   上部に一つの押上げ縁３２２が設けられ、クリップ板３
   ２に一つの吊り掛け用のフックが設けられていることを
   特徴とする、衣類用真空収納掛袋。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の衣類用真空収納掛袋
   で、その中、シールクリップの折曲げ部がクリップシー
   トの一側に設けられ、クリップ板が左右方向に回転自在
   とされてクリップシートのもう一側に設けられた止め縁
   と止め合わせられることを特徴とする、衣類用真空収納
   掛袋。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の衣類用真空収納掛袋
   で、その中、クリップ条が円弧形とされ、円弧形状の発
   生する高度な弾性により、上クリップ条が緊密に下クリ
   ップ条内に嵌合でき、挟み付け面に凸歯条と歯溝が設け
   られていないことを特徴とする、衣類用真空収納掛袋。